説明

ラドン・吸入器

【課題】ラドン鉱石微粒粉末体がイオン化したものを鼻や口から体内に吸引し、病気の予防に役立る吸入器を提供する。
【解決手段】高温・蒸気発生器1に接続管2を接続し、接続管2の先端に外気を遮断できるマスク体3を固着すると共に、マスク体3内にラドン鉱石微粒粉末体4を配設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温・蒸気発生器内にラドン鉱石微粒粉末体を配設し、ラドン鉱石微粒粉末体から発生するマイナスイオンを吸引できるラドン・吸入器に関する。
【背景技術】
【0002】
ラドンはラドン温泉として利用されていることはよく一般的に知られている。
ラドンを吸引する温泉としては、鳥取県のほぼ中央部に位置する三朝温泉が有名である。ただ、三朝温泉ではラドンが解け出している温泉に入ったり、その温泉水を飲んで病気の治療効果を期待するものであった。また、オーストリアのバドガスタインの町の中心部から南へ約10kmのところにラドン療法温熱坑道がある。ラドン療法温熱坑道内の温度は37〜42℃、湿度は70〜95%という高温多湿の条件下である。人々はこのラドン療法温熱坑道内に入り、ラドン鉱石から発生するマイナスイオンを吸引するというものであった。このラドン療法温熱坑道では、ベヒテレブ病(強直性脊椎炎)や、慢性間接リウマチ、気管支喘息などの病気が改善されたという数々の報告がなされている。
本発明では、バドガスタインのようにラドン療法温熱坑道に入らなくても、高温・蒸気発生器1にラドン鉱石微粒粉末体4、4を配設し、ラドン鉱石微粒粉末体4、4から発生させ、ここから発生するマイナスイオンを吸引して、ラドン療法温熱坑道内に入ったのと同様の効果を挙げようとするものである。しかるに、高温・蒸気発生器1にラドン鉱石微粒粉末体4、4を配設して、マイナスイオンを発生させ、その発生したマイナスイオンを吸引できるというものは、調べたが見当たらなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
人間にとって、病気に罹らないようにするにはどうしたらよい。また、罹った場合にはどうしたらよい。という問題は重大にして、永遠の課題であった。
病気に対して、これまでのように患ったなら病院に行くだけだ本当によいのであろうか?
病気を患ったならば病院に行って治療に取り組む。こいうのを後手的対処療法というのではなかろうか?また、ウオーキングなどの軽い運動に取り組んだり、ジムでストレッチをして体を鍛えたりすることで、本当に病気にならないようにできるものであろうか。いずれも否である。病気の数は数十万、数百万以上もあるのである。誰だってその中の数個位、患ってもおかしくないのである。
しかし、病気になるのを手を拱いて待っていてよいのであろうか。世界中を調べてみると、病気になる前に病気予防に対応しているところがあった。それが、唯一、オーストリアのバドガスタインの町のラドンによる坑道療法である。
【0004】
ラドン坑道温熱療法とは、バドガスタインの人々は16世紀ころから利用しており、ラドン鉱石を採掘している坑道に人が入り、高温・多湿の坑道内にあるラドン鉱石の微粒粉末から発生するマイナスイオンを鼻や口から吸引し、病気の予防に役立てているというものである。
本発明は、ラドンによるバドガスタインの坑道療法と同様になるように、高温・蒸気発生器1に接続管2を設け、該、接続管2の先端に外気を遮断するマスク体3を固着し、かつ、マスク体3内にラドン鉱石微粒粉末体4、4を配設してある。従って、高温・蒸気発生器1にスイッチを入れ、高温の蒸気を発生させると高温の蒸気がマスク体3内に配設したラドン鉱石微粒粉末体4、4に当たり、マイナスイオンが発生しやすくなる。本発明ではこのようにラドン鉱石微粒粉末体4、4を高温、高湿度の条件に置かれるようし、マイナスイオンが発生しやすい条件を作り出し、そこから発生するマイナスイオンを鼻や口から体内に吸引し、病気の予防に役立てようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明におけるラドン・吸入器は、次のような構成としている。
〔請求項1〕
高温・蒸気発生器1において、前記、高温・蒸気発生器1に接続管2を接続し、接続管2の先端に外気を遮断できるマスク体3を固着すると共に、前記、マスク体3内にラドン鉱石微粒粉末体4、4を配設する。
〔請求項2〕
高濃度・高気圧式酸素カプセル5内にラドン・吸入器を形設したものである請求項1記載のラドン・吸入器。
【発明の効果】
【0006】
本発明は上記のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。
1.ラドン鉱石微粒粉末体4、4は、高温・高湿度の条件下に置くとマイナスイオンが発生しやすくなる。
2.外気を遮断したマスク体3を着用して呼吸をすると、マスク1内に発生したマイナスイオンは、鼻や口から体内に吸引されことになる。
3.マイナスイオンを吸引すると、森林浴をしているような気分になり、気持ちが良くなると共に、徐々に深呼吸をするようになる。
4.深呼吸をするよになると、体内に新鮮な酸素が運ばれるようになり、体の新陳代謝が活発になり、疲労感が解消される。
5.高濃度・高気圧式酸素カプセル5を用いたものにあっては、高濃度・高気圧式酸素カプセル5内でラドン鉱石微粒粉末体4、4から発生するマイナスイオンを吸入するので、より発明の効果が発揮される。
6.本発明がマイナスイオンの吸引により、諸々の病気の予防に役立つことになるならば、人類を病気から救うことになる。病気の予防に少しでも貢献できれば、医療費の軽減にも役立つことになる。
7.本発明品は、発明者が調べた限りにおいて、類似する商品が見つからなかったことから、第三の病気予防器具になる可能性を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の発明を実施するための最良の形態について、図面を参照に説明する。
図1は、本発明の一実施態様を示す斜視図である。
本発明になるラドン・吸入器は、高温・高湿度発生器1に接続管2を接続させ、その接続管2の先端に外気を遮断できるマスク体3を固着させ、かつ、マスク体3内に、ラドン鉱石微粒粉末体4、4を配設してある。
従い、本マスク体3を着用し、高温・高湿度発生器1にスイッチを入れると、高温・高湿度の蒸気が発生し、その蒸気がラドン鉱石微粒粉末体4、4に当たることになるので、マイナスイオンが大量に発生しやすくなる。マスク体3内に発生したマイナスイオンは、マスク体3を着用しているので、鼻や口を介して体内に取り込まれることになる。マイナスイオンを吸引すると、森林浴をしているような気分になり、気持ちが良くなると共に、徐々に深呼吸をするようになる。深呼吸をするよになると、血液を介して体内に新鮮な酸素が運ばれるようになる。すると、体内の新陳代謝が活発になり、体の疲労感が解消される。マイナスイオンは山の中の森林を散策することにより体内に取り入れ、健康の回復に役立つように現代人にはなくてはならないものになっている。なお、オーストリアのバドガスタインのラドン坑道温熱療法の推進者のデータによると、ラドンによる効果は、吸引するのが最も利用効率がよく、次いで、浴用・飲泉になるという説を主張している。
図2は、請求項2記載の実施例である。図2に示すように本実施例では、高濃度・高圧式酸素カプセル5内に、ラドン・吸入器を形設したものである。本実施例を用いるには、まず、高濃度・高圧式酸素カプセル5内に入り、高濃度・高圧式酸素カプセル5内に入って横になり、形設されているラドン・吸入器のマスク体3を顔の鼻や口に当て、寝ているだけでよい。ラドン・吸入器は配設されているラドン鉱石微粒粉末体4、4が高温・高湿度発生器1による高温の蒸気でマイナスイオンが発生するが、本実施例では高濃度・高圧式酸素カプセル5の高気圧力が加わるので、よりマイナスイオンが発生しやすくなる。
【0008】
ラドンについては、次のようなことが分かっている。
ラドン鉱石微粒粉末体4、4は、空気に触れることでイオン化(固体から気体に変化)することが知られている。イオン化した気体は通常大気の中に拡散されてしまう。特に、ラドン鉱石微粒粉末体4、4を高温・高湿度の条件下に置くとイオン化しやすくなる。(マイナスイオン化)した希ガスが鼻や口から体内の肺に取り込まれることになる。ラドン鉱石微粒粉末体4、4をマスク体3内に配設しておくと、マスク体3を着用しているので、マイナスイオンは体内に吸入することになる。内に取り込まれた希ガスは、体内に微量の活性酸素ガスを発生する。
この微量の活性酸素ガスが「放射線ホルミシス効果」を発生させ、体内に残留している活性酸素毒ガスを解消してくれる。
▲1▼ ラドンは「ラドン温泉」に代表されるように、私たちに馴染み深いものである。人間がラドンを利用するようになって800年以上の歴史がある。
▲2▼ ラドンの正体は、気体状の放射性元素であり、元素記号はRn。
▲3▼ 地中や岩盤に含まれる天然放射性鉱石のウラン(238U)が、放射線を出しながらラジウムへと崩壊し、さらに、ラジウムが変化するときに、気体状になって出てくる不活性ガスがラドンである。
▲4▼ ラドンは、微量の放射線を放射するが、「1g当たり370Bq以下」の少量で、国が定めている規制対象となる放射性物質には該当しない。
▲5▼ ラドンはこれまでラドン温泉など病気の治療などに利用されてきたが、ラドンによる副作用は一件も報告されていない。
▲6▼ ラドンは、色・臭い・味がなく、目に見えない気体なので、放射線のお湯も無色透明である。
▲7▼ ラドンが呼吸や皮膚から体内に入ると、不活性ガスであるため、どの体との構成成分とも反応せず、血流を介して体全体に運ばれやすい。
▲8▼ 体内に入ったラドンは、脂溶性が高いので、内分泌線や神経繊維のような脂肪含有量の高い臓器に集まる傾向がある。
▲9▼ ラドンは物理的半減期が短い(3.8日)うえに、ガスのため体内に入っても肺から呼気とともに出ていくなど、滞留時間(生物的半減期)も短く、50%は15〜30分後に消失する。
▲10▼ ラドンが体内に入ると、短時間に体内組織を効果的に刺激して大きな効果を挙げるのは、ラドンがα線源の比較的大きなエネルギー(5.5MeV)が組織などに与えるからだと考えられている。
【産業上の利用可能性】
【0009】
「放射線ホルミシス効果」は、1982年に米国ミズリー大学T・Dラッキー教授が、「放射線ホルミシス」の研究論文を発表したことから世界中に知られることになった。
「放射線ホルミシス効果」とは、次のようなものである。
“低線量放射線に対する生体の適応応答に伴う効果”
○ 生体の抗酸化機能や免疫機能を亢進させる。
○ 損傷修復機能を増強させる。
○ 細胞自爆(アポートシス)を活性化させる。
○ 細胞や組織の活性化をもたらし、病気の回復や予防に役立つ。
○ 老化を抑制して若さを保つ。
ホルミシスとは、もともと薬理学の分野で観察された現象で、有害とみなされる作用源が少量の場合には、生体にプラスの刺激を与え、生理学的に有益な効果を生じることを意味する。
放射線のホルミシス効果としては、免疫機能の向上、疾病への抵抗力の増加、発ガン抑制、放射線に対する抵抗力の獲得、寿命延長、発育・成長の促進などが報告されている。なお、ホルミシス(Hormsis)という言葉は、ホルモン(hormone)と同じ語源をもち、ギリシャ語の「ホルモ(hormo)」、すなわち“興奮”するに由来している。
【0010】
これまでの研究を要約すると、低線量の放射線には、次のような生体適応応答に伴うホルミシス効果のあることが分かっている。
▲1▼ 過剰な活性酸素を無毒化するSODやGPXなどの抗酸化物質を増加させ、抗酸化機能を高める。その結果、生活習慣病や老化の原因となる過酸化脂質などを生じにくくしたり減少させるなど、健康増進の可能性がある。
▲2▼ 免疫やホルモン分泌の生体調節機能が高まる。
▲3▼ 損傷修復機能の亢進や、細胞自爆機構(アポトーシス)の活性化により、ガンを含む生活習慣病の予防と治療の可能性をもつ。
オーストリアのバドガスタインのラドンの坑道療法は世界的にあまりにも有名である。温度は37〜42℃、湿度は70〜90%で三朝温泉とほぼ同じで、高温多湿の環境が治療効果をもたらす一因と考えられている。
バドガスタインでは、この坑道療法を年間約3万人もの人が利用しており、その中の約4/3の人々が症状が好転したといわれている。高温多湿の坑道療法で加温されると、血中のラドン濃度は飛躍的に高くなるが、血中の濃度が高くなると、循環の負担が軽減されるため、体温が39℃くらいになってもほとんど疲労感がない実際の治療は全長約3kmの坑道内へトロッコに乗って入り、症状に応じて途中4カ所の寮室のうち一カ所で、約40分間ベットに寝そべるだけである。坑道での治療回数は処方に従って、3〜4週間隔日に9〜12回のペースで行われる。生体リズムを整える観点から、3週間が望ましいとされている。冬季は低温のためクローズされるが、治療時間や回数などは三朝温泉とほぼ同じである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】 本発明の一実施態様を示す斜視図である。
【図2】 請求項2記載の実施例で、高濃度・高気圧式酸素カプセルの斜視図である。
【符号の説明】
【0012】
(1) は 高温・蒸気発生器
(2) は 接続管
(3) は マスク体
(4) は ラドン鉱石微粒粉末体
(5) は 高濃度・高気圧式酸素カプセル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温・蒸気発生器(1)において、前記、高温・蒸気発生器(1)に接続管(2)を接続し、該、接続管(2)の先端に外気を遮断できるマスク体(3)を固着すると共に、前記、マスク体(3)内にラドン鉱石微粒粉末体(4)、(4)を配設したことを特徴とするラドン・吸入器。
【請求項2】
高濃度・高気圧式酸素カプセル(5)内にラドン・吸入器を形設したものである請求項1記載のラドン・吸入器。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−11765(P2009−11765A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−196728(P2007−196728)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(591115383)