ライセンス発行システム、クライアント端末、サーバ、及びライセンス発行方法
【課題】クライアント端末へのライセンス発行に係る処理を適切に行う。
【解決手段】ライセンス発行システム1において、クライアント端末10がライセンス発行要求を送信したにもかかわらずクライアント端末10においてサーバ20からのライセンスが取得できなかった場合、クライアント端末10は最初に送信したライセンス発行要求と同様のキー情報が含まれたライセンス発行要求をサーバ20に対して送信する。そして、サーバ20では、初回のライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納部23に格納しておき、これと2回目のライセンス発行要求に含まれるキー情報とが一致することを確認して、ライセンスを改めて発行する。クライアント端末10では、ライセンスを取得した後はライセンス発行情報に含まれるキー情報が削除される。
【解決手段】ライセンス発行システム1において、クライアント端末10がライセンス発行要求を送信したにもかかわらずクライアント端末10においてサーバ20からのライセンスが取得できなかった場合、クライアント端末10は最初に送信したライセンス発行要求と同様のキー情報が含まれたライセンス発行要求をサーバ20に対して送信する。そして、サーバ20では、初回のライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納部23に格納しておき、これと2回目のライセンス発行要求に含まれるキー情報とが一致することを確認して、ライセンスを改めて発行する。クライアント端末10では、ライセンスを取得した後はライセンス発行情報に含まれるキー情報が削除される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クライアント端末からの要求に基づいてライセンスを発行するライセンス発行システム、クライアント端末、サーバ、及びライセンス発行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、クライアント端末に対してネットワークを介して音楽や映像等の有料コンテンツ等を配信する際に、課金したクライアント端末に対して視聴のためのライセンスを発行し、このライセンスを持つクライアント端末からの要求に応じてコンテンツを配信する方法が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。このライセンスの発行に係る一連の処理は、通常、ライセンスを発行するサーバにおいてクライアント端末からの要求に基づいてライセンスを発行した後、クライアント端末からのライセンス取得完了報告を以て完了する。また、何らかの事情によりクライアント端末側でライセンスを取得できない場合には、ライセンスを発行するサーバに対してライセンスの再発行要求を送信することで、サーバにおいて再発行されるライセンスを取得する処理が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−331145号公報
【特許文献2】特開2009−140438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のライセンスの発行に係る一般的な処理を行った場合、以下の問題がある。具体的には、例えば、クライアント端末においてライセンスを取得したものの、クライアント端末からのライセンス取得完了報告が通信トラブル等によってサーバで受信できなかった場合、サーバ側では、クライアント端末からのライセンス取得完了報告及び再発行要求のいずれも受信することがないため、クライアント端末からの応答待ち状態が続くこととなり、サーバ側での負荷の増加に繋がる。
【0005】
また、上記のライセンスの発行に係る一般的な処理によれば、クライアント端末がライセンスを取得したとしても、クライアント端末がライセンス取得完了報告を送信しなければサーバ側ではクライアント端末がライセンスを取得したことを把握することができない。したがって、既にライセンス取得済みのクライアント端末がライセンス再発行要求をサーバに対して送信した場合であっても、サーバはライセンス再発行要求に基づいて再度クライアント端末に対してライセンスを発行することになる。このため、クライアント端末による不正なライセンスの取得が行われる可能性もある。
【0006】
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、クライアント端末へのライセンス発行に係る処理が適切に行われるライセンス発行システム、クライアント端末、サーバ、及びライセンス発行方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係るライセンス発行システムは、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムであって、クライアント端末は、サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成手段と、キー情報を発行要求生成手段により生成されたライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持手段と、ライセンス発行要求をサーバに対して送信すると共に、ライセンス発行要求に基づいてサーバから送信されるライセンスを受信する通信手段と、を備え、キー情報保持手段は、通信手段においてライセンスを受信した場合に、ライセンスを特定する情報に対応付けて格納するキー情報を削除し、通信手段は、通信手段においてライセンス発行要求に基づいたライセンスを受信できない場合に、ライセンス発行要求をサーバに対して再送信し、サーバは、クライアント端末からのライセンス発行要求を受信する受信手段と、ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、ライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納手段と、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、受信手段においてライセンス発行要求を受信する前にキー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいてライセンス発行要求に含まれるライセンスを特定する情報により特定されるライセンスのクライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定手段と、ライセンス発行判定手段による判断結果に基づいて、クライアント端末に対してライセンスを発行するライセンス発行手段と、を備え、ライセンス発行判定手段は、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、ライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示し、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいてライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るクライアント端末は、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるクライアント端末であって、サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成手段と、キー情報を発行要求生成手段により生成されたライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持手段と、ライセンス発行要求をサーバに対して送信すると共に、ライセンス発行要求に基づいてサーバから送信されるライセンスを受信する通信手段と、を備え、キー情報保持手段は、通信手段においてライセンスを受信した場合に、ライセンスを特定する情報に対応付けて格納するキー情報を削除し、通信手段は、通信手段においてライセンス発行要求に基づいたライセンスを受信できない場合に、ライセンス発行要求をサーバに対して再送信することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るサーバは、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるサーバであって、サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、当該ライセンスを特定する情報に対応付けられた特定のキー情報と、を含んでクライアント端末から送信されるライセンス発行要求を受信する受信手段と、ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、ライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納手段と、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、受信手段においてライセンス発行要求を受信する前にキー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいてライセンス発行要求に含まれるライセンスを特定する情報により特定されるライセンスのクライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定手段と、ライセンス発行判定手段による判断結果に基づいて、クライアント端末に対してライセンスを発行するライセンス発行手段と、を備え、ライセンス発行判定手段は、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、ライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示し、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいてライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させることを特徴とする。
【0010】
上記のライセンス発行システムでは、クライアント端末がライセンス発行要求を送信したにもかかわらずクライアント端末においてライセンスが取得できなかった場合、クライアント端末は最初に送信したライセンス発行要求と同様のキー情報が含まれたライセンス発行要求をサーバに対して送信する。そして、サーバでは、初回のライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に格納しておき、これと2回目のライセンス発行要求に含まれるキー情報とが一致することを確認して、ライセンスを改めて発行する。さらに、クライアント端末では、ライセンスを取得した後はライセンス発行情報に含まれるキー情報が削除される。
【0011】
このように、本発明に係るライセンス発行システムでは、ライセンス発行要求に含まれるキー情報がクライアント端末からのライセンス発行要求を特定する情報として利用される。そして、クライアント端末においてライセンスを取得できなかった場合には、サーバに対して送信されるライセンスの再発行要求が初回のライセンス発行要求と同様の要求であるのかをキー情報が同一であるかに基づいて判断することができる。このため、サーバにおいてクライアント端末からの応答待ち状態を続ける必要がなくサーバの負荷が低減される。
【0012】
さらに、クライアント端末では、ライセンス発行要求に基づいたライセンスを取得した後は、ライセンス発行要求に用いられたキー情報を削除する態様とされていることから、ライセンス発行要求が不正に行われることを防止することができる。したがって、本発明に係るライセンス発行システムでは、クライアント端末へのライセンス発行に係る処理が適切に行われる。
【0013】
ここで、ライセンス発行要求に含まれるキー情報は、ライセンス発効要求を暗号化する際に用いられる乱数である態様とすることができる。
【0014】
この場合、暗号化に用いる情報とは異なる情報を別途キー情報として生成する場合と比較して、より少ない情報によりライセンスの再発行を可能とする。
【0015】
また、ライセンス発行判定手段は、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、クライアント端末がライセンスを特定する情報により特定されるライセンスに係る課金処理を行っているかを確認し、クライアント端末が課金処理を行っている場合には、ライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させ、クライアント端末が課金処理を行っていない場合にはライセンスの発行を中止する態様とすることもできる。
【0016】
上記のように、ライセンス発行要求が送信されたライセンスに対して課金処理がなされているかに基づいてライセンスの発行可否を判断する態様とすることで、課金処理が行われている場合には新たに課金を行うことなくライセンスを発行することができる。
【0017】
また、ライセンス発行判定手段は、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合にはクライアント端末に対して課金処理の実行を指示し、この結果クライアント端末により課金処理が行われた場合にはライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させ、クライアント端末が課金処理を行っていない場合にはライセンスの発行を中止する態様とすることもできる。
【0018】
上記のように、ライセンス発行要求が送信されたライセンスに対して課金処理がなされているかに基づいてライセンスの発行可否をサーバにおいて判断し、課金処理がなされていないライセンスに対する発行要求である場合には、クライアント端末に対して課金処理の実行を指示する態様とすることで、クライアント端末による課金処理をさらに促すことができる。
【0019】
なお、本発明は、上記のようにライセンス発行システム、クライアント端末、及びサーバの発明として記述できる他に、以下のようにライセンス発行方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
【0020】
すなわち、本発明に係るライセンス発行方法は、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムによるライセンス発行方法であって、クライアント端末の発行要求生成手段によりサーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成ステップと、クライアント端末のキー情報保持手段により、キー情報を発行要求生成手段により生成されたライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持ステップと、クライアント端末の通信手段により、ライセンス発行要求をサーバに対して送信すると共に、ライセンス発行要求に基づいてサーバから送信されるライセンスを受信する通信ステップと、を有し、キー情報保持ステップでは、通信ステップにおいてライセンスを受信した場合に、ライセンスを特定する情報に対応付けてキー情報保持手段において保持されるキー情報を削除し、通信ステップでは、通信手段においてライセンス発行要求に基づいたライセンスを受信できない場合に、ライセンス発行要求をサーバに対して再送信し、サーバの受信手段により、クライアント端末からのライセンス発行要求を受信する受信ステップと、サーバのキー情報格納手段により、ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、ライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納ステップと、サーバのライセンス発行判定手段により、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、受信手段においてライセンス発行要求を受信する前にキー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいてライセンス発行要求に含まれるライセンスを特定する情報により特定されるライセンスのクライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定ステップと、サーバのライセンス発行手段により、ライセンス発行判定ステップにおける判断結果に基づいて、クライアント端末に対してライセンスを発行するライセンス発行ステップと、を有し、ライセンス発行判定ステップでは、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、ライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示し、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいてライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させることを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係るクライアント端末によるライセンス発行方法は、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるクライアント端末によるライセンス発行方法であって、発行要求生成手段によりサーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成ステップと、キー情報保持手段により、キー情報を発行要求生成手段により生成されたライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持ステップと、通信手段により、ライセンス発行要求をサーバに対して送信すると共に、ライセンス発行要求に基づいてサーバから送信されるライセンスを受信する通信ステップと、を有し、キー情報保持ステップでは、通信ステップにおいてライセンスを受信した場合に、ライセンスを特定する情報に対応付けてキー情報保持手段において保持されるキー情報を削除し、通信ステップでは、通信手段においてライセンス発行要求に基づいたライセンスを受信できない場合に、ライセンス発行要求をサーバに対して再送信することを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係るサーバによるライセンス発行方法は、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるサーバによるライセンス発行方法であって、受信手段により、サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、当該ライセンスを特定する情報に対応付けられた特定のキー情報と、を含んでクライアント端末から送信されるライセンス発行要求を受信する受信ステップと、キー情報格納手段により、ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、ライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納ステップと、ライセンス発行判定手段により、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、受信手段においてライセンス発行要求を受信する前にキー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいてライセンス発行要求に含まれるライセンスを特定する情報により特定されるライセンスのクライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定ステップと、ライセンス発行手段により、ライセンス発行判定ステップにおける判断結果に基づいて、クライアント端末に対してライセンスを発行するライセンス発行ステップと、を有し、ライセンス発行判定ステップでは、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、ライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示し、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいてライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、クライアント端末によるライセンス発行に係る処理が適切に行われるライセンス発行システム、クライアント端末、サーバ、及びライセンス発行方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係るライセンス発行システムの構成を説明するブロック図である。
【図2】クライアント端末のハードウェア構成を示す図である。
【図3】サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図4】クライアント端末のキー情報保持部で保持される情報の例を示す図である。
【図5】サーバのキー情報格納部で保持される情報の例を示す図である。
【図6】ライセンス発行に係る処理を説明するシーケンス図である。
【図7】クライアント端末によって課金処理を行う場合のライセンス発行に係る処理を説明するシーケンス図である。
【図8】サーバがクライアント端末に対して課金処理を指示する場合のライセンス発行に係る処理を説明するシーケンス図である。
【図9】クライアント端末におけるライセンス発行に係る処理を説明するフローチャートである。
【図10】サーバにおけるライセンス発行に係る処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0026】
図1は、本発明の実施形態に係るライセンス発行システム1の構成を示す図である。図1で示すように、ライセンス発行システム1は、クライアント端末10と、クライアント端末10からのライセンス発行要求に応じてクライアント端末10に対してライセンスを発行するサーバ20とを含んで構成される。クライアント端末10とサーバ20とは、例えばインターネット等のネットワークを介してデータの送受信が可能な状態で接続されている。なお、ライセンス発行システム1のサーバ20は、通常複数のクライアント端末に対するライセンスの発行に係る処理を行っているが、本実施形態では、複数のクライアント端末のうちの1台のクライアント端末10と、このクライアント端末10に対するライセンスの発行をサーバ20が行う構成に限定して説明する。
【0027】
まず、ライセンス発行システム1で取り扱うライセンスについて説明する。ライセンスとは、例えば、ネットワークを介して配信される映像データ等のコンテンツをクライアント端末において視聴(利用)するための権利を示す情報である。コンテンツが有料である場合には、視聴を希望する者が予めクライアント端末等を利用して課金をすることで、このライセンスを取得する。また、コンテンツは、ライセンスを取得したクライアント端末において、ライセンスによって許可された範囲内のみでの視聴が可能となるように暗号化や保護がなされている。したがって、ライセンスを取得したクライアント端末では、ライセンスによって規定された範囲内に限りコンテンツを視聴することができ、規定された範囲を超過した場合にはコンテンツの視聴ができなくなる。
【0028】
このようなライセンスに含まれる情報の一例として、具体的には以下の情報が挙げられる。すなわち、ライセンスを個別に識別するためのID情報であるライセンスIDと、ライセンスの形式を特定するバージョン番号と、コンテンツの再生・利用条件に係る情報と、コンテンツを暗号化する鍵を個別に識別するためのID情報である暗号鍵IDと、コンテンツを暗号化する鍵である暗号鍵と、が挙げられる。また、再生・利用条件に係る情報としては、コンテンツの視聴開始期限(時刻)及び視聴終了期限(時刻)、コンテンツの視聴可能期間、コンテンツの視聴可能回数、及び、上記以外のコンテンツの再生・利用に係る制御情報が挙げられる。なお、上記の情報の全てがライセンスに含まれている必要はなく、一部の情報のみが含まれていてもよい。
【0029】
そして、ライセンスにより許諾されるコンテンツの視聴に制限がかけられている場合には、ライセンスを取得したクライアント端末において、ライセンスによる制限の範囲での視聴であるかの確認がコンテンツの視聴毎に行われる。そして、ライセンスによる制限の範囲を超過した場合には、当該ライセンスは無効なライセンスとして取り扱われる。具体的には、例えば視聴終了期限を超過している場合、当該ライセンスを用いたコンテンツの視聴回数が視聴可能回数を超過している(クライアント端末はコンテンツの視聴毎にその回数をカウントする)場合、ライセンスにより規定された視聴期間を超過している(クライアント端末において初回視聴開始時刻を記憶しておき、その時刻からの視聴期間を記録する)場合には、ライセンスは無効なものとなり、新たにライセンスを取得しないとコンテンツの視聴ができないものとされる。
【0030】
本実施形態では、上記に例示したようなコンテンツの視聴(利用)のためのライセンスの発行をクライアント端末10が要求し、これに対してサーバ20がクライアント端末10に対してライセンスの発行を行う場合について説明する。
【0031】
次に、ライセンス発行システム1のクライアント端末10について説明する。図1に示すように、クライアント端末10は、発行要求生成部11(発行要求生成手段)、キー情報生成部12(発行要求生成手段)、暗号化部13(発行要求生成手段)、キー情報保持部14(キー情報保持手段)、及び通信部15(通信手段)を含んで構成される。
【0032】
図2は、クライアント端末10のハードウェア構成図である。クライアント端末10は、例えば携帯電話やPDAの移動通信端末として実現される。この場合、クライアント端末10は、物理的には、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(ReadOnly Memory)103、操作部104、無線通信部105、ディスプレイ106、アンテナ107により構成される。また、クライアント端末10は、デスクトップコンピュータ等としても実現される。この場合、クライアント端末10は、物理的には、図3に示すように、CPU201、RAM202、ROM203、通信モジュール204、補助記憶装置205により構成される。そして、これらの構成要素が動作することにより後述のクライアント端末10の各機能が発揮される。
【0033】
図1に戻り、クライアント端末10の各機能部について説明する。
【0034】
発行要求生成部11は、ライセンス発行要求に含まれて、ライセンスを特定する情報とクライアント端末10を特定する端末識別情報とからなる要求情報を生成する機能を有する。クライアント端末10からサーバ20に対して送信されるライセンス発行要求とは、ライセンスの発行を要求するためにクライアント端末10からサーバ20に対して送信されるものである。具体的には、ライセンス発行要求には、ライセンスを特定する情報としてのライセンスIDと、ライセンス発行要求を送信するクライアント端末10を特定する情報としての端末識別IDと、クライアント端末10がライセンスIDにより特定されるライセンスの発行を要求する度に新たに生成されるキー情報とが含まれる。このうち、キー情報は後述のキー情報生成部12において生成されるため、発行要求生成部11では、ライセンス発行要求のうちキー情報以外の情報、すなわち、ライセンスIDと端末識別IDとが生成される。
【0035】
発行要求生成部11における要求情報の生成は、クライアント端末10の使用者(ユーザ)が、クライアント端末10を操作することによりライセンス取得に係る処理を開始させる指示を行うことを契機として開始される。なお、ライセンスIDは予めクライアント端末10で使用するライセンスに対応付けて発行要求生成部11に格納しておいてもよいし、ユーザによるクライアント端末10の操作によって特定されてもよい。また、端末識別IDは、クライアント端末10において固有のものであることから、予めクライアント端末10において保持される情報である。端末識別IDとしては、例えば、クライアント端末10が携帯電話である場合には、その電話番号等を用いることができる。
【0036】
発行要求生成部11により生成されたライセンスIDと端末識別IDからなる要求情報は暗号化部13へ送られる。また、発行要求生成部11により、ライセンス発行要求に係る処理が開始されたことが、キー情報生成部12におけるキー情報の生成を開始させる目的から、発行要求生成部11からキー情報生成部12に対して通知される。
【0037】
キー情報生成部12は、発行要求生成部11においてライセンス発行要求のためのライセンスIDと端末識別IDとが生成されたことを契機として、キー情報を生成する機能を有する。キー情報とは、クライアント端末10がサーバ20に対して新たにライセンスの発行を要求する毎に生成され、例えば所定の桁数の乱数が用いられる。なお、キー情報は乱数に限られず、文字列からなる情報や、他の種類の情報であってもよい。キー情報生成部12において生成されたキー情報は、暗号化部13へ送られる。
【0038】
暗号化部13は、ライセンス発行要求のために発行要求生成部11により生成されたライセンスID及び端末識別IDを、キー情報生成部12により生成されたキー情報を含めた状態で暗号化する機能を有する。本実施形態での暗号化部13における暗号化とは、共有鍵としてクライアント端末10に事前に埋め込んだものや、初期設定時にサーバと共有した鍵を利用して、ライセンスID及び端末識別IDを暗号化するものである。ここで、キー情報は、暗号化後のデータの複雑化を目的として使用され、具体的には例えば乱数が使用される。キー情報として生成された乱数を含めた状態でライセンスID及び端末識別IDを暗号化することにより、復号が困難となり、セキュリティが向上する。この暗号化により、ライセンスID、端末識別ID及びキー情報が含まれたライセンス発行要求が生成される。暗号化部13の暗号化により生成されたライセンス発行要求は通信部15に対して送信すると共に、キー情報はキー情報保持部14に対して送られる。なお、暗号化に際しては、暗号化及びその復号のために公開鍵と秘密鍵の対になる2つの鍵を用いる所謂公開鍵暗号方式を用いることもできる。
【0039】
キー情報保持部14は、クライアント端末10のセキュアモジュール内に設けられ、ライセンス発行要求の暗号化に用いられたキー情報を保持する機能を有する。具体的には、図4に示すように、ライセンス発行要求においてサーバ20に対して発行を要求するライセンスを特定するライセンスIDとキー情報とが対応付けて保持される。キー情報保持部14で保持されるキー情報は、例えばライセンス発行要求の送信時又はサーバ20によるライセンスの発行時に、例えば通信中ロスト等の何らかの異常が発生し、ライセンスの発行要求を送信したにもかかわらずライセンスが取得できなくなった際に、ライセンス発行要求を再度送信するために用いられる。このキー情報保持部14において保持されるキー情報は、ライセンスIDで特定されるライセンスが取得された旨が通信部15から通知されると、キー情報保持部14から削除される。
【0040】
通信部15は、クライアント端末10とサーバ20との間の通信を行い、具体的には、ライセンス発行要求をサーバ20に対して送信すると共に、このライセンス発行要求に基づいてサーバ20から送信されるライセンスを受信する機能を有する。また、通信部15は、送信済みのライセンス発行要求に対応したライセンスが受信されているかを確認し、ライセンスを受信していない場合には、ライセンス発行要求の再送信を行う。このとき、具体的には、通信部15は、キー情報保持部14に保持されたライセンスIDとキー情報とを用いたライセンス発行要求の生成(暗号化部13における暗号化)を暗号化部13に対して指示することにより、これによって生成されたライセンス発行要求をサーバ20に対して送信する。上記の処理の詳細については後述する。
【0041】
次に、このライセンス発行システム1のサーバ20について説明する。サーバ20は、受信部21(受信手段)、ライセンス発行判定部22(ライセンス発行判定手段)、キー情報格納部23(キー情報格納手段)、課金処理部24、ライセンス処理部25(ライセンス発行手段)を含んで構成される。
【0042】
また、サーバ20は、物理的には、図3に示すように、CPU201、RAM202、ROM203、通信モジュール204、補助記憶装置205により構成される。そして、これらの構成要素が動作することにより後述のクライアント端末10の各機能が発揮される。
【0043】
図1に戻り、サーバ20の各機能部について説明する。
【0044】
受信部21は、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信する機能を有する。この受信部21において受信されたライセンス発行要求はライセンス発行判定部22へ送られる。
【0045】
ライセンス発行判定部22は、クライアント端末10からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、受信部21においてライセンス発行要求を受信する前にキー情報格納部23に格納されていたキー情報とに基づいて、受信部21において受信されたライセンス発行要求に基づいたクライアント端末10へのライセンスの発行の要否を判断する機能を有する。ここで、ライセンス発行判定部22においてライセンスを発行するか否かの判断は、ライセンス発行要求がクライアント端末10からの要求であり不正な要求ではないことの確認と、このライセンスに対するユーザの課金状況と、に基づいて行われる。具体的には、後述のキー情報格納部23を参照することと、課金処理部24に対して課金状況を確認することによって行われる。ライセンス発行判定部22においてライセンスを発行することができると判断した場合には、ライセンスの発行指示がライセンス処理部35に対してライセンスIDと端末識別IDとを通知することによって行われる。また、ライセンス発行判定部22においてライセンスの発行ができないと判断した場合には、ライセンスの発行に係る一連の処理が中止し、必要に応じてその結果をクライアント端末10に対して通知する。この具体的な処理については後述する。
【0046】
キー情報格納部23は、クライアント端末10からのライセンス発行要求に含まれるキー情報を、ライセンスを特定する情報であるライセンスID及びクライアント端末10を特定する情報である端末識別IDに対応付けて格納する機能を有する。具体的には、図5に示すように、端末識別ID、ライセンスID及びキー情報が対応付けて格納される。このキー情報格納部23への情報の格納は、ライセンス発行判定部22によって復号化が行われた後に行われる。このキー情報格納部23に格納されている情報は、端末識別IDにより特定されるクライアント端末10からライセンスIDで特定されるライセンスの発行要求がサーバ20に対して送信されていて、その際にこれらに対応付けられているキー情報を含めて暗号化が行われていたことを示すものである。なお、キー情報格納部23に格納された情報を削除する場合には、ライセンス発行に係る処理についての通常の所要時間よりも十分に長い時間格納された後に削除する態様とすることが好ましい。
【0047】
課金処理部24は、ユーザによるライセンスに関する課金の処理を行う機能を有する。ユーザによる課金方法としては、種々の方法を用いることができる。具体的には、特定のライセンスに限定されない口座をユーザ毎に設けておきその口座に対してユーザが課金する態様としてもよいし、特定のライセンスの発行のための課金を個別に行う態様とすることもできる。また、月額契約又は年間契約のように、期間を決めた契約としてもよいし、複数のライセンスに関してまとめて契約するいわゆるパック契約を採用することもできる。すなわち、課金処理部24では、何らかの方法でライセンスの発行に係る課金が行われているかを管理する。ここでユーザによってライセンスの発行に係る課金がなされていない場合には、ライセンス発行判定部22に対してその結果を通知することで、ライセンス発行要求を送信したクライアント端末10に対して課金を要求する。その後、ユーザが課金処理を行うことで、サーバ20の課金処理部24では情報が更新され、ライセンス発行が可能となる態様とすることができる。この一連の処理については後述する。なお、本実施形態ではサーバ20が課金処理部24を備えている構成について説明するが、サーバ20とは異なる課金サーバが設けられ、課金に係る処理は課金サーバとクライアント端末10との間で行う態様としてもよい。
【0048】
ライセンス処理部25は、ライセンス発行判定部22から送られるライセンスIDと端末識別IDとに基づいてクライアント端末10に対してライセンスを発行する機能を有する。クライアント端末10では、このライセンス処理部25から発行されるライセンスを取得することにより、ライセンスの利用が可能となる。
【0049】
次に、ライセンス発行システム1のクライアント端末10及びサーバ20によるライセンス発行方法について説明する。
【0050】
まず、図6に示すライセンス発行に係る処理を説明するシーケンス図を用いて、クライアント端末10がライセンスを取得する際の基本的な流れについて説明する。図6で示すライセンス発行に係る処理では、クライアント端末10のユーザはライセンスの発行に係る課金処理を終えていて、サーバ20の課金処理部24においてその情報が蓄積されているとする。
【0051】
最初に、クライアント端末10においてライセンス発行要求を構成する要求情報の生成が行われる(S01、発行要求生成ステップ)。ここでは、ユーザによる操作等を契機として、クライアント端末10の発行要求生成部11において、クライアント端末10が発行を要求するライセンスのライセンスIDと端末識別IDとを含む要求情報が生成される。ライセンス発行要求に係る処理が開始されたことが、発行要求生成部11からキー情報生成部12に対して通知されると共に、要求情報は暗号化部13へ送られる。次に、キー情報生成部12において生成されたキー情報を含めて暗号化部13により要求情報の暗号化が行われ、これによりライセンス発行要求が生成される(S02、発行要求生成ステップ・キー情報保持ステップ)。また、ここでライセンス発行要求の生成に用いられたキー情報は、ライセンスIDと対応付けてキー情報保持部14で保持される。なお、図6では、キー情報が「r1」であるとして、以下の説明を行う。
【0052】
次に、暗号化部13から通信部15へ送られたライセンス発行要求は、通信部15からサーバ20に対して送られる(S03、通信ステップ)。ここではキー情報として「r1」が用いられたライセンス発行要求が送信される。
【0053】
サーバ20の受信部21では、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、ライセンス発行判定部22に送られ、ライセンス発行に係る判断が行われる(S04、ライセンス発行判定ステップ)。ここでは、ライセンス発行要求に含まれるライセンスID、端末識別IDとキー情報とが対応付けられてキー情報格納部23に格納されているかという点と、このライセンスの発行に係る課金がなされているかに基づいて判定がなされる。具体的には、まず、キー情報格納部23を参照して、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信する前に既に格納されていた情報の中に、ライセンスID、端末識別IDが一致し、且つ、キー情報が一致する情報が含まれていないことを確認する。ここで、ライセンス発行要求に含まれるライセンスID、端末識別ID及びキー情報が対応付けて格納されていない場合は、クライアント端末10から送信されたライセンス発行要求が初回の要求であると判断する。次に、課金処理部24に対して問い合わせることにより、ライセンスに係る課金がなされていることを確認する。
【0054】
この結果、ライセンス発行判定部22において、クライアント端末10からのライセンス発行要求に基づいてライセンスを発行しても良いと判断された場合は、このライセンス発行要求に含まれる端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報を対応付けてキー情報格納部23に格納する(S05、キー情報格納ステップ)。また、ライセンス発行してはならないと判断された場合には、以降の処理を中止し、一連の処理を終了する。なお、処理が中止された旨をクライアント端末10に対して通知する態様とすることもできる。その後、ライセンスの発行指示が、ライセンス発行判定部22からライセンス処理部25へ送られて、ライセンスIDに対応したライセンスがクライアント端末10に対して発行される(S06、ライセンス発行ステップ)。
【0055】
ここで、ライセンスがクライアント端末10により無事取得された場合には、ライセンス取得(S11)、キー情報消去(S12)の処理が行われるが、以下では、通信中ロスト等の理由により、ライセンス処理部25から発行(S06)されたライセンスをクライアント端末10で取得することができなかった場合について説明する。
【0056】
クライアント端末10の通信部15では、ライセンス発行要求を送信した後で、ライセンスが取得されているかの確認を所定時間経過した後に行う(S07)。この所定時間は、通常のライセンス処理が行われる際に必要な時間に基づいて定めることができる。ここで、ライセンスが取得されていない場合には、ライセンス発行要求が無事にサーバ20に届いていないか、又は、サーバ20からのライセンスが無事にクライアント端末10に届いていない可能性が考えられるため、通信部15では、キー情報保持部14に格納されたキー情報を含めて再度要求情報を暗号化し、生成されたライセンス発行要求をサーバ20に対して送信する(S08、通信ステップ)。このとき暗号化に含められるのは、キー情報保持部14において保持されていたキー情報であるので、初回のライセンス発行要求と同じキー情報「r1」が含められる。
【0057】
一方、サーバ20の受信部21においてクライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、ライセンス発行判定部22に送られ、ライセンス発行に係る判断が行われる(S09、ライセンス発行判定ステップ)。ここでは、初回のライセンス発行要求を受信した際に端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報をキー情報格納部23に格納した(S05)ため、ライセンス発酵判定部22によってキー情報格納部23を参照すると、2回目のライセンス発行要求に含まれる端末識別ID、ライセンスID及びキー情報の組み合わせが格納されていることが確認される。これによりライセンス発行判定部22では、2回目に受信(S08)したライセンス発行要求が初回(S03)のライセンス発行要求と同じものであると判断し、初回と同様に、ライセンスの発行指示が、ライセンス発行判定部22からライセンス処理部25へ送られて、ライセンスIDに対応したライセンスがクライアント端末10に対して発行される(S10、ライセンス発行ステップ)。
【0058】
その後、クライアント端末10では通信部15においてライセンスが取得される(S11、通信ステップ)。そして、ライセンス取得に係る一連の処理が終了した旨が、ライセンスIDと共に通信部15からキー情報保持部14へ通知され、キー情報保持部14ではこの通知に基づいてキー情報の消去が行われる(S12、キー情報保持ステップ)。以上により、クライアント端末10によるライセンスの取得が終了し、クライアント端末10においてこのライセンスが利用可能となる。
【0059】
次に、図7に示すシーケンス図を用いて、クライアント端末10によって課金処理を行う場合のライセンス発行に係る処理を説明する。図7で示すライセンス発行に係る処理では、クライアント端末10は、図6に示す処理によって得られたライセンスが期限切れ等により無効となっていて、ユーザが改めて課金を行う必要がある状態で、クライアント端末10が同じライセンスを改めて取得する場合について説明する。
【0060】
まず、クライアント端末10では、前回のライセンス(図6に示す処理で取得したライセンス)が無効になっていることを確認する(S21)。この場合、改めてライセンスを取得する前に課金をする必要があるので、クライアント端末10のユーザがサーバ20との間で課金処理を行う(S22)。これにより、サーバ20の課金処理部24において、クライアント端末10のユーザがライセンスに係る課金を行ったことが記録される。
【0061】
その後、図6におけるライセンス発行に係る処理と同様に、クライアント端末10の発行要求生成部11において、ライセンス発行要求を構成する要求情報の生成(S23、発行要求生成ステップ)、キー情報保持部13でのキー情報の生成、暗号化部13での暗号化、及びキー情報保持部14でのキー情報の保持(S24、発行要求生成ステップ・キー情報保持ステップ)が行われ、この結果生成されたライセンス発行要求がクライアント端末10からサーバ20に対して送信される(S25、通信ステップ)。ここで送信されるライセンス発行要求は、図6に示すライセンス発行要求とは異なる要求となることから、ライセンス発行要求に含まれるキー情報は、「r1」とは異なる「r2」とされる。
【0062】
一方、サーバ20の受信部21においてクライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、ライセンス発行判定部22に送られ、ライセンス発行に係る判断が行われる(S26、ライセンス発行判定ステップ)。ここで、キー情報格納部23には、初回のライセンス発行要求を受信した際に端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報(「r1」)が格納されていることから、キー情報格納部23に格納されているキー情報と、今回のライセンス発行要求に含まれるキー情報(「r2」)とが一致しない。そこで、ライセンス発行判定部22は、課金処理部24に対してクライアント端末10のユーザが課金処理を行っているかの確認が行われる(S27)。
【0063】
これに対して、既にユーザは課金処理を終えている(S22)ので、その旨が課金処理部24から通知される。これにより、ライセンス発行判定部22では新たなキー情報が含まれるライセンス発行要求に基づいてライセンスを発行して良いと判断する。また、この判断結果に基づいてキー情報格納部23に格納されている情報が更新される(S28)。その後、ライセンス処理部25からクライアント端末10に対してライセンスの発行が行われる(S29、ライセンス発行ステップ)。クライアント端末10では通信部15においてライセンスが取得される(S30、通信ステップ)。そして、ライセンス取得に係る一連の処理が終了した旨が、ライセンスIDと共に通信部15からキー情報保持部14へ通知され、キー情報保持部14ではこの通知に基づいてキー情報の消去が行われる(S31、キー情報保持ステップ)。以上により、クライアント端末10によるライセンスの取得が終了し、クライアント端末10においてこのライセンスが利用可能となる。
【0064】
次に、図8に示すシーケンス図を用いて、サーバ20がクライアント端末10の課金処理を指示する場合のライセンス発行に係る処理を説明する。図8で示すライセンス発行に係る処理が図7で示すライセンス発行に係る処理と相違する点は以下の通りである。すなわち、サーバ20においてライセンス発行要求を受信した後にクライアント端末10のユーザに対して課金を指示する点である。すなわち、課金処理がクライアント端末10主導で開始されるのではなく、サーバ20による課金処理要求に基づいて行われる点である。
【0065】
まず、図6におけるライセンス発行に係る処理と同様に、クライアント端末10の発行要求生成部11において、ライセンス発行要求を構成する要求情報の生成(S41、発行要求生成ステップ)、キー情報保持部13でのキー情報の生成、暗号化部13での暗号化、及びキー情報保持部14でのキー情報の保持(S42、発行要求生成ステップ・キー情報保持ステップ)が行われ、この結果生成されたライセンス発行要求がクライアント端末10からサーバ20に対して送信される(S43、通信ステップ)。ここで送信されるライセンス発行要求は、図6に示すライセンス発行要求とは異なる要求となることから、ライセンス発行要求に含まれるキー情報は、「r1」とは異なる「r3」とされる。
【0066】
一方、サーバ20の受信部21においてクライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、ライセンス発行判定部22に送られ、ライセンス発行に係る判断が行われる(S44、ライセンス発行判定ステップ)。ここで、キー情報格納部23には、初回のライセンス発行要求を受信した際に端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報(「r1」)が格納されていることから、キー情報格納部23に格納されているキー情報と、今回のライセンス発行要求に含まれるキー情報(「r3」)とが一致しない。そこで、ライセンス発行判定部22は、課金処理部24に対してクライアント端末10のユーザが課金処理を行っているかの確認が行われる(S45)。
【0067】
これに対して、ユーザは課金処理を終えていないので、その旨が課金処理部24から通知される。ライセンス発行判定部22では、この課金処理部24からの通知に基づいて、クライアント端末10に対して課金処理要求を送信する(S46)。これにより、クライアント端末10のユーザとサーバ20との間で課金処理が行われる(S47)。
【0068】
ライセンス発行判定部22では、課金処理が完了したことに基づいて、ライセンス発行判定部22では新たなキー情報が含まれるライセンス発行要求に基づいてライセンスを発行して良いと判断する。また、この判断結果に基づいてキー情報格納部23に格納されているキー情報が新たなキー情報(「r3」)に更新される(S48)。その後、ライセンス処理部25からクライアント端末10に対してライセンスの発行が行われる(S49、ライセンス発行ステップ)。クライアント端末10では通信部15においてライセンスが取得される(S50、通信ステップ)。そして、ライセンス取得に係る一連の処理が終了した旨が、ライセンスIDと共に通信部15からキー情報保持部14へ通知され、キー情報保持部14ではこの通知に基づいてキー情報の消去が行われる(S51、キー情報保持ステップ)。以上により、クライアント端末10によるライセンスの取得が終了し、クライアント端末10においてこのライセンスが利用可能となる。
【0069】
また、図7に示すようにクライアント端末10側が主体となって課金処理を開始する態様と、図8に示すようにサーバ20側がクライアント端末10に対して課金処理要求を送信することで課金処理を開始する態様と、を組み合わせてもよい。また、クライアント端末10が利用するライセンスの使用期限等をサーバ20側で管理し、使用期限を超過したライセンスした時点で、キー情報格納部23に格納されるキー情報を無効化してしまう態様とすることもできる。
【0070】
ここで、ライセンス発行に関してクライアント端末10及びサーバ20のそれぞれで行われる一連の処理について図9及び図10を用いて説明する。これは図6〜図8を用いて説明したライセンス発行システムによるライセンスに発行に係る処理に対応するものである。図9は、クライアント端末10におけるライセンス発行に係る処理を説明するフローチャートである。また、図10は、サーバ20におけるライセンス発行に係る処理を説明するフローチャートである。
【0071】
最初に、クライアント端末10における処理にライセンス発行に係る処理について図9を参照しながら説明する。まず、クライアント端末10においてライセンス発行要求に係る処理が開始される(S101)。続いて、クライアント端末10においてこのライセンス発行要求に用いられるキー情報がキー情報保持部14に保持されているかが確認される(S102)。ここで、キー情報が予め生成されてキー情報保持部14に保持されている場合には、キー情報の生成は不要である。一方、キー情報を保持していない場合には、キー情報生成部12によりキー情報が生成され(S103)、これが暗号化部13を介してキー情報保持部14に保持される(S104)。その後、キー情報保持部14に保持されたキー情報(もしくは、予めキー情報保持部14に保持されていたキー情報)を用いて暗号化部13において暗号化されたライセンス発行要求がクライアント端末10からサーバ20に対して送信される(S105)。
【0072】
クライアント端末10からサーバ20に対して送信されたライセンス発行要求に対してサーバ20によりライセンスが発行されてクライアント端末10において取得したか確認し(S106)、ライセンスを取得した場合には、キー情報保持部14に保持されるキー情報を削除する(S107)。また、ライセンスを取得していない場合には、再びライセンスの発行要求を送信する(S105)。クライアント端末10では上記の処理を行うことにより、ライセンスの発行(取得)に係る処理が行われる。
【0073】
次に、サーバ20における処理にライセンス発行に係る処理について図10を参照しながら説明する。サーバ20の受信部21において、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信する(S201)と、ライセンス発行要求は、受信部21からライセンス発行判定部22へ送られる。ライセンス発行判定部22では、まずキー情報格納部23を参照して、ライセンス発行要求に含まれる端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報の組み合わせと合致したデータがキー情報格納部23に格納されているかを確認する(S202)。ここでキー情報格納部23に合致したデータが格納されている場合には、後述のようにライセンス処理部25によりライセンス発行がなされる(S206)。
【0074】
一方、合致したデータがキー情報格納部23に格納されていない場合は、課金処理部24へ問い合わせることにより、このライセンス発行に係る課金処理がなされているからの確認が行われる(S203)。ここで課金処理がなされていない場合は、クライアント端末10に対して課金処理を要求する(S204)。これによりクライアント端末10のライセンス取得に係る課金処理がなされると、クライアント端末10からのライセンス発行要求に含まれる端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報を対応付けた状態でキー情報格納部23に格納する(S205)。そして、ライセンス発行の指示がライセンス処理部25へ送られることで、ライセンスy処理部25においてライセンスが発行され(S206)、クライアント端末10に対して送られる。
【0075】
以上のように、本実施形態に係るライセンス発行システム1によれば、クライアント端末10がライセンス発行要求を送信したにもかかわらずクライアント端末10においてライセンスが取得できなかった場合、クライアント端末10はキー情報を含めて初回のライセンス発行要求と同様のライセンス発行要求をサーバ20に対して送信する。これに対して、サーバ20では、初回のライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納部23に格納しておき、これと2回目のライセンス発行要求に含まれるキー情報とが一致することを確認して、ライセンスを改めて発行する。さらに、クライアント端末10では、ライセンスを取得した後はライセンス発行情報に含まれるキー情報が削除される。
【0076】
したがって、このライセンス発行システム1では、ライセンス発行要求に含まれるキー情報がクライアント端末10からのライセンス発行要求を特定する情報として利用され、サーバ20において受信される2回目のライセンス発行要求が初回のライセンス発行要求と同様の要求であるのかを判断することができ、ライセンスの再発行(2回目のライセンスの発行)が可能となり、適切にライセンスの発行が行われる。また、このライセンスの再発行のためのライセンス発行要求が初回のライセンス発行要求と同一のものであるとサーバ20において判断されることから、新たなライセンスの発行要求であると判断されて課金を要求されることが回避される。
【0077】
また、従来のライセンス発行システムに係る処理と比較すると、従来はサーバにおいて、クライアント端末がライセンスを取得したか確認をするために待機する必要があったが、本実施形態のライセンス発行システムでは、クライアント端末においてライセンスを取得していない場合には、クライアント端末からライセンスの再発行要求が送信されるため、サーバにおいてクライアント端末によるライセンス取得を確認するための待機時間が不要となり、サーバ20における負荷も低減される。
【0078】
さらに、クライアント端末10では、ライセンスを取得した後は、ライセンス発行要求に用いられたキー情報を削除する態様とされていることから、2回目以降のライセンス発行要求が不正に行われることを防止することができる。
【0079】
また、上記のライセンス発行システム1では、暗号化部13での暗号化において従来から用いられている情報をキー情報として用いることから、暗号化に用いる情報とは異なる情報を別途キー情報として生成する場合と比較して、より少ない情報によりライセンスの再発行を可能とする。また、クライアント端末10とサーバ20との間の通信では暗号化された状態でデータの送受が行われることから、クライアント端末10とサーバ20との間ではセキュリティ性の高い通信が行われる。
【0080】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず種々の変更を行うことができる。
【0081】
例えば、上記実施形態では、ライセンスを特定するための要求情報を暗号化して送受信する態様について説明したが、ライセンス発行要求の暗号化は必須ではない。また、課金についても必須の用件ではない。すなわち、課金がなされていなくてもライセンスを取得することで視聴できるコンテンツ等がある場合には、課金に係る処理を一切行わない態様としてもよい。
【0082】
また、暗号化に係る情報をキー情報として用いたが、暗号化に係る乱数とは別の情報をキー情報として用いる態様としてもよい。ただし、暗号化の際に用いられる情報をキー情報として用いた場合のほうが、サーバ20における負荷が低減される。
【符号の説明】
【0083】
1…ライセンス発行システム、10…クライアント端末、20…サーバ、11…発行要求生成部、12…キー情報保護部、13…暗号化部、14・・・キー情報格納部、15…通信部、20…サーバ、21…受信部、22・・・ライセンス発行判定部、23…キー情報格納部、24…課金処理部、25…ライセンス処理部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、クライアント端末からの要求に基づいてライセンスを発行するライセンス発行システム、クライアント端末、サーバ、及びライセンス発行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、クライアント端末に対してネットワークを介して音楽や映像等の有料コンテンツ等を配信する際に、課金したクライアント端末に対して視聴のためのライセンスを発行し、このライセンスを持つクライアント端末からの要求に応じてコンテンツを配信する方法が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。このライセンスの発行に係る一連の処理は、通常、ライセンスを発行するサーバにおいてクライアント端末からの要求に基づいてライセンスを発行した後、クライアント端末からのライセンス取得完了報告を以て完了する。また、何らかの事情によりクライアント端末側でライセンスを取得できない場合には、ライセンスを発行するサーバに対してライセンスの再発行要求を送信することで、サーバにおいて再発行されるライセンスを取得する処理が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−331145号公報
【特許文献2】特開2009−140438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のライセンスの発行に係る一般的な処理を行った場合、以下の問題がある。具体的には、例えば、クライアント端末においてライセンスを取得したものの、クライアント端末からのライセンス取得完了報告が通信トラブル等によってサーバで受信できなかった場合、サーバ側では、クライアント端末からのライセンス取得完了報告及び再発行要求のいずれも受信することがないため、クライアント端末からの応答待ち状態が続くこととなり、サーバ側での負荷の増加に繋がる。
【0005】
また、上記のライセンスの発行に係る一般的な処理によれば、クライアント端末がライセンスを取得したとしても、クライアント端末がライセンス取得完了報告を送信しなければサーバ側ではクライアント端末がライセンスを取得したことを把握することができない。したがって、既にライセンス取得済みのクライアント端末がライセンス再発行要求をサーバに対して送信した場合であっても、サーバはライセンス再発行要求に基づいて再度クライアント端末に対してライセンスを発行することになる。このため、クライアント端末による不正なライセンスの取得が行われる可能性もある。
【0006】
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、クライアント端末へのライセンス発行に係る処理が適切に行われるライセンス発行システム、クライアント端末、サーバ、及びライセンス発行方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係るライセンス発行システムは、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムであって、クライアント端末は、サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成手段と、キー情報を発行要求生成手段により生成されたライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持手段と、ライセンス発行要求をサーバに対して送信すると共に、ライセンス発行要求に基づいてサーバから送信されるライセンスを受信する通信手段と、を備え、キー情報保持手段は、通信手段においてライセンスを受信した場合に、ライセンスを特定する情報に対応付けて格納するキー情報を削除し、通信手段は、通信手段においてライセンス発行要求に基づいたライセンスを受信できない場合に、ライセンス発行要求をサーバに対して再送信し、サーバは、クライアント端末からのライセンス発行要求を受信する受信手段と、ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、ライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納手段と、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、受信手段においてライセンス発行要求を受信する前にキー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいてライセンス発行要求に含まれるライセンスを特定する情報により特定されるライセンスのクライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定手段と、ライセンス発行判定手段による判断結果に基づいて、クライアント端末に対してライセンスを発行するライセンス発行手段と、を備え、ライセンス発行判定手段は、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、ライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示し、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいてライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るクライアント端末は、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるクライアント端末であって、サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成手段と、キー情報を発行要求生成手段により生成されたライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持手段と、ライセンス発行要求をサーバに対して送信すると共に、ライセンス発行要求に基づいてサーバから送信されるライセンスを受信する通信手段と、を備え、キー情報保持手段は、通信手段においてライセンスを受信した場合に、ライセンスを特定する情報に対応付けて格納するキー情報を削除し、通信手段は、通信手段においてライセンス発行要求に基づいたライセンスを受信できない場合に、ライセンス発行要求をサーバに対して再送信することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るサーバは、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるサーバであって、サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、当該ライセンスを特定する情報に対応付けられた特定のキー情報と、を含んでクライアント端末から送信されるライセンス発行要求を受信する受信手段と、ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、ライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納手段と、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、受信手段においてライセンス発行要求を受信する前にキー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいてライセンス発行要求に含まれるライセンスを特定する情報により特定されるライセンスのクライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定手段と、ライセンス発行判定手段による判断結果に基づいて、クライアント端末に対してライセンスを発行するライセンス発行手段と、を備え、ライセンス発行判定手段は、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、ライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示し、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいてライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させることを特徴とする。
【0010】
上記のライセンス発行システムでは、クライアント端末がライセンス発行要求を送信したにもかかわらずクライアント端末においてライセンスが取得できなかった場合、クライアント端末は最初に送信したライセンス発行要求と同様のキー情報が含まれたライセンス発行要求をサーバに対して送信する。そして、サーバでは、初回のライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に格納しておき、これと2回目のライセンス発行要求に含まれるキー情報とが一致することを確認して、ライセンスを改めて発行する。さらに、クライアント端末では、ライセンスを取得した後はライセンス発行情報に含まれるキー情報が削除される。
【0011】
このように、本発明に係るライセンス発行システムでは、ライセンス発行要求に含まれるキー情報がクライアント端末からのライセンス発行要求を特定する情報として利用される。そして、クライアント端末においてライセンスを取得できなかった場合には、サーバに対して送信されるライセンスの再発行要求が初回のライセンス発行要求と同様の要求であるのかをキー情報が同一であるかに基づいて判断することができる。このため、サーバにおいてクライアント端末からの応答待ち状態を続ける必要がなくサーバの負荷が低減される。
【0012】
さらに、クライアント端末では、ライセンス発行要求に基づいたライセンスを取得した後は、ライセンス発行要求に用いられたキー情報を削除する態様とされていることから、ライセンス発行要求が不正に行われることを防止することができる。したがって、本発明に係るライセンス発行システムでは、クライアント端末へのライセンス発行に係る処理が適切に行われる。
【0013】
ここで、ライセンス発行要求に含まれるキー情報は、ライセンス発効要求を暗号化する際に用いられる乱数である態様とすることができる。
【0014】
この場合、暗号化に用いる情報とは異なる情報を別途キー情報として生成する場合と比較して、より少ない情報によりライセンスの再発行を可能とする。
【0015】
また、ライセンス発行判定手段は、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、クライアント端末がライセンスを特定する情報により特定されるライセンスに係る課金処理を行っているかを確認し、クライアント端末が課金処理を行っている場合には、ライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させ、クライアント端末が課金処理を行っていない場合にはライセンスの発行を中止する態様とすることもできる。
【0016】
上記のように、ライセンス発行要求が送信されたライセンスに対して課金処理がなされているかに基づいてライセンスの発行可否を判断する態様とすることで、課金処理が行われている場合には新たに課金を行うことなくライセンスを発行することができる。
【0017】
また、ライセンス発行判定手段は、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合にはクライアント端末に対して課金処理の実行を指示し、この結果クライアント端末により課金処理が行われた場合にはライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させ、クライアント端末が課金処理を行っていない場合にはライセンスの発行を中止する態様とすることもできる。
【0018】
上記のように、ライセンス発行要求が送信されたライセンスに対して課金処理がなされているかに基づいてライセンスの発行可否をサーバにおいて判断し、課金処理がなされていないライセンスに対する発行要求である場合には、クライアント端末に対して課金処理の実行を指示する態様とすることで、クライアント端末による課金処理をさらに促すことができる。
【0019】
なお、本発明は、上記のようにライセンス発行システム、クライアント端末、及びサーバの発明として記述できる他に、以下のようにライセンス発行方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
【0020】
すなわち、本発明に係るライセンス発行方法は、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムによるライセンス発行方法であって、クライアント端末の発行要求生成手段によりサーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成ステップと、クライアント端末のキー情報保持手段により、キー情報を発行要求生成手段により生成されたライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持ステップと、クライアント端末の通信手段により、ライセンス発行要求をサーバに対して送信すると共に、ライセンス発行要求に基づいてサーバから送信されるライセンスを受信する通信ステップと、を有し、キー情報保持ステップでは、通信ステップにおいてライセンスを受信した場合に、ライセンスを特定する情報に対応付けてキー情報保持手段において保持されるキー情報を削除し、通信ステップでは、通信手段においてライセンス発行要求に基づいたライセンスを受信できない場合に、ライセンス発行要求をサーバに対して再送信し、サーバの受信手段により、クライアント端末からのライセンス発行要求を受信する受信ステップと、サーバのキー情報格納手段により、ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、ライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納ステップと、サーバのライセンス発行判定手段により、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、受信手段においてライセンス発行要求を受信する前にキー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいてライセンス発行要求に含まれるライセンスを特定する情報により特定されるライセンスのクライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定ステップと、サーバのライセンス発行手段により、ライセンス発行判定ステップにおける判断結果に基づいて、クライアント端末に対してライセンスを発行するライセンス発行ステップと、を有し、ライセンス発行判定ステップでは、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、ライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示し、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいてライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させることを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係るクライアント端末によるライセンス発行方法は、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるクライアント端末によるライセンス発行方法であって、発行要求生成手段によりサーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成ステップと、キー情報保持手段により、キー情報を発行要求生成手段により生成されたライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持ステップと、通信手段により、ライセンス発行要求をサーバに対して送信すると共に、ライセンス発行要求に基づいてサーバから送信されるライセンスを受信する通信ステップと、を有し、キー情報保持ステップでは、通信ステップにおいてライセンスを受信した場合に、ライセンスを特定する情報に対応付けてキー情報保持手段において保持されるキー情報を削除し、通信ステップでは、通信手段においてライセンス発行要求に基づいたライセンスを受信できない場合に、ライセンス発行要求をサーバに対して再送信することを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係るサーバによるライセンス発行方法は、クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるサーバによるライセンス発行方法であって、受信手段により、サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、クライアント端末を特定する情報と、当該ライセンスを特定する情報に対応付けられた特定のキー情報と、を含んでクライアント端末から送信されるライセンス発行要求を受信する受信ステップと、キー情報格納手段により、ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、ライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納ステップと、ライセンス発行判定手段により、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、受信手段においてライセンス発行要求を受信する前にキー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいてライセンス発行要求に含まれるライセンスを特定する情報により特定されるライセンスのクライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定ステップと、ライセンス発行手段により、ライセンス発行判定ステップにおける判断結果に基づいて、クライアント端末に対してライセンスを発行するライセンス発行ステップと、を有し、ライセンス発行判定ステップでは、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、ライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示し、クライアント端末からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、キー情報格納手段においてライセンスを特定する情報とクライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいてライセンス発行手段に対してライセンスの発行を指示すると共に、ライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納手段に新たに格納させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、クライアント端末によるライセンス発行に係る処理が適切に行われるライセンス発行システム、クライアント端末、サーバ、及びライセンス発行方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係るライセンス発行システムの構成を説明するブロック図である。
【図2】クライアント端末のハードウェア構成を示す図である。
【図3】サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図4】クライアント端末のキー情報保持部で保持される情報の例を示す図である。
【図5】サーバのキー情報格納部で保持される情報の例を示す図である。
【図6】ライセンス発行に係る処理を説明するシーケンス図である。
【図7】クライアント端末によって課金処理を行う場合のライセンス発行に係る処理を説明するシーケンス図である。
【図8】サーバがクライアント端末に対して課金処理を指示する場合のライセンス発行に係る処理を説明するシーケンス図である。
【図9】クライアント端末におけるライセンス発行に係る処理を説明するフローチャートである。
【図10】サーバにおけるライセンス発行に係る処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0026】
図1は、本発明の実施形態に係るライセンス発行システム1の構成を示す図である。図1で示すように、ライセンス発行システム1は、クライアント端末10と、クライアント端末10からのライセンス発行要求に応じてクライアント端末10に対してライセンスを発行するサーバ20とを含んで構成される。クライアント端末10とサーバ20とは、例えばインターネット等のネットワークを介してデータの送受信が可能な状態で接続されている。なお、ライセンス発行システム1のサーバ20は、通常複数のクライアント端末に対するライセンスの発行に係る処理を行っているが、本実施形態では、複数のクライアント端末のうちの1台のクライアント端末10と、このクライアント端末10に対するライセンスの発行をサーバ20が行う構成に限定して説明する。
【0027】
まず、ライセンス発行システム1で取り扱うライセンスについて説明する。ライセンスとは、例えば、ネットワークを介して配信される映像データ等のコンテンツをクライアント端末において視聴(利用)するための権利を示す情報である。コンテンツが有料である場合には、視聴を希望する者が予めクライアント端末等を利用して課金をすることで、このライセンスを取得する。また、コンテンツは、ライセンスを取得したクライアント端末において、ライセンスによって許可された範囲内のみでの視聴が可能となるように暗号化や保護がなされている。したがって、ライセンスを取得したクライアント端末では、ライセンスによって規定された範囲内に限りコンテンツを視聴することができ、規定された範囲を超過した場合にはコンテンツの視聴ができなくなる。
【0028】
このようなライセンスに含まれる情報の一例として、具体的には以下の情報が挙げられる。すなわち、ライセンスを個別に識別するためのID情報であるライセンスIDと、ライセンスの形式を特定するバージョン番号と、コンテンツの再生・利用条件に係る情報と、コンテンツを暗号化する鍵を個別に識別するためのID情報である暗号鍵IDと、コンテンツを暗号化する鍵である暗号鍵と、が挙げられる。また、再生・利用条件に係る情報としては、コンテンツの視聴開始期限(時刻)及び視聴終了期限(時刻)、コンテンツの視聴可能期間、コンテンツの視聴可能回数、及び、上記以外のコンテンツの再生・利用に係る制御情報が挙げられる。なお、上記の情報の全てがライセンスに含まれている必要はなく、一部の情報のみが含まれていてもよい。
【0029】
そして、ライセンスにより許諾されるコンテンツの視聴に制限がかけられている場合には、ライセンスを取得したクライアント端末において、ライセンスによる制限の範囲での視聴であるかの確認がコンテンツの視聴毎に行われる。そして、ライセンスによる制限の範囲を超過した場合には、当該ライセンスは無効なライセンスとして取り扱われる。具体的には、例えば視聴終了期限を超過している場合、当該ライセンスを用いたコンテンツの視聴回数が視聴可能回数を超過している(クライアント端末はコンテンツの視聴毎にその回数をカウントする)場合、ライセンスにより規定された視聴期間を超過している(クライアント端末において初回視聴開始時刻を記憶しておき、その時刻からの視聴期間を記録する)場合には、ライセンスは無効なものとなり、新たにライセンスを取得しないとコンテンツの視聴ができないものとされる。
【0030】
本実施形態では、上記に例示したようなコンテンツの視聴(利用)のためのライセンスの発行をクライアント端末10が要求し、これに対してサーバ20がクライアント端末10に対してライセンスの発行を行う場合について説明する。
【0031】
次に、ライセンス発行システム1のクライアント端末10について説明する。図1に示すように、クライアント端末10は、発行要求生成部11(発行要求生成手段)、キー情報生成部12(発行要求生成手段)、暗号化部13(発行要求生成手段)、キー情報保持部14(キー情報保持手段)、及び通信部15(通信手段)を含んで構成される。
【0032】
図2は、クライアント端末10のハードウェア構成図である。クライアント端末10は、例えば携帯電話やPDAの移動通信端末として実現される。この場合、クライアント端末10は、物理的には、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(ReadOnly Memory)103、操作部104、無線通信部105、ディスプレイ106、アンテナ107により構成される。また、クライアント端末10は、デスクトップコンピュータ等としても実現される。この場合、クライアント端末10は、物理的には、図3に示すように、CPU201、RAM202、ROM203、通信モジュール204、補助記憶装置205により構成される。そして、これらの構成要素が動作することにより後述のクライアント端末10の各機能が発揮される。
【0033】
図1に戻り、クライアント端末10の各機能部について説明する。
【0034】
発行要求生成部11は、ライセンス発行要求に含まれて、ライセンスを特定する情報とクライアント端末10を特定する端末識別情報とからなる要求情報を生成する機能を有する。クライアント端末10からサーバ20に対して送信されるライセンス発行要求とは、ライセンスの発行を要求するためにクライアント端末10からサーバ20に対して送信されるものである。具体的には、ライセンス発行要求には、ライセンスを特定する情報としてのライセンスIDと、ライセンス発行要求を送信するクライアント端末10を特定する情報としての端末識別IDと、クライアント端末10がライセンスIDにより特定されるライセンスの発行を要求する度に新たに生成されるキー情報とが含まれる。このうち、キー情報は後述のキー情報生成部12において生成されるため、発行要求生成部11では、ライセンス発行要求のうちキー情報以外の情報、すなわち、ライセンスIDと端末識別IDとが生成される。
【0035】
発行要求生成部11における要求情報の生成は、クライアント端末10の使用者(ユーザ)が、クライアント端末10を操作することによりライセンス取得に係る処理を開始させる指示を行うことを契機として開始される。なお、ライセンスIDは予めクライアント端末10で使用するライセンスに対応付けて発行要求生成部11に格納しておいてもよいし、ユーザによるクライアント端末10の操作によって特定されてもよい。また、端末識別IDは、クライアント端末10において固有のものであることから、予めクライアント端末10において保持される情報である。端末識別IDとしては、例えば、クライアント端末10が携帯電話である場合には、その電話番号等を用いることができる。
【0036】
発行要求生成部11により生成されたライセンスIDと端末識別IDからなる要求情報は暗号化部13へ送られる。また、発行要求生成部11により、ライセンス発行要求に係る処理が開始されたことが、キー情報生成部12におけるキー情報の生成を開始させる目的から、発行要求生成部11からキー情報生成部12に対して通知される。
【0037】
キー情報生成部12は、発行要求生成部11においてライセンス発行要求のためのライセンスIDと端末識別IDとが生成されたことを契機として、キー情報を生成する機能を有する。キー情報とは、クライアント端末10がサーバ20に対して新たにライセンスの発行を要求する毎に生成され、例えば所定の桁数の乱数が用いられる。なお、キー情報は乱数に限られず、文字列からなる情報や、他の種類の情報であってもよい。キー情報生成部12において生成されたキー情報は、暗号化部13へ送られる。
【0038】
暗号化部13は、ライセンス発行要求のために発行要求生成部11により生成されたライセンスID及び端末識別IDを、キー情報生成部12により生成されたキー情報を含めた状態で暗号化する機能を有する。本実施形態での暗号化部13における暗号化とは、共有鍵としてクライアント端末10に事前に埋め込んだものや、初期設定時にサーバと共有した鍵を利用して、ライセンスID及び端末識別IDを暗号化するものである。ここで、キー情報は、暗号化後のデータの複雑化を目的として使用され、具体的には例えば乱数が使用される。キー情報として生成された乱数を含めた状態でライセンスID及び端末識別IDを暗号化することにより、復号が困難となり、セキュリティが向上する。この暗号化により、ライセンスID、端末識別ID及びキー情報が含まれたライセンス発行要求が生成される。暗号化部13の暗号化により生成されたライセンス発行要求は通信部15に対して送信すると共に、キー情報はキー情報保持部14に対して送られる。なお、暗号化に際しては、暗号化及びその復号のために公開鍵と秘密鍵の対になる2つの鍵を用いる所謂公開鍵暗号方式を用いることもできる。
【0039】
キー情報保持部14は、クライアント端末10のセキュアモジュール内に設けられ、ライセンス発行要求の暗号化に用いられたキー情報を保持する機能を有する。具体的には、図4に示すように、ライセンス発行要求においてサーバ20に対して発行を要求するライセンスを特定するライセンスIDとキー情報とが対応付けて保持される。キー情報保持部14で保持されるキー情報は、例えばライセンス発行要求の送信時又はサーバ20によるライセンスの発行時に、例えば通信中ロスト等の何らかの異常が発生し、ライセンスの発行要求を送信したにもかかわらずライセンスが取得できなくなった際に、ライセンス発行要求を再度送信するために用いられる。このキー情報保持部14において保持されるキー情報は、ライセンスIDで特定されるライセンスが取得された旨が通信部15から通知されると、キー情報保持部14から削除される。
【0040】
通信部15は、クライアント端末10とサーバ20との間の通信を行い、具体的には、ライセンス発行要求をサーバ20に対して送信すると共に、このライセンス発行要求に基づいてサーバ20から送信されるライセンスを受信する機能を有する。また、通信部15は、送信済みのライセンス発行要求に対応したライセンスが受信されているかを確認し、ライセンスを受信していない場合には、ライセンス発行要求の再送信を行う。このとき、具体的には、通信部15は、キー情報保持部14に保持されたライセンスIDとキー情報とを用いたライセンス発行要求の生成(暗号化部13における暗号化)を暗号化部13に対して指示することにより、これによって生成されたライセンス発行要求をサーバ20に対して送信する。上記の処理の詳細については後述する。
【0041】
次に、このライセンス発行システム1のサーバ20について説明する。サーバ20は、受信部21(受信手段)、ライセンス発行判定部22(ライセンス発行判定手段)、キー情報格納部23(キー情報格納手段)、課金処理部24、ライセンス処理部25(ライセンス発行手段)を含んで構成される。
【0042】
また、サーバ20は、物理的には、図3に示すように、CPU201、RAM202、ROM203、通信モジュール204、補助記憶装置205により構成される。そして、これらの構成要素が動作することにより後述のクライアント端末10の各機能が発揮される。
【0043】
図1に戻り、サーバ20の各機能部について説明する。
【0044】
受信部21は、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信する機能を有する。この受信部21において受信されたライセンス発行要求はライセンス発行判定部22へ送られる。
【0045】
ライセンス発行判定部22は、クライアント端末10からのライセンス発行要求に含まれるキー情報と、受信部21においてライセンス発行要求を受信する前にキー情報格納部23に格納されていたキー情報とに基づいて、受信部21において受信されたライセンス発行要求に基づいたクライアント端末10へのライセンスの発行の要否を判断する機能を有する。ここで、ライセンス発行判定部22においてライセンスを発行するか否かの判断は、ライセンス発行要求がクライアント端末10からの要求であり不正な要求ではないことの確認と、このライセンスに対するユーザの課金状況と、に基づいて行われる。具体的には、後述のキー情報格納部23を参照することと、課金処理部24に対して課金状況を確認することによって行われる。ライセンス発行判定部22においてライセンスを発行することができると判断した場合には、ライセンスの発行指示がライセンス処理部35に対してライセンスIDと端末識別IDとを通知することによって行われる。また、ライセンス発行判定部22においてライセンスの発行ができないと判断した場合には、ライセンスの発行に係る一連の処理が中止し、必要に応じてその結果をクライアント端末10に対して通知する。この具体的な処理については後述する。
【0046】
キー情報格納部23は、クライアント端末10からのライセンス発行要求に含まれるキー情報を、ライセンスを特定する情報であるライセンスID及びクライアント端末10を特定する情報である端末識別IDに対応付けて格納する機能を有する。具体的には、図5に示すように、端末識別ID、ライセンスID及びキー情報が対応付けて格納される。このキー情報格納部23への情報の格納は、ライセンス発行判定部22によって復号化が行われた後に行われる。このキー情報格納部23に格納されている情報は、端末識別IDにより特定されるクライアント端末10からライセンスIDで特定されるライセンスの発行要求がサーバ20に対して送信されていて、その際にこれらに対応付けられているキー情報を含めて暗号化が行われていたことを示すものである。なお、キー情報格納部23に格納された情報を削除する場合には、ライセンス発行に係る処理についての通常の所要時間よりも十分に長い時間格納された後に削除する態様とすることが好ましい。
【0047】
課金処理部24は、ユーザによるライセンスに関する課金の処理を行う機能を有する。ユーザによる課金方法としては、種々の方法を用いることができる。具体的には、特定のライセンスに限定されない口座をユーザ毎に設けておきその口座に対してユーザが課金する態様としてもよいし、特定のライセンスの発行のための課金を個別に行う態様とすることもできる。また、月額契約又は年間契約のように、期間を決めた契約としてもよいし、複数のライセンスに関してまとめて契約するいわゆるパック契約を採用することもできる。すなわち、課金処理部24では、何らかの方法でライセンスの発行に係る課金が行われているかを管理する。ここでユーザによってライセンスの発行に係る課金がなされていない場合には、ライセンス発行判定部22に対してその結果を通知することで、ライセンス発行要求を送信したクライアント端末10に対して課金を要求する。その後、ユーザが課金処理を行うことで、サーバ20の課金処理部24では情報が更新され、ライセンス発行が可能となる態様とすることができる。この一連の処理については後述する。なお、本実施形態ではサーバ20が課金処理部24を備えている構成について説明するが、サーバ20とは異なる課金サーバが設けられ、課金に係る処理は課金サーバとクライアント端末10との間で行う態様としてもよい。
【0048】
ライセンス処理部25は、ライセンス発行判定部22から送られるライセンスIDと端末識別IDとに基づいてクライアント端末10に対してライセンスを発行する機能を有する。クライアント端末10では、このライセンス処理部25から発行されるライセンスを取得することにより、ライセンスの利用が可能となる。
【0049】
次に、ライセンス発行システム1のクライアント端末10及びサーバ20によるライセンス発行方法について説明する。
【0050】
まず、図6に示すライセンス発行に係る処理を説明するシーケンス図を用いて、クライアント端末10がライセンスを取得する際の基本的な流れについて説明する。図6で示すライセンス発行に係る処理では、クライアント端末10のユーザはライセンスの発行に係る課金処理を終えていて、サーバ20の課金処理部24においてその情報が蓄積されているとする。
【0051】
最初に、クライアント端末10においてライセンス発行要求を構成する要求情報の生成が行われる(S01、発行要求生成ステップ)。ここでは、ユーザによる操作等を契機として、クライアント端末10の発行要求生成部11において、クライアント端末10が発行を要求するライセンスのライセンスIDと端末識別IDとを含む要求情報が生成される。ライセンス発行要求に係る処理が開始されたことが、発行要求生成部11からキー情報生成部12に対して通知されると共に、要求情報は暗号化部13へ送られる。次に、キー情報生成部12において生成されたキー情報を含めて暗号化部13により要求情報の暗号化が行われ、これによりライセンス発行要求が生成される(S02、発行要求生成ステップ・キー情報保持ステップ)。また、ここでライセンス発行要求の生成に用いられたキー情報は、ライセンスIDと対応付けてキー情報保持部14で保持される。なお、図6では、キー情報が「r1」であるとして、以下の説明を行う。
【0052】
次に、暗号化部13から通信部15へ送られたライセンス発行要求は、通信部15からサーバ20に対して送られる(S03、通信ステップ)。ここではキー情報として「r1」が用いられたライセンス発行要求が送信される。
【0053】
サーバ20の受信部21では、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、ライセンス発行判定部22に送られ、ライセンス発行に係る判断が行われる(S04、ライセンス発行判定ステップ)。ここでは、ライセンス発行要求に含まれるライセンスID、端末識別IDとキー情報とが対応付けられてキー情報格納部23に格納されているかという点と、このライセンスの発行に係る課金がなされているかに基づいて判定がなされる。具体的には、まず、キー情報格納部23を参照して、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信する前に既に格納されていた情報の中に、ライセンスID、端末識別IDが一致し、且つ、キー情報が一致する情報が含まれていないことを確認する。ここで、ライセンス発行要求に含まれるライセンスID、端末識別ID及びキー情報が対応付けて格納されていない場合は、クライアント端末10から送信されたライセンス発行要求が初回の要求であると判断する。次に、課金処理部24に対して問い合わせることにより、ライセンスに係る課金がなされていることを確認する。
【0054】
この結果、ライセンス発行判定部22において、クライアント端末10からのライセンス発行要求に基づいてライセンスを発行しても良いと判断された場合は、このライセンス発行要求に含まれる端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報を対応付けてキー情報格納部23に格納する(S05、キー情報格納ステップ)。また、ライセンス発行してはならないと判断された場合には、以降の処理を中止し、一連の処理を終了する。なお、処理が中止された旨をクライアント端末10に対して通知する態様とすることもできる。その後、ライセンスの発行指示が、ライセンス発行判定部22からライセンス処理部25へ送られて、ライセンスIDに対応したライセンスがクライアント端末10に対して発行される(S06、ライセンス発行ステップ)。
【0055】
ここで、ライセンスがクライアント端末10により無事取得された場合には、ライセンス取得(S11)、キー情報消去(S12)の処理が行われるが、以下では、通信中ロスト等の理由により、ライセンス処理部25から発行(S06)されたライセンスをクライアント端末10で取得することができなかった場合について説明する。
【0056】
クライアント端末10の通信部15では、ライセンス発行要求を送信した後で、ライセンスが取得されているかの確認を所定時間経過した後に行う(S07)。この所定時間は、通常のライセンス処理が行われる際に必要な時間に基づいて定めることができる。ここで、ライセンスが取得されていない場合には、ライセンス発行要求が無事にサーバ20に届いていないか、又は、サーバ20からのライセンスが無事にクライアント端末10に届いていない可能性が考えられるため、通信部15では、キー情報保持部14に格納されたキー情報を含めて再度要求情報を暗号化し、生成されたライセンス発行要求をサーバ20に対して送信する(S08、通信ステップ)。このとき暗号化に含められるのは、キー情報保持部14において保持されていたキー情報であるので、初回のライセンス発行要求と同じキー情報「r1」が含められる。
【0057】
一方、サーバ20の受信部21においてクライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、ライセンス発行判定部22に送られ、ライセンス発行に係る判断が行われる(S09、ライセンス発行判定ステップ)。ここでは、初回のライセンス発行要求を受信した際に端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報をキー情報格納部23に格納した(S05)ため、ライセンス発酵判定部22によってキー情報格納部23を参照すると、2回目のライセンス発行要求に含まれる端末識別ID、ライセンスID及びキー情報の組み合わせが格納されていることが確認される。これによりライセンス発行判定部22では、2回目に受信(S08)したライセンス発行要求が初回(S03)のライセンス発行要求と同じものであると判断し、初回と同様に、ライセンスの発行指示が、ライセンス発行判定部22からライセンス処理部25へ送られて、ライセンスIDに対応したライセンスがクライアント端末10に対して発行される(S10、ライセンス発行ステップ)。
【0058】
その後、クライアント端末10では通信部15においてライセンスが取得される(S11、通信ステップ)。そして、ライセンス取得に係る一連の処理が終了した旨が、ライセンスIDと共に通信部15からキー情報保持部14へ通知され、キー情報保持部14ではこの通知に基づいてキー情報の消去が行われる(S12、キー情報保持ステップ)。以上により、クライアント端末10によるライセンスの取得が終了し、クライアント端末10においてこのライセンスが利用可能となる。
【0059】
次に、図7に示すシーケンス図を用いて、クライアント端末10によって課金処理を行う場合のライセンス発行に係る処理を説明する。図7で示すライセンス発行に係る処理では、クライアント端末10は、図6に示す処理によって得られたライセンスが期限切れ等により無効となっていて、ユーザが改めて課金を行う必要がある状態で、クライアント端末10が同じライセンスを改めて取得する場合について説明する。
【0060】
まず、クライアント端末10では、前回のライセンス(図6に示す処理で取得したライセンス)が無効になっていることを確認する(S21)。この場合、改めてライセンスを取得する前に課金をする必要があるので、クライアント端末10のユーザがサーバ20との間で課金処理を行う(S22)。これにより、サーバ20の課金処理部24において、クライアント端末10のユーザがライセンスに係る課金を行ったことが記録される。
【0061】
その後、図6におけるライセンス発行に係る処理と同様に、クライアント端末10の発行要求生成部11において、ライセンス発行要求を構成する要求情報の生成(S23、発行要求生成ステップ)、キー情報保持部13でのキー情報の生成、暗号化部13での暗号化、及びキー情報保持部14でのキー情報の保持(S24、発行要求生成ステップ・キー情報保持ステップ)が行われ、この結果生成されたライセンス発行要求がクライアント端末10からサーバ20に対して送信される(S25、通信ステップ)。ここで送信されるライセンス発行要求は、図6に示すライセンス発行要求とは異なる要求となることから、ライセンス発行要求に含まれるキー情報は、「r1」とは異なる「r2」とされる。
【0062】
一方、サーバ20の受信部21においてクライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、ライセンス発行判定部22に送られ、ライセンス発行に係る判断が行われる(S26、ライセンス発行判定ステップ)。ここで、キー情報格納部23には、初回のライセンス発行要求を受信した際に端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報(「r1」)が格納されていることから、キー情報格納部23に格納されているキー情報と、今回のライセンス発行要求に含まれるキー情報(「r2」)とが一致しない。そこで、ライセンス発行判定部22は、課金処理部24に対してクライアント端末10のユーザが課金処理を行っているかの確認が行われる(S27)。
【0063】
これに対して、既にユーザは課金処理を終えている(S22)ので、その旨が課金処理部24から通知される。これにより、ライセンス発行判定部22では新たなキー情報が含まれるライセンス発行要求に基づいてライセンスを発行して良いと判断する。また、この判断結果に基づいてキー情報格納部23に格納されている情報が更新される(S28)。その後、ライセンス処理部25からクライアント端末10に対してライセンスの発行が行われる(S29、ライセンス発行ステップ)。クライアント端末10では通信部15においてライセンスが取得される(S30、通信ステップ)。そして、ライセンス取得に係る一連の処理が終了した旨が、ライセンスIDと共に通信部15からキー情報保持部14へ通知され、キー情報保持部14ではこの通知に基づいてキー情報の消去が行われる(S31、キー情報保持ステップ)。以上により、クライアント端末10によるライセンスの取得が終了し、クライアント端末10においてこのライセンスが利用可能となる。
【0064】
次に、図8に示すシーケンス図を用いて、サーバ20がクライアント端末10の課金処理を指示する場合のライセンス発行に係る処理を説明する。図8で示すライセンス発行に係る処理が図7で示すライセンス発行に係る処理と相違する点は以下の通りである。すなわち、サーバ20においてライセンス発行要求を受信した後にクライアント端末10のユーザに対して課金を指示する点である。すなわち、課金処理がクライアント端末10主導で開始されるのではなく、サーバ20による課金処理要求に基づいて行われる点である。
【0065】
まず、図6におけるライセンス発行に係る処理と同様に、クライアント端末10の発行要求生成部11において、ライセンス発行要求を構成する要求情報の生成(S41、発行要求生成ステップ)、キー情報保持部13でのキー情報の生成、暗号化部13での暗号化、及びキー情報保持部14でのキー情報の保持(S42、発行要求生成ステップ・キー情報保持ステップ)が行われ、この結果生成されたライセンス発行要求がクライアント端末10からサーバ20に対して送信される(S43、通信ステップ)。ここで送信されるライセンス発行要求は、図6に示すライセンス発行要求とは異なる要求となることから、ライセンス発行要求に含まれるキー情報は、「r1」とは異なる「r3」とされる。
【0066】
一方、サーバ20の受信部21においてクライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信すると、ライセンス発行判定部22に送られ、ライセンス発行に係る判断が行われる(S44、ライセンス発行判定ステップ)。ここで、キー情報格納部23には、初回のライセンス発行要求を受信した際に端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報(「r1」)が格納されていることから、キー情報格納部23に格納されているキー情報と、今回のライセンス発行要求に含まれるキー情報(「r3」)とが一致しない。そこで、ライセンス発行判定部22は、課金処理部24に対してクライアント端末10のユーザが課金処理を行っているかの確認が行われる(S45)。
【0067】
これに対して、ユーザは課金処理を終えていないので、その旨が課金処理部24から通知される。ライセンス発行判定部22では、この課金処理部24からの通知に基づいて、クライアント端末10に対して課金処理要求を送信する(S46)。これにより、クライアント端末10のユーザとサーバ20との間で課金処理が行われる(S47)。
【0068】
ライセンス発行判定部22では、課金処理が完了したことに基づいて、ライセンス発行判定部22では新たなキー情報が含まれるライセンス発行要求に基づいてライセンスを発行して良いと判断する。また、この判断結果に基づいてキー情報格納部23に格納されているキー情報が新たなキー情報(「r3」)に更新される(S48)。その後、ライセンス処理部25からクライアント端末10に対してライセンスの発行が行われる(S49、ライセンス発行ステップ)。クライアント端末10では通信部15においてライセンスが取得される(S50、通信ステップ)。そして、ライセンス取得に係る一連の処理が終了した旨が、ライセンスIDと共に通信部15からキー情報保持部14へ通知され、キー情報保持部14ではこの通知に基づいてキー情報の消去が行われる(S51、キー情報保持ステップ)。以上により、クライアント端末10によるライセンスの取得が終了し、クライアント端末10においてこのライセンスが利用可能となる。
【0069】
また、図7に示すようにクライアント端末10側が主体となって課金処理を開始する態様と、図8に示すようにサーバ20側がクライアント端末10に対して課金処理要求を送信することで課金処理を開始する態様と、を組み合わせてもよい。また、クライアント端末10が利用するライセンスの使用期限等をサーバ20側で管理し、使用期限を超過したライセンスした時点で、キー情報格納部23に格納されるキー情報を無効化してしまう態様とすることもできる。
【0070】
ここで、ライセンス発行に関してクライアント端末10及びサーバ20のそれぞれで行われる一連の処理について図9及び図10を用いて説明する。これは図6〜図8を用いて説明したライセンス発行システムによるライセンスに発行に係る処理に対応するものである。図9は、クライアント端末10におけるライセンス発行に係る処理を説明するフローチャートである。また、図10は、サーバ20におけるライセンス発行に係る処理を説明するフローチャートである。
【0071】
最初に、クライアント端末10における処理にライセンス発行に係る処理について図9を参照しながら説明する。まず、クライアント端末10においてライセンス発行要求に係る処理が開始される(S101)。続いて、クライアント端末10においてこのライセンス発行要求に用いられるキー情報がキー情報保持部14に保持されているかが確認される(S102)。ここで、キー情報が予め生成されてキー情報保持部14に保持されている場合には、キー情報の生成は不要である。一方、キー情報を保持していない場合には、キー情報生成部12によりキー情報が生成され(S103)、これが暗号化部13を介してキー情報保持部14に保持される(S104)。その後、キー情報保持部14に保持されたキー情報(もしくは、予めキー情報保持部14に保持されていたキー情報)を用いて暗号化部13において暗号化されたライセンス発行要求がクライアント端末10からサーバ20に対して送信される(S105)。
【0072】
クライアント端末10からサーバ20に対して送信されたライセンス発行要求に対してサーバ20によりライセンスが発行されてクライアント端末10において取得したか確認し(S106)、ライセンスを取得した場合には、キー情報保持部14に保持されるキー情報を削除する(S107)。また、ライセンスを取得していない場合には、再びライセンスの発行要求を送信する(S105)。クライアント端末10では上記の処理を行うことにより、ライセンスの発行(取得)に係る処理が行われる。
【0073】
次に、サーバ20における処理にライセンス発行に係る処理について図10を参照しながら説明する。サーバ20の受信部21において、クライアント端末10からのライセンス発行要求を受信する(S201)と、ライセンス発行要求は、受信部21からライセンス発行判定部22へ送られる。ライセンス発行判定部22では、まずキー情報格納部23を参照して、ライセンス発行要求に含まれる端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報の組み合わせと合致したデータがキー情報格納部23に格納されているかを確認する(S202)。ここでキー情報格納部23に合致したデータが格納されている場合には、後述のようにライセンス処理部25によりライセンス発行がなされる(S206)。
【0074】
一方、合致したデータがキー情報格納部23に格納されていない場合は、課金処理部24へ問い合わせることにより、このライセンス発行に係る課金処理がなされているからの確認が行われる(S203)。ここで課金処理がなされていない場合は、クライアント端末10に対して課金処理を要求する(S204)。これによりクライアント端末10のライセンス取得に係る課金処理がなされると、クライアント端末10からのライセンス発行要求に含まれる端末識別ID、ライセンスID、及びキー情報を対応付けた状態でキー情報格納部23に格納する(S205)。そして、ライセンス発行の指示がライセンス処理部25へ送られることで、ライセンスy処理部25においてライセンスが発行され(S206)、クライアント端末10に対して送られる。
【0075】
以上のように、本実施形態に係るライセンス発行システム1によれば、クライアント端末10がライセンス発行要求を送信したにもかかわらずクライアント端末10においてライセンスが取得できなかった場合、クライアント端末10はキー情報を含めて初回のライセンス発行要求と同様のライセンス発行要求をサーバ20に対して送信する。これに対して、サーバ20では、初回のライセンス発行要求に含まれるキー情報をキー情報格納部23に格納しておき、これと2回目のライセンス発行要求に含まれるキー情報とが一致することを確認して、ライセンスを改めて発行する。さらに、クライアント端末10では、ライセンスを取得した後はライセンス発行情報に含まれるキー情報が削除される。
【0076】
したがって、このライセンス発行システム1では、ライセンス発行要求に含まれるキー情報がクライアント端末10からのライセンス発行要求を特定する情報として利用され、サーバ20において受信される2回目のライセンス発行要求が初回のライセンス発行要求と同様の要求であるのかを判断することができ、ライセンスの再発行(2回目のライセンスの発行)が可能となり、適切にライセンスの発行が行われる。また、このライセンスの再発行のためのライセンス発行要求が初回のライセンス発行要求と同一のものであるとサーバ20において判断されることから、新たなライセンスの発行要求であると判断されて課金を要求されることが回避される。
【0077】
また、従来のライセンス発行システムに係る処理と比較すると、従来はサーバにおいて、クライアント端末がライセンスを取得したか確認をするために待機する必要があったが、本実施形態のライセンス発行システムでは、クライアント端末においてライセンスを取得していない場合には、クライアント端末からライセンスの再発行要求が送信されるため、サーバにおいてクライアント端末によるライセンス取得を確認するための待機時間が不要となり、サーバ20における負荷も低減される。
【0078】
さらに、クライアント端末10では、ライセンスを取得した後は、ライセンス発行要求に用いられたキー情報を削除する態様とされていることから、2回目以降のライセンス発行要求が不正に行われることを防止することができる。
【0079】
また、上記のライセンス発行システム1では、暗号化部13での暗号化において従来から用いられている情報をキー情報として用いることから、暗号化に用いる情報とは異なる情報を別途キー情報として生成する場合と比較して、より少ない情報によりライセンスの再発行を可能とする。また、クライアント端末10とサーバ20との間の通信では暗号化された状態でデータの送受が行われることから、クライアント端末10とサーバ20との間ではセキュリティ性の高い通信が行われる。
【0080】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず種々の変更を行うことができる。
【0081】
例えば、上記実施形態では、ライセンスを特定するための要求情報を暗号化して送受信する態様について説明したが、ライセンス発行要求の暗号化は必須ではない。また、課金についても必須の用件ではない。すなわち、課金がなされていなくてもライセンスを取得することで視聴できるコンテンツ等がある場合には、課金に係る処理を一切行わない態様としてもよい。
【0082】
また、暗号化に係る情報をキー情報として用いたが、暗号化に係る乱数とは別の情報をキー情報として用いる態様としてもよい。ただし、暗号化の際に用いられる情報をキー情報として用いた場合のほうが、サーバ20における負荷が低減される。
【符号の説明】
【0083】
1…ライセンス発行システム、10…クライアント端末、20…サーバ、11…発行要求生成部、12…キー情報保護部、13…暗号化部、14・・・キー情報格納部、15…通信部、20…サーバ、21…受信部、22・・・ライセンス発行判定部、23…キー情報格納部、24…課金処理部、25…ライセンス処理部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムであって、
前記クライアント端末は、
前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、前記クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成手段と、
前記キー情報を前記発行要求生成手段により生成された前記ライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持手段と、
前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して送信すると共に、前記ライセンス発行要求に基づいて前記サーバから送信される前記ライセンスを受信する通信手段と、を備え、
前記キー情報保持手段は、前記通信手段において前記ライセンスを受信した場合に、前記ライセンスを特定する情報に対応付けて格納する前記キー情報を削除し、
前記通信手段は、前記通信手段において前記ライセンス発行要求に基づいた前記ライセンスを受信できない場合に、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して再送信し、
前記サーバは、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求を受信する受信手段と、
前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納手段と、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記受信手段において前記ライセンス発行要求を受信する前に前記キー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいて前記ライセンス発行要求に含まれる前記ライセンスを特定する情報により特定される前記ライセンスの前記クライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定手段と、
前記ライセンス発行判定手段による判断結果に基づいて、前記クライアント端末に対して前記ライセンスを発行するライセンス発行手段と、を備え、
前記ライセンス発行判定手段は、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示し、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、前記ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいて前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させる
ことを特徴とするライセンス発行システム。
【請求項2】
前記ライセンス発行要求に含まれる前記キー情報は、前記ライセンス発効要求を暗号化する際に用いられる乱数である
ことを特徴とする請求項1記載のライセンス発行システム。
【請求項3】
前記ライセンス発行判定手段は、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、前記クライアント端末が前記ライセンスを特定する情報により特定されるライセンスに係る課金処理を行っているかを確認し、前記クライアント端末が前記課金処理を行っている場合には、前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させ、前記クライアント端末が前記課金処理を行っていない場合には前記ライセンスの発行を中止する
ことを特徴とする請求項1又は2記載のライセンス発行システム。
【請求項4】
前記ライセンス発行判定手段は、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には前記クライアント端末に対して前記課金処理の実行を指示し、この結果前記クライアント端末により前記課金処理が行われた場合には前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させ、前記クライアント端末が前記課金処理を行っていない場合には前記ライセンスの発行を中止する
ことを特徴とする請求項1又は2記載のライセンス発行システム。
【請求項5】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるクライアント端末であって、
前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、前記クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成手段と、
前記キー情報を前記発行要求生成手段により生成された前記ライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持手段と、
前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して送信すると共に、前記ライセンス発行要求に基づいて前記サーバから送信される前記ライセンスを受信する通信手段と、を備え、
前記キー情報保持手段は、前記通信手段において前記ライセンスを受信した場合に、前記ライセンスを特定する情報に対応付けて格納する前記キー情報を削除し、
前記通信手段は、前記通信手段において前記ライセンス発行要求に基づいた前記ライセンスを受信できない場合に、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して再送信する
ことを特徴とするクライアント端末。
【請求項6】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるサーバであって、
前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、当該ライセンスを特定する情報に対応付けられた特定のキー情報と、を含んで前記クライアント端末から送信される前記ライセンス発行要求を受信する受信手段と、
前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納手段と、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記受信手段において前記ライセンス発行要求を受信する前に前記キー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいて前記ライセンス発行要求に含まれる前記ライセンスを特定する情報により特定される前記ライセンスの前記クライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定手段と、
前記ライセンス発行判定手段による判断結果に基づいて、前記クライアント端末に対して前記ライセンスを発行するライセンス発行手段と、を備え、
前記ライセンス発行判定手段は、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示し、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、前記ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいて前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させる
ことを特徴とするサーバ。
【請求項7】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムによるライセンス発行方法であって、
前記クライアント端末の発行要求生成手段により前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、前記クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成ステップと、
前記クライアント端末のキー情報保持手段により、前記キー情報を前記発行要求生成手段により生成された前記ライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持ステップと、
前記クライアント端末の通信手段により、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して送信すると共に、前記ライセンス発行要求に基づいて前記サーバから送信される前記ライセンスを受信する通信ステップと、を有し、
前記キー情報保持ステップでは、前記通信ステップにおいて前記ライセンスを受信した場合に、前記ライセンスを特定する情報に対応付けて前記キー情報保持手段において保持される前記キー情報を削除し、
前記通信ステップでは、前記通信手段において前記ライセンス発行要求に基づいた前記ライセンスを受信できない場合に、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して再送信し、
前記サーバの受信手段により、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求を受信する受信ステップと、
前記サーバのキー情報格納手段により、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納ステップと、
前記サーバのライセンス発行判定手段により、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記受信手段において前記ライセンス発行要求を受信する前に前記キー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいて前記ライセンス発行要求に含まれる前記ライセンスを特定する情報により特定される前記ライセンスの前記クライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定ステップと、
前記サーバのライセンス発行手段により、前記ライセンス発行判定ステップにおける判断結果に基づいて、前記クライアント端末に対して前記ライセンスを発行するライセンス発行ステップと、を有し、
前記ライセンス発行判定ステップでは、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示し、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、前記ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいて前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させる
ことを特徴とするライセンス発行方法。
【請求項8】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるクライアント端末によるライセンス発行方法であって、
発行要求生成手段により前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、前記クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成ステップと、
キー情報保持手段により、前記キー情報を前記発行要求生成手段により生成された前記ライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持ステップと、
通信手段により、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して送信すると共に、前記ライセンス発行要求に基づいて前記サーバから送信される前記ライセンスを受信する通信ステップと、を有し、
前記キー情報保持ステップでは、前記通信ステップにおいて前記ライセンスを受信した場合に、前記ライセンスを特定する情報に対応付けて前記キー情報保持手段において保持される前記キー情報を削除し、
前記通信ステップでは、前記通信手段において前記ライセンス発行要求に基づいた前記ライセンスを受信できない場合に、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して再送信する
ことを特徴とするライセンス発行方法。
【請求項9】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるサーバによるライセンス発行方法であって、
受信手段により、前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、当該ライセンスを特定する情報に対応付けられた特定のキー情報と、を含んで前記クライアント端末から送信される前記ライセンス発行要求を受信する受信ステップと、
キー情報格納手段により、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納ステップと、
ライセンス発行判定手段により、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記受信手段において前記ライセンス発行要求を受信する前に前記キー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいて前記ライセンス発行要求に含まれる前記ライセンスを特定する情報により特定される前記ライセンスの前記クライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定ステップと、
ライセンス発行手段により、前記ライセンス発行判定ステップにおける判断結果に基づいて、前記クライアント端末に対して前記ライセンスを発行するライセンス発行ステップと、を有し、
前記ライセンス発行判定ステップでは、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示し、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、前記ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいて前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させる
ことを特徴とするライセンス発行方法。
【請求項1】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムであって、
前記クライアント端末は、
前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、前記クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成手段と、
前記キー情報を前記発行要求生成手段により生成された前記ライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持手段と、
前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して送信すると共に、前記ライセンス発行要求に基づいて前記サーバから送信される前記ライセンスを受信する通信手段と、を備え、
前記キー情報保持手段は、前記通信手段において前記ライセンスを受信した場合に、前記ライセンスを特定する情報に対応付けて格納する前記キー情報を削除し、
前記通信手段は、前記通信手段において前記ライセンス発行要求に基づいた前記ライセンスを受信できない場合に、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して再送信し、
前記サーバは、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求を受信する受信手段と、
前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納手段と、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記受信手段において前記ライセンス発行要求を受信する前に前記キー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいて前記ライセンス発行要求に含まれる前記ライセンスを特定する情報により特定される前記ライセンスの前記クライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定手段と、
前記ライセンス発行判定手段による判断結果に基づいて、前記クライアント端末に対して前記ライセンスを発行するライセンス発行手段と、を備え、
前記ライセンス発行判定手段は、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示し、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、前記ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいて前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させる
ことを特徴とするライセンス発行システム。
【請求項2】
前記ライセンス発行要求に含まれる前記キー情報は、前記ライセンス発効要求を暗号化する際に用いられる乱数である
ことを特徴とする請求項1記載のライセンス発行システム。
【請求項3】
前記ライセンス発行判定手段は、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、前記クライアント端末が前記ライセンスを特定する情報により特定されるライセンスに係る課金処理を行っているかを確認し、前記クライアント端末が前記課金処理を行っている場合には、前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させ、前記クライアント端末が前記課金処理を行っていない場合には前記ライセンスの発行を中止する
ことを特徴とする請求項1又は2記載のライセンス発行システム。
【請求項4】
前記ライセンス発行判定手段は、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には前記クライアント端末に対して前記課金処理の実行を指示し、この結果前記クライアント端末により前記課金処理が行われた場合には前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させ、前記クライアント端末が前記課金処理を行っていない場合には前記ライセンスの発行を中止する
ことを特徴とする請求項1又は2記載のライセンス発行システム。
【請求項5】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるクライアント端末であって、
前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、前記クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成手段と、
前記キー情報を前記発行要求生成手段により生成された前記ライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持手段と、
前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して送信すると共に、前記ライセンス発行要求に基づいて前記サーバから送信される前記ライセンスを受信する通信手段と、を備え、
前記キー情報保持手段は、前記通信手段において前記ライセンスを受信した場合に、前記ライセンスを特定する情報に対応付けて格納する前記キー情報を削除し、
前記通信手段は、前記通信手段において前記ライセンス発行要求に基づいた前記ライセンスを受信できない場合に、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して再送信する
ことを特徴とするクライアント端末。
【請求項6】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるサーバであって、
前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、当該ライセンスを特定する情報に対応付けられた特定のキー情報と、を含んで前記クライアント端末から送信される前記ライセンス発行要求を受信する受信手段と、
前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納手段と、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記受信手段において前記ライセンス発行要求を受信する前に前記キー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいて前記ライセンス発行要求に含まれる前記ライセンスを特定する情報により特定される前記ライセンスの前記クライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定手段と、
前記ライセンス発行判定手段による判断結果に基づいて、前記クライアント端末に対して前記ライセンスを発行するライセンス発行手段と、を備え、
前記ライセンス発行判定手段は、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示し、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、前記ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいて前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させる
ことを特徴とするサーバ。
【請求項7】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムによるライセンス発行方法であって、
前記クライアント端末の発行要求生成手段により前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、前記クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成ステップと、
前記クライアント端末のキー情報保持手段により、前記キー情報を前記発行要求生成手段により生成された前記ライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持ステップと、
前記クライアント端末の通信手段により、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して送信すると共に、前記ライセンス発行要求に基づいて前記サーバから送信される前記ライセンスを受信する通信ステップと、を有し、
前記キー情報保持ステップでは、前記通信ステップにおいて前記ライセンスを受信した場合に、前記ライセンスを特定する情報に対応付けて前記キー情報保持手段において保持される前記キー情報を削除し、
前記通信ステップでは、前記通信手段において前記ライセンス発行要求に基づいた前記ライセンスを受信できない場合に、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して再送信し、
前記サーバの受信手段により、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求を受信する受信ステップと、
前記サーバのキー情報格納手段により、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納ステップと、
前記サーバのライセンス発行判定手段により、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記受信手段において前記ライセンス発行要求を受信する前に前記キー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいて前記ライセンス発行要求に含まれる前記ライセンスを特定する情報により特定される前記ライセンスの前記クライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定ステップと、
前記サーバのライセンス発行手段により、前記ライセンス発行判定ステップにおける判断結果に基づいて、前記クライアント端末に対して前記ライセンスを発行するライセンス発行ステップと、を有し、
前記ライセンス発行判定ステップでは、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示し、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、前記ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいて前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させる
ことを特徴とするライセンス発行方法。
【請求項8】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるクライアント端末によるライセンス発行方法であって、
発行要求生成手段により前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、前記クライアント端末による当該ライセンスの発行の要求に応じて生成されるキー情報と、を含むライセンス発行要求を生成する発行要求生成ステップと、
キー情報保持手段により、前記キー情報を前記発行要求生成手段により生成された前記ライセンスを特定する情報に対応付けて保持するキー情報保持ステップと、
通信手段により、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して送信すると共に、前記ライセンス発行要求に基づいて前記サーバから送信される前記ライセンスを受信する通信ステップと、を有し、
前記キー情報保持ステップでは、前記通信ステップにおいて前記ライセンスを受信した場合に、前記ライセンスを特定する情報に対応付けて前記キー情報保持手段において保持される前記キー情報を削除し、
前記通信ステップでは、前記通信手段において前記ライセンス発行要求に基づいた前記ライセンスを受信できない場合に、前記ライセンス発行要求を前記サーバに対して再送信する
ことを特徴とするライセンス発行方法。
【請求項9】
クライアント端末と、該クライアント端末からのライセンス発行要求に応じてライセンスを該クライアント端末に対して送信するサーバと、を含むライセンス発行システムに含まれるサーバによるライセンス発行方法であって、
受信手段により、前記サーバに対して発行を要求するライセンスを特定する情報と、前記クライアント端末を特定する情報と、当該ライセンスを特定する情報に対応付けられた特定のキー情報と、を含んで前記クライアント端末から送信される前記ライセンス発行要求を受信する受信ステップと、
キー情報格納手段により、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を、前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納するキー情報格納ステップと、
ライセンス発行判定手段により、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記受信手段において前記ライセンス発行要求を受信する前に前記キー情報格納手段に格納されているキー情報とに基づいて前記ライセンス発行要求に含まれる前記ライセンスを特定する情報により特定される前記ライセンスの前記クライアント端末に対する発行要否を判断するライセンス発行判定ステップと、
ライセンス発行手段により、前記ライセンス発行判定ステップにおける判断結果に基づいて、前記クライアント端末に対して前記ライセンスを発行するライセンス発行ステップと、を有し、
前記ライセンス発行判定ステップでは、
前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致する場合には、前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示し、前記クライアント端末からの前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報と、前記キー情報格納手段において前記ライセンスを特定する情報と前記クライアント端末を特定する情報とに対応付けて格納されるキー情報とが一致しない場合には、前記ライセンスの発行が必要であるかを判断して、その結果に基づいて前記ライセンス発行手段に対して前記ライセンスの発行を指示すると共に、前記ライセンス発行要求に含まれるキー情報を前記キー情報格納手段に新たに格納させる
ことを特徴とするライセンス発行方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−242870(P2011−242870A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−112241(P2010−112241)
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
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