説明

ランドリー用RFIDタグ

【課題】薄肉化や柔軟性を確保していても引き裂き強度を維持し、繰り返し洗濯およびアイロンなどを行う必要があるランドリー用品のランドリー工程に耐え得るランドリー用RFIDタグを提供すること。
【解決手段】それぞれ大きさの異なる内側保護層12、中間保護層13および外側保護層14からタグ本体11を構成することに着目し、RFIDインレイ3をその表裏面から保護する第1の保護層16および第2の保護層17を有するとともに中間の大きさを有する内側保護層12と、RFIDインレイ3の少なくともICチップ5を保護する第3の保護層18および第4の保護層19を有するとともに最小の大きさを有する中間保護層13と、RFIDインレイ3、内側保護層12および中間保護層13を保護する第5の保護層20および第6の保護層21を有するとともに最大の大きさを有する外側保護層14と、を積層してタグ本体11を構成することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はランドリー用RFID(Radio Frequency Identification;無線自動認識)タグにかかるもので、とくに装着に異物感がないとともに、洗濯やアイロンなどのランドリー工程に耐え得る構成を有したランドリー用RFIDタグに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ICチップおよびRFIDアンテナを有して無線によりデータの書込みおよび読取りを行うことができるRFIDタグを各種物品に取り付け、これら物品ついての各種データの読み書きを行って、必要なデータ管理など諸々の分野に利用している。
【0003】
図5は、従来からのRFIDタグを、たとえばホテルや会社などにおいて使用後洗濯して再度使用する各種のランドリー用品に取り付けて利用するランドリー用RFIDタグ1の一例を示す斜視図であって、ランドリー用RFIDタグ1は、タグ本体2と、タグ本体2内部に装備したRFIDインレイ3と、を有する。
【0004】
タグ本体2は、たとえばイソプレンゴム材など、必要な柔軟性および剛性を有する素材からこれを直方体状に構成し、その内部にRFIDインレイ3をモールドしている。
【0005】
RFIDインレイ3は、たとえばポリエチレンテレフタレートないしその積層フィルムなどによるインレイ基材4と、ICチップ5およびRFIDアンテナ6と、を有する。
RFIDインレイ3は、たとえばUHF帯(300MHz〜3GHz(好ましくは860〜960MHz、さらに具体的には、433MHz、900MHz、915〜930MHz、950〜956MHz)やマイクロ波(1〜30GHz、具体的には2.45GHz)、HF帯(3MHz〜30MHz(好ましくは13.56MHz))あるいは135kHz以下など、その他、所定の周波数帯の電波および電磁的作用などにより、RFIDアンテナ6を介してICチップ5に必要なデータの無線による読み取りおよび書き込み(データ通信)を行う。
ただし、それぞれの使用電波に応じてICチップ5およびRFIDアンテナ6の具体的構成を適正なものとしている。
とくにUHF帯(たとえば、860〜960MHz)レベルの波長を有する電波を使用するものでは、その通信距離が通常は5〜10m程度であり、各種の分野における応用が期待されている。
【0006】
図6は、繰り返して使用するランドリー用品(たとえばシーツ7)にランドリー用RFIDタグ1を取り付けた状態を示す一部省略平面図であって、その一部拡大断面図に示すように、シーツ7の一隅に設けた装着用ポケット8にランドリー用RFIDタグ1を収納して装着している。
【0007】
このようなランドリー用RFIDタグ1は、いわゆるゴム板のような仕上がりであるため、シーツ7以外に、作業服や制服その他の衣服などに装着した際の異物感は否定することができないとともに、装着用ポケット8に取り付けたランドリー用RFIDタグ1は、シーツ7の使用時はもちろん、回収および洗濯ならびにアイロン工程において、ランドリー用RFIDタグ1ないし装着用ポケット8の周囲部分に損傷が蓄積しやすく、生地が破れて徐々にランドリー用RFIDタグ1がむき出しになってしまうという問題がある。
【0008】
図7は、シーツ7などのランドリー用品のロールアイロン工程を示す概略側面図であって、図7(1)は、洗濯済みのシーツ7を一対の熱ロール9の間を通過させている状態の概略側面図、図7(2)は、ランドリー用RFIDタグ1の部分が熱ロール9の間で引っかかっている状態の概略側面図である。
図7(1)に示すように、シーツ7は、その乾燥のために一対の熱ロール9の間を通過させてアイロンをかける必要がある。
しかしながら、図7(2)に示すように、熱ロール9にシーツ7を通過させる際に、ランドリー用RFIDタグ1が比較的厚いとともに、全体が直方体形状であるために、とくに図7(2)に一部を拡大して示すように、熱ロール9の間にランドリー用RFIDタグ1がスムーズに通過しにくく、ジャミングが生じ易いという問題がある。さらに、このジャミングによって、シーツ7の装着用ポケット8部分、およびランドリー用RFIDタグ1が損傷しやすいという問題がある。
さらに、過剰な熱ストレスや摩耗がランドリー用RFIDタグ1に加えられるという問題がある。
もちろん、ランドリー用RFIDタグ1としては、その厚さを確保するためにゴム材質を多く使用するモールド加工などにより製造されるため、材料原価が高く、単価の低廉化が困難であるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第4548074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、ランドリー用RFIDタグの薄肉化を図ってランドリー用RFIDタグ自体およびシーツその他のランドリー用品などへの損傷の発生を極力抑えることができるランドリー用RFIDタグを提供することを課題とする。
【0011】
また本発明は、薄肉化や柔軟性を確保していても引き裂き強度を維持していることができるランドリー用RFIDタグを提供することを課題とする。
【0012】
また本発明は、ICチップ、およびICチップとRFIDアンテナとの間の接続部を保護してRFIDインレイの機能の保全を図ることができるランドリー用RFIDタグを提供することを課題とする。
【0013】
また本発明は、シーツその他の衣服など繰り返し洗濯およびアイロンなどを行う必要があるランドリー用品のランドリー工程に耐え得るランドリー用RFIDタグを提供することを課題とする。
【0014】
また本発明は、材料原価の低廉化および加工性の向上、さらには量産性の向上を実現可能なランドリー用RFIDタグを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
すなわち本発明は、それぞれ大きさの異なる内側保護層、中間保護層および外側保護層からタグ本体を構成することに着目したもので、平板状のタグ本体と、このタグ本体に装備するとともにICチップおよびRFIDアンテナを有して無線によるデータ通信が可能なRFIDインレイと、を有するランドリー用RFIDタグであって、上記タグ本体は、上記RFIDインレイをその表裏面から保護する第1の保護層および第2の保護層を有するとともに、中間の大きさを有する内側保護層と、この内側保護層の表裏面に位置して上記RFIDインレイの少なくとも上記ICチップを保護する第3の保護層および第4の保護層を有するとともに、最小の大きさを有する中間保護層と、この中間保護層の表裏面に位置して上記RFIDインレイ、上記内側保護層およびこの中間保護層を保護する第5の保護層および第6の保護層を有するとともに、最大の大きさを有する外側保護層と、を積層してこれを構成することを特徴とするランドリー用RFIDタグである。
【0016】
上記第1の保護層および上記第2の保護層は、柔軟性のある材料からこれを構成することができる。
【0017】
上記第3の保護層および上記第4の保護層は、剛性のある材料からこれを構成することができる。
【0018】
上記第5の保護層および上記第6の保護層は、そのいずれか一方を硬質な材料から構成するとともに、そのいずれか他方を柔軟性のある材料から構成することができる。
【0019】
上記第1の保護層および上記第2の保護層は、これをウレタン樹脂から構成することができる。
【0020】
上記第1の保護層および上記第2の保護層は、これをメッシュ生地一体型のウレタン樹脂から構成することができる。
【0021】
上記第3の保護層および上記第4の保護層は、これをガラスエポキシ樹脂から構成することができる。
【0022】
上記第5の保護層および第6の保護層は、そのいずれか一方をポリエチレンテレフタレート樹脂から構成するとともに、そのいずれか他方をウレタン樹脂から構成することができる。
【0023】
上記第1の保護層および上記第2の保護層は、上記第5の保護層および上記第6の保護層より、その大きさを小さくすることができる。
【0024】
上記第3の保護層および上記第4の保護層は、上記第1の保護層および上記第2の保護層より、その大きさを小さくすることができる。
【0025】
上記第1の保護層および上記第2の保護層、ならびに上記第5の保護層および上記第6の保護層は、その形状が四角形であることができる。
【0026】
上記タグ本体は、その周縁部から中心部に向かってその厚さを漸増することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によるランドリー用RFIDタグにおいては、RFIDインレイをその表裏面から保護するとともに中間の大きさを有する内側保護層と、この内側保護層の表裏面に位置してRFIDインレイのICチップを保護するとともに最小の大きさを有する中間保護層と、この中間保護層の表裏面に位置してRFIDインレイ、内側保護層および中間保護層を保護する最大の大きさを有する外側保護層と、を積層してタグ本体を構成するようにしたので、それぞれの保護層の材料を適正に選択するすることにより、ランドリー用RFIDタグとしての耐久性および引き裂き強度を保持可能であるとともに、とくにその周縁部分の厚さを薄くすることができ、ランドリー用品に取り付けて使用しても、異物感を低減することができる。
また、ランドリー用品に取り付けたままで前記熱ロール(図7)などにもスムーズに通過させることができて、ランドリー用品およびタグ本体自体を損傷することがないとともに、コスト低く製造可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施例によるランドリー用RFIDタグ10の平面図である。
【図2】同、ランドリー用RFIDタグ10の側面図である。
【図3】同、ランドリー用RFIDタグ10の分解側面図である。
【図4】同、シーツ7などのランドリー用品のロールアイロン工程を示す概略側面図である。
【図5】従来からのRFIDタグを、たとえばホテルや会社などにおいて使用後洗濯して再度使用する各種のランドリー用品に取り付けて利用するランドリー用RFIDタグ1の一例を示す斜視図である。
【図6】同、繰り返して使用するランドリー用品(たとえばシーツ7)にランドリー用RFIDタグ1を取り付けた状態を示す一部省略平面図である。
【図7】同、シーツ7などのランドリー用品のロールアイロン工程を示す概略側面図であって、図7(1)は、洗濯済みのシーツ7を一対の熱ロール9の間を通過させている状態の概略側面図、図7(2)は、ランドリー用RFIDタグ1の部分が熱ロール9の間で引っかかっている状態の概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は、RFIDインレイを有するタグ本体をそれぞれ大きさの異なる三層の保護層から構成するようにしたので、それぞれの保護層の材料を適正に選択することが可能となり、ランドリー用品用として必要な耐久性および引き裂き強度を有するランドリー用RFIDタグを実現した。
【実施例】
【0030】
つぎに本発明の実施例によるランドリー用RFIDタグ10を図1ないし図4にもとづき説明する。ただし、図5ないし図7と同様の部分には同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。
図1は、ランドリー用RFIDタグ10の平面図、図2は、ランドリー用RFIDタグ10の側面図、図3は、ランドリー用RFIDタグ10の分解側面図である。
ランドリー用RFIDタグ10は、平板状のタグ本体11と、前記RFIDインレイ3と、を有し、無線によるデータ通信が可能である。
【0031】
タグ本体11は、中間の大きさを有する内側保護層12と、最小の大きさを有する中間保護層13と、最大の大きさを有する外側保護層14と、を積層してこれを四角形状に構成している。もちろん、タグ本体11(ランドリーRFIDタグ10)全体の形状としては、これを取り付けるランドリー用品に応じて円形、楕円形その他任意の形状を採用可能である。
【0032】
RFIDインレイ3は、前記インレイ基材4、ICチップ5およびRFIDアンテナ6を有するもので、必要であれば、インレイ基材4およびICチップ5の表面を被覆する保護フィルム15(図3中、仮想線)を設けることができる。
RFIDインレイ3の厚さは、一般的には、0.05〜0.07mmである。
【0033】
内側保護層12は、RFIDインレイ3をその表裏面から保護する上下一対の第1の保護層16および第2の保護層17を有する。
第1の保護層16および第2の保護層17は、柔軟性ないしクッション性のある材料からこれを構成することが望ましく、たとえばポリエステルによるメッシュ生地に一体型のウレタン樹脂(たとえばウレタンエラストマー)により、任意の四角形状で、厚さたとえば0.25mmにこれを形成している。可撓性の材料も使用可能である。
【0034】
中間保護層13は、内側保護層12の表裏面に位置して、RFIDインレイ3の少なくともICチップ5を保護する上下一対の第3の保護層18および第4の保護層19を有する。
第3の保護層18および第4の保護層19は、剛性のある材料からこれを構成することが望ましく、たとえばガラスエポキシ樹脂からこれを円形状に構成しており、ICチップ5およびICチップ5とRFIDアンテナ6との接続部5Aを保護可能である。
第3の保護層18および第4の保護層19は、その厚さをたとえば0.3mmとしている。
【0035】
外側保護層14は、中間保護層13の表裏面に位置して、RFIDインレイ3、内側保護層12および中間保護層13を保護する上下一対の第5の保護層20および第6の保護層21を有する。
第5の保護層20および第6の保護層21は、そのいずれか一方を硬質な材料から構成するとともに、そのいずれか他方を柔軟性のある材料から構成することが望ましく、たとえば、そのいずれか一方(図示の例では、表面側の第5の保護層20)を安価で硬質なポリエチレンテレフタレート樹脂ないしはそのラミネート材から構成するとともに、そのいずれか他方(図示の例では、裏面側の第6の保護層21)を柔軟なウレタンエラストマーなどのウレタン樹脂から構成しており、それぞれの厚さをたとえば0.1mmとしている。
【0036】
かくして、とくに図2に示すように、タグ本体11(ランドリー用RFIDタグ10)は、最薄部はタグ本体11の周縁部11Aで、その厚さが0.2〜0.3mm程度であり、その周縁部11Aから中心部11Bに向かってその厚さが漸増するようになっている(ほぼ中心の最厚部で1.37mm程度、中間保護層13である第3の保護層18および第4の保護層19を除けば0.77mm程度)。
すなわち、ランドリー用RFIDタグ10は、側面から見ると、いわば薄い凸レンズ状であり、前記シーツ7などのランドリー用品が前記熱ロール9(図4、後述)などに通されても、ジャミングを生ずることなく滑りやすくスムーズに通過することが可能となり、ランドリー用RFIDタグ10自体およびシーツ7が損傷するおそれはきわめて少ない。
【0037】
なお、タグ本体11の積層にあたっては、外側保護層14における第5の保護層20あるいは第6の保護層21のいずれか一方の内側にたとえばホットメルト接着剤22を塗布して、全体を所定圧力で熱プレス処理により加熱加圧することによって積層構造としているが、RFIDインレイ3の部分が接触する内側保護層12や中間保護層13には接着剤を塗布せず、曲げやねじれなどの外力に対してRFIDインレイ3を内側保護層12および中間保護層13に対して固着することなく、多少のずれを可能として、ランドリー用RFIDタグ10全体の曲げ応力やねじれ応力などに対する柔軟性を確保可能としている。
【0038】
さらに、第1の保護層16および第2の保護層17(内側保護層12)は、第5の保護層20および第6の保護層21(外側保護層14)より、その大きさが小さい。
また、第3の保護層18および第4の保護層19(中間保護層13)は、第1の保護層16および第2の保護層17(内側保護層12)より、その大きさが小さい。
すなわち、ランドリー用RFIDタグ10を取り付けて使用するランドリー用品に応じてそれぞれの寸法を適宜設計するものではあるが、たとえば、RFIDインレイ3は、横約40mm、縦約16mmとし、内側保護層12の第1の保護層16および第2の保護層17は、横約49mm、縦約22mmとし、中間保護層13の第3の保護層18は、直径約10mmとし、外側保護層14の第5の保護層20および第6の保護層21は、横約55mm、縦約28mm程度としてある。
中間保護層13をタグ本体11のほぼ中央部に位置させるとともに、外側保護層14および内側保護層12が中間保護層11をまわりから囲むように積層し、かつ、それぞれの内側保護層12、中間保護層13および外側保護層14について上述のような相対的な大きさに設計することにより、タグ本体11は、その周縁部11Aが一番薄いととともに、周縁部11Aから中心部11Bに向かってその厚さが漸増するようにしている(図2を参照)。
【0039】
こうした構成のランドリー用RFIDタグ10によれば、繊細なRFIDインレイ3のICチップ5ないしICチップ5とRFIDアンテナ6との間の接続部5Aを、強度および剛性があるガラスエポキシ樹脂製であって円形状の第3の保護層18および第4の保護層19(中間保護層13)により保護することができる。
ただし、第3の保護層18および第4の保護層19をRFIDインレイ3には直接接触させず、クッション性を有する一方延びにくい強度を有するポリエステル製メッシュ生地一体型のウレタンエラストマー樹脂による第1の保護層16および第2の保護層17(内側保護層12)をRFIDインレイ3と中間保護層13との間に位置させることにより、折れ曲がりやねじりなどの外力によるストレスを吸収し、RFIDインレイ3(とくに、ICチップ5およびRFIDアンテナ6との間の接続部5A)を保護する。
【0040】
また、外側保護層14の一方の第6の保護層21を柔軟性があって強靱なウレタンエラストマーにより構成するとともに、他方の第5の保護層20を低コストで、柔軟性を損なわない程度の薄さの硬質のポリエチレンテレフタレート樹脂により構成したので、ランドリー用RFIDタグ10全体として、柔軟性および強靱さを付与し、耐久性および引き裂き強度を実現しているとともに、低コスト化が可能である。
【0041】
図4は、図7と同様に、前記シーツ7などのランドリー用品のロールアイロン工程を示す概略側面図であって、洗濯済みのシーツ7を前記一対の熱ロール9の間を通過させてアイロンをかける。
とくに図4に一部を拡大して示すように、前記装着用ポケット8に装着されているランドリー用RFIDタグ10が、側面から見ると、いわば薄い凸レンズ状であり、熱ロール9の間に装着用ポケット8およびランドリー用RFIDタグ10がスムーズに通過することができるため、ジャミングを生ずることなく、シーツ7の装着用ポケット8部分、およびランドリー用RFIDタグ10が損傷しにくい。
【0042】
かくして、ランドリー用RFIDタグ10は、ランドリー耐久性を損なわず、低廉化を実現するとともに、薄肉化も実現して、衣服などへの装着時における異物感を軽減し、熱ロール9などによるジャミング対策にも貢献することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 ランドリー用RFIDタグ(従来、図5)
2 タグ本体
3 RFIDインレイ
4 インレイ基材
5 ICチップ
5A ICチップ5とRFIDアンテナ6との間の接続部(図1)
6 RFIDアンテナ
7 シーツ(ランドリー用品、図6)
8 装着用ポケット
9 熱ロール(図4、図7)
10 ランドリー用RFIDタグ(実施例、図1)
11 タグ本体
11A タグ本体11の周縁部(図2)
11B タグ本体11の中心部
12 内側保護層(図3)
13 中間保護層
14 外側保護層
15 保護フィルム
16 第1の保護層
17 第2の保護層
18 第3の保護層
19 第4の保護層
20 第5の保護層
21 第6の保護層
22 ホットメルト接着剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状のタグ本体と、
このタグ本体に装備するとともにICチップおよびRFIDアンテナを有して無線によるデータ通信が可能なRFIDインレイと、を有するランドリー用RFIDタグであって、
前記タグ本体は、
前記RFIDインレイをその表裏面から保護する第1の保護層および第2の保護層を有するとともに、中間の大きさを有する内側保護層と、
この内側保護層の表裏面に位置して前記RFIDインレイの少なくとも前記ICチップを保護する第3の保護層および第4の保護層を有するとともに、最小の大きさを有する中間保護層と、
この中間保護層の表裏面に位置して前記RFIDインレイ、前記内側保護層およびこの中間保護層を保護する第5の保護層および第6の保護層を有するとともに、最大の大きさを有する外側保護層と、
を積層してこれを構成することを特徴とするランドリー用RFIDタグ。
【請求項2】
前記第1の保護層および前記第2の保護層は、柔軟性のある材料からこれを構成することを特徴とする請求項1記載のランドリー用RFIDタグ。
【請求項3】
前記第3の保護層および前記第4の保護層は、剛性のある材料からこれを構成することを特徴とする請求項1または2記載のランドリー用RFIDタグ。
【請求項4】
前記第5の保護層および前記第6の保護層は、そのいずれか一方を硬質な材料から構成するとともに、そのいずれか他方を柔軟性のある材料から構成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のランドリー用RFIDタグ。
【請求項5】
前記第1の保護層および前記第2の保護層は、これをウレタン樹脂から構成することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のランドリー用RFIDタグ。
【請求項6】
前記第1の保護層および前記第2の保護層は、これをメッシュ生地一体型のウレタン樹脂から構成することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のランドリー用RFIDタグ。
【請求項7】
前記第3の保護層および前記第4の保護層は、これをガラスエポキシ樹脂から構成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のランドリー用RFIDタグ。
【請求項8】
前記第5の保護層および第6の保護層は、そのいずれか一方をポリエチレンテレフタレート樹脂から構成するとともに、そのいずれか他方をウレタン樹脂から構成することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のランドリー用RFIDタグ。
【請求項9】
前記第1の保護層および前記第2の保護層は、前記第5の保護層および前記第6の保護層より、その大きさが小さいことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のランドリー用RFIDタグ。
【請求項10】
前記第3の保護層および前記第4の保護層は、前記第1の保護層および前記第2の保護層より、その大きさが小さいことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のランドリー用RFIDタグ。
【請求項11】
前記第1の保護層および前記第2の保護層、ならびに前記第5の保護層および前記第6の保護層は、その形状が四角形であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のランドリー用RFIDタグ。
【請求項12】
前記タグ本体は、その周縁部から中心部に向かってその厚さを漸増することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のランドリー用RFIDタグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−43037(P2013−43037A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−184559(P2011−184559)
【出願日】平成23年8月26日(2011.8.26)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)サトーホールディングス株式会社 (1,153)
【Fターム(参考)】