説明

ラップフィルムロール収納ケース

【課題】 従来のラップ収納ケースは使用時にフィルムが巻き戻ったり、付着したり、飛び出したりのトラブルがあり再度使用時にフィルムが摘みづらくイラつく事がありケース本体表面に穴などの開口部があり虫などが侵入し、衛生面でも不安を与えた等の問題をクリアしたラップ収納ケースを提供する。
【解決手段】 正面紙板部(4)を上部平面中央位置までツバ状に延ばしガード紙板部(5)を形成する事でロールの飛び出し、巻き戻り、フィルムのロールへの付着等のトラブルを解決し、その同紙板上に一定巾をもってカットされたフィルム引き出し口部(8)を形成し、その中央にY字形状の切れ目部(13)と2箇所の折り曲げ部(14)を形成し、正面紙板部(4)前方向へ折り返し、2箇所の折り曲げ部(14)を斜めに折り曲げる事でクッション機能をもつ引き出し用クッション部(9)を得る事が出来、それによって常に引き出し口部(8)が正面紙板部(4)より一定位置で浮上するため常にスムーズなフィルムの引き出しが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は家庭用ラップフィルムロール収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラップフィルムロール収納ケースはロールが収納ケースから使用中に飛び出したり、巻き戻ったり又、ロールフィルムに付着して剥がれなかった等のトラブルがしばしばあった為、ロールの押さえとしてサイドにツメを設けたり、ケース外側、両サイドに穴を開けツメ状にロールの中央で押さえるという方法をもちいていた。又ラップフィルムを再度使用する際にラップフィルムケースが本体に貼りついて摘みづらいという欠点がありケースの外側一部に穴を開け、指でつまみやすく工夫されたもの、あるいは正面の紙板に別の紙板を貼り外側面にラップフィルムを浮かせ引き出しやすく工夫をしたもの等があった。
【0003】
以下、従来のラップフィルムロール収納ケースについて説明する。
ラップフィルムロールがケースから飛び出ないよう本体ケース両側面部に一部穴を設け、折り曲げてツメ状に細工したりしてロールの飛び出し防止を設けた。又、ラップフィルムがロール本体に絡まったり付着する等のトラブルを解消する為、一部正面紙板に別紙紙板を貼り付け工夫したりしたものがあった。
再度使用する時にラップフィルムが引き出し易くする為の工夫としてケース本体紙板に本体ケースをカットした一部をラップフィルムの引き出し用として設けたもの等があった。
【0004】
従来のラップフィルムロール収納ケースはロールが使用時に本体ケースから飛び出したり、巻き戻ったり又、フィルムがロールに付着してなかなか剥がれないなどのトラブルがあったり又本体ケースの一部にラップフィルムを引き出す為の穴を開けた為、虫などが入り衛生面でも問題があった。
【特許文献1】特開 平6−281121号 公報
【特許文献2】特開 平10−313866号 公報
【特許文献3】特開 2003−271144号 公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上に述べた従来のラップフィルムロール収納ケースでは使用する際にロールフィルムがケースより飛び出したりラップフィルムがロールに巻き戻ったり、付着等のトラブルがあり再度使用する時に容易でなかった。
【0006】
本発明はこのような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものでありロールがケース本体より飛び出したり、フィルムがロールに付着して剥がれない、又再度使用時に引き出しづらいなどの問題を解決することを目的とされるものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の目的を達成する為にロール本体からの飛び出しとラップフィルムの巻き戻り、ロールへのフィルムの付着等を解決する為のケース本体の正面紙板(4)を(4)の上部平面中央位置まで延ばした紙板をツバ状に設けた。
【0008】
更にツバ状に設けた(5)の紙板の中央部にラップフィルムの再使用を容易に行えるようラップフィルム引き出し口(8)を設け(8)を指で引き上げケース本体正面(4)方向に折り曲げ2ヶ所の折り目(9)を折る事でクッションの役割を果たし、ラップフィルムが本体正面(4)壁から離れつかみ易くなり更に(8)の一部にラップフィルムを固定する粘着部(10)を設けた事によりフィルムが固定されラップフィルムが摘みやすくなり、それによって引き出しを容易に行う事が出来る。
【発明の効果】
【0009】
上述したように本発明のラップフィルムロール収納ケースは使用時におこるロールケースからの飛び出し、巻き戻り、更にロールへのラップフィルムの付着等のトラブルを解消する為の手段として本体正面(4)の前面紙板をケース上部平面中央位置まで延ばす事によってガードの役目を果たしロールの飛び出し、巻き戻り、付着等のトラブルを防止する事が出来た。
【0010】
更に巻き戻り、付着、飛び出し防止紙板(5)の紙板の中央部にラップフィルムを引き出し易くする為の切れ目と2つの折り曲げ(14)を加工した引き出し用クッション(9)を設けた。
【0011】
上記、引き出し用クッション(9)を指ではずし本体正面(4)の前面に折り曲げ(9)の2つの折り曲げ部分を折、本体正面(4)の正面壁に向け内側に折り曲げる事によってクッション効果を得る事が出来た。
【0012】
引き出し用クッション(9)を組立てる事によって本体正面(4)の紙板部からラップフィルムが離れ、スムーズに引き出せる為トラブルがなく安心して使用出来るラップフィルム収納ケースを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の形態を図5、図8に基づいて説明する。
【0014】
図8−(b)の図においては本体正面(4)紙板を上部位置まで延ばし(5)を設け、ロールフィルムが飛び出さないように押さえる(5)の中央にラップフィルムを引き出しやすくする為の幾つかの切れ目(13)(一部が(5)とつながっている。使用に際してはそのつなぎ目を切る)と(8)の2つのクッション用の折り目(14)(図5中の破線部)を加工したラップフィルム引き出し用クッション(9)を設けた。
【0015】
引き出し口(8)の折り目をケース本体正面(4)の前面に折り曲げ更に2つの折り目(14)を内側に折り曲げる事によってクッション機能の役割を果たし、再度ラップフィルムを引き出す際、フィルムが本体(4)面から離れスムーズに引き出す事が可能になった。
【0016】
また引き出し口(8)の一部にラップフィルムを引き出した際にラップフィルムを固定させる為の粘着部(10)を設けた。
【0017】
更にケース本体正面(4)の正面紙板中央にラップフィルムを切り取る際に指で押さえ、力を入れる為(4)の中央面のラップフィルム切り取り位置に型押しによる凸部を設けて紙板面一部を強化し、切り取りが安全且つスムーズに行えるようにした。
【0018】
以下、上記構成の動作を説明する。
ラップフィルム収納ケース本体正面(4)の紙板を平面上部中央位置まで延ばす事によってラップフィルムロールが巻き戻ったり、フィルムが付着、若しくは飛び出したりというトラブルがなくなり、安心して使用できる。
【0019】
又、(5)の同紙板に引き出し口(8)を設け、本体正面(4)の前面に(8)を折り曲げ(8)の両側の2つの折り目を内側に曲げる事によりクッション効果を得る事でラップフィルムが本体正面(4)表面から離れスムーズになり再度の使用が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の平面図
【図2】本発明の正面図
【図3】本発明の底面図
【図4】本発明の右側面図
【図5】本発明引き出し口及びクッション部の詳細図
【図6】本発明の本体断面図
【図7】本発明の本体使用時の断面図
【図8】本発明の斜視図 (a)本体斜視図 (b)上蓋を開けた斜視図 (c)使用時の斜視図
【図9】本発明の展開図
【図10】(a)切刃部一部拡大図
【符号の説明】
【0021】
1 本体ケース蓋上面部
2 本体ケース背面部
3 本体ケース底面部
4 本体ケース正面部
5 本体ケース巻き戻り、付着飛び出し防止紙板部
6 本体ケース補強用紙板部
7 本体ケース切り刃取り付け紙板部
8 本体ケースラップフィルム引き出し口部
9 本体ケース引き出し用クッション部
10 本体ケース粘着部
11 本体ケース切り刃部
12 本体ケース型押し強化部
13 本体ケース図5中の切れ目
14 本体ケース図5中の破線部
15 本体ケースラップフィルム又はロール
16 本体ケース切り取り部補強紙板


【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙板で構成されたラップフィルムロール収納ケース本体の正面紙板(4)を(4)の上部平面中央位置までツバ状に延ばす事によってラップフィルムの巻き戻りとロールへの付着、飛び出し防止(5)を得る事が出来、(5)の紙板中央にラップフィルムを引き出しやすくする為の幾つかの切れ目と2つの折り目が加工されたラップフィルム引き出し口(8)を設け、使用時は(8)を引き上げケース本体の正面紙板(4)方向に折り曲げ(8)の本体切れ目の中央より2つの折り目を本体正面紙板(4)に向け、斜め内側に折り曲げることによって引き出しクッション(9)の機能を得る事で、ラップフィルムの引き出しをスムーズに行う事が可能となり、更に巻き戻りとロールへの付着、飛び出し防止(5)、ラップフィルム引き出し口(8)と引き出し用クッション(9)、そして粘着部(10)を(5)の同紙板面上に4つの機能を構成した事を特徴とするラップフィルムロール収納ケース。
【請求項2】
ラップ収納ケース本体にロールの固定、又はラップフィルムを引き出す為に有する穴等の開口部を設けない為、虫等が侵入する心配もなく又、ケース本体に他の部材、若しくは部品等によって部分構成する事もない為ローコストで生産性が良く衛生面に於いても精神的安心感を与えるラップフィルムロール収納ケース


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−166872(P2009−166872A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−6883(P2008−6883)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【特許番号】特許第4281022号(P4281022)
【特許公報発行日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(504363175)有限会社スタジオケイ (8)
【Fターム(参考)】