説明

ラセミ混合物の分割方法、並びに分割剤及び対象となるエナンチオマーのジアステレオ異性体

ラセミ体の化合物を分割する方法であって、下記の各ステップを有する:a)ラセミ体の化合物を、分割剤と反応させるステップと;b)分割剤及び対象のエナンチオマーのジアステレオ異性体複合体を形成するステップと;c)対象のエナンチオマーを、得たジアステレオ異性体から分離するステップとを有し、この方法は、上記の分割剤が、式(I)の化合物であることを特徴とする。式(I)の分割剤と対象となるエナンチオマーとのジアステレオ異性体複合体についても述べる。本発明による方法により、酸性及び塩基性のラセミ混合物を分離することが可能となる。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラセミの形態の化合物を分割する方法であって:
a)ラセミ体の化合物を、分割剤と反応させるステップと;
b)前記分割剤及び対象のエナンチオマーのジアステレオ異性体複合体の形成を達成するステップと;
c)得たジアステレオ異性体複合体から、対象のエナンチオマーを分離するステップと:
を有し、
前記分割剤は、式(I)の化合物
【化1】


ここで、
は、不斉中心であり;
nは、0又は1であり;
pは、0又は1であり;
は、C〜Cのアルキルであり;
は、−COOH、−NH−、−NH、フェニル、CHOHからなる群から選択され;又は
、C及びRは、窒素を含む5員環を形成し;
は、−C=O及び−CH−から選択され、
は、水素又は−CH−であり;
CRは、1つ以上のハロゲン類で任意に置換されたC〜C12の芳香族基であり;
Aは、−CH−、−SO、及び−C=Oからなる群から選択される置換基であり;
nが0である場合、pが1であり、RがC〜Cのアルキル基であり、RがCHOH、フェニル及びCOOHからなる群から選択された置換基であるか、或いはR、C、N及びRが5員環を形成するもの
であることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記分割剤とラセミ体の化合物とのモル比は、1:2以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
CRは、1つ以上のハロゲンで置換されたビフェニル及びフェニルからなる群から選択される置換基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
CRが1つ以上のハロゲンで置換されたフェニルである場合、これは、塩素で二置換されたフェニルであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
CRは、下記の群
【化2】


から選択される置換基であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
CRは、a、m、n、t及びvからなる群から選択される置換基であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
pは、1であり、Aは、−CH−であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
CRは、a、m、n、t及びvからなる群から選択される置換基であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
は、メチル又はイソプロピルであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記分割剤は、下記式(II)の化合物
【化3】


又は、下記式(III)の化合物
【化4】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり、
A、p及びCRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記分割剤は、下記式(IV)の化合物
【化5】


又は、下記式(V)の化合物
【化6】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり;
A、p及びCRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記分割剤は、下記式(XIV)の化合物
【化7】


又は、下記式(XV)の化合物
【化8】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり;
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記分割剤は、下記の群
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−2−メチル−1,2−エチレン−ジアミン(化合物5a);
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−3−メチル−1,2−ブチレン−ジアミン(化合物7a);及び
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−2−アミノメチル−ピロリジン(化合物9a);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記分割剤は、下記式(XVI)の化合物
【化9】


又は、下記式(XVII)の化合物
【化10】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記分割剤は、下記の群
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−3−メチル−1,2−ブチレン−ジアミン(化合物8a);
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−2−メチル−1,2−エチレン−ジアミン(化合物6a);及び
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−2−アミノメチル−ピロリジン(化合物 10a);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記分割剤は、下記式(VI)の化合物
【化11】


又は、下記式(VII)の化合物
【化12】


であって、
pは、1であり、
Aは、メチレン残基−CH−、又は−C=Oであり、
は、C〜Cのアルキルであり
は、−CHOH、−COOH又はフェニルであり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
下記式
【化13】


の化合物。
【請求項18】
前記分割剤は、下記式(VIII)の化合物
【化14】


又は、下記式(IX)の化合物
【化15】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記分割剤は、下記の群
2−[(1,1’−ビフェニル−4−カルボニル)−アミノ]−プロピオン酸(化合物57a);
2−[(1,1’−ビフェニル−4−カルボニル)]−ピロリジン−カルボン酸(化合物58a);及び
3−メチル−2−[(1,1’−ビフェニル−4−カルボニル)−アミノ]−酪酸(化合物64a);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記分割剤は、下記式(XII)の化合物
【化16】


又は、下記式(XIII)の化合物
【化17】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記分割剤は、下記の群
2−[(1,1’−ビフェニル−4−イルメチル)−アミノ]−プロパン−1−オール(化合物34a);
2−[(1,1’−ビフェニル−4−イルメチル)−アミノ]−3−メチル−ブタン−1−オール(化合物70a);及び
1−[(1,1’−ビフェニル−4−イルメチル)−ピロリジン−2−イル]−メタノール(化合物35a);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記分割剤は、下記式(X)の化合物
【化18】


又は、下記式(XI)の化合物
【化19】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記分割剤は、下記の群
2−[(1,1’−ビフェニル)−4−スルフォニルアミノ]−プロピオン酸(化合物11a);
3−メチル−2−[(1,1’−ビフェニル)−4−スルフォニルアミノ]−酪酸(化合物12a);及び
1−[(1,1’−ビフェニル)−4−スルフォニル]−ピロリジン−2−カルボン酸(化合物13a);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記分割剤は、下記化合物33
【化20】


であって、
pは、0又は1であり、
Aは、存在すれば、残基−CH−であり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項25】
前記分割剤は、下記の群
2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−プロピオナミド(化合物33a);
2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−2−イル]−プロピオナミド(化合物33b);
2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−プロピオナミド(化合物33c);
2−アミノ−N−[(2,3−ジクロロフェニル)−1−イル]−プロピオナミド(化合物33h);
2−アミノ−N−[(3,5−ジクロロフェニル)−1−イル]−プロピオナミド(化合物33i);
2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−3−イル]−プロピオナミド(化合物33l);
2−アミノ−N−(4−ヨード−フェニル)−プロピオナミド(化合物33m);
2−アミノ−N−(3−ヨード−フェニル)−プロピオナミド(化合物33n);
2−アミノ−N−(4−ブロモ−フェニル)−プロピオナミド(化合物33t);及び
2−アミノ−N−(3−ブロモ−フェニル)−プロピオナミド(化合物33v);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記分割剤は、下記式の化合物1
【化21】


であって、
pは、0又は1であり、
Aは、存在すれば、残基−CH−であり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項27】
前記分割剤は、下記の群
2−アミノ−3−メチル−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−ブチルアミド(化合物1a);
2−アミノ−3−メチル−N−[(1,1’−ビフェニル)−3−イル]−ブチルアミド(化合物1l);
2−アミノ−3−メチル−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−ブチルアミド(化合物1a’);
2−アミノ−3−メチル−N−(4−ヨードフェニル)−ブチルアミド(化合物1m);
2−アミノ−3−メチル−N−(3−ヨードフェニル)−ブチルアミド(化合物1n);
2−アミノ−3−メチル−N−(4−ブロモフェニル)−ブチルアミド(化合物1t);及び
2−アミノ−3−メチル−N−(3−ヨードフェニル)−ブチルアミド(化合物1v);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記分割剤は、下記式の化合物3
【化22】


又は、下記式の化合物4
【化23】


であって、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項29】
前記分割剤は、下記の群
ピロリジン−2−カルボン酸[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−アミド(化合物3a);
ピロリジン−2−カルボン酸[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−アミド(化合物4a);
ピロリジン−2−カルボン酸[(1,1’−ビフェニル)−3−イル]−アミド(化合物3l);
ピロリジン−2−カルボン酸(4−ヨードフェニル)−アミド(化合物3m);
ピロリジン−2−カルボン酸(3−ヨードフェニル)−アミド(化合物3n);
ピロリジン−2−カルボン酸(4−ブロモフェニル)−アミド(化合物3t);
ピロリジン−2−カルボン酸(3−ブロモフェニル)−アミド(化合物3v);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記のラセミ体の化合物は、酸又は塩基のラセミ混合物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項31】
対象でないエナンチオマーを回収するステップd)をさらに有することを特徴とする請求項1乃至30のいずか一項に記載の方法。
【請求項32】
分割されるべきラセミ体の化合物は、4−テトラヒドロフランカルボン酸であることを特徴とする請求項1、2又は30に記載の方法。
【請求項33】
前記分割剤は、2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−プロピオナミド(化合物33a)であることを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記分割剤は、2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−プロピオナミド(化合物33c)であることを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項35】
分割されるべきラセミ体の化合物は、1−(1,1’−ビフェニル−4−イル)−エチルアミンであることを特徴とする請求項1、2又は30に記載の方法。
【請求項36】
前記分割剤は、2−[(1,1’−ビフェニル−4−カルボニル)−アミノ]−3−メチル−酪酸(化合物64a)であることを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
分割されるべきラセミ体の化合物は、2−ビニル−シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸であることを特徴とする請求項1、2又は30に記載の方法。
【請求項38】
対象のエナンチオマーは、(D)−2−ビニル−シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸であり、
対象でないエナンチオマーは、(L)−2−ビニル−シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸であることを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記分割剤は、ピロリジン−2−カルボン酸の(3−ヨードフェニル)−アミド(化合物3n)であることを特徴とする請求項37又は38に記載の方法。
【請求項40】
分割されるべきラセミ体の化合物は、3−(4−sost−フェニル)−2−シアノ−2−メチル−プロピオン酸であって、sostは、H及びBrから選択されることを特徴とする請求項1、2又は30に記載の方法。
【請求項41】
対象のエナンチオマーは、(L)−3−(4−sost−フェニル)−2−シアノ−2−メチル−プロピオン酸であり、
対象でないエナンチオマーは、(D)−3−(4−sost−フェニル)−2−シアノ−2−メチル−プロピオン酸であって、
sostは、H及びBrから選択されることを特徴とする請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記分割剤は、2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−プロピオナミド(化合物33a)であることを特徴とする請求項40又は41に記載の方法。
【請求項43】
エナンチオマーと分割剤とのジアステレオ異性体複合体であって、
これは、下記式(I)の化合物
【化24】


ここで、
は、不斉中心であり;
nは、0又は1であり;
pは、0又は1であり;
は、C〜Cのアルキルであり;
は、−COOH、−NH−、−NH、フェニル、−CHOHからなる群から選択され;又は
、C及びRは、窒素を含む5員環を形成し;
は、−C=O及び−CH−から選択され、
は、水素又は−CH−であり;
CRは、1つ以上のハロゲン類で任意に置換されたC〜C12の芳香族基であり;
Aは、−CH−、−SO、及び−C=Oからなる群から選択される置換基であり;
nが0である場合、pが1であり、RがC〜Cのアルキル基であり、Rが−CHOH、フェニル及び−COOHからなる群から選択された置換基であるか、或いはR、C、N及びRが5員環を形成するもの
であることを特徴とするジアステレオ異性体複合体。
【請求項44】
CRは、1つ以上のハロゲンで置換されたビフェニル及びフェニルからなる群から選択される置換基であることを特徴とする請求項43に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項45】
CRが1つ以上のハロゲンで置換されたフェニルである場合、斯かるCRは、塩素又は臭素で置換されたフェニルであることを特徴とする請求項44に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項46】
CRは、下記の群
【化25】


から選択される置換基であることを特徴とする請求項44に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項47】
CRは、置換基aであることを特徴とする請求項46に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項48】
pは、1であり、Aは、−CH−であることを特徴とする請求項43乃至47のいずれか一項に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項49】
は、メチル又はイソプロピルであることを特徴とする請求項43乃至48のいずれか一項に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項50】
前記分割剤は、下記式(II)の化合物
【化26】


又は、下記式(III)の化合物
【化27】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり;
A、p及びCRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項43乃至49のいずれか一項に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項51】
前記分割剤は、下記式(IV)の化合物
【化28】


又は、下記式(V)の化合物
【化29】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり、
A、p及びCRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項43乃至49のいずれか一項に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項52】
前記分割剤は、下記式(XIV)の化合物
【化30】


又は、下記式(XV)の化合物
【化31】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項51に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項53】
前記分割剤は、下記の群
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−2−メチル−1,2−エチレン−ジアミン(化合物5a);
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−3−メチル−1,2−ブチレン−ジアミン(化合物7a);及び
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−2−アミノメチル−ピロリジン(化合物9a);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項52に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項54】
前記分割剤は、下記式(XVI)の化合物
【化32】


又は、下記式(XVII)の化合物
【化33】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項51に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項55】
前記分割剤は、下記の群
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−3−メチル−1,2−ブチレン−ジアミン(化合物8a);
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−2−メチル−1,2−エチレン−ジアミン(化合物6a);及び
N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−2−アミノメチル−ピロリジン(化合物 10a);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項54に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項56】
前記分割剤は、下記式(VI)の化合物
【化34】


又は、下記式(VII)の化合物
【化35】


であって、
pは、1であり、
Aは、メチレン残基−CH−、又は−C=Oであり、
は、C〜Cのアルキルであり
は、−CHOH、−COOH又はフェニルであり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項43乃至49のいずれか一項に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項57】
前記分割剤は、下記式の化合物
【化36】


であることを特徴とする請求項56に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項58】
前記分割剤は、下記式(VIII)の化合物
【化37】


又は、下記式(IX)の化合物
【化38】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項56に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項59】
前記分割剤は、下記の群
2−[(1,1’−ビフェニル−4−カルボニル)−アミノ]−プロピオン酸(化合物57a);
2−[(1,1’−ビフェニル−4−カルボニル)]−ピロリジン−カルボン酸(化合物58a);及び
3−メチル−2−[(1,1’−ビフェニル−4−カルボニル)−アミノ]−酪酸(化合物64a);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項58に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項60】
前記分割剤は、下記式(XII)の化合物
【化39】


又は、下記式(XIII)の化合物
【化40】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項56に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項61】
前記分割剤は、下記の群
2−[(1,1’−ビフェニル−4−イルメチル)−アミノ]−プロパン−1−オール(化合物34a);
2−[(1,1’−ビフェニル−4−イルメチル)−アミノ]−3−メチル−ブタン−1−オール(化合物70a);及び
1−[(1,1’−ビフェニル−4−イルメチル)−ピロリジン−2−イル]−メタノール(化合物35a);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項60に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項62】
前記分割剤は、下記式(X)の化合物
【化41】


又は、下記式(XI)の化合物
【化42】


であって、
は、C〜Cのアルキルであり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項56に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項63】
前記分割剤は、下記の群
2−[(1,1’−ビフェニル)−4−スルフォニルアミノ]−プロピオン酸(化合物11a);
3−メチル−2−[(1,1’−ビフェニル)−4−スルフォニルアミノ]−酪酸(化合物12a);及び
1−[(1,1’−ビフェニル)−4−スルフォニル]−ピロリジン−2−カルボン酸(化合物13a);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項62に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項64】
前記分割剤は、下記化合物33
【化43】


であって、
pは、
Aは、存在すれば、残基−CH−であり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項50に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項65】
前記分割剤は、下記の群
2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−プロピオナミド(化合物33a);
2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−2−イル]−プロピオナミド(化合物33b);
2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−プロピオナミド(化合物33c);
2−アミノ−N−[(2,3−ジクロロフェニル)−1−イル]−プロピオナミド(化合物33h);
2−アミノ−N−[(3,5−ジクロロフェニル)−1−イル]−プロピオナミド(化合物33i);
2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−3−イル]−プロピオナミド(化合物33l);
2−アミノ−N−(4−ヨード−フェニル)−プロピオナミド(化合物33m);
2−アミノ−N−(3−ヨード−フェニル)−プロピオナミド(化合物33n);
2−アミノ−N−(4−ブロモ−フェニル)−プロピオナミド(化合物33t);及び
2−アミノ−N−(3−ブロモ−フェニル)−プロピオナミド(化合物33v);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項64に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項66】
前記分割剤は、下記式の化合物1
【化44】


であって、
pは、0又は1であり、
Aは、存在すれば、残基−CH−であり、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項50に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項67】
前記分割剤は、下記の群
2−アミノ−3−メチル−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−ブチルアミド(化合物1a);
2−アミノ−3−メチル−N−[(1,1’−ビフェニル)−3−イル]−ブチルアミド(化合物1l);
2−アミノ−3−メチル−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−ブチルアミド(化合物1a’);
2−アミノ−3−メチル−N−(4−ヨードフェニル)−ブチルアミド(化合物1m);
2−アミノ−3−メチル−N−(3−ヨードフェニル)−ブチルアミド(化合物1n);
2−アミノ−3−メチル−N−(4−ブロモフェニル)−ブチルアミド(化合物1t);及び
2−アミノ−3−メチル−N−(3−ヨードフェニル)−ブチルアミド(化合物1v);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項66に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項68】
前記分割剤は、下記式の化合物3
【化45】


又は、下記式の化合物4
【化46】


であって、
CRは、上記式(I)と同様の意味を有することを特徴とする請求項50に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項69】
前記分割剤は、下記の群
ピロリジン−2−カルボン酸[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−アミド(化合物3a);
ピロリジン−2−カルボン酸[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−アミド(化合物4a);
ピロリジン−2−カルボン酸[(1,1’−ビフェニル)−3−イル]−アミド(化合物3l);
ピロリジン−2−カルボン酸(4−ヨードフェニル)−アミド(化合物3m);
ピロリジン−2−カルボン酸(3−ヨードフェニル)−アミド(化合物3n);
ピロリジン−2−カルボン酸(4−ブロモフェニル)−アミド(化合物3t);
ピロリジン−2−カルボン酸(3−ブロモフェニル)−アミド(化合物3v);
から選択される化合物であることを特徴とする請求項68に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項70】
エナンチオマーは、(D)−テトラヒドロフラン−2−カルボン酸であることを特徴とする請求項43に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項71】
前記分割剤は、2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−プロピオナミド(化合物33a)であることを特徴とする請求項70に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項72】
前記分割剤は、2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イルメチル]−プロピオナミド(化合物33c)であることを特徴とする請求項70に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項73】
分割されるべきエナンチオマーは、(R)−1−(1,1’−ビフェニル−4−イル)−エチルアミンであることを特徴とする請求項43に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項74】
前記分割剤は、2−[(1,1’−ビフェニル−4−カルボニル)−アミノ]−3−メチル−酪酸(化合物64a)であることを特徴とする請求項73に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項75】
エナンチオマーは、(D)−2−ビニル−シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸であることを特徴とする請求項43に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項76】
前記分割剤は、ピロリジン−2−カルボン酸の(3−ヨードフェニル)−アミド(化合物3n)であることを特徴とする請求項75に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項77】
エナンチオマーは、(L)−3−(4−sost−フェニル)−2−シアノ−2−メチル−プロピオン酸であり、sostは、H及びBrから選択されることを特徴とする請求項43に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項78】
前記分割剤は、2−アミノ−N−[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−プロピオナミド(化合物33a)であることを特徴とする請求項77に記載のジアステレオ異性体複合体。
【請求項79】
請求項75に記載のジアステレオ異性体複合体から得た、(D)−2−ビニル−シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸の、アミノ保護された(D)−2−ビニル−1−アミノ−シクロプロパンカルボン酸への変換方法であって、
i)(D)−2−ビニル−シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸のカルボキシル基をエステル化するステップと;
ii)アミノ基で保護されたメチルエステルアミノ酸へと変換するステップと;
iii)その酸基を除去し、アミノ基で保護された(D)−2−ビニル−1−アミノ−シクロプロパンジカルボン酸を得るステップと;
を有することを特徴とする方法。
【請求項80】
アミノ基で保護されたアミノ酸のメチルエステルへと変換するステップは、ステップi)で得たエステルをトリエチルアミン、イソブチルクロロフォルミエート及びアルカリ性アジドと反応して、BOC−アミノ保護されたメチルエステルを精製することにより、行われることを特徴とする請求項79に記載の方法。
【請求項81】
請求項38に記載の(L)−2−ビニル−シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸を再利用する方法であって:
左旋性のエナンチオマーである(L)−2−ビニル−1−シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸をエステル化するステップと;
シクロプロパン環を開環するステップと;
シクロプロパン環を再閉環し、脱メチル化して、ラセミ体である2−ビニル−シクロプロパン−1,1−ジカルボン酸を得るステップと;
を有することを特徴とする方法。
【請求項82】
前記の開環は、臭化水素及び酢酸と反応することにより、達成されることを特徴とする請求項81に記載の方法。
【請求項83】
請求項41に記載の(D)−3−(4−sost−フェニル)−2−シアノ−2−メチル−プロピオン酸を再利用する方法であって:
右旋性のエナンチオマーである(D)−3−(4−sost−フェニル)−2−シアノ−2−メチル−プロピオン酸を脱カルボキシル基化するステップと;
不斉炭素をカルボキシル化するステップと;
カルボキシル基を鹸化して、ラセミ体である3−(4−sost−フェニル)−2−シアノ−2−メチル−プロピオン酸を得るステップと;
を有し、
sostは、水素又は臭素原子であり得ることを特徴とする方法。

【公表番号】特表2009−525320(P2009−525320A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552960(P2008−552960)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際出願番号】PCT/IT2007/000067
【国際公開番号】WO2007/088571
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(508234110)アビオゲン ファルマ ソシエタ ペル アチオニ (4)
【Fターム(参考)】