ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気下に硬化させるための方法および該方法を実施するための装置

ラジカル硬化可能な材料(1.8)におけるラジカル機構により進行する硬化を放射線により開始させるか、または開始させかつ維持して、ラジカル硬化可能な材料(1.8)を保護ガス雰囲気(1.4)下に硬化させるための方法であって、保護ガス雰囲気の側方流去を阻止する形式の方法において、(1) ラジカル硬化可能な材料(1.8)を、保護ガス雰囲気(1.4)中へ所定の深さ(1.4.2)よりも下にまで浸入させ、ただし該所定の深さを越えると、保護ガス雰囲気(1.4)がコンスタントにその最低酸素濃度を有しており、(2) ラジカル硬化可能な材料に保護ガス雰囲気内で前記所定の深さ(1.4.2)よりも下で放射線を照射し、この場合、複数の放射線源(1.5)のうちの少なくとも1つが、保護ガス/空気の境界面(1.4.1)よりも下方に配置されており、その後に(3) 得られた、硬化された材料(1.8)を再び保護ガス雰囲気(1.4)から浸出させることを特徴とする、ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気下に硬化させるための方法および該方法を実施するための図1に示した装置(1)が見い出された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願はドイツ連邦共和国特許出願第102004028.727.9号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気下に硬化させるための新規方法に関する。さらに、本発明は該新規方法を実施するための装置に関する。
【0003】
放射線を用いてラジカル硬化可能な材料、特に放射線を用いてラジカル重合可能な材料は、多数の利点を具備している。すなわち、このような材料は水または有機溶剤なしに100%の系として処理され得る。このような材料の硬化時に、熱敏感な基体は一般に損傷を受けない。しかし、ビーム硬化の際には、酸素による硬化または重合の著しい抑制(Inhibierung)が生じる恐れがある。このような抑制は表面における材料の不完全な硬化を招き、これにより、たとえば粘着性の被覆体または耐引っ掻き性でない被覆体が生じる。
【0004】
国際公開第01/39897号パンフレットに基づき公知の方法は、ラジカル重合可能な材料に、空気よりも重いガスから成る保護ガス雰囲気下に放射線を照射することにより上記問題を解消しようと試みている。このためには、場合によっては基体上に位置するラジカル重合可能な材料が、保護ガス雰囲気を有しかつ保護ガス雰囲気の側方流去を阻止する浸漬槽(Tauchbecken)内に浸入され、次いでこの浸漬槽内でこの材料に、たとえばUV放射線が照射される。不都合となるのは、ラジカル重合可能な材料に対する放射線源の間隔がしばしば大きすぎるので、不完全硬化の問題が完全に解決され得ないことである。放射線源は強力な熱をも放射するので、ラジカル重合可能な材料に対する放射線源の間隔を減少させるために放射線源を保護ガス雰囲気内へ持ち込むことは不可能である。なぜならば、保護ガス雰囲気に著しい渦流が付与され、そして保護ガス雰囲気が酸素で汚染されてしまうからである。
【0005】
本発明の課題は、ラジカル硬化可能な材料におけるラジカル機構により進行する硬化が放射線により開始されるか、または開始されかつ維持され、しかも保護ガス雰囲気の側方流去が阻止されるような、ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気下に硬化させるための新規方法を提供することである。
【0006】
当該新規方法は、公知先行技術の欠点をもはや有しないことが望ましく、そしていかなる場合でも、所望の使用技術的な特性プロフィール、とりわけ特に高い耐引っ掻き性を示すような完全にラジカル硬化された材料、特に被覆体を容易に提供することが望まれる。
【0007】
当該新規方法は、保護ガス雰囲気への渦流付与が生じることなしに、一定の低い酸素濃度においてラジカル硬化可能な材料への照射を実施することを可能にすることが望まれる。
【0008】
さらに本発明の課題は、当該新規方法を特に簡単にかつ信頼性良く実施することのできる新規装置を提供することである。
【0009】
特に、当該新規装置は、照射時における渦流形成や酸素による保護ガス雰囲気の汚染が生じることなしに、ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気内へ浸入させかつ保護ガス雰囲気から浸出させ、これにより一定の低い酸素濃度で照射が実施され得るようにすることを可能にすることが望まれる。さらに、当該新規装置は、ラジカル硬化可能な材料に対する放射線源の間隔を変化させて、いかなる場合でも最適な間隔が保証されることを可能にすることが望まれる。この場合、放射線源は、渦流付与を前もって排除しておくために保護ガス雰囲気とは接触しないことが望ましい。特に当該新規装置は、ラジカル硬化可能な材料に、種々異なる放射線源を用いて順次にまたは同時に放射線を照射することを可能にすることが望ましい。
【0010】
本発明によれば、ラジカル硬化可能な材料におけるラジカル機構により進行する硬化を放射線により開始させるか、または開始させかつ維持して、ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気下に硬化させるための方法であって、保護ガス雰囲気が側方に流れ去ること、つまり保護ガス雰囲気の側方流去を阻止する形式の方法において、
(1) ラジカル硬化可能な材料を、保護ガス雰囲気中へ所定の深さよりも下にまで浸入させ、ただし該所定の深さを越えると、つまり該所定の深さよりも深くなると、保護ガス雰囲気がコンスタントにその最低酸素濃度を有しており、
(2) ラジカル硬化可能な材料に保護ガス雰囲気内で前記所定の深さよりも下で放射線を照射し、この場合、複数の放射線源のうちの少なくとも1つを、保護ガス/空気の境界面よりも下方に配置しておき、その後に
(3) 得られた、硬化された材料を再び保護ガス雰囲気から浸出させる
ことを特徴とする、ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気下に硬化させるための新規方法が見い出された。この方法を以下において「本発明による方法」と呼ぶ。
【0011】
さらに本発明によれば、本発明による方法を実施するための装置(1)において、
−上方へ向かって開いているか、または開かれた、保護ガス雰囲気(1.4)で充填された浸入ステーション(1.2)が設けられており、該浸入ステーション(1.2)が、
−ガス密に閉鎖された1つの底部(1.9)と、
−ガス密に閉鎖された3つの側壁(1.3)と、
−ガス密に閉鎖された1つの側壁(1.3.1)と、
−保護ガス/空気の境界面(1.4.1)と
を有しており、前記侵入ステーション(1.2)内で、所定の深さ(1.4.2)を越えると、つまり該所定の深さよりも深くなると、保護ガス雰囲気(1.4)中にコンスタントに最低酸素濃度が形成されており、
−保護ガス雰囲気(1.4)で充填された、前記侵入ステーション(1.2)に向かって開かれた照射ステーション(1.1)が設けられており、該照射ステーション(1.1)が、
−ガス密に閉鎖された1つの底部(1.9)と、
−ガス密に閉鎖された2つの平行な側壁(1.3)と、
−前記底部(1.9)の上方に位置しかつ該底部(1.9)に対して平行に延びるガス密な1つの壁(1.11)と、
−ガス密に閉鎖された2つの平行な側壁のうちの少なくとも1つの側壁(1.3)および/または前記壁(1.3.1)および/または前記底部(1.9)に位置し、放射線に対して透過性の少なくとも1つの範囲(1.6)と
を有しており、前記照射ステーション(1.4)内で、保護ガス雰囲気(1.4)中にコンスタントに最低酸素濃度が形成されており、
−電気的なエネルギのための少なくとも1つの供給線路(1.5.1)を備えた少なくとも1つの放射線源(1.5)が設けられており、
−少なくとも1つの搬送装置(1.7)が設けられており、該搬送装置(1.7)が、
−駆動装置(1.7.1)と、
−1つの側壁(1.3)、前記側壁(1.3.2)または前記底部(1.9)を貫通した少なくとも1つの貫通案内部(1.7.2)と、
−変向可能な引張り装置(1.7.3)と、
−変向装置(1.7.4)と、
−水平方向に移動可能な支持装置(1.7.5))と
を有しており、
−場合によっては基体上に位置する少なくとも1つのラジカル硬化可能な材料(1.8)が設けられている
ことを特徴とする、ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気下に硬化させるための装置が見い出された。
【0012】
以下において、本発明による方法を実施するための新規装置(1)を「本発明による装置」と呼ぶ。
【0013】
公知先行技術に照らし合わせると、本発明の根底を成す課題が本発明による方法および本発明による装置によって解決され得たことは意想外であり、かつ当業者にとっては予期し得なかったことである。
【0014】
特に、本発明による方法が、所望の使用技術的な特性プロフィール、殊に、特に高い耐引掻き性を示す完全にラジカル硬化された材料、特に被覆体をいかなる場合でも簡単に提供したことは意想外であった。
【0015】
本発明による方法は、保護ガス雰囲気への渦流付与が生じることなしに、一定の低い酸素濃度においてラジカル硬化可能な材料の照射を実施することを可能にした。
【0016】
意想外にも、本発明による装置は、本発明による方法を特に単純にかつ信頼性良く実施することを可能にした。
【0017】
特に、本発明による装置は、照射時における渦流形成や酸素による保護ガス雰囲気の汚染が生じることなしに、ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気内へ浸入させかつ浸出させ、これにより一定の低い酸素濃度で照射が実施され得るようにすることを可能にした。さらに、当該新規装置は、ラジカル硬化可能な材料に対する放射線源の間隔を変化させて、いかなる場合でも最適な間隔が保証されることを可能にした。この場合、放射線源は保護ガス雰囲気と接触しないので、渦流形成の危険は最初から排除され得る。特に本発明による装置は、ラジカル硬化可能な材料に種々異なる放射線源を用いて順次にまたは同時に放射線を照射することを可能にした。
【0018】
意想外にも、本発明による方法および本発明による装置の使用に基づき、硬化が減速されたり不完全となったりすることなく、ラジカル硬化可能な材料、特にラジカル重合可能な材料の光開始剤含量を著しく低下させることができることが判った。光開始剤のより低い含量に基づき、得られたラジカル硬化された材料は黄変傾向をほとんど示さず、しかも悪臭をも生ぜしめなくなる。
【0019】
本発明による方法は、ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気下に硬化させるために役立つ。この場合、ラジカル機構により進行する硬化は放射線により開始されるか、または開始されかつ維持される。保護ガス雰囲気の側方流去は、たとえば容器壁によって阻止される。硬化により、3次元の網状物から形成されたラジカル硬化された、特に熱硬化性の材料が得られる。
【0020】
ラジカル硬化可能な材料は、放射線、すなわち電磁的な放射線、たとえばIR放射線、NIR放射線、可視光線、UV放射線、X線およびガンマ放射線、特にUV放射線および粒子線、たとえば電子放射線、α線、β線、中性子線および陽子線;有利には電磁的な放射線、特にNIR放射線、可視光線およびUV放射線を用いて活性化可能となる結合を有している。
【0021】
化学線を用いて活性化可能な適当な結合およびこのような結合を含む反応性の官能基の例は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第10129970号明細書、第8頁、段落[0059]〜[0061]の記載により知られている。特に、(メタ)アクリレート基が使用される。
【0022】
さらに、ラジカル硬化可能な材料は、それ自体でまたは相補的な反応性の官能基と共に架橋反応を成立させることのできる反応性の官能基、たとえばイソシアネート基と、イソシアネート反応性の官能基、たとえばヒドロキシル基、チオール基および一級アミノ基および二級アミノ基とを含有していてよい。当該ラジカル硬化可能な材料は「デュアル・キュア(Dual-Cure)硬化可能な材料」とも呼ばれる。
【0023】
本発明による方法において使用可能となるラジカル硬化可能な材料は物質上の制限を受けるものではなく、欧州特許出願公開第0540884号明細書、欧州特許出願公開第0568967号明細書、米国特許第4675234号明細書、ドイツ連邦共和国特許第19709467号明細書、国際公開第01/39897号パンフレット、ドイツ連邦共和国特許出願公開第4215070号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19818735号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19908018号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19930665号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19930067号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19930664号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19924674号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19920799号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19958726号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19961926号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第10042152号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第10047989号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第10055549号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第10129970号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第10202565号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第10204114号明細書、欧州特許出願公開第0928800号明細書、欧州特許出願公開第0952170号明細書またはドイツ連邦共和国特許第10129660号明細書に基づき公知の全ての水性の、有機溶剤を含有するか、または無水・溶剤不含の、液状または粉末状のラジカル硬化可能な材料を使用することができる。
【0024】
ラジカル硬化可能な材料が所要の寸法安定性を有している場合には、これらのラジカル硬化可能な材料をそれ自体で、つまり支持基体なしで使用することができる。有利には、ラジカル硬化可能な材料は平坦な基体または3次元に成形された基体、たとえば金属またはプラスチックから成るシート、炭素繊維、ガラス繊維のような繊維、紡織繊維または金属繊維またはこれらの複合体、前進運動手段(原動機力および/または筋力を用いて作動させられる前進運動手段、たとえば乗用車、実用車、バス、自動二輪車、自転車、レール車両、船舶および航空機を含む)のボディおよびその一部、建築物の一部、ドア、窓および家具およびその一部、機械的、光学的および電子的な構成部分およびその一部、ガラス中空体、コンテナ、包装物および生活必需品およびその一部ならびに工業的な小部品、たとえばリム、ねじまたはナットに載置されている。
【0025】
本発明による方法では、空気よりも重い保護ガス雰囲気が使用されると有利である。したがって、保護ガスの分子量は>28.8ドルトン(Dalton)であると有利であり、このことは酸素20%と窒素80%とから成る混合物の分子量に相当する。保護ガスは、アルゴン、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、六フッ化硫黄および二酸化炭素から成るグループから選択されると特に有利である。特に二酸化炭素が使用される。
【0026】
有利には保護ガス雰囲気の酸素含量は<15重量%、有利には<10重量%、特に有利には<5重量%、極めて特に有利には<3重量%および殊に<2重量%である。一般に、保護ガス雰囲気の酸素含量が1〜2重量%であると十分である。酸素が特に強力な抑制効果を発揮するようなラジカル硬化可能な材料の場合には、酸素含量が<1重量%、有利には<0.5重量%および殊に<0.1重量%であってもよい。
【0027】
本発明による方法のためには、保護ガス雰囲気が所定の深さを超えると、コンスタントにその最低酸素濃度を有するようになり、ラジカル硬化可能な材料が保護ガス雰囲気中へこの所定の深さよりも下にまで浸入され、かつこの所定の深さの下方で保護ガス雰囲気中で放射線が照射されることが重要となる。この場合、放射線源のうちの少なくとも1つは保護ガス/空気境界面よりも下方に配置されている。全ての放射線源が前記境界面よりも下方に配置されていると有利である。殊に、1つまたは複数の放射線源は保護ガス雰囲気の外に位置している。この場合、これらの放射線源または少なくとも1つの放射線源は、ラジカル硬化可能な材料の下方、側方および/または上方に、殊に上方に配置されていてよい。
【0028】
本発明による方法では、ラジカル硬化可能な材料が浸入後に搬送装置に載置されると有利である。引き続き、このラジカル硬化可能な材料は少なくとも1つの照射ステーションにまで搬送され、そしてこの照射ステーションにおいてラジカル硬化可能な材料に放射線が照射される。これにより、ラジカル硬化された材料が得られる。
【0029】
ラジカル硬化された材料は浸出ステーションにまで搬送され、そしてこの浸出ステーションにおいて、ラジカル硬化された材料は保護ガス雰囲気から浸出される。
【0030】
本発明による方法の有利な変化形では、浸出ステーションが浸入ステ―ションに等しい。すなわち、ラジカル硬化された材料は照射ステーションから再び浸入ステーションへ戻し搬送され、そしてこの浸入ステーションにおいて浸出される。この変化形は本発明による方法をバッチ運転の形で不連続的に実施するために特に好適である。
【0031】
本発明による方法の別の有利な変化形では、浸出ステーションが、特に照射ステーションの、浸入ステーションとは反対の側に続いている別個のステーションである。すなわち、ラジカル硬化された材料は照射ステーションから引き続き浸出ステーションへ搬送され、そしてこの浸出ステーションにおいて浸出される。この変化形は、本発明による方法を連続運転の形で連続的に実施するために特に好適である。
【0032】
本発明による方法は種々様々な装置を用いて実施され得る。本発明よれば、このために本発明による装置(1)を使用することが有利である。
【0033】
本発明による装置(1)は、上方へ向かって開いているか、または開かれた、つまり閉鎖可能な、保護ガス雰囲気(1.4)で満たされた浸入ステーション(1.2)を有している。この浸入ステーションはガス密に閉鎖された1つの底部(1.9)と、ガス密に閉鎖された3つの側壁(1.3)と、ガス密に閉鎖された1つの側壁(1.3.1)と、保護ガス/空気境界面とを有している。保護ガス雰囲気(1.4)中には、所定の深さ(1.4.2)を越えると、コンスタントにその最低酸素濃度が形成されている。
【0034】
浸入ステーション(1.2)には照射ステーション(1.1)が続いており、この照射ステーション(1.1)はやはり保護ガス雰囲気(1.4)で満たされている。照射ステーション(1.1)はガス密に閉鎖された1つの底部(1.9)と、ガス密に閉鎖された平行な2つの側壁(1.3)と、前記底部(1.9)の上方に位置しかつ該底部(1.9)に対して平行に延びる1つのガス密な壁(1.11)とを有している。浸入ステーション(1.2)と照射ステーション(1.1)とは、一貫して延びる平行な2つの側壁(1.3)と、一貫して延びる1つの底部(1.9)とを有していると有利である。
【0035】
とりわけ照射ステーション(1.1)は、少なくとも1つの壁(1.3)および/または前記壁(1.11)および/または底部(1.9)に位置する、1つまたは複数の放射線源(1.5)の放射線に対して透過性のガス密な少なくとも1つ、特に1つの範囲(1.6)を有している。
【0036】
当業者は、ラジカル硬化可能な材料(1.8)に照射したい放射線に対する材料の透過性につき、透過性の範囲(1.6)を製造するための適当な材料を容易に選択することができる。場合によっては、透過性の範囲(1.6)が、種々異なる放射線に対して透明である種々異なる範囲を有していてよい。
【0037】
照射ステーション(1.1)と、放射線に対して透過性の範囲(1.6)とには、電気エネルギのための少なくとも1つの供給部を備えた少なくとも1つの放射線源(1.5)が対応配置されている。適当な放射線源の例は、汎用でかつ公知のIR放射器、NIR放射器、可視光線のためのランプおよびUVランプ、特に可視光線のためのランプ、たとえばハロゲンランプ、白熱ランプ、発光ダイオードおよびレーザ、およびUVランプ、たとえば「レンプ・レキシコン・ラッケ・ウント・ドゥルックファルベン(Roempp Lexikon Lacke und Druckfarben)」(出版社Georg Thieme Verlag、Stuttgart、New York、1998年)第595頁および第596頁の「UV−Lampen」および「UV−Reflektoren」に記載のUVランプまたはドイツ連邦共和国特許出願公開第19818735号明細書、第10欄、第31行〜第61行に記載のUVランプである。
【0038】
本発明による装置(1)の特別な利点としては、それぞれ1つの放射線源(1.5)しか使用され得ないのではなく、複数の放射線源(1.5)の任意の組合せも使用され得ることが挙げられる。すなわち、たとえばラジカル硬化可能な材料にUVランプによってUV放射線が照射される前に、ラジカル硬化可能な材料をIR放射器によって加熱することができる。これにより、硬化を極めて著しく促進することができる。このことは本発明による装置(1)におけるサイクル時間を再度著しく短縮させる。
【0039】
本発明による装置(1)の別の特別な利点としては、放射線源(1.5)が鉛直方向で、ラジカル硬化可能な材料(1.8)に対して移動可能に配置され得るので、いかなる場合でも放射線源(1.5)とラジカル硬化可能な材料(1.8)との間の最適な間隔が調節され得ることが挙げられる。
【0040】
本発明による装置(1)はさらに少なくとも1つの、特に1つの搬送装置(1.7)を有している。搬送装置(1.7)の大部分または全部が保護ガス雰囲気(1.4)によって取り囲まれていてよい。
【0041】
搬送装置(1.7)は少なくとも1つの、特に1つの駆動装置(1.7.1)、たとえば無段式に制御可能な、空気圧によって運転されるモータまたは無段式に制御可能な電動モータを有している。
【0042】
さらに、搬送装置(1.7)は1つの側壁(1.3)、1つの側壁(1.3.2)または底部(1.9)、特に前記側壁(1.3.2)を貫通した少なくとも1つの貫通案内部(1.7.2)を有している。有利には、互いに対応配置されている2つの貫通案内部(1.7.2)が設けられている。駆動装置(1.7.1)が保護ガス雰囲気(1.4)の内部に位置していない場合には、たとえばスライドシール部材を用いて貫通案内部(1.7.2)がガス密に設計されている。
【0043】
さらに、搬送装置(1.7)は少なくとも1つの、特に1つの変向可能な引張り装置(1.7.3)を有している。引張り装置(1.7.3)の第1の部分は駆動装置(1.7.1)から前記貫通案内部(1.7.2)のうちの1つを通って、以下に説明する支持装置(1.7.5)にまで延びている。他方の側では、搬送装置(1.7.5)が引張り装置(1.7.3)の第2の部分に結合されており、この第2の部分は変向装置(1.7.4)、特に変向ローラを介して、第2の貫通案内部(1.7.2)を通って再び駆動装置(1.7.1)にまで戻し案内される。適当な引張り装置(1.7.3)の例は、プラスチックまたは金属から成るケーブルまたはチェーンであり、これらの引張り装置はなお適当な形式で支承されていてよい。
【0044】
とりわけ、搬送装置(1.7)は水平方向に移動可能な支持装置(1.7.5)を有しており、この支持装置によって、場合によっては基体に載置された少なくとも1つのラジカル硬化可能な材料(1.8)は浸入ステーション(1.2)から照射ステーション(1.1)にまで搬送される。支持装置(1.7.5)は移動可能に支承された、有利にはローラまたはレール上に支承されたテーブルであり、このテーブルの、放射線源(1.5)に面した側は、場合によっては基体上に位置するラジカル硬化可能な材料もしくはラジカル硬化された材料(1.8)を再剥離可能に位置固定するための適当な装置を有している。
【0045】
本発明による装置(1)では、浸入ステーション(1.2)が同時に浸出ステーションをも成していてよい。この場合には、照射ステーション(1.1)が、複数の前記側壁(1.3)に対して直角に取り付けられた1つの側壁(1.3.2)を有している。本発明による装置(1)のこのような構成は、本発明による方法を不連続的なバッチ運転の形で実施するために好適である。
【0046】
しかし、本発明による装置(1)はさらに、保護ガス雰囲気(1.4)で満たされた、上方へ向かって開いているか、または開かれた、つまり再閉鎖可能な浸出ステーション(1.10)を有していてもよい。この浸出ステーションは照射ステーション(1.1)に続いていて、
−ガス密に閉鎖された1つの底部(1.9)と、
−ガス密に閉鎖された2つの側壁(1.3)と、
−ガス密に閉鎖された1つの側壁(1.3.1)と、
−ガス密に閉鎖された1つの側壁(1.3.2)と、
−保護ガス/空気境界面(1.4.1)と
を有している。この場合、所定の深さ(1.4.2)を越えると、つまり所定の深さ(1.4.2)よりも深くなると、保護ガス雰囲気(1.4)中にコンスタントに最低酸素濃度が生ぜしめられる。浸入ステーション(1.2)と、照射ステーション(1.1)と、浸出ステーション(1.10)とは、一貫して延びる2つの平行な側壁(1.3)と、一貫して延びる1つの底部(1.9)とを有していると有利である。
【0047】
本発明による装置(1)のこのような構成には次のような特別な利点がある。すなわち、前記側壁(1.3.1)が前記壁(1.11)および1つまたは複数の放射線源(1.5)と共に垂直方向でテレスコープ式に移動可能になる。これにより、このような構成においてもあらゆる場合に、放射線源(1.5)とラジカル硬化可能な材料(1.8)との最適な間隔を調節することができる。このような構成では、搬送装置(1.7)が浸出ステーション(1.10)の側壁(1.3.2)に対応配置されていると有利である。
【0048】
とりわけ、このような構成には次のような極めて特別な利点がある。すなわち、引張り装置(1.7.3)と支持装置(1.7.5)とを組み合わせて1つの変向可能な支持ベルト(1.7.3/1.7.5)を形成することができる。この支持ベルトにより、たとえば場合によっては基体上に位置するラジカル硬化可能な第1の材料(1.8)を浸入ステーション(1.2)内に浸入させて位置固定すると同時に、既に照射ステーション(1.1)に位置するラジカル硬化可能な第2の材料(1.8)に照射ステーション(1.1)内で放射線を照射し、さらに既に浸出ステーション(1.10)に位置するラジカル硬化された第3の材料(1.8)を支持ベルト(1.7.3/1.7.5)から取り出して浸出させることが可能になる。
【0049】
このような構成は、本発明による方法を連続運転の形で連続的に実施するために好適である。
【0050】
本発明による装置(1)はその実施態様に関わらず、保護ガス雰囲気(1.4)を発生させかつ維持するための装置、酸素含量を測定するための装置および場合によっては基体上に位置するラジカル硬化可能な材料(1.8)を浸入させかつ得られた、場合によっては基体上に位置するラジカル硬化された材料(1.8)を浸出させるための装置を有している。さらに、本発明による装置(1)は汎用でかつ公知の機械式、ニューマチック式、電気式および電子式の測定・制御装置を有していてよい。
【0051】
特に保護ガス雰囲気(1.4)は、保護ガスを管路供給するか、または凍結された保護ガス、特にドライアイスを底部(1.9)の範囲へ装入することにより形成されかつ維持され得る。このような有利な過程では、特に空気よりも重い保護ガスが使用されると、空気は渦流形成なしに本発明による装置から上方へ向かって押しのけられ、この場合、本発明による装置(1)の下側の範囲には、一定の最低酸素濃度を有するゾーンが生ぜしめられる。場合によっては、浸入ステーション(1.2)と浸出ステーション(1.10)と照射ステーション(1.1)とが完全に保護ガスで満たされ、そしてラジカル硬化可能な材料(1.8)が浸入もしくは浸出させられた後に、浸入ステーション(1.2)と浸出ステーション(1.10)とを閉鎖することができる。この場合には、過圧弁のような圧力補償装置を設けることが推奨される。
【0052】
本発明による装置(1)はその実施態様に関わらず、本発明による使用目的のために必要となる腐食安定性、寸法安定性、機械的な安定性、導電性、圧力安定性および/または放射線安定性を有する材料から形成されている。当業者であれば、その一般的な専門知識に基づいて、材料の既知の物理的、化学的および物理化学的な特性につき当該材料を容易に選び出すことができる。
【0053】
本発明による装置(1)の特に有利な実施態様を図1〜図4につき説明する。図1〜図4は、本発明の原理を明瞭にするための概略図である。したがって、これらの図面は縮尺通りである必要はない。したがって、図示のサイズ比は本発明を実際に実行する際に使用されるサイズ比に相当している必要もない。
【0054】
図1は、本発明による装置(1)の有利な実施態様を示す側面図である。
【0055】
図2は、図1に示した本発明による装置(1)の有利な実施態様を示す平面図である。
【0056】
図3は、本発明による装置(1)の別の有利な実施態様を示す側面図である。
【0057】
図4は、図3に示した本発明による装置(1)の有利な実施態様を示す平面図である。
【0058】
図1〜図4において使用される符号は以下の意味を有している:
(1) 本発明による装置、
(1.1) 照射ステーション、
(1.2) 浸入ステーション、
(1.3) ガス密な側壁、
(1.3.1) 放射線源(1.5)および照射ステーション(1.1)の範囲におけるガス密な側壁、
(1.3.2) 照射ステーション(1.1)および搬送装置(1.7)の範囲におけるガス密な側壁、
(1.4) 保護ガス雰囲気、
(1.4.1) 保護ガス/空気境界面、
(1.4.2) 保護ガス雰囲気(1.4)がコンスタントにその最低酸素濃度を有するようになる最小深さ、
(1.5) 1つまたは複数の放射線源、
(1.5.1) エネルギ供給部、
(1.6) 放射線源(1.5)の放射線に対して透過性の範囲、
(1.7) 搬送装置、
(1.7.1) 駆動装置、
(1.7.2) 側壁(1.3.2)を貫通した貫通案内部、
(1.7.3) 変向可能な引張り装置、
(1.7.4) 変向装置、
(1.7.5) 水平方向に移動可能な搬送装置、
(1.8) 場合によっては基体上に位置するラジカル硬化可能な材料、
(1.9) ガス密な底部、
(1.10) 浸出ステーション、
(1.11) 底部(1.9)に対して平行に延びる壁。
【0059】
図1および図2に示した本発明による装置(1)を用いて本発明による方法を実施する場合、たとえばUV放射線によって硬化可能な透明のクリアラッカから成る層で被覆されている3次元のプラスチックシートが侵入ステーション(1.2)内へ侵入され、そして搬送キャリッジ(1.7.5)に再剥離可能に位置固定される。搬送キャリッジ(1.7.5)と、被覆された基体(1.8)とは、所定の深さ(1.4.2)の下方に位置している。この所定の深さ(1.4.2)を越えると、保護ガス雰囲気(1.4)中にはコンスタントに最低酸素濃度が生ぜしめられる。被覆された基体(1.8)は搬送装置(1.7)を用いて搬送キャリッジ(1.7.5)上で照射ステーション(1.1)にまで案内され、そしてこの照射ステーション(1.1)で、この基体(1.8)には透過性の範囲(1.6)を通じて放射線源(1.5)のUV放射線が所望の線量および強度で照射される。高耐引っ掻き性のクリアラッカ層(1.8)で被覆された基体が得られる。基体は搬送装置(1.7)を用いて侵入ステーション(1.2)へ戻し搬送され、そしてこの侵入ステーション(1.2)において基体は侵出される。
【0060】
図3および図4に示した本発明による装置(1)を用いて本発明による方法を実施する場合、高耐引掻き性のクリアラッカ層(1.8)を備えた基体は侵出ステーション(1.10)にまで搬送され、そして侵出ステーション(1.10)において搬送キャリッジ(1.7.5)から取り出されて侵出される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明による装置(1)の有利な実施態様を示す側面図である。
【図2】図1に示した本発明による装置(1)の有利な実施態様を示す平面図である。
【図3】本発明による装置(1)の別の有利な実施態様を示す側面図である。
【図4】図3に示した本発明による装置(1)の有利な実施態様を示す平面図である。
【符号の説明】
【0062】
1 本発明による装置
1.1 照射ステーション
1.2 浸入ステーション
1.3 ガス密な側壁
1.3.1 放射線源(1.5)および照射ステーション(1.1)の範囲におけるガス密な側壁
1.3.2 照射ステーション(1.1)および搬送装置(1.7)の範囲におけるガス密な側壁
1.4 保護ガス雰囲気
1.4.1 保護ガス/空気境界面
1.4.2 保護ガス雰囲気(1.4)がコンスタントにその最低酸素濃度を有するようになる最小深さ
1.5 1つまたは複数の放射線源
1.5.1 エネルギ供給部
1.6 放射線源(1.5)の放射線に対して透過性の範囲
1.7 搬送装置
1.7.1 駆動装置
1.7.2 側壁(1.3.2)を貫通した貫通案内部
1.7.3 変向可能な引張り装置
1.7.4 変向装置
1.7.5 水平方向に移動可能な搬送装置
1.8 場合によっては基体上に位置するラジカル硬化可能な材料
1.9 ガス密な底部
1.10 浸出ステーション
1.11 底部(1.9)に対して平行に延びる壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気下に硬化させるための方法であって、ラジカル硬化可能な材料におけるラジカル機構に基づき進行する硬化を放射線により開始させるか、または開始させかつ維持し、しかも保護ガス雰囲気の側方流去を阻止する形式の方法において、
(1) ラジカル硬化可能な材料を、保護ガス雰囲気中へ所定の深さよりも下にまで浸入させ、ただし該所定の深さを越えると、保護ガス雰囲気がコンスタントにその最低酸素濃度を有しており、
(2) ラジカル硬化可能な材料に保護ガス雰囲気中で前記所定の深さの下で放射線を照射し、ただしこの場合、複数の放射線源のうちの少なくとも1つが、保護ガス/空気境界面よりも下方に配置されており、その後に
(3) 得られた硬化された材料を再び保護ガス雰囲気から浸出させる
ことを特徴とする、ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気下に硬化させるための方法。
【請求項2】
全ての放射線源を保護ガス/空気境界面の下方に配置する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
1つまたは複数の放射線源を保護ガス雰囲気の外に配置する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
1つまたは複数の放射線源を、ラジカル硬化可能な材料の上方に配置する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
放射線が電磁的な放射線および/または粒子線である、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
保護ガス雰囲気が、空気よりも重く形成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
保護ガスを、アルゴン、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、六フッ化硫黄および二酸化炭素から成るグループから選択する、請求項6記載の方法。
【請求項8】
保護ガスが二酸化炭素である、請求項7記載の方法。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項記載の方法を実施するための装置(1)において、
−上方へ向かって開いているか、または開かれた、保護ガス雰囲気(1.4)で満たされた浸入ステーション(1.2)が設けられており、該浸入ステーション(1.2)が、
−ガス密に閉鎖された1つの底部(1.9)と、
−ガス密に閉鎖された3つの側壁(1.3)と、
−ガス密に閉鎖された1つの側壁(1.3.1)と、
−空気/保護ガス境界面(1.4.1)と
を有しており、
前記侵入ステーション(1.2)内で、所定の深さ(1.4.2)を越えると、保護ガス雰囲気(1.4)中にコンスタントに最低酸素濃度が形成されており、
−保護ガス雰囲気(1.4)で満たされた、侵入ステーション(1.2)に向かって開かれた照射ステーション(1.1)が設けられており、該照射ステーション(1.1)が、
−ガス密に閉鎖された1つの底部(1.9)と、
−ガス密に閉鎖された2つの平行な側壁(1.3)と、
−前記底部(1.9)の上方に位置しかつ該底部(1.9)に対して平行に延びるガス密な1つの壁(1.11)と、
−少なくとも1つの壁(1.3)および/または前記壁(1.11)および/または前記底部(1.9)に位置する、放射線に対して透過性の少なくとも1つのガス密な範囲(1.6)と
を有しており、
前記照射ステーション(1.1)内で、保護ガス雰囲気(1.4)中にコンスタントに最低酸素濃度が形成されており、
−電気的なエネルギのための少なくとも1つの供給線路(1.5.1)を備えた少なくとも1つの放射線源(1.5)が設けられており、
−少なくとも1つの搬送装置(1.7)が設けられており、該搬送装置(1.7)が、
−駆動装置(1.7.1)と、
−1つの側壁(1.3)、前記側壁(1.3.2)または前記底部(1.9)を貫通した少なくとも1つの貫通案内部(1.7.2)と、
−変向可能な引張り装置(1.7.3)と、
−変向装置(1.7.4)と、
−水平方向に移動可能な支持装置(1.7.5)と
を有しており、
−場合によっては基体上に位置する少なくとも1つのラジカル硬化可能な材料(1.8)が設けられている
ことを特徴とする、ラジカル硬化可能な材料を保護ガス雰囲気下に硬化させるための装置。
【請求項10】
浸入ステーション(1.2)が同時に浸出ステーションをも成している、請求項9記載の装置。
【請求項11】
照射ステーション(1.1)が、前記側壁(1.3)に対して垂直に取り付けられた1つの側壁(1.3.2)を有している、請求項9記載の装置。
【請求項12】
当該装置がさらに、保護ガス雰囲気(1.4)で満たされた、上方へ向かって開いているかまたは開かれた浸出ステーション(1.10)を有しており、該浸出ステーション(1.10)が照射ステーション(1.1)に続いていて、
−ガス密に閉鎖された1つの底部(1.9)と、
−ガス密に閉鎖された2つの側壁(1.3)と、
−ガス密に閉鎖された1つの側壁(1.3.1)と、
−ガス密に閉鎖された1つの側壁(1.3.2)と、
−保護ガス/空気境界面(1.4.1)とを
有しており、前記浸出ステーション(1.10)内で、所定の深さ(1.4.2)を越えると、保護ガス雰囲気(1.4)中にコンスタントに最低酸素濃度が形成されている、請求項9記載の装置。
【請求項13】
1つの放射線源または複数の放射線源(1.5)のうちの少なくとも1つの放射線源が、放射線に対して透過性の1つまたは複数の範囲(1.6)に対して垂直な方向に移動可能である、請求項9から12までのいずれか1項記載の装置。
【請求項14】
放射線に対して透過性の範囲(1.6)が前記壁(1.11)に設けられている、請求項9から13までのいずれか1項記載の装置。
【請求項15】
前記側壁(1.3.1)が、前記壁(1.11)および1つまたは複数の放射線源(1.5)と一緒に垂直方向でテレスコープ式に移動可能である、請求項12から14までのいずれか1項記載の装置。
【請求項16】
前記側壁(1.3.2)が、変向可能な引張り装置(1.7.3)のための2つの貫通案内部(1.7.2)を有している、請求項9から15までのいずれか1項記載の装置。
【請求項17】
搬送装置(1.7)が保護ガス雰囲気(1.4)中に設けられている、請求項9から16までのいずれか1項記載の装置。
【請求項18】
当該装置が、
−保護ガス雰囲気(1.4)を発生させるか、または維持するための装置と、
−酸素含量を測定するための装置と、
−場合によっては基体上に位置するラジカル硬化可能な材料(1.8)を浸入させ、かつ得られた、場合によっては基体上に位置するラジカル硬化された材料(1.8)を浸出させるための装置と
を有している、請求項9から17までのいずれか1項記載の装置。
【請求項19】
放射線源(1.5)が、IR放射器、NIR放射器、可視光線のためのランプまたはUVランプである、請求項9から18までのいずれか1項記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−502755(P2008−502755A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515922(P2007−515922)
【出願日】平成17年5月24日(2005.5.24)
【国際出願番号】PCT/EP2005/052395
【国際公開番号】WO2005/121674
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(390008981)ビーエーエスエフ コーティングス アクチェンゲゼルシャフト (155)
【氏名又は名称原語表記】BASF Coatings AG
【住所又は居所原語表記】Glasuritstrasse 1, D−48165 Muenster,Germany
【Fターム(参考)】