説明

ライトアップ用装置

【課題】簡易な構造で動きのある照明を作り出すライトアップ用装置を提供する。
【解決手段】建物の外壁や部屋の壁面に水面のような動きのある照明を作り出すライトアップ用装置において、このライトアップ用装置が照明の光源となる機器と水流を作る装置を備えた水を溜めている容器を有し、前記水を溜めている容器の底面に、光源となる機器で発生した照明を反射することの出来ように、平滑な鏡面を備えた部材が配置されているライトアップ用装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外壁や部屋の壁面に水面のような動きのある照明を作り出すライトアップ用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建物などの壁面をライトアップしている装置は常時点灯しているか、一定の間隔で点滅している装置がほとんどである。
【0003】
動きのある照明を作り出すライトアップ用装置は構造が複雑である。
【0004】
なお、本出願人は、本発明に関連する先行技術については、本出願時においてその存在を知らない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【非特許文献】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記問題を解消するためになされたものであり、簡易な構造で動きのある照明を作り出すライトアップ用装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
建物の外壁や部屋の壁面に水面のような動きのある照明を作り出すライトアップ用装置において、このライトアップ用装置が照明の光源となる機器と水流を作る装置を備えた液体を溜めている容器を有し、前記液体を溜めている容器の底面に光源となる機器で発生した照明を反射することの出来ように平滑な鏡面の部材が配置されていることを特徴とする。
【0007】
このように構成された本発明によるライトアップ用装置によれば、光源となる機器からの光を液体を溜めている容器に当てることにより、水面に反射する光が揺れて動きのある照明を作り出すことが出来る。
【0008】
前記ライトアップ用装置の光源となる機器にはハロゲン球やLED球を用いられる。
【0009】
ところで自然の風景でも太陽光が液体面に当たることで壁面に水面のような模様の様な光が当たっていることがあるが、人工の光源となる装置を使用した場合、前記ライトアップ用装置に備えられている液体を溜めている容器に光源となる装置からの照明を当てただけでは不十分であり、該液体を溜めている容器の底面に鏡面の平滑な板材を配置することが必要となる。
【0010】
前記液体を溜めている容器の底面に平滑な鏡面の部材を配置することにより光源となる装置からの照明の前記液体を溜めている容器に貯えられている液体への入射角度に影響されることなく水面のような模様の照明を作り出すことが出来る。
つまり、光源装置からの照明の前記液体を溜めている容器に貯えられている液体への入射角度は前記液体を溜めている容器に対して水平に近づくほど容易に水面のような模様になるが、前記液体を溜めている容器の底面に鏡面の平滑な板材を配置しない場合、液体への入射角度が垂直に近づくと水面のような模様にならない。
建物の壁面など高い位置に照明を当ることを想定した場合、液体への入射角度は垂直に近い角度となるので、前記液体を溜めている容器の底面に鏡面の平滑な板材を配置することが必要となる。
【0011】
前記液体を溜めている容器に配設された水流を作る装置は液体を送ることの出来るポンプもしくは空気を排出することの出来る機器から構成される。
【0012】
また前記液体を溜めている容器に配設された水流を作る装置の液体または空気の出口は、1箇所または複数箇所設置されてこともあり、該出口のどこから水流を発生させるのかを制御することにより、さまざまな模様の照明にすることが出来る。
【0013】
本発明にかかるライトアップ用装置において、前記液体を溜めている容器が、該ライトアップ用装置と一体の構造となっていることが好ましい。
【0014】
前記液体を溜めている容器内の液体を最低50ミリの深さにすることが好ましく、故に該液体を溜めている容器は50ミリ以上の深さを必要とする。
【0015】
前記液体を溜めている容器には入れられる液体は、通常は水道水などの水であるが、粘度の高い油の様な液体や色のついた液体を入れることにより、本発明にかかるライトアップ用装置により作り出される照明を変えることが出来る。
【0016】
前記ライトアップ用装置の光源となる機器は、屋外での使用や不慮の事故により濡れる事を考慮し、防水構造であることが好ましい。
【0017】
ところで前記液体を溜めている容器の底面に鏡面の平滑な板材を配置するが好ましいが、本発明にかかるライトアップ用装置により作り出される照明を変えることを目的として光源となる機器からの照明を効率よく反射できる素材を用いて、たとえば連続した半球形状など平滑な板材以外を配置する場合がある。
【発明の効果】
【0018】
本発明にかかるライトアップ用装置によれば、簡易な構造で動きのある照明を作り出すことが出来る。
【0019】
本発明にかかるライトアップ用装置は、簡易の構造であるが故に該ライトアップ用装置の大きさを変えた場合においても同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明にかかわるライトアップ用装置全体の概略の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付する図面を参照しつつ本発明にかかるライトアップ用装置の実施形態を説明する。
【0022】
図1は本発明にかかるライトアップ用装置の全体の概略の構成を示した図である。
【0023】
図1に図示するように本発明のライトアップ装置は、光源となる装置02と液体を溜めている容器03と鏡面の平滑な板材04と制御装置05と水流を発生させる装置06と水流を発生させる装置の出口07をライトアップ装置本体01に備えおり、液体を溜めている容器03の底面(液体の溜まっている側)に鏡面の平滑な板材04が配設されている。
【0024】
前記光源となる装置02に記載している矢印は照明の方向を示しており、照明は前記液体を溜めている容器03に向かって照射され、前記鏡面の平滑な板材04で反射され、図1の左側に、本発明のライトアップ装置の照明の効果が現れる。
【0025】
前記ライトアップ装置本体01には光源となる装置02からの照明を遮らない様に開口部が設けてある。
【0026】
本発明のライトアップ装置の照明をより効果的にするためには、前記液体を溜めている容器03には、50ミリ以上の深さになるように液体を入れておくことが必要となる。
【0027】
図1ではライトアップ装置本体01内に制御装置05と水流を発生させる装置06を配設いた状態で記載されているが、ライトアップ装置本体01とは独立した形で外部に設置される場合もある。
【0028】
前記水流を発生させる装置06は、液体を送ることの出来るポンプもしくは空気を排出することの出来る機器が適用され、水流を発生させる装置06から液体または気体を水流を発生させる装置の出口07に排出し、液体を溜めている容器03内の液体の水面を波立たせ、動きのある照明を作り出すことが出来る。
【0029】
図1には記載していないが、水流を発生させる装置06が、液体を送ることの出来るポンプの場合には、液体を溜めている容器03内の液体を吸い込む入り口が必要となる。
【0030】
前記光源となる装置02にはハロゲン球やLEDが用いられ、LEDの場合には制御装置05により点灯の間隔や色などが制御されており、制御装置05は光源となる装置02に内蔵されている場合もある。
【0031】
前記水流を発生させる装置06に接続された水流を発生させる装置の出口07は1箇所または複数箇所配設されていることもある。
該水流を発生させる装置の出口07が複数個配設されている場合には、制御装置05により制御され、1箇所または複数箇所が同時に液体を溜めている容器03内の液体に水流を作る為に液体または空気を排出させるよう構成されている。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明にかかるライトアップ用装置は、建物の外壁または内壁の照明としてはもとより他の構造物の照明としても利用することが出来る。
【符号の説明】
01・・・ライトアップ装置本体
02・・・光源となる装置
03・・・液体を溜めている容器
04・・・鏡面の平滑な板材
05・・・制御装置
06・・・水流を発生させる装置
07・・・水流を発生させる装置の出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の外壁や部屋の壁面に水面のような動きのある照明を作り出すライトアップ用装置において、このライトアップ用装置が照明の光源となる機器と水流を作る装置を備えた水を溜めている容器を有し、前記水を溜めている容器の底面に、光源となる機器で発生した照明を反射することの出来ように、平滑な鏡面を備えた部材が配置されていることを特徴とするライトアップ用装置。
【請求項2】
前記水流を作る装置が1箇所または複数箇所に配設されており、制御装置が前記水流を作る装置を制御することにより照明に複数の動きを作り出すことが出来るよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載のライトアップ用装置。
【請求項3】
前記水流を作る装置が液体を送ることの出来るポンプもしくは空気を排出することの出来る機器から構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のライトアップ用装置。

【図1】
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【公開番号】特開2013−26202(P2013−26202A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170524(P2011−170524)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 1.博覧会の名称 中小企業総合展2011inKansai 2.主催者 独立行政法人中小企業整備基盤機構 3.開催年月日 平成23年5月25日から27日
【出願人】(511190236)
【出願人】(504445921)大田産業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】