説明

ラジオグラフティングによる燃料電池用のプロトン伝導膜の製造方法

【課題】伝導率を制御できる安価なベース材料での操作を可能にすることによって、好都合にプロトン伝導膜を製造すること。
【解決手段】
本発明は:
−ポリマーマトリックスを照射する工程;
−こうして照射されたポリマーマトリックスを、第1の化合物と接触させることを含む第1の化合物とのフリーラジカル反応によって、照射されたポリマーマトリックスをグラフトする工程であって、第1の化合物が、フリーラジカル反応によってマトリックスと共有結合を形成できる少なくとも1つの基を含むとともに、プロトン伝導性酸基を少なくとも1つ含む第2の化合物の基と反応して共有結合を形成できる少なくとも1つの反応性基を含む、工程;
−こうしてグラフトされたマトリックスを第2の化合物と接触させる工程であって、それにより、第1の化合物由来の反応性基と第2の化合物の適切な基との間で反応が生じる、工程、
を連続的に含む、燃料電池用のプロトン伝導膜を製造する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジオグラフティング技術によって燃料電池用のプロトン伝導膜を製造する方法に関し、この技術は、フリーラジカル反応によって適切な化合物との反応が可能になるフリーラジカルをポリマーマトリックス上に創製することを含む。
故に、本発明の適用分野は、燃料電池の分野、より詳細にはPEMFC燃料電池(プロトン交換膜燃料電池)のようなプロトン伝導膜を電解質として含む燃料電池の分野である。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、一般に、個々のセルの積層体を含み、そのセル内では連続的に導入される2つの反応体間で電気化学反応が生じる。水素/酸素混合物を用いて作動する電池の場合、水素のような燃料はアノードと接触するが、酸化体、一般には酸素はカソードと接触する。アノード及びカソードは、イオン伝導膜電解質によって分離される。電気化学反応は、その反応に由来するエネルギーが電気エネルギーに変換されるが、2つの半反応に分解される:
−アノード/電解質界面にて生じ、水素燃料電池の場合には、電解質を通過してカソードの方向に進むプロトンH+、および電気エネルギーの生成で競うために外部回路と再結合する電子が生成する燃料の酸化;
−電解質/カソード界面で生じ、水素燃料電池の場合には水の生成を伴う酸化体の還元。
【0003】
電気化学反応は、正確に言えば、膜電極アセンブリ内で生じる。
膜電極アセンブリは、非常に薄いアセンブリであり、その厚さはミリメートル範囲であり、各電極には、例えば波形プレートによって適切なガスが供給される。
イオン伝導膜は、一般に、水の存在下で、水素の酸化によってアノードで生成したプロトンを伝導できるイオン性基を含有する有機膜である。
この膜の厚さは、一般に50〜150μmであり、機械的強度とオーム損失とのトレードオフの結果である。この膜はまた、ガスを分離することができる。これらの膜の化学および電気化学抵抗によって、一般に、1000時間を越える期間にわたる電池での作動が可能になる。
そのため、膜を構成するポリマーは、とりわけ、以下で定義され、その機械的、物理化学的および電気的特性に関連する特定数の条件を満たさなければならない。
【0004】
ポリマーは、まず、緻密で欠陥のない、50〜150マイクロメートルの薄膜を得ることができなければならない。機械的特性、弾性率、破断応力および延性によって、例えば金属枠間のクランプ操作を含むアセンブリ操作に対してポリマーを適合性となるようにしなければならない。
これらの特性は、乾燥状態から湿潤状態への移行中も保持されなければならない。
ポリマーは、加水分解に対して優れた熱安定性を有していなければならず、還元および酸化に対して高い抵抗性を示さなければならない。この熱機械的安定性は、イオン強度における変動により、および機械的特性の変動により評価される。
最後にポリマーは高いイオン伝導率を有していなければならず、この伝導率は、ポリマー鎖に結合したカルボン酸、リン酸またはスルホン酸基のような酸基によって提供される。
【0005】
数十年間にわたって、燃料電池膜を構成するために使用できる異なる種類のプロトン伝導性ポリマーが提案されてきた。
まず初めに、フェノール−ホルムアルデヒドポリマーのような重縮合生成物をスルホン化することによって調製されるスルホン化フェノール性樹脂が使用された。
これらの生成物で調製された膜は安価であるが、長期間の適用に関して50〜60℃での水素に対する十分な安定性を有していない。
次いで、スルホン化ポリスチレン誘導体が注目され、その安定性はスルホン化フェノール性樹脂の場合よりも大きいが、50〜60℃超過では使用できない。
【0006】
現在、許容可能な特性は、ペルフッ素化線状主鎖およびスルホン酸基を保持する側鎖で構成されたポリマーから得られる。
これらの最もよく知られたポリマーの中で、市販されているものとして、Du Pont de Nemours社からのNafion(登録商標)ブランド名で登録されているポリマーを挙げることができる。
【0007】
このポリマーの最小プロトン伝導率は0.10S/cmであり、その総酸容量は0.95〜1.01meq/gである。しかし、このポリマーは、燃料電池の構成において高コストであり(燃料電池の総コストの20〜30%)、操作温度に関する制限があり(80℃のオーダー)、水和のレベルが高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
故に、伝導率を制御できる安価なベース材料での操作を可能にすることによって、好都合にプロトン伝導膜を製造することが真に必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従って、本発明は:
−ポリマーマトリックスを照射する工程;
−こうして照射されたポリマーマトリックスを第1の化合物と接触させることを含む第1の化合物とのフリーラジカル反応によって、照射されたポリマーマトリックスをグラフトする工程であって、第1の化合物が、フリーラジカル反応によってマトリックスと共有結合を形成できる少なくとも1つの基を含むとともに、塩の形態であってもよいプロトン伝導性酸基を少なくとも1つ含む第2の化合物の基と反応して共有結合を形成できる少なくとも1つの反応性基を含む、工程;
−こうしてグラフトされたマトリックスを第2の化合物と接触させる工程であって、それにより、第1の化合物由来の反応性基と第2の化合物の適切な基との間で反応が生じる、工程、
を連続的に含む、燃料電池用のプロトン伝導膜を製造する方法を提供する。
【0010】
上述の方法は、ラジオグラフティングの原理に基づく、換言すれば、予め照射されたポリマーマトリックスとのフリーラジカル反応によるグラフト化原理に基づく。
プロトン伝導性酸基の導入は、2段階:
−まず、第1の化合物とマトリックスとのフリーラジカル反応による、照射されたマトリックスのグラフト化であって、この第1の化合物が、第2の化合物の基と反応して共有結合を形成できる基を含む、グラフト化;
−第2に、少なくとも1つのプロトン伝導性酸基を含む第2の化合物と、第1の化合物由来の反応性基との反応により共有結合を形成する、反応、
にて進行する。
本発明の方法によれば、マトリックスの照射程度を調節することによって、プロトン伝導性酸基を含む化合物の導入量を調節でき、故に得られた材料のプロトン伝導率を変更できる。また、照射されたマトリックスと反応する化合物の特質に依存して、様々な種類のプロトン伝導性基を導入できる。
【0011】
本発明の方法はポリマーマトリックスを照射する工程を含み、この照射工程の目的はマトリックスを構成する材料内にフリーラジカルを創製することであり、こうしたフリーラジカルの創製は、材料への照射に由来するエネルギーが移動した結果である。
ポリマーマトリックスの照射工程は、マトリックスを電子ビームに供することを含んでいてもよい(電子照射とも呼ばれる)。より詳細には、この工程は、加速された電子ビームでポリマーマトリックスを掃引することを含んでいてもよく、このビームは、電子加速器によって放出できる(例えば、Van de Graaf加速器、2.5MeV)。電子ビームによる照射の場合、エネルギーの堆積は均質であり、このことは、こうした照射により創製されるフリーラジカルがマトリックス体積内に均一に分配されることを意味する。
ポリマーマトリックスの照射工程はまた、重イオンでの衝撃にマトリックスを供することを含んでいてもよい。
重イオンとは、その質量が炭素よりも大きいイオンを意味する。概して、問題のイオンはクリプトン、鉛およびキセノンから選択される。
【0012】
より詳細には、この工程は、4.5MeV/mauの強度を有するPbイオンビームまたは10MeV/mauの強度を有するKrイオンビームのような重イオンビームをポリマーマトリックスに衝突させることを含んでいてもよい。
機構的な観点から、エネルギーを保持する重イオンがマトリックスと交差する際、その速度が低下する。イオンはそのエネルギーを与えることで、損傷領域を創製するが、その領域の形状はほぼ円筒状である。こうした領域は、潜跡(latent tracks)と称され、2つの領域:跡コアおよび跡ハローを含む。跡コアは、完全に損傷された区域であり、すなわち材料の構成結合が破壊されている区域であり、フリーラジカルが生成している。このコアはまた、重イオンが材料の電子に大量のエネルギーを伝送する領域でもある。次いで、このコアを出発として、二次電子が放出され、コアから離れた場所に欠陥が生じる、故にハローを生じる。
重イオンでの照射の場合、エネルギーの堆積は、照射角度に応じて分配され、均質ではない。所定のスキームに従って配置された跡を創製でき、故に結果として上述の跡内だけに化合物のグラフト化を誘導できる。そのため、マトリックス面の法線に対する照射角度を変更することによって、様々なグラフト化スキームを誘導できる。この角度は、15°〜60°、例えば30°のオーダーが有利である。例えば、マトリックスと交差する潜跡が2つの対照方向に配向されているマトリックスを創製できる。潜跡が交差するグラフト化スキームを創製するためには、2つの別個のイオン源を使用する、または連続して2つの方向に照射を行なうことができる。
【0013】
特定実施形態の1つによれば、照射工程は次のように進行し得る:
−ポリマーマトリックスを重イオンで照射する;
−重イオンの通路により創製される潜跡を、一般には加水分解によって化学的に露呈し、この手順の終わりに、開放チャンネルが得られる;
−この開放チャンネルを電子照射して、そこからラジオグラフティングを進行させることができる。
化学的露呈は、その場所に中空チャンネルを形成するために、潜跡を加水分解できる試薬とマトリックスを接触させることを含む。
この特定実施形態によれば、重イオンによるポリマーマトリックスの照射の後、生じた潜跡は、照射中にイオンが材料を通過するときに既存の鎖が切断されることによって形成された短いポリマー鎖を有する。これらの潜跡内では、露呈手順中の加水分解速度が、照射されていない部分よりも速い。故に、選択的露呈を行なうことができる。潜跡の露呈を行なうことができる試薬は、マトリックスを構成する材料による。
【0014】
故に、潜跡は特に、ポリマーマトリックスが、例えばポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリ(VDF−co−HFP)(ビニリデンフルオライド−co−ヘキサフルオロプロペン)、ポリ(VDF−co−TrFE)(ビニリデンフルオロライド−co−トリフルオロエチレン)、ポリ(VDF−co−TrFE−co−クロロTrFE)(ビニリデンフルオライド−co−トリフルオロエチレン−co−モノクロロトリフルオロエチレン)およびその他のペルフッ素化ポリマーで構成される場合、極めて塩基性の酸化溶液、例えば65℃の温度にて0.25重量%でのKMnOの存在下、10NのKOH溶液で処理されてもよい。例えばポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリカーボネ−ト(PC)のようなポリマーについては、任意に跡のUV増感と組み合わせた塩基性溶液での処理で十分な場合がある。この処理により中空の円筒状の孔が形成されるが、その直径は、塩基性の酸化溶液による攻撃時間に応じて変更できる。概して、重イオンでの照射は、膜がcmあたり10〜1011の跡数を含むように行なわれる。この数は、典型的に5×10〜5×1010であり、より詳細には約1010である。いずれの場合も、膜の機械的特性は跡の量によって顕著に損なわれないことを検証することが適当である。
マトリックスを構成する材料に応じた化学的露呈のために使用できる試薬および操作条件に関連する他の情報は、Rev.Mod.Phys.,55巻,4号,1983年10月,p.925に見出すことができる。
【0015】
この露呈工程の後、チャンネルの壁にフリーラジカルを形成するために電子照射を行なうが、この場合の手順は一般的に電子照射について設定されたものと同様であり、この電子照射により、孔を埋めるポリマーコーティングの形成が可能となる。概して、ビームは膜の表面に垂直な方向に配向され、膜の表面を均質に掃引する。照射線量は、後続のラジオグラフティングのために一般に10〜200kGyで変動する;通常、PVDFに関しては100kGy程度である。線量は、一般に、三次元ネットワーク(または架橋)の形成、換言すればゲルの形成を導く鎖間結合を生成する、ラジカル間の再結合に有利な線量に対応するゲル線量よりも大きくなるようにされ、それは同時に架橋を導くためのものであり、それによって最終的なポリマーの機械的特性を改善できる。故にPVDFに関しては、線量を少なくとも30kGyとすべきことが推奨される。
【0016】
ベースポリマーマトリックスは、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリカーボネートおよびポリエチレンテレフタレートから選択されるポリマーで構成されるマトリックスであることができ、これらのポリマーは、有利なことにフッ素化、またはさらにはペルフッ素化される。
ポリマーマトリックスは、好ましくは、フルオロポリマーマトリックス、例えばポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン−テトラフルオロプロピレンコポリマー(略記FEPとして知られる)、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(略記ETFEとして知られる)、ヘキサフルオロプロペン−ビニリデンフルオライドコポリマー(略記HFP−co−VDFとして知られる)、ビニリデンフルオライド−トリフルオロエチレンコポリマー(略記VDF−co−TrFEとして知られる)、およびビニリデンフルオライド−トリフルオロエチレン−モノクロロトリフルオロエチレンコポリマー(略記VDF−co−TrFE−co−クロロTrFEとして知られる)から選択できる。
フルオロポリマーに基づくポリマーマトリックスは、それらが腐食に対して抵抗性であり、良好な機械的特性を有し、低いガス透過性を示すという意味において有利である。故に、それらは、燃料電池膜を構成するのに特に好適である。
【0017】
このタイプの特に有利なマトリックスの1つは、ポリビニリデンフルオライドマトリックスである。ポリビニリデンフルオライドは、化学的不活性(特に腐食に対して抵抗性)であり、良好な機械的特性を有し、−42℃〜−38℃のガラス転位温度を有し、170℃の融点および1.75g/cmの密度を有する。それはまた、ガスに対する透過性が低いので、燃料として水素を用いて作動する燃料電池の膜を構成するためのベースとして特に有利になる。このポリマーは、容易に押出成形され、結晶配向に応じて特に2つの結晶形態:α相およびβ相で存在でき、β相は特に圧電特性によって特徴付けられる。
上述のように、ポリマーマトリックスの照射工程により、マトリックスの材料内にフリーラジカルを創製可能である。機構的観点から、これらのフリーラジカルの創製は、照射によって生成したエネルギーによって可能になり、このエネルギーは材料に移動し、鎖の破壊によって促進され、結果としてこれらのラジカルを創製する。
例えば、ポリビニリデンフルオライドの場合、創製されたフリーラジカルは、遊離電子を保持するアルキル基である。
【0018】
この種類の照射されたマトリックス中に存在するラジカルは、照射された形態でのマトリックスの寿命を延すために、結晶子内に捕捉できる。そのため、好ましくは30%〜50%、一般には40%で結晶子を含むマトリックスを使用することが推奨される。故に、例えばPVDFは半結晶性(それは一般に40%結晶化度および60%の非晶性形態を示す)であり、鎖の組み合わせ―平面または螺旋―で構成される多数の結晶相、α、β、γおよびδで存在できる。αおよびβ相が最も一般的である。熱可塑性ポリマーであり、そのため溶融でき、次いで成形される主にα相のPVDFは、一般に溶融状態から、例えば単純な押出形成後に冷却することによって得られる。主にβ相に基づくPVDFは、一般に、主にα相PVDFの50℃未満での低温二軸延伸により得られる。この場合は結晶化度が大きいので、主にβ相を含むPVDFを使用することが推奨される。
【0019】
照射されたマトリックスと接触させることを目的とした第1の化合物は、有利なことに、フリーラジカル反応により共有結合を形成できる基としてエチレン性基、および反応性基として−COHおよび−NHから選択される基を含む化合物であるが、第2の化合物は、有利なことに、第1の化合物の反応性基と反応して共有結合を形成する基として、第1の化合物の反応性基が−COH基の場合には−NH基、または第1の化合物の反応性基が−NH基の場合には−COH基を含む。これら2つの場合に、第1の化合物の反応性基と第2の化合物の基との反応は、アミド化反応である。第2の化合物の−NH機能との反応を促進するためにカルボキシル機能を活性化する必要があることもある。活性化は、−COH機能とスクシンイミド化合物とを反応させて、−CO−N−スクシンイミド基を創製することを含んでいてもよく、これは−NH機能に対してより反応性である。
反応性基として−COH基を含む第1の化合物として使用できる化合物はアクリル酸である。
反応性基として−NH基を含む第1の化合物として使用できる化合物は、ビニルアミンである。
【0020】
グラフト可能な基がエチレン性基である場合、第1の化合物のグラフト化工程は、2つの期間:
−第1の化合物と照射されたマトリックスとの反応期間であって、この期間は、マトリックスのフリーラジカル中心との反応により二重結合が開いた形態をとり、故にフリーラジカル中心がマトリックスから第1の化合物の炭素原子に「移動する」、期間;
−グラフトされた第1の化合物に創製されたフリーラジカル中心を出発とする、この第1の化合物の重合期間
に分割される。
換言すれば、マトリックスを構成する材料のフリーラジカルは、マトリックスと接触した第1の化合物の重合反応を成長させる。そのため、特にこの場合は、フリーラジカル反応は、照射されたマトリックスから出発した、接触した第1の化合物のフリーラジカル重合反応である。
従って重合期間の終わりに、得られた膜は、照射されたマトリックスと接触した第1の化合物の重合から得られた繰り返し単位を含有するポリマーがグラフトしたポリマーマトリックスを含む。
【0021】
第1の化合物が式=−R(Rは、第2の化合物の基と反応できる反応性基を表す)で表される場合、反応スキームは次の通りであることができる:
【化1】

第1の化合物がアクリル酸である場合、グラフト化工程の終わりでの膜は、ポリ(アクリル酸)タイプのグラフトがグラフトしたポリマーマトリックスを含む。この種類のグラフトは、第2の化合物の基(例えば−NH基)と反応して共有結合を形成できる−COH基を保持する。
故に、この種類の第1の化合物を用いて製造された膜はポリ(アクリル酸)タイプのグラフトを有し、よって次のタイプの鎖配列を含む:
【化2】

式中、Xは−COHを表す。
【0022】
2つの酸性プロトン間の理論的距離は、2.3〜7Åと見積もることができ、これは非常に低い水和レベルであってもプロトン伝導が生じ得ることを示唆する。
−NH基を含む第2の化合物として、有利なことにはアミノ酸、換言すれば酸基、例えば−COH、−SOHまたは−PO基と、アミノ基−NHとの両方を含有する化合物を挙げることができる。
好適な場合があるアミノ酸の例としては、次の式の1つに適合するものが挙げられる:
【化3】

−COOH基を含む第2の化合物としては、次の式の1つに対応する化合物を挙げることができる:
【化4】

【0023】
本発明に従う方法の1つの特定例は:
−ポリビニリデンフルオライドマトリックスを照射する工程;
−こうして照射されたポリマーマトリックスをグラフトする工程であって、この照射されたポリマーマトリックスをアクリル酸と接触させることを含む工程;
−こうしてグラフトされたマトリックスをタウリンと接触させる工程、
を含む方法である。
第1の化合物、および適切な場合には第2の化合物の反応から得られるグラフトが−COHを含有する場合、得られた膜をスルホン化工程に供して、例えばクロロスルホン酸の作用により、その−COH基を−SOH基に転換することも考慮できる。
本発明の方法は、単純で、実施が好都合である方法である。こうした方法により、膜に導入されるプロトン伝導性基の量を制御できる。グラフトされた化合物の種類を調節することにより、種々広範な化学量論(stochiometries)でのプロトン供与種を示す膜を得ることができる。
【0024】
0.95〜1.1meq/g(ここで、meq/gは、膜1グラムあたりのプロトン交換分子または等価物(この場合は酸)のモル数に対応する)より大きい場合もある総酸容量を得ることも考慮できる。総酸容量は、使用されるグラフト化度、機能化の間に導入されるプロトン交換機能の数、およびひいてはグラフトの特質に直接依存する。
従って、本発明は同様に、本発明の方法によって得ることができる燃料電池のプロトン伝導膜を提供する。
特に、本発明の膜は:
−エチレン性基、および反応性基として−COH基または−NH基と反応できる基を含む第1の化合物のフリーラジカル重合であって、この第1の化合物がアクリル酸であることができる、重合;
−フリーラジカル重合から得られるグラフトと、第1の化合物の基と反応して共有結合を形成できる基として、第1の化合物の反応性基が−COH基である場合は−NH基、または第1の化合物の反応性基が−NH基である場合は−COH基を含有する第2の化合物との反応であって、第1の化合物がアクリル酸である場合はこの第2の化合物がタウリンであることができる、反応、
によって得られるグラフトでグラフトされたポリマーマトリックスを含む膜に対応させることができる。
【0025】
より詳細には、本発明の1つの特定膜は:
−ポリ(アクリル酸)鎖を生成するアクリル酸のフリーラジカル重合
−ポリ(アクリル酸)鎖とタウリンとの反応
によって得られるグラフトでグラフトされたポリビニリデンフルオライドで構成されるポリマーマトリックスを含む膜である。
本発明の膜は、ナノ構造化されてもよい。特に、それらは:
−重イオンでの照射により誘導されるナノ構造化を有するフルオロポリマーマトリックス;
−プロトン伝導機能を保持するグラフトで構成されるこのマトリックスに共有結合するナノドメイン、および/または上記で言及されたもののうち異なるポリマー(変性ありまたはなし)と共有結合し、相互浸透する前記マトリックスの鎖を含有するナノドメイン
で構成されてもよい。
【0026】
これらのナノドメインの相互配向は、このマトリックスを重イオンで照射した条件に依存する。重イオンの進路が直線的であるので、ナノドメインは連続的になり、伝導チャンネルを形成する。例示としての非限定例は:マトリックスの表面に対して垂直であり、互いに平行なナノドメインの配向;ナノドメインの十字またはメッシュ様配向である。
これらのナノドメインは、マトリックスに共有結合し、ガスに対して不透過性である。それらは、プロトンのための選択的な伝導経路を構成する。
これらの膜は、燃料電池デバイスに組み込むことを目的とする。
従って、本発明はさらに、上記で定義されるような少なくとも1つの膜を含む燃料電池デバイスを提供する。
このデバイスは、1以上の膜電極アセンブリを含む。
こうしたアセンブリを製造するために、膜は、例えば触媒で含浸されたカーボン紙で構成される2つの電極間に置かれることができる。
【0027】
アセンブリは、次いで電極と膜との間を有効に接着するのに好適な温度にて加圧される。
得られた膜電極アセンブリは、次いで電気伝導を与え、電極へ反応体を供給する2つのプレート間に置かれる。これらのプレートは、一般に用語「バイポーラプレート」と称される。
ここで、本発明を次の実施例に関連させて記載するが、これらの実施例は例示のためであり、限定するためのものではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】電界効果走査型電子顕微鏡(SEM)によって得られる写真であり、タウリンでカップリングする前に、実施例1.3に従って得られるような、2つの部分:露呈した潜跡を含むPVDFマトリックスを示す一部分(a)、および潜跡にてラジオグラフティングを行なった膜を示す一部分(b)を含む写真である。
【図2】膜の相対的なプロトン伝導率を測定するためのデバイスを示す図である。
【図3】タウリンとカップリングする前に、実施例1.1にて得られた膜について、フラックスF(イオン/cm)の関数として抵抗率R(Ω単位)(実曲線)およびプロトン伝導率C(mS/cm単位)(点曲線)を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0029】
この実施例は、3つの変形例にて、本発明に従う膜の製造を示す:
−重Pb2+イオンによる照射のみを含む第1の変形例;
−電子照射を含む第2の変形例;
−連続的に重Pb2+イオンによる照射および化学露呈の後の電子照射を含む第3の変形例。
1.1−第1の変形例
アクリル酸を有するマトリックスを使用した。導入される酸のモル数は、分光分析を用いて見積もった。
このマトリックスは次のようにして得られた:
第1の段階において、ポリビニリデンフルオライドのマトリックス(6×30cm、厚さ9μm)を重Pb2+イオンでの衝撃に供した。フラックスを、cmあたり5×10から5×1010イオンに変動させた。これは、Gyから1000kGyの線量に対応する。電子エネルギーの損失(dE/dx)は、2.2〜72.6MeVcmmg−1(0.39〜12.8keVnm−1)であった。照射角度は90°に設定した。この工程により、フリーラジカル種を含む潜跡が生じた。
【0030】
この手順に従って製造されたマトリックスを直ちに使用した、または使用前に数ヶ月間一般に低温(−18℃)にて窒素のような不活性雰囲気下で貯蔵した。
第2段階において、照射されたマトリックスを、15分間窒素をバブリングさせ、25質量%の酸および1質量%のモール塩を含有する水溶液中に、攪拌しながら60℃で1時間含浸させることによりアクリル酸と接触させた。モール塩は、アクリル酸の単独重合を制限するために使用した。同じプロトコルを溶媒として酢酸エチルを用いて行なった。
次いで得られた膜を溶液から取り出し、続いて水で洗浄し、ソックスレー装置を用いて24時間で沸騰水にて抽出した。それを続いて高真空下で12時間乾燥させた。
ラジオグラフティング前後での膜の質量増加を参照して規定されるグラフト化度は、10質量%〜20質量%である。
【0031】
得られたマトリックスを、N−ヒドロキシスクシンイミド(マトリックスに導入されたアクリル酸のモル数に対して1.2当量;この値は3〜10mmol/lで変動し、一般に約8mmol/lである)およびカルボジイミド(マトリックスに導入されたアクリル酸のモル数に対して1当量)の、アセトニトリルまたは水/アセトニトリル(1/3)混合物溶液に含浸させ、周囲温度(25℃)で12時間攪拌しながら放置した。
続いてマトリックスを、予め6当量(タウリンに対して)のジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)を添加した水/アセトニトリル混合物(30/70)中のタウリン溶液(マトリックスに導入されたアクリル酸のモル数に対して3当量)に、周囲温度で攪拌しながら12時間含浸させた。
次いで得られた膜を水およびアセトニトリルで洗浄し、続いて真空下で乾燥させた。
アクリル酸のグラフト化度が10〜20質量%(ラジオグラフティング前後の膜の質量増加を参照して規定される収率)、および機能化収率が40〜50モル%(ラジオグラフティングによって導入される変更可能な機能数に応じて見積もられる収率)では、得られた膜は、少なくとも0.58meq/gの総酸容量を有する。この容量は、膜1グラムあたりのプロトン交換分子または等価物(この場合は酸)の数に対応する。
【0032】
1.2−第2の変形例
アクリル酸でグラフトされたマトリックスを使用した。
このマトリックスは次のようにして得られた:
第1の段階において、ポリビニリデンフルオライドで構成されるマトリックス(6×30cm、厚さ9μm)を電子照射に供した。線量は50から150kGyで変動させた。照射角度は90°に設定した。この工程により、PVDF結晶子内に捕捉されたフリーラジカルが生成した。
第2の段階において、照射されたマトリックスをアクリル酸と接触させた。この目的のために、マトリックスを、水または酢酸エチル中の25質量%の酸および0.1質量%のモール塩の予め脱気した溶液中に、攪拌しながら60℃で1時間含浸させた。モール塩は、アクリル酸の単独重合を制限するために使用した。続いて得られた膜を溶液から取り出し、次いで水で洗浄し、ソックスレー装置を用いて24時間で沸騰水にて抽出した。次いでそれを高真空下で12時間乾燥させた。
【0033】
ラジオグラフティング前後での膜の質量増加を参照して規定されるグラフト化度は、10質量%〜40質量%である。
得られたマトリックスを、N−ヒドロキシスクシンイミド(マトリックスに導入されたアクリル酸のモル数に対して1.2当量)およびカルボジイミド(マトリックスに導入されたアクリル酸のモル数に対して1当量)の、アセトニトリルまたは水/アセトニトリル(1/3)混合物溶液に含浸させ、周囲温度(25℃)で12時間攪拌しながら放置した。
続いてマトリックスを、予め6当量(タウリンに対して)のDIPEAを添加した水/アセトニトリル混合物(30/70)中のタウリン溶液(マトリックスに導入されたアクリル酸のモル数に対して3当量)に、周囲温度で攪拌しながら12時間含浸させた。
続いて、得られた膜を水およびアセトニトリルで洗浄し、次いで真空下で乾燥させた。
アクリル酸のグラフト化度が10〜40質量%(ラジオグラフティング前後の膜の質量増加を参照して規定される収率)、および機能化収率が70〜80モル%(ラジオグラフティングによって導入される変更可能な機能の数に応じて見積もられる収率)では、得られた膜は、少なくとも1.3meq/gの総酸容量を有する。
【0034】
1.3−第3の変形例
アクリル酸でグラフトされたマトリックスを使用した。
このマトリックスは次のようにして得られた:
第1の段階において、マトリックスをパラグラフ1.1と同様に設定して照射した。
第2の段階において、照射されたマトリックスを、65℃の温度にて、15分間から1時間の変動可能な時間で、0.25重量%のKMnOの存在下、10NのKOH溶液と接触させた。この処理により結果として、攻撃時間に関して直線的に変動する直径、すなわち25nm〜100nmを有する中空の円筒状の孔が形成した。
第3の段階において、上記で得られた膜を電子照射処理およびパラグラフ1.2にて記載されるようにアクリル酸との接触に供した。
ラジオグラフティング前後での膜の質量増加を参照して規定されるグラフト化度は、5質量%〜30質量%である。
【0035】
図1は、アクリル酸でグラフトされた膜の電界効果走査型電子顕微鏡(SEM)によって得られた画像を示す。部分(a)は、跡が露呈した区域に対応し;部分(b)は、照射後に露呈した電子照射跡にてラジオグラフティングを行なった部分に対応する。
続いて、得られたマトリックスを、N−ヒドロキシスクシンイミド(マトリックスに導入されるアクリル酸のモル数に対して1.2当量)およびカルボジイミド(マトリックスに導入されたアクリル酸のモル数に対して1当量)の、アセトニトリルまたは水/アセトニトリル(1/3)混合物溶液に含浸させ、周囲温度(25℃)で12時間攪拌しながら放置した。
続いてマトリックスを、予め6当量(タウリンに対して)のDIPEAを添加した水/アセトニトリル混合物(30/70)中のタウリン溶液(マトリックスに導入されたアクリル酸のモル数に対して3当量)に、周囲温度で攪拌しながら12時間含浸させた。
続いて、得られた膜を水およびアセトニトリルで洗浄し、次いで真空下で乾燥させた。
アクリル酸のグラフト化度が5〜30質量%(ラジオグラフティング前後の膜の質量増加を参照して規定される収率)、および機能化収率が80〜90モル%(ラジオグラフティングによって導入される変更可能な機能の数に応じて見積もられる収率)では、得られた膜は、少なくとも1.5meq/gの総酸容量を有する。
【実施例2】
【0036】
プロトン伝導率に対するフラックスの影響を試験するために、タウリンでカップリングする前に実施例1.1のプロトコルに従ってアクリル酸でラジオグラフトされた膜を、相対プロトン伝導率を測定する図2に示すデバイスにて乾燥形態で試験したが、このデバイスは:
−脱塩水3で充填したプレキシガラスタンク1;
−一対の白金電極5および7;
−一対の白金電極5および7間に配設される膜9
を備える。
図3の曲線によって示されるように、最大伝導率は、ラジオグラフトされたPVDF膜に関して、1平方センチメートルあたり1010跡のフラックスまたは1平方センチメートルあたり1010チャンネルで得られた。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池用のプロトン伝導膜を製造するための方法であって:
−ポリマーマトリックスを照射する工程;
−こうして照射されたポリマーマトリックスを、第1の化合物と接触させることを含む第1の化合物とのフリーラジカル反応により、照射されたポリマーマトリックスをグラフトする工程であって、第1の化合物が、フリーラジカル反応によってマトリックスと共有結合を形成できる少なくとも1つの基を含むとともに、プロトン伝導性酸基を少なくとも1つ含む第2の化合物の基と反応して共有結合を形成できる少なくとも1つの反応性基を含む、工程;
−こうしてグラフトされたマトリックスを第2の化合物と接触させる工程であって、それにより、第1の化合物由来の反応性基と第2の化合物の適切な基との間で反応が生じる、工程、
を連続的に含む、方法
【請求項2】
前記照射工程が、前記マトリックスを電子ビームに供することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記照射工程が、前記マトリックスを重イオン衝撃に供することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記重イオンが、鉛、クリプトンおよびキセノンから選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記照射工程が、連続する次の工程:
−ポリマーマトリックスを重イオンで照射する工程;
−重イオンの通路により創製される潜跡を化学的に露呈し、この手順の終わりに、開放チャンネルが得られる、工程;
−この開放チャンネルを電子照射する工程、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ポリマーマトリックスが、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリカーボネートまたはポリエチレンテレフタレートマトリックスから選択される、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記ポリマーマトリックスがフルオロポリマーマトリックスである、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記マトリックスが、ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン−テトラフルオロプロピレンコポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー、ヘキサフルオロプロペン−ビニリデンフルオライドコポリマー、ビニリデンフルオライド−トリフルオロエチレンコポリマーまたはビニリデンフルオライド−トリフルオロエチレン−モノクロロトリフルオロエチレンコポリマーで構成される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記マトリックスがポリビニリデンフルオライドで構成される、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記照射されたマトリックスと接触させるための第1の化合物が、フリーラジカル反応によって反応して共有結合を形成できる基としてエチレン性基と、反応性基として−COHまたは−NH基とを含む化合物である、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
反応性基として−COH基を含む前記第1の化合物がアクリル酸である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
反応性基として−NH基を含む前記第1の化合物がビニルアミンから選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の化合物が、前記第1の化合物の基と反応して共有結合を形成する基として、第1の化合物の反応性基が−COH基の場合には−NH基、または第1の化合物の反応性基が−NH基の場合には−COH基を含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の化合物がアミノ酸である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の化合物が、次の式のアミノ酸から選択される、請求項14に記載の方法:
【化1】

【請求項16】
前記第2の化合物が次の式の化合物から選択される、請求項13に記載の方法:
【化2】

【請求項17】
前記ポリマーマトリックスがポリビニリデンフルオライドマトリックスであり、前記第1の化合物がアクリル酸であり、前記第2の化合物がタウリンである、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法によって得ることができる燃料電池用のプロトン伝導膜であって、ポリビニリデンフルオライドで構成されたポリマーマトリックスと:
−アクリル酸のフリーラジカル重合によりポリ(アクリル酸)鎖を得る工程;
−このポリ(アクリル酸)鎖とタウリンとを反応させる工程、
によって得られるグラフトでグラフトされる膜。
【請求項19】
ナノ構造化された請求項18に記載の膜。
【請求項20】
請求項18または19のいずれか1項に記載の膜を少なくとも1つ含む燃料電池デバイス。

【図2】
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【図3】
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【図1】
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【公表番号】特表2011−501857(P2011−501857A)
【公表日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−526275(P2010−526275)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【国際出願番号】PCT/EP2008/062732
【国際公開番号】WO2009/040365
【国際公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(502124444)コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ (383)
【Fターム(参考)】