説明

ランダムRNAiライブラリーの生成法、および細胞に基づくスクリーニングにおける該ライブラリーの適用

本発明は、阻害性RNAに関連する方法および組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、阻害性RNAに関連する方法および組成物を提供する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
多くの複雑な生物由来の完全ゲノム配列および多数の予測される遺伝子配列が、現在、入手可能である。現在、これらの遺伝子すべての機能およびこれらが互いにどう相互作用するかを理解するには、これらの生物の逆方向(reverse)遺伝学的解析が必要であろう。すべての製薬会社のR&D業務の主要な目的の1つは、これらの供給源を十分に利用し、そして薬剤を発見する目的で、標的同定および検証を加速するであろう、ゲノミクスに基づく技術を開発しそして実行することである。
【0003】
引用文献
【0004】
【化1】

【0005】
【化2】

【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明の概要
本発明は、固定プライマー配列、ランダムオリゴヌクレオチド配列および固定ステム−ループ構造を含んでなる、ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団を提供する。本発明の好ましい態様は、ランダムオリゴヌクレオチド配列が長さ15〜50塩基である、ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団を含んでなる。特に好ましいのは、ランダムオリゴヌクレオチド配列が長さ20〜30塩基である、ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団である。さらにより好ましいのは、ランダムオリゴヌクレオチド配列が長さ21〜23塩基である、ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団である。
【0007】
本発明は、二本鎖固定プライマー配列、二本鎖ランダムオリゴヌクレオチド配列;および固定ステム−ループ構造を含んでなる、全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団をさらに提供する。本発明の好ましい態様は、ランダムオリゴヌクレオチド配列が15〜50塩基対である、全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団を含んでなる。特に好ましいのは、ランダムオリゴヌクレオチド配列が長さ20〜30塩基対である、全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団である。さらにより好ましいのは、ランダムオリゴヌクレオチド配列が長さ21〜23塩基対である、全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団である。
【0008】
本発明は、変性固定プライマー配列、変性ランダムオリゴヌクレオチド配列および変性ステム−ループ構造を含んでなる、変性全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団をさらに提供する。本発明の好ましい態様は、変性ランダムオリゴヌクレオチド配列が長さ15〜50塩基である、変性全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団を含んでなる。特に好ましいのは、変性ランダムオリゴヌクレオチド配列が長さ20〜30塩基である、変性全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団である。さらにより好ましいのは、変性ランダムオリゴヌクレオチド配列が長さ21〜23塩基である、変性全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団である。
【0009】
本発明は、二本鎖ランダムオリゴヌクレオチド配列;および二本鎖固定ステム−ループ構造を含んでなる、クローニングの準備ができている阻害剤配列集団をさらに提供する。本発明の好ましい態様は、変性ランダムオリゴヌクレオチド配列が長さ15〜50塩基である、クローニングの準備ができている阻害剤配列集団を含んでなる。特に好ましいのは、変性ランダムオリゴヌクレオチド配列が長さ20〜30塩基である、クローニングの準備ができている阻害剤配列集団である。さらにより好ましいのは、変性ランダムオリゴヌクレオチド配列が長さ21〜23塩基である、クローニングの準備ができている阻害剤配列集団である。本発明は、クローニングの準備ができている阻害剤配列集団を含んでなるベクター集団をさらに含んでなる。
【0010】
本発明は、クローニングの準備ができている阻害剤配列集団を生成する方法であって、ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団を、ポリメラーゼ伸長反応を介して伸長させて、全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体を産生し、前記全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体を変性させて、変性全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体を産生し、前記変性全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体を、ポリメラーゼ伸長反応を介して伸長させて、二本鎖直鎖産物を生成し、そして前記二本鎖産物からプライマー配列を除去することを含んでなる、前記方法をさらに提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の詳細な説明
条件付きでそして標的化された遺伝子ノックアウト技術は、強力な逆方向遺伝学的ツールであるが、高価であり、そして好ましい哺乳動物モデル生物、ハツカネズミで達成するには比較的時間がかかる(BabinetおよびCohen−Tannoudji(2001))。遺伝子不活性化につながるいくつかのショートカットが試みられている。これらには、新規レコンビナーゼ(Kolb(2002))、4倍体胚凝集(Misraら(2001);Egganら(2002);Egganら(2001))および誘導性発現系(Fussenegger(2001))の使用を含む、標的化された破壊を生じる新規技術が含まれる。同様に、ENUまたはトラップベクターを用いた、全ゲノム突然変異誘発のような順方向(forward)遺伝学的ツール(Hrabe de Angelisら(2000);Hrabe de AngelisおよびStrivens(2001))またはEMSを用いたES細胞の突然変異誘発が含まれるが、これらは強力であるが、労働集約型で、比較的時間がかかり、そして高価である。
【0012】
RNA干渉(RNAi)技術の出現は、これらのモデル生物においてのみでなく、以前は遺伝子解析には向かないと見なされていた生物においても、遺伝子機能を研究し、そして「薬剤化可能(drugable)」標的を同定し、そして検証するための、大きなブレイクスルーとして歓迎されてきた。
【0013】
RNAiは、脊椎動物細胞または完全な生物において、遺伝子機能を除去するか、または有意に減少させる、逆方向遺伝学的技術の武器庫の強力なツールである。RNAiは、転写後遺伝子サイレンシングの非常に保存された機構であり、該機構においては、目的の遺伝子または遺伝子コード領域に対応する二本鎖(ds)RNAを生物に導入して、対応するmRNAの分解を生じる(Fire(1999);Baulcombe(2000);Bass(2001);Sharp(2001);Hannon(2002))。アンチセンス技術とは異なり、線虫(C. elegans)において、遺伝子発現が回復するまでに、RNAi現象は数回の細胞分裂の間(以下に記載)、存続する(Fire(1998))。RNA干渉は、植物界および動物界両方に見られる古くからの系であり(Cogoniおよびmacino(2000))、そしてウイルスであって、そのいくつかが二本鎖RNA(dsRNA)ゲノムを有する、前記ウイルスに対する進化的に保存された防御(LiおよびDing(2001))であるとともに、トランスポゾン活性の調節(KasschauおよびCarrington(1998);Llaveら(2000);Tabaraら(1999);Kettingら(1999))および遺伝子発現制御(LinおよびAvery(1999);Ruvkun(2001))を行うことが提唱されてきている。この現象は、動物においてはRNAi、トランスジェニック植物においては転写後遺伝子サイレンシング(PTGS)、ウイルス感染植物においてはVIGS(Zamore(2001))そして真菌においては「鎮圧(quelling)」(RomanoおよびMacino(1992))として記載されている。
【0014】
PTGS現象は10年以上前から知られていたが、RNAiの機構は、現在、理解され始めたばかりである。現在のモデルは、感受性細胞に導入された後、dsRNAが認識されて、そしてATP依存性反応において、ダイサーと呼ばれるRNアーゼIII様エンドヌクレアーゼによって、21〜25ntの断片に切断されるというものである(Bernsteinら(2001);KnightおよびBass(2001))。二重鎖siRNA上に形成されるタンパク質複合体は、「siRNP」と称され、RNA標的を切断可能な、完全に活性である「RNA誘導サイレンシング複合体」(RISC)とは区別される(Bernsteinら(2001))。これらのsiRNAは標的mRNAとアニーリングし、そして2つの方式で破壊を引き起こすことが可能である。第一に、複合体がRNアーゼIII様酵素、ヘリカーゼなどに認識され、そしてmRNAが、大まかにsiRNAの中心に対応する点で切断される。あるいは、線虫においては、siRNAは、mRNAとアニーリングした後、RNA依存性RNAポリメラーゼによって伸長される。次いで、エンドヌクレアーゼ、ダイサーがsiRNAの新規周期を生成し、ここで、自己永続的プロセスにおいて、さらなるmRNAを標的とし続ける。したがって、線虫において、RNAiの現象は、分解PCRと適切に描写され、これはsiRNAにプライミングされる、このRNA依存性RNAポリメラーゼ連鎖反応が、少量の「トリガー」dsRNAによって引き起こされる干渉を増幅するためである(Lipardiら(2001);Sijenら(2001))。
【0015】
哺乳動物系におけるRNAiの最初の記述は、2000年初期に、WiannyおよびZernicka−Goetzによって公表された。その一方で、いくつかの刊行物がこの結果を追認し、そして干渉の力学的性質に関して、さらに展開してきた。哺乳動物細胞においては、dsRNAはsiRNAへとプロセシングされるが、dsRNAを伴うRNAiは、大部分の細胞種では特に成功してきておらず、これは30ntより長いdsRNA分子によって非特異的反応が誘発されるためであり、この非特異的反応はPKR経路の活性化のためである可能性が最も高い。より最近、合成21nt siRNA二重鎖を哺乳動物細胞にトランスフェクションすると、非常に配列特異的な方式で、内因性標的遺伝子発現が有効に阻害されることが報告された(Elbashirら(2001);Paddisonら(2002))。この後、多様な細胞種において、標的遺伝子をノックダウンするため、哺乳動物発現ベクターが仲介するsiRNAの合成が有効であることを立証する多くの報告が続いた(Brummelkampら(2002);Paddisonら(2002);Suiら(2002);Paulら(2002);Miyagishi&Taira(2002);Leeら(2002))。また、多数のマイクロRNA(miRNA)遺伝子が最近発見され、これによって、哺乳動物細胞におけるsiRNA阻害の細胞機構を、遺伝子制御の正常プロセスに結びつけることも可能である見込みがあると提起されている(Lagos−Quintanaら(2001);Lauら(2001);LeeおよびAmbros(2001);Ambros(2001))。
【0016】
多くの学術的実験室および産業実験室が、特定の遺伝子の機能またはゲノムの全相補体(線虫に関して:Fraserら(2000);Bargmann(2001);Maedaら(2001))の機能でさえ解明するために、逆方向遺伝学的ツールとして、RNAiを用いているが、RNAiの順方向遺伝学的適用の包括的なプロトコルを提唱するかまたは記載する報告または概説はない。最近の概説に関しては、Hannon 2002を参照されたい。こうした適用は、適切な発現系におけるランダムsiRNA分子ライブラリーの生成を必要とする。ランダムsiRNAは、典型的には、ランダム組成(複数のN)の二本鎖RNA配列からなり、これによって、二本鎖が可変数の塩基対のループ領域を介して連結される(点線ループとして示される)。酵素「ダイサー」が、ループ領域を切り落とすことによって、この分子をさらにプロセシングすると考えられる(図1)。
【0017】
ここで、PCRに基づくアプローチに基づいて、ランダムsiRNAライブラリーの迅速なクローニングを可能にするであろう方法を記載する(図2〜4)。
「ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体」は、以下の特徴:a)以下に記載するポリメラーゼ伸長反応に適した条件下で、プライマーとして作用するのに十分な長さおよび適切な配列組成の固定プライマー配列を取り込んで合成される。所望により、固定プライマー配列は、配列内の、または配列の3’の制限部位(点線)、長さ15〜50塩基の間の、好ましくは長さ21〜23塩基の間のランダムオリゴヌクレオチド配列のストレッチ(複数のN)および固定ステム−ループ構造(黒い実線)を取り込むことも可能である。ステムは、GC含量が豊富であってもよい(「GCクランプ」)。ステム−ループの3’端は、次の工程の開始点として働くであろう。「ランダムオリゴヌクレオチド配列」によって、特定の長さのヌクレオチド配列のプールが、その長さのありうる配列すべてのコレクションからランダムな方式(すなわちブラインドで無作為の選択)で選択されるヌクレオチド配列のプールから、有意に逸脱しないことを意味する。しかし、ランダムオリゴヌクレオチドの配列は、数学的な意味で完全にランダムでない可能性もあることが認識される。化学的に合成されたランダムオリゴヌクレオチドは、合成法の物理的効率および化学的効率が許す度合いにランダムであろう。
【0018】
「鎖伸長」は、核酸テンプレート上のプライマーの伸長プロセスを指す。適切な緩衝剤、pH、塩およびヌクレオシド三リン酸を用いて、DNAポリメラーゼなどのテンプレート依存性ポリメラーゼは、テンプレートにアニーリングするプライマーの3’端上で、テンプレート鎖に相補的なヌクレオチドを取り込む。ポリメラーゼは、こうして、テンプレートの忠実な相補コピーを合成するであろう。この目的に適したポリメラーゼには、限定されるわけではないが、大腸菌(E. coli)DNAポリメラーゼI、大腸菌ポリメラーゼIのクレノウ断片、T4 DNAポリメラーゼ、他の入手可能なDNAポリメラーゼ、ポリメラーゼ突然変異タンパク質(muteins)逆転写酵素、および熱安定性酵素(すなわち変性を引き起こすのに十分に高い温度にさらされた後、プライマー伸長を行う酵素、例えばTaqポリメラーゼ)を含む他の酵素が含まれる。適切な酵素は、適切な方式で、ヌクレオチドの組み合わせを促進して、各突然変異体ヌクレオチド鎖に相補的なプライマー伸長産物を形成するであろう。
【0019】
「全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体」は、以下の処理にさらされる:a)すべての塩基対形成を破壊する変性、しばしば熱変性(図3、上部パネル)、b)「二本鎖直鎖産物」を産生する、オリゴヌクレオチドプライマーのアニーリングおよび「鎖伸長」後のポリメラーゼ伸長(図3、中央パネル)。プライマー配列の除去は、制限酵素(単数または複数)またはヌクレアーゼでの消化によって達成されて(図3、下部パネル)、「クローニングの準備ができている配列」を産生する。
【0020】
適切な細胞種に導入された後、siRNAコード配列の恒常性発現または誘導性発現を可能にするベクターに、先行する方法の産物(「クローニングの準備ができている阻害剤配列」)をクローニングする(図4)。当該技術分野に周知であり、そして日常的に実施される、細胞にDNAを導入する方法には、形質転換、ウイルス感染、トランスフェクション、エレクトロポレーション、核インジェクション、またはリポソーム、ミセル、ゴースト細胞、およびプロトプラストなどのキャリアーとの融合が含まれる。本発明の発現系には、細菌、酵母、真菌、植物、昆虫、無脊椎動物、脊椎動物、および哺乳動物の細胞系が含まれる。
【0021】
RNAiチップまたは他の固体支持体物質−siRNAアレイであって、多くの種類の培養細胞が該アレイ上で増殖し、そして1つずつ、ゲノムにおけるすべての遺伝子の発現を抑制する効果に関してスコア付けすることが可能な、前記siRNAアレイを製造することも可能である。上述のランダムRNAiライブラリーを用いて、RNAi技術はさらに1ステップ進んで、そして生物医学研究において特に興味深い、細胞性機能喪失/低形質(hypomorphic)表現型に関する順方向遺伝学的スクリーニングに取り込まれることも可能である。
【0022】
適切な細胞種にランダムRNAiライブラリーを搬送した後、いかなる数の細胞性表現型をスクリーニングすることも可能であることが想定される。特に想定されるいくつかの表現型には、限定されるわけではないが:アポトーシス誘導、形質転換表現型の誘導、分化、化学療法剤酸化ストレス、ERストレスおよび血管形成(胚様体)に対する耐性が含まれる。ArrayScanまたはKineticScanセットアップなどのプラットホームもまた、特定の曝露での生存以外の表現型に関する高処理スクリーニングに使用することも可能である。
【0023】
望ましい表現型(例えばTNFαまたは血清枯渇によって誘導されるアポトーシスに対する耐性)を示す細胞クローンが同定されたら、表現型に関与するsiRNAをPCR増幅し、そして配列決定することも可能である。相当するゲノム配列に対して、得られた配列をBLAST検索すると、そのノックダウンが細胞性表現型を生じる標的mRNAが同定されるはずである。
【0024】
以下の実施例1は、TNFα曝露後の「生存者」を特徴付ける胚性幹(ES)細胞(Kawasakiら(2002))を用いた表現型スクリーニングを概説する。
【実施例】
【0025】
実施例1
TNFαが誘導する細胞死に関与する遺伝子の同一性を決定する。以下の工程が想定される:
まず、ES細胞トランスフェクション(または目的の他の初代細胞株または不死化細胞株)に好ましいベクターを決定する。次いで、選択した細胞をエレクトロポレーションして/感染させて、そして二重選択(抗生物質耐性マーカーおよび目的の生存者表現型(例えばTNFアルファが誘導するアポトーシスに対する耐性))する。次いで、耐性クローンのゲノム由来のsiRNA配列をPCRで増幅する。所望により、多数の周期のスクリーニングを行ってもよい。適切なゲノムのBLAST検索を行って、標的mRNAを同定する。所望により、標的cDNAを含有する発現プラスミドまたはBACを用いて、表現型救出を試みてもよい(例えばこの例では、TNFアルファへの感受性を回復する)。所望により、ヒト・オルソログが同定されたら、次いで、同定された転写物の機能をさらに調べて、例えばヒト疾患(癌など)における転写物の潜在的な役割を決定してもよい。
【0026】
前述の説明および実施例に特に記載されるのとは別の方式で、本発明を実施することも可能であることが明らかであろう。
上記解説を考慮して、本発明の多くの修飾および変型が可能であり、そしてしたがって、本発明の範囲内である。
【0027】
本明細書に引用するすべての刊行物の完全な開示が、本明細書の開示と不一致でない度合いまで、本明細書に援用される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】n量体のランダムRNAiライブラリーの構造特徴。
【図2】ポリメラーゼ伸長反応を介してランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団を伸長させて、全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体を産生することを示す図。
【図3】全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体を変性させて、二本鎖直鎖産物を生成し、そして続いて固定プライマー配列を実質的に除去して、クローニングの準備ができている阻害剤配列を生成することを示す図。
【図4】クローニングの準備ができている阻害剤配列のクローニングを示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クローニングの準備ができている阻害剤配列集団を生成する方法であって:
a)固定プライマー配列;
ランダムオリゴヌクレオチド配列;および
固定ステム−ループ構造
を含んでなるランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体集団を、ポリメラーゼ伸長反応を介して伸長させて、全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体を産生し;
b)前記全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体を変性させて、変性全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体を産生し;
c)前記変性全長ヘアピン・ランダムオリゴヌクレオチドRNAi前駆体を、ポリメラーゼ伸長反応を介して伸長させて、二本鎖直鎖産物を生成し、そして
d)前記二本鎖産物からプライマー配列を除去する
ことを含んでなる、前記方法。
【請求項2】
前記産物を発現ベクターに挿入することをさらに含んでなる、請求項1の方法。
【請求項3】
前記発現ベクターを細胞に導入することをさらに含んでなる、請求項2の方法。
【請求項4】
前記細胞を表現型に関して評価する、請求項3の方法。
【請求項5】
前記表現型が機能表現型喪失である、請求項4の方法。
【請求項6】
前記表現型が機能表現型の部分的喪失である、請求項4の方法。
【請求項7】
前記表現型が、受容体遺伝子機能喪失のためである、請求項4の方法。
【請求項8】
前記表現型が、受容体遺伝子機能の部分的喪失のためである、請求項4の方法。
【請求項9】
クローニングの準備ができている配列集団が、長さ15〜50塩基の変性ランダムオリゴヌクレオチド配列を含んでなる、請求項1の方法。
【請求項10】
クローニングの準備ができている配列集団が、長さ20〜30塩基の変性ランダムオリゴヌクレオチド配列を含んでなる、請求項1の方法。
【請求項11】
クローニングの準備ができている配列集団が、長さ21〜23塩基の変性ランダムオリゴヌクレオチド配列を含んでなる、請求項1の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−500023(P2006−500023A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−537667(P2004−537667)
【出願日】平成15年9月5日(2003.9.5)
【国際出願番号】PCT/US2003/025851
【国際公開番号】WO2004/026227
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【出願人】(504396379)ファルマシア・アンド・アップジョン・カンパニー・エルエルシー (130)
【Fターム(参考)】