説明

ヨーヨー

【課題】ヨーヨーのリム/本体部分の取り外しを容易にした簡易な固定方法とし、ヨーヨーが面または物にぶつかる場合に、ハブ部分、および/または、リム/本体部分を、その場で維持するために十分にしっかりと固定できるヨーヨーを提供する。
【解決手段】テザー6が固定される中央軸をはさむ2つの側部部分は、好ましくは、取り外し可能なディスク形状のリム部材を50含む。1セットの取替え可能なリム部材50を別のものと取り替えることによって、ユーザは、すぐ容易に、ヨーヨー1の形状、外観、および/または、機能性を変更することができる。リム部材50を取り替えるために、リム部材50をねじって、タブ60が開口部と一直線上に並ぶまでリム部材50に取り付けられた多数のタブ60をハブの溝中を滑らせる。次に、リム部材50をヨーヨー1から外すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヨーヨーに関する。
【背景技術】
【0002】
多くのヨーヨーは、2つのディスク形状の側部部分が、何らかの軸構造の形態によって互いに固く接続された形態である。側部部分は、通常は、単一構造物であり、リム部材は、ハブの連続して外へ向かう延長部分の形態である。ヨーヨーの側部部分の材料は、通常は、プラスチック、金属または木を含む。軸構造は、両方の側部部分の中央に固定されており、複数のパーツのアセンブリであるか、または、単に合わせくぎまたはリベット留めのピン形態であるかもしれない。多くの現代のヨーヨーでは、軸構造は、中央に配置されたスプール、ベアリングまたは他の部材を含み、細長い軸のピンに固定されており、かつ細長い軸のピン上で回転可能である。
【0003】
また、軸構造は、ひも型テザーの片端部のための固定部を形成する。テザーの端部に配置されたループ部分は、軸構造の中央部分を取り囲むように配置される。通常、テザーの自由端部は、ユーザの指の1つの周りに配置され、それにより、ユーザの手にヨーヨーを固定することができる第2のループ部分を生み出すように結ばれる。
【0004】
テザーが軸構造の周りに巻き付けられ、ヨーヨーが、ユーザの手から放されるか、または投げられるとき、ヨーヨーは、ユーザの手から遠くへ移動し、テザーが軸構造からほどけるので、ヨーヨーは急速に回転し始めるだろう。テザーがいったん完全にほどけると、ヨーヨーは、テザーの端部で「スリープ」し、それにより、ヨーヨーの側部部分は、軸構造上でテザーが巻き戻ること無く回転し続けるかもしれない。ヨーヨーがいったん「スリープ」すると、ユーザは回転しているヨーヨーで多くのトリック、例えば、「犬の散歩」を演じることができる。また、「スリープ」しているヨーヨーは、トリックを演じるためにしばしば使用される。トリックは、テザーの2つの端部の中間部の上で一時的に回転しているヨーヨーを配置するものを含む。
【0005】
ユーザは、たいていのヨーヨーのトリックの完了時に、テザー上で迅速かつ強い引きを行うであろう。これは、テザーの瞬時の緊張をもたらし、次に、自動的に、テザーの一時的な緩みを伴う。テザーがいったん緩むと、テザーのねじれが、軸構造に最も近く配置されたテザーの一部分またはそれ以上の部分を動かして、それにより、ヨーヨーの回転部分と接触させる。接触がいったん起こると、ヨーヨーの回転部分の回転がテザーを軸構造の周囲に巻き付ける方法で、テザー部分は、ヨーヨーの回転部分に固定される。軸構造へのテザーの巻き付により、ヨーヨーはユーザの手に戻る。
【0006】
長年にわたり、ヨーヨーの側部部分には多くの様々な形状が採用されてきた。伝統的なヨーヨーは、通常は、実質的に平らな側部部分を特徴とし、側部部分は、回転時間と安定性を増加する改良された重量分布を提供するために、リム領域にふくらみ(bulge)を有するだろう。蝶状ヨーヨーは、側部部分を特徴とし、側部部分は、ヨーヨーの中心から離れて外側に延びており、それにより、ヨーヨーの幅が増加して、断面図で見るとヨーヨーに蝶形状を与える。
【0007】
また、ヨーヨーの側部部分のそれぞれのリム部材に、様々な材料を使用することが知られている。例えば、たいていのヨーヨーは、硬質プラスチック材料で作られたリム部材を持つが、リム材料として、または、ヨーヨーの側部部分のそれぞれの周囲に配置されるO−リングの形態でゴムを使用することが知られている。
【0008】
ヨーヨーの側部部分に使用する様々な形状と材料は、ヨーヨーの外観を特有なものにするばかりではなく、ヨーヨーの性能にも影響を与える。例えば、ヨーヨーでルーピングトリックを行うユーザは、通常は、実質的に平らな側部部分を持つ伝統的形状のヨーヨーを好むだろう。そのような形状は、ルーピングに最適である。なぜなら、重量分布がヨーヨー上のテザーの取付ポイントに近く、それにより、各ルーピングの間、ヨーヨーを比較的容易に裏返すことができるからである。ユーザが、回転しているヨーヨーをテザーの中間部でつかまえようとするヨーヨーのトリックにおいて、蝶形状のヨーヨーは好まれる。2つの側部部分の間隔をより広くあけて離すと、ヨーヨーの安定性が改良され、それにより、ヨーヨーがテザーを傾ける傾向が減る。また、蝶形状のヨーヨーのスタンスは広いので、ユーザがテザーの中間部上にヨーヨーを着陸させることを容易にする。
【0009】
また、ヨーヨーの側部部分の重さと空気力学は、「スリープ」の時間を延ばすためのヨーヨーの能力に影響を与えるかもしれない。より重いヨーヨーがより長い時間だけ回転できることは、周知である。回転部分が重くなると、ヨーヨーの回転運動量が増加するからである。また、ヨーヨーの回転部分の空気力学的な抗力、側部部分の形状と表面輪郭の機能は、「スリープ」の時間に影響を与え得る。抗力が低ければ、ヨーヨーがより長い間だけ「スリープ」することが可能になるからである。
【0010】
また、ヨーヨーの側部部分の特性は、ユーザの操作に応じてヨーヨーが戻る能力に影響を与えることができる。ユーザの操作に応じてヨーヨーが戻る能力は、ヨーヨーの回転部分に固定されるようになるテザーに依存する。ヨーヨーの重さが、ユーザの操作に応じて戻るヨーヨーの能力に影響を与えることは、周知である。ヨーヨーが重いほど回転運動量が大きくなるからである。テザーが緩んで、ヨーヨーの回転部分を係合するとき、ヨーヨーの回転運動量が大きければ大きいほど、テザーをヨーヨーの回転部分に固定させるのに必要な係合力が大きくなる。言い換えれば、ヨーヨーのテザーと回転部分との間の簡単にかすめる接触で発生する摩擦は、軽いヨーヨーを戻させるのには十分であるかもしれない。しかしながら、より重いヨーヨーに対して発生する摩擦が、回転部分上にテザーを固定させるには不十分である場合には、同じ接触は回転部分上でのテザーの滑りだけをもたらすかもしれない。
【0011】
また、ヨーヨーの側部部分のハブまたは中心部の特性は、ヨーヨーの性能に大いに影響を与え得る。例えば、ヨーヨーの側部部分のハブ部分は、通常は、テザーに対面する表面上の係合を増すことを特徴とするだろう。また、ヨーヨーのハブ部分の少なくとも1つに、自動戻し機構を含むヨーヨーが作られている。自動戻し機構は、通常は、ヨーヨーが急速に回転しているとき、自由に回転させ、次に、ヨーヨーが減速すると、側部部分に固定されるようにする、複数の遠心力/求心力を利用して作動する部材を含む。ヨーヨーのテザーは、いったん固定されると、軸部分の周囲に巻き付いて、それにより、ヨーヨーをユーザの手に戻すだろう。
【0012】
異なる形状、および/または材料、および/または、重さの側部部分、または、異なる特徴を含むハブ部分を持つ側部部分の使用を通して提供される異なるヨーヨーの性能特性の利点を得るために、多くの経験豊富なヨーヨープレーヤーは、さまざまな異なったヨーヨーを所有するだろう。このことは、プレーヤーが自分のコレクションからプレーヤーの演じたい特定のトリックに最もよく機能するヨーヨーを選ぶことを可能にする。しかしながら、多くのヨーヨーを買って維持するのに含まれるコストはかなりのものであり得る。さらに、多くのヨーヨーを輸送することは、厄介なものであり、通常は、ヨーヨー運搬のために特に適合された、高価でかさばる輸送ケースを使用しなければならない。
【0013】
また、交換可能なハブ部分とリム/本体部分を使ういくつかの先行技術のヨーヨーがあった。例えば、競技種目または技術レベルにあわせて、ヨーヨー玩具の外枠と重さを交換して、形状や重さを変えることができるヨーヨー玩具が知られている(特許文献1参照)。また、円筒状の2つの芯体を軸で接続したヨーヨー玩具において、芯体に着脱可能な外嵌部品を取り付け、この外嵌部品を交換することで自分好みに変更できるヨーヨー玩具が知られている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開平11−137859号公報
【特許文献2】特開2003−135859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、先行技術のヨーヨーは、リム/本体部分は、取り外しが難しく、および/または、複雑な固定方法を必要とし、および/または、リム/本体部分は、ヨーヨーが面または物にぶつかる場合に、ハブ部分、および/または、リム/本体部分を、その場で維持するために十分にしっかりした固定が不足している。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係るヨーヨーは、軸構造によって間隔をあけて離れた状態で一体とされている第1側部部分と第2側部分と、前記軸構造の一部に取り付けられたテザーと、を備え、前記第1側部部分は、第1主要部分と第2主要部分とを含み、前記主要部分の一方は、少なくとも1つのタブ部分を含み、前記主要部分の他方は、前記タブ部分を収容可能な溝を有しており、前記主要部分の一方は、前記主要部分の一方を前記主要部分の他方に取り付けるとき、前記溝に隣接するように前記タブ部分を配置し、次に、前記主要部分の他方に対して前記主要部分の一方を第1方向へと回転させ、それにより前記タブ部分を前記溝に収容させることで、前記主要部分の他方に取り外し可能に取り付けられる、ことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記第1側部部分には、前記タブ部分が前記溝に収容された状態で、前記主要部分の他方に対する前記主要部分の一方が前記第1方向とは反対の第2方向へ回転するのを防止可能な固定装置が設けられていても良い。
【0018】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記固定装置は、複数の歯を持つ歯車と、前記歯車と適切に連結された押しボタンと、前記タブ部分に配置された複数の歯とを有し、前記タブ部分の歯が前記歯車の歯と係合し、前記歯車は、前記押しボタンの位置に依存して、回転可能、または、回転不能となっていても良い。
【0019】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記押しボタンは前記第1側部部分に対して回転不可能に取り付けられており、前記固定装置は、回転可能な主歯車を有し、当該主歯車は、前記歯車と係合する第1の歯のセットと、前記押しボタンに設けられた歯のセットと係合可能な第2の歯のセットとを有し、前記押しボタンは、当該押しボタンに設けられた歯のセットが前記第2の歯のセットと係合するようにバネによって付勢されており、当該押しボタンの歯のセットは、前記第2の歯のセットと係合することにより前記主歯車の一方への回転を阻止しており、前記押しボタンが押されると、前記押しボタンの歯のセットと前記主歯車の第2の歯のセットとの係合が解除され、前記主歯車の一方への回転が可能となることで、前記第1の歯のセットと係合している前記歯車が回転可能となっていても良い。
【0020】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記固定装置は、前記第1主要部分と第2主要部分のうちのいずれか一方と接触可能な押しボタンを有し、前記押しボタンは、複数の歯を有し、前記押しボタンと接触する前記主要部分は、前記押しボタンが第1位置にある場合に前記押しボタンの前記歯に係合することができる複数の歯を有し、前記押しボタンが第2位置に動かされると、前記押しボタンの歯が、前記押しボタンと接触する主要部分の歯から外れるようになっていても良い。
【0021】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記溝には前記タブ部分が通過可能な開口部が設けられており、前記主要部分の他方から前記主要部分の一方を取り外すとき、前記タブ部分が前記開口部中に配置されて前記開口部を通過できるようになるまで前記主要部分同士を第1方向とは反対の第2方向へと回転させることにより、前記主要部分の一方を前記主要部分の他方から取り外し可能であり、かつ、前記第1側部部分に取り付け可能な固定リングを有し、当該固定リングは、当該固定リングを前記第1側部部分に取り付けたとき前記開口部に収容され、前記タブ部分が前記開口部を通って前記溝から出ることを防止する追従タブを有するようになっていても良い。
【0022】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記第1側部部分は、前記固定リングと係合可能な、少なくとも1つの固定リング用固定タブを含むようになっていても良い。
【0023】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記少なくとも1つの固定リング用固定タブは、前記タブ部分からオフセットされているようになっていても良い。
【0024】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記固定リングは、前記固定リング用固定タブが少なくとも部分的に収容されるスロットを持つようになっていても良い。
【0025】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記側部部分のそれぞれは、ユーザが前記ヨーヨーを前記ユーザの手に戻そうとするとき、前記テザーと簡単に係合するように適合されたテザーに対面する表面を持つようになっていても良い。
【0026】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記側部部分の少なくとも1つは、前記第1主要部分と第2主要部分のいずれか一方に移動可能に取り付けられたシャトル部材を持ち、前記シャトル部材は、前記テザーと対面する表面を持ち、ユーザが前記ヨーヨーを前記ユーザの手に戻そうとするとき、前記テザーと係合するようになっていても良い。
【0027】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記第1主要部分と第2主要部分のうちのいずれか一方はリム部材、他方はハブ部材であるようになっていても良い。
【0028】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、本発明前記リム部材は、可撓性材料で作製されているようになっていても良い。
【0029】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記リム部材は、硬く、実質的に非可撓性の材料で作製されているようになっていても良い。
【0030】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、ユーザは、前記側部部分のリム部材を取り外し、前記取り外したリム部材と異なる形状のリム部材を代わりに設置することによって、前記第1の側部部分の形状を変えられるようになっていても良い。
【0031】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記ハブ部分は、前記軸構造に取り外し可能に取り付けられているようになっていても良い。
【0032】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記第2側部部分は、実質的に前記第1側部部分と同じであるようになっていても良い。
【0033】
また、本発明に係るヨーヨーにおいては、前記第2側部部分は、前記第1の側部部分と実質的に異なっているようになっていても良い。
【発明の効果】
【0034】
したがって、本発明は、ユーザによって容易に変更することができ、かつ確実に固定される側部部分を備えるヨーヨーである。側部部分を変更すると、異なるタイプのトリックに対してヨーヨーを最適化することができる。
【0035】
本発明の更なる特徴は、添付の図面を参照する以下の例示の実施例の記載から明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1実施例のヨーヨーの正面図である。
【図2】図1に示すヨーヨーの横断面図である。
【図3】図1に示すヨーヨーの左手部分を分解して示した正面図である。
【図4】図3の平面4−4で得られる図3に示される分解されたヨーヨーの横断面図である。
【図5】図1に示すヨーヨーの左手部分を分解して示した斜視図である。
【図6】図1の平面6−6で得られる図1に示すヨーヨーの側面図である。
【図7】本発明の第1実施例の代替形状を持つリム部材の斜視図である。
【図8】本発明の第2実施例のヨーヨーの正面図である。
【図9】図8に示すヨーヨーの横断面図である。
【図10】図8に示すヨーヨーの左手部分を分解して示した正面図である。
【図11】図10に示すヨーヨーの第1の分解斜視図(約+30度の回転)である。
【図12】図10に示すヨーヨーの第2の分解斜視図(約−30度の回転)である。
【図13】図8に示すヨーヨーの右手部分を分解して示した正面図である。
【図14】図13に示すヨーヨーの第1の分解斜視図(約+30度の回転)である。
【図15】図13に示すヨーヨーの第2の分解斜視図(約−30度の回転)である。
【図16】図8に示すヨーヨーの第1の斜視図であり、ヨーヨーが約+30度回転し、本体部分がハブ部分から外された図である。
【図17】図8に示すヨーヨーの分解斜視図である図15と同様の分解斜視図であるが、ヨーヨーが約−30度回転して得られる図である。
【図18】図8に示すヨーヨーの左側面図であり、レンズ、主歯車、押しボタン、およびバネを取り外した図である。
【図19】図8に示すヨーヨーの右側面図であり、レンズ、押しボタン、バネ、および上板を取り外した図である。
【図20】本発明の第2実施例の変形のヨーヨーの正面図であり、本体部分がハブ部分から外された図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
<第1実施例>
まず、図1〜7を詳細に参照すると、図中の同一符号は、同一パーツを示す。本発明の第1実施例のヨーヨーを符号1に示す。
【0038】
ヨーヨー1は、第1側部部分2と第2側部部分2とを含む。第1側部部分2と第2側部部分2とは、好ましくは同一であり、軸構造4を介して接続されている。ひもタイプのテザー6は、軸構造の中央部分を取り囲むループ部分8を含む。テザーの遠位端部(図示せず)は、通常は、輪を作るために結んで、ユーザの指の1つに一時的に固定される。
【0039】
軸構造4は、好ましくは、パーツ(図3、図4参照)の集合であり、車軸ピン10と回転可能なスプール12とを含んでいる。車軸ピン10は、ヨーヨーの回転軸と共通の直線上の長手方向軸を持つ。スプール12は、大きな直径の管状スペーサ14上に回転可能にはめ込まれて、その中を車軸ピン10が延びている。管状スペーサ14の肩15は、側部部分2と接触し、それにより、互いに間隔をあけて離れた状態で2つの側部部分2を保持するような大きさに設計されている。それぞれの側部部分2は、六角ナット16を含む。六角ナット16は、車軸ピン10の各端部に配置された雄ねじ18と螺合し、それにより、ヨーヨーを一体に固定するように設計されている。スプール12の代わりに、他のタイプの回転可能なユニットまたは部材を使用することができることに注目すべきである。あるいはまた、スプール12は、ヨーヨーのテザーを、管状スペーサ14、または、車軸ピン10若しくは側部部分を一体に接続する等価な構成物に固く固定された構造物に直接的に取り付ける場合には、無しですますことができる。
【0040】
それぞれの側部部分2は、ハブ20および各ハブ20の周辺部に取り付けられるリム部材50を含む。すなわち、側部部分2は、ハブ20とリム部材50という2つの主要部分を含んでいる。ハブ20は、内側に面している内面22、外側に面している外面24、周辺部分25、および、外側に延びているニップル部分26を持つ。スルーボア(貫通穴)28は、ハブ20の中心を通って延びている。複数の半円状のカットアウト100が周辺部分25に配置されている。各カットアウト100は、その近辺にあるハブ20中の周辺溝102の一方の側壁に設けられた穴、または、切れ目である。別々の複数の周辺溝102を図示したが、代替として、ハブ20の周辺部の周り全体に延びている1つの溝を使ってもよい、そこでは、開口部は、周辺溝の一方の側壁における切れ目を形成する。
【0041】
好ましくは、ハブ20は、硬質かまたは実質的に硬質のプラスチック材料で作られる。あるいはまた、ハブ20は、金属、木、および、固いゴムを含む他の材料で作ることができ、また、ハブ20は、硬い、および/または、堅くないパーツの複合物または集合物であり得る。
【0042】
ハブ20のスルーボア28は、六角形形状のキャビティ30に通じる。キャビティ30は、六角ナット16を固定して収容するように設計されている。六角ナット16は、好ましくは、キャビティ30の壁と締りばめを形成するような大きさに作られており、また好ましくは、ハブ20中に圧入される。あるいはまた、他の形状や種類のナットを採用してもよいし、六角ナット16を固定するための他の方法、例えば、接着剤あるいは超音波溶接などを使用する方法を採用してもよい。
【0043】
取替え可能なリム部材50は、各ハブ20の周辺部に固定される。リム部材50は、内側に面している内面52、外側に面している外面54、側部部分のリム55を形成する丸い周囲領域、および、中央に配置されているスルーホール(貫通孔)56を特徴とする。スルーホール56は、ハブ20のニップル部分26の直径より大きな直径を持つ。また、取替え可能なリム部材50は、少なくとも1つの半円状のハブ用固定タブ58(図4と図5参照)を含み、固定タブ58は、リム部材50のスルーホール56の領域に延設されている。好適な実施例では、リム部材50は、固定タブを3つ含む。また、少なくとも1つの固定リング用固定タブ60が、リム部材50のスルーホール56の領域に延設されている。好適な実施例では、3つの固定リング用固定タブ60を使用し、各固定タブは、ハブ用固定タブ58の1つからオフセットされた状態で使用される。リム部材50が、等しい数のハブ用固定タブ58と固定リング用固定タブ60を持つことが好ましいが、等しくない数のハブ用固定タブ58と固定リング用固定タブ60を使用してもよい。
【0044】
シャトル部材64のアーム63は、ハブ20中の3つの開口部62のそれぞれに適合している。シャトル部材64のテザーに面する表面は、好ましくは、複数のリブ部材68を含んでおり、当該複数のリブ部材68は、ヨーヨーのテザーに向かって延び、かつ、ヨーヨーがスリープしているときに、ユーザがヨーヨーを自分の手に戻すように自分の手をぐいと動かすとき、テザーと側部部材の間が容易に係合するように機能することができる。ヨーヨーのテザー係合を容易にするような、表面における、他の既知の種類の改造、例えば、くぼみ、間隔をあけて配置されているパッド/突起物、および、高い摩擦係数を持つゴムなどの材料の使用は、リブ部材68と協力して、またはリブ部材68の代わりに使用してもよい。
【0045】
シャトル部材64のアーム63は、ねじ山80を含んでおり、当該ねじ山80は、回転可能なナット部材82の内部のねじ山81と係合することができる。ナット部材82は、自由に回転でき、波形ワッシャー84によってハブ20から間隔をあけて配置されている。この様に、ユーザによるナット部材82の回転は、シャトル部材64をテザーに向かう方向、または、離れる方向に移動させ、それにより、テザーがシャトル部材64のリブ部材68に係合するのを容易にする。ナット部材82は、キャップ部材90によってハブ20に回転可能に固定され、キャップ部材90は、ねじ92によってハブ20に固定される。
【0046】
ユーザが裸のハブ20、すなわち、リム部材50を取り付けられていないハブ上に、リム部材50を取り付ける場合、ユーザは、ハブ20のニップル部分がリム部材50のスルーホール56を通って延びるように、リム部材50を配置する。次に、ユーザは、リム部材50のハブ用固定タブ58をハブ20中の半円状のカットアウト100と一直線上に配置する。
【0047】
次に、ハブ用固定タブ58がカットアウト100に入るように、リム部材50を配置する。次に、ユーザがリム部材50にねじり力/回転力をかけてハブ20に対してリム部材50を第1方向へと動かすと、それにより、各ハブ用固定タブ58がカットアウト100を完全に通り過ぎるまで動き、周辺溝102の1つに完全に収容される。好ましくは、それぞれのハブ用固定タブ58は、周辺溝102の幅とほぼ等しい厚みを持つか、または、周辺溝102の幅よりわずかに小さい厚みを持つ。
【0048】
次に、ユーザは、固定リング110を取り付ける。固定リング110は、好ましくは、ゴムまたは変形可能なプラスチックなどの半弾性材料または弾性材料で作られる。固定リング110は、中央に配置されたスルーホール112を含み、スルーホール112中に延びる複数の半円状の追随タブ114を持つ。追随タブ114は、リム部材50のハブ用固定タブ58と同一の大きさと形状を持つが、好ましくは、約2倍の厚さである。既に記載されたようにリム部材50をハブ20と係合するようにねじると、固定リング110は、追随タブ114がカットアウト100に収容されるように配置される。追随タブ114は、好ましくは、カットアウト100内に収容されると、カットアウト100を満たし、カットアウト100に隣接する周辺溝102を遮へいするような大きさである。固定リング110をハブ20上で押すと、固定リング110はわずかに変形し、リム部材50の固定リング用固定タブ60を通り抜ける。リム部材50は、最終的に固定リング用固定タブ60を通過すると、通常の形状に戻り、それにより、固定リング用固定タブ60が固定リング110の外側に面する外面120を圧迫し、外面120中の固定リング用固定タブ60と相補的なくぼみ122に収容される。この様に、固定リング用固定タブ60は、固定リング110を回転しない方法で適所に保持する。
【0049】
図に示された取替え可能なリム部材50は単一のパーツであるが、リム部材50は組み立て品、すなわち、リム部材50の中央部分に接着、または別の方法で固定される別個の周辺部分からなるものであってもよい。
【0050】
ヨーヨー1の基本的な組み立てに関して、第一工程は、スプール12を、車軸ピン10上の中心に配置される管状スペーサ14の中央に配置することである。次に、好ましくは、ハブ20に取り付けられたリム部材により既に完全に組み立てられている側部部分2を、車軸ピン10に固定する。このことは、車軸ピンの端部がそれぞれの側部部分のハブ20のスルーボアに入って、次に、各ハブ20に配置された六角ナット16にねじ込みで係合するように、側部部分を動かすことによって達成される。
【0051】
ハブ20からリム部材50を取り外すために、ユーザは、固定リング110が固定リング用固定タブ60から係合しなくなるまで、固定リング110を押すだけである。そうすれば、固定リングを取り外すことができる。それから、リム部材は、リム部材のハブ用固定タブ58がカットアウト100の中心に完全に配置されるまで、第1方向とは反対の第2方向へねじられる/回転させられる。そうすれば、リム部材をハブ20から滑らして取り外すことができる。
【0052】
リム部材は、本明細書に記載した形状以外の形状をもってもよいことに注目すべきである。図7は、リム部材150の代替形状の一例である。また、図示したヨーヨーは、側部部分のそれぞれに、取替え可能なリム部材を持っている。しかしながら、側部部分の1つだけが取替え可能なリム部材を持ち、側部部分の他方が、単一部分または固定されたリム部材であってもよいのは、本発明の範囲内である。
【0053】
<第2実施例>
次に、図8〜20を詳細に参照すると、本発明の第2実施例のヨーヨーを符号1001に示す。
【0054】
ヨーヨー1001は、第1側部部分1002と第2側部部分1004とを含む。第1側部部分1002と第2側部部分1004は、軸構造1006を介して一体に接続されている。軸構造1006は、好ましくは、パーツの集合であり、車軸ピン1008とスプール1012とを含む。車軸ピン1008は、各端部に雄ねじ1010と、ヨーヨーの回転軸と共通の直線上の長手方向軸を持つ。スプール1012は、車軸ピン1008の中央部分1011上に回転可能に配置されている。車軸ピン1008の中央部分1011は、ピン端部より大きい直径を持つので、車軸ピン1008はピンの直径が変化する場所に配置された2つの肩1014を含む。肩1014は、側部部分と接触し、2つの側部部分を互いに間隔をあけた構成で保持するように設計されている。ひもタイプのテザー1016は、端部に配置されたループ部分1018を含んでおり、当該ループ部分1018はスプール1012の中央部を取り囲んでいる。ループ部分1018は、好ましくは、スプール1012の表面で滑らないような二重ループである。通常、テザー1016の遠位端部(図示せず)は、通常は、ユーザの指の1つに一時的に固定するために、輪を形成するように結ばれるだろう。
【0055】
スプール1012は、好ましくは、実質的に筒状形状であり、第1端部1022と第2端部1024を持つ。スプール1012の中央は、スルーボア(貫通穴)1026を含み、車軸ピン1008がスルーボア1026中に延びている。スルーボア1026の直径は、車軸ピン1008の中央部分1011の直径よりわずかに大きく、それにより、スプール1012は、車軸ピン1008上で自由回転が可能である。好適な実施例では、スプール1012は、プラスチックあるいは金属などの硬質材料で作られている。スルーボア1026を画定するスプール内面は、テフロン(登録商標)、グリースまたはグラファイトなどの潤滑材料、および/または、低摩擦材料によってコーティングされてもよい。
【0056】
スプール端部1022近傍の外面には、周囲を巡るように延びる無限溝1030が配置されている。好ましくは、無限溝1030中の一部にゴムなどの弾性材料で作られたO−リングが配置されている。
【0057】
ヨーヨーの第1側部部分1002と第2側部部分1004のそれぞれは、パーツの集合である。好適な実施例では、2つの側部部分は、異なった内部部品を持つが、各端部で同じ側部部分を持つ軸を持つヨーヨーを作ることもできる。例えば、本発明の第2実施例のヨーヨーは、軸の各端部に側部部分1002を持つことができるし、あるいはまた、軸は各端部に側部部分1004を持つことができる。
【0058】
第1側部部分1002(図10〜図12と図16〜図17参照)は、ハブ部分1034と本体部分(リム部分)1036を含む。すなわち、第1側部部分1002は、ハブ部分1034、本体部分1036という2つの主要部分を含んでいる。ハブ部分1034は、ハブ1040、固定ナット1042、バネ1044、押しボタン1046、複数の平歯車1048、主歯車1050、および上板1052を含む。本体部分1036は、本体1054とレンズ1056を含む。
【0059】
第2側部部分1004(図13〜17参照)は、ハブ部分1060と本体部分1062(リム部分)を含む。すなわち、第2側部部分1004は、ハブ部分1060と本体部分1062という2つの主要部分を含んでいる。ハブ部分1060は、ハブ1064、1組のバネ1066、2つのアーム1068、2つの重り1070、上板1072、バネ1074、固定ナット1076、および押しボタン1080を含む。本体部分1062は、好ましくは、本体部分1036と同形状であり、本体1082とレンズ1084とを含む。
【0060】
ハブ1040は、好ましくは、プラスチックまたは金属などの硬質材料で作られ、内側に面している実質的に平らな内面1086を持つ。内面1086は、第2側部部分1004に向かっている。好ましくは、リブ1088のスターバースト状に配列したリブ1088は、内面1086から突出しており、ユーザがヨーヨーを戻そうと操作すると、テザーが内面1086と固く係合することができるように機能する。ヨーヨーのテザー係合を容易にするような、表面における他の既知のタイプの改造、例えば、くぼみ、間隔をあけて配置されているパッド/突起物、および高い摩擦係数を持つゴムなどの材料の使用は、表面1086に使用してもよいし、またはリブ部材1088の代わりに使用してもよい。
【0061】
ハブ1040は、外側に面している外面1090を含む。外面1090は、第2側部部分1004から離れる方向に面していて、筒状のニップル部分1092を取り囲んでいる。ニップル部分1092の対向する側部に2つの平坦な側部表面1094が配置されている。ハブ1040は、スルーボア1096を持ち、スルーボア1096は、ニップル部分1092を通って延びており、車軸ピンの中心部分1011の直径よりわずかに大きい直径を持ち、かつ、ニップル部分1092の遠位端部に配置された断面が円形ではない拡張された領域1098を含む。また、3つのピン部材1100が、外面1090から外側に延びている。
【0062】
固定ナット1042は、ハブ1040のニップル部分1092の領域1098に適合する。固定ナットの外表面1102は、断面が円形ではなく、好ましくは、領域1098と形状が相補的であり、領域1098と適合し、一旦領域1098に配置されると、固定ナットはハブ1040に対して回転することができない。好適な実施例では、固定ナット1042は、領域1098中に圧入されるか、または成形されるか、または超音波溶接されたキャップを使用して領域1098内にシールされてもよい。あるいはまた、固定ナット1042を固定する他の慣用法を使用してもよい。固定ナット1042の内部は、ねじ山が付けられたスルーボア1104を含んでおり、当該ねじ山は車軸ピンの端部上に配置されたねじ山と相補的である。図示しないが、固定ナットは、好ましくは、止めナットの方法で機能するナイロンインサートを持つであろう。
【0063】
バネ1044は、ニップル部分1092の基部の周りの大きさに適合する。バネ1044は、中央に配置されたスルーホール1105を持ち、好ましくは、金属あるいはプラスチックの波形ワッシャーの形態である。あるいはまた、コイルばねを含む他の種類の慣用のバネを使用してもよい。
【0064】
押しボタン1046は、ニップル部分1092の遠位端部と形が適合する。押しボタン1046はプラスチックか金属材料で好ましくは作られている。押しボタン1046の内側に面している内面1106の中央には、細長いボア1108が配置されている。ボアはニップル部分1092の端部と相補的な形状を持つ、すなわち、ボアは2つの平らな側部表面1110を持つ。押しボタン1046がニップル部分1092上に配置されると、平らな側面1110は、押しボタン1046がニップル部分1092に対して回転できないようにニップル部分1092の側面1094の近くに隣接して配置される。押しボタン1046には、押しボタンの長手方向軸に垂直な方向に延びているフランジ1112を含むことに注目すべきである。複数の歯1114が、フランジ1112の上面に配置される。
【0065】
押しボタン1046は、主歯車1050中の中央開口部1116に部分的に形が適合する大きさに作られている。主歯車1050は、好ましくは、プラスチックまたは金属などの硬質材料で作られていて、さらに、リング状に配列された複数の歯1118を含んでいる。当該複数の歯1118は、中央開口部1116の近傍であって、内側に面する(ヨーヨーの内部に向かう)内面1120に配置されている。歯1118は、押しボタン1046の歯1114と次のような態様で係合できるような大きさ、形状、間隔、角度で作られている。即ち、一旦は係合するが、押しボタン1046がなんらかの縦の動きを可能にされている間は、押しボタン1046と主歯車1050の間で第1の方向に相対的な回転がある場合は、歯1118と歯1114とがお互いに他方を乗り越えるだろう(歯の上を歯が通過して係合しない)。歯1118の角度は、押しボタン1046と主歯車1050の間で、第1の方向とは反対の第2の方向に、何らか相対的な動きがある場合には、歯1118は歯1114で固定されるような角度である。主歯車1050の周辺部には、別の歯1122のリングが配置されている。
【0066】
主歯車の歯1122は、3つの平歯車1048の周囲に配置された歯1123に係合するような大きさと形状に間隔をあけて作られている。平歯車1048は、好ましくは、プラスチックまたは金属などの硬質材料で作られており、それぞれが中央のスルーボア1124を含んでいる。平歯車1048のそれぞれは、スルーボア1124(図18参照)に適合するハブのピン部材1100の1つを介してハブ1040上に取り付けられる。
【0067】
上板1052は、主歯車1050の上に配置されている。上板1052の中央は、押しボタン1046が延びるスルーホール1126を含む。上板1052は、3つのスルーボア1130を含む。スルーボア1130は、ハブ1040のピン部材1100の端部を受けるような大きさ、間隔で作られている。好適な実施例では、ハブ部分1034が組み立てられるとき、上板1052は、スルーボア1130に合うピン部材1100を介して、ハブ1040に対して一直線上に配置される。そのように配置され次第、上板1052はハブ1040に対して接着または超音波溶接により固定され、好ましくは、ハブ1040と上板1052が互いに接触する領域のいくつかまたはすべてで、接着または超音波溶接により固定される。超音波溶接を使用する場合、平歯車1048は、好ましくは、固定手順の間に、平歯車1048が破損する機会を最小にするために、ハブ1040または上板1052と異なる材料で作られる。また、上述に代えて、ピン部材1100とスルーボア1130との間の取外可能なスナップフィットを介して、または、ピン部材、もしくは、ハブ1040および上板1052の他の部分に固定する、適切なファスナを通じて、恒久的でない接続が利用されても良い。スルーホール1126は、主歯車1050の外径より小さい直径を持つので、ハブ1040への上板1052の固定は、平歯車1048と主歯車1050を捕捉し、それにより、平歯車1048と主歯車1050の互いの位置関係を固定する。また、主歯車1050の固定は、同様に押しボタン1046とバネ1044を捕捉してハブ部分1034に固定する。
【0068】
上板1052には、周囲に配置された3つの半円状突起物1131があることを注目すべきである。ハブ部分1034が組み立てられると、各突起物1131と、ハブの外側に面している外面1090との間の空間という形態で、通路(溝)1132(図17参照)が形成される。それぞれ通路の端部には、上板1052の表面によって形成されるストップ1128がある。一対の突起物1131のそれぞれの間には、開いた領域(図17参照)という形態で、3つのカットアウト1133がある。
【0069】
前に記載したように、本体部分1036は、本体1054とレンズ1056を含む。本体1054は、好ましくは、丸くて、ディスク形状であり、好ましくは、硬質、または実質的に硬質材料、例えば、硬質プラスチック、金属または木で作られている。あるいはまた、本体1054は、様々なゴムなどの弾力材料または半弾性材料を含む他の材料で作られているか、硬質パーツ、および/または、硬くないパーツの複合物か集合物でもあり得る。本体の周辺部1134は、側部部分のリムを形成する。また、スルーボア1135が、本体の中央に配置されている。本体1054は、スルーボア1135へと突出している3つのタブ1136を含む。3つのタブが示されているが、3つより多いまたは少ない数のタブを使用してもよい。3つのタブのそれぞれは、その遠位端部/外側端部上に複数の歯車の歯1137を持つ。
【0070】
レンズ1056は、本体1054に固定される。レンズ1056は、好ましくは、丸く、中央のスルーホール1138を持ち、スルーホール1138は、押しボタン1046がその中に延びることができる大きさに作られている。レンズ1056は、好ましくは、本体1054の凹部1139へのスナップフィットによって、本体に取外可能に固定されている。あるいは代替として、2つの部材を取外可能に接続する他の方法、例えば、ねじ山係合か、あるいはファスナなどを、レンズ1056を本体1054に接続するために使用してもよい。このレンズ1056と本体1054との取外可能な接続は、ユーザが側部部分1002の最終的な重さを増加したい場合に、ユーザが本体1054からレンズ1056を取り外して重さリング(ワッシャーと同様)などの物を本体内部に挿入することを可能にする。レンズのスルーホール1138の近傍に配置される歯1140を持つレンズを示したが、歯1140はオプションであり、単にレンズ1056を第2側部部分1004のレンズ1084と同じようにするために含まれているに過ぎない。あるいはまた代替として、2つの部材を恒久的に一体に固定するために、超音波溶接、接着剤または他の方法によって、レンズを恒久的に本体に接続してもよい。
【0071】
ここで、第2側部部分1004について記載する。前に記載したように、第2側部部分1004は、ハブ1064を特徴とするハブ部分1060を含む。ハブ1064は、好ましくは、プラスチックまたは金属などの硬質材料で作られていて、中央に配置されたスルーボア1141と内側に面している実質的に平らな内面1142をもつ。内面1142は、第1側部部分1002の方向に面している。好ましくは、リブ1144のスターバースト形状のアレイは、内面1142から突出しており、ユーザがヨーヨーを操作して戻そうとするとき、テザーが内面1142としっかり係合することが簡単にできるように機能する。ハブ1064は、また、外側に面している外面1146を含み、外面1146は、第1側部部分1002から離れる方向に面しており、2つの外側に延びているピン1148と、3つの筒状ピン1150と、2つの小さい高い領域1152と、2つの大きな高い領域1154と、2つの長楕円形の溝1156と、2つの比較的細長い溝1160を含む。表面1164、1166と1168(図16参照)は、上板1072をハブ1064に固定するとき、形成された通路1170に対する側壁として機能するだろう。高い領域は、通路1170の端部を画定する平らな表面という形態で、3つのストップ1162を形成する。
【0072】
2つのアーム1068はそれぞれ、金属またはプラスチックなどの硬質材料で作られた細長い部材である。円形開口部1174が、それぞれのアームの一端部に配置されている。円形開口部1174は、確実に固定する方法で重り1070の1つを収容するように設計されている。スルーボア1176は、各アーム1068の他端部に配置されている。スルーボア1176は、ハブ1064(図15と図19参照)のピン1148と相補的となる大きさであるが、ピン1148よりもわずかに直径が大きいように作られている。アーム1068が、スルーボア1176を通って延びるピン1148でハブ上に配置されると、アームは、重り1070の1つを持つそれぞれのアームの端部がハブ中で長楕円形の溝1156に隣接して動くように、回転できる。バネ1066の一端中に収容されるように設計されたピン1180が各アームの中間ポイントに配置されていることに注目すべきである。第1側部部分を組み立てると、バネ1066は、ハブ中の溝1160に捕捉されるだろう。また、凹面1182が、それぞれのアームのピン1180と対向する位置上に配置されている。当該凹面1182は、複数の歯1183を特徴とし、スプールのO−リング1032に対して相補的な形状である。側部部分を組み立てるとき、歯1183がO−リング1032を係合することができるように配置されるだろう。
【0073】
各バネ1066は、好ましくは、金属またはプラスチック材料で作られているコイルばねである。他のコイルばねと同様に、バネ1066は、各端部で円形開口部を持つ。
【0074】
各重り1070は、好ましくは、金属材料で作られていて、筒状形状である。固定を容易にするために、各重りの側面は、アームの開口部1174の1つの相補的な内面に適合するように設計されたステップ1185を含む。
【0075】
上板1072が、アーム1068の外側に配置される。上板1072は、車軸ピンの直径より大きい直径を持つ、中央のスルーボア1184を持つ。この様に、ヨーヨーを組み立てるとき、車軸ピンの肩1014は、固定ナット1076に接触して、車軸ピン上における、第2側部部分1004の内側への移動を限定するだろう。スルーボア1184の外側の部分1186は、直径が増加しており、かつ、断面円形でない輪郭を持つことに注目すべきである。また、上板1072は、3つの小さなスルーボア1188を含む。各スルーボア1188は、ハブのピン1150の外径に相補的な直径を持つ。ハブ部分を組み立てるとき、ピン1150は、スルーボア1188に適合してハブ上に上板1072を一直線上に適切に配置する。
【0076】
上板1072が、上板の内部に面している内面1194に、2つの長方形の溝1190を含むことに注目すべきである。上板1072がハブ1064に固定されるとき、重り1070は、溝1190内に部分的に配置されるか、溝1190に隣接する。
【0077】
また、3つの半円状突起物1193が上板1072の周辺部に配置されることに着目すべきである。これらの半円状突起物1193のそれぞれの内側に面している内面1194は、上板1072がハブ1064に固定されるときに形成される通路1170の側壁を形成するだろう。ハブ1064上において、表面1164、1166と1168は、通路1170の対向する側壁を形成する。一対の突起物のそれぞれの間には、カットアウト1195がある。カットアウト1195は、本体のタブ1211が通路1170(図17参照)の1つに入る前に通過することができる開いた領域である。
【0078】
上板1072の外側に面している外面1196上には、外側に延びるニップル部分1198が配置されている。ニップル部分1198は、円柱状ではない本体を有し、ニップル部分の対向する側部上に平面1199が配置されている。また、外面1196上には、3つのフック1200が配置されている。各フック1200は、好ましくは、わずかに可撓性がある程度に十分に薄く、かつ、「L」字形状の端部1201を持つ。
【0079】
固定ナット1076は、上板1072のスルーボア1184の外側の部分1186に適合している。固定ナット1076は、好ましくは、固定ナット1042と同じであり、ねじ山のある中央スルーボア1202を持つ。固定ナット1076の外部表面は、好ましくは、外側の部分1186の円形でない輪郭に相補的である。それによって、固定ナット1076が外側の部分1186中にあるとき、固定ナット1076は上板に対して回転できない。好適な実施例では、固定ナット1076は外側の部分1186に圧入されるか、外側の部分1186とともに成形されるか、あるいは、超音波溶接のキャップを使用して外側の部分1186内にシールされる。あるいはまた代替として、固定ナットを固定する他の慣用法を使用してもよい。図示しないが、固定ナットは、好ましくは、固定ナットが止めナットの方法で機能するナイロンインサートを持つだろう。ヨーヨーを組み立てるとき、固定ナットの内部のねじ山は、車軸ピンのねじ山1010とねじ込みで係合するだろう。
【0080】
押しボタン1080は、ニップル部分1198上に回転しないように配置されている。押しボタン1080は、フランジ部1204と、2つの対向する平らな表面1207を持つ非円形の中央ボア1206とを含む。中央ボア1206の形状は、ニップル部分1198の円形でない外表面の輪郭に相補的であり、それにより、ハブ部分を組み立てるとき、表面1207がニップル部分1198の隣接する表面の近くに配置され、押しボタン1080はニップル部分1198に対して回転することができないであろう。歯車の歯1210のリングは、押しボタン1080のフランジ部に配置され、外側に面している。
【0081】
バネ1074が、押しボタン1080と上板1072の間にはさまれていることに注目すべきである。好ましくは、バネ1074は、バネ1044と同じであり、可撓性の金属またはプラスチック材料で作られていて、波形ワッシャーの形態である。代わりに、コイルばねなどの他のバネの形態を使ってもよい。
【0082】
押しボタン1080が上板1072に固定されると、バネ1074は、ニップル部分1198上に配置され、次に、ニップル部分1198は、表面1199と表面1207が並列した状態で、押しボタン1080の中央ボア1206中に挿入される。次に、押しボタン1080は、ニップル部分1198上で、押しボタンのフランジ部1204がフック1200の端部1201と接触するポイントまで押される。それから、押しボタン1080は、ニップル部分1198上でさらに動かされ、それにより、フック1200が外側に動き、次に、フックの端部がフランジ部を超えると、フック1200がスプリングバックし、端部1201はフランジ部の外部表面1207と係合する。この様に、フック1200は、押しボタンを上板1072上に保持し、一方、バネ1074は、押しボタン1080を上板1072から離れる外側方向に付勢している。
【0083】
ハブ部分が完全に組み立てられ、ハブ1064と上板1072が、上板のスルーボア1188に適合するハブのピン1150によって適切に配置されるとき、ハブと上板は、好ましくは、超音波溶接または接着剤などの恒久的に固定する方法で一体に固定される。あるいはまた、代替としてハブと上板は、ピン1150とスルーボア1188の間のスナップフィット係合によって、または、ファスナ(図示せず)の使用によって、取外可能に係合させられ得る。
【0084】
第2側部部分1004の本体部分1062は、本体1082とレンズ1084を含んでいる。本体1082は、好ましくは、中央に配置されたスルーボア1208を含む第1側部部分1002の本体1054と同じである。本体1082は、歯1212を持つ3つのタブ1211(図17参照)を持つ。第2側部部分1004は、第1側部部分1002で使用されるのと同じ固定方法を使用しないので、歯1212はオプションである。レンズ1084が、本体1082に固定されている。レンズ1084は、好ましくは、レンズ1056と同じであり、好ましくは、レンズ1056を本体1054に固定するために使用するのと同じ方法で本体1082に固定される。レンズ1084は、第2側部部分が完全に組み立てられるとき、押しボタン1080が延びる中央開口部1216を囲む歯1214のリングを含んでいる。歯1140は、レンズ1056では必要でないが、一方、歯1214は、押しボタンの歯1210と係合するために第2側部部分1004中で使用されることが注目される。歯1214と歯1210とは、次のようになるような形状、大きさ、及び角度で作られている。即ち、歯1214と歯1210が互いに係合している場合でも、本体部分1062がハブ部分1060に対して相対的に第1方向に回転し、押しボタン1080がバネ1074をわずかに圧縮することによって縦方向に動くことが可能であると、歯1214は歯1210の上を乗り越える(歯の上に歯が通過して係合しない)。しかしながら、歯1210と歯1214との角度付けは、ユーザがハブ部分1060に対して本体部分1062を反対方向の第2の方向に回転しようとした場合には、歯同士を一体に固定するだろう。ヨーヨーが組み立てられて、押しボタン1080をユーザが押し込むとき、押しボタン1080はバネ1074を圧縮して、歯1214が歯1210に接触しないような程度まで動き、それにより、ハブ部分に対して本体部分1062が第2方向へ回転するのを可能にするであろう。
【0085】
ヨーヨー1001を組み立てるために、車軸ピン1008がスプール1012のスルーボア1026を通って延びている状態で、O−リング1032をスプールの溝1030中に配置し、スプール1012を車軸ピン1008の中央部分1011上に配置する。次に、完全に組み立てられたハブ部分1034を車軸ピン上の片端に配置し、回転し、それによって、車軸ピンのねじ山1010をナット1042の内側ねじ山と係合する。ユーザは、車軸ピンの肩1014がナット1042に接触するまで、ハブ部分を回転させ続けるだろう。
【0086】
次に、完全に組み立てられた本体部分1036をハブ部分1034に固定する。ユーザは、押しボタン1046が本体部分のレンズ1056中のスルーホール1138を通って延びるように、本体部分1036を配置する。同時に、ユーザは、タブ1136がハブ表面1090の周辺部を圧迫するまで、本体1054のタブ1136をハブ部分のカットアウト1133を通過して動かす。次に、ユーザは、本体部分1036にねじり力/回転力をかけて、本体部分1036をハブ部分1034に対してタブ1136が通路1132中に移動する方向(第1方向)に回転させて動かす。その結果、本体部分1036は、本体部分のタブ1136のそれぞれがハブ部分のカットアウト1133を完全に通過するまで移動し、次に、通路1132の1つ中に完全に収容されるまで回転移動する。好ましくは、各タブ1136は、通路1132の幅よりわずかに少ない厚みを持つ。
【0087】
ユーザがハブ部分1034に対して本体部分1036を第1方向へ回転したとき、タブの歯1137は、平歯車1048の歯1123に係合して平歯車1048を回転させることに注目すべきである。平歯車1048が回転すると、歯1123が主歯車1050の歯1122と係合して、主歯車1050を回転させる。押しボタンの歯1114及びこれに係合する主歯車の歯1118の角度付けが原因で、押しボタンの歯1114は、主歯車の回転を止めることはない。その代わりに、押しボタン1046は、バネ1044の圧縮によりわずかに前後に移動する。この様に、本体部分1036が第1方向に回転すると主歯車の歯1118が押しボタンの歯1114上に乗る(歯の上に歯が通過して係合しない)ので、クリック音が出るだろう。本体部分の回転は、本体1054のタブ1136が上板1052のストップ1128に接触するまで続けられる。このポイントで、本体部分1036はハブ部分1034上に完全に取り付けられる。押しボタンの歯1114の角度付けにより、押しボタンの歯1114は主歯車の歯1118を一方向にのみ移動することを許すことに注目すべきである。押しボタンの歯1114は、逆方向への主歯車の歯1118の動きを止め、それにより、本体部分1036がハブ部分1034から離れるような逆方向(第1方向と反対の第2方向)に不注意に回転することを防ぐ。
【0088】
ハブ部分1034からの本体部分1036の取り外しは、非常に迅速かつ簡単である。ユーザは、押しボタンの歯1114を主歯車の歯1118から外れるまで押しボタン1046を押し込むだけである。いったん外れると、ユーザは、本体部分1036を第2方向に自由に回転することができ、それにより、本体1054のタブ1136は、上板1052のストップ1128の位置から離れて、ハブ部分のカットアウト1133の中心に位置するまで移動する。次に、本体部分1036は、ハブ部分1034から自由に取り外すことができる。
【0089】
ヨーヨー1001の第2側部部分1004は、本体部分1036をハブ部分1034に接続する前後に、車軸ピン1008に接続してもよい。
【0090】
完全に組み立てられたハブ部分1060を車軸ピン1008に固定するために、ユーザは、車軸ピンの外側のねじ山1010が上板1072内に配置された固定ナット1076のねじ山と係合するまで、車軸ピンの端部をハブ1064のスルーボア1141中に配置する。ハブ部分1060を、車軸ピンの肩1014が固定ナット1076に接触するまで回転する。ハブ部分1060は、ここで、車軸ピンに固定される。
【0091】
本体部分1062は、ここで、押しボタン1080の端部を本体部分のレンズ1084中の開口部1216を通して配置することによって、ハブ部分1060に固定される。同時に、ユーザは、本体1082のタブ1211をハブ部分のカットアウト1195を通過するように移動させる。いったんタブ1211がハブの表面1164、表面1166、および表面1168を圧迫すると、ユーザは、次に、ねじり力/回転力を本体部分1062にかけて、タブ1211のそれぞれが通路1170の1つの中に移動して、ストップ1162の1つに接触するまで、ハブ部分1060に対して本体部分1062を第1方向へと動かす。好ましくは、各タブ1211は、通路1170の幅よりわずかに少ない厚みを持つ。
【0092】
ユーザが本体部分1062を第1方向へと回転したとき、レンズ中の歯1214は、歯1210と歯1214の角度付けにより、押しボタン1080の歯1210と接触し、乗り越える(歯の上を歯が通過して係合しない)ことに注目すべきである。1セットの歯が他方のセットの歯の上に乗り越えるとき、クリック音が発生するであろう。いったんタブ1211がストップ1162にぶつかると、歯1210の同じ角度付けが、歯1210と歯1214を一体に固定するのを可能し、それにより、本体部分1062は、タブ1211がストップ1162から離れる方向に動くような、逆方向(第1方向とは反対の第2方向)には移動することができない。このポイントで、本体部分1062は、ハブ部分1060上に固定される。
【0093】
ハブ部分1060からの本体部分1062の取り外しは、非常に迅速でかつ簡単である。ユーザは、押しボタンが、押しボタン1080の歯1210がレンズの歯1214から外れるほど十分に内側に動くまで、バネ1074を圧縮しつつ押しボタン1080を押すだけである。いったん外れると、ユーザは、本体部分のタブ1211が上板1052のストップ1162から離れる方向(第2方向)に、本体部分1062を自由に回転することができる。本体部分1062を回転し、タブ1211を上板1052のカットアウト1195の中心に配置すると、次に、本体部分1062をハブ部分1060から自由に取り外すことができる。
【0094】
いったん完全に組み立てられると、ヨーヨーは、自動的に戻るヨーヨーの通常の方法で作動する。ヨーヨーを高速度で回転すると、遠心力/求心力が、重り1070に作用し、アーム1068がスプール1012から離れる方向に移動する。アーム1068がスプールから離れる方向に移動すると、アームの歯1183は、スプールのO−リング1032に接触しなくなる。そのポイントで、スプールは、車軸ピン上で自由に回転し、それにより、ヨーヨーは、テザー1016の端部で「スリープ」することができるであろう。ヨーヨーが減速するとき、圧縮されたバネ1066によって印加される力は、半径方向の遠心力/求心力に打ち勝って、アーム1068を内側に押すように作用し、そこで、アームの歯1183は、もう一度O−リング1032に係合する。十分強い係合がいったん起こると、アームは、スプール1012をハブ1064に固定する。これは、テザーのループ部分1018を回転する側部部分に効率的に固定し、それにより、テザーをスプールの周りに巻き取り、ヨーヨーをユーザの手に戻す。
【0095】
異なる形状、重り、および/または、他の特性を持つ他の本体部分を本体部分1036と本体部分1062のために代用してもよいことに注目すべきである。図20は、本発明の第2実施例の変形のヨーヨー1300を示す。図20では、ヨーヨーの2つの同じ本体部分1302は、2つのハブ部分1304から取り外している。ハブ部分1304は、好ましくは、ヨーヨー1001のハブ部分1034と同じである。したがって、ユーザは、ヨーヨー1001の本体部分1036と本体部分1062の代わりに、本体部分1302を使うことができる。異なる形状、および/または、重り、および/または、他の特性、例えば、光または音の発生器などの内部コンポーネントを持つ他のハブ部分を、ヨーヨー1001とヨーヨー1300のハブ部分と代用してもよいことに注目すべきである。
【0096】
また、第2側部部分1004における本体部分をハブ部分に固定するシステム、すなわち、レンズの歯が押しボタン上に配置した歯と係合するようなシステムは、平歯車と主歯車を使用する側部部分の代わりに、側部部分1002で使用することができることに注目すべきである。あるいはまた、代替として第2側部部分1004で使用されている本体部分をハブ部分に固定するシステムは、前に記載したシステムの代わりに側部部分1002で使用することができる。さらに、タブは、本体部分の一部として示され、通路はハブ部分に組み込まれているが、これらのエレメントの位置を逆にすることができる。ハブ部分に対して本体部分を配置して固定するために使用される第2側部部分1004ごとに1つの固定装置とともに、タブをハブ部分の周辺部に配置することができ、通路を本体部分の内部ボア中に配置することができる。
【0097】
また、本明細書で使用される通路は、溝またはスロットであると考えてもよい。また、本明細書に使用されるカットアウトは、開口部であると考えてもよい。
【0098】
本明細書に開示される発明の好適な実施例は、読者が本発明の新しい態様に精通するように記載した。本発明の好適な実施例を図示して記載したが、当業者は、以下の特許請求の範囲に記載されたような本発明の趣旨と範囲から逸脱せずに、多くの変更、修正、および変形をなしえる。
【0099】
本発明は、例示の実施例を参照して記載されるが、本発明は、開示された例示の実施例に限定されないことが理解される。以下の特許請求の範囲は、そのようなすべての変形、および等価な構成と機能を含むような最も広い解釈と一致している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸構造によって間隔をあけて離れた状態で一体とされている第1側部部分と第2側部分と、
前記軸構造の一部に取り付けられたテザーと、
を備え、
前記第1側部部分は、第1主要部分と第2主要部分とを含み、
前記主要部分の一方は、少なくとも1つのタブ部分を含み、前記主要部分の他方は、前記タブ部分を収容可能な溝を有しており、
前記主要部分の一方は、前記主要部分の一方を前記主要部分の他方に取り付けるとき、前記溝に隣接するように前記タブ部分を配置し、次に、前記主要部分の他方に対して前記主要部分の一方を第1方向へと回転させ、それにより前記タブ部分を前記溝に収容させることで、前記主要部分の他方に取り外し可能に取り付けられることを特徴とするヨーヨー。
【請求項2】
前記第1側部部分には、前記タブ部分が前記溝に収容された状態で、前記主要部分の他方に対する前記主要部分の一方が、前記第1方向とは反対の第2方向へ回転するのを防止可能な固定装置が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のヨーヨー。
【請求項3】
前記固定装置は、複数の歯を持つ歯車と、前記歯車と適切に連結された押しボタンと、前記タブ部分に配置された複数の歯とを有し、
前記タブ部分の歯が前記歯車の歯と係合し、前記歯車は、前記押しボタンの位置に依存して、回転可能、または、回転不能となることを特徴とする請求項2に記載のヨーヨー。
【請求項4】
前記押しボタンは、前記第1側部部分に対して回転不可能に取り付けられており、
前記固定装置は、回転可能な主歯車を有し、
当該主歯車は、前記歯車と係合する第1の歯のセットと、前記押しボタンに設けられた歯のセットと係合可能な第2の歯のセットとを有し、
前記押しボタンは、当該押しボタンに設けられた歯のセットが前記第2の歯のセットと係合するようにバネによって付勢されており、
当該押しボタンの歯のセットは、前記第2の歯のセットと係合することにより前記主歯車の一方への回転を阻止しており、
前記押しボタンが押されると、前記押しボタンの歯のセットと前記主歯車の第2の歯のセットとの係合が解除され、前記主歯車の一方への回転が可能となることで、前記第1の歯のセットと係合している前記歯車が回転可能となることを特徴とする請求項3に記載のヨーヨー。
【請求項5】
前記固定装置は、前記第1主要部分と第2主要部分のうちのいずれか一方と接触可能な押しボタンを有し、前記押しボタンは、複数の歯を有し、
前記押しボタンと接触する前記主要部分は、
前記押しボタンが第1位置にある場合に前記押しボタンの前記歯に係合することができる複数の歯を有し、
前記押しボタンが第2位置に動かされると、前記押しボタンの歯が、前記押しボタンと接触する主要部分の歯から外れることを特徴とする請求項2に記載のヨーヨー。
【請求項6】
前記溝には前記タブ部分が通過可能な開口部が設けられており、前記主要部分の他方から前記主要部分の一方を取り外すとき、前記タブ部分が前記開口部中に配置されて前記開口部を通過できるようになるまで前記主要部分同士を前記第1方向とは反対の第2方向へと回転させることにより、前記主要部分の一方を前記主要部分の他方から取り外し可能であり、かつ、
前記第1側部部分に取り付け可能な固定リングを有し、当該固定リングは、当該固定リングを前記第1側部部分に取り付けるとき前記開口部に収容され、前記タブ部分が前記開口部を通って前記溝から出ることを防止する追従タブを有することを特徴とする請求項1に記載のヨーヨー。
【請求項7】
前記第1側部部分は、前記固定リングと係合可能な、少なくとも1つの固定リング用固定タブを含むことを特徴とする請求項6に記載のヨーヨー。
【請求項8】
前記少なくとも1つの固定リング用固定タブは、前記タブ部分からオフセットされていることを特徴とする請求項7に記載のヨーヨー。
【請求項9】
前記固定リングは、前記固定リング用固定タブが少なくとも部分的に収容されるスロットを持つことを特徴とする請求項7又は8に記載のヨーヨー。
【請求項10】
前記側部部分のそれぞれは、ユーザが前記ヨーヨーを前記ユーザの手に戻そうとするとき、前記テザーと簡単に係合するように適合されたテザーに対面する表面を持つことを特徴とする請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載のヨーヨー。
【請求項11】
前記側部部分の少なくとも1つは、前記第1主要部分と第2主要部分のうちのいずれか一方に移動可能に取り付けられたシャトル部材を持ち、前記シャトル部材は、前記テザーと対面する表面を持ち、ユーザが前記ヨーヨーを前記ユーザの手に戻そうとするとき、前記テザーと係合することを特徴とする請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載のヨーヨー。
【請求項12】
前記第1主要部分と第2主要部分のうちのいずれか一方はリム部材であり、他方はハブ部材であることを特徴とする請求項1乃至11のうちのいずれか1項に記載のヨーヨー。
【請求項13】
前記リム部材は、可撓性材料で作製されていることを特徴とする請求項12に記載のヨーヨー。
【請求項14】
前記リム部材は、硬く、実質的に非可撓性の材料で作製されていることを特徴とする請求項12に記載のヨーヨー。
【請求項15】
ユーザは、前記側部部分のリム部材を取り外し、前記取り外したリム部材と異なる形状のリム部材を代わりに設置することによって、前記第1の側部部分の形状を変えられることを特徴とする請求項13または14に記載のヨーヨー。
【請求項16】
前記ハブ部分は、前記軸構造に取り外し可能に取り付けられていることを特徴とする請求項12乃至15のうちのいずれか1項に記載のヨーヨー。
【請求項17】
前記第2側部部分は、実質的に前記第1側部部分と同じであることを特徴とする請求項1乃至16のうちのいずれか1項に記載のヨーヨー。
【請求項18】
前記第2側部部分は、前記第1の側部部分と実質的に異なっていることを特徴とする請求項1乃至16のうちのいずれか1項に記載のヨーヨー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−284533(P2010−284533A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134441(P2010−134441)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000135748)株式会社バンダイ (246)
【Fターム(参考)】