説明

ユーティリティデータの表示

【課題】モニタ上の電子ユーティリティメータからユーティリティデータを表示するためのシステムを提供する。
【解決手段】電子ユーティリティメータからユーティリティデータを表示するためのシステムは、電力線搬送(PLC)信号を電力信号と通信信号に分離するための分離変圧器と、通信信号から余分の信号を取り除くためのフィルタと、ユーティリティデータを計算、表示情報を生成し、ユーティリティデータ表示信号をモニタに送るためのコンピューティングデバイスとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、電子ユーティリティメータに関し、より詳細には、電子ユーティリティメータからのユーティリティデータの表示に関する。
【背景技術】
【0002】
電子ユーティリティメータは、住宅用顧客と商用顧客の両方による様々なユーティリティ、たとえば電気、水道、下水およびガスの使用量を測定する。電子ユーティリティメータは、ユーティリィティ使用量に関する情報を示す、電子ユーティリティメータ上の表示を含むことができる。電子ユーティリティメータは、顧客の建物の外側部分に置いてもよいし、顧客の建物の内側部分の到達するのが難しい位置に置いてもよい。ユーティリィティ使用量を読み取り、またはそれにアクセスするために、顧客は、電子ユーティリィティメータ上のメータ表示を読み取るのに屋外に出、または到達するのが難しい内部位置に行かなければならないことがある。
【0003】
同時に、顧客は、ユーティリティを最大限に利用するためにユーティリティデータを読み取ることができることによって利益を得る。たとえば、ピーク使用時間は、ユーティリティの使用がオフピーク使用時間より高価になる傾向がある。ピーク使用時間の間に活動を実施する必要がない場合、活動をオフピーク使用時間に延期し、それによってお金を節約し、ユーティリティ分配システムへの需要を減少させることができる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様は、モニタ上の電子ユーティリティメータからのユーティリティデータの表示のためのシステムを含み、このシステムは、電力線搬送(PLC:power line carrier)信号を電力信号と通信信号に分離するための分離変圧器と、通信信号から余分の信号を取り除くためのフィルタと、ユーティリティデータの表示を生成し、ユーティリティデータの表示をモニタに送るためのコンピューティングデバイスとを備える。
【0005】
本発明の第2の態様は、電子ユーティリティメータからのユーティリティデータの表示のための方法を備え、この方法は、分離変圧器を使用して、電力線搬送(PLC)信号を電力信号と通信信号に分離するステップと、フィルタを使用して、通信信号から余分の信号を取り除くステップと、コンピューティングデバイスを使用して、ユーティリティデータの表示を生成するステップと、ユーティリティデータ表示信号をモニタに送るステップとを備える。
【0006】
本発明の第3の態様は、実行されたとき、コンピューティングデバイスが方法を実施することを可能にする、少なくとも1つのコンピュータ読取り可能記憶媒体で具現化されたプログラムコードを備えるコンピュータプログラム製品を含み、この方法は、分離変圧器を使用して電力線搬送(PLC)信号を電力信号と通信信号に分離するステップと、フィルタを使用して、通信信号から余分の信号を取り除くステップと、ユーティリティデータの表示を生成するステップと、ユーティリティデータ表示信号をモニタに送るステップとを備える。
【0007】
本発明のこれらおよび他の特徴は、本発明の様々な実施形態を示す添付の図面と併せ読めば、本発明の様々な実施形態についての下記の詳細な説明からより容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明によるユーティリティデータ表示システムの一実施形態のブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による一方法について述べる際に使用するフローチャートである。
【図3】本発明によるユーティリティデータ表示の一実施形態のグラフィック表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書の図面は、一定の縮尺で描かれていないことに留意されたい。図面は、本発明の典型的な態様を示すものにすぎず、したがって、本発明の範囲を限定するものと見なすべきでない。図面では、同じ番号は、図面間で同様の要素を表す。
【0010】
図1を参照すると、本発明によるユーティリティデータ表示システム102の一実施形態のブロック図が示されている。ユーティリティデータ表示システム102は、分離変圧器136と、フィルタ138と、コンピューティングデバイス104とを含んでよい。コンピューティングデバイス104は、モニタ表示システム105を含んでよく、このモニタ表示システム105によってコンピューティングデバイス104は、電気ユーティリティメータ106からユーティリティデータを受信し、ユーティリティデータを計算し、ユーティリィティ表示142(図3)を生成し、モニタ108上にユーティリティ表示142(図3)を表示するためのユーティリィティデータ表示信号を送るように動作することができる。図1に示されたように、計算システム112、生成システム114および送信システム116は、モニタ表示システム105内の任意のコンポーネント(またはモジュール)であってよい。あるいは、計算システム112、生成システム114および送信システム116は、本明細書に述べられた機能を実施できる外部システムの一部であってよい。
【0011】
コンピューティングデバイス104が、ユーザ118と通信しているのが示されている。ユーザ118は、人間、たとえばプログラマやオペレータ、および/またはユーティリティデータ表示システム102と対話するコンピュータ化されたシステムであってよい。ユーザ118とコンピューティングデバイス104の間の通信は、グラフィカルインターフェース、アプリケーションプログラミングインターフェース(API:application programming interface)および/または同類物など、任意の解決策を使用して実施することができる。さらに、通信は、公設網および/または私設網の任意の組合せを使用することができる。コンピューティングデバイス104は、処理コンポーネント122(たとえば1つまたは複数のプロセッサ)、データベース124、メモリ126、入出力(I/O)コンポーネント128(たとえば1つまたは複数のI/Oインターフェースおよび/またはデバイス)、ならびに通信経路130を含むのが示されている。一実施形態では、処理コンポーネント122は、メモリ126で少なくとも部分的に具現化されるモニタ表示システム105など、プログラムコードを実行する。プログラムコードを実行する間、処理コンポーネント122は、データを処理することができ、それによって、さらなる処理のためにデータベース124、メモリ126および/またはI/Oコンポーネント128に対してデータが読み出され、かつ/または書き込まれることになり得る。通信経路130は、コンピューティングデバイス104内の各コンポーネント間の通信リンクを提供する。I/Oコンポーネント128は、ユーザ118がコンピューティングデバイス104と対話することを可能にする1つまたは複数のヒューマンI/Oデバイスまたは記憶デバイス、および/あるいはユーザ118が任意のタイプの通信リンクを使用してコンピューティングデバイス104と通信することを可能にする1つまたは複数の通信デバイスを備えてよい。この点で、ユーティリティデータ表示システム102は、人間および/またはシステムがユーティリティデータ表示システム102と対話することを可能にする1組のインターフェース(たとえばグラフィカルユーザインターフェース、アプリケーションプログラムインターフェース、および/または同類物)を管理することができる。
【0012】
いずれの場合でも、コンピューティングデバイス104は、そこにインストールされたプログラムコードを実行できる1つまたは複数の汎用コンピューティング製品(たとえばコンピューティングデバイス)を備えることができる。本明細書では、「プログラムコード」は、情報処理能力を有するコンピューティングデバイスに特定の機能を直接的に実施させ、あるいは(a)別の言語、コードまたは表記への変換、(b)異なる素材の形の再生、および/または(c)圧縮解除の任意の組合せを行った後に実施させる任意の言語、コードまたは表記の命令の任意の集合を意味することが理解されよう。この点で、モニタ表示システム105は、システムソフトウェアおよび/またはアプリケーションソフトウェアの任意の組合せとして具現化することができる。いずれの場合でも、コンピューティングデバイス104の技術的効果は、電気ユーティリティメータ106からユーティリティデータを受信し、ユーティリティデータを計算し、ユーティリィティ表示142(図3)を生成し、モニタ108上にユーティリィティ表示を表示するためのユーティリティデータ表示信号を送ることである。
【0013】
さらに、モニタ表示システム105は、1組のモジュール132を使用して実装することができる。この場合、モジュール132は、モニタ表示システム105によって使用される1組のタスクをコンピューティングデバイス104が実施することを可能にすることができ、またモニタ表示システム105の他の部分とは別に個別に開発し、かつ/または実装することができる。モニタ表示システム105は、特定用途マシン/ハードウェアおよび/またはソフトウェアを備えるモジュール132を含んでよい。ともかく、2つ以上のモジュールおよび/またはシステムは、そのそれぞれのハードウェアおよび/またはソフトウェアの一部/すべてを共有できることが理解されよう。さらに、本明細書に論じられた機能の一部は実装されないことがあり、また追加の機能性が、コンピューティングデバイス104の一部として含まれてよいことが理解されよう。
【0014】
コンピューティングデバイス104が複数のコンピューティングデバイスを備える場合、それぞれのコンピューティングデバイスは、モニタ表示システム105の一部だけをコンピューティングデバイス(たとえば1つまたは複数のモジュール132)上で具現化させてもよい。しかし、コンピューティングデバイス104およびモニタ表示システム105は、本明細書に述べられたプロセスを実施できる様々な可能な等価のコンピューティングデバイスを表すものにすぎないことが理解されよう。この点で、他の実施形態では、コンピューティングデバイス104およびモニタ表示システム105によって提供された機能性は、プログラムコードを備えたまたは備えない汎用および/または特定目的のハードウェアの任意の組合せを含む1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって少なくとも部分的に実装することができる。各実施形態では、ハードウェアおよびプログラムコードは、含まれるならば、それぞれ標準のエンジニアリングおよびプログラミング技法を使用して作成することができる。
【0015】
ともかく、コンピューティングデバイス104が複数のコンピューティングデバイスを含む場合、それらのコンピューティングデバイスは、任意のタイプの通信リンクを介して通信することができる。さらに、本明細書に述べられたプロセスを実施する間、コンピューティングデバイス104は、任意のタイプの通信リンクを使用して1つまたは複数の他のコンピューティングデバイスと通信することができる。いずれの場合も、通信リンクは、様々なタイプの有線および/または無線リンクの任意の組合せを備えてもよいし、1つまたは複数のタイプのネットワークの任意の組合せを備えてもよいし、かつ/または、様々なタイプの伝送技術およびプロトコルの任意の組合せを使用してもよい。
【0016】
本明細書に論じられたように、モニタ表示システム105は、コンピューティングデバイス104がユーティリティデータを計算し、ユーティリィティ表示を生成し、モニタ108上にユーティリィティ表示142(図3)を表示するためのユーティリティデータ表示信号を送ることができる。モニタ画面システム105は、下記の機能を含み得る論理を含んでよい:計算システム112、生成システム114および送信システム116。一実施形態では、モニタ表示システム105は、後述される諸機能を実施する論理を含んでよい。構造的には、論理は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、または本明細書に述べられた諸機能を実施できる他の任意の特定用途マシン構造など、様々な形のいずれかを取ってよい。論理は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアなど、様々な形のいずれかを取ってよい。しかし、例示するために、モニタ表示システム105、およびそこに含まれた論理は、本明細書では特定用途マシンとして述べられる。説明から理解されるように、論理は、上述された諸機能のそれぞれを含むものとして示されているが、添付の特許請求の範囲に記載された本明細書の教示によれば、諸機能のすべてが必ずしも必要とは限らない。
【0017】
一実施形態では、本発明は、少なくとも1つのコンピュータ読取り可能記憶媒体で具現化されたコンピュータプログラムを提供し、このコンピュータプログラムは、実行されたとき、コンピューティングデバイス(たとえばコンピューティングデバイス104)がユーティリティデータを計算し、ユーティリィティ表示を生成し、モニタ108上にユーティリィティ表示(図3)を表示するためのユーティリティデータの表示を送ることを可能にする。この点で、コンピュータ読取り可能記憶媒体は、本明細書に述べられたプロセスの一部またはすべてを実施するモニタ表示システム105などのプログラムコードを含む。用語「コンピュータ読取り可能記憶媒体」は、1つのプログラムコードを具現化できる表現の任意のタイプの有形媒体(たとえば物理的な実施形態)のうちの1つまたは複数を備えることが理解されよう。たとえば、コンピュータ読取り可能記憶媒体は、1つまたは複数の携帯型の記憶装置製品、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のメモリ/記憶装置コンポーネント、紙、および/または同類物を備えてよい。コンピュータ読取り可能記憶媒体は、たとえばそれだけに限らないが、電子、磁気、光、電磁気、赤外線または半導体システム、装置もしくはデバイス、または上記内容の任意の適切な組合せであってよい。コンピュータ読取り可能記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、下記を含んでよい:1つまたは複数のワイヤを有する電気接続、携帯型コンピュータディスケット、ハードディスクと、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、読取り専用メモリ(ROM:read−only memory)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、携帯型コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD−ROM:portable compact disc read−only memory)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または上記の任意の適切な組合せ。本文献の文脈では、コンピュータ読取り可能記憶媒体は、命令実行システム、装置またはデバイスによって、またはそれに関連して使用されるプログラムを含み、または格納できる任意の有形媒体であってよい。
【0018】
別の実施形態では、本発明は、本明細書に述べられたプロセスの一部またはすべてを実施するモニタ表示システム105など、1つのプログラムコードを提供する方法を提供する。この場合、コンピューティングデバイスは、第2の別個の位置で受信するために、その特性のうちの1つまたは複数が、データ信号のセット内の1つのプログラムコードを符号化するようなやり方で設定され、かつ/または変更されたデータ信号のセットを生成し、送信することができる。同様に、本発明の一実施形態は、本明細書に述べられたプロセスのうちの一部またはすべてを実施する1つのプログラムコードを取得する方法を提供し、この方法は、コンピューティングデバイスが、本明細書に述べられたデータ信号のセットを受信するステップと、データ信号のセットを、少なくとも1つのコンピュータ読取り可能媒体で具現化された1つのコンピュータプログラムに変換するステップとを含む。いずれの場合も、データ信号のセットは、任意のタイプの通信リンクを使用して送受信することができる。
【0019】
さらに別の実施形態では、本発明は、ユーティリティデータを計算し、ユーティリィティ表示を生成し、モニタ108上にユーティリィティ表示142(図3)を表示するためのユーティリティデータ表示信号を送るシステムを生成する方法を提供する。この場合、コンピューティングデバイス104などのコンピューティングデバイスを取得することができ(たとえば作成し、維持し、使用可能にすることなどができ)、また本明細書に述べられたプロセスを実施するための1つまたは複数のモジュールを取得し(たとえば作成、購入、使用、修正などを行い)、コンピューティングデバイスに展開することができる。この点で、展開は、下記のうちの1つまたは複数を備えることができる:(1)コンピュータ読取り可能媒体からプログラムコードをコンピューティングデバイスにインストールすること、(2)コンピューティングデバイスに1つまたは複数のコンピューティングデバイスおよび/またはI/Oデバイスを追加すること、および(3)本明細書に述べられたプロセスをコンピューティングデバイスが実施することを可能にするようにコンピューティングデバイスを組み込み、かつ/または修正すること。
【0020】
図2を参照すると、本発明の一実施形態における、電気ユーティリティメータからのユーティリティデータを表示する方法のフローチャートが示されている。また、引き続き図1を参照すると、電気ユーティリティメータ106は、分離変圧器136に電力線搬送(PLC)信号を送る送信機134を含んでよい。PLC信号は、電力信号と通信信号とを含んでよい。PLC信号は、同じケーブル140を介して通信信号と電力信号の送信を統合することができる。電力信号は、電力を含んでよく、通信信号は、ユーティリティデータを含んでよい。図2に示されたように、分離変圧器136は、S1で、PLC信号を受信し、S2で、分離変圧器136は、通信信号から電力信号を分離する。S3で、通信信号から余分の信号、たとえば高周波信号、たとえば「雑音」を取り除くためのフィルタ138が提供されてよい。分離変圧器136は、フィルタ138に動作可能に接続することができ、フィルタ138は、コンピューティングデバイス104に動作可能に接続されてよい。
【0021】
ユーティリティデータは、メータデータを含んでよい。メータデータは、電子ユーティリティメータによって読み出され、測定され、生成され、かつ/または電子ユーティリティメータに通信される任意のデータを含んでよい。メータデータは、たとえば、現在の需要、未請求量、最大需要、本日の使用量、日付、時間、メータ番号、バッテリ状況、負荷切断状態、負荷切断状況、キロワット時当たりの単価、および他の任意の知られている、または将来開発されるメータデータを含んでよい。当業者は、電子ユーティリティメータからの様々なメータデータが、ユーティリティデータに含まれてもよいことが容易に認識されよう。
【0022】
ユーティリティデータは、ユーティリィティ分配網データを含むこともできる。ユーティリィティ分配網データは、ユーティリィティ分配網の他の任意のノードおよび/またはコンポーネントによって測定され生成されたデータを含んでよい。ユーティリィティ分配網データは、ユーティリィティ分配網に関する情報を含んでよい。ユーティリィティ分配網データは、電気ユーティリティメータ106を介して通信することができる。ユーティリィティ分配網は、たとえば変電所、配電所、変圧器、ネットワークノード、発電所、ヘッドエンドサーバ、ユーティリィティ分配網と通信するユーティリィティ人員、およびユーティリィティ分配網の他の知られている、または将来開発されるコンポーネントを含んでよい。ユーティリィティ分配網データは、たとえば、請求情報、キロワット時当たりの価格、メッセージ(テキストおよび/または絵コンテンツを含む)、連絡先情報、ヘルプ情報、停電情報、気象情報、履歴ユーティリティデータ、送電網ステータス、および他の任意の知られている、または将来開発されるユーティリィティ分配網データを含んでよい。電子ユーティリティメータからの様々なユーティリィティ分配網データがユーティリティデータに含まれてよいことが、当業者には容易に認識されよう。
【0023】
含まれるユーティリティデータのタイプは、計量されているユーティリィティのタイプに応じて変化することがあり、たとえば、ガス使用量の測定は、電力使用量の測定と異なってよいことが、当業者には容易に認識されよう。
【0024】
一実施形態では、S4で、計算システム112は、フィルタ138から通信信号を受信し、通信信号内のユーティリティデータを計算してよい。ユーティリティデータの計算は、ユーティリィティ使用量に関する追加の情報についてのユーティリティデータから新しい値、たとえばキロワット時当たり価格による現在の需要、日ごとの最大需要、および日々の最大需要時間を計算することを含んでよい。ユーティリティデータから計算された様々な新しい値が可能であってよいことが、当業者には容易に認識されよう。
【0025】
S5で、生成システム114は、ユーティリティデータの表示142(図3)を生成するために、フィルタ138からのユーティリティデータ、および/または計算システム112からの計算されたユーティリティデータを受信してよい。本発明の一実施形態では、ユーティリティデータの表示142(図3)は、モニタ108上で見ることができる。S6で、生成システム114は、モニタ108上に表示するユーティリティデータを生成することができ、ユーティリティデータ表示信号をモニタ108に送ることができる。生成は、任意の現在知られている、または将来開発される、モニタ用表示を生成する方法によって行うことができる。ユーティリティデータ表示信号をモニタ108に送ることは、任意の現在知られている、または将来開発される方法によって、たとえばケーブルや無線伝送を介して行うことができる。
【0026】
図1に示されたように、モニタ108は、デジタルディスプレイ146を含んでもよいし、アナログディスプレイ148を含んでもよい。モニタ108は、たとえばテレビジョン、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、壁パネルディスプレイおよびビデオモニタを含んでよい。モニタ108は、住宅用および商用の顧客の建物、たとえば自宅と会社の両方に位置してよい。いずれの場合でも、一実施形態は、デジタル/アナログ変換器(DAC:digital−to−analog converter)150を含んでよい。S7で、DAC 150は、デジタル形式のユーティリティデータ表示信号を受信し、ユーティリィティ表示信号がアナログディスプレイ148に送信される前に、ユーティリティデータ表示信号をアナログ形式に変換してよい。一実施形態では、増幅器151は、アナログディスプレイ148に送信する前にアナログ信号を拡張するために含まれてよい。S9で、モニタ108は、ユーティリティデータの表示142(図3)を受信し表示してよい。
【0027】
図3を参照すると、本発明によるユーティリティデータの表示142の一実施形態のグラフィック表現が示されている。ユーティリティデータの表示142は、たとえば現在の需要表示152、未請求量表示154、最大需要表示156、本日の使用量表示158、日付表示160、メータ番号表示162、バッテリ状況表示164、負荷切断状況表示166、およびキロワット時当たりの単価表示168を含んでよい。さらに、ユーティリティデータの表示142は、グラフィック画像、たとえば、時間別需要のグラフ表示172および/または日次需要のグラフ174と共に、タイトル表示170を含んでよい。他のタイプのユーティリティデータを表示してよく、表示内のグラフなど、視覚画像の配置は変化してよいことが、当業者には認識されよう。図3に棒グラフおよび折れ線グラフが示されているが、ユーティリティデータ関係を表示する任意のタイプのグラフィック画像を使用してよい。
【0028】
本明細書に用いられた用語は、特定の実施形態について説明するためのものにすぎず、本開示を限定することは意図していない。本明細書では、単数形「一(a、an、the)」は、文脈により明らかに示されていない限り、複数形をも含むことが意図されている。用語「備える(comprisesおよび/またはcomprising)」は、本明細書では、述べられた特徴、整数、ステップ、操作、要素および/またはコンポーネントが存在することを指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、コンポーネントおよび/またはそのグループの存在または追加を除外するものでないことがさらに理解されよう。
【0029】
記載されたこの説明は、ベストモードを含めて本発明を開示し、また任意のデバイスまたはシステムを作成し使用し、組み込まれた任意の方法を実施することを含めて当業者が本発明を実施することを可能にするために、実施例を用いている。本発明の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者に想起される他の実施例を含み得る。他のこうした実施例は、特許請求の範囲の文言(literal language)とは異ならない構造的要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言とわずかにしか異ならない均等の構造的要素を含む場合は、特許請求の範囲内のものとする。
【符号の説明】
【0030】
102 ユーティリティデータ表示システム
104 コンピューティングデバイス
105 モニタ表示システム
106 電気ユーティリティメータ
108 モニタ
112 計算システム
114 生成システム
116 送信システム
118 ユーザ
122 処理コンポーネント
124 データベース
126 メモリ
128 入出力(I/O)コンポーネント
130 通信経路
132 モジュール
134 送信機
136 分離変圧器
138 フィルタ
140 ケーブル
142 ユーティリティディスプレイ
146 デジタルディスプレイ
148 アナログディスプレイ
150 デジタル/アナログ変換器(DAC)
151 増幅器
152 現在の需要表示
154 未請求量表示
156 最大需要表示
158 本日の使用量表示
160 日付表示
162 メータ番号表示
164 バッテリ状況表示
166 負荷切断表示
168 キロワット時当たり単価表示
170 タイトル表示
172 時間別需要グラフ表示
174 日次需要グラフ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニタ上の電子ユーティリティメータからのユーティリティデータの表示のためのシステムであって、
電力線搬送(PLC)信号を電力信号と通信信号に分離するための分離変圧器と、
前記通信信号から余分の信号を取り除くためのフィルタと、
ユーティリティデータの前記表示を生成し、
ユーティリティデータ表示信号を前記モニタに送る
ためのコンピューティングデバイスとを備えるシステム。
【請求項2】
ユーティリティデータの前記表示が、現在の需要、未請求量、最大需要、本日の使用量、日付、時間、メータ番号、バッテリ状況、負荷切断、キロワット時当たりの単価、請求情報、メッセージ、連絡先情報、ヘルプ情報、停電情報、気象情報、履歴ユーティリティデータおよび送電網状況のうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記コンピューティングデバイスが、
前記通信信号内の前記ユーティリティデータから新しい値を計算することをさらに提供する、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
ユーティリティデータの前記表示が、時間別需要グラフと日次需要グラフとを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記ユーティリティデータ表示信号をデジタル信号からアナログ信号に変換するためのデジタル/アナログ変換器をさらに備える、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記モニタが、
前記ユーティリティデータ表示信号を受信し、
ユーティリティデータの前記表示を表示する、
前記コンピューティングデバイスに動作可能に結合されたアナログモニタである、請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記モニタが、
前記ユーティリティデータ表示信号を受信し、
ユーティリティデータの前記表示を表示する、
前記コンピューティングデバイスに動作可能に結合されたデジタルモニタである、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記PLC信号を前記電子ユーティリティメータから前記分離変圧器に送るための送信機をさらに備える、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
電子ユーティリティメータからのユーティリティデータの表示のための方法であって、
分離変圧器を使用して電力線搬送(PLC)信号を電力信号と通信信号に分離するステップと、
フィルタを使用して、通信信号から余分の信号を取り除くステップと、
コンピューティングデバイスを使用して、ユーティリティデータの前記表示を生成するステップと、
ユーティリティデータ表示信号をモニタに送るステップとを備える方法。
【請求項10】
ユーティリティデータの前記表示が、現在の需要、未請求量、最大需要、本日の使用量、日付、時間、メータ番号、バッテリ状況、負荷切断、キロワット時当たりの単価、請求情報、メッセージ、連絡先情報、ヘルプ情報、停電情報、気象情報、履歴ユーティリティデータおよび送電網状況のうちの少なくとも1つを含む、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記通信信号内の前記ユーティリティデータから新しい値を計算するステップ
をさらに備える、請求項9記載の方法。
【請求項12】
ユーティリティデータの前記表示が、時間別需要グラフと日次需要グラフとを含む、請求項9記載の方法。
【請求項13】
デジタル/アナログ変換器を使用して、前記ユーティリティデータ表示信号をデジタル信号からアナログ信号に変換するステップをさらに備える、請求項9記載の方法。
【請求項14】
前記モニタが、前記コンピューティングデバイスに動作可能に結合されたアナログモニタであり、
前記ユーティリティデータ表示信号を受信するステップと、
ユーティリティデータの前記表示を表示するステップとをさらに備える、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記モニタが、前記コンピューティングデバイスに動作可能に結合されたデジタルモニタであり、
前記ユーティリティデータ表示信号を受信するステップと、
ユーティリティデータの前記表示を表示するステップとをさらに備える、請求項9記載の方法。
【請求項16】
送信機を使用して、前記PLC信号を前記電子ユーティリティメータから前記分離変圧器に送るステップをさらに備える、請求項9記載の方法。
【請求項17】
実行されたとき、コンピューティングデバイスが方法を実施することを可能にする、少なくとも1つのコンピュータ読取り可能記憶媒体で具現化されたプログラムコードを備えるコンピュータプログラム製品であって、前記方法が、
分離変圧器を使用して、電力線搬送(PLC)信号を電力信号と通信信号に分離するステップと、
フィルタを使用して、前記通信信号から余分の信号を取り除くステップと、
ユーティリティデータの表示を生成するステップと、
ユーティリティデータ表示信号をモニタに送るステップとを備える方法。
【請求項18】
ユーティリティデータの前記表示が、現在の需要、未請求量、最大需要、本日の使用量、日付、時間、メータ番号、バッテリ状況、負荷切断、およびキロワット時当たりの単価のうちの少なくとも1つを含む、請求項17記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項19】
前記方法が、
前記通信信号内の前記ユーティリティデータから新しい値を計算するステップをさらに備える、請求項17記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項20】
ユーティリティデータの前記表示が、時間別需要グラフと日次需要グラフとを含む、請求項17記載のコンピュータプログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−249283(P2012−249283A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−117154(P2012−117154)
【出願日】平成24年5月23日(2012.5.23)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】