説明

ラック及びそれを備えるオートサンプラ

【課題】 1種類のラックで様々な種類のマイクロプレートを載置しても、マイクロプレートの種類を認識させることができるラックの提供。
【解決手段】 マイクロプレート10が載置される底面部21と、マイクロプレート10の種類を認識するための少なくとも1個の遮断部品25と、遮断部品25が取り付けられた筐体24とを有する認識部22とを備えるラック20であって、分析計本体部50の収納部70に収納された際には、遮断部品25は、分析計本体部50の収納部70に設けられたセンサ71が検知する検知位置か、センサ71が検知しない非検知位置かのいずれかの位置に配置されることが可能となるように、筐体24に対して移動可能となっていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロプレートが載置されるラック及びそれを備えるオートサンプラに関し、例えば液体クロマトグラフ分析計に使用されるオートサンプラに用いられるラックに関する。
【背景技術】
【0002】
液体クロマトグラフ分析計を用いて液体試料を分析することが行われている。液体クロマトグラフ分析計は、ニードルで液体試料を採取して分析流路に注入している。このとき、液体試料は、透明なガラス製又はプラスチック製の試験管(容器)に収容されている。
ところで、液体クロマトグラフ分析計を用いて数多くの液体試料を分析しなければならないことがある。そこで、オートサンプラを備えた液体クロマトグラフ分析計がある(例えば、特許文献1参照)。図5は、液体クロマトグラフ分析計の一部を示す斜視図であり、図6は、オートサンプラの一部を示す斜視図であり、図7は、2個のマイクロプレートが載置されたラックを示す斜視図である。
【0003】
オートサンプラ101は、液体クロマトグラフ分析計本体部150に設けられたラック120が収納される収納部170及び制御部160と、複数個の試験管を保持するための複数種(例えば、7種)のマイクロプレート10と、マイクロプレート10が載置される複数種(例えば、7種)のラック120とを備える。
【0004】
第一マイクロプレート10は、プラスチック製のケースである。そして、第一マイクロプレート10は、例えば、横X85mm、縦Y125mm、高さZ25mmの略直方体形状をしている。上面にはX方向(行方向)に5個とY方向(列方向)に9個とが並ぶように、第1〜第45穴部11が形成されている。穴部11は、円柱形状となっている。これにより、1個の試験管の下半分を1個の穴部11に挿入することができ、その結果、45個の試験管がX方向とY方向とに並ぶように、第一マイクロプレート10に保持されるようになっている。
【0005】
また、第二マイクロプレート(図示せず)は、プラスチック製のケースである。そして、第二マイクロプレートは、例えば、横X85mm、縦Y125mm、高さZ25mmの略直方体形状をしている。上面にはX方向(行方向)に4個とY方向(列方向)に8個とが並ぶように、第1〜第32穴部が形成されている。穴部は、円柱形状となっている。これにより、1個の試験管の下半分を1個の穴部に挿入することができ、その結果、32個の試験管がX方向とY方向とに並ぶように、第二マイクロプレートに保持されるようになっている。すなわち、穴部の数や位置が異なる様々な種類のマイクロプレートが存在する。なお、第三〜第七のマイクロプレートについての説明は省略する。
【0006】
第一ラック120は、例えば、横X94mm、縦Y260mm、高さZ20mmの底面部121と、底面部121の前端部(Y方向側)に形成された認識部122と、底面部121の後端部(−Y方向側)に形成された取手部123とを有する。底面部121の上面にはY方向(列方向)に2個の第一マイクロプレート10が並んで載置されるようになっている。
そして、第一ラック120には、液体クロマトグラフ分析計本体部150の制御部160がどの種類のマイクロプレート10が収納部170に収納されたかを自動認識できるように、認識部122が設けられている。認識部122は、直方体形状の樹脂製の筐体124と、筐体124からY方向に4mm突出するように形成された樹脂製の第一遮光板125とを備える。
【0007】
また、第二ラック(図示せず)は、例えば、横X94mm、縦Y260mm、高さZ20mmの底面部と、底面部の前端部(Y方向側)に形成された認識部と、底面部の後端部(−Y方向側)に形成された取手部とを有する。底面部の上面にはY方向(列方向)に2個の第二マイクロプレートが並んで載置されるようになっている。認識部は、直方体形状の樹脂製の筐体と、筐体からY方向に4mm突出しX方向に並ぶように形成された樹脂製の第一遮光板及び第二遮光板とを備える。すなわち、第一ラック120と第二ラックとは、遮光板125の数が異なり、各マイクロプレート10に対応するそれぞれ専用のラックが存在することになる。
【0008】
収納部170には、ラック120の認識部122に対応する位置に複数(例えば、3個の)のフォトセンサ71が設けられている。1個のフォトセンサ71は、光をZ方向に出射する出射部71aと、出射部71aからの光を所定の距離(例えば、20mm)を空けて検出する検出部71bとを有する。そして、X方向に順番に並ぶように第一フォトセンサ71と第二フォトセンサ71と第三フォトセンサ71とが形成されている。このように3個のフォトセンサ71が設けられていれば、それぞれのフォトセンサ71に対して遮光する・遮光しない組み合わせを考えれば8通りの組み合わせができることになる。なお、収納部170にラック120が収納されていないことも自動認識させたいため、全てのフォトセンサ71に対して遮光しないものを除いて、7種類のマイクロプレート10を判別することができる。
【0009】
制御部160は、3個のフォトセンサ71で検出された認識情報(遮光情報)に基づいて、どの種類のマイクロプレート10が収納部170に収納されたかを判別する制御を行う。
例えば、第一ラック120が収納部170に収納された場合には、第一ラック120が第一遮光板125を備えるため、第一フォトセンサ71が遮光され第二フォトセンサ71と第三フォトセンサ71とが遮光されないので、第一マイクロプレート10が収納部170に収納されたと判別する。また、第二ラックが収納部170に収納された場合には、第二ラックが第一遮光板と第二遮光板とを備えるため、第一フォトセンサ71と第二フォトセンサ71とが遮光され第三フォトセンサ71が遮光されないので、第二マイクロプレートが収納部170に収納されたと判別する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平06−034614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述したラック120では、マイクロプレート10の種類に合わせた数のラック120が必要であった。また、1個のラックを準備して、複数の種類の認識部をラックに取り付けたり取り外したりして交換可能としてもよいが、その場合でも、マイクロプレート10の種類に合わせた数の認識部が必要であった。
そこで、本発明は、1種類のラックで様々な種類のマイクロプレートを載置しても、マイクロプレートの種類を認識させることができるラックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するためになされた本発明のラックは、マイクロプレートが載置される底面部と、前記マイクロプレートの種類を認識するための少なくとも1個の遮断部品と、当該遮断部品が取り付けられた筐体とを有する認識部とを備え、分析計本体部の収納部に収納されるラックであって、前記分析計本体部の収納部に収納された際には、前記遮断部品は、当該分析計本体部の収納部に設けられたセンサが検知する検知位置か、当該センサが検知しない非検知位置かのいずれかの位置に配置されることが可能となるように、前記筐体に対して移動可能となっているようにしている。
【0013】
本発明のラックによれば、例えば、検査者がラックに第一マイクロプレートを載置したときには、第一遮断部品を検知位置に移動させる。その後、分析計本体部の収納部にラックを収納する。これにより、第一センサが遮断部品の存在を検知するとともに第二センサが遮断部品の存在を検知しない。その結果、分析計本体部は、第一マイクロプレートが収納されていることを認識する。また、検査者がラックに第二マイクロプレートを載置したときには、第一遮断部品と第二遮断部品とを検知位置に移動させる。その後、分析計本体部の収納部にラックを収納する。これにより、第一センサと第二センサとが遮断部品の存在を検知する。その結果、分析計本体部は、第二マイクロプレートが収納されていることを認識する。また、検査者がラックに第三マイクロプレートを載置したときには、第二遮断部品を検知位置に移動させる。その後、分析計本体部の収納部にラックを収納する。これにより、第二センサが遮断部品の存在を検知するとともに第一センサが遮断部品の存在を検知しない。その結果、分析計本体部は、第三マイクロプレートが収納されていることを認識する。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明のラックによれば、1種類のラックで様々な種類のマイクロプレートを載置しても、マイクロプレートの種類を認識させることができる。
【0015】
(その他の課題を解決するための手段及び効果)
また、本発明のラックは、前記センサは、光を出射する出射部と、当該出射部からの光を所定の距離を空けて検出する検出部とを有し、前記遮断部品は、前記出射部と前記検出部との間の検知位置か、前記出射部と前記検出部との間でない非検知位置かのいずれかの位置に配置されるようにしてもよい。
ここで、「所定の距離」とは、遮断部品が挿入されればよく、適宜設定される任意の距離である。
また、本発明のラックは、前記分析計本体部の収納部には、複数個のセンサが設けられ、前記認識部の筐体には、複数個の遮断部品が取り付けられており、各遮断部品は、それぞれ個別に前記筐体に対して移動可能となっているようにしてもよい。
【0016】
また、本発明のラックは、前記認識部の筐体の上面には、平面視で幅が広くなる前端部及び後端部と、前端部と後端部とを連結した幅が狭い連結部とを有する移動用溝が形成されており、前記遮断部品には、上下方向に上端部の幅が下端部の幅より細くなる突起部が形成されており、前記突起部の上端部は、前記移動用溝の連結部を上下方向に貫通しながら前記移動用溝を水平方向に通過可能となるとともに、前記突起部の下端部は、前記移動用溝の連結部を上下方向に貫通しながら前記移動用溝を水平方向に通過不可能となっており、前記突起部が下方に押し付けられることにより、前記遮断部品は前記筐体に対して移動可能となるようにしてもよい。
【0017】
そして、本発明のオートサンプラは、上述したようなラックと、複数個の容器を保持する複数の種類のマイクロプレートと、分析計本体部に設けられ、前記ラックが収納される収納部及び制御部とを備えるオートサンプラであって、前記収納部には、前記センサが設けられており、前記制御部は、前記センサからの認識情報に基づいて、前記マイクロプレートの種類を判別するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る液体クロマトグラフ分析計の一部を示す斜視図。
【図2】本発明に係るラックの一例を示す斜視図。
【図3】図2に示す認識部の斜視図。
【図4】図3に示す認識部の分解斜視図。
【図5】液体クロマトグラフ分析計の一部を示す斜視図。
【図6】オートサンプラの一部を示す斜視図。
【図7】2個のマイクロプレートが載置されたラックを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
【0020】
図1は、本発明に係る液体クロマトグラフ分析計の一部を示す斜視図であり、図2は、本発明に係るラックの一例を示す斜視図である。上述したオートサンプラ101と同様のものについては、同じ符号を付している。
オートサンプラ1は、液体クロマトグラフ分析計本体部50に設けられたラック20が収納される収納部70及び制御部60と、複数個の試験管を保持するための複数種(例えば、7種)のマイクロプレート10と、複数種(例えば、7種)のマイクロプレート10が載置される1種のラック20とを備える。
【0021】
ラック20は、例えば、横X94mm、縦Y260mm、高さZ20mmの底面部21と、底面部21の前端部(Y方向側)に形成された認識部22と、底面部21の後端部(−Y方向側)に形成された取手部23とを有する。底面部21の上面にはY方向(列方向)に様々な種類の2個のマイクロプレート10が並んで載置されるようになっている。
【0022】
ここで、図3は、図2に示す認識部22の斜視図であり、図4は、図3に示す認識部22の分解斜視図である。認識部22は、横になったY方向に中心軸を有する四角筒形状の樹脂製の筐体24と、筐体24の内部に取り付けられた4個の樹脂製の遮光部品25とを備える。
【0023】
筐体24の上面には、筐体24の上面をZ方向に貫通する4個の移動用溝26が形成されている。1個の移動用溝26は、平面視で幅Xが広くなる四角形の前端部26aと、幅Xが広くなる四角形の後端部26bと、前端部26aと後端部26bとをY方向に連結した幅Xが狭い長方形の連結部26cとを有するような「エ」の字形状となっている。そして、X方向に順番に並ぶように第一移動用溝26と第二移動用溝26と第三移動用溝26と第四移動用溝26とが形成されている。また、筐体24の下面の上部には、移動用溝26に対応する位置にY方向に走る4個のレール(図示せず)がそれぞれ形成されている。
【0024】
遮光部品25は、黒色の直方体形状の遮光部25aと、遮光部25aの上部から−Y方向に伸びた板バネ部25bと、板バネ部25bの先端からZ方向(上方向)に伸びた突起部25cとを有する。突起部25cは、上端部(hより高い位置)の幅Xが下端部(h未満の高さ)の幅Xより細くなっている。これにより、突起部25cの上端部は、移動用溝26の連結部26cをZ方向に貫通しながら移動用溝26の連結部26cをY方向に通過可能となるとともに、突起部25cの下端部は、移動用溝26の連結部26cをZ方向に貫通しながら移動用溝26の連結部26cをY方向に通過不可能となっている。よって、移動用溝26に遮光部品25が取り付けられると、突起部25cが検査者によって下方にhの距離押し付けられることにより、遮光部品25は筐体24に対してY方向に移動可能となる。一方、突起部25cが押し付けられず前端部26aか後端部26bかを貫通しているときには、遮光部品25は筐体24に対して固定されることになる。このとき、突起部25cが前端部26aに位置している際には、遮光部品25は筐体24からY方向に4mm突出する突出状態(検知位置)となる。一方、突起部25cが後端部26bに位置している際には、遮光部品25は筐体24の内部に収納された収納状態(非検知位置)となる。
【0025】
そして、第一遮光部品25が第一移動用溝26に取り付けられ、第二遮光部品25が第二移動用溝26に取り付けられ、第三遮光部品25が第三移動用溝26に取り付けられ、第四遮光部品25が第四移動用溝26に取り付けられる。これにより、液体クロマトグラフ分析計本体部50の収納部70にラック20が収納されて、第一遮光部品25が突出状態とされていれば、第一遮光部品25が第一フォトセンサ71の出射部71aと検出部71bとの間(図6参照)に配置されるようになっている。一方、第一遮光部品25が収納状態とされていれば、第一遮光部品25が第一フォトセンサ71の出射部71aと検出部71bとの間に配置されないようになっている。また、第二遮光部品25が突出状態とされていれば、第二遮光部品25が第二フォトセンサ71の出射部71aと検出部71bとの間に配置されるようになっている。一方、第二遮光部品25が収納状態とされていれば、第二遮光部品25が第二フォトセンサ71の出射部71aと検出部71bとの間に配置されないようになっている。なお、第三遮光部品25は第三フォトセンサ71に対して、第四遮光部品25は第四フォトセンサ71に対して、第一遮光部品25と同様に配置されるようになっている。
【0026】
収納部70には、ラック20の認識部22に対応する位置に複数(例えば、4個の)のフォトセンサ71が設けられている。1個のフォトセンサ71は、光をZ方向に出射する出射部71aと、出射部71aからの光を所定の距離(例えば、20mm)を空けて検出する検出部71bとを有する。そして、X方向に順番に並ぶように第一フォトセンサ71と第二フォトセンサ71と第三フォトセンサ71と第四フォトセンサ71とが形成されている。このように4個のフォトセンサ71が設けられていれば、それぞれのフォトセンサ71に対して遮光する・遮光しない組み合わせを考えれば16通りの組み合わせができることになる。なお、収納部70にラック20が収納されていないことも自動認識させたいため、全てのフォトセンサ71に対して遮光しないものを除いて、15種類のマイクロプレート10を判別することができる。
【0027】
制御部60は、4個のフォトセンサ71で検出された認識情報(遮光情報)に基づいて、どの種類のマイクロプレート10が収納部70に収納されたかを判別する制御を行う。
例えば、検査者は、ラック20に第一マイクロプレート10を載置したときには、第一遮光部品25を突出状態(検知位置)に移動させるとともに第二〜第四遮光部品25を収納状態(非検知位置)に移動させる。その後、液体クロマトグラフ分析計本体部50の収納部70にラック20を収納する。これにより、第一フォトセンサ71が遮光部品25の存在を検知するとともに第二〜第四フォトセンサ71は遮光部品25の存在を検知しない。その結果、制御部60は、第一マイクロプレート10が収納されていることを認識する。
【0028】
また、検査者が、ラック20に第二マイクロプレートを載置したときには、第一遮光部品25と第二遮光部品25とを突出状態(検知位置)に移動させるとともに第三〜第四遮光部品25を収納状態(非検知位置)に移動させる。その後、液体クロマトグラフ分析計本体部50の収納部70にラック20を収納する。これにより、第一フォトセンサ71と第二フォトセンサ71とが遮光部品25の存在を検知するとともに第三〜第四フォトセンサ71は遮光部品25の存在を検知しない。その結果、制御部60は、第二マイクロプレートが収納されていることを認識する。
このように、検査者が、ラック20にある種類のマイクロプレート10を載置したときには、ある種類のマイクロプレート11に対応する遮光部品25を突出状態(検知位置)に移動させれば、制御部60は、どの種類のマイクロプレート10が収納部70に収納されたかを判別する。なお、制御部60には、どの遮光部品25を突出状態(検知位置)に移動させれば、どの種類のマイクロプレート10に対応するかが予め記録されていることになる。
【0029】
以上のように、1種類のラック20で様々な種類のマイクロプレート10を載置しても、マイクロプレート10の種類を認識させることができる。
【0030】
(他の実施形態)
上述したオートサンプラ1において、フォトセンサ71を備える構成としたが、マクロスイッチや磁気センサを備えるような構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、液体クロマトグラフ分析計に使用されるオートサンプラに用いられるラック等に利用することができる。
【符号の説明】
【0032】
10: マイクロプレート
20: ラック
21: 底面部
22: 認識部
24: 筐体
25: 遮光部品(遮断部品)
50: 分析計本体部
70: 収納部
71: センサ(フォトセンサ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロプレートが載置される底面部と、
前記マイクロプレートの種類を認識するための少なくとも1個の遮断部品と、当該遮断部品が取り付けられた筐体とを有する認識部とを備え、分析計本体部の収納部に収納されるラックであって、
前記分析計本体部の収納部に収納された際には、前記遮断部品は、当該分析計本体部の収納部に設けられたセンサが検知する検知位置か、当該センサが検知しない非検知位置かのいずれかの位置に配置されることが可能となるように、前記筐体に対して移動可能となっていることを特徴とするラック。
【請求項2】
前記センサは、光を出射する出射部と、当該出射部からの光を所定の距離を空けて検出する検出部とを有し、
前記遮断部品は、前記出射部と前記検出部との間の検知位置か、前記出射部と前記検出部との間でない非検知位置かのいずれかの位置に配置されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のラック。
【請求項3】
前記分析計本体部の収納部には、複数個のセンサが設けられ、
前記認識部の筐体には、複数個の遮断部品が取り付けられており、各遮断部品は、それぞれ個別に前記筐体に対して移動可能となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のラック。
【請求項4】
前記認識部の筐体の上面には、平面視で幅が広くなる前端部及び後端部と、前端部と後端部とを連結した幅が狭い連結部とを有する移動用溝が形成されており、
前記遮断部品には、上下方向に上端部の幅が下端部の幅より細くなる突起部が形成されており、
前記突起部の上端部は、前記移動用溝の連結部を上下方向に貫通しながら前記移動用溝を水平方向に通過可能となるとともに、前記突起部の下端部は、前記移動用溝の連結部を上下方向に貫通しながら前記移動用溝を水平方向に通過不可能となっており、
前記突起部が下方に押し付けられることにより、前記遮断部品は前記筐体に対して移動可能となることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のラック。
【請求項5】
請求項1〜請求項4に記載のラックと、
複数個の容器を保持する複数の種類のマイクロプレートと、
分析計本体部に設けられ、前記ラックが収納される収納部及び制御部とを備えるオートサンプラであって、
前記収納部には、前記センサが設けられており、
前記制御部は、前記センサからの認識情報に基づいて、前記マイクロプレートの種類を判別することを特徴とするオートサンプラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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