ライナープレート
【課題】多数のライナープレートを筒状に組み立てることによって形成された立坑の土留を補強する補強リングの組み立て作業が非常に面倒且つ危険であった。
【解決手段】波付鋼板26の四辺に一対の周方向フランジ28,28および一対の軸方向フランジ30,30を設け、周方向フランジ28および軸方向フランジ30に所定間隔をおいて複数個の連結孔31,33を設けたライナープレート10において、波付鋼板26に作業用の開口部32を設け、開口部32を通して補強リング12のボルト・ナットの締結作業ができるようにした。ここで、開口部32はライナープレートの中央部から軸方向フランジ30に寄った位置に設けるのが好ましい。また、開口部32には蓋36を取り付けるようにしてもよい。また、開口部32の地山側の上方には作業者の手を保護する簡易保護具42を設けてもよい。
【解決手段】波付鋼板26の四辺に一対の周方向フランジ28,28および一対の軸方向フランジ30,30を設け、周方向フランジ28および軸方向フランジ30に所定間隔をおいて複数個の連結孔31,33を設けたライナープレート10において、波付鋼板26に作業用の開口部32を設け、開口部32を通して補強リング12のボルト・ナットの締結作業ができるようにした。ここで、開口部32はライナープレートの中央部から軸方向フランジ30に寄った位置に設けるのが好ましい。また、開口部32には蓋36を取り付けるようにしてもよい。また、開口部32の地山側の上方には作業者の手を保護する簡易保護具42を設けてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、土中に形成する立坑又は横坑の内壁に沿って筒状の土留めを形成するためのライナープレートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
土中に形成する立坑の土留めとしては、例えば図17に示すように、円弧状に湾曲した複数のライナープレート10をリング状に連結し、これを上下方向に連続的に筒状に連結したものが知られている。
【0003】
立坑は、ライナープレートをリング状に形成した立坑の径よりやや大きめの穴を掘削し、穴の内側にライナープレートをリング状に組立、掘削とリング状のライナープレートを穴底部方向に連結する作業を繰り返し、所定の深さの立坑を構築する。
【0004】
このような立坑には地山側から土圧がかかっているので、深度によっては土圧が大きくなる為、ライナープレート10だけでは強度が足りず、ライナープレート10のリングの間に補強のために所々補強リング12が入れられている。そして、土圧は立坑の深いところほど大きくなるので、立坑の深いところには補強リング12が多く入れられている。
【0005】
補強リング12は例えば湾曲した複数のH形鋼14をリング状に連結したものからなる。複数のH形鋼14は継手板16によってリング状に連結されている。すなわち、リング状に配置されたH形鋼14のうちで、隣り合うH形鋼14,14の端部付近の側方には、立坑内側(図示せず)と地山側それぞれに湾曲した継手板16が隣り合うH形鋼14,14にまたがって添えられ、継手板16とH形鋼14,14はボルト18、ナット20で例えば4箇所ずつ固定され、複数のH形鋼14がリング状に連結されている。
【0006】
ここで、地山側に設ける継手板16をH形鋼14の端部に固定しているボルト18又はナット20は地山側から締結されている。立坑と地山との間は余掘程度であるので狭く、作業者は入れないし、入れたとしても地山崩落の危険がある。このため、作業者は立坑の中に入り、継手板16をH形鋼14に固定する作業は立坑の内側からすることになる。すなわち、作業者は立坑の内側からボルト18又はナット20を回してH形鋼14と継手板16を連結することになる。
【0007】
しかし、地山側に設ける継手板16でH形鋼14,14を連結する部分、すなわちボルト18、ナット20を締結する部分は立坑の地山側の面にあり、作業者はボルト18、ナット20を締結する部分を立坑の内側からは目視できない。
【0008】
このため、作業者は、図18に示すように、地山側(同図の左側)に手を伸ばし、ボルト18を継手板16及びH形鋼14のボルト孔24に手探り状態で挿入し、これを図19に示すように手探り状態で締結工具(ラチェットレンチ)22で回して締結するか、図20に示すように、継手板16及びH形鋼14のボルト孔24から突き出ているボルト18にナット20を手探り状態でねじ込み、これを手探り状態で締結工具22で回して締結している。
【0009】
しかし、このように、不自然な姿勢で、締結工具22を手探り状態で用い、ボルト18又はナット20を手探り状態で締結する作業は、作業者にとって作業し難く、作業者に対する負担が大きく、しかも作業能率が悪い。また、不自然な姿勢でボルト18、ナット20を締結しているので、ボルト18、ナット20を所望の強度で締結しているか不安がある。
【0010】
また、地山側に作業者の手をさらして行うこのような締結作業は、地山側の崩落が有った場合、落石が作業者の手に当たって怪我をさせるおそれがあり、非常に危険である。
【特許文献1】実用新案登録第3068917号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする問題点は、ライナープレートと補強リングで立坑を形成する場合、補強リングを形成する継手板とH形鋼とを締結するための地山側のボルト・ナットを、地山側に手を伸ばし、手探り状態で締結しなければならず、ボルト・ナットの締結作業が非常に面倒で危険な点である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、波付鋼板の四辺に周方向フランジおよび軸方向フランジを設け、該周方向フランジおよび該軸方向フランジに連結孔を設けたライナープレートにおいて、該波付鋼板に作業用の開口部を設け、該開口部を通して補強リングのボルト・ナットの締結作業ができるようにしたことを最も主要な特徴とする。
【0013】
ここで、前記波付鋼板は一般に弧状に湾曲したものが使用されているが、必ずしも弧状に湾曲している必要はない。前記開口部は作業者が該開口部を通して地山側に手を伸ばしてボルト・ナットを締結したり、該開口部を通して地山側の状況を見るなど、種々の作業をするためのものであり、従って、開口部はこれらの作業が可能な大きさを有している。
【0014】
該開口部は中央部から前記軸方向フランジに寄った位置に設けるのが好ましい。また、該開口部の縁は補強枠で額縁状に補強するのが好ましい。また、該開口部は蓋で塞げるようにするのが好ましい。該蓋は開閉可能に設けるのが好ましい。また、該蓋は透明板としてもよい。
【0015】
また、前記開口部の地山側の上部には該開口部に接する地山側の空間を覆う簡易保護具を設けてもよい。該簡易保護具は前記周方向フランジに沿って移動するスライド式にしてもよいし、着脱自在に取り付けてもよい。
【0016】
また、前記開口部の地山側に蓋を設け、該蓋を該開口部の地山側の上縁付近にヒンジで連結して開閉可能とし、該蓋を保持機構により地山側の上方に張り出した状態で保持できるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、補強リングの上側に連結されるライナープレートに開口部を設けたので、作業者が開口部を通して補強リングの連結部を目視しながら、開口部を通してラチェットレンチでボルトを自然な姿勢で締結でき、ボルトを容易且つ確実に締結することができるという利点がある。
【0018】
また、本発明によれば、ボルトを自然な姿勢で締結できるので、ボルトの締結作業の作業性が良くなり、ボルトの締結作業の作業時間が短縮され、作業者が怪我をする危険性が減少するという利点がある。
【0019】
また、本発明によれば、開口部をライナープレートの中央から片側に寄った位置に設けた場合、開口部から手の届く可能性の範囲を、ライナープレートをひっくり返すことで2倍にすることができ、補強リングの継ぎ目が開口部から遠い場所になっても、ライナープレートをひっくり返すことで開口部をその継ぎ目の近くに持ってくることができ、従って、1種類の窓付きライナープレートで対応できるという利点がある。
【0020】
また、本発明によれば、開口部の縁を補強枠で額縁状に補強した場合、開口部を形成することによって生じるライナープレートの強度の低下をできるだけ抑えることができるか、又は強度の低下を無くすことができるという利点がある。
【0021】
また、本発明によれば、開口部の縁を補強枠で額縁状に補強した場合、波鋼板に形成した開口部を平らな蓋で密閉することが可能になり、地山側から立坑内に土砂や裏込材が入ってくるのを阻止することができるという利点がある。
【0022】
また、本発明によれば、開口部を蓋で塞いだ場合、地山側から立坑内に土砂や裏込材が入ってくるのを阻止することができるという利点がある。
【0023】
また、本発明によれば、開口部を蓋で塞いだ場合、開口部を形成することによって生じるライナープレートの強度の低下をできるだけ抑えることができるか、又は強度の低下を無くすことができるという利点がある。
【0024】
また、本発明によれば、開口部を塞ぐ蓋を開閉可能とした場合、開口部に設けた蓋を容易に開閉することができるという利点がある。
【0025】
また、本発明によれば、開口部を塞ぐ蓋を透明板とした場合、立坑の中から開口部を蓋で塞いだまま地山の変化を観察することができるという利点がある。
【0026】
また、本発明によれば、開口部の地山側の上部に簡易保護具を設けた場合、地山の崩落があっても簡易保護具が手を保護してくれるので、落石によって作業者が手を怪我する危険を回避することができるという利点がある。
【0027】
また、本発明によれば、簡易保護具をスライド式とした場合、補強リングの連結部の上方に簡易保護具を容易に持ってくることができるという利点がある。
【0028】
また、本発明によれば、簡易保護具をヒンジ式として蓋兼用とした場合、簡易保護具と蓋を別々に作らなくて済むので、コストをかけなくて済むという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
作業者が立坑内にいて、ボルト・ナットを地山側から簡単かつ確実に締結するという目的を、最小の部品点数で、ライナープレートの機能を損なわずに実現した。
【実施例1】
【0030】
図1は本発明に係るライナープレートの正面図、図2は図1のa−a矢視図、図3は図1のb−b矢視図、図4は本発明に係るライナープレートを上方から見た説明図である。
【0031】
これらの図において、10はライナープレートであり、ライナープレート10は、円弧状に湾曲した矩形の波付鋼板26と、波付鋼板26の4辺のうちの周方向の2辺に設けられた一対の周方向フランジ28,28と、波付鋼板26の4辺のうちの軸方向の2辺に設けられた一対の軸方向フランジ30,30とからなる。周方向フランジ28,28と、軸方向フランジ30,30には所定間隔をおいて複数個の連結孔31,33がそれぞれ設けられている。
【0032】
波付鋼板26には矩形の開口部32が設けられている。開口部32は波付鋼板26の中央部からいずれか一方の軸方向フランジ30に寄った位置に設けられている。図1のライナープレートの例では、波付鋼板26の右半分の部分の中央付近に開口部32が設けられている。
【0033】
開口部32の縁はライナープレート10の厚さと同程度の厚さを有する矩形の補強枠34によって額縁状に縁取りされている。補強枠34には開口部32を塞ぐ蓋36がボルト38及びナット40により取り付けられるようになっている。蓋36は鋼板により形成されているが、透明な強化プラスチック板により形成してもよい。
【0034】
次に、図5及び図6を参照しながら、本発明に係るライナープレートの使用方法について説明する。
【0035】
まず、立坑を掘りながら、湾曲した多数のライナープレート10を立坑内の地山に沿ってリング状に連結し、これを下方向に連続的に、所々に補強リング12を入れながら、筒状に連結して行くが、本発明に係るライナープレート10は、補強リング12の上側に連結され、補強リング12をリング状に組み立てる際に使用される。
【0036】
すなわち、補強リング12は複数本のH形鋼14をリング状に連結したものからなり、H形鋼14をリング状に連結して補強リング12を形成する際、作業者はライナープレート10の開口部32を通して補強リング12の連結部を目視しながら、開口部32に手を入れてラチェットレンチで補強リング12の連結部のボルト18を締結する。
【0037】
作業者は開口部32を通して自然な姿勢でボルト18を締結することができるので、ボルト18を容易且つ確実に締結することができる。また、ボルト18を自然な姿勢で締結することができるので、ボルト18の締結作業の作業性が良くなり、ボルト18の締結作業の作業時間が短縮され、作業者が怪我をする危険性が減少する。
【0038】
ここで、上記作業に先立って、図5に示すように、ライナープレート10の開口部32の地山側の上縁部に簡易保護具42を取り付けて補強リング12の連結部を上方から覆っておくのが好ましい。簡易保護具42がこのように設けられていれば、地山の崩落があっても作業者の手が保護され、安全に締結作業ができるからである。
【0039】
なお、ボルト18の締結作業が終わった後は、開口部32に蓋36を被せ、蓋36の縁と補強枠34をボルト38及びナット40で連結し、開口部32を蓋36で塞いで地山側から立坑内に開口部32を通して余掘を埋め戻す土砂及び裏込材が流入しないようにしておく。
【0040】
ところで、補強リング12の連結部はライナープレート10の開口部32の下に来るとは限らない。補強リング12の連結部がライナープレート10の開口部32の左側に来ている場合は、図6(a)に示すように、作業者が開口部32の左側に寄って地山側に手を出してボルト・ナットの締結作業を行なう。それでも連結部に手が届かない場合はライナープレート10を180度回転させ、図6(d)に示すように、開口部32が左側に来るようにし、作業者が開口部32の右側に寄って地山側に手を出してボルト・ナットの締結作業を行なう。
【0041】
補強リング12の連結部がライナープレート10の右側に来た場合は、ライナープレート10の開口部32を右側にし(必要があればライナープレート10を180度回転させて開口部32を右側にし)、図6(b)に示すように、作業者が開口部32の右側に寄って地山側に手を出してボルト・ナットの締結作業を行なう。
【0042】
補強リング12の連結部がライナープレート10の左側に来た場合は、ライナープレート10の開口部32を左側にし(必要があればライナープレート10を180度回転させて開口部32を左側にし)、図6(c)に示すように、作業者が開口部32の左側に寄って地山側に手を出してボルト・ナットの締結作業を行なう。
【0043】
このように、ライナープレート10の中央から片側に寄った位置に開口部32を設けている場合、開口部32から手の届く可能性の範囲を、ライナープレート10を180度回転させることで2倍にすることができ、補強リング12の連結部が開口部32から遠い場所になっても、ライナープレート10を180度回転させることで開口部32をその連結部の近くに持ってくることができ、従って、1種類の窓付きライナープレートで全ての場合に対応することができる。
また、開口部を中央部付近に設ける場合に比べ、開口部の面積を小さくできるので、断面欠損が小さく、強度的に有利となる。
【0044】
なお、上記実施例では、蓋36をボルト38及びナット40で開口部32に固定するという説明をしたが、蓋36の取り付け作業の利便や開閉の利便のため、図7及び図8に示すように、蓋36を開口部32の縁にヒンジ50で取り付けても良いし、図9及び図10に示すように、蓋36を横方向にスライド可能に設けてもよいし、図11〜図14に示すように、蓋36を上下にスライド可能に設けてもよい。いずれの場合も、開口部32を蓋36で閉じる際に蓋36が落下して作業者が怪我をする危険が無くなるという利点がある。なお、図11及び図12の例は蓋36の下縁がスライド枠44の下側のレール46に当たって止まり、図13及び図14の例は蓋36の上縁の左右に飛び出している突起48がスライド枠44に引っ掛かって止まるようになっている。
【0045】
また、上記実施例では、簡易保護具42を開口部32の地山側の上縁に固定して取り付けるという説明をしたが、図15に示すように、簡易保護具42を周方向フランジ28に沿って横方向にスライドできるようにしてもよい。このようにした場合は簡易保護具42による保護範囲を開口部32より広く確保することができ、簡易保護具42を補強リング12の連結部の直上に持って行って作業者が安全に作業をすることができるという利点がある。
【0046】
また、図16に示すように、開口部32の地山側に蓋36を設け、蓋36を開口部32の地山側の上縁付近にヒンジで連結して開閉可能とし、蓋36を保持機構(図示せず)により地山側の上方に張り出した状態で保持できるようにして、これを簡易保護具42としてもよい。このようにした場合は、蓋36と簡易保護具42を別々に準備しなくて済むのでコスト的に有利になるという利点がある。なお、図16(a)は蓋36を開いて簡易保護具42とした状態を示し、図16(b)は簡易保護具42を閉じつつある状態を示し、図16(c)は簡易保護具42を閉じて開口部32の蓋36とした状態を示している。
本説明では、立坑を筒状としたが、開口を有したコ字状、馬蹄形の立坑も同様である。また、簡易保護具を着脱自在に取り付ければ、余掘部の埋め戻しの際に取り外すことができ、邪魔とならない。また、簡易保護具の使い回しができるので、部材の数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係るライナープレートの正面図である。
【図2】図1のa−a矢視図である。
【図3】図1のb−b矢視図である。
【図4】本発明に係るライナープレートを上方から見た説明図である。
【図5】本発明に係るライナープレートの開口部を通して補強リングの締結作業をしている様子を示す説明図である。
【図6】開口部と作業者との位置関係を示す説明図である。
【図7】開口部に蓋がヒンジで取り付けられたライナープレートの平面図である。
【図8】開口部に蓋がヒンジで取り付けられたライナープレートの正面図である。
【図9】開口部に蓋が横方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの平面図である。
【図10】開口部に蓋が横方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの正面図である。
【図11】開口部に蓋が上下方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの一例の平面図である。
【図12】開口部に蓋が上下方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの一例の正面図である。
【図13】開口部に蓋が上下方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの他の例の平面図である。
【図14】開口部に蓋が上下方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの他の例の正面図である。
【図15】簡易保護具をスライド可能に取り付けたライナープレートの説明図である。
【図16】蓋兼用の簡易保護具を取り付けたライナープレートの説明図である。
【図17】ライナープレートと補強リングによって形成された立坑の斜視図である。
【図18】作業者が立坑内から地山側に手を伸ばし、地山側からボルトをボルト孔に挿入する様子を示す説明図である。
【図19】作業者が立坑内から地山側に手を伸ばし、地山側から継手板のボルト孔に挿入したボルトをラチェットレンチで締結している様子を示す説明図である。
【図20】作業者が立坑内から地山側に手を伸ばし、地山側において継手板のボルト孔から突き出たボルトにナットをラチェットレンチで螺合させようとしている様子を示す説明図である。
【符号の説明】
【0048】
10 ライナープレート
12 補強リング
14 H形鋼
16 継手板
18 ボルト
20 ナット
22 締結工具
24 ボルト孔
26 波付鋼板
28 周方向フランジ
30 軸方向フランジ
31 連結孔
32 開口部
33 連結孔
34 補強枠
36 蓋
38 ボルト
40 ナット
42 簡易保護具
44 スライド枠
46 レール
48 突起
50 ヒンジ
【技術分野】
【0001】
この発明は、土中に形成する立坑又は横坑の内壁に沿って筒状の土留めを形成するためのライナープレートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
土中に形成する立坑の土留めとしては、例えば図17に示すように、円弧状に湾曲した複数のライナープレート10をリング状に連結し、これを上下方向に連続的に筒状に連結したものが知られている。
【0003】
立坑は、ライナープレートをリング状に形成した立坑の径よりやや大きめの穴を掘削し、穴の内側にライナープレートをリング状に組立、掘削とリング状のライナープレートを穴底部方向に連結する作業を繰り返し、所定の深さの立坑を構築する。
【0004】
このような立坑には地山側から土圧がかかっているので、深度によっては土圧が大きくなる為、ライナープレート10だけでは強度が足りず、ライナープレート10のリングの間に補強のために所々補強リング12が入れられている。そして、土圧は立坑の深いところほど大きくなるので、立坑の深いところには補強リング12が多く入れられている。
【0005】
補強リング12は例えば湾曲した複数のH形鋼14をリング状に連結したものからなる。複数のH形鋼14は継手板16によってリング状に連結されている。すなわち、リング状に配置されたH形鋼14のうちで、隣り合うH形鋼14,14の端部付近の側方には、立坑内側(図示せず)と地山側それぞれに湾曲した継手板16が隣り合うH形鋼14,14にまたがって添えられ、継手板16とH形鋼14,14はボルト18、ナット20で例えば4箇所ずつ固定され、複数のH形鋼14がリング状に連結されている。
【0006】
ここで、地山側に設ける継手板16をH形鋼14の端部に固定しているボルト18又はナット20は地山側から締結されている。立坑と地山との間は余掘程度であるので狭く、作業者は入れないし、入れたとしても地山崩落の危険がある。このため、作業者は立坑の中に入り、継手板16をH形鋼14に固定する作業は立坑の内側からすることになる。すなわち、作業者は立坑の内側からボルト18又はナット20を回してH形鋼14と継手板16を連結することになる。
【0007】
しかし、地山側に設ける継手板16でH形鋼14,14を連結する部分、すなわちボルト18、ナット20を締結する部分は立坑の地山側の面にあり、作業者はボルト18、ナット20を締結する部分を立坑の内側からは目視できない。
【0008】
このため、作業者は、図18に示すように、地山側(同図の左側)に手を伸ばし、ボルト18を継手板16及びH形鋼14のボルト孔24に手探り状態で挿入し、これを図19に示すように手探り状態で締結工具(ラチェットレンチ)22で回して締結するか、図20に示すように、継手板16及びH形鋼14のボルト孔24から突き出ているボルト18にナット20を手探り状態でねじ込み、これを手探り状態で締結工具22で回して締結している。
【0009】
しかし、このように、不自然な姿勢で、締結工具22を手探り状態で用い、ボルト18又はナット20を手探り状態で締結する作業は、作業者にとって作業し難く、作業者に対する負担が大きく、しかも作業能率が悪い。また、不自然な姿勢でボルト18、ナット20を締結しているので、ボルト18、ナット20を所望の強度で締結しているか不安がある。
【0010】
また、地山側に作業者の手をさらして行うこのような締結作業は、地山側の崩落が有った場合、落石が作業者の手に当たって怪我をさせるおそれがあり、非常に危険である。
【特許文献1】実用新案登録第3068917号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする問題点は、ライナープレートと補強リングで立坑を形成する場合、補強リングを形成する継手板とH形鋼とを締結するための地山側のボルト・ナットを、地山側に手を伸ばし、手探り状態で締結しなければならず、ボルト・ナットの締結作業が非常に面倒で危険な点である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、波付鋼板の四辺に周方向フランジおよび軸方向フランジを設け、該周方向フランジおよび該軸方向フランジに連結孔を設けたライナープレートにおいて、該波付鋼板に作業用の開口部を設け、該開口部を通して補強リングのボルト・ナットの締結作業ができるようにしたことを最も主要な特徴とする。
【0013】
ここで、前記波付鋼板は一般に弧状に湾曲したものが使用されているが、必ずしも弧状に湾曲している必要はない。前記開口部は作業者が該開口部を通して地山側に手を伸ばしてボルト・ナットを締結したり、該開口部を通して地山側の状況を見るなど、種々の作業をするためのものであり、従って、開口部はこれらの作業が可能な大きさを有している。
【0014】
該開口部は中央部から前記軸方向フランジに寄った位置に設けるのが好ましい。また、該開口部の縁は補強枠で額縁状に補強するのが好ましい。また、該開口部は蓋で塞げるようにするのが好ましい。該蓋は開閉可能に設けるのが好ましい。また、該蓋は透明板としてもよい。
【0015】
また、前記開口部の地山側の上部には該開口部に接する地山側の空間を覆う簡易保護具を設けてもよい。該簡易保護具は前記周方向フランジに沿って移動するスライド式にしてもよいし、着脱自在に取り付けてもよい。
【0016】
また、前記開口部の地山側に蓋を設け、該蓋を該開口部の地山側の上縁付近にヒンジで連結して開閉可能とし、該蓋を保持機構により地山側の上方に張り出した状態で保持できるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、補強リングの上側に連結されるライナープレートに開口部を設けたので、作業者が開口部を通して補強リングの連結部を目視しながら、開口部を通してラチェットレンチでボルトを自然な姿勢で締結でき、ボルトを容易且つ確実に締結することができるという利点がある。
【0018】
また、本発明によれば、ボルトを自然な姿勢で締結できるので、ボルトの締結作業の作業性が良くなり、ボルトの締結作業の作業時間が短縮され、作業者が怪我をする危険性が減少するという利点がある。
【0019】
また、本発明によれば、開口部をライナープレートの中央から片側に寄った位置に設けた場合、開口部から手の届く可能性の範囲を、ライナープレートをひっくり返すことで2倍にすることができ、補強リングの継ぎ目が開口部から遠い場所になっても、ライナープレートをひっくり返すことで開口部をその継ぎ目の近くに持ってくることができ、従って、1種類の窓付きライナープレートで対応できるという利点がある。
【0020】
また、本発明によれば、開口部の縁を補強枠で額縁状に補強した場合、開口部を形成することによって生じるライナープレートの強度の低下をできるだけ抑えることができるか、又は強度の低下を無くすことができるという利点がある。
【0021】
また、本発明によれば、開口部の縁を補強枠で額縁状に補強した場合、波鋼板に形成した開口部を平らな蓋で密閉することが可能になり、地山側から立坑内に土砂や裏込材が入ってくるのを阻止することができるという利点がある。
【0022】
また、本発明によれば、開口部を蓋で塞いだ場合、地山側から立坑内に土砂や裏込材が入ってくるのを阻止することができるという利点がある。
【0023】
また、本発明によれば、開口部を蓋で塞いだ場合、開口部を形成することによって生じるライナープレートの強度の低下をできるだけ抑えることができるか、又は強度の低下を無くすことができるという利点がある。
【0024】
また、本発明によれば、開口部を塞ぐ蓋を開閉可能とした場合、開口部に設けた蓋を容易に開閉することができるという利点がある。
【0025】
また、本発明によれば、開口部を塞ぐ蓋を透明板とした場合、立坑の中から開口部を蓋で塞いだまま地山の変化を観察することができるという利点がある。
【0026】
また、本発明によれば、開口部の地山側の上部に簡易保護具を設けた場合、地山の崩落があっても簡易保護具が手を保護してくれるので、落石によって作業者が手を怪我する危険を回避することができるという利点がある。
【0027】
また、本発明によれば、簡易保護具をスライド式とした場合、補強リングの連結部の上方に簡易保護具を容易に持ってくることができるという利点がある。
【0028】
また、本発明によれば、簡易保護具をヒンジ式として蓋兼用とした場合、簡易保護具と蓋を別々に作らなくて済むので、コストをかけなくて済むという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
作業者が立坑内にいて、ボルト・ナットを地山側から簡単かつ確実に締結するという目的を、最小の部品点数で、ライナープレートの機能を損なわずに実現した。
【実施例1】
【0030】
図1は本発明に係るライナープレートの正面図、図2は図1のa−a矢視図、図3は図1のb−b矢視図、図4は本発明に係るライナープレートを上方から見た説明図である。
【0031】
これらの図において、10はライナープレートであり、ライナープレート10は、円弧状に湾曲した矩形の波付鋼板26と、波付鋼板26の4辺のうちの周方向の2辺に設けられた一対の周方向フランジ28,28と、波付鋼板26の4辺のうちの軸方向の2辺に設けられた一対の軸方向フランジ30,30とからなる。周方向フランジ28,28と、軸方向フランジ30,30には所定間隔をおいて複数個の連結孔31,33がそれぞれ設けられている。
【0032】
波付鋼板26には矩形の開口部32が設けられている。開口部32は波付鋼板26の中央部からいずれか一方の軸方向フランジ30に寄った位置に設けられている。図1のライナープレートの例では、波付鋼板26の右半分の部分の中央付近に開口部32が設けられている。
【0033】
開口部32の縁はライナープレート10の厚さと同程度の厚さを有する矩形の補強枠34によって額縁状に縁取りされている。補強枠34には開口部32を塞ぐ蓋36がボルト38及びナット40により取り付けられるようになっている。蓋36は鋼板により形成されているが、透明な強化プラスチック板により形成してもよい。
【0034】
次に、図5及び図6を参照しながら、本発明に係るライナープレートの使用方法について説明する。
【0035】
まず、立坑を掘りながら、湾曲した多数のライナープレート10を立坑内の地山に沿ってリング状に連結し、これを下方向に連続的に、所々に補強リング12を入れながら、筒状に連結して行くが、本発明に係るライナープレート10は、補強リング12の上側に連結され、補強リング12をリング状に組み立てる際に使用される。
【0036】
すなわち、補強リング12は複数本のH形鋼14をリング状に連結したものからなり、H形鋼14をリング状に連結して補強リング12を形成する際、作業者はライナープレート10の開口部32を通して補強リング12の連結部を目視しながら、開口部32に手を入れてラチェットレンチで補強リング12の連結部のボルト18を締結する。
【0037】
作業者は開口部32を通して自然な姿勢でボルト18を締結することができるので、ボルト18を容易且つ確実に締結することができる。また、ボルト18を自然な姿勢で締結することができるので、ボルト18の締結作業の作業性が良くなり、ボルト18の締結作業の作業時間が短縮され、作業者が怪我をする危険性が減少する。
【0038】
ここで、上記作業に先立って、図5に示すように、ライナープレート10の開口部32の地山側の上縁部に簡易保護具42を取り付けて補強リング12の連結部を上方から覆っておくのが好ましい。簡易保護具42がこのように設けられていれば、地山の崩落があっても作業者の手が保護され、安全に締結作業ができるからである。
【0039】
なお、ボルト18の締結作業が終わった後は、開口部32に蓋36を被せ、蓋36の縁と補強枠34をボルト38及びナット40で連結し、開口部32を蓋36で塞いで地山側から立坑内に開口部32を通して余掘を埋め戻す土砂及び裏込材が流入しないようにしておく。
【0040】
ところで、補強リング12の連結部はライナープレート10の開口部32の下に来るとは限らない。補強リング12の連結部がライナープレート10の開口部32の左側に来ている場合は、図6(a)に示すように、作業者が開口部32の左側に寄って地山側に手を出してボルト・ナットの締結作業を行なう。それでも連結部に手が届かない場合はライナープレート10を180度回転させ、図6(d)に示すように、開口部32が左側に来るようにし、作業者が開口部32の右側に寄って地山側に手を出してボルト・ナットの締結作業を行なう。
【0041】
補強リング12の連結部がライナープレート10の右側に来た場合は、ライナープレート10の開口部32を右側にし(必要があればライナープレート10を180度回転させて開口部32を右側にし)、図6(b)に示すように、作業者が開口部32の右側に寄って地山側に手を出してボルト・ナットの締結作業を行なう。
【0042】
補強リング12の連結部がライナープレート10の左側に来た場合は、ライナープレート10の開口部32を左側にし(必要があればライナープレート10を180度回転させて開口部32を左側にし)、図6(c)に示すように、作業者が開口部32の左側に寄って地山側に手を出してボルト・ナットの締結作業を行なう。
【0043】
このように、ライナープレート10の中央から片側に寄った位置に開口部32を設けている場合、開口部32から手の届く可能性の範囲を、ライナープレート10を180度回転させることで2倍にすることができ、補強リング12の連結部が開口部32から遠い場所になっても、ライナープレート10を180度回転させることで開口部32をその連結部の近くに持ってくることができ、従って、1種類の窓付きライナープレートで全ての場合に対応することができる。
また、開口部を中央部付近に設ける場合に比べ、開口部の面積を小さくできるので、断面欠損が小さく、強度的に有利となる。
【0044】
なお、上記実施例では、蓋36をボルト38及びナット40で開口部32に固定するという説明をしたが、蓋36の取り付け作業の利便や開閉の利便のため、図7及び図8に示すように、蓋36を開口部32の縁にヒンジ50で取り付けても良いし、図9及び図10に示すように、蓋36を横方向にスライド可能に設けてもよいし、図11〜図14に示すように、蓋36を上下にスライド可能に設けてもよい。いずれの場合も、開口部32を蓋36で閉じる際に蓋36が落下して作業者が怪我をする危険が無くなるという利点がある。なお、図11及び図12の例は蓋36の下縁がスライド枠44の下側のレール46に当たって止まり、図13及び図14の例は蓋36の上縁の左右に飛び出している突起48がスライド枠44に引っ掛かって止まるようになっている。
【0045】
また、上記実施例では、簡易保護具42を開口部32の地山側の上縁に固定して取り付けるという説明をしたが、図15に示すように、簡易保護具42を周方向フランジ28に沿って横方向にスライドできるようにしてもよい。このようにした場合は簡易保護具42による保護範囲を開口部32より広く確保することができ、簡易保護具42を補強リング12の連結部の直上に持って行って作業者が安全に作業をすることができるという利点がある。
【0046】
また、図16に示すように、開口部32の地山側に蓋36を設け、蓋36を開口部32の地山側の上縁付近にヒンジで連結して開閉可能とし、蓋36を保持機構(図示せず)により地山側の上方に張り出した状態で保持できるようにして、これを簡易保護具42としてもよい。このようにした場合は、蓋36と簡易保護具42を別々に準備しなくて済むのでコスト的に有利になるという利点がある。なお、図16(a)は蓋36を開いて簡易保護具42とした状態を示し、図16(b)は簡易保護具42を閉じつつある状態を示し、図16(c)は簡易保護具42を閉じて開口部32の蓋36とした状態を示している。
本説明では、立坑を筒状としたが、開口を有したコ字状、馬蹄形の立坑も同様である。また、簡易保護具を着脱自在に取り付ければ、余掘部の埋め戻しの際に取り外すことができ、邪魔とならない。また、簡易保護具の使い回しができるので、部材の数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係るライナープレートの正面図である。
【図2】図1のa−a矢視図である。
【図3】図1のb−b矢視図である。
【図4】本発明に係るライナープレートを上方から見た説明図である。
【図5】本発明に係るライナープレートの開口部を通して補強リングの締結作業をしている様子を示す説明図である。
【図6】開口部と作業者との位置関係を示す説明図である。
【図7】開口部に蓋がヒンジで取り付けられたライナープレートの平面図である。
【図8】開口部に蓋がヒンジで取り付けられたライナープレートの正面図である。
【図9】開口部に蓋が横方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの平面図である。
【図10】開口部に蓋が横方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの正面図である。
【図11】開口部に蓋が上下方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの一例の平面図である。
【図12】開口部に蓋が上下方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの一例の正面図である。
【図13】開口部に蓋が上下方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの他の例の平面図である。
【図14】開口部に蓋が上下方向にスライド可能に取り付けられたライナープレートの他の例の正面図である。
【図15】簡易保護具をスライド可能に取り付けたライナープレートの説明図である。
【図16】蓋兼用の簡易保護具を取り付けたライナープレートの説明図である。
【図17】ライナープレートと補強リングによって形成された立坑の斜視図である。
【図18】作業者が立坑内から地山側に手を伸ばし、地山側からボルトをボルト孔に挿入する様子を示す説明図である。
【図19】作業者が立坑内から地山側に手を伸ばし、地山側から継手板のボルト孔に挿入したボルトをラチェットレンチで締結している様子を示す説明図である。
【図20】作業者が立坑内から地山側に手を伸ばし、地山側において継手板のボルト孔から突き出たボルトにナットをラチェットレンチで螺合させようとしている様子を示す説明図である。
【符号の説明】
【0048】
10 ライナープレート
12 補強リング
14 H形鋼
16 継手板
18 ボルト
20 ナット
22 締結工具
24 ボルト孔
26 波付鋼板
28 周方向フランジ
30 軸方向フランジ
31 連結孔
32 開口部
33 連結孔
34 補強枠
36 蓋
38 ボルト
40 ナット
42 簡易保護具
44 スライド枠
46 レール
48 突起
50 ヒンジ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
波付鋼板の四辺に周方向フランジおよび軸方向フランジを設け、該周方向フランジおよび該軸方向フランジに連結孔を設けたライナープレートにおいて、該波付鋼板に作業用の開口部を設けたことを特徴とするライナープレート 。
【請求項2】
前記開口部を中央部から前記一方の軸方向フランジに寄った位置に設けたことを特徴とする請求項1に記載のライナープレート 。
【請求項3】
前記開口部の縁を補強枠で額縁状に補強したことを特徴とする請求項1又は2に記載のライナープレート 。
【請求項4】
前記開口部を蓋で塞いだことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のライナープレート 。
【請求項5】
前記蓋を開閉可能としたことを特徴とする請求項4に記載のライナープレート 。
【請求項6】
前記蓋を透明板としたことを特徴とする請求項4又は5に記載のライナープレート 。
【請求項7】
前記開口部の地山側の上部に該開口部に接する地山側の空間を覆う簡易保護具を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のライナープレート 。
【請求項8】
前記簡易保護具を前記周方向フランジ又は補強枠の何れかに沿って移動するスライド式としたことを特徴とする請求項7に記載のライナープレート 。
【請求項9】
前記開口部の地山側に蓋を設け、該蓋を該開口部の地山側の上縁付近にヒンジで連結して開閉可能とし、該蓋を保持機構により地山側の上方に張り出した状態で保持できるようにしたことを特徴とする請求項7又は8に記載のライナープレート 。
【請求項10】
前記簡易保護具を着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項8に記載のライナープレート。
【請求項1】
波付鋼板の四辺に周方向フランジおよび軸方向フランジを設け、該周方向フランジおよび該軸方向フランジに連結孔を設けたライナープレートにおいて、該波付鋼板に作業用の開口部を設けたことを特徴とするライナープレート 。
【請求項2】
前記開口部を中央部から前記一方の軸方向フランジに寄った位置に設けたことを特徴とする請求項1に記載のライナープレート 。
【請求項3】
前記開口部の縁を補強枠で額縁状に補強したことを特徴とする請求項1又は2に記載のライナープレート 。
【請求項4】
前記開口部を蓋で塞いだことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のライナープレート 。
【請求項5】
前記蓋を開閉可能としたことを特徴とする請求項4に記載のライナープレート 。
【請求項6】
前記蓋を透明板としたことを特徴とする請求項4又は5に記載のライナープレート 。
【請求項7】
前記開口部の地山側の上部に該開口部に接する地山側の空間を覆う簡易保護具を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のライナープレート 。
【請求項8】
前記簡易保護具を前記周方向フランジ又は補強枠の何れかに沿って移動するスライド式としたことを特徴とする請求項7に記載のライナープレート 。
【請求項9】
前記開口部の地山側に蓋を設け、該蓋を該開口部の地山側の上縁付近にヒンジで連結して開閉可能とし、該蓋を保持機構により地山側の上方に張り出した状態で保持できるようにしたことを特徴とする請求項7又は8に記載のライナープレート 。
【請求項10】
前記簡易保護具を着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項8に記載のライナープレート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2010−65400(P2010−65400A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230545(P2008−230545)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(000231110)JFE建材株式会社 (150)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(000231110)JFE建材株式会社 (150)
【Fターム(参考)】
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