説明

ランドリー機器稼働状況監視システム

【課題】コインランドリーに設置されたランドリー機器の稼働状況をランドリー機器の製造メーカーを問わず確実に把握し、ランドリー機器の稼働状況をWeb上に公開し、または利用者からのメールでの問い合わせに適切に対応することで、利用者がコインランドリーに出向いてランドリー機器の稼働状況を直接確認しなくても済むランドリー機器稼働状況監視システムを提供する。
【解決手段】コインランドリー2内に設置されるランドリー機器20と、ランドリー機器20のON、OFFを検出するセンサユニット30と、センサユニット30からネットワーク3を介して送信されるランドリー機器20のON、OFF情報と予め格納されているランドリー機器20の運転特性とを比較して、ランドリー機器20の稼働状況を判断し、稼働状況をネットワーク3上に公開するサーバ4とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コインランドリーに設置されるランドリー機器の稼働状況を監視するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
自宅に洗濯機や乾燥機等のランドリー機器がなくても手軽に洗濯をすることができる施設としてコインランドリーが普及している。コインランドリーは一般的に無人営業の形態が採られていて、24時間営業やセルフサービスで運営されている。そのため、例えば、ランドリー機器に不具合が生じた場合等に、コインランドリーが無人で営業されているが故に適切に対応することができないことも生じうるため、この解決策として次のような提案がなされている(特許文献1参照)。
【0003】
すなわち、ランドリー店舗に設置された複数のランドリー機器からの異常情報をサーバーが受信し、この異常情報とサーバー内に予め登録されている会員の情報から異常が発生したランドリー機器を使用している会員を特定することで、その会員の情報をランドリー店舗の管理者が所持する携帯情報端末に送信する。このようにすることで、ランドリー店舗の管理者は、異常が生じたランドリー機器の利用者を携帯情報端末を用いて特定することができるので、その利用者にお詫びするといったことが可能になり、サービス性が向上することとされる。
【特許文献1】特開2005−334151号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1に開示されている発明においては、不具合が生じたランドリー機器の異常情報をどのように検出しているか、さらには、ランドリー店舗に設置されている複数のランドリー機器の稼働状況の確認をどのように行っているかについては開示されていない。
【0005】
また、最近のコインランドリーでは、そのコインランドリーに設置されるランドリー機器の導入にあたって、ある特定のメーカーが製造した機器だけを導入するとは限らない。例えば、洗濯機や靴の洗濯機、乾燥機等のランドリー機器の種類によって、或いは同種類のランドリー機器であっても、複数メーカーの製造による機器が導入される例が散見される。このように1箇所のコインランドリーに複数のメーカーが製造したランドリー機器が導入された場合に、各ランドリー機器の特徴を把握した上で各ランドリー機器の稼働状況をきめ細かく把握することは難しい。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、コインランドリーに設置されたランドリー機器の稼働状況をそのランドリー機器の製造メーカーを問わず確実に把握して、ランドリー機器の稼働状況をWeb上に公開し、或いは利用者からのメールでの問い合わせに適切に対応することで、コインランドリーの利用者がコインランドリーに出向いてランドリー機器の稼働状況を直接確認しなくても済むランドリー機器稼働状況監視システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施の形態に係る特徴は、ランドリー機器稼働状況監視システムにおいて、コインランドリー内に設置されるランドリー機器と、ランドリー機器のON、OFFを検出するセンサユニットと、センサユニットからネットワークを介して送信されるランドリー機器のON、OFF情報と予め格納されているランドリー機器の運転特性とを比較して、ランドリー機器の稼働状況を判断し、稼働状況を前記ネットワーク上に公開するサーバとを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コインランドリーに設置されたランドリー機器の稼働状況をそのランドリー機器の製造メーカーを問わず確実に把握して、ランドリー機器の稼働状況をWeb上に公開し、或いは利用者からのメールでの問い合わせに適切に対応することで、コインランドリーの利用者がコインランドリーに出向いてランドリー機器の稼働状況を直接確認しなくても済むランドリー機器稼働状況監視システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本発明のランドリー機器稼働状況監視システム1は、ランドリー機器が設置されたコインランドリー2と、ネットワーク3に接続されてコインランドリー2内のランドリー機器からの稼働状況の情報を受信するサーバ4とから構成される。
【0011】
ネットワーク3に接続されるコインランドリー2は、図1ではコインランドリー2aないし2cと3店舗示されているが、店舗数は単数でも複数でも良い。また、各ランドリー機器の稼働状況はコインランドリー2のホームページに公開され、例えば、パーソナルコンピュータ等の情報端末Pや携帯電話等の移動体情報端末M等からネットワーク3に接続し、このホームページにアクセスすることで稼働状況を確認することができる。
【0012】
コインランドリー2内には、図2に示されているように複数のランドリー機器21ないし28(以下、適宜「ランドリー機器20」と言う。)が分電盤29に接続されており、ランドリー機器20は分電盤29から供給される、例えば、100Vまたは200Vの電源により運転される。ランドリー機器21ないし28と分電盤29とを接続する配線21aないし28aには、センサユニット30がランドリー機器21ないし28の電源のONまたはOFFを検出するためのセンサ21bないし28bがクランプにより接続されている。なお、以下においてランドリー機器とは、コインランドリーに設置される洗濯機、靴の洗濯機、乾燥機等を意味する。また、このランドリー機器は、図2においては8つ記載されているが、ランドリー機器の数は単数でも複数でも良い。
【0013】
センサユニット30は、図3に示すように、受信手段31と、整流手段32と、比較手段33と、信号入力手段34と、ネットワーク通信手段35とから構成される。受信手段31は、電流センサ21bないし28bを介して各ランドリー機器21ないし28のONまたはOFFの信号を受信する。受信手段31から入力された交流電圧は整流手段32において直流電圧に整流されて比較手段33に入力される。
【0014】
比較手段33には、図示しない調整手段が複数設けられており、この調整手段によって各ランドリー機器20の特性に合わせて基準電圧を決定することができるようにされている。コインランドリー2内に導入されるランドリー機器20は、例えば、洗濯機、靴の洗濯機、乾燥機等複数種類あり、また、同種の機器であっても製造メーカーが複数あることもある。従って、コインランドリー2内の複数のランドリー機器20の電源がONとなる電圧またはOFFとなる電圧は個々のランドリー機器20の一つ一つごとに異なることが生じうる。そのため、電源がONまたはOFFしたか否かを判断するのに基準となる電圧も複数生ずることになる。そこで、これら複数のランドリー機器20のONまたはOFFを判断する基準となる電圧を決定するために調整手段が比較手段33に設けられている。
【0015】
例えば、調整手段を使って基準電圧が5Vに調整された場合は、入力された電圧とこの5Vを比較して、入力電圧が5V以上であればそのランドリー機器20の電源はONになったと判断し、一方5V未満である場合は電源がOFFになっていると判断する。また、別の調整手段には3V以上であれば電源がONとなったと判断することができるランドリー機器からの電圧が入力されるようにされており、3Vを基準に電源のONまたはOFFを判断している。このように各ランドリー機器20に接続されたセンサ21bないし28bは、電源がONまたはOFFと判断することができる基準電圧に対応した調整手段に接続されている。また、調整手段は基準となる電圧を任意に決定することができるようにされており、コインランドリー2内に導入されるあらゆるランドリー機器20に対応できる。
【0016】
比較手段33に入力されたランドリー機器20からの入力電圧は、調整手段によって設定された基準電圧との間で比較され、そのランドリー機器20の電源がONであるかまたはOFFであるかが判断される。信号入力手段34では、この判断結果の信号(以下、この信号のことを「ON、OFF信号」と言う。)を受信するとともに、そのON、OFF信号がいずれのコインランドリー2のどのランドリー機器20の信号であるかの識別符号を付してネットワーク通信手段35に渡す。ネットワーク通信手段35は図示しないルータを介してネットワーク3に接続し、信号入力手段34からのON、OFF信号をサーバ4に送信する。
【0017】
サーバ4では、センサユニット30から送信されてきたON、OFF信号を受信する。図4に示すように、サーバ4は、このON、OFF信号を受信する受信手段41と、データベース42と、サーバ4に送信されたON、OFF信号とデータベース42内のデータとを比較する比較手段43と、比較結果から対象となるランドリー機器20の稼働状況を判断する判断手段44と、判断された稼働状況のデータをWeb上に載せるためにネットワーク3に接続し送信する送信手段45から構成される。
【0018】
データベース42には、各コインランドリー2に設置されているランドリー機器20の個々の運転特性を示すデータが予め格納されている。また、各ランドリー機器20の稼働状況のデータも格納される。
【0019】
比較手段43は、受信手段41よりセンサユニット30から送信されてきたON、OFF信号を受け取るとともに、この信号に付されている識別符号を基にいずれのコインランドリー2のいずれのランドリー機器20からの信号であるかが認識する。また、この識別符号からデータベース42内に予め格納されている同じ識別符号を有するランドリー機器20の運転特性のデータを取り出して、入力されたON、OFF信号と比較を行い、比較結果を判断手段44に送信する。
【0020】
判断手段44は、比較手段43からの比較結果に基づいて現在のランドリー機器20の稼働状況を判断し、Webに載せるために判断結果としての稼働状況のデータを加工した上で送信手段45にデータを送信する。
【0021】
ネットワーク通信手段45は、コインランドリー2のホームページに掲載されるコインランドリー2内のランドリー機器20の現在の稼働状況のデータをネットワーク3に接続して送信する。
【0022】
次に、ランドリー機器20の稼働状況がWeb上に反映されるまでを図5に示すフローチャートを用いて説明する。
【0023】
まず、センサユニット30が各ランドリー機器20の電源がONまたはOFFとなったか否かの信号を受信したか否かを判断する(ST1)。ON或いはOFFの変化を検出しない場合は、ランドリー機器20は継続して稼働状態にあるか、或いは停止した状態にあると判断することができ、ランドリー機器20の稼働状況に変化がなくサーバ4にデータを送信する必要はない。センサユニット30がON、OFF信号をランドリー機器20から受信した場合(ST1のY)、具体的には上述のように比較手段33に設けられた調整手段によって設定された基準電圧を基にONまたはOFFが判断された場合は、信号入力手段34がON、OFF信号にコインランドリー2の店舗番号及びランドリー機器20の番号を示す識別符号を付して、ネットワーク通信手段45からこのON、OFF信号がサーバ4に送信される(ST2)。
【0024】
サーバ4内の比較手段43では、センサユニット30から送信されたON、OFF信号に付されている識別符号を認識し(ST3)、この識別符号を有するデータベース42内に予め格納されているコインランドリー2の各店舗に導入されているランドリー機器20ごとの運転特性のデータ(以下、このデータを「データα」と言う。)をデータベース42から取得する(ST4)。このデータαは、例えば洗濯機の場合、最初に電源がONとなってからどのタイミングで「洗い」が始まるのか、「すすぎ」と「脱水」が行われる回数は何回か等の、ランドリー機器20ごとに異なる、運転特性を示すものである。同時に送信されたON、OFF信号に付された識別符号が表わすランドリー機器20の直近のON、OFF信号のデータ(以下、このデータを「データβ」と言う。)も取得する(ST5)。比較手段43ではこのデータα及びデータβと、センサユニット30から送信された最新のON、OFF信号のデータ(以下、このデータを「データγ」と言う。)とを比較して(ST6)、比較結果を判断手段44に送信する。なお、最新のON、OFF信号のデータであるデータγの情報をデータβの上に上書きしてデータベース42に格納する(ST7)。
【0025】
比較結果を受け取った判断手段44では、そのランドリー機器20が現在どのような稼働状況にあるかを判断する(ST8)。この判断手順について、例えば、図6に示すようなタイムチャートに従って運転される洗濯機及び乾燥機を例にとって説明する。このタイムチャートでは、横軸に時間をとり、図6(i)が洗濯機、図6(ii)が乾燥機とそれぞれの運転特性を表わしている。
【0026】
図6(i)に示される洗濯機は、稼働すると(a)給水(図6(i)には示していないが洗剤も投入される)が行われ、電源がONされて(b)洗濯が始まる。所定時間洗濯物を洗うと(b)洗濯終了後に(c)排水が行われる。この(c)排水が行われている間は洗濯機の電源はOFFされている。(c)排水が終了すると電源がONされて(d)脱水が行われる。(d)脱水が終了すると洗濯機の電源はOFFされ、改めて(e)給水されて電源がONされ(f)濯ぎが始まる。(c)排水から(f)濯ぎまでが再度繰り返され、最後に(c)排水及び(d)脱水が行われて終了する。この洗濯機では、図6(i)に示されているように、給水或いは排水動作の場合には、電源がOFFとなる。しかしながら、ある一定の間隔で洗濯機のON、OFFが繰り返される運転特性(データα)が予めデータベース42に登録されていることから、このデータα及びデータβと併せてセンサユニット30から送信された洗濯機がOFFになったことを示す信号(データγ)を判断することで、(a)給水から(d)脱水の間に電源がOFFとなる時間があったとしてもこの洗濯機は「稼働中」であると判断することができる。
【0027】
一方、図6(ii)は、例えば乾燥機の場合の稼働状況を示すタイムチャートであるが、(g)乾燥中は電源がONとなり、乾燥が終了すると同時に電源はOFFになり、その後、例えば所定の時間ごとに(h)クールダウンと呼ばれる動作が行われる。但し、この(h)クールダウンは乾燥した洗濯物の静電気等からの発火を防止するために行われる動作であることから、この乾燥機の稼働状況は「終了」と判断される。
【0028】
以上のようにランドリー機器20の稼働状況が判断されると(ST8)、判断手段44において判断結果に基づいてコインランドリー2のホームページに掲載する、該当するランドリー機器20の稼働状況を示すデータを作成する(ST9)。
【0029】
但し、このデータを作成するのは、ランドリー機器20の稼働状況が変化した場合に限られる。例えば、図6(i)に示す洗濯機では、電源がONにされてからOFFになるまでの間に(a)給水から(d)脱水までの工程が行われることになるが、この間は洗濯機は運転されている状態にある。そのため、例えば、(b)洗濯が終了した時点や1回目の(f)濯ぎが終了した時点をもって洗濯機の電源がOFFされたとしてその旨をホームページ上に掲載すると、ホームページを見た利用者に洗濯機は現在空いている(使用されていない)状態であるとの誤解を与えることになる。従って、一連の工程が全て終了した時点をもって洗濯機(ランドリー機器20)の稼働状況が変化した状態と捉えてホームページへの掲載データを作成する。
【0030】
その後、作成された掲載データは送信手段45に送られて、ネットワーク3上に公開されているコインランドリー2のホームページに掲載される(ST10)。
【0031】
このようにすることで、コインランドリー2に設置された複数のランドリー機器20の稼働状況をそのランドリー機器20の製造メーカーを問わず確実に把握して、ランドリー機器20の稼働状況をWeb上に公開することで、コインランドリー2をこれから利用しようとしている者は、このホームページに掲載されたランドリー機器20の稼働状況を見ることで、自分が利用したいランドリー機器20が空いているか否か等をコインランドリー2に出向いてランドリー機器20の稼働状況を直接確認しなくても容易に判断することが可能となる。また、新しいランドリー機器が導入されてもデータベース42にその新機種の運転特性を書き込むことだけで対応することが可能なので、新機種導入に際しても安価に迅速に対応することができる。
【0032】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態において、上述の第1の実施形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
【0033】
第2の実施の形態では、第1の実施の形態におけるランドリー機器稼働状況監視システム1にさらにメールサーバ60が付加された構成とされている。このメールサーバ60は、図7に示されているようにネットワーク3に接続されており、またサーバ4とも接続されている。
【0034】
メールサーバ60は図8に示されているように、ネットワーク3に接続されてコインランドリー2の利用者からの稼働状況の照会をする空のeメール(以下、照会メールと言う。)を受信するメール受信手段61と、照会メールから対象となるランドリー機器20を確認する確認手段62と、利用者にメールを送信するメール送信手段63と、対象となるランドリー機器20の稼働状況を監視する監視手段64と、サーバ4と接続されて監視手段64からの監視信号を送信する送信手段65と、サーバ4からの信号を受信する受信手段66とから構成される。
【0035】
ここで、稼働状況照会のメールサービスについて、メールサーバ60の構成を示す構成図である図8とともに図9のフローチャートも用いて説明すると、以下の通りである。すなわち、各ランドリー機器20には、個々に例えば、稼働状況照会用のメールアドレス及びランドリー機器の番号、或いはこれらの情報が入ったQRコードが付されている。
【0036】
そのランドリー機器を利用している利用者が自らが利用しているランドリー機器の稼働状況(特に仕上がり時)を知りたい場合は、まず、携帯電話等、インターネットに接続可能な携帯情報端末にメールサーバ60のメールアドレス及び機器の番号を入力、またはQRコードを読み込んでメールサーバ60にeメールを送信する。メールサーバ60では、コインランドリー2内のランドリー機器20を利用している利用者からの照会メール(空メール)をメール受信手段61で受信する(ST21)。このメールアドレスには、店舗番号が含まれていることからメールアドレスから店舗を確認することができるとともに、送信されてきた照会メールの件名の部分には機器番号が入力されており、確認手段62において利用者が利用しているランドリー機器20を確認する(ST22)。
【0037】
次に、照会メールを受け付けたことを利用者に知らせるためにメール送信手段63からメールサーバ60に照会メールを送信した利用者に受付メールを返信する(ST23)。一方、確認手段62が照会メールを確認することによっていずれの店舗のいずれのランドリー機器20についての稼働状況の照会があったかがわかるので、確認手段62からこの照会メールが監視手段64に送信される。監視手段64は、送信手段65を介してサーバ4のデータベース42に格納されている該当するランドリー機器20の稼働状況の情報を照会(監視)する。これから後は、この照会メールにリンクさせてサーバ4内の照会対象となるランドリー機器20の稼働状況に関するデータが監視手段64に格納される。
【0038】
この時点でのサーバ4への稼働状況の照会は、特に対象となるランドリー機器20が運転を開始しているか否かの照会である(ST24)。ランドリー機器20が運転を開始していないとこのランドリー機器20の稼働状況を照会することができないからである。運転を開始していない場合は(ST24のN)、その旨の信号を受信手段66がサーバ4から受信し、監視手段64からメール送信手段63を介して利用者に対して運転未確認の内容のメールを送信する(ST25)。
【0039】
対象となるランドリー機器20が運転を開始していた場合は(ST24のY)、引き続き監視手段64は、送信手段65を介してサーバ4のデータベース42に格納されている該当するランドリー機器20の稼働状況の情報を照会(監視)する。この監視手段64からの照会は、対象となるランドリー機器20の運転が終了したか否かの照会である(ST26)。ランドリー機器20の運転が終了していない場合は(ST26のN)、再度サーバ4に対して照会を行い、運転が終了していた場合には(ST26のY)、監視手段64はメール送信手段63から利用者に対して仕上がりメールを送信する(ST27)。
【0040】
このようにすることで、コインランドリー2に設置された複数のランドリー機器20の稼働状況をそのランドリー機器20の製造メーカーを問わず確実に把握することができ、コインランドリー2の利用者は、自らが利用しているランドリー機器20の稼働状況を照会する照会メールをメールサーバ60に送信してその稼働状況を把握することで、コインランドリー2に出向いてランドリー機器の稼働状況を直接確認する必要がなくなる。
【0041】
なお、第2の実施の形態においては、メールサーバ60とサーバ4との両者を直接接続する構成としたが、両者をネットワーク3を介して接続して情報を授受することも当然可能である。また、サーバ4からメールサーバ60が対象のランドリー機器20の運転開始と運転終了の信号を受信して、利用者に対して「運転未確認メール」と「仕上がりメール」を送信することとしていたが、ランドリー機器20の稼働状況を逐次知らせるメールを利用者に送信するようにしても良い。
【0042】
さらに、この発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。特に、本発明の実施の形態では、ランドリー機器20の稼働状況の判断をサーバ4内で行う構成としたが、この判断をセンサユニット30内で行うようにしても良い。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るランドリー機器稼働状況監視システムを示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るコインランドリー内における機器の配置を示す構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るセンサユニットの構成を示す構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るサーバの構成を示す構成図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るランドリー機器の稼働状況を判断する手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係るランドリー機器の稼働状況を判断する手順を説明するための説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るランドリー機器稼働状況監視システムを示す構成図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るメールサーバの構成を示す構成図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るランドリー機器の稼働状況を照会するメールサービスの手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
1 ランドリー機器稼働状況監視システム
2 コインランドリー
3 ネットワーク
4 サーバ
20 ランドリー機器
30 センサユニット
60 メールサーバ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
コインランドリー内に設置されるランドリー機器と、
前記ランドリー機器のON、OFFを検出するセンサユニットと、
前記センサユニットからネットワークを介して送信される前記ランドリー機器のON、OFF情報と予め格納されている前記ランドリー機器の運転特性とを比較して、前記ランドリー機器の稼働状況を判断し、前記稼働状況を前記ネットワーク上に公開するサーバと、
を備えることを特徴とするランドリー機器稼働状況監視システム。
【請求項2】
ランドリー機器の利用者から送信された前記利用者が利用している前記ランドリー機器の稼働状況についての照会メールを受信するとともに、前記照会メールに対応して前記サーバに格納されている前記ランドリー機器の稼働状況を取得して前記利用者に返信メールを送信するメールサーバを備えることを特徴とする請求項1記載のランドリー機器稼働状況監視システム。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−249510(P2007−249510A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−71029(P2006−71029)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(500584516)株式会社大伸システム (3)
【Fターム(参考)】