説明

ライセンス生成装置

【課題】2回目以降のライセンスに設定される復号鍵の有効期限を初回の有効期限と同じにする。
【解決手段】ライセンス生成装置1のライセンス生成部15は、初めてライセンスを生成した際に、現在のタイミングからライセンス内容情報14内の該当ライセンス内容情報に設定された復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングを復号鍵の有効期限としてライセンスに設定し、現在のタイミングを示すライセンス初回生成日時情報を含む発行情報を発行情報記憶部13に記憶させ、2回目以降にライセンスを生成した際に、発行情報記憶部13から発行情報を検索し、発行情報内のライセンス初回生成日時情報により示されるタイミングからライセンス内容情報14内の該当ライセンス内容情報に設定された復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングを有効期限としてライセンスに設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2回目以降のライセンスに設定される復号鍵の有効期限を初回の有効期限と同じにできるライセンス生成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来において、暗号化されたデータをダウンロードしたユーザ端末に対し、復号鍵を含むライセンスを送信し、ユーザ端末においてライセンスから復号鍵を取り出し、復号鍵でデータを復号し、データを使用できるようにする技術がある。
【0003】
ライセンスには、復号鍵の有効期限を設定されたものがあり、有効期限を過ぎた復号鍵はデータを復号できず、データは使用できなくなる。復号鍵の有効期限は、例えば、ライセンスを生成したタイミングから予め定められた長さの期間が経過したタイミングとされる。
【0004】
このようなライセンスを生成し、送信するライセンス生成装置は、例えば、同一ユーザに同一ライセンスを2回以上送信しない前提で開発され、そのため、特別に2回以上送信する場合の2回目以降の復号鍵の有効期限は、初回と同様に、そのライセンスを生成したタイミングから予め定められた長さの期間が経過したタイミングとされていた。よって、有効期限を過ぎることはなく、ライセンスを提供するサービス業者に不利益をもたらす可能性がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】情報処理学会論文誌Vol.45 No.SIG7.Jun. 2004
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、2回目以降のライセンスに設定される復号鍵の有効期限を初回の有効期限と同じにできるライセンス生成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明のライセンス生成装置は、暗号化されたデータを予め定めた長さをもつ有効期間において復号できる復号鍵を含むライセンスを生成するライセンス生成装置であって、前記ユーザを示すユーザID、前記ライセンスを示すライセンスID、前記ユーザのために前記ライセンスが初めて生成されたタイミングを示すライセンス初回生成日時情報を含む発行情報が記憶される発行情報記憶部と、前記ライセンスID、前記復号鍵、前記復号鍵の有効期間の長さを示す復号鍵有効期間長情報を含むライセンス内容情報が記憶されるライセンス内容情報記憶部と、前記ライセンスを前記ユーザのために初めて生成するのに際し、前記ライセンス内容情報記憶部から当該ライセンスIDを含むライセンス内容情報を検索し、該ライセンス内容情報から復号鍵を読み出し、当該復号鍵を含むライセンスを生成するとともに、現在のタイミングから当該ライセンス内容情報内の復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングを当該復号鍵の有効期限として当該ライセンスに設定するライセンス生成部とを備え、前記ライセンス生成部は、前記ライセンスを前記ユーザのために初めて生成した際に、前記ユーザID、前記ライセンスID、現在のタイミングを示すライセンス初回生成日時情報を含む発行情報を生成し、前記発行情報記憶部に記憶させ、かつ、前記ライセンスを前記ユーザのために2回目以降に生成するのに際し、前記ライセンス内容情報記憶部から当該ライセンスIDを含むライセンス内容情報を検索し、該ライセンス内容情報から復号鍵を読み出し、当該復号鍵を含むライセンスを生成するとともに、前記発行情報記憶部から当該ユーザを示す前記ユーザIDと当該ライセンスを示す前記ライセンスIDとを含む発行情報を検索し、該発行情報からライセンス初回生成日時情報を読み出し、当該ライセンス初回生成日時情報により示されるタイミングから当該ライセンス内容情報内の復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングを当該復号鍵の有効期限として当該ライセンスに設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のライセンス生成装置によれば、初めてライセンスを生成した際に、現在のタイミングからライセンス内容情報内の復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングを復号鍵の有効期限としてライセンスに設定し、現在のタイミングを示すライセンス初回生成日時情報を含む発行情報を発行情報記憶部に記憶させ、2回目以降にライセンスを生成した際に、発行情報記憶部から発行情報を検索し、発行情報内のライセンス初回生成日時情報により示されるタイミングからライセンス内容情報内の復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングを復号鍵の有効期限としてライセンスに設定するので、2回目以降のライセンスに設定される復号鍵の有効期限を初回の有効期限と同じにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施の形態に係るライセンス生成装置の構成を示す図である。
【図2】契約情報記憶部12の構成の一例を示す図である。
【図3】発行情報記憶部13の構成の一例を示す図である。
【図4】ライセンス内容情報記憶部14の構成の一例を示す図である。
【図5】ユーザ端末からライセンス発行要求を受信した場合のフローチャートである。
【図6】管理端末3からリセットフラグ変更指示を受信した場合のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本実施の形態に係るライセンス生成装置の構成を示す図である。
ライセンス生成装置1は、ユーザ端末2と管理端末3とに通信回線を介して接続される。図示しないが、ライセンス生成装置1は、他のユーザ端末にも接続される。
【0012】
ユーザ端末またはユーザ端末のユーザにより利用される装置(例えば、音楽再生装置)は、暗号化されたデータ(音声や映像などのコンテンツなど)を有している。
【0013】
ライセンスとは、暗号化されたデータを復号できる復号鍵を含む情報であり、ここでは、ライセンスには、復号鍵の有効期限が設定され、有効期限が経過すると、復号鍵はデータを復号できなくなることとする。
【0014】
ライセンス生成装置1は、復号鍵を含むライセンスを生成し、このライセンスをユーザ端末2などに送信することで、ユーザ端末2などにライセンス内の復号鍵を記憶させ、また、ライセンスがユーザ端末2などから音楽再生装置などに転送されることで、音楽再生装置などにライセンス内の復号鍵を記憶させ、これにより、データをユーザ端末2などや音楽再生装置などで復号し、使用できるようにするものである。
【0015】
ライセンス生成装置1は、ユーザ端末2などや管理端末3との情報の送受信を行う送受信部11と、いずれかのユーザが複数のライセンスのいずれかを送信してもらう契約を行った場合の当該契約の有効期間などを示す契約情報が記憶される契約情報記憶部12と、そのような契約以降において該当のライセンスが初めて生成されユーザ端末に送信されたタイミングを示すライセンス初回生成日時情報ならびにライセンス初回生成日時情報が有効か否かを示すリセットフラグを含む発行情報が記憶される発行情報記憶部13と、各ライセンスの内容を示すライセンス内容情報が記憶されるライセンス内容情報記憶部14と、ユーザ端末2から送信されるライセンス生成要求への応答としてライセンスを生成するライセンス生成部15と、管理端末3から送信されるリセットフラグ変更指示により発行情報内のリセットフラグを、ライセンス初回生成日時情報が無効であることを示すように変更するリセットフラグ変更部16とを備える。
【0016】
図2は、契約情報記憶部12の構成の一例を示す図である。
各契約情報は、いずれかのユーザを示す識別情報(以下、ユーザID)といずれかのライセンスを示す識別情報(以下、ライセンスID)とを含み、つまり、当該ユーザIDにより示されるユーザが当該ライセンスIDにより示されるライセンスを送信してもらう契約を行ったことを示し、さらに、当該契約の有効期間を示す契約有効期間情報を含んでいる。
【0017】
図3は、発行情報記憶部13の構成の一例を示す図である。
各発行情報は、ユーザIDとライセンスIDと該当のライセンスが初めて生成されたタイミングを示すライセンス初回生成日時情報と当該ライセンス初回生成日時情報が有効か否かを示すリセットフラグを含む。リセットフラグ「0」、「1」は、それぞれライセンス初回生成日時情報が「有効」、「無効」であることを示す。ライセンス初回生成日時情報が「無効」であるときは、ライセンスが1回も生成されていないとみなされ、処理が行われる。
【0018】
図4は、ライセンス内容情報記憶部14の構成の一例を示す図である。
各ライセンス内容情報は、該当のライセンスのライセンスIDと該当の復号鍵と当該復号鍵によりデータを復号し使用可能にできる回数を示す最大使用回数またはデータを回数によらず復号し使用可能にできることを示す使用回数情報と当該復号鍵の有効期間が終了するタイミングである有効期限を示す復号鍵有効期限情報と当該有効期間の長さを示す復号鍵有効期間長情報と当該ライセンスを同一ユーザから2回目以降に要求された場合の対応の方法を示す再発行設定情報を記憶するための各データ領域を含む。
【0019】
図5は、ライセンス生成装置1の動作を示すフローチャートであり、詳しくは、ユーザ端末からライセンス発行要求を受信した場合のものである。
【0020】
いずれのユーザ端末も、ライセンスを送信してもらう場合は、該当のユーザIDとライセンスIDを含むライセンス発行要求をライセンス生成装置1に送信する。
【0021】
ライセンス生成装置1の送受信部11は、例えば、ユーザID「1」とライセンスID「3」を含むライセンス発行要求をユーザ端末2から受信したなら、ユーザID「1」とライセンスID「3」をライセンス生成部15に転送し、ライセンス生成部15は、契約情報記憶部12からユーザID「1」とライセンスID「3」を含む契約情報を検索し、現在のタイミング(現在日時など)が当該契約情報内の契約有効期間情報により示される期間に含まれるか否かを判定する(S1)。
【0022】
ライセンス生成部15は、現在のタイミングが契約有効期間情報により示される期間に含まれるなら(S1:YES)、発行情報記憶部13にユーザID「1」とライセンスID「3」を含む発行情報があるか否かを判定する(S3)。
【0023】
ライセンス生成部15は、発行情報記憶部13に発行情報があるなら(S3:YES)、つまり、今回が2回目以降なら、当該発行情報内のリセットフラグが「0」か「1」かを判定する(S5)。
【0024】
ライセンス生成部15は、リセットフラグが「0」なら(S5:「0」)、ライセンス内容情報記憶部14からライセンスID「3」を含むライセンス内容情報を検索し、当該ライセンス内容情報内の再発行設定情報が「1」か「2」か「3」かを判定する(S7)。
【0025】
ライセンス生成部15は、現在のタイミングが契約有効期間情報により示される期間に含まれないなら(S1:NO)、または再発行設定情報が「1」なら(S7:「1」)、送受信部11に指示し、送受信部11はユーザ端末2に対し、ライセンスを送信しなことを示す拒否応答を送信し(S9)、処理を終える。
【0026】
一方、ライセンス生成部15は、発行情報記憶部13に発行情報がないなら、つまり、今回が初回なら(S3:NO)、またはリセットフラグが「1」なら(S5:「1」)、または再発行設定情報が「2」なら(S7:「2」)、ライセンス内容情報記憶部14からライセンスID「3」を含むライセンス内容情報を検索し、当該ライセンス内容情報から復号鍵を読み出し、ユーザID「1」とライセンスID「3」と復号鍵を含むライセンスを生成する(S11)。
【0027】
次に、ライセンス生成部15は、所定のタイミング、つまり現在のタイミングから当該ライセンス内容情報内の復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングと当該ライセンス内容情報内にあった復号鍵有効期限情報により示されるタイミングのうちの予め定められた方のタイミング、または、当該ライセンス内容情報内に復号鍵有効期限情報がない場合に当該ライセンス内容情報内にあった復号鍵有効期間長情報から上記のように求めたタイミング、または、当該ライセンス内容情報内に復号鍵有効期間長情報がない場合に当該ライセンス内容情報内にあった復号鍵有効期限情報により示されるタイミング、を復号鍵の有効期限として当該ライセンスに設定し、送受信部11は、当該復号鍵を含むライセンスをユーザ端末2に送信する(S13)。
【0028】
次に、ライセンス生成部15は、ユーザID「1」とライセンスID「3」と現在のタイミングを示すライセンス初回生成日時情報とリセットフラグ「0」とを含む発行情報を生成し、発行情報記憶部13に記憶させ(S15)、処理を終える。
【0029】
一方、ライセンス生成部15は、再発行設定情報が「3」なら(S7:「3」)、ライセンス内容情報記憶部14からライセンスID「3」を含むライセンス内容情報を検索し、当該ライセンス内容情報から復号鍵を読み出し、ユーザID「1」とライセンスID「3」と復号鍵を含むライセンスを生成する(S21)。
【0030】
次に、ライセンス生成部15は、発行情報記憶部13からユーザID「1」とライセンスID「3」を含む発行情報を検索し、発行情報からライセンス初回生成日時情報を読み出し、所定のタイミング、つまり当該ライセンス初回生成日時情報により示されるタイミングから当該ライセンス内容情報内の復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングと当該ライセンス内容情報内にあった復号鍵有効期限情報により示されるタイミングのうちの予め定められた方のタイミング、または、当該ライセンス内容情報内に復号鍵有効期限情報がない場合に当該ライセンス内容情報内にあった復号鍵有効期間長情報から上記のように求めたタイミング、または、当該ライセンス内容情報内に復号鍵有効期間長情報がない場合に当該ライセンス内容情報内にあった復号鍵有効期限情報により示されるタイミング、を復号鍵の有効期限として当該ライセンスに設定し、送受信部11は、当該復号鍵を含むライセンスをユーザ端末2に送信し(S23)、処理を終える。
【0031】
例えば、ユーザ端末2は、ライセンス生成装置1から送信されたライセンスを受信し、記憶する。ユーザ端末2は、例えば、暗号化されたデータを使用する際は、ライセンスから復号鍵を取り出し、復号鍵は、設定された有効期限が経過していないなら、データを復号化し、これにより、データが使用可能となる。
【0032】
または、ユーザ端末2は、ライセンス生成装置1から送信されたライセンスを音楽再生装置などに転送し、音楽再生装置などはライセンスを受信し、記憶する。音楽再生装置などは、例えば、暗号化されたコンテンツを再生する際は、ライセンスから復号鍵を取り出し、復号鍵は、設定された有効期限が経過していないなら、コンテンツを復号し、これにより、コンテンツが再生可能となる。
【0033】
図6は、ライセンス生成装置1の動作を示すフローチャートであり、詳しくは、管理端末3からリセットフラグ変更指示を受信した場合のものである。
【0034】
例えば、あるユーザ端末において、何らかの理由でライセンスを受信できなかった場合、管理端末3を使用する管理者などに連絡が入り、管理者が管理端末3に該当のユーザIDとライセンスIDを入力すると、管理端末3は、これらユーザIDとライセンスIDを含むリセットフラグ変更指示をライセンス生成装置1に送信する。
【0035】
ライセンス生成装置1の送受信部11は、例えば、ユーザID「1」とライセンスID「3」を含むリセットフラグ変更指示をユーザ端末2から受信したなら、ユーザID「1」とライセンスID「3」をリセットフラグ変更部16に転送し、リセットフラグ変更部16は、発行情報記憶部13にユーザID「1」とライセンスID「3」を含む発行情報を検索し(S31)、当該発行情報内のリセットフラグを「0」から「1」に変更し(S33)、処理を終える。
【0036】
ここで、図5のステップS15で送信されたライセンスが何らかの理由で受信されなかった後の動作の一例について説明する。
【0037】
まず、ライセンスを受信できなかったので、その連絡が管理者などに入り、図6で説明したように、該当のリセットフラグが「1」に変更される。ライセンスが受信されなかったので、再びライセンス発行要求が送信される。
【0038】
このライセンス発行要求に対し、図5のフローチャートでは、ステップS1ではYESと判定され、ステップS3では、受信できなかったライセンスが生成された後のステップS15で発行情報が生成されているので、YESと判定される。
【0039】
続いて、ステップS5では、仮にリセットフラグを変更しなかったなら、リセットフラグが「0」であると判定される。該当の再発行設定情報が「3」だとしたら、ステップS21、S23に進み、受信できなかったライセンスと同じ内容のライセンスが生成され、送信される。つまり、送信されたライセンスには、受信できなかったライセンスに設定された復号鍵の有効期限と同じ有効期限が設定される。
【0040】
この2回目のライセンスを受信できたとしても、1回目のライセンスを仮に受信できた場合に比較して、受信のタイミングが遅いので、受信から有効期限までの期間、つまり実質的に復号鍵を使用できる期間の長さとしては、1回目よりも2回目の方が短く、ユーザに不利益となってしまう。
【0041】
しかし、ステップS5では、リセットフラグが変更されているので、リセットフラグが「1」であると判定される。該当の再発行設定情報が「3」だとしても、ステップS5からステップS11、S13に進むので、ライセンスには、現在のタイミングを基に計算された有効期限が設定される。よって、2回目のライセンスと1回目のライセンスとでは、受信から有効期限までの期間の長さは同じである。つまり、1回目のライセンスを受信できなかったことに起因して、受信から有効期限までの期間、つまり実質的に復号鍵を使用できる期間の長さが短くなり、ユーザに不利益となるのを防止することができる。
【0042】
以上のように、ライセンス生成装置1は、暗号化されたデータを予め定めた長さをもつ有効期間において復号できる復号鍵を含むライセンスを生成するライセンス生成装置であって、前記ユーザを示すユーザID、前記ライセンスを示すライセンスID、前記ユーザのために前記ライセンスが初めて生成されたタイミングを示すライセンス初回生成日時情報を含む発行情報が記憶される発行情報記憶部13と、前記ライセンスID、前記復号鍵、前記復号鍵の有効期間の長さを示す復号鍵有効期間長情報を含むライセンス内容情報が記憶されるライセンス内容情報記憶部14と、前記ライセンスを前記ユーザのために初めて生成するのに際し(S3:NO)、ライセンス内容情報記憶部14から当該ライセンスIDを含むライセンス内容情報を検索し、該ライセンス内容情報から復号鍵を読み出し、当該復号鍵を含むライセンスを生成する(S11)とともに、現在のタイミングから当該ライセンス内容情報内の復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングを当該復号鍵の有効期限として当該ライセンスに設定する(S13)ライセンス生成部15を備え、ライセンス生成部15は、前記ライセンスを前記ユーザのために初めて生成した際に、前記ユーザID、前記ライセンスID、現在のタイミングを示すライセンス初回生成日時情報を含む発行情報を生成し、発行情報記憶部13に記憶させ(S15)、かつ、前記ライセンスを前記ユーザのために2回目以降に生成するのに際し(S3:YES)、ライセンス内容情報記憶部14から当該ライセンスIDを含むライセンス内容情報を検索し、該ライセンス内容情報から復号鍵を読み出し、当該復号鍵を含むライセンスを生成する(S21)とともに、発行情報記憶部13から当該ユーザを示す前記ユーザIDと当該ライセンスを示す前記ライセンスIDとを含む発行情報を検索し、該発行情報からライセンス初回生成日時情報を読み出し、当該ライセンス初回生成日時情報により示されるタイミングから当該ライセンス内容情報内の復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングを当該復号鍵の有効期限として当該ライセンスに設定する(S23)ので、2回目以降のライセンスに設定される復号鍵の有効期限を初回の有効期限と同じにすることができる。
【0043】
また、発行情報は、該発行情報内のライセンス初回生成日時情報が有効か無効かを示すリセットフラグを含み、ライセンス生成部15は、ライセンスを2回目以降に生成するのに際し(S3:YES)、該当の発行情報内のリセットフラグにより発行情報内のライセンス初回生成日時情報が有効か無効かを判定し(S5)、ライセンス初回生成日時情報が無効(リセットフラグが「1」)なら、ライセンスを生成する(S21)とともに、現在のタイミングから該当のライセンス内容情報内の復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングを当該復号鍵の有効期限として設定し(S13)、リセットフラグ変更部16は、ライセンス初回生成日時情報が無効であるようにリセットフラグを変更する(リセットフラグを「1」)に変更する)ので、2回目以降のライセンス内の復号鍵の有効期間の長さを初回のライセンス内の復号鍵の有効期間の長さと同じにすることができる。
【0044】
なお、本実施の形態に係るライセンス生成装置1としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録でき、また、インターネットなどの通信網を介して伝送させて、広く流通させることができる。
【符号の説明】
【0045】
1…ライセンス生成装置
2…ユーザ端末
3…管理端末
11…送受信部
12…契約情報記憶部
13…発行情報記憶部
14…ライセンス内容情報記憶部
15…ライセンス生成部
16…リセットフラグ変更部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
暗号化されたデータを予め定めた長さをもつ有効期間において復号できる復号鍵を含むライセンスを生成するライセンス生成装置であって、
前記ユーザを示すユーザID、前記ライセンスを示すライセンスID、前記ユーザのために前記ライセンスが初めて生成されたタイミングを示すライセンス初回生成日時情報を含む発行情報が記憶される発行情報記憶部と、
前記ライセンスID、前記復号鍵、前記復号鍵の有効期間の長さを示す復号鍵有効期間長情報を含むライセンス内容情報が記憶されるライセンス内容情報記憶部と、
前記ライセンスを前記ユーザのために初めて生成するのに際し、前記ライセンス内容情報記憶部から当該ライセンスIDを含むライセンス内容情報を検索し、該ライセンス内容情報から復号鍵を読み出し、当該復号鍵を含むライセンスを生成するとともに、現在のタイミングから当該ライセンス内容情報内の復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングを当該復号鍵の有効期限として当該ライセンスに設定するライセンス生成部とを備え、
前記ライセンス生成部は、
前記ライセンスを前記ユーザのために初めて生成した際に、前記ユーザID、前記ライセンスID、現在のタイミングを示すライセンス初回生成日時情報を含む発行情報を生成し、前記発行情報記憶部に記憶させ、かつ、
前記ライセンスを前記ユーザのために2回目以降に生成するのに際し、前記ライセンス内容情報記憶部から当該ライセンスIDを含むライセンス内容情報を検索し、該ライセンス内容情報から復号鍵を読み出し、当該復号鍵を含むライセンスを生成するとともに、前記発行情報記憶部から当該ユーザを示す前記ユーザIDと当該ライセンスを示す前記ライセンスIDとを含む発行情報を検索し、該発行情報からライセンス初回生成日時情報を読み出し、当該ライセンス初回生成日時情報により示されるタイミングから当該ライセンス内容情報内の復号鍵有効期間長情報により示される長さの期間が経過したタイミングを当該復号鍵の有効期限として当該ライセンスに設定する
ことを特徴とするライセンス生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−47890(P2013−47890A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186046(P2011−186046)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】