説明

ラパマイシンのエフェクタータンパク

【目的】免疫調節剤、抗再狭窄剤または抗腫瘍剤の同定、設計および合成のための新規な哺乳動物起源のラパマイシン-FKBP12結合タンパクを提供すること。
【構成】免疫調節剤、抗再狭窄剤または抗腫瘍剤の同定、設計および合成のための新規な哺乳動物起源のラパマイシン-FKBP12結合タンパクおよびそれらの断片、ならびに、これらタンパクに対応するDNA、cDNA、アンチセンスRNAおよびDNAセグメント。さらに、これらタンパクを単離する方法、ならびに、これらタンパクに関連する治療上の使用。
【効果】免疫調節剤、抗再狭窄剤または抗腫瘍剤の同定、設計および合成のための新規な哺乳動物起源のラパマイシン-FKBP12結合タンパクなどが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラパマイシンのエフェクタータンパクに関する。さらに詳しくは、本発明は、免疫調節剤、抗再狭窄剤または抗腫瘍剤の同定、設計および合成のための哺乳動物起源の新規なラパマイシン-FKBP12結合タンパクに関する。
【背景技術】
【0002】
ラパマイシンは、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス(Streptomyces hygroscopicus)によって生産されるマクロライド系抗生物質であり、最初は、抗真菌剤としてのその性質によって特徴付けられた。カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)やミクロスポラム・ジプセウム(Microsporum gypseum)などのカビの増殖に悪影響を及ぼす。ラパマイシン、その製造およびその抗生物質活性については、特許文献1(スレンドラ・セーガル(Surendra Sehgal)ら、1975年12月30日付で発行)に記載されている。1977年には、マーテル,アール・アール(Martel,R.R.)らにより、非特許文献1に、実験的なアレルギー脳炎およびアジュバント関節炎に対するラパマイシンの免疫抑制性が報告された。1989年には、非特許文献2ならびに非特許文献3が、別々に、同種異系移植手術におけるインビボでの拒絶反応を阻害する際のラパマイシンの有効性について報告した。続いて、ラパマイシンの免疫抑制性および拒絶反応阻害性について記載する数多くの論文が発表されたが、臨床研究については、ヒトにおける移植手術の際の拒絶反応を阻害するのにラパマイシンを使用することから始まった。
【0003】
ラパマイシンは、単独(特許文献2)で、あるいは、ピシバニルと組み合わせて(特許文献3)、抗腫瘍活性を有することが示されている。非特許文献4は、ラパマイシンが、実験的なアレルギー脳脊髄炎モデル、多発性硬化症のモデル、アジュバント関節炎モデル、慢性関節リウマチのモデルに有効であり、IgE様抗体の形成を効果的に阻害したことを開示した。
【0004】
ラパマイシンの免疫抑制効果は、非特許文献5に開示されている。シクロスポリンAやFK-506などのマクロ環状分子もまた、免疫抑制剤として有効であることが示されており、それゆえ、移植組織の拒絶反応を予防するのに有用である(非特許文献5;非特許文献6;非特許文献7;および特許文献4)。
【0005】
ラパマイシンは、全身性エリテマトーデス(特許文献5)、肺炎(特許文献6)、インシュリン依存性糖尿病(非特許文献8)、ならびに血管損傷後の平滑筋細胞増殖および内膜肥大化(非特許文献9)を防止したり、治療したりするのに有用であることが示されている。
【0006】
ラパマイシンのモノおよびジアシル化誘導体(28位および43位でエステル化)は、抗真菌剤として有用であることが示されており(特許文献7)、ラパマイシンの水溶性プロドラッグを製造するのに用いられている(特許文献8)。最近、ラパマイシンの番号付けの規約が変更された;それゆえ、ケミカル・アブストラクツの命名法に従えば、上記のエステルは、31位および42位におけるものになる。特許文献9は、免疫抑制剤、抗炎症剤、抗真菌剤、および抗腫瘍剤として有用な、ラパマイシンのカーバメートを開示している。特許文献10は、ラパマイシンのフッ素化エステルを開示している。特許文献11は、ラパマイシンのアミドエステルを開示している。特許文献12は、ラパマイシンのアミノエステルを開示している。特許文献13は、ラパマイシンのスルホネートおよびスルファメートを開示している。特許文献14は、ラパマイシンのスルホニルカーバメートを開示している。
【0007】
特許文献4(カルネ(Calne))は、ラパマイシンならびにその誘導体およびプロドラッグを用いて哺乳動物における移植組織の拒絶反応を阻害する方法を開示している。ラパマイシンと共に用いるために挙げられている他の化学療法剤は、アザチオプリン、コルチコステロイド、シクロスポリン(およびシクロスポリンA)、およびFK-506、あるいはその組合せである。
【0008】
ラパマイシンは、細胞内のシグナルトランスダクションを遮断することによって、免疫抑制効果を生じる。ラパマイシンは、T細胞およびマスト細胞におけるカルシウム依存性シグナルカスケードを干渉するようである(非特許文献10)。ラパマイシンは、FK-506結合タンパク(FKBP)系統群のメンバーである幾つかのイムノフィリン(immunophilin)に結合することが知られている。特に、ラパマイシンは、結合タンパクFKBP12、FKBP13、FKBP25(非特許文献11および非特許文献12;非特許文献13)、およびFKBP52(特許文献15)に結合することが知られている。
【0009】
ラパマイシンは、マイトジェン誘発のT細胞およびB細胞の増殖、ならびに、IL-2、IL-3、IL-4およびIL-6を含む数種のサイトカインによって誘発される増殖を阻害することができる(非特許文献14)。それはまた、抗体産生を阻害することができる。ラパマイシンは、細胞周期の進行に伴うタンパク合成を減少させるラパマイシンの能力と互いに関係があると思われるp70S6キナーゼのサイトカイン誘発活性化を遮断することが示されている(非特許文献15;非特許文献16;非特許文献17;非特許文献18)。それはまた、cdk2/サイクリンE複合体の活性化を阻害する(非特許文献19;非特許文献20;非特許文献21)。ラパマイシンの効果は、p70s6キナーゼやcdk2/サイクリンEへの直接結合によって媒介されるのではなく、これらキナーゼの活性化状態を調節する上流成分へのラパマイシン-FKBP複合体の作用による。
【0010】
一般に、ラパマイシン、シクロスポリンおよびFK506などの免疫抑制剤の作用が、それらの各々の細胞内受容体タンパク(イムノフィリンと呼ばれる)との複合体の形成に依存することは受け入れられている。これらの免疫抑制剤がそれらの各々のイムノフィリンと結合することは、イムノフィリンのシス-トランスペプチジルプロリルイソメラーゼ(PPIase)活性を阻害するが、PPIase阻害は、免疫抑制活性を媒介するほど充分ではない(非特許文献22)。ディールス-アルダー付加物である2種のラパマイシン類似物(一方は4-フェニル-1,2,4-トリアゾリン-3,5-ジオンとの付加物であり、他方は4-メチル-1,2,4-トリアゾリン-3,5-ジオンとの付加物)は、FKBPに結合し、そのPPIase活性を阻害したが、検出可能な免疫抑制活性を示さなかった。モル大過剰のフェニル-トリアゾリンジオン・ディールス-アルダー付加物は、マイトジェン誘発のマウス胸腺細胞増殖におけるDNA合成へのラパマイシンの効果を競合的に阻害することが示されている(非特許文献23)。最近の証拠は、シクロフィリン-シクロスポリンAやFKBP-FK506などのバイナリーイムノフィリン-薬物複合体が、特定の標的タンパクに作用することによってシグナルトランスダクションを遮断することを可能にする新しい機能を獲得していることを示唆している。シクロフィリン-シクロスポリンAおよびFKBP-FK506複合体の両方の分子標的は、Ca+2/カルモデュリン(calmodulin)依存性セリン/スレオニンホスファターゼカルシネウリン(calcineurin)として同定されている(非特許文献24;非特許文献25;非特許文献26;非特許文献27;非特許文献28)。
【0011】
ラパマイシンの抗菌活性および免疫抑制活性は、ラパマイシンと、FK506結合タンパク(FKBP)系統群のあるメンバーと、少なくとも1種の付加的な第3のタンパク(ラパマイシンの標的(TOR)と呼ばれる)とからなる複合体によって媒介される。FKBPの系統群については、アーミステッド(Armistead)およびハーディング(Harding)によって総説が与えられている(非特許文献29)。ラパマイシンの抗菌活性における関連FKBP分子は、FKBP12であることが示されている(非特許文献30)。哺乳動物細胞について、関連FKBPは研究中である。2種のTORタンパク(TOR1およびTOR2)は酵母において同定されているが(非特許文献31)、ヒト細胞中におけるラパマイシンの標的は、不明のままである。酵母TOR2のカルボキシ末端は、2種のタンパク(すなわち、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼのp110サブユニットおよびVPS34)と、20%の同一性を有することが示され、また、酵母液胞選別タンパクはPI 3K活性を有することが示されている。しかし、ジェイ・ブレニス(J. Blenis)らは、ラパマイシン-FKBP12複合体が、p110,p85 PI 3K複合体によって、PDGF刺激された細胞に対するその効果を直接媒介しないことを報告している。
【特許文献1】米国特許第3,929,992号
【特許文献2】米国特許第4,885,171号
【特許文献3】米国特許第4,401,653号
【特許文献4】米国特許第5,100,899号
【特許文献5】米国特許第5,078,999号
【特許文献6】米国特許第5,080,899号
【特許文献7】米国特許第4,316,885号
【特許文献8】米国特許第4,650,803号
【特許文献9】米国特許第5,118,678号
【特許文献10】米国特許第5,100,883号
【特許文献11】米国特許第5,118,677号
【特許文献12】米国特許第5,130,307号
【特許文献13】米国特許第5,117,203号
【特許文献14】米国特許第5,194,447号
【特許文献15】WO 93/07269
【非特許文献1】カナディアン・ジャーナル・オブ・フィジオロジカル・ファーマコロジー(Canadian Journal of Physiological Pharmacology)55,48-51(1977)
【非特許文献2】カルネ、アール・ワイ(Calne,R.Y.)ら、ランセット(Lancet)1989,no.2,p.227
【非特許文献3】モリス、アール・イー(Morris,R.E.)およびメイザー、ビー・エム(Meiser,B.M.)、メディカル・サイエンス・リサーチ(Medical Science Research)1989,No.17,p.609-10
【非特許文献4】アール・アール・マーテル(R.R. Martel)ら、カナディアン・ジャーナル・オブ・フィジオロジー・アンド・ファーマコロジー(Can. J. Physiol. Pharmacol.)55,48(1977)
【非特許文献5】FASEB 3,3411(1989)
【非特許文献6】FASEB 3,5256(1989)
【非特許文献7】アール・ワイ・カルネ(R.Y. Calne)ら、ランセット(Lancet)1183(1978)
【非特許文献8】フィフス・イント・コンフ・インフラム・レス・アソク(Fifth Int. Conf. Inflamm. Res. Assoc.)121(要約),(1990)
【非特許文献9】モリス、アール(Morris,R.)ジャーナル・オブ・ハート・アンド・ラング・トランスプラント(J. Heart Lung Transplant)11(pt.2):197(1992)
【非特許文献10】シュライバー(Schreiber)ら、(1992)テトラヘドロン(Tetrahedron)48:2545-2558
【非特許文献11】ガラト・エイ(Galat A.)ら、(1992)バイオケミストリー(Biochemistry)31(8);2427-2437
【非特許文献12】フェレラ・エイ(Ferrera A)ら、(1992)ジーン(Gene)113(1):125-127
【非特許文献13】アーミステッド(Armistead)およびハーディング(Harding)、アニュアル・リポーツ・イン・メディカル・ケミストリー(Ann. Reports in Med. Chem.)28:207-215,1993
【非特許文献14】セーガル(Sehgal)らによる総説;メディカル・リサーチ・レビュー(Med. Research Rev.)14:1-22,1994
【非特許文献15】カルボ(Calvo)ら、プロシーディングズ・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・オブ・ユー・エス・エイ(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)89:7571-7575,1992
【非特許文献16】チュング(Chung)ら、セル(Cell)69:1227-1236,1992
【非特許文献17】クオ(Kuo)ら、ネイチャー(Nature)358:70-73,1992
【非特許文献18】プライス(Price)ら、サイエンス(Science)257:973-977,1992
【非特許文献19】フラナガン(Flanagan)ら、アナルズ・オブ・ニューヨーク・アカデミー・オブ・サイエンシズ(Ann. N.Y. Acad. Sci.)印刷中
【非特許文献20】フラナガン(Flanagan)ら、モレキュラー・アンド・セルーラー・バイオロジー(Mol. Cell Biol.)印刷中
【非特許文献21】フラナガン(Flanagan)ら、ジャーナル・オブ・セル・バイオケミストリー(J. Cell Biochem.)17A:292,1993
【非特許文献22】アーミステッド(Armistead)およびハーディング(Harding)、アニュアル・リポーツ・イン・メディカル・ケミストリー(Annual Reports in Med. Chem.)28:207-215:1993
【非特許文献23】オケイン(Ocain)ら、バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ(Biochem. Biophys. Res. Commun.)192:1340,1993
【非特許文献24】ジェイ・リウ(J. Liu)ら、セル(Cell)66,807,1991
【非特許文献25】ジェイ・リウ(J. Liu)ら、バイオケミストリー(Biochemistry)31,3896,1992
【非特許文献26】ダブリュー・エム・フラナガン(W.M. Flanagan)ら、ネイチャー(Nature)352,803,1992
【非特許文献27】マッキャフリー(McCaffrey)ら、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. Chem.)268,3747,1993
【非特許文献28】マッキャフリー(McCaffrey)ら、サイエンス(Science)262:750,1993
【非特許文献29】アニュアル・リポーツ・イン・メディカル・ケミストリー(Annual Reports in Med. Chem.)28:207-215:1993
【非特許文献30】ハイトマン(Heitman)ら、サイエンス(Science)253:905-909:1993
【非特許文献31】クンツ(Kunz)ら、セル(Cell)73:585-596:1993
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
免疫調節剤、抗再狭窄剤または抗腫瘍剤の同定、設計および合成のための新規な哺乳動物起源のラパマイシン-FKBP12結合タンパクの提供が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、GST-FKBP12-ラパマイシンの複合体に結合する単離され、クローン化され、かつ、発現されたタンパクに関する。これらタンパクは、モルト(Molt)4T細胞白血病の膜調製物から単離される。4種の新規なタンパクのサイズは、PAGE移動法によって、125±12キロダルトン(kDa)、148±14kDa、208±15kDaおよび210±20kDaであると推定され、それぞれ、125kDa、148kDa、208kDa、および210kDaとして表されている。これら4種のタンパクは、エフェクタータンパクとも呼ばれる。
【0014】
本発明のタンパクは、酵素阻害剤アッセイや結合アッセイなどのスクリーニングアッセイに用いて、内因性の複合体およびリガンド、ならびに、それらの機能を調節する新規な外因性の化合物(ラパマイシン様)を同定することができる。それらは、再狭窄や免疫調節に対して、また、抗腫瘍剤として、治療上の利点を有する化合物を同定するアッセイに用いることもできる。本発明のタンパクをクローニングすることは、これらタンパクを大量に生産することを可能にするだけでなく、関連のアンチセンス療法を開発する基礎をも提供する。免疫調節活性(移植手術の拒絶反応、対宿主性移植片病、狼瘡などの自己免疫疾患、重症筋無力症、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、I型糖尿病、ならびに、乾癬、皮膚炎、湿疹、脂漏症、炎症性腸疾患、肺炎、喘息、および眼のブドウ膜炎などの炎症疾患に対する使用)、抗再狭窄活性および抗腫瘍活性を用いてアンチセンス療法を実施するためのcDNAクローンの使用は、本発明の範囲内に含まれる。
【0015】
本発明のタンパクは、T細胞白血病細胞系モルト4の細胞(ATCC1582、アメリカン・タイプ・セル・カルチャー(American Type Cell Culture)、12301パークローン・ドライブ(Parklawn Drive)、ロックビル(Rockville)、MD、USA、20852)、B細胞リンパ腫、BJAB、または正常なヒトT細胞などの哺乳動物細胞から単離することができる。これらの哺乳動物細胞は、低張圧緩衝液A(100mM HEPES、pH7.5、20mM KCl、1mM EDTA、0.4mM PMSFおよび2mM β-メルカプトエタノール(2-ME))などの、プロテアーゼ阻害剤および還元剤(2-ME)を含有する緩衝液中で溶解させることができる。細胞核および未破壊細胞は、タンパク分解を最小限に抑える温度で遠心分離によって取り除かれる。次いで、これら細胞の膜画分は、100,000gの超遠心分離によって濃縮またはペレット化することができる。膜ペレットの界面活性剤による可溶化は、CHAPSO(3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート;12mM)またはトリトンX100(ポリエチレングリコール4-イソオクチルフェニルエーテル)を含む緩衝液B(50mM Tris、pH7.2、100mM NaCl、20mM KCl、0.2mM PMSF、1mM 2-ME、2mM CaCl、2mM MgCl、5μg/mlアプロチニン、ロイペプチン、ペプスタチンAおよびアンチペイン)などの界面活性剤含有緩衝液中で実施する。次いで、可溶化された膜タンパクは、タンパク分解を最小限に抑える温度で100,000gの超遠心分離によって、破砕物から分離することができる。次いで、可溶化された膜タンパクを含有する上清を、タンパク分解を最小限に抑える温度で、プロテアーゼ阻害剤の存在下、グルタチオン樹脂などのアフィニティー樹脂に前吸着させる。上清から樹脂を除去するために遠心分離した後、この上清を、次いで、タンパク分解を最小限に抑える温度で、FKBPに複合体化したラパマイシンまたはラパマイシン類似体、例えば、GST-FKBP12--ラパマイシンと共にインキュベートする。次いで、FKBPに複合体化したラパマイシンまたはラパマイシン類似物、例えば、GST-FKBP12--ラパマイシンと共にインキュベートした可溶化膜タンパクの混合物は、タンパク分解を最小限に抑える温度で、アフィニティー樹脂とインキュベートして、ラパマイシンまたはラパマイシン類似物、FKBP融合タンパクおよび結合タンパクの複合体を結合させることができる。最も非特異的なタンパクを、界面活性剤含有緩衝液、例えば、緩衝液C(50mM Tris、pH7.2、100mM NaCl、20mM KCl、0.2mM PMSF、1mM 2-MEまたは10mM ジチオスレイトール、0〜5mM CaCl、0〜5mM MgCl、5μg/mlアプロチニン、ロイペプチン、ペプスタチンAおよびアンチペイン、ならびに0.1%トリトンX100(ポリエチレングリコール4-イソオクチルフェニルエーテル))を用いて、すすいだ後、これらタンパクを、樹脂から解離させるのに充分な界面活性剤を含有する緩衝液(例えば、ラエムリ(Laemli)、ネイチャー(Nature)227:680,1970に記載の、必要に応じてグリセロールまたは色素を含むラエムリ緩衝液)などの変性条件下で、または、5mMグルタチオンなどのアフィニティーカラムに適当な溶出化合物を含有する緩衝液などの非変性条件下で、樹脂から溶出させる。次いで、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)を用いて、これらタンパクをサイズによって分離することができる。
【0016】
本発明はまた、上記タンパクのゲノムDNA配列、ならびに、上記タンパクの遺伝子に対応するcDNAおよびアンチセンスRNAおよびDNA配列を含む。本発明はさらに、上記タンパクと少なくとも機能的に相同または等価である他の哺乳動物種のタンパク、ならびに、かかる相同または等価タンパクのDNA遺伝子配列、およびかかる相同または等価タンパクの遺伝子に対応するcDNAおよびアンチセンスRNAおよびDNA配列を含む。
【0017】
本発明の目的に対して、本発明のタンパクの等価物は、上記タンパクに対して実質的に類似しているが、同一ではないアミノ酸配列を有する、タンパク、タンパク断片および/または切断された形態であると見なされ、かかる等価物は上記タンパクに類似したラパマイシン-FKBP複合体に結合する特性および機能を示す。それゆえ、本明細書では、本発明の125kDa、148kDa、208kDa、および210kDaタンパクに言及することは、上記の125kDa、148kDa、208kDa、および210kDaタンパクと実質的に類似しているが、同一ではないアミノ酸配列を有する、相同または等価タンパク、ならびに、断片化および/または切断された形態を示し、含むものと理解すべきである。
【0018】
これらタンパクあるいは相同または等価タンパクは、様々な細胞タイプから同様の方法によって、および/または、組換えDNA法によって、生成させることができ、また、部位特異的変異誘発処理を含む手法によって改変してもよい。例えば、本発明の遺伝子は、これらタンパクの1つまたは全部を、単離に有利な融合相手(例えば、HISオリゴマー、免疫グロブリンFc、グルタチオンS-トランスフェラーゼ、FLAGなど)との融合タンパクとして発現するように構築することができる。可溶形になる変異や切断を部位特異的変異誘発処理によって導入することができ、これにより単離が有利になりうる。
【0019】
本発明はさらに、結合親和性を保持しているが、活性タンパクのアミノ酸配列より少ないアミノ酸配列を有する、オリゴペプチド断片、切断形およびタンパク断片を含む。本発明はまた、これらタンパクに特異的なモノクローナルおよびポリクローナル抗体と、それらの使用とを含む。このような使用には、免疫調節および/または抗腫瘍活性のための新規な薬剤をスクリーニングする方法や、免疫抑制薬を服用している個体から得た生物学的試料中の親化合物および/または代謝物を測定する方法が含まれる。免疫調節活性(移植手術の拒絶反応、対宿主性移植片病、狼瘡などの自己免疫疾患、重症筋無力症、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、I型糖尿病、ならびに、乾癬、皮膚炎、湿疹、脂漏症、炎症性腸疾患、肺炎、喘息、および眼のブドウ膜炎などの炎症疾患に対する使用)、および抗腫瘍活性を用いてアンチセンス療法(ミリガン(Milligan)ら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)36:1923-1936,1993)を実施するためのcDNAクローンの使用も、本発明の範囲内に含まれる。
【0020】
本発明のタンパクは、当業者に周知の組換えDNA技術によって製造することもできる。つまり、課題のタンパクの遺伝子は、このタンパクを、リシンCなどのプロテアーゼで切断することによって部分的なアミノ酸配列を得て、得られたタンパク断片を微孔HPLCによって単離した後、断片の配列決定(マツダイラ(Matsudaira)、ア・プラクティカル・ガイド・トゥー・プロテイン・アンド・ペプチド・ピュリフィケーション・フォア・マイクロシークエンシング(A Practical Guide To Protein and Peptide Purification for Microsequencing)中、アカデミック・プレス(Academic Press)(サンディエゴ,CA,1989))を行うことによってクローン化することができる。次いで、決定された配列は、ヒトcDNAライブラリーを直接スクリーニングしたり、ポリメラーゼ連鎖反応によってプローブを生成させたりするのに用いることができるオリゴヌクレオチドプローブを製造するのに用いることができる。ライブラリーはヒトT細胞または細胞系モルト(Molt)4、ジュルカット(Jurkat)、あるいはその他のものなどから作成して、クローンを得ることができる。これらのクローンを用いて、タンパクの全長遺伝子、つまり完全オープンリーディングフレームがクローン化されるまで、付加的な配列を含む付加的なクローンを同定することができる。
【0021】
ある種のタンパクが、タンパクのサイズから当初予想されたものより長いオープンリーディングフレームによってコードされ得ることは当該分野でよく知られている。これらタンパクは、完全なオープンリーディングフレームから翻訳された前駆体タンパク(例えば、IL-1β)や、下流の開始コドンを用いて翻訳されたタンパク(例えば、B型肝炎表面抗原)の切断産物を表す場合がある。この知見を考慮して、ここで用いる「cDNA」なる用語は、上で考察したように、本発明のタンパクまたはタンパク断片を、同時にまたは別々に、あるいは切断された形でコードする遺伝子の完全なオープンリーディングフレームに対するcDNAまたはその任意の部分を意味するものと理解される。
【0022】
相補的な方策では、本発明のタンパクに対する遺伝子は、FKBP12:RAPAをクローニング用トラップとして用いたインタラクティブ酵母クローニング(interactive yeast cloning)技術によって同定してもよい。これらの方策を組み合わせて、クローンの同定を早めることもできる。
【0023】
4つのタンパクのいずれかの遺伝子をコードする関連cDNAクローンは、当該技術分野で標準的な発現ベクターを用いて、イー・コリ(E. coli)、酵母、またはバキュロウイルス感染細胞あるいは哺乳動物細胞で発現させることができる。単離は、上記のように実施することができ、cDNAは、単離に有利な融合相手(例えば、HISオリゴマー、免疫グロブリンFc、グルタチオンS-トランスフェラーゼなど)との融合タンパクを発現するように製造することができる。可溶形になる変異を部位特異的変異誘発処理によって導入することができ、これにより単離が有利になりうる。
【0024】
このようなcDNAクローンの使用には、組換えタンパクの製造が含まれる。さらに、このような組換えタンパク、または哺乳動物細胞から単離された対応の天然タンパク、あるいはその断片(ペプチドオリゴマーを含む)は、これらタンパクに対する抗体の生成に有用である。簡単に言えば、モノクローナルまたはポリクローナル抗体は、当該技術分野で標準的な技術を用いて、組換えタンパク、または哺乳動物細胞から単離された対応の天然タンパク、あるいはその断片(担体タンパク(例えば、キーホールリンペットヘモシアニンまたはウシ血清アルブミン)に結合したペプチドオリゴマーを含む)で動物を免疫することによって誘発される。これらの抗体は、哺乳動物細胞から単離された天然タンパク、あるいは、イー・コリ(E. coli)、酵母、またはバキュロウイルス感染細胞あるいは哺乳動物細胞、あるいは細胞産物に由来する組換えタンパクの精製法に用いることができる。
【0025】
このようなcDNAクローンの使用には、組換えタンパクの製造が含まれる。さらに、このような組換えタンパク、または哺乳動物細胞から単離された対応の天然タンパクは、免疫調節および/または抗腫瘍活性のための合成化合物、天然物、外因性または内因性の物質などの新規な薬剤をスクリーニングする方法に有用である。スクリーニングしうる天然物には、細胞溶解物、細胞上清、植物抽出物、および真菌や最近の天然ブロスが含まれるが、これらには限定されない。競合結合アッセイの一例としては、マトリックスに(共有結合的にまたは非共有結合的に)結合させたこれらタンパクの1つを、上記の化合物、天然物、細胞溶解物または細胞上清、および標識したラパマイシン:FKBP複合体を含有する緩衝液と共にインキュベートすることができる。これら化合物、天然物、外因性または内因性の物質が、この複合体または特異的抗体の結合を競合的に阻害する能力を評価することができる。複合体を標識する方法の例には、放射標識、蛍光または化学ルミネセンス標識、ルシフェラーゼなどのFKBPとの融合タンパク、および、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、アセチルコリンエステラーゼ(ACHE)などの酵素への結合が含まれる。酵素アッセイの一例としては、上記タンパクは、合成化合物、天然物、外因性または内因性の物質などの新規な薬剤の存在下または非存在下で、基質と共にインキュベートされ、タンパクの酵素活性が評価することができる。免疫抑制薬を服用している個体から得た生物学的試料中の親化合物および/または代謝物を測定する方法は、これらタンパクを用いて評価することができる。
【0026】
本発明は、免疫抑制剤または抗腫瘍剤として有用でありうる物質を同定する方法を含む。かかる方法は、以下の工程を利用している:
a)試験物質を、本発明の4つの哺乳動物タンパク(約125kDa、約148kDa、約208kDa、または約210kDa;固形担体に結合されている)の1つと組み合わせる工程、
b)該試験物質と、工程(a)の固形担体に結合させたタンパクとを、該試験物質が該タンパクに結合するのに適当な条件下で維持する工程、および
c)該試験物質の結合が工程(b)で発生したかどうかを決定する工程。
【0027】
本発明はまた、以下の工程を伴う、免疫抑制剤または抗腫瘍剤として有用でありうる物質を同定する方法を含む。
a)試験物質を、本発明の哺乳動物タンパク(固形担体に結合されている)の1つと組み合わせる工程、
b)該試験物質と、工程(a)の固形担体に結合させたタンパクとを、該試験物質が該タンパクに結合するのに適当な条件下で維持する工程、および
c)該試験物質の存在が、哺乳動物タンパクの活性を調節したかどうかを決定する工程。
【0028】
本発明はさらに、FKBPと複合体を形成した場合に、本発明の4つの上記タンパクの1つと結合するラパマイシン、ラパマイシン類似物またはラパマイシン代謝物を、生物学的試料中に検出する方法を含む。かかる方法は、以下の工程からなる:
a)生物学的試料をFKBPと組み合わせ、ラパマイシン、ラパマイシン類似物またはラパマイシン代謝物が該生物学的試料中に存在すれば、ラパマイシン:FKBP複合体、ラパマイシン類似物:FKBP複合体、またはラパマイシン代謝物:FKBP複合体を含有する第1の混合物を得る工程、
b)第1の混合物を本発明のタンパク(固形担体に結合されている)の1つに添加することにより、第2の混合物を調製する工程、
c)工程(b)の第2の混合物を、ラパマイシン:FKBP複合体、ラパマイシン類似物:FKBP複合体、またはラパマイシン代謝物:FKBP複合体が、存在するならば、本発明のタンパクに結合するのに適当な条件下で維持する工程、および
d)ラパマイシン:FKBP複合体、ラパマイシン類似物:FKBP複合体、またはラパマイシン代謝物:FKBP複合体と、該タンパクとの結合が工程(c)で発生したかどうかを決定する工程。
【0029】
また、アンチセンス治療剤を生成するためにcDNAクローンを使用することも本発明に包含される。これは、ミリガン(Milligan)ら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)36:14:1924-1936に記載されているような当該分野の技術を用いることにより達成することができる。この開示および特許請求の範囲の目的のために、アンチセンスRNAおよびDNAは、天然のバックボーンを有するまたは修飾されたバックボーンを利用する本発明の4つのタンパク(125kDa、148kDa、208kDaまたは210kDa)のうちの1つをコードするcDNAクローン由来のRNAおよびDNA鎖を包含すると理解される。RNAおよびDNAバックボーンのかかる修飾は、ミリガン(Milligan)ら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)36:14:1924-1936に記載されている。最近開示された(ミリガン(Milligan)ら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)36:14:1924-1936)当該分野の技術により創製されるアンチセンス化合物は、免疫応答を調節するのに有用であり、従って腎臓、心臓、肝臓、肺、骨髄、膵臓(島細胞)、角膜、小腸および皮膚同種移植および心臓弁異種移植のような移植拒絶の治療または抑制に;狼瘡、慢性関節リウマチ、糖尿病、重症筋無力症および多発性硬化症のような自己免疫疾患および乾癬、皮膚炎、湿疹、脂漏症、炎症性腸疾患および眼ブドウ膜炎のような炎症性疾患の治療または抑制に有用であり得る。本発明のアンチセンス分子は、抗腫瘍、抗真菌活性および抗増殖活性を有し得る。したがって、本発明の化合物は固形腫瘍、成人T細胞白血病/リンパ腫、真菌感染症および再発狭窄症およびアテローム性動脈硬化症のような過増殖血管疾患の治療にも有用であり得る。したがって、本発明はまた、哺乳動物、好ましくはヒトにおける上記疾患および症状の治療法よりなる。該方法は、本発明の関連するアンチセンス治療剤の有効量を、投与の必要な哺乳動物に投与することよりなる。
【0030】
上記疾患状態の治療または抑制のために投与する場合には、本発明のアンチセンス分子は、哺乳動物に経口的、非経口的、鼻内、気管支内、経皮的、局所的、膣内、または直腸内に投与することができる。
【0031】
本発明のアンチセンス分子を免疫抑制剤または抗炎症剤として用いる場合、それらは1またはそれ以上の他の免疫調節剤と組み合わせて投与することができると考えられる。かかる他の免疫調節剤には、アゼチオプリン、プレドニゾンおよびメチルプレドニゾンのようなコルチコステロイド、シクロホスファミド、ラパマイシン、シクロスポリンA、FK-506、OKT-3およびATGが含まれるがこれらに限定されるものではない。本発明の複合体を、免疫抑制を誘導するまたは炎症症状を治療するためのかかる他の薬または剤と組み合わせることにより、所望の効果を得るために必要な該剤のそれぞれの量はより少量ですむ。かかる併用療法の基礎はステプコウスキー(Stepkowski)により確立されており、彼の結果が示すところによると、下治療用量(subtherapeutic dose)のラパマイシンおよびシクロスポリンAの併用により、心臓同種移植生存時間を著しく延長した(トランスプランテーション・プロシーディングズ(Transplantation Proc.)23:507(1991))。
【0032】
一般にこれらのアンチセンス化合物での治療は、該化合物の最適用量未満の少用量で開始する。その後、該条件下で最適効果に到達するまで投与量を増やす。正確な投与量は、治療される個々の対象についての経験に基づき、投与する医師が決定する。一般に、本発明のアンチセンス化合物は、有害な副作用を全く起こさずに有効な結果を与える濃度にて最も望ましく投与される。
【0033】
また、上記アンチセンス化合物の治療価値に鑑みれば、本発明は、本発明の125kDa、148kDa、208kDaおよび210kDaのタンパクをコードするcDNAクローン由来のアンチセンスRNAおよびアンチセンスDNA化合物を含有する医薬組成物をも包含する。
【0034】
また、本発明は、本発明のタンパクを単離するための以下の方法並びにそれから単離されるタンパクよりなる。
哺乳動物細胞からタンパクを単離する方法は以下の工程からなる。
1.関心のある哺乳動物細胞を増殖させ収穫する。上記のとおり、該細胞はT細胞由来(例えば、T細胞リンパ腫、白血病、正常ヒトT細胞)、B細胞由来(例えば、EBV形質転換B細胞、正常ヒトB細胞)、肥満細胞、またはラパマイシンに感受性の他の細胞源であってもよい。該細胞は、収穫後直ちに加工しても、または加工前に例えばペレットにて凍結保存してもよい。凍結保存した細胞は、−70〜80℃で凍結保存されるドライアイスおよびエタノール浴中で使用するまで保存してもよい。関心の細胞を増殖させ収穫するこの工程は、本方法の第1工程または本方法のための単なる予備工程と考えてもよい。
【0035】
2.タンパク分解を最小限に抑える温度(例えば、4℃)で緩衝剤(例えば、HEPES、トリス,pH7.5)、低塩(例えば、10〜50mM NaClまたはKCl)、キレート剤(例えば、1〜2mM EDTA)、プロテアーゼ阻害剤(例えば、0.4mM PMSF)および還元剤(例えば、2mM 2-MEまたは1〜20mMジチオスレイトール)を含有する緩衝液中で細胞を溶解する。哺乳動物細胞は、音波溶解、ダウンシング(douncing)などの細胞溶解を起こすことのできるいずれの方法で処理してもよいと理解されるべきである。
【0036】
3.タンパク分解を最小限に抑える温度(例えば、4℃)にて遠心分離することにより、ライゼートから破壊されていない細胞または細胞核を前除去する。例えば1600g、10分間の遠心分離が、破壊されていない細胞および細胞核をライゼートから前除去するのに十分であることが判明した。この工程は強制的なものではないが、後続する工程のためのより清澄な調製物を与える。
【0037】
4.ついで、前清澄化ライゼート中の膜画分を、例えば超遠心分離により濃縮する。この濃縮の一例として、100,000gで1〜1.5時間の超遠心分離が挙げられる。
【0038】
5.ついで膜タンパク(例えば、貫膜、内因性および膜結合タンパク)を可溶化する。これは、タンパク分解を最小限に抑える温度(例えば、4℃)にて、タンパクを有害に変性することなくこれを可溶化する界面活性剤、緩衝剤(例えば、20〜50mMトリスまたはHEPES,pH7.2)、塩(例えば、100〜200mM NaCl+20mM KCl)、還元剤(例えば、1〜2mM 2-MEまたは1〜20mMジチオスレイトール)、プロテアーゼ阻害剤(例えば、0.2mM PMSF、5μg/mlアプロチニン、リューペプチン、ペプスタチンAおよびアンチパイン)、二価カチオン(例、0〜5mM CaCl、0〜5mM MgCl)を含有する緩衝液中、工程4のペレットをインキュベートすることにより行ってもよい。この工程で有用な界面活性剤としては、例えば、CHAPSO(3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホナート)またはトリトンX100(ポリエチレングリコール4-イソオクチルフェニルエーテル)が挙げられる。この工程の後、該混合物は可溶化膜タンパクおよび非可溶化細胞破片を含有する。
【0039】
6.該可溶化膜タンパクを、タンパク分解を最小にする温度(例えば、4℃)にて、例えば超遠心分離(例えば、100,000g、1〜1.5時間)により非可溶化細胞破片から分離する。
【0040】
7.アフィニティー樹脂に直接結合するタンパクの吸収を許容し、タンパク分解を最小限に抑える温度(例えば、4℃)および時間にて、緩衝剤(例えば、20〜50mMトリスまたはHEPES,pH7.2)、塩(例えば、100〜200mM NaCl+20mM KCl)、還元剤(例えば、1〜2mM 2-MEまたは10〜20mMジチオスレイトール)、プロテアーゼ阻害剤(例えば、0.2mM PMSF、5μg/mlアプロチニン、ロイペプチン、ペプスタチンAおよびアンチペイン)、二価カチオン(例えば、0〜5mM CaCl、0〜5mM MgCl)を含有する緩衝液中、可溶化膜タンパクを含有する上清をアフィニティー樹脂と共にインキュベートする。
【0041】
8.ついで、タンパク分解を最小限に抑える温度(例えば、4℃)で、遠心分離により上清から該樹脂を除去する。
【0042】
9.ついで、エフェクタータンパクの融合FKBPタンパク:ラパマイシンまたは類似物複合体に対する結合を許容し、タンパク分解を最小限に抑える温度および時間(例えば、4℃および1〜2時間)にて、緩衝剤(例えば、20〜50mMトリスまたはHEPES,pH7.2)、塩(例えば、100〜200mM NaCl+20mM KCl)、還元剤(例えば、1〜2mM 2-MEまたは1〜20mMジチオスレイトール)、プロテアーゼ阻害剤(例えば、0.2mM PMSF、5μg/mlアプロチニン、ロイペプチン、ペプスタチンAおよびアンチペイン)、二価カチオン(例えば、0〜5mM CaCl、0〜5mM MgCl)を含有する緩衝液中、FKBP12+タンパク[これは所望のエフェクタータンパクの単離を促進し、また、これにより融合タンパクがアフィニティー樹脂またはアフィニティーカラム(例えば、GST-FKBP12、ヒスチジノリゴマー-FKBP12、ビオチン-FKBP12など)に結合する]の融合タンパクに複合体化させたラパマイシンまたはラパマイシン類似物(LAFにおいてIC50<500nM)と共に該上清をインキュベートする。
【0043】
10.エフェクタータンパクおよび融合FKBPタンパク:ラパマイシンまたはアナログの複合体のアフィニティー樹脂に対する結合を許容し、タンパク分解を最小にする温度および時間(例えば、4℃および0.5〜2時間)にて、エフェクタータンパクおよび融合FKBPタンパク:ラパマイシン複合体を含有する工程9の混合物を、アフィニティー樹脂と共にインキュベートする。
【0044】
11.非特異的タンパクの結合を解離するが所望のタンパクおよびRAPA−FKBP間の複合化を解離しない緩衝液、例えば緩衝剤(例えば、20〜50mMトリスまたはHEPES,pH7.2)、塩(例えば、100〜1000mM NaCl、KCl)、還元剤(例えば、1〜2mM 2-MEまたは10〜20mMジチオスレイトール)、プロテアーゼ阻害剤(例えば、0.2mM PMSF、5μg/mlアプロチニン、ロイペプチン、ペプスタチンAおよびアンチペイン)、二価カチオン(例えば、0〜5mM CaCl、0〜5mM MgCl)および非特異的タンパクの結合を解離するが該4つのタンパクおよびRAPA-融合FKBPタンパク間の複合化を解離しない界面活性剤(例えば、トリトンX100(ポリエチレングリコール4-イソオクチルフェニルエーテル))を含有する緩衝液を用いて、ほとんどの非特異的タンパクを該樹脂から洗い流す。
【0045】
12.該樹脂から該エフェクタータンパクおよび融合FKBPタンパク:ラパマイシン複合体を、それを樹脂から解離するのに十分な界面活性剤を含有する緩衝液(例えば、グリセロールまたは染料を含むまたは含まないラエムリ(Laemli)緩衝液、ラエムリ(Laemli)、ネーチャー(Nature)227:680,1970)のような適当な緩衝液、またはグルタチオン、ヒスチジンのようなアフィニティーカラム用の適当な溶出化合物を用いて溶出させる。
【0046】
13.ついで、該エフェクタータンパクをサイズにより分離する。これは、ポリアクリルアミドゲル電気泳動およびサイズ排除カラムクロマトグラフィーを包含する(しかし、これに限定されるわけではない)、該タンパクをサイズにより分離するいずれの方法で行ってもよい。
【0047】
また、工程8において、LAFにおいてIC50<500nMであるラパマイシンまたはラパマイシンアナログを緩衝液に置換する方法である対照法により単離されたタンパクを比較することも有用であり得、ラパマイシン:FKBP複合体に結合するタンパクをより容易に識別するために使用することができる。
【0048】
また、本発明のタンパクは、当業者によく知られている組換えDNA技術により製造することができる。すなわち、タンパクを適当なエンドペプチダーゼ(例えば、リシンC)で消化することにより部分アミノ酸配列を得、得られたタンパク断片を小口径HPLCにより単離し、ついで断片を配列決定することにより、問題のタンパクの遺伝子をクローニングすることができる(マツダイラ(Matsudaira)、ア・プラクティカル・ガイド・ツー・プロテイン・アンド・ペプチド・ピュリフィケーション・フォー・ミクロシークエンシング(A Practical Guide to Protein and Peptide Purification for Microsequencing)、アカデミック・プレス(Academic Press)、サンジエゴ(San Diego)CA,1989)。ついで、決定された配列を用いて、ヒトcDNAライブラリー(例えば、ヒトT細胞、モルト(Molt)4、ジュルカト(Jurkat)などについてのもの)をスクリーニングするために使用することができるオリゴヌクレオチドプローブを作製しクローンを得ることができる(サムブルック(Sambrook)、フリッチュ(Fritsch)およびマニアタス(Maniatas)、モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning)、ア・ラボラトリー・マニュアル(A Laboratory Manual)、コールド・スプリング・ハーバー・プレス(Cold Spring Harbor Press)1989)。タンパクの全遺伝子をクローニングするまで、これらのクローンを用いて追加的配列を含有する追加的クローンを同定することができる(サムブルック(Sambrook)、フリッチュ(Fritsch)およびマニアタス(Maniatas)、モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning)、ア・ラボラトリー・マニュアル(A Laboratory Manual)、コールド・スプリング・ハーバー・プレス(Cold Spring Harbor Press)1989)。補足的な戦略においては、クローニングのためのトラップとしてFKBP12:RAPAを用いて、相互作用する酵母クローニング技術により遺伝子を同定してもよい(チエン(Chien)ら、プロシーディングズ・オブ・ナチュラル・アカデミック・サイエンシーズ(Proc. Natl. Acad. Sci.)88:9578-9582,1991)。また、これらの戦略を組み合わせて該クローンの同定を速めてもよい。
【0049】
また、大腸菌、酵母またはバクロウイルス感染細胞または哺乳動物細胞中、当該分野における発現ベクターを用いて、関連するcDNAクローンを発現させることもできる。単離は上記のとおりに行うことができ、あるいは該cDNAは単離において利点を与える融合相手(例えば、HISオリゴマー、免疫グロブリンFc、グルタチオン S-トランスフェラーゼなど)との融合タンパクとして作製することができる。また、可溶形態を生じさせる突然変異は、特定部位の突然変異誘発により起こすことができ、単離における利点を与えるであろう。
【0050】
同様の手法を用いて、マウス、ラット、サル、イヌおよび他の哺乳動物種における相同体を得ることができる。さらに、該タンパクのヒトクローンの単離の際には、該クローンを用いて他の哺乳動物種における相同体についてスクリーニングすることができる。また、これらの相同体を用いて、免疫調節活性を有する化合物、内因性リガンド、外因性リガンドについて結合測定法を進め、ハイスループットスクリーニングアッセイ(high through put screening assay)を行うことができる。
【0051】
かかる免疫調節活性を有する化合物、内因性リガンドおよび外因性リガンドは、免疫応答を調節するのに有用であり、従って腎臓、心臓、肝臓、肺、骨髄、膵臓(島細胞)、角膜、小腸および皮膚同種移植および心臓弁異種移植のような移植拒絶の治療または抑制に;狼瘡、慢性関節リウマチ、糖尿病、重症筋無力症および多発性硬化症のような自己免疫疾患および乾癬、皮膚炎、湿疹、脂漏症、炎症性腸疾患および眼ブドウ膜炎のような炎症性疾患の治療または抑制に有用であり得る。
【0052】
また、上記の化合物、内因性リガンドおよび外因性リガンドは、抗腫瘍、抗真菌活性および抗増殖活性を有する。従って、本発明の化合物は固形腫瘍、成人T細胞白血病/リンパ腫、真菌感染症および再発狭窄症およびアテローム性動脈硬化症のような過増殖血管疾患の治療にも有用であり得る。
【発明の効果】
【0053】
本発明によれば、免疫調節剤、抗再狭窄剤または抗腫瘍剤の同定、設計および合成のための新規な哺乳動物起源のラパマイシン-FKBP12結合タンパクなどが提供される。
【実施例】
【0054】
実施例1
本発明のタンパクは、グルタチオン S−トランスフェラーゼ-FK506結合タンパク12(GST-FKBP)の融合タンパクを利用して単離した。GST-FKBPは、プラスミド、pGEX-FKBPを含有する組換え大腸菌により生産される。該細胞を増殖させ、IPTGで誘導し、ディー・ビー・スミス(D.B. Smith)およびケイ・エス・ジョンソン(K.S. Johnson)、ジーン(Gene)67,31,1988およびケイ・エル・グアン(K.L. Guan)およびジェイ・イー・ディクソン(J.E. Dixon)、アナリティカル・バイオケミストリー(Anal. Biochem.)192,262,1991に記載の標準的な技術を用いて該融合タンパクを単離した。セントリコン10フィルトレーションユニット(Centricon 10 filtration unit)(アミコン(Amicon))を用いてグルタチオンおよびGST-FKBP12を含有する溶液を5回交換してグルタチオンを除去し緩衝液を交換した。
【0055】
標準培地(100U/mlペニシリン、100ug/ml L-グルタミン、10%FCSを含有するRPMI1640)中でモルト4細胞(1×10)を増殖させた。該細胞を収穫し、PBS(50mMリン酸緩衝液、pH7.0、150mM NaCl)で3回洗浄し、ドライアイス-エタノール浴中でフラッシュ凍結し、−80℃で保存した。氷上、該細胞を解かし、B乳棒の付きダウンス(dounce)ホモジナイザーを用いて5mlの緩衝液A(10mMヘペス,pH7.5、20mM KCl、1mM EDTA、0.4mM PMSFおよび2mM 2-ME)中で溶解した。1600gで10分間遠心分離することにより破片を清澄化し、100,000g遠心分離(1時間)により膜画分を濃縮した後、12mM CHAPSOを含有する3mlの緩衝液B(50mMトリス,pH7.2、100mM NaCl、20mM KCl、0.2mM PMSF、1mM 2-ME、2mM CaCl、2mM MgCl、5μg/mlアプロチニン、ロイペプチン、ペプスタチンAおよびアンチペイン)中、4℃で2時間、100,000gペレットをインキュベートした。該可溶化膜タンパクを100,000g遠心分離により該破片から分離した。緩衝液B中で膨潤させた0.4mlグルタチオンセファロース樹脂に上清を3〜18時間前吸収させた後、4℃で2時間、複合化ラパマイシン-GST-FKBP12(緩衝液B中4℃にて1〜2時間、660ug GST-FKBP+60ug RAPAをインキュベートすることにより行った)と共に上清をインキュベートした。ついで、該上清を100ulグルタチオン樹脂(1:1緩衝液B)と共に4℃で2時間インキュベートした。非特異的タンパクを緩衝液C(緩衝液B+0.1%トリトン×100)で5回洗浄し、95℃で3分間インキュベートしミクロ遠心分離することにより、ラエムリ(Laemli)緩衝液中樹脂から該タンパクを溶出した。該タンパクは、7%SDS-PAGE、ついで銀染色を用いてサイズにより分離した。210kDa、208kDa、148kDaおよび125kDaの分子量のタンパクに相当する4つの帯が、RAPA+GST-FKBP12(対GST-FKBP単独)を含有する試料中、より高濃度で存在した。
【0056】
LAFと称されるマイトジェン刺激胸腺細胞増殖検定は、ラパマイシンまたはデメトキシラパマイシンのようなアナログにより抑制され、免疫抑制におけるラパマイシンアナログの相対活性を示す。免疫抑制アナログであるデメトキシラパマイシン(表1)と複合体化させたGST-FKBPを用いて同一のタンパクを単離した。ディールスアルダー付加体はFKBP12に結合しFKBP12のPPIアーゼ活性を阻害したが、検出可能な免疫抑制活性を示さず、従ってラパマイシンの標的に結合しない。類似の単離方法(すなわちラパマイシン:GST-FKBP12を置換する)においてGST-FKBP12と複合体化しているこれらの2個の化合物を用いることにより、210kDaタンパクのバックグラウンド値が得られた(ラパマイシン無し)(表1)。FK506は、FKBPに結合しFK506-FKBP複合体のカルシニューリンとの結合によりその作用の少なくともいくつかを仲介する免疫抑制化合物である。FK506は、類似の方法においてGST-FKBPと複合体化させた場合、210kDaタンパクのバックグランド値を与えたに過ぎなかった(表1)。
【0057】
【表1】

【0058】
ラパマイシンがその効果を媒介するためには多種のFKBPと結合しなければならないことが知られている。本発明のタンパクがRAPA-GST-FKBP複合体に結合し、ラパマイシンまたはFKBP12の個々に結合しないことを実証するために、単離修飾操作を用いた。その修飾操作は、(1)ラパマイシンの代わりにラパマイシン-42-ビオチングリシナートエステル(両方共、LAF検定にて等しい免疫抑制活性を示す)、(2)非外因性FKBPおよび(3)グルタチオン-樹脂の代わりにストレパタビジン−複合樹脂を用いることからなる。バックグラウンドレベルの210kDaタンパクだけをこの修飾単離操作を用いて単離した。
【0059】
210kDaタンパクを、GST--FKBP12--ラパマイシン複合体を用い、BJAB細胞(B細胞リンパ腫)ならびにフィコール・ハイパック(Ficoll-Hypaque)およびT細胞カラムを介して精製された正常なヒトTリンパ球から単離した。
【0060】
部分アミノ酸組成物の分析結果を以下の表2に示す。塩基性アミノ酸の割合は測定しなかった。
【0061】
【表2】

【0062】
実施例2
本発明の210kDa(210±20kDa)タンパクを、前記のように、アフィニティーマトリックス操作を用い、4×1011個のモルト(Molt)4細胞から単離した。結合タンパクをグリセロールおよび色素不含の1×ラエムリ(Laemli)緩衝液(0.0625M トリス-HCl、pH6.8、2%SDS、0.37M β-メルカプトエタノール)でアフィニティーマトリックスから溶出し、セントリコン(centricon)100(マサチューセッツ州、ビバリー、アミコン(Amicon))を用いる遠心分離操作により3回連続して、最初の2回は4℃で、3回目は18℃で濃縮した。濃縮試料は、最初の2回はグリセロールおよび色素不含の等容量の2×ラエムリ緩衝液で、3回目は等容量の2×ラエムリ緩衝液で、室温で2時間インキュベートすることにより、セントリコン100フィルターより溶出した。試料中のタンパクを1.5mm厚の7%ポリアクリルアミドゲル(38:1)のPAGEにより分離した。該タンパクを、4℃で一夜、50mAで0.037%SDS含有の10×トリス/グリシン緩衝液(カリフォルニア州、ハーキュレス、バイオラッド(Biorad))中のポリビニリジン ジフルオリド、PVDF(バイオラッド)に移動させた。PVDF上のタンパクを、10%エタノール、2%酢酸中、アミドブラック(バイオラッド)で染色し、適当なバンドを取り出し、PBSおよび水でリンスし、凍結貯蔵した。
【0063】
配列決定操作
PVDF膜上のタンパク(約3μg)を、ジェイ・フェルナンデス(J.Fernandez)らがアナリティカル・バイオケミストリー(Anal. Biochem.)201:255-64,1992に記載する変法を用い、トリプシンでその場で消化した。簡単には、湿らす前に、PVDFを1mmの断片に切断し、該タンパクを37℃で6時間、0.2μgトリプシンを含む10%アセトニトリル、および1%還元トリトン(カルバイオケム(CalBiochem))含有の100mM トリス-HCl,pH緩衝液中に消化し、つづいて0.2μgのトリプシンを加え、一夜インキュベートした。フラグメントを音波処理で該膜より溶出し、該フラグメント含有の緩衝液をミクロフュージ遠心分離操作により分離した。該膜を2×逆抽出した(すなわち、50μlの緩衝液を膜に加え、音波処理し、ミクロフュージにて遠心分離に付し、溶液を溶出フラグメント含有の原緩衝液と一緒にプールした)。試料(140-145μl)を、ダブリュ・レーン(W. Lane)らがジャーナル・オブ・プロテイン・ケミストリー(J. Protein Chem.),10(2):151-60,1991にて前記するように、40ダイオードアレイ検出器を備えたフューレット・パッカード(Hewlett Packard)HPLC1090上のバイダック(Vydac)C18 2.1mm×150mm逆相カラムを用いる細孔高性能液体クロマトグラフィーにより分離した。複数のフラクションを収集し、複数の波長(210、277および292nm)で吸収について測定した。分解、シンメトリーおよび紫外線吸収およびスペクトル(210nm、277nmおよび292nm)に基づき、配列決定についての最適フラクションを選択した。最適フラクションのアリコート(5%)を、フィニガン・レーザーマット(Finnigan lasermat)上の、マトリックス・アシステッド・レーザー・デソープション・タイム・オブ・フライト・マス・スペクトロメトリー、MALDE-TOF-MSにより、フラグメントの均一性および長さについて分析した。選択した最適フラクションを、マイクロカートリッジおよび製造者が推奨するケミストリーサイクルを用い、アプライド・バイオシステム477Aタンパクシーケンサー上の自動エドマン(Edman)デグラデーションにより配列決定した。
【0064】
配列比較
インテリジェネティックス・スーツ(カリフォルニア州、インテリジェネティックス)を用いて比較した。
【0065】
配列
前記方法を用い、本発明の210kDa(210±20kDa)タンパクがペプチドフラグメントを含有し、そのうちの4個が以下に示すアミノ酸配列を有すると決定した:
a)ILLNIEHR;
b)LIRPYMEPILK;
c)DXMEAQE;および
d)QLDHPLPTVHPQVTYAYM(K)
【0066】
当業者であれば、当該アミノ酸についての一文字記号が解るであろう(その定義はまた、ラバート・ストライヤー(Lubert Stryer)によるダブリュ・エッチ・フリーマン・アンド・カンパニー(W.H. Freeman and Company)1988、ザ・テキスト・バイオケミストリー(the text Biochemistry)第3版の21頁に記載されている)。当業者であればさらに、配列c)におけるXが今だ未同定アミノ酸を示唆し、配列d)中の括弧はその位置にあるアミノ酸がおそらくリジンであることを示唆することがわかるであろう。
【0067】
前記したように、本発明は本明細書に記載のタンパクの断片形または切形を包含する。これは、前記a)〜d)に挙げた4個のうち1またはそれ以上の配列をそのアミノ酸配列の一部または全部として有するタンパクを包含する。後に示す請求の範囲のために、1またはそれ以上の「内部アミノ酸配列」を包含すると称されるタンパクは、該タンパクが全体として1またはそれ以上の配列a)〜d)からなるとしても、または前記した1またはそれ以上の配列が該タンパクのいずれかの部分を形成するとしても、前記した配列の一つを含有するいずれかのタンパクであると理解される。これは、限定されるものではないが、タンパクのアミノ酸連鎖を開始および停止するタンパクのセクションを包含するタンパクのアミノ酸配列上のすべての位置を包含すると解される。
【0068】
これらの部分アミノ酸配列を遺伝子銀行のデータベースにおける配列と比較した。受入番号L34075(ブラウン(Brown)ら、ネイチャー(Nature)369,756−758(1994))と配列が同じであった。SEP遺伝子のcDNAを以下のようにクローンした:1単位のTaq ポリメラーゼ(パーキン・エルマー(Perkin Elmer)を有する1×PCR緩衝液(10mM トリス-HCl、pH8.3、50mM KCl、1mM MgCl、200μM dATP、200μM dTTP、200μM dCTP、200μM dGTP;パーキン・エルマー)中、2μgのモルト(Molt)4cDNA(カリフォルニア州、パロ アルト、クロンテク(Clontech))を、次のオリゴマー対の1つを含有する3つの別々の反応により、94℃で30秒間、30サイクルについて66℃で4分間、72℃で10分間、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅した:
【0069】
【化1】

【0070】
オリゴヌクレオチドを以前に記載されている方法であって、当該分野における公知方法により合成し、単離した(ケミカル・アンド・エンザイマティック・シンセシス・オブ・ジン・フラグメント(Chemical and Enzymatic Synthesis of Gene Fragments)、エッチ・ジー・ガッシンおよびアン・ラング(H.G.GassinおよびAnne Lang),ベルラグ・ケミー(Verlag Chemie),FLA,1982)。各々、SEP3、SEP4およびSEP5と命名したPCR生成物を、T4 DNAリガーゼ(1単位)およびPCR生成物を効果的に連結するように修飾された50ngのpcII(カリフォルニア州、サンディエゴ、インビトロゲン、TAクローニングキット)含有の緩衝液中、15℃で一夜インキュベートし、PCR-pcII生成物を得た。PCR-pcII生成物をインビトロゲンから入手可能なコンピテント・イー・コリ・INVαF細胞に形質転換した。ミニプレプ(miniprep)DNAをキアゲン・ミニプレプ・キット(カリフォルニア州、チャトスワース、キアゲン(Quiagen))を用いて調製し、適当な大きさの生成物含有のクローンを、市販されているHindIIIまたはSalIでの制限酵素消化、電気泳動、および標品との比較により同定した。Sep1およびSep1のcDNAを、オリゴdT(0.13μg)および、各々、250ピコモルの
【化2】

を含有する第一の鎖合成反応で、タイム・セイバー・cDNA・シンセシス・キット(Time Saver cDNA synthesis kit)(ニュージャージー州、ピスカタウェイ、ファーマシア(Pharmacia))を用いて製造した。Sep2およびSep1の第二の鎖合成は、各々、250ピコモルの
【化3】

を添加してタイム・セイバー・cDNA・シンセシス・キットを用いて行った。ついで、そのSep2およびSep1 cDNAを、前記したように、各々、
【化4】

を用いるPCRにより増幅した。Sep2 PCR生成物をTAクローニングキット(インビトロゲン)を用いてpcIIにクローンした。Sep1 PCR生成物をHindIIIおよびSalIで消化し、アガロース電気泳動によりpcIIベクターより分離した。Sep1(HindIII-SalI)フラグメントをファーマシア市販のセファグラス(Sephaglas)バンドプロプ・キットを用いて単離し、記載されているように、pUC19のHindIIIおよびSalI部位にクローンした(サムブロック(Sambrook)ら、モレキュラー・クローニング・コールド・スプリング・ハーバー(Molecular Cloning Cold Spring Harbor),1989)。単離したSep2(HindIII、AspI)とSep3(AspI、SalI)フラグメントまたはSep4(HindII、AccII/MroI)とSep5(AccIII/MroI、SalI)フラグメントのpUC18(HindIII、SalI)ベクターへの連結およびコンピテント・イー・コリ・INVα細胞(インビトロゲン)の形質転換を、当業者に公知の技術(サムブロックら、モレキュラー・クローニング・コールド・スプリング・ハーバー,1989)を介して行い、pUC18-Sep23およびpUC18-Sep45を得た。それは、各々、添付した配列番号1に示される全長クローンのヌクレオチド1468-5326および4964-7653を含有する。pUC19-Sep1(EcoRV、SalI)、Sep23(EcoRV、BstEII)およびSep45(BstEII、Sal1)フラグメントの連結およびコンピテント・イー・コリ・INVαF細胞(インビトロゲン)の形質転換は、当該分野における当業者に公知の方法(サムブロックら、モレキュラー・クローニング・コールド・スプリング・ハーバー,1989)により行い、全長クローンを得ることができる。このタンパクをコードする核酸配列を配列番号1に示す。
【0071】
グルタチオンSトランスフェラーゼ−シロリマスエフェクタータンパク、GST-SEP、と称される縮合タンパクは、以下に示すように、Sep4およびSep5フラグメントをプラスミド、pGEX-KG(グアン・ケイおよびジキソン・ジェイ・イー(Guan, K.およびDixon, J.E.)(1991)アナリティカル・バイオケミストリー(Anal. Biochem.)192,262-267)にサブクローンすることにより操作した。簡単には、Sep4を市販のHindIII制限酵素で消化し、その制限部位をDNAポリメラーゼのクレノーフラグメント(ギブコ(Gibco))で満たし、DNAをフェノール-クロロホルムおよびエタノールで抽出し、当該分野における当業者に公知の技法を用いて沈降させた(サムブロックら、モレキュラー・クローニング・コールド・スプリング・ハーバー,1989)。SEP4(HindIII-クレノー)をさらにMroI制限酵素で消化し、アガロース電気泳動によりpcIIベクターより単離し、SEP4-HindIII-クレノー-MroIフラグメントとして単離した。Sep5フラグメントをSalIおよびMroIで消化し、アガロース電気泳動によりpcIIベクターから単離し、SEP5-SalI-MroIとして単離することにより製造した。pGEX-KG(グアン・ケイおよびジキソン・ジェイ・イー(Guan, KおよびDixon, J.E.)(1991)アナリティカル・バイオケミストリー192,262-2679)をNcoIで消化し、DNAポリメラーゼのクレノーフラグメントで満たし、DNAをフェノール-クロロホルムおよびエタノールで抽出し、当該分野における公知技術を用いて沈降させた(サムブロックら、モレキュラー・クローニング・コールド・スプリング・ハーバー,1989)。pGEX-KG(NcoI、クレノー)をさらにSalIで消化し、アガロース電気泳動により未消化ベクターより分離し、当該分野における公知操作を用いて、ベクターpGEX-KG-NcoI-クレノー-SalIとして単離した。当該分野における公知操作を用いて、該ベクター、pGEX-KG-NcoI-クレノー-SalIとSep4(HindIII、MroI)およびSep5(MroI、SalI)フラグメントの連結ならびにイー・コリ株INVαF細胞(インビトロゲン)への形質転換によりプラスミド、pGEX-Sep45を得た。この縮合タンパクのDNAおよびタンパク配列を配列番号2に示す。
【0072】
フラグ(flag)配列を、Asp Tyr Lys Asp Asp Asp Asp Lysについてのコーディング配列からなるオリゴヌクレオチドを用い、SEP範囲内のアミノ酸末端で、またはSEP、SEP4、5もしくは他のフラグメントのカルボキシ末端で加えることができる。縮合タンパクは、コネチカット州、ニューヘーブンのIBIから市販されているキットを用い、抗-フラグ特異的抗体を用いるアフィニティークロマトグラフィーにより単離できる。
【0073】
配列番号1に示すような、pUC19-Sep1(EcoRV、SalI)、Sep23(EcoRV、BstEII)およびSep45(BstEII、SalI)フラグメントを含有する形質転換宿主細胞はまた、アメリカ合衆国、メリーランド20852、ロックビル、パークラウン・ドライブ・12301番のジ・アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託され、すでにATCC名称が与えられている。
【0074】
実施例3
本発明の210kDaタンパクはまた、次のラパマイシンアナログを用い、実施例1に記載の操作により単離できる:
a)42-デオキシ-42-[1-(1,1-ジメチルエトキシ)-2-オキソエトキシ]ラパマイシン(米国特許第5,233,036号に記載);
b)42-[O-(1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル]ラパマイシン(米国特許第5,120,842号に記載);
c)N-[1,1-ジメチルエトキシ)カルボニル]-N-メチルグリシンとのラパマイシン42-エステル(米国特許第5,130,307号に記載);
d)5-[1,1-ジメチルエトキシ)-2-[[(1,1-ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]-5N-オキソペンタン酸酢酸エチル溶媒和物3/4水和物とのラパマイシン42-エステル(米国特許第5,130,307号参照);
e)N-[1,1-ジメチルエトキシ)カルボニル]グリシルグリシンとのラパマイシン42-エステル(米国特許第5,130,307号参照);
f)N2,N6-ビス[(1,1-ジメチルエトキシ)カルボニル]-L-リジンとのラパマイシン42-エステル(米国特許第5,130,307号参照);
【0075】
[配列表]
配列番号:1
配列の長さ:7653
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA to mRNA
ハイポセティカル配列:No
アンチセンス:No
起源
生物名:モルト4ヒトT細胞白血病細胞
株名:ATCC CRL1582株
配列:

AAG ATG CTT GGA ACC GGA CCT GCC GCC GCC ACC ACC GCT GCC ACC ACA 48
Met Leu Gly Thr Gly Pro Ala Ala Ala Thr Thr Ala Ala Thr Thr
1 5 10 15

TCT AGC AAT GTG AGC GTC CTG CAG CAG TTT GCC AGT GGC CTA AAG AGC 96
Ser Ser Asn Val Ser Val Leu Gln Gln Phe Ala Ser Gly Leu Lys Ser
20 25 30

CGG AAT GAG GAA ACC AGG GCC AAA GCC GCC AAG GAG CTC CAG CAC TAT 144
Arg Asn Glu Glu Thr Arg Ala Lys Ala Ala Lys Glu Leu Gln His Tyr
35 40 45

GTC ACC ATG GAA CTC CGA GAG ATG AGT CAA GAG GAG TCT ACT CGC TTC 192
Val Thr MET Glu Leu Arg Glu MET Ser Gln Glu Glu Ser Thr Arg Phe
50 55 60

TAT GAC CAA CTG AAC CAT CAC ATT TTT GAA TTG GTT TCC AGC TCA GAT 240
Tyr Asp Gln Leu Asn His His Ile Phe Glu Leu Val Ser Ser Ser Asp
65 70 75

GCC AAT GAG AGG AAA GGT GGC ATC TTG GCC ATA GCT AGC CTC ATA GGA 288
Ala Asn Glu Arg Lys Gly Gly Ile Leu Ala Ile Ala Ser Leu Ile Gly
80 85 90 95

GTG GAA GGT GGG AAT GCC ACC CGA ATT GGC AGA TTT GCC AAC TAT CTT 336
Val Glu Gly Gly Asn Ala Thr Arg Ile Gly Arg Phe Ala Asn Tyr Leu
100 105 110

CGG AAC CTC CTC CCC TCC AAT GAC CCA GTT GTC ATG GAA ATG GCA TCC 384
Arg Asn Leu Leu Pro Ser Asn Asp Pro Val Val MET Glu MET Ala Ser
115 120 125

AAG GCC ATT GGC CGT CTT GCC ATG GCA GGG GAC ACT TTT ACC GCT GAG 432
Lys Ala Ile Gly Arg Leu Ala MET Ala Gly Asp Thr Phe Thr Ala Glu
130 135 140

TAC GTG GAA TTT GAG GTG AAG CGA GCC CTG GAA TGG CTG GGT GCT GAC 480
Tyr Val Glu Phe Glu Val Lys Arg Ala Leu Glu Trp Leu Gly Ala Asp
145 150 155

CGC AAT GAG GGC CGG AGA CAT GCA GCT GTC CTG GTT CTC CGT GAG CTG 528
Arg Asn Glu Gly Arg Arg His Ala Ala Val Leu Val Leu Arg Glu Leu
160 165 170 175

GCC ATC AGC GTC CCT ACC TTC TTC TTC CAG CAA GTG CAA CCC TTC TTT 576
Ala Ile Ser Val Pro Thr Phe Phe Phe Gln Gln Val Gln Pro Phe Phe
180 185 190

GAC AAC ATT TTT GTG GCC GTG TGG GAC CCC AAA CAG GCC ATC CGT GAG 624
Asp Asn Ile Phe Val Ala Val Trp Asp Pro Lys Gln Ala Ile Arg Glu
195 200 205

GGA GCT GTA GCC GCC CTT CGT GCC TGT CTG ATT CTC ACA ACC CAG CGT 672
Gly Ala Val Ala Ala Leu Arg Ala Cys Leu Ile Leu Thr Thr Gln Arg
210 215 220

GAG CCG AAG GAG ATG CAG AAG CCT CAG TGG TAC AGG CAC ACA TTT GAA 720
Glu Pro Lys Glu MET Gln Lys Pro Gln Trp Tyr Arg His Thr Phe Glu
225 230 235

GAA GCA GAG AAG GGA TTT GAT GAG ACC TTG GCC AAA GAG AAG GGC ATG 768
Glu Ala Glu Lys Gly Phe Asp Glu Thr Leu Ala Lys Glu Lys Gly MET
240 245 250 255

AAT CGG GAT GAT CGG ATC CAT GGA GCC TTG TTG ATC CTT AAC GAG CTG 816
Asn Arg Asp Asp Arg Ile His Gly Ala Leu Leu Ile Leu Asn Glu Leu
260 265 270

GTC CGA ATC AGC AGC ATG GAG GGA GAG CGT CTG AGA GAA GAA ATG GAA 864
Val Arg Ile Ser Ser MET Glu Gly Glu Arg Leu Arg Glu Glu MET Glu
275 280 285

GAA ATC ACA CAG CAG CAG CTG GTA CAC GAC AAG TAC TGC AAA GAT CTC 912
Glu Ile Thr Gln Gln Gln Leu Val His Asp Lys Tyr Cys Lys Asp Leu
290 295 300

ATG GGC TTC GGA ACA AAA CCT CGT CAC ATT ACC CCC TTC ACC AGT TTC 960
MET Gly Phe Gly Thr Lys Pro Arg His Ile Thr Pro Phe Thr Ser Phe
305 310 315

CAG GCT GTA CAG CCC CAG CAG TCA AAT GCC TTG GTG GGG CTG CTG GGG 1008
Gln Ala Val Gln Pro Gln Gln Ser Asn Ala Leu Val Gly Leu Leu Gly
320 325 330 335

TAC AGC TCT CAC CAA GGC CTC ATG GGA TTT GGG ACC TCC CCC AGT CCA 1056
Tyr Ser Ser His Gln Gly Leu MET Gly Phe Gly Thr Ser Pro Ser Pro
340 345 350

GCT AAG TCC ACC CTG GTG GAG AGC CGG TGT TGC AGA GAC TTG ATG GAG 1104
Ala Lys Ser Thr Leu Val Glu Ser Arg Cys Cys Arg Asp Leu MET Glu
355 360 365

GAG AAA TTT GAT CAG GTG TGC CAG TGG GTG CTG AAA TGC AGG AAT AGC 1152
Glu Lys Phe Asp Gln Val Cys Gln Trp Val Leu Lys Cys Arg Asn Ser
370 375 380

AAG AAC TCG CTG ATC CAA ATG ACA ATC CTT AAT TTG TTG CCC CGC TTG 1200
Lys Asn Ser Leu Ile Gln MET Thr Ile Leu Asn Leu Leu Pro Ara Leu
385 390 395

GCT GCA TTC CGA CCT TCT GCC TTC ACA GAT ACC CAG TAT CTC CAA GAT 1248
Ala Ala Phe Arg Pro Ser Ala Phe Thr Asp Thr Gln Tyr Leu Gln Asp
400 405 410 415

ACC ATG AAC CAT GCC CTA AGC TGT GTC AAG AAG GAG AAG GAA CGT ACA 1296
Thr MET Asn His Ala Leu Ser Cys Val Lys Lys Glu Lys Glu Arg Thr
420 425 430

GCG GCC TTC CAA GCC CTG GGG CTA CTT TCT GTG GCT GTG AGG TCT GAG 1344
Ala Ala Phe Gln Ala Leu Gly Leu Leu Ser Val Ala Val Arg Ser Glu
435 440 445

TTT AAG GTC TAT TTG CCT CGC GTG CTG GAC ATC ATC CGA GCG GCC CTG 1392
Phe Lys Val Tyr Leu Pro Arg Val Leu Asp Ile Ile Arg Ala Ala Leu
450 455 460

CCC CCA AAG GAC TTC GCC CAT AAG AGG CAG AAG GCA ATG CAG GTG GAC 1440
Pro Pro Lys Asp Phe Ala His Lys Arg Gln Lys Ala MET Gln Val Asp
465 470 475

GCC ACA GTC TTC ACT TGC ATC AGC ATG CTG GCT CGA GCA ATG GGG CCA 1488
Ala Thr Val Phe Thr Cys Ile Ser MET Leu Ala Arg Ala MET Gly Pro
480 485 490 495

GGC ATC CAG CAG GAT ATC AAG GAG CTG CTG GAG CCC ATG CTG GCA GTG 1536
Gly Ile Gln Gln Asp Ile Lys Glu Leu Leu Glu Pro MET Leu Ala Val
500 505 510

GGA CTA AGC CCT GCC CTC ACT GCA GTG CTC TAC GAC CTG AGC CGT CAG 1584
Gly Leu Ser Pro Ala Leu Thr Ala Val Leu Tyr Asp Leu Ser Arg Gln
515 520 525

ATT CCA CAG CTA AAG AAG GAC ATT CAA GAT GGG CTA CTG AAA ATG CTG 1632
Ile Pro Gln Leu Lys Lys Asp Ile Gln Asp Gly Leu Leu Lys MET Leu
530 535 540

TCC CTG GTC CTT ATG CAC AAA CCC CTT CGC CAC CCA GGC ATG CCC AAG 1680
Ser Leu Val Leu MET His Lys Pro Leu Arg His Pro Gly MET Pro Lys
545 550 555

GGC CTG GCC CAT CAG CTG GCC TCT CCT GGC CTC ACG ACC CTC CCT GAG 1728
Gly Leu Ala His Gln Leu Ala Ser Pro Gly Leu Thr Thr Leu Pro Glu
560 565 570 575

GCC AGC GAT GTG GGC AGC ATC ACT CTT GCC CTC CGA ACG CTT GGC AGC 1776
Ala Ser Asp Val Gly Ser Ile Thr Leu Ala Leu Arg Thr Leu Gly Ser
580 585 590

TTT GAA TTT GAA GGC CAC TCT CTG ACC CAA TTT GTT CGC CAC TGT GCG 1824
Phe Glu Phe Glu Gly His Ser Leu Thr Gln Phe Val Arg His Cys Ala
595 600 605

GAT CAT TTC CTG AAC AGT GAG CAC AAG GAG ATC CGC ATG GAG GCT GCC 1872
Asp His Phe Leu Asn Ser Glu His Lys Glu Ile Arg MET Glu Ala Ala
610 615 620

CGC ACC TGC TCC CGC CTG CTC ACA CCC TCC ATC CAC CTC ATC AGT GGC 1920
Arg Thr Cys Ser Arg Leu Leu Thr Pro Ser Ile His Leu Ile Ser Gly
625 630 635

CAT GCT CAT GTG GTT AGC CAG ACC GCA GTG CAA GTG GTG GCA GAT GTG 1968
His Ala His Val Val Ser Gln Thr Ala Val Gln Val Val Ala Asp Val
640 645 650 655

CTT AGC AAA CTG CTC GTA GTT GGG ATA ACA GAT CCT GAC CCT GAC ATT 2016
Leu Ser Lys Leu Leu Val Val Gly Ile Thr Asp Pro Asp Pro Asp Ile
660 665 670

CGC TAC TGT GTC TTG GCG TCC CTG GAC GAG CGC TTT GAT GCA CAC CTG 2064
Arg Tyr Cys Val Leu Ala Ser Leu Asp Glu Arg Phe Asp Ala His Leu
675 680 685

GCC CAG GCG GAG AAC TTG CAG GCC TTG TTT GTG GCT CTG AAT GAC CAG 2112
Ala Gln Ala Glu Asn Leu Gln Ala Leu Phe Val Ala Leu Asn Asp Gln
690 695 700

GTG TTT GAG ATC CGG GAG CTG GCC ATC TGC ACT GTG GGC CGA CTC AGT 2160
Val Phe Glu Ile Arg Glu Leu Ala Ile Cys Thr Val Gly Arg Leu Ser
705 710 715

AGC ATG AAC CCT GCC TTT GTC ATG CCT TTC CTG CGC AAG ATG CTC ATC 2208
Ser MET Asn Pro Ala Phe Val MET Pro Phe Leu Arg Lys MET Leu Ile
720 725 730 735

CAG ATT TTG ACA GAG TTG GAG CAC AGT GGG ATT GGA AGA ATC AAA GAG 2256
Gln Ile Leu Thr Glu Leu Glu His Ser Gly Ile Gly Arg Ile Lys Glu
740 745 750

CAG AGT GCC CGC ATG CTG GGG CAC CTG GTC TCC AAT GCC CCC CGA CTC 2304
Gln Ser Ala Arg MET Leu Gly His Leu Val Ser Asn Ala Pro Arg Leu
755 760 765

ATC CGC CCC TAC ATG GAG CCT ATT CTG AAG GCA TTA ATT TTG AAA CTG 2352
Ile Arg Pro Tyr MET Glu Pro Ile Leu Lys Ala Leu Ile Leu Lys Leu
770 775 780

AAA GAT CCA GAC CCT GAT CCA AAC CCA GGT GTG ATC AAT AAT GTC CTG 2400
Lys Asp Pro Asp Pro Asp Pro Asn Pro Gly Val Ile Asn Asn Val Leu
785 790 795

GCA ACA ATA GGA GAA TTG GCA CAG GTT AGT GGC CTG GAA ATG AGG AAA 2448
Ala Thr Ile Gly Glu Leu Ala Gln Val Ser Gly Leu Glu MET Arg Lys
800 805 810 815

TGG GTT GAT GAA CTT TTT ATT ATC ATC ATG GAC ATG CTC CAG GAT TCC 2496
Trp Val Asp Glu Leu Phe Ile Ile Ile MET Asp MET Leu Gln Asp Ser
820 825 830

TCT TTG TTG GCC AAA AGG CAG GTG GCT CTG TGG ACC CTG GGA CAG TTG 2544
Ser Leu Leu Ala Lys Arg Gln Val Ala Leu Trp Thr Leu Gly Gln Leu
835 840 845

GTG GCC AGC ACT GGC TAT GTA GTA GAG CCC TAC AGG AAG TAC CCT ACT 2592
Val Ala Ser Thr Gly Tyr Val Val Glu Pro Tyr Arg Lys Tyr Pro Thr
850 855 860

TTG CTT GAG GTG CTA CTG AAT TTT CTG AAG ACT GAG CAG AAC CAG GGT 2640
Leu Leu Glu Val Leu Leu Asn Phe Leu Lys Thr Glu Gln Asn Gln Gly
865 870 875

ACA CGC AGA GAG GCC ATC CGT GTG TTA GGG CTT TTA GGG GCT TTG GAT 2688
Thr Arg Arg Glu Ala Ile Arg Val Leu Gly Leu Leu Gly Ala Leu Asp
880 885 890 895

CCT TAC AAG CAC AAA GTG AAC ATT GGC ATG ATA GAC CAG TCC CGG GAT 2736
Pro Tyr Lys His Lys Val Asn Ile Gly MET Ile Asp Gln Ser Arg Asp
900 905 910

GCC TCT GCT GTC AGC CTG TCA GAA TCC AAG TCA AGT CAG GAT TCC TCT 2784
Ala Ser Ala Val Ser Leu Ser Glu Ser Lys Ser Ser Gln Asp Ser Ser
915 920 925

GAC TAT AGC ACT AGT GAA ATG CTG GTC AAC ATG GGA AAC TTG CCT CTG 2832
Asp Tyr Ser Thr Ser Glu MET Leu Val Asn MET Gly Asn Leu Pro Leu
930 935 940

GAT GAG TTC TAC CCA GCT GTG TCC ATG GTG GCC CTG ATG CGG ATC TTC 2880
Asp Glu Phe Tyr Pro Ala Val Ser MET Val Ala Leu MET Arg Ile Phe
945 950 955

CGA GAC CAG TCA CTC TCT CAT CAT CAC ACC ATG GTT GTC CAG GCC ATC 2928
Arg Asp Gln Ser Leu Ser His His His Thr MET Val Val Gln Ala Ile
960 965 970 975

ACC TTC ATC TTC AAG TCC CTG GGA CTC AAA TGT GTG CAG TTC CTG CCC 2976
Thr Phe Ile Phe Lys Ser Leu Gly Leu Lys Cys Val Gln Phe Leu Pro
980 985 990

CAG GTC ATG CCC ACG TTC CTT AAT GTC ATT CGA GTC TGT GAT GGG GCC 3024
Gln Val MET Pro Thr Phe Leu Asn Val Ile Arg Val Cys Asp Gly Ala
995 100O 1005

ATC CGG GAA TTT TTG TTC CAG CAG CTG GGA ATG TTG GTG TCC TTT GTG 3072
Ile Arg Glu Phe Leu Phe Gln Gln Leu Gly MET Leu Val Ser Phe Val
10lO 1015 1020

AAG AGC CAC ATC AGA CCT TAT ATG GAT GAA ATA GTC ACC CTC ATG AGA 3120
Lys Ser His Ile Arg Pro Tyr MET Asp Glu Ile Val Thr Leu MET Arg
1025 1030 1035

GAA TTC TGG GTC ATG AAC ACC TCA ATT CAG AGC ACG ATC ATT CTT CTC 3168
Glu Phe Trp Val MET Asn Thr Ser Ile Gln Ser Thr Ile Ile Leu Leu
1040 1045 1050 1055

ATT GAG CAA ATT GTG GTA GCT CTT GGG GGT GAA TTT AAG CTC TAC CTG 3216
Ile Glu Gln Ile Val Val Ala Leu Gly Gly Glu Phe Lys Leu Tyr Leu
1060 1065 1070

CCC CAG CTG ATC CCA CAC ATG CTG CGT GTC TTC ATG CAT GAC AAC AGC 3264
Pro Gln Leu Ile Pro His MET Leu Arg Val Phe MET His Asp Asn Ser
1075 1080 1085

CCA GGC CGC ATT GTC TCT ATC AAG TTA CTG GCT GCA ATC CAG CTG TTT 3312
Pro Gly Arg Ile Val Ser Ile Lys Leu Leu Ala Ala Ile Gln Leu Phe
1090 1095 1100

GGC GCC AAC CTG GAT GAC TAC CTG CAT TTA CTG CTG CCT CCT ATT GTT 3360
Gly Ala Asn Leu Asp Asp Tyr Leu His Leu Leu Leu Pro Pro Ile Val
1105 1110 1115

AAG TTG TTT GAT GCC CCT GAA GCT CCA CTG CCA TCT CGA AAG GCA GCG 3408
Lys Leu Phe Asp Ala Pro Glu Ala Pro Leu Pro Ser Arg Lys Ala Ala
1120 1125 1130 1135

CTA GAG ACT GTG GAC CGC CTG ACG GAG TCC CTG GAT TTC ACT GAC TAT 3456
Leu Glu Thr Val Asp Arg Leu Thr Glu Ser Leu Asp Phe Thr Asp Tyr
1140 1145 1150

GCC TCC CGG ATC ATT CAC CCT ATT GTT CGA ACA CTG GAC CAG AGC CCA 3504
Ala Ser Arg Ile Ile His Pro Ile Val Arg Thr Leu Asp Gln Ser Pro
1155 1160 1165

GAA CTG CGC TCC ACA GCC ATG GAC ACG CTG TCT TCA CTT GTT TTT CAG 3552
Glu Leu Arg Ser Thr Ala MET Asp Thr Leu Ser Ser Leu Val Phe Gln
1170 1175 1180

CTG GGG AAG AAG TAC CAA ATT TTC ATT CCA ATG GTG AAT AAA GTT CTG 3600
Leu Gly Lys Lys Tyr Gln Ile Phe Ile Pro MET Val Asn Lys Val Leu
1185 1190 1195

GTG CGA CAC CGA ATC AAT CAT CAG CGC TAT GAT GTG CTC ATC TGC AGA 3648
Val Arg His Arg Ile Asn His Gln Arg Tyr Asp Val Leu Ile Cys Arg
1200 1205 1210 1215

ATT GTC AAG GGA TAC ACA CTT GCT GAT GAA GAG GAG GAT CCT TTG ATT 3696
Ile Val Lys Gly Tyr Thr Leu Ala Asp Glu Glu Glu Asp Pro Leu Ile
1220 1225 1230

TAC CAG CAT CGG ATG CTT AGG AGT GGC CAA GGG GAT GCA TTG GCT AGT 3744
Tyr Gln His Arg MET Leu Arg Ser Gly Gln Gly Asp Ala Leu Ala Ser
1235 1240 1245

GGA CCA GTG GAA ACA GGA CCC ATG AAG AAA CTG CAC GTC AGC ACC ATC 3792
Gly Pro Val Glu Thr Gly Pro MET Lys Lys Leu His Val Ser Thr Ile
1250 1255 1260

AAC CTC CAA AAG GCC TGG GGC GCT GCC AGG AGG GTC TCC AAA GAT GAC 3840
Asn Leu Gln Lys Ala Trp Gly Ala Ala Arg Arg Val Ser Lys Asp Asp
1265 1270 1275

TGG CTG GAA TGG CTG AGA CGG CTG AGC CTG GAG CTG CTG AAG GAC TCA 3888
Trp Leu Glu Trp Leu Arg Arg Leu Ser Leu Glu Leu Leu Lys Asp Ser
1280 1285 1290 1295

TCA TCG CCC TCC CTG CGC TCC TGC TGG GCC CTG GCA CAG GCC TAC AAC 3936
Ser Ser Pro Ser Leu Arg Ser Cys Trp Ala Leu Ala Gln Ala Tyr Asn
1300 1305 1310

CCG ATG GCC AGG GAT CTC TTC AAT GCT GCA TTT GTG TCC TGC TGG TCT 3984
Pro MET Ala Arg Asp Leu Phe Asn Ala Ala Phe Val Ser Cys Trp Ser
1315 1320 1325

GAA CTG AAT GAA GAT CAA CAG GAT GAG CTC ATC AGA AGC ATC GAG TTG 4032
Glu Leu Asn Glu Asp Gln Gln Asp Glu Leu Ile Arg Ser Ile Glu Leu
1330 1335 1340

GCC CTC ACC TCA CAA GAC ATC GCT GAA GTC ACA CAG ACC CTC TTA AAC 4080
Ala Leu Thr Ser Gln Asp Ile Ala Glu Val Thr Gln Thr Leu Leu Asn
1345 1350 1355

TTG GCT GAA TTC ATG GAA CAC AGT GAC AAG GGC CCC CTG CCA CTG AGA 4128
Leu Ala Glu Phe MET Glu His Ser Asp Lys Gly Pro Leu Pro Leu Arg
1360 1365 1370 1375

GAT GAC AAT GGC ATT GTT CTG CTG GGT GAG AGA GCT GCC AAG TGC CGA 4176
Asp Asp Asn Gly Ile Val Leu Leu Gly Glu Arg Ala Ala Lys Cys Arg
1380 1385 1390

GCA TAT GCC AAA GCA CTA CAC TAC AAA GAA CTG GAG TTC CAG AAA GGC 4224
Ala Tyr Ala Lys Ala Leu His Tyr Lys Glu Leu Glu Phe Gln Lys Gly
1395 1400 1405

CCC ACC CCT GCC ATT CTA GAA TCT CTC ATC AGC ATT AAT AAT AAG CTA 4272
Pro Thr Pro Ala Ile Leu Glu Ser Leu Ile Ser Ile Asn Asn Lys Leu
1410 1415 1420

CAG CAG CCG GAG GCA GCG GCC GGA GTG TTA GAA TAT GCC ATG AAA CAC 4320
Gln Gln Pro Glu Ala Ala Ala Gly Val Leu Glu Tyr Ala MET Lys His
1425 1430 1435

TTT GGA GAG CTG GAG ATC CAG GCT ACC TGG TAT GAG AAA CTG CAC GAG 4368
Phe Gly Glu Leu Glu Ile Gln Ala Thr Trp Tyr Glu Lys Leu His Glu
1440 1445 1450 1455

TGG GAG GAT GCC CTT GTG GCC TAT GAC AAG AAA ATG GAC ACC AAC AAG 4416
Trp Glu Asp Ala Leu Val Ala Tyr Asp Lys Lys MET Asp Thr Asn Lys
1460 1465 1470

GAC GAC CCA GAG CTG ATG CTG GGC CGC ATG CGC TGC CTC GAG GCC TTG 4464
Asp Asp Pro Glu Leu MET Leu Gly Arg MET Arg Cys Leu Glu Ala Leu
1475 1480 1485

GGG GAA TGG GGT CAA CTC CAC CAG CAG TGC TGT GAA AAG TGG ACC CTG 4512
Gly Glu Trp Gly Gln Leu His Gln Gln Cys Cys Glu Lys Trp Thr Leu
1490 1495 1500

GTT AAT GAT GAG ACC CAA GCC AAG ATG GCC CGG ATG GCT GCT GCA GCT 4560
Val Asn Asp Glu Thr Gln Ala Lys MET Ala Arg MET Ala Ala Ala Ala
1505 1510 1515

GCA TGG GGT TTA GGT CAG TGG GAC AGC ATG GAA GAA TAC ACC TGT ATG 4608
Ala Trp Gly Leu Gly Gln Trp Asp Ser MET Glu Glu Tyr Thr Cys MET
1520 1525 1530 1535

ATC CCT CGG GAC ACC CAT GAT GGG GCA TTT TAT AGA GCT GTG CTG GCA 4656
Ile Pro Arg Asp Thr His Asp Gly Ala Phe Tyr Arg Ala Val Leu Ala
1540 1545 1550

CTG CAT CAG GAC CTC TTC TCC TTG GCA CAA CAG TGC ATT GAC AAG GCC 4704
Leu His Gln Asp Leu Phe Ser Leu Ala Gln Gln Cys Ile Asp Lys Ala
1555 1560 1565

AGG GAC CTG CTG GAT GCT GAA TTA ACT GCA ATG GCA GGA GAG AGT TAC 4752
Arg Asp Leu Leu Asp Ala Glu Leu Thr Ala MET Ala Gly Glu Ser Tyr
1570 1575 1580

AGT CGG GCA TAT GGG GCC ATG GTT TCT TGC CAC ATG CTG TCC GAG CTG 4800
Ser Arg Ala Tyr Gly Ala MET Val Ser Cys His MET Leu Ser Glu Leu
1585 1590 1595

GAG GAG GTT ATC CAG TAC AAA CTT GTC CCC GAG CGA CGA GAG ATC ATC 4848
Glu Glu Val Ile Gln Tyr Lys Leu Val Pro Glu Arg Arg Glu Ile Ile
1600 1605 1610 1615

CGC CAG ATC TGG TGG GAG AGA CTG CAG GGC TGC CAG CGT ATC GTA GAG 4896
Arg Gln Ile Trp Trp Glu Arg Leu Gln Gly Cys Gln Arg Ile Val Glu
1620 1625 1630

GAC TGG CAG AAA ATC CTT ATG GTG CGG TCC CTT GTG GTC AGC CCT CAT 4944
Asp Trp Gln Lys Ile Leu MET Val Arg Ser Leu Val Val Ser Pro His
1635 1640 1645

GAA GAC ATG AGA ACC TGG CTC AAG TAT GCA AGC CTG TGC GGC AAG AGT 4992
Glu Asp MET Arg Thr Trp Leu Lys Tyr Ala Ser Leu Cys Gly Lys Ser
1650 1655 1660

GGC AGG CTG GCT CTT GCT CAT AAA ACT TTA GTG TTG CTC CTG GGA GTT 5040
Gly Arg Leu Ala Leu Ala His Lys Thr Leu Val Leu Leu Leu Gly Val
1665 1670 1675

GAT CCG TCT CGG CAA CTT GAC CAT CCT CTG CCA ACA GTT CAC CCT CAG 5088
Asp Pro Ser Arg Gln Leu Asp His Pro Leu Pro Thr Val His Pro Gln
1680 1685 1690 1695

GTG ACC TAT GCC TAC ATG AAA AAC ATG TGG AAG AGT GCC CGC AAG ATC 5136
Val Thr Tyr Ala Tyr MET Lys Asn MET Trp Lys Ser Ala Arg Lys Ile
1700 1705 1710

GAT GCC TTC CAG CAC ATG CAG CAT TTT GTC CAG ACC ATG CAG CAA CAG 5184
Asp Ala Phe Gln His MET Gln His Phe Val Gln Thr MET Gln Gln Gln
1715 1720 1725

GCC CAG CAT GCC ATC GCT ACT GAG GAC CAG CAG CAT AAG CAG GAA CTG 5232
Ala Gln His Ala Ile Ala Thr Glu Asp Gln Gln His Lys Gln Glu Leu
1730 1735 1740

CAC AAG CTC ATG GCC CGA TGC TTC CTG AAA CTT GGA GAG TGG CAG CTG 5280
His Lys Leu MET Ala Arg Cys Phe Leu Lys Leu Gly Glu Trp Gln Leu
1745 1750 1755

AAT CTA CAG GGC ATC AAT GAG AGC ACA ATC CCC AAA GTG CTG CAG TAC 5328
Asn Leu Gln Gly Ile Asn Glu Ser Thr Ile Pro Lys Val Leu Gln Tyr
1760 1765 1770 1775

TAC AGC GCC GCC ACA GAG CAC GAC CGC AGC TGG TAC AAG GCC TGG CAT 5376
Tyr Ser Ala Ala Thr Glu His Asp Arg Ser Trp Tyr Lys Ala Trp His
1780 1785 1790

GCG TGG GCA GTG ATG AAC TTC GAA GCT GTG CTA CAC TAC AAA CAT CAG 5424
Ala Trp Ala Val MET Asn Phe Glu Ala Val Leu His Tyr Lys His Gln
1795 1800 1805

AAC CAA GCC CGC GAT GAG AAG AAG AAA CTG CGT CAT GCC AGC GGG GCC 5472
Asn Gln Ala Arg Asp Glu Lys Lys Lys Leu Arg His Ala Ser Gly Ala
1810 1815 1820

AAC ATC ACC AAC GCC ACC ACT GCC GCC ACC ACG GCC GCC ACT GCC ACC 5520
Asn Ile Thr Asn Ala Thr Thr Ala Ala Thr Thr Ala Ala Thr Ala Thr
1825 1830 1835

ACC ACT GCC AGC ACC GAG GGC AGC AAC AGT GAG AGC GAG GCC GAG AGC 5568
Thr Thr Ala Ser Thr Glu Gly Ser Asn Ser Glu Ser Glu Ala Glu Ser
1840 1845 1850 1855

ACC GAG AAC AGC CCC ACC CCA TCG CCG CTG CAG AAG AAG GTC ACT GAG 5616
Thr Glu Asn Ser Pro Thr Pro Ser Pro Leu Gln Lys Lys Val Thr Glu
1860 1865 1870

GAT CTG TCC AAA ACC CTC CTG ATG TAC ACG GTG CCT GCC GTC CAG GGC 5664
Asp Leu Ser Lys Thr Leu Leu MET Tyr Thr Val Pro Ala Val Gln Gly
1875 1880 1885

TTC TTC CGT TCC ATC TCC TTG TCA CGA GGC AAC AAC CTC CAG GAT ACA 5712
Phe Phe Arg Ser Ile Ser Leu Ser Arg Gly Asn Asn Leu Gln Asp Thr
1890 1895 1900

CTC AGA GTT CTC ACC TTA TGG TTT GAT TAT GGT CAC TGG CCA GAT GTC 5760
Leu Arg Val Leu Thr Leu Trp Phe Asp Tyr Gly His Trp Pro Asp Val
1905 1910 1915

AAT GAG GCC TTA GTG GAG GGG GTG AAA GCC ATC CAG ATT GAT ACC TGG 5808
Asn Glu Ala Leu Val Glu Gly Val Lys Ala Ile Gln Ile Asp Thr Trp
1920 1925 1930 1935

CTA CAG GTT ATA CCT CAG CTC ATT GCA AGA ATT GAT ACG CCC AGA CCC 5856
Leu Gln Val Ile Pro Gln Leu Ile Ala Arg Ile Asp Thr Pro Arg Pro
1940 1945 1950

TTG GTG GGA CGT CTC ATT CAC CAG CTT CTC ACA GAC ATT GGT CGG TAC 5904
Leu Val Gly Arg Leu Ile His Gln Leu Leu Thr Asp Ile Gly Arg Tyr
1955 1960 1965

CAC CCC CAG GCC CTC ATC TAC CCA CTG ACA GTG GCT TCT AAG TCT ACC 5952
His Pro Gln Ala Leu Ile Tyr Pro Leu Thr Val Ala Ser Lys Ser Thr
1970 1975 1980

ACG ACA GCC CGG CAC AAT GCA GCC AAC AAG ATT CTG AAG AAC ATG TGT 6000
Thr Thr Ala Arg His Asn Ala Ala Asn Lys Ile Leu Lys Asn MET Cys
1985 1990 1995

GAG CAC AGC AAC ACC CTG GTC CAG CAG GCC ATG ATG GTG AGC GAG GAG 6048
Glu His Ser Asn Thr Leu Val Gln Gln Ala MET MET Val Ser Glu Glu
2000 2005 2010 2015

CTG ATC CGA GTG GCC ATC CTC TGG CAT GAG ATG TGG CAT GAA GGC CTG 6096
Leu Ile Arg Val Ala Ile Leu Trp His Glu MET Trp His Glu Gly Leu
2020 2025 2030

GAA GAG GCA TCT CGT TTG TAC TTT GGG GAA AGG AAC GTG AAA GGC ATG 6144
Glu Glu Ala Ser Arg Leu Tyr Phe Gly Glu Arg Asn Val Lys Gly MET
2035 2040 2045

TTT GAG GTG CTG GAG CCC TTG CAT GCT ATG ATG GAA CGG GGC CCC CAG 6192
Phe Glu Val Leu Glu Pro Leu His Ala MET MET Glu Arg Gly Pro Gln
2050 2055 2060

ACT CTG AAG GAA ACA TCC TTT AAT CAG GCC TAT GGT CGA GAT TTA ATG 6240
Thr Leu Lys Glu Thr Ser Phe Asn Gln Ala Tyr Gly Arg Asp Leu MET
2065 2070 2075

GAG GCC CAA GAG TGG TGC AGG AAG TAC ATG AAA TCA GGG AAT GTC AAG 6288
Glu Ala Gln Glu Trp Cys Arg Lys Tyr MET Lys Ser Gly Asn Val Lys
2080 2085 2090 2095

GAC CTC ACC CAA GCC TGG GAC CTC TAT TAT CAT GTG TTC CGA CGA ATC 6336
Asp Leu Thr Gln Ala Trp Asp Leu Tyr Tyr His Val Phe Arg Arg Ile
2100 2105 2010

TCA AAG CAG CTG CCT CAG CTC ACA TCC TTA GAG CTG CAA TAT GTT TCC 6384
Ser Lys Gln Leu Pro Gln Leu Thr Ser Leu Glu Leu Gln Tyr Val Ser
2115 2120 2125

CCA AAA CTT CTG ATG TGC CGG GAC CTT GAA TTG GCT GTG CCA GGA ACA 6432
Pro Lys Leu Leu MET Cys Arg Asp Leu Glu Leu Ala Val Pro Gly Thr
2130 2135 2140

TAT GAC CCC AAC CAG CCA ATC ATT CGC ATT CAG TCC ATA GCA CCG TCT 6480
Tyr Asp Pro Asn Gln Pro Ile Ile Arg Ile Gln Ser Ile Ala Pro Ser
2145 2150 2155

TTG CAA GTC ATC ACA TCC AAG CAG AGG CCC CGG AAA TTG ACA CTT ATG 6528
Leu Gln Val Ile Thr Ser Lys Gln Arg Pro Arg Lys Leu Thr Leu MET
2160 2165 2170 2175

GGC AGC AAC GGA CAT GAG TTT GTT TTC CTT CTA AAA GGC CAT GAA GAT 6576
Gly Ser Asn Gly His Glu Phe Val Phe Leu Leu Lys Gly His Glu Asp
2180 2185 2190

CTG CGC CAG GAT GAG CGT GTG ATG CAG CTC TTC GGC CTG GTT AAC ACC 6624
Leu Arg Gln Asp Glu Arg Val MET Gln Leu Phe Gly Leu Val Asn Thr
2195 2200 2205

CTT CTG GCC AAT GAC CCA ACA TCT CTT CGG AAA AAC CTC AGC ATC CAG 6672
Leu Leu Ala Asn Asp Pro Thr Ser Leu Arg Lys Asn Leu Ser Ile Gln
2210 2215 2220

AGA TAC GCT GTC ATC CCT TTA TCG ACC AAC TCG GGC CTC ATT GGC TGG 6720
Arg Tyr Ala Val Ile Pro Leu Ser Thr Asn Ser Gly Leu Ile Gly Trp
2225 2230 2235

GTT CCC CAC TGT GAC ACA CTG CAC GCC CTC ATC CGG GAC TAC AGG GAG 6768
Val Pro His Cys Asp Thr Leu His Ala Leu Ile Arg Asp Tyr Arg Glu
2240 2245 2250 2255

AAG AAG AAG ATC CTT CTC AAC ATC GAG CAT CGC ATC ATG TTG CGG ATG 6816
Lys Lys Lys Ile Leu Leu Asn Ile Glu His Arg Ile MET Leu Arg MET
2260 2265 2270

GCT CCG GAC TAT GAC CAC TTG ACT CTG ATG CAG AAG GTG GAG GTG TTT 6864
Ala Pro Asp Tyr Asp His Leu Thr Leu MET Gln Lys Val Glu Val Phe
2275 2280 2285

GAG CAT GCC GTC AAT AAT ACA GCT GGG GAC GAC CTG GCC AAG CTG CTG 6912
Glu His Ala Val Asn Asn Thr Ala Gly Asp Asp Leu Ala Lys Leu Leu
2290 2295 2300

TGG CTG AAA AGC CCC AGC TCC GAG GTG TGG TTT GAC CGA AGA ACC AAT 6960
Trp Leu Lys Ser Pro Ser Ser Glu Val Trp Phe Asp Arg Arg Thr Asn
2305 2310 2315

TAT ACC CGT TCT TTA GCG GTC ATG TCA ATG GTT GGG TAT ATT TTA GGC 7008
Tyr Thr Arg Ser Leu Ala Val MET Ser MET Val Gly Tyr Ile Leu Gly
2320 2325 2330 2335

CTG GGA GAT AGA CAC CCA TCC AAC CTG ATG CTG GAC CGT CTG AGT GGG 7056
Leu Gly Asp Arg His Pro Ser Asn Leu MET Leu Asp Arg Leu Ser Gly
2340 2345 2350

AAG ATC CTG CAC ATT GAC TTT GGG GAC TGC TTT GAG GTT GCT ATG ACC 7104
Lys Ile Leu His Ile Asp Phe Gly Asp Cys Phe Glu Val Ala MET Thr
2355 2360 2365

CGA GAG AAG TTT CCA GAG AAG ATT CCA TTT AGA CTA ACA AGA ATG TTG 7152
Arg Glu Lys Phe Pro Glu Lys Ile Pro Phe Arg Leu Thr Arg MET Leu
2370 2375 2380

ACC AAT GCT ATG GAG GTT ACA GGC CTG GAT GGC AAC TAC AGA ATC ACA 7200
Thr Asn Ala MET Glu Val Thr Gly Leu Asp Gly Asn Tyr Arg Ile Thr
2385 2390 2395

TGC CAC ACA GTG ATG GAG GTG CTG CGA GAG CAC AAG GAC AGT GTC ATG 7248
Cys His Thr Val MET Glu Val Leu Arg Glu His Lys Asp Ser Val MET
2400 2405 2410 2415

GCC GTG CTG GAA GCC TTT GTC TAT GAC CCC TTG CTG AAC TGG AGG CTG 7296
Ala Val Leu Glu Ala Phe Val Tyr Asp Pro Leu Leu Asn Trp Arg Leu
2420 2425 2430

ATG GAC ACA AAT ACC AAA GGC AAC AAG CGA TCC CGA ACG AGG ACG GAT 7344
MET Asp Thr Asn Thr Lys Gly Asn Lys Arg Ser Arg Thr Arg Thr Asp
2435 2440 2445

TCC TAC TCT GCT GGC CAG TCA GTC GAA ATT TTG GAC GGT GTG GAA CTT 7392
Ser Tyr Ser Ala Gly Gln Ser Val Glu Ile Leu Asp Gly Val Glu Leu
2450 2455 2460

GGA GAG CCA GCC CAT AAG AAA ACG GGG ACC ACA GTG CCA GAA TCT ATT 7440
Gly Glu Pro Ala His Lys Lys Thr Gly Thr Thr Val Pro Glu Ser Ile
2465 2470 2475

CAT TCT TTC ATT GGA GAC GGT TTG GTG AAA CCA GAG GCC CTA AAT AAG 7488
His Ser Phe Ile Gly Asp Gly Leu Val Lys Pro Glu Ala Leu Asn Lys
2480 2485 2490 2495

AAA GCT ATC CAG ATT ATT AAC AGG GTT CGA GAT AAG CTC ACT GGT CGG 7536
Lys Ala Ile Gln Ile Ile Asn Arg Val Arg Asp Lys Leu Thr Gly Arg
2500 2505 2510

GAC TTC TCT CAT GAT GAC ACT TTG GAT GTT CCA ACG CAA GTT GAG CTG 7584
Asp Phe Ser His Asp Asp Thr Leu Asp Val Pro Thr Gln Val Glu Leu
2515 2520 2525

CTC ATC AAA CAA GCG ACA TCC CAT GAA AAC CTC TGC CAG TGC TAT ATT 7632
Leu Ile Lys Gln Ala Thr Ser His Glu Asn Leu Cys Gln Cys Tyr Ile
2530 2535 2540

GGC TGG TAC CCT TTC TGG TAA
Gly Trp Tyr Pro Phe Trp
2545
【0076】
配列番号:2
配列の長さ:3423
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA to mRNA
ハイポセチカル配列:No
アンチセンス:No
起源
生物名:モルト4ヒトT細胞白血病細胞
株名:ATCC CRL1582株
配列:

ATG TCC CCT ATA CTA GGT TAT TGG AAA ATT AAG GGC CTT GTG CAA CCC 48
MET Ser Pro Ile Leu Gly Tyr Trp Lys Ile Lys Gly Leu Val Gln Pro
1 5 10 15

ACT CGA CTT CTT TTG GAA TAT CTT GAA GAA AAA TAT GAA GAG CAT TTG 96
Thr Arg Leu Leu Leu Glu Tyr Leu Glu Glu Lys Tyr Glu Glu His Leu
20 25 30

TAT GAG CGC GAT GAA GGT GAT AAA TGG CGA AAC AAA AAG TTT GAA TTG 144
Tyr Glu Arg Asp Glu Gly Asp Lys Trp Arg Asn Lys Lys Phe Glu Leu
35 40 45

GGT TTG GAG TTT CCC AAT CTT CCT TAT TAT ATT GAT GGT GAT GTT AAA 192
Gly Leu Glu Phe Pro Asn Leu Pro Tyr Tyr Ile Asp Gly Asp Val Lys
50 55 60

TTA ACA CAG TCT ATG GCC ATC ATA CGT TAT ATA GCT GAC AAG CAC AAC 240
Leu Thr Gln Ser MET Ala Ile Ile Arg Tyr Ile Ala Asp Lys His Asn
65 70 75 80

ATG TTG GGT GGT TGT CCA AAA GAG CGT GCA GAG ATT TCA ATG CTT GAA 288
MET Leu Gly Gly Cys Pro Lys Glu Arg Ala Glu Ile Ser MET Leu Glu
85 90 95

GGA GCG GTT TTG GAT ATT AGA TAC GGT GTT TCG AGA ATT GCA TAT AGT 336
Gly Ala Val Leu Asp Ile Arg Tyr Gly Val Ser Arg Ile Ala Tyr Ser
100 105 110

AAA GAC TTT GAA ACT CTC AAA GTT GAT TTT CTT AGC AAG CTA CCT GAA 384
Lys Asp Phe Glu Thr Leu Lys Val Asp Phe Leu Ser Lys Leu Pro Glu
115 120 125

ATG CTG AAA ATG TTC GAA GAT CGT TTA TGT CAT AAA ACA TAT TTA AAT 432
MET Leu Lys MET Phe Glu Asp Arg Leu Cys His Lys Thr Tyr Leu Asn
130 135 140

GGT GAT CAT GTA ACC CAT CCT GAC TTC ATG TTG TAT GAC GCT CTT GAT 480
Gly Asp His Val Thr His Pro Asp Phe MET Leu Tyr Asp Ala Leu Asp
145 150 155 160

GTT GTT TTA TAC ATG GAC CCA ATG TGC CTG GAT GCG TTC CCA AAA TTA 528
Val Val Leu Tyr MET Asp Pro MET Cys Leu Asp Ala Phe Pro Lys Leu
165 170 175

GTT TGT TTT AAA AAA CGT ATT GAA GCT ATC CCA CAA ATT GAT AAG TAC 576
Val Cys Phe Lys Lys Arg Ile Glu Ala Ile Pro Gln Ile Asp Lys Tyr
180 185 190

TTG AAA TCC AGC AAG TAT ATA GCA TGG CCT TTG CAG GGC TGG CAA GCC 624
Leu Lys Ser Ser Lys Tyr Ile Ala Trp Pro Leu Gln Gly Trp Gln Ala
195 200 205

ACG TTT GGT GGT GGC GAC CAT CCT CCA AAA TCG GAT CTG GTT CCG CGT 672
Thr Phe Gly Gly Gly Asp His Pro Pro Lys Ser Asp Leu Val Pro Arg
210 215 220

GGT GGA TCC CCG GGA ATT TCC GGT GGT GGT GGT GGT GGA ATT CTA GAC 720
Gly Gly Ser Pro Gly Ile Ser Gly Gly Gly Gly Gly Gly Ile Leu Asp
225 230 235 240

GAC TCC ATG AGC TTC AAG TAT GCA AGC CTG TGC GGC AAG AGT GGC AGG 768
Asp Ser MET Ser Phe Lys Tyr Ala Ser Leu Cys Gly Lys Ser Gly Arg
245 250 255

CTG GCT CTT GCT CAT AAA ACT TTA GTG TTG CTC CTG GGA GTT GAT CCG 816
Leu Ala Leu Ala His Lys Thr Leu Val Leu Leu Leu Gly Val Asp Pro
260 265 270

TCT CGG CAA CTT GAC CAT CCT CTG CCA ACA GTT CAC CCT CAG GTG ACC 864
Ser Arg Gln Leu Asp His Pro Leu Pro Thr Val His Pro Gln Val Thr
275 280 285

TAT GCC TAC ATG AAA AAC ATG TGG AAG AGT GCC CGC AAG ATC GAT GCC 912
Tyr Ala Tyr MET Lys Asn MET Trp Lys Ser Ala Arg Lys Ile Asp Ala
290 295 300

TTC CAG CAC ATG CAG CAT TTT GTC CAG ACC ATG CAG CAA CAG GCC CAG 960
Phe Gln His MET Gln His Phe Val Gln Thr MET Gln Gln Gln Ala Gln
305 310 315 320

CAT GCC ATC GCT ACT GAG GAC CAG CAG CAT AAG CAG GAA CTG CAC AAG 1008
His Ala Ile Ala Thr Glu Asp Gln Gln His Lys Gln Glu Leu His Lys
325 330 335

CTC ATG GCC CGA TGC TTC CTG AAA CTT GGA GAG TGG CAG CTG AAT CTA 1056
Leu MET Ala Arg Cys Phe Leu Lys Leu Gly Glu Trp Gln Leu Asn Leu
340 345 350

CAG GGC ATC AAT GAG AGC ACA ATC CCC AAA GTG CTG CAG TAC TAC AGC 1104
Gln Gly Ile Asn Glu Ser Thr Ile Pro Lys Val Leu Gln Tyr Tyr Ser
355 360 365

GCC GCC ACA GAG CAC GAC CGC AGC TGG TAC AAG GCC TGG CAT GCG TGG 1152
Ala Ala Thr Glu His Asp Arg Ser Trp Tyr Lys Ala Trp His Ala Trp
370 375 380

GCA GTG ATG AAC TTC GAA GCT GTG CTA CAC TAC AAA CAT CAG AAC CAA 1200
Ala Val MET Asn Phe Glu Ala Val Leu His Tyr Lys His Gln Asn Gln
385 390 395 400

GCC CGC GAT GAG AAG AAG AAA CTG CGT CAT GCC AGC GGG GCC AAC ATC 1248
Ala Arg Asp Glu Lys Lys Lys Leu Arg His Ala Ser Gly Ala Asn Ile
405 410 415

ACC AAC GCC ACC ACT GCC GCC ACC ACG GCC GCC ACT GCC ACC ACC ACT 1296
Thr Asn Ala Thr Thr Ala Ala Thr Thr Ala Ala Thr Ala Thr Thr Thr
420 425 430

GCC AGC ACC GAG GGC AGC AAC AGT GAG AGC GAG GCC GAG AGC ACC GAG 1344
Ala Ser Thr Glu Gly Ser Asn Ser Glu Ser Glu Ala Glu Ser Thr Glu
435 440 445

AAC AGC CCC ACC CCA TCG CCG CTG CAG AAG AAG GTC ACT GAG GAT CTG 1392
Asn Ser Pro Thr Pro Ser Pro Leu Gln Lys Lys Val Thr Glu Asp Leu
450 455 460

TCC AAA ACC CTC CTG ATG TAC ACG GTG CCT GCC GTC CAG GGC TTC TTC 1440
Ser Lys Thr Leu Leu MET Tyr Thr Val Pro Ala Val Gln Gly Phe Phe
465 470 475 480

CGT TCC ATC TCC TTG TCA CGA GGC AAC AAC CTC CAG GAT ACA CTC AGA 1488
Arg Ser Ile Ser Leu Ser Arg Gly Asn Asn Leu Gln Asp Thr Leu Arg
485 490 495

GTT CTC ACC TTA TGG TTT GAT TAT GGT CAC TGG CCA GAT GTC AAT GAG 1536
Val Leu Thr Leu Trp Phe Asp Tyr Gly His Trp Pro Asp Val Asn Glu
500 505 510

GCC TTA GTG GAG GGG GTG AAA GCC ATC CAG ATT GAT ACC TGG CTA CAG 1584
Ala Leu Val Glu Gly Val Lys Ala Ile Gln Ile Asp Thr Trp Leu Gln
515 520 525

GTT ATA CCT CAG CTC ATT GCA AGA ATT GAT ACG CCC AGA CCC TTG GTG 1632
Val Ile Pro Gln Leu Ile Ala Arg Ile Asp Thr Pro Arg Pro Leu Val
530 535 540

GGA CGT CTC ATT CAC CAG CTT CTC ACA GAC ATT GGT CGG TAC CAC CCC 1680
Gly Arg Leu Ile His Gln Leu Leu Thr Asp Ile Gly Arg Tyr His Pro
545 550 555 560

CAG GCC CTC ATC TAC CCA CTG ACA GTG GCT TCT AAG TCT ACC ACG ACA 1728
Gln Ala Leu Ile Tyr Pro Leu Thr Val Ala Ser Lys Ser Thr Thr Thr
565 570 575

GCC CGG CAC AAT GCA GCC AAC AAG ATT CTG AAG AAC ATG TGT GAG CAC 1776
Ala Arg His Asn Ala Ala Asn Lys Ile Leu Lys Asn MET Cys Glu His
580 585 590

AGC AAC ACC CTG GTC CAG CAG GCC ATG ATG GTG AGC GAG GAG CTG ATC 1824
Ser Asn Thr Leu Val Gln Gln Ala MET MET Val Ser Glu Glu Leu Ile
595 600 605

CGA GTG GCC ATC CTC TGG CAT GAG ATG TGG CAT GAA GGC CTG GAA GAG 1872
Arg Val Ala Ile Leu Trp His Glu MET Trp His Glu Gly Leu Glu Glu
610 615 620

GCA TCT CGT TTG TAC TTT GGG GAA AGG AAC GTG AAA GGC ATG TTT GAG 1920
Ala Ser Arg Leu Tyr Phe Gly Glu Arg Asn Val Lys Gly MET Phe Glu
625 630 635 640

GTG CTG GAG CCC TTG CAT GCT ATG ATG GAA CGG GGC CCC CAG ACT CTG 1968
Val Leu Glu Pro Leu His Ala MET MET Glu Arg Gly Pro Gln Thr Leu
645 650 655

AAG GAA ACA TCC TTT AAT CAG GCC TAT GGT CGA GAT TTA ATG GAG GCC 2016
Lys Glu Thr Ser Phe Asn Gln Ala Tyr Gly Arg Asp Leu MET Glu Ala
660 665 670

CAA GAG TGG TGC AGG AAG TAC ATG AAA TCA GGG AAT GTC AAG GAC CTC 2064
Gln Glu Trp Cys Arg Lys Tyr MET Lys Ser Gly Asn Val Lys Asp Leu
675 680 685

ACC CAA GCC TGG GAC CTC TAT TAT CAT GTG TTC CGA CGA ATC TCA AAG 2112
Thr Gln Ala Trp Asp Leu Tyr Tyr His Val Phe Arg Arg Ile Ser Lys
690 695 700

CAG CTG CCT CAG CTC ACA TCC TTA GAG CTG CAA TAT GTT TCC CCA AAA 2160
Gln Leu Pro Gln Leu Thr Ser Leu Glu Leu Gln Tyr Val Ser Pro Lys
705 710 715 720

CTT CTG ATG TGC CGG GAC CTT GAA TTG GCT GTG CCA GGA ACA TAT GAC 2208
Leu Leu MET Cys Arg Asp Leu Glu Leu Ala Val Pro Gly Thr Tyr Asp
725 730 735

CCC AAC CAG CCA ATC ATT CGC ATT CAG TCC ATA GCA CCG TCT TTG CAA 2256
Pro Asn Gln Pro Ile Ile Arg Ile Gln Ser Ile Ala Pro Ser Leu Gln
740 745 750

GTC ATC ACA TCC AAG CAG AGG CCC CGG AAA TTG ACA CTT ATG GGC AGC 2304
Val Ile Thr Ser Lys Gln Arg Pro Arg Lys Leu Thr Leu MET Gly Ser
755 760 765

AAC GGA CAT GAG TTT GTT TTC CTT CTA AAA GGC CAT GAA GAT CTG CGC 2352
Asn Gly His Glu Phe Val Phe Leu Leu Lys Gly His Glu Asp Leu Arg
770 775 780

CAG GAT GAG CGT GTG ATG CAG CTC TTC GGC CTG GTT AAC ACC CTT CTG 2400
Gln Asp Glu Arg Val MET Gln Leu Phe Gly Leu Val Asn Thr Leu Leu
785 790 795 800

GCC AAT GAC CCA ACA TCT CTT CGG AAA AAC CTC AGC ATC CAG AGA TAC 2448
Ala Asn Asp Pro Thr Ser Leu Arg Lys Asn Leu Ser Ile Gln Arg Tyr
805 810 815

GCT GTC ATC CCT TTA TCG ACC AAC TCG GGC CTC ATT GGC TGG GTT CCC 2496
Ala Val Ile Pro Leu Ser Thr Asn Ser Gly Leu Ile Gly Trp Val Pro
820 825 830

CAC TGT GAC ACA CTG CAC GCC CTC ATC CGG GAC TAC AGG GAG AAG AAG 2544
His Cys Asp Thr Leu His Ala Leu Ile Arg Asp Tyr Arg Glu Lys Lys
835 840 845

AAG ATC CTT CTC AAC ATC GAG CAT CGC ATC ATG TTG CGG ATG GCT CCG 2592
Lys Ile Leu Leu Asn Ile Glu His Arg Ile MET Leu Arg MET Ala Pro
850 855 860

GAC TAT GAC CAC TTG ACT CTG ATG CAG AAG GTG GAG GTG TTT GAG CAT 2640
Asp Tyr Asp His Leu Thr Leu MET Gln Lys Val Glu Val Phe Glu His
865 870 875 880

GCC GTC AAT AAT ACA GCT GGG GAC GAC CTG GCC AAG CTG CTG TGG CTG 2688
Ala Val Asn Asn Thr Ala Gly Asp Asp Leu Ala Lys Leu Leu Trp Leu
885 890 895

AAA AGC CCC AGC TCC GAG GTG TGG TTT GAC CGA AGA ACC AAT TAT ACC 2736
Lys Ser Pro Ser Ser Glu Val Trp Phe Asp Arg Arg Thr Asn Tyr Thr
900 905 910

CGT TCT TTA GCG GTC ATG TCA ATG GTT GGG TAT ATT TTA GGC CTG GGA 2784
Arg Ser Leu Ala Val MET Ser MET Val Gly Tyr Ile Leu Gly Leu Gly
915 920 925

GAT AGA CAC CCA TCC AAC CTG ATG CTG GAC CGT CTG AGT GGG AAG ATC 2832
Asp Arg His Pro Ser Asn Leu MET Leu Asp Arg Leu Ser Gly Lys Ile
930 935 940

CTG CAC ATT GAC TTT GGG GAC TGC TTT GAG GTT GCT ATG ACC CGA GAG 2880
Leu His Ile Asp Phe Gly Asp Cys Phe Glu Val Ala MET Thr Arg Glu
945 950 955 960

AAG TTT CCA GAG AAG ATT CCA TTT AGA CTA ACA AGA ATG TTG ACC AAT 2928
Lys Phe Pro Glu Lys Ile Pro Phe Arg Leu Thr Arg MET Leu Thr Asn
965 970 975

GCT ATG GAG GTT ACA GGC CTG GAT GGC AAC TAC AGA ATC ACA TGC CAC 2976
Ala MET Glu Val Thr Gly Leu Asp Gly Asn Tyr Arg Ile Thr Cys His
980 985 990

ACA GTG ATG GAG GTG CTG CGA GAG CAC AAG GAC AGT GTC ATG GCC GTG 3024
Thr Val MET Glu Val Leu Arg Glu His Lys Asp Ser Val MET Ala Val
995 1000 1005

CTG GAA GCC TTT GTC TAT GAC CCC TTG CTG AAC TGG AGG CTG ATG GAC 3072
Leu Glu Ala Phe Val Tyr Asp Pro Leu Leu Asn Trp Arg Leu MET Asp
1010 1015 1020

ACA AAT ACC AAA GGC AAC AAG CGA TCC CGA ACG AGG ACG GAT TCC TAC 3120
Thr Asn Thr Lys Gly Asn Lys Arg Ser Arg Thr Arg Thr Asp Ser Tyr
1025 1030 1035 1040

TCT GCT GGC CAG TCA GTC GAA ATT TTG GAC GGT GTG GAA CTT GGA GAG 3168
Ser Ala Gly Gln Ser Val Glu Ile Leu Asp Gly Val Glu Leu Gly Glu
1045 1050 1055

CCA GCC CAT AAG AAA ACG GGG ACC ACA GTG CCA GAA TCT ATT CAT TCT 3216
Pro Ala His Lys Lys Thr Gly Thr Thr Val Pro Glu Ser Ile His Ser
1060 1065 1070

TTC ATT GGA GAC GGT TTG GTG AAA CCA GAG GCC CTA AAT AAG AAA GCT 3264
Phe Ile Gly Asp Gly Leu Val Lys Pro Glu Ala Leu Asn Lys Lys Ala
1075 1080 1085

ATC CAG ATT ATT AAC AGG GTT CGA GAT AAG CTC ACT GGT CGG GAC TTC 3312
Ile Gln Ile Ile Asn Arg Val Arg Asp Lys Leu Thr Gly Arg Asp Phe
1090 1095 1100

TCT CAT GAT GAC ACT TTG GAT GTT CCA ACG CAA GTT GAG CTG CTC ATC 3360
Ser His Asp Asp Thr Leu Asp Val Pro Thr Gln Val Glu Leu Leu Ile
1105 1110 1115 1120

AAA CAA GCG ACA TCC CAT GAA AAC CTC TGC CAG TGC TAT ATT GGC TGG 3408
Lys Gln Ala Thr Ser His Glu Asn Leu Cys Gln Cys Tyr Ile Gly Trp
1125 1130 1135

TAC CCT TTC TGG TAA
Tyr Pro Phe Trp
1140

【特許請求の範囲】
【請求項1】
SDS−PAGEで測定した場合に分子量が約210kDaである単離されたタンパクであって、ヒトから得ることができ、FKBP12−ラパマイシン複合体に結合し、FKBP12−ラパマイシン複合体の免疫抑制活性を媒介する、タンパク。
【請求項2】
請求項1に記載のタンパクをコードする単離されたDNAであって、
a)請求項1に記載の単離されたタンパクをプロテアーゼで消化し、少なくとも一つのタンパクの断片を得;
b)少なくとも一つのタンパクの断片を単離してその断片を配列決定し;および
c)そのタンパクの断片の配列からオリゴヌクレオチドプローブを得、そのプローブを用いてcDNAライブラリーをスクリーニングし、該タンパクをコードするDNAを同定する
ことで得られるDNA。
【請求項3】
請求項1のタンパクに特異的なモノクローナルまたはポリクローナル抗体。
【請求項4】
免疫抑制薬を服用している個体から得られる生物学的試料中の親化合物および/または代謝産物を測定するための請求項3に記載のモノクローナルまたはポリクローナル抗体の使用。
【請求項5】
SDS−PAGEで測定した場合に分子量が約210kDaであり、ヒト細胞由来のFKBP12−ラパマイシン複合体に結合する、タンパクを単離する方法であって、
a)緩衝剤、キレート剤、プロテアーゼ阻害剤、還元剤、および低濃度の塩の存在下、タンパク分解を最小限に抑える温度で、哺乳動物細胞を溶解し、未破壊細胞、細胞核、および、細胞膜画分と細胞破砕物を含む溶解物を生成させ、
b)タンパク分解を最小限に抑える温度で、該溶解物から未破壊細胞および細胞核を前除去し、前清澄化溶解物を調製し、
c)該前清澄化溶解物に由来する、膜タンパクを含有する哺乳動物細胞の細胞膜画分を濃縮し、
d)タンパク分解を最小限に抑える温度で、タンパクの有害な変性を引き起こすことなく、タンパクを可溶化する界面活性剤を含有する緩衝液中に該膜タンパクを可溶化し、可溶化タンパクおよび哺乳動物細胞破砕物を得て、
e)哺乳動物細胞破砕物から可溶化タンパクを分離し、
f)緩衝剤、還元剤、1種またはそれ以上のプロテアーゼ阻害剤、二価カチオン、および塩を含有する緩衝液中に可溶化タンパクを含有する溶液を、アフィニティーマトリックスと共にインキュベートすることにより、該アフィニティーマトリックスへの結合を可能にし、かつ、タンパク分解を最小限に抑える温度で、該アフィニティーマトリックスに対する結合親和性を有するタンパクを該アフィニティーマトリックスに吸着させ、
g)タンパク分解を最小限に抑える温度で、工程(f)の溶液からアフィニティーマトリックスを分離することにより、工程(f)のアフィニティーマトリックスには結合しない可溶化タンパクを含有する溶液(g)を得て、
h)溶液(g)を、分子量約210kDaの所望のタンパクの単離を促進するFKBP12のGST融合タンパクと複合体を形成したラパマイシンまたはラパマイシン類似物(LAFとの関係においてIC50<500nM)と共にインキュベートすることにより、融合FKBPタンパク:ラパマイシン複合体または融合FKBP12タンパク:ラパマイシン類似物複合体に結合した分子量約210kDaの所望のタンパクを含有する混合物(h)を得て、
i)融合FKBP12タンパク:ラパマイシン複合体または融合FKBP12タンパク:ラパマイシン類似物複合体に結合した分子量約210kDaの所望のタンパクを含有する混合物(h)を、該融合タンパクに結合するアフィニティーマトリックスと共に、アフィニティーマトリックスへの結合を可能にし、かつ、タンパク分解を最小限に抑える温度および時間でインキュベートすることにより、融合FKBP12タンパク:ラパマイシン複合体または融合FKBP12タンパク:ラパマイシン類似物複合体に結合させ、
j)結合した複合体を含むアフィニティーマトリックス(i)を、分子量約210kDaの所望タンパク以外のタンパクの結合を解離する緩衝液ですすぎ、
k)緩衝液を用いて、アフィニティーマトリックス(j)から、分子量約210kDaのタンパク:融合FKBP12タンパク:ラパマイシンの複合体、あるいは、分子量約210kDaのタンパク:FKBP12タンパク:ラパマイシン類似物複合体を溶出させ、
l)工程(k)で溶出したタンパクをサイズによって分離する、
ことを含む、単離方法。
【請求項6】
FKBP12と複合体を形成した場合に、FKBP12−ラパマイシン複合体に結合する、SDS−PAGEで測定した分子量約210kDaの哺乳動物タンパクに結合する、生物学的試料中の、ラパマイシンまたはラパマイシン類似物を検出する方法であって、
a)生物学的試料をFKBP12と組み合わせ、ラパマイシンまたはラパマイシン類似物が該生物学的試料中に存在すれば、ラパマイシン:FKBP12複合体またはラパマイシン類似物:FKBP12複合体を含有する第1の混合物を形成させる工程;
b)その第1の混合物を、請求項1に記載のGST−FKBP12-ラパマイシン複合体に結合するタンパクに、固形担体に結合しているタンパクに添加することにより、第2の混合物を調製する工程;
c)工程(b)の第2の混合物を、ラパマイシン:FKBP12複合体またはラパマイシン類似物:FKBP12複合体が、それらが存在するならば、GST-FKBP12-ラパマイシン複合体に結合するタンパクに結合するのに適当な条件下で維持する工程;および
d)ラパマイシン:FKBP12複合体、またはラパマイシン類似物:FKBP12複合体と、該タンパクとの結合が工程(c)で発生したかどうかを決定する工程、
を含む、同定方法。

【公開番号】特開2008−253264(P2008−253264A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−98368(P2008−98368)
【出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【分割の表示】特願2006−211171(P2006−211171)の分割
【原出願日】平成7年3月7日(1995.3.7)
【出願人】(591011502)ワイス (573)
【氏名又は名称原語表記】Wyeth
【出願人】(306018457)ザ・トラスティーズ・オブ・コロンビア・ユニバーシティ・イン・ザ・シティ・オブ・ニューヨーク (25)
【Fターム(参考)】