説明

ランニングルート検索システム、情報処理端末、検索方法、制御方法およびプログラム

【課題】ランニング時の外的環境を考慮して、健康な状態を保ちつつ走行することが可能な経路検索方法を提供する。
【解決手段】ランニングルート検索システムは、情報処理端末が置かれている環境の環境値に基づき最適な推奨給水間隔の値を算出し、情報処理端末において、ランニングルートの出発位置、目的位置および走行予定距離の情報入力を受け付け、情報処理端末の置かれている環境の環境値を取得し、推奨給水間隔の値と、出発位置、目的位置および走行予定距離の情報をサーバに送信することによりランニングルートの検索指示をし、サーバで検索された結果であるランニングルートを表示部に表示し、サーバにおいて、情報処理端末により送信された推奨給水間隔の値と、出発位置、目的位置および走行予定距離の情報に基づいて、ランニングルートの検索を行い、結果であるランニングルートを情報処理端末に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理端末に搭載されるプログラムのうち、ランニングルートの検索方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の市民の健康志向に基づき、手軽に始められる運動としてジョギング、ランニングが流行している。ランニングを効果的に行うために、経路検索システムや、走行後の消費カロリーの算出装置などが注目されている。
【0003】
個人のランニングをサポートすべく、健康管理に必要な情報、特に消費カロリーを考慮した経路案内が行える携帯型経路案内装置を提供すべく、地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、自己位置を検出する自己位置検出手段と、個人の日常の健康管理に必要な情報を記憶する管理情報記憶手段と、前記地図情報記憶手段、自己位置検出手段および管理情報記憶手段から得られる情報に基づいて、推奨経路を探索する経路探索手段と、表示部とを備え、探索された前記経路を表示に表示するとともに、消費カロリーをカウントダウンまたはカウントアップして表示する経路検索案内装置が公開されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、ダウンロードされた地理的通過地点に基づくコースをダウンロードする手段と、一連の時間記録つき通過地点を得るGPS受信器と、上記GPS受信器により得た一連の時間記録つき通過地点から、運動能力のフィードバック・データを算出する手段と、運動競技者に、上記運動能力のフィードバック・データを提示する提示手段とを有して、ランナーを案内するためのコース案内方向指示器を提供するシステムが開示されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−309536号公報
【特許文献1】特開2009−268935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の先行文献に開示された技術によれば、運動後の消費カロリーや運動能力のフィードバックを得ることが可能であると考えれるが、そもそも、走る前に安全に走ることが出来るランニングコースであるか、判断をすることが難しい。特に、近年の気候変動により、気温が上昇傾向にあるため、暑い日や湿度の高い日などは日射病、熱射病、脱水症状等にかからないよう注意することが必要である。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ランニング時の外的環境を考慮して、健康な状態を保ちつつ走行することが可能な経路検索方法の仕組みを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
即ち、本発明は、情報処理端末と、給水可能な給水地点情報を記憶している地図サービスを提供するサーバとがネットワークを介して接続するランニングルート検索システムであって、前記情報処理端末が置かれている環境の環境値に基づき最適な推奨給水間隔の値を算出する算出手段を備え、前記情報処理端末において、ランニングルートの出発位置、目的位置および走行予定距離の情報入力を受け付ける入力受付手段と、前記情報処理端末の置かれている環境の環境値を取得する環境値取得手段と、前記算出手段で算出した前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付手段で受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報を前記サーバに送信することにより前記ランニングルートの検索指示をする検索指示手段と、前記検索指示手段により前記サーバで検索された結果である前記ランニングルートを表示部に表示する表示手段とを備え、前記サーバにおいて、前記情報処理端末の検索指示手段により送信された前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付手段で受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報に基づいて、前記ランニングルートの検索を行う検索手段と、前記検索手段により検索された結果である前記ランニングルートを前記情報処理端末に送信する結果送信手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明のランニングルート検索システムは、前記サーバの検索手段は、前記算出手段で算出した前記推奨給水間隔の値で推奨される間隔で給水地点を通過するランニングルートを検索することを特徴とする。
また、本発明のランニングルート検索システムは、前記情報処理端末の環境値取得手段は、前記情報処理端末の置かれている環境の外気温および湿度の値を取得することを特徴とする。
また、本発明のランニングルート検索システムは、前記情報処理端末において、一定以上の距離を走行する場合に、前記推奨給水間隔を前記算出手段で算出する値に優先して設定する優先設定手段を更に備えることを特徴とする。
また、本発明のランニングルート検索システムは、前記情報処理端末の表示手段で表示される前記ランニングルートは、前記算出手段で算出した推奨給水間隔に基づいた給水地点が表示されることを特徴とする。
また、本発明の情報処理端末は、給水可能な給水地点情報を記憶している地図サービスを提供するサーバと接続するランニングルート検索システムで用いられる情報処理端末において、ランニングルートの出発位置、目的位置および走行予定距離の情報入力を受け付ける入力受付手段と、前記情報処理端末の置かれている環境値を取得する環境値取得手段と、前記環境値取得手段で取得した環境値に基づき最適な推奨給水間隔の値を算出する算出手段と、前記算出手段で算出した前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付手段で受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報を前記サーバに送信することにより前記ランニングルートの検索指示をする検索指示手段と、前記検索指示手段により前記サーバで検索された結果である前記ランニングルートを表示部に表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の情報処理端末において、前記環境値取得手段は、前記情報処理端末の置かれている環境の外気温および湿度の値を取得することを特徴とする。
また、本発明の情報処理端末は、一定以上の距離を走行する場合に、前記推奨給水間隔を前記算出手段で算出する値に優先して設定する優先設定手段を更に備えることを特徴とする。
また、本発明の情報処理端末において、前記表示手段で表示される前記ランニングルートは、前記算出手段で算出した推奨給水間隔に基づいた給水地点が表示されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ランニング時の外的環境を考慮して、健康な状態を保ちつつ走行することが可能な経路検索方法の仕組みを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態におけるシステムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における各装置のハードウエア構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態における情報処理端末での画面表示例の一例である。
【図4】本発明の実施形態におけるフローチャートを示す図である。
【図5】本発明の実施形態における表示制御の例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態におけるサーバ102で備えるデータテーブル構成例である。
【図7】本発明の実施形態における情報処理端末101、もしくはサーバ102で備えるデータテーブル構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態におけるシステム構成図である。本発明の実施形態におけるランニングルート検索システムは、情報処理端末101と、サーバ102から構成される。
【0012】
図1において、情報処理端末101は、本発明のランニングルート検索アプリケーション(ソフトウエア)を備えている。サーバ102は、情報処理端末101からのアクセスを受け付けて、給水地点の情報を地図情報と照らし合わせることによりランニングルートの提供を実行する。また、本発明において必須の構成ではないが、地図上の地点ごとの外気温および湿度の情報を備えており、情報処理端末101から取得要求に応じて、外気温および湿度の値を情報処理端末101に送信することも可能なサーバであることが望ましい。
【0013】
図2は、情報処理端末101およびサーバ102のハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、サーバ或いは各クライアントの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0014】
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0015】
また、入力コントローラ(入力C)205は、入力ボタン209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。ビデオコントローラ206は、ディスプレイ210への表示を制御する。ディスプレイは、CRTディスプレイでも液晶ディスプレイ等でも構わない。
【0016】
メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、利用者ファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標)(FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュメモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。通信I/Fコントローラ(通信I/FC)208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0017】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ210上の不図示のマウスカーソル等での利用者指示を可能とする。
【0018】
本発明を実現するためのプログラムは外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0019】
さらに、本発明に係わるプログラムが用いる各種データ及び各種テーブルは外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明は後述する。なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを夫々備えていればよい。
【0020】
なお、外部メモリ211は情報を永続的に記憶するための媒体であって、その形態をハードディスク等の記憶装置に限定するものではない。例えば、SSD(Solid State Drive)などの媒体であってもよい。
【0021】
次に、図3および図4の情報処理端末101の表示画面ならびに図5のフローチャートを用いて本実施形態におけるランニングルート検索の処理手順について説明をする。
【0022】
図3、図4は情報処理端末101の表示部(ディスプレイ210)に表示される、ランニングルート検索時の検索条件設定画面(300)および検索結果表示画面(400)の表示例を示す図である。それぞれ画面の表示タイミングについて、図5のフローチャートに沿って説明をしていく。
【0023】
まず、情報処理端末101は、本発明のランニングルート検索アプリケーション(ソフトウエア)の起動指示を受け付けて、情報処理端末101の表示部に当該アプリケーションのホーム画面(不図示)を表示する。情報処理端末101は、ホーム画面から「ランニングルート検索」の指示要求を受け付ける。
【0024】
「ランニングルート検索」の指示要求を受け付けると、情報処理端末101は、図5のステップS501において、図3の検索条件設定画面(300)を表示する。
【0025】
図3の検索条件設定画面(300)には、ランニングルートの出発地点設定ボックス301、目的地点設定ボックス302、ランニング距離設定ボックス303、外気温情報設定ボックス304、湿度設定ボックス305、推奨給水地点情報306、検索ボタン307を備えているものとする。
【0026】
出発地点設定ボックス301および目的地点設定ボックス302への情報入力については、ユーザの入力操作に応じて詳細な住所の情報入力を受け付ける方法のほか、情報処理端末101がGPS通信により現在地点を取得可能な端末であればGPS通信に基づく情報入力方法や、サーバ102が備えている地図情報を提供するアプリケーション(例えば、グーグル社の提供するGoogle Maps(登録商標))に、情報処理端末102が接続することで、詳細な出発地点、目的地点を設定する方法がある。その際には、それぞれのボックス301、302の右側に[詳細]ボタンの押下を受け付けて、上記の取得方法を選択する構成であってもよい。このときに[詳細]ボタンの押下を受け付けると、309の詳細選択画面が表示される。また、情報処理端末101は、図3のランニング距離設定ボックス303に、今回ランニングを行う距離の入力を受け付ける。
【0027】
ステップS502において、情報処理端末101は、ランニングをする外的環境の環境値を取得する。具体的には、外気温および湿度の値を設定する。情報処理端末101が、気温取得モジュール等の測温機能を備えているものであれば、画面の[詳細]ボタンの押下を受け付けることにより、サーバ102にアクセスをして外気温および湿度の値を取得することが可能である。これらの機能を備えていない情報処理端末101であれば、例えば、情報処理端末101で備えているGPSにより位置情報を取得し、当該取得した位置情報をサーバ102に送信することで、当該位置情報に基づく外気温および湿度を取得する方法や、直接ユーザによる入力操作を受け付けることにより外気温および湿度の設定を受け付ける。
【0028】
次に、ステップS503において、情報処理端末101は、環境値(外気温および湿度)の値の設定を受け付けると、[推奨給水間隔取得]ボタン308の押下を受け付けて、推奨給水間隔の値を算出する。本実施形態でいうところの“推奨給水間隔”とは、外気温や湿度の値を基に、安全にランニングを行うのに最適な給水間隔を示す値である。例えば、高温多湿の環境下(例えば、外気温:35℃、湿度60%)でランニングを行う場合には、こまめに給水を行わないと熱射病や脱水症状を起こす可能性が高くなるため、給水間隔(休憩するインターバル)を短くした上でランニングルートが検索される。
【0029】
また、比較的湿度の低い環境下(例えば、外気温:13℃、湿度20%)でランニングを行う場合には、給水間隔を比較的長めに設定したルート検索が行われる。本発明において、この推奨給水間隔の設定は、外気温と湿度の値を基準に間隔を決定するテーブルがサーバに記憶されており、情報処理端末101が、外気温と湿度の値をサーバ102に送信すると、サーバ102に送信された値を基に、推奨給水間隔を算出し、情報処理端末101に結果の値を戻すという通信が行われている。
【0030】
また、給水間隔はランニングを行う距離に応じて変更することも考えられる。長距離を走る場合には、こまめに給水をすることにより人体への危険をより低減することが可能であるため、例えば、10km以上走る場合には、10km経過以降は2km毎に給水地点を通るルートを検索する構成にすることも可能である。この場合、推奨給水間隔設定ボックス306の右側の[詳細]ボタンの押下を受け付けることにより、310の詳細選択画面が表示される。
【0031】
ステップS504において、ユーザの操作により307の[検索]ボタンが押下されると、情報処理端末101は、サーバ102にアクセスをして、ランニングルートの検索を開始する。この時に、情報処理端末101は、検索条件設定画面300で設定をした出発地点、目的地点、ランニング距離、外気温、湿度推奨給水間隔のパラメータをサーバ102に送信する。
【0032】
図6は、情報処理端末101の記憶部、若しくはサーバ102で記憶管理している、推奨給水間隔を算出するためのデータテーブル構成の一例を示す図である。図6のデータテーブルでは、ランニング環境の外気温と湿度の値に基づいて、10km未満を走行する場合の給水間隔、10km以上20km未満を走行する場合の給水間隔、20km以上30km未満を走行する場合の給水間隔、30km以上を走行する場合の給水間隔の値が算出されている。例えば、外気温が「28℃」、湿度が「75%」の値と、ランニング距離「15km」を情報処理端末101から取得すると、図6のデータテーブルのなかから該当する値を算出する。上記のランニング環境で推奨される給水間隔は、図6のデータテーブルから、「5km」の値を取得することができる。
【0033】
なお、図6のデータテーブルは先述の通り情報処理端末101の記憶部、若しくはサーバ102のいずれにおいて備えていても実現可能である。情報処理端末101の記憶部で記憶している場合には、ステップS502で取得した外気温および湿度の値を、情報処理端末101で読み込むことにより、推奨給水間隔の算出を実行する。また、サーバ102で図6のデータテーブルを記憶している場合には、前記ステップS502で取得した外気温および湿度の値をサーバ102に送信することにより、サーバ102で値を読み込んで、データテーブルから最適な推奨給水間隔を算出し、算出した結果を情報処理端末101に送信する。
【0034】
なお、310の詳細選択画面で設定する値は、図6のデータテーブルから取得される推奨給水間隔の値に優先する。例えば、先述のように外気温が「28℃」、湿度が「75%」の値と、ランニング距離「15km」のランニング環境で推奨される給水間隔は、図6のデータテーブルから、「5km」であるが、310の詳細設定画面で「10km以上走る場合には、3km毎に給水」という設定を行っている場合には、10kmまでは「5km」毎の給水間隔を算出し、10kmを超えた時点で「3km」毎の給水間隔が算出される。
【0035】
ルート検索の方法は、既存の技術に開示されている方法で実現可能であるが、例えば、サーバ102は、情報処理端末101からのアクセスを受け付けると、地図情報を提供するアプリケーションが起動し、情報処理端末101から送信された出発地点、目的地点を地図上にプロットする。そこから、給水地点を考慮しながら、取得したランニング距離に合致するランニングルートを算出する(ステップS505)。
【0036】
この時に、地図情報アプリケーションは、情報処理端末101より取得した推奨給水間隔の情報に基づいて、ランニングルートの検索を行うが、当然、均等な間隔で給水地点をランニングルートに入れられない場合もあるため、給水地点が前後してもいいような幅を持たせておくことも必要である。この場合の前後幅は、設定画面(不図示)において設定可能であり、例えば、推奨給水間隔から前後500m以内で検索する旨を設定しておくと、5kmの地点から前後500(4.5km〜5.5km)の範囲内で、給水地点を入れるようなランニングルートの検索を行う。
【0037】
サーバ102でもつ地図情報アプリケーションは、給水地点情報をデータテーブルとして記憶しており、図7は、給水地点情報テーブルである。給水地点情報テーブルは、給水地点のID701、名称702、地図上の緯度情報703、経度情報704を備えている。
【0038】
サーバ102の地図情報アプリケーションは、給水地点を考慮したランニングルートの検索が完了すると、ステップS506において地図情報およびランニングルートを示す結果画面情報を情報処理端末101に返し、情報処理端末101は、結果画面情報を取得すると、検索結果表示画面400を表示する。
【0039】
図4は、情報処理端末101のディスプレイに表示される検索結果表示画面である。検索結果表示画面(400)は、出発地点401、目的地点402、ランニングルート403、給水地点404を表示している。
【0040】
以上、本発明によれば、ランニング時の外的環境を考慮して、健康な状態を保ちつつ走行することが可能な経路検索方法を提供することが可能である。具体的には、ランニング時の熱中症や脱水症状などの危険を引き起こさないために、外気温や湿度を考慮して、適切な間隔で、給水や休憩が行える地点を盛り込んだランニングルートを提供することで、ランナーが安全にランニングを楽しむことが可能になる。
【0041】
即ち、本発明は、情報処理端末と、給水可能な給水地点情報を記憶している地図サービスを提供するサーバとがネットワークを介して接続するランニングルート検索システムであって、前記情報処理端末が置かれている環境の環境値に基づき最適な推奨給水間隔の値を算出する算出手段を備え、前記情報処理端末において、ランニングルートの出発位置、目的位置および走行予定距離の情報入力を受け付ける入力受付手段と、前記情報処理端末の置かれている環境の環境値を取得する環境値取得手段と、前記算出手段で算出した前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付手段で受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報を前記サーバに送信することにより前記ランニングルートの検索指示をする検索指示手段と、前記検索指示手段により前記サーバで検索された結果である前記ランニングルートを表示部に表示する表示手段とを備え、前記サーバにおいて、前記情報処理端末の検索指示手段により送信された前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付手段で受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報に基づいて、前記ランニングルートの検索を行う検索手段と、前記検索手段により検索された結果である前記ランニングルートを前記情報処理端末に送信する結果送信手段とを備えることを特徴とする。
【0042】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0043】
また、本発明の情報処理端末101は、携帯端末(携帯電話など)に搭載されうアプリケーションを用いた実施を想定して説明を進めたが、本発明の適用例としては、携帯端末に捉われるものではなく、一般的なデスクトップタイプ、若しくはノートタイプの情報処理端末(タブレット端末なども含む)に適用可能であることは言うまでもない。
【0044】
また、本発明におけるプログラムは、図4に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は図4の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは図4の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0045】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0046】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0047】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0048】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0049】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0050】
101 情報処理端末
102 サーバ
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 システムバス
205 入力コントローラ
206 ビデオコントローラ
207 メモリコントローラ
208 通信インターフェースコントローラ
209 入力ボタン
210 LCD(ディスプレイ)
211 外部メモリ
300 検索条件設定画面
400 検索結果表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理端末と、給水可能な給水地点情報を記憶している地図サービスを提供するサーバとがネットワークを介して接続するランニングルート検索システムであって、
前記情報処理端末が置かれている環境の環境値に基づき最適な推奨給水間隔の値を算出する算出手段を備え、
前記情報処理端末において、
ランニングルートの出発位置、目的位置および走行予定距離の情報入力を受け付ける入力受付手段と、
前記情報処理端末の置かれている環境の環境値を取得する環境値取得手段と、
前記算出手段で算出した前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付手段で受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報を前記サーバに送信することにより前記ランニングルートの検索指示をする検索指示手段と、
前記検索指示手段により前記サーバで検索された結果である前記ランニングルートを表示部に表示する表示手段とを備え、
前記サーバにおいて、
前記情報処理端末の検索指示手段により送信された前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付手段で受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報に基づいて、前記ランニングルートの検索を行う検索手段と、
前記検索手段により検索された結果である前記ランニングルートを前記情報処理端末に送信する結果送信手段と
を備えることを特徴とするランニングルート検索システム。
【請求項2】
前記サーバの検索手段は、前記算出手段で算出した前記推奨給水間隔の値で推奨される間隔で給水地点を通過するランニングルートを検索することを特徴とする請求項1に記載のランニングルート検索システム。
【請求項3】
前記情報処理端末の環境値取得手段は、前記情報処理端末の置かれている環境の外気温および湿度の値を取得することを特徴とする請求項1または2に記載のランニングルート検索システム。
【請求項4】
前記情報処理端末において、
一定以上の距離を走行する場合に、前記推奨給水間隔を前記算出手段で算出する値に優先して設定する優先設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のランニングルート検索システム。
【請求項5】
前記情報処理端末の表示手段で表示される前記ランニングルートは、前記算出手段で算出した推奨給水間隔に基づいた給水地点が表示されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のランニングルート検索システム。
【請求項6】
給水可能な給水地点情報を記憶している地図サービスを提供するサーバと接続するランニングルート検索システムで用いられる情報処理端末において、
ランニングルートの出発位置、目的位置および走行予定距離の情報入力を受け付ける入力受付手段と、
前記情報処理端末の置かれている環境値を取得する環境値取得手段と、
前記環境値取得手段で取得した環境値に基づき最適な推奨給水間隔の値を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出した前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付手段で受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報を前記サーバに送信することにより前記ランニングルートの検索指示をする検索指示手段と、
前記検索指示手段により前記サーバで検索された結果である前記ランニングルートを表示部に表示する表示手段と
を備えることを特徴とする情報処理端末。
【請求項7】
前記環境値取得手段は、前記情報処理端末の置かれている環境の外気温および湿度の値を取得することを特徴とする請求項6に記載の情報処理端末。
【請求項8】
一定以上の距離を走行する場合に、前記推奨給水間隔を前記算出手段で算出する値に優先して設定する優先設定手段を更に備えることを特徴とする請求項6または7に記載の情報処理端末。
【請求項9】
前記表示手段で表示される前記ランニングルートは、前記算出手段で算出した推奨給水間隔に基づいた給水地点が表示されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の情報処理端末。
【請求項10】
情報処理端末と、給水可能な給水地点情報を記憶している地図サービスを提供するサーバとがネットワークを介して接続するランニングルート検索システムの検索方法であって、
前記ランニングルート検索システムの算出手段が、前記情報処理端末が置かれている環境の環境値に基づき最適な推奨給水間隔の値を算出する算出ステップを備え、
前記情報処理端末において、
前記情報処理端末の入力受付手段が、ランニングルートの出発位置、目的位置および走行予定距離の情報入力を受け付ける入力受付ステップと、
前記情報処理端末の環境値取得手段が、前記情報処理端末の置かれている環境の環境値を取得する環境値取得ステップと、
前記情報処理端末の検索指示手段が、前記算出ステップで算出した前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付ステップで受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報を前記サーバに送信することにより前記ランニングルートの検索指示をする検索指示ステップと、
前記情報処理端末の表示手段が、前記検索指示ステップにより前記サーバで検索された結果である前記ランニングルートを表示部に表示する表示ステップと含み、
前記サーバにおいて、
前記サーバの検索手段が、前記情報処理端末の検索指示ステップにより送信された前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付ステップで受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報に基づいて、前記ランニングルートの検索を行う検索ステップと、
前記サーバの結果送信手段が、前記検索ステップにより検索された結果である前記ランニングルートを前記情報処理端末に送信する結果送信ステップ
とを含むことを特徴とする検索方法。
【請求項11】
給水可能な給水地点情報を記憶している地図サービスを提供するサーバと接続するランニングルート検索システムで用いられる情報処理端末の制御方法であって、
前記情報処理端末の入力受付手段が、ランニングルートの出発位置、目的位置および走行予定距離の情報入力を受け付ける入力受付ステップと、
前記情報処理端末の環境値取得手段が、前記情報処理端末の置かれている環境の環境値を取得する環境値取得ステップと、
前記情報処理端末の算出手段が、前記環境値取得ステップで取得した環境値に基づき最適な推奨給水間隔の値を算出する算出ステップと、
前記情報処理端末の検索指示手段が、前記算出ステップで算出した前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付ステップで受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報を前記サーバに送信することにより前記ランニングルートの検索指示をする検索指示ステップと、
前記情報処理端末の表示手段が、前記検索指示ステップにより前記サーバで検索された結果である前記ランニングルートを表示部に表示する表示ステップ
と含むことを特徴とする制御方法。
【請求項12】
情報処理端末と、給水可能な給水地点情報を記憶している地図サービスを提供するサーバとがネットワークを介して接続するランニングルート検索システムとして制御するプログラムであって、
前記ランニングルート検索システムを、
前記情報処理端末が置かれている環境の環境値に基づき最適な推奨給水間隔の値を算出する算出手段として機能させ、
前記情報処理端末を、
ランニングルートの出発位置、目的位置および走行予定距離の情報入力を受け付ける入力受付手段と、
前記情報処理端末の置かれている環境の環境値を取得する環境値取得手段と、
前記算出手段で算出した前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付手段で受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報を前記サーバに送信することにより前記ランニングルートの検索指示をする検索指示手段と、
前記検索指示手段により前記サーバで検索された結果である前記ランニングルートを表示部に表示する表示手段として機能させ、
前記サーバを、
前記情報処理端末の検索指示手段により送信された前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付手段で受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報に基づいて、前記ランニングルートの検索を行う検索手段と、
前記検索手段により検索された結果である前記ランニングルートを前記情報処理端末に送信する結果送信手段
として機能させることを特徴とするコンピュータで読み取り実行可能なプログラム。
【請求項13】
給水可能な給水地点情報を記憶している地図サービスを提供するサーバと接続するランニングルート検索システムで用いられる情報処理端末として制御するプログラムであって、
前記情報処理端末を、
ランニングルートの出発位置、目的位置および走行予定距離の情報入力を受け付ける入力受付手段と、
前記情報処理端末の置かれている環境値を取得する環境値取得手段と、
前記環境値取得手段で取得した環境値に基づき最適な推奨給水間隔の値を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出した前記推奨給水間隔の値と、前記入力受付手段で受け付けた前記出発位置、目的位置および走行予定距離の情報を前記サーバに送信することにより前記ランニングルートの検索指示をする検索指示手段と、
前記検索指示手段により前記サーバで検索された結果である前記ランニングルートを表示部に表示する表示手段
として機能させることを特徴とするコンピュータで読み取り実行可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−215451(P2012−215451A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−80388(P2011−80388)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】