説明

ラップホルダー

【課題】 ラップロールの戻り回転を防ぎ、ラップフイルムの切り口が上面部に残り、中心軸のない切歯交換の出来るラップホルダーを提供する。
【解決手段】 ラップロールを受ける中心軸のないV字形のラップロール受け4を備え、ラップホルダー本体6上部角部に設けたラップフイルム引き出し口7から対面する上部角部の切歯2までを揺動板12で結び、ラップホルダー本体6の側面部の切歯押さえと側面板で切歯2を挟み固定してあるラップホルダー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラップフイルム使用時に切り離した残りのラップフイルムの切り口がラップホルダーの中に戻ってロールに巻きついたり、取れなくなることを防止する為のラップホルダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来は、切り離した残りのラップフイルムの切り口が戻るのを防ぐため、中心軸を用いて戻りを防止するものや切歯の位置に仕掛けを設けたものなどが考えられている(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−153440
【特許文献2】特開2010−42814
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1や2に記載されたものは、構造的に複雑でコストが高くなる。また、ラップフイルムを切り離したりした後切り口が切歯と一線上になっている為切り口をつまみにくい。さらに中心軸を使用するのでラップロールの交換が大変である。そして、切歯が切れなくなった場合の対策がない。
本発明は以上の問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述の課題を解決するための本発明に係わるラップホルダーは、特許請求の範囲の各請求項に記載の手段を採用する。
【0006】
請求項1では前記ホルダーのラップフイルムの引き出し口と前記ホルダーの切歯の位置が離れていることが特徴である。前記ホルダーのラップフイルムの引き出し口は前記ホルダー上部角部にあり前記切歯は前記引き出し口と隣り合う上側角部に設けられ、ラップフイルムを引き出し切り取った後前記ホルダー引き出し口から切歯までの平面状の上面部にラップフイルムの切り口が残り次の使用時ラップフイルムの切り口をつまみやすくなることを特徴とするラップホルダーである。すなわち、引き出したラップを切歯で切断した時に、ラップの切り口が、ホルダー本体の上面の中間に露出した状態で残ることとなる。
【0007】
請求項2では、前記ホルダー本体の蓋と底板が一体化しており、底板が前記切歯側から引き出し口側に向かって下降する傾斜面となり、ラップフイルム交換時蓋を開くと蓋面と底板面が三角形となりラップフイルムロールを乗せ閉じるだけで交換完了となる。また、
蓋と底板とが、頂点を下面とする断面V字形となっているのでフイルムロールの使用前後の径の大小に対応できる。ラップロールが前記ホルダーの内部で引き出す方向と反対側へ逆回転をしてフイルム切り口が前記ホルダーの内部へ戻らないようにしている。
【0008】
請求項3ではラップロールの中心軸を必要としていない。中心軸の代わりにラップホルダーの蓋面と底板面がVの字形に構成されておりVの字形の中へラップロールを入れるだけで交換出来、フイルムを引き出す時だけ引き出す力でラップロールが回転する、蓋面と底板面がラップロールの面に接触しているのでラップロールの逆回転を防ぎラップロールの使用前使用後の径の太さ細さに対応できる。
【0009】
請求項4ではラップホルダーを長期間使用することを前提として切歯の交換可能な事を考案した。ラップホルダー切歯の取り付け位置は前記ホルダーのラップ引き出し口と反対側の上部角部とし、切歯は前記ホルダー角部に中板と前記ホルダーの側面部の板で押さえビスで固定している。ビスを緩めることで前記ホルダーの上部平面に対して切歯の凹凸の調整ができ切歯を上部に引き出すことにより切歯の交換ができる。切歯は鉄のこぎりの刃を使用又市販されているラップの歯も使える。
【0010】
請求項5では請求項4で上げた切歯の凹凸の調整に対し危険性をなくす対策として次のような対策をとっている。
【0011】
前記ホルダー本体の上面部は引き出し側を中心として揺動できるように構成されている。上面部は、例えば、ラップ引き出し側から前記角部切歯側に向かって上方向へ傾斜この平面部は引き出し口側上部角部平面板をビスで止め、ビス穴はビスよりやや大きめの穴にし上部平面板の下前記切歯角部側へ平ばねを固定し、上部揺動板が手で押すことによって揺動できるように組み付けてある。又フイルムを引き出し口から引き出し切歯方向へ必要分引き出した後前記ホルダー本体上部平面板とフイルムを同時に握る事によって上方向に傾斜している平面板が沈み隠れていた切歯が突起してフイルムにあたりフイルムを下方向へ引き切り取ることが出来る。切り取った後握る力を緩めると揺動板が板ばねの力で上がり切歯は平面板で隠れ危険性がなくなる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係わるラップホルダーは簡単な直方体で出来ているが構造に特徴がある。請求項1としてラップフイルムの引き出し口と切歯の位置関係によってラップフイルムを切り取った後前記ラップホルダーの本体引き出し口から切歯まで上面部にラップフイルムの切り口が前面に残りとりやすくなっている。
【0013】
さらに請求項2、3であげた蓋と底板一体式のV形の蓋は中心軸の役目をしさらにラップフイルムの使用後の戻り回転を防ぐことが出来る。
【0014】
請求項2としてV字形に設計した蓋はラップロールの太さ細さに係わらずラップロールに終始蓋面と底板面の一部分が接触し、使いきるまでラップフイルムの切り口が戻り切り口を探す煩わしさをなくし、ラップロールの戻り回転を防ぐ事に対応する。
【0015】
請求項3としてラップールの中心軸を使用しないラップホルダーとして組み立て、ラップロール入れ替えが簡単となる。製造コストが低く蓋と底板の交わるところを支点とし開閉ラップロールの入替時、中心軸を入れたり出したりすることは必要なく、入れ替えが簡単に出来る
【0016】
請求項4 として、切歯を鉄のこぎりの刃を使用しているため丈夫で、切れ方もよく耐久性に優れ、もし切れなくなっても切歯が簡単に交換出来、市販しているラップホルダーの切歯でも交換可能になっている。
【0017】
請求項5として切歯の組み付け位置が前記ホルダーの上面部角部に位置しているので切歯の突起した部分に、危険性があり、これらをなくすため前記ラップホルダー上面部引き出し口から切歯まで組み付けられた上面部の板を板ばねで揺動出来るようにした。ラップフイルムを引き出し切り取る時だけラップフイルムと上面部の揺動する板を同時に押さえることにより上面部の板で隠れていた切歯が突起しラップフイルムを切歯に当て引き取る上面部の板の押す力を抜くと上面部の揺動する板が板ばねで上がり切歯の突起を隠す設計となっている。
【0018】
本発明はまた、直方体状のラップホルダーの引き出し口と切歯との間を切り取った後のラップフイルムの切り口が取りやすく残るようになっている事を特徴とするラップホルダーに関する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係わるV字形のラップロール受けを備えたラップホルダーの側面図である。
【図2】本発明に係わるV字形のラップロール受けを備えたラップホルダーの側面図であり、蓋を開けた状態を示す図である。
【図3】本発明に係わるラップホルダー本体上部に設けた揺動板と切歯を示す上面図である。
【図4】本発明に係わるラップホルダー本体上部に設けた揺動板と切歯を示す側面図である。
【図5】本発明に係わる切歯交換の場合の側面図である。
【図6】本発明に係わる切歯交換の場合の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は本発明に係わるV字形のラップロール受けを備えたラップホルダーの側面図である。図1は中心軸の代わりをする、蓋側面1と、対面する上面部の切歯2側から下降傾斜する底面3とが交わりV字形に構成されたラップロール受け4を有するラップホルダーを示し、ラップロール受け4は支点5を軸として前後に開閉することができる。ラップホルダー本体6上部角部に設けたラップフイルムの引き出し口7からラップフイルム8を上方向に引き出す。蓋面9と底面10にラップロール11の一部分が接触しラップフイルムを切り取った後ラップロールの戻り回転を防ぐ。さらにラップフイルムの使用前使用後の太さ細さに対応する構造になっているラップホルダーが示されている。
【0021】
図2は本発明に係わる中心軸の代わりをするV字形のラップロール受け4の側面図であり、ラップロール11の簡単な入れ替え方を説明する図である。V字形に構成されたラップロール受け4は支点5を軸として前後に開閉する。ラップロール11を上から入れラップフイルム8の切り口をラップホルダー本体6上部角部に設けたラップフイルム引き出し口7へ持っていき、ラップフイルム8の切り口を切歯2側へ引き出しラップロール受け4を閉めラップロールの入れ替え交換終了とする。
【0022】
図3は本発明に係わるラップホルダー本体上部に設けた揺動板と切歯を示す為の上面図である。図3のラップホルダー本体6上面の長方形の揺動板12はラップフイルム引き出し口7側にやや大きめの穴を開け、ビス13で両サイドを固定し、揺動板12のラップ引き出し口7と切歯2の中間の下に一か所板ばねを固定し揺動板12を板ばね14の力で引き出し口側から切歯方向へ向かって上昇し、切歯2の突起を隠し危険性をなくすラップホルダーが示されている。
【0023】
図4は本発明に係わるラップホルダー本体上部に設けた揺動板12と切歯2を示すための側面図であり、揺動板12の下に組み付けた板ばね14の力で揺動板12を上げ、突起している切歯2を隠し、さらにラップフイルム8を切る時、引き出し口7から引き出したラップフイルム8 を切歯側へ揺動板12の上を覆うように出し、ラップフイルム8とラップホルダー本体6及び揺動板12とを同時に握る。握る力によって揺動板12が沈み、切歯が突起してラップフイルム8を切り取る。切り取った後握る力を緩めると揺動板12が板ばね14の力で上がり切歯2の突起が隠れ危険性がなくなるラップホルダー。さらにラップフイルムを切り取った後ラップフイルム8は引き出し口7から切歯2まで揺動板12の上に残り次に使用するとき切り口があるので取りやすいラップホルダーが記載されている。
【0024】
図5は切歯交換のための側面図であり、図5のラップホルダーの上部角部に設けた切歯2の交換が簡単にできるラップホルダーが記載されている。切歯2を切歯押さえ中16と側面板17で間にはさみ両サイドをビス18で2本ずつラップホルダー本体6に組み付け揺動板12の高さより歯が突起しないように調整する。その後ビス18を締め付ける切歯2の交換はビス18を緩めることで交換できるラップホルダーが記載されている。
【0025】
図6は本発明に係わる切歯交換の実施例の正面図であり、図6は切歯2の耐久性と切れ方を考慮し、鉄のこぎりの刃2を使用している。鉄のこぎりの刃の寸法はラップホルダー本体6にそのまま組み付けられる寸法。切歯の調整交換は両サイドのビス18の4本を緩めることで出来るラップホルダーが記載されている。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明のラップホルダーは、例えば各家庭の台所等に置いておき、使用することができる。
【符号の説明】
【0027】
1 蓋面
2 切歯
3 底面
4 ラップロール受け
5 支点
6 ラップホルダー本体
7 ラップ引き出し口
8 ラップフイルム
9 ラップロール接触面1
10 ラップロール接触面2
11 ラップロール
12 揺動板上
15 揺動板下
13 揺動板止めビス
14 板ばね
16 切歯押さえ中
17 側面板
18 切歯止めビス


【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体状のホルダー本体と、このホルダー本体に設けた切歯と、を具備し、前記ホルダー本体の内部に収納されたラップロールのラップをホルダー本体の引き出し口から引き出し、引き出したラップを前記切歯で切断するラップホルダーであって、前記引き出し口は前記ホルダー本体の上部角部に設けられ、前記切歯は前記引き出し口と隣り合う上側角部に設けられている事を特徴とするラップホルダー
【請求項2】
前記ホルダー本体のラップロールをのせる底面はラップフイルム を引き出す前記引き出し口から前記切歯側に向かって上昇する傾斜面となり、前記ラップホルダーの蓋と一体化している事を特徴とする請求項1記載のラップホルダー
【請求項3】
前記ラップホルダーは中心軸を用いないものである事を特徴とする請求項1又は2記載のラップホルダー
【請求項4】
ラップフイルムの切歯が交換出来ることを特徴とする請求項1、2又は3記載のラップホルダー
【請求項5】
前記ホルダー本体の上面部は、前記引き出し口側を中心として揺動出来るように構成され、前記上面部は、切歯側が切歯の凹凸をカバーするように板ばねで付勢されて上方向に傾斜するようになっている事を特徴とする請求項1、2、3又は4記載のラップホルダー

















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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