説明

ランプリフレクター用水性プライマー、ランプリフレクター用水性プライマーの製造方法およびランプリフレクター

【課題】特に不飽和ポリエステル樹脂成形体への密着性が良好で、耐熱性に優れ、有機溶剤を使用しないランプリフレクター用水性プライマーを提供すること。
【解決手段】水溶性もしくは水分散性の水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液を必須成分として含むことを特徴とするランプリフレクター用水性プライマー、同水性ポリエステル樹脂を乳化剤あるいは分散剤として用い、エチレン性不飽和単量体をラジカル重合することを特徴とするランプリフレクター用水性プライマーの製造方法および不飽和ポリエステル樹脂の成形体に同水性プライマーを塗布して皮膜を形成させ、次いで金属薄膜を形成させてなるランプリフレクターである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水溶性もしくは水分散性の水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液を含むランプリフレクター用水性プライマー、水性ポリエステル樹脂を乳化剤あるいは分散剤として用い、エチレン性不飽和単量体をラジカル重合するランプリフレクター用水性プライマーの製造方法、およびランプリフレクターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車工業においては、各種車両用ヘッドランプをはじめとするランプリフレクター用材料として金属やガラスが多く用いられてきた。しかし、ランプリフレクターの軽量化、デザインの多様化、生産性向上などを目的として、金属の替わりにプラスチック、特に射出成形可能であるという点で熱可塑性プラスチックをランプリフレクター用の材料として使用する試みがなされてきた(特許文献1、2等)。
ランプリフレクターは、出力光源の近くで使用されるため、点灯中はかなりの高温にさらされて変形を生じることがある。高温によりランプリフレクターの変形が起きると、光軸のずれが発生して実用上問題となる。
また、ランプリフレクターは真空蒸着などの方法により表面を金属膜化(鏡面化)して光源からの光を反射させるものであるが、蒸着された金属膜もプラスチックに対して十分な密着性がないと反射面の平滑性が得られず、適切な反射特性は得られない。このように、ランプリフレクター用材料として使用されるプラッスチックには、高い耐熱性(耐変形性)、表面平滑性とともに金属膜のプラスチック材料に対する耐熱密着性が要求される。
たとえば、特許文献3には、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、油変性アルキド樹脂、及び、増感剤を含有してなるFRP用金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物(プライマー)が開示されている。
特許文献3は対象となるFRPのプラスチック材料については特に述べていないが、溶剤系のプライマーを使用してアルミ蒸着をすることで、鏡面部分の仕上がり状態に優れ、かつ、溶剤系の紫外線硬化型プライマーの欠点である耐熱性が改善されることを謳っている。
しかしながら、このプライマーには有機溶剤が多く含まれているため、環境負荷が高いことが問題であり、さらに、溶剤系の紫外線硬化型プライマーは、仕上がり状態および常態密着性には優れているものの、ランプの放射熱に長時間曝される環境に耐え得る耐熱性に乏しいという欠点がある。したがって、環境負荷低減を目的とした水性プライマーの要望が高いが、特許文献3の下塗り液状組成物は、この要望を満たすことが出来ない。
水性プライマーの要望に対して、一般的には、密着性、耐久性に優れるアクリル酸エステル共重合樹脂(アクリル樹脂)を主成分とする水性エマルションを用いたプライマーが考えられるが、アクリル樹脂とは異なる樹脂基材、例えばポリエステル樹脂に対しては密着性が不十分である。特に、熱硬化性プラスチックである不飽和ポリエステル樹脂を素材とするランプリフレクターに使用した場合、ランプの放射熱に長時間曝される環境での密着性は十分ではない。
【0003】
【特許文献1】特開平11−60935号公報
【特許文献2】特開2001−176319号公報
【特許文献3】WO1995/32250号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、特に不飽和ポリエステル樹脂を素材とするランプリフレクター成形体への密着性が良好であり、かつ耐熱性に優れた、環境にやさしい水性プライマー、同製造方法およびランプリフレクターを開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、前記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、水溶性もしくは水分散性の水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液を含むランプリフレクター用水性プライマーを用いることにより、上記問題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1) 水溶性もしくは水分散性の水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液を必須成分として含むことを特徴とするランプリフレクター用水性プライマー、
(2) 前記水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液がエチレン性不飽和単量体のラジカル重合体を含む水性複合化樹脂エマルションである上記(1)に記載のランプリフレクター用水性プライマー、
(3)前記水性複合化樹脂エマルション中の水性ポリエステル樹脂/エチレン性不飽和単量体のラジカル重合体の質量比が2/98〜100/0である上記(2)に記載のランプリフレクター用水性プライマー、
(4)前記水性ポリエステル樹脂を乳化剤あるいは分散剤として用い、エチレン性不飽和単量体をラジカル重合することを特徴とするランプリフレクター用水性プライマーの製造方法および
(5)不飽和ポリエステル樹脂の成形体に上記(1)〜(3)の何れかに記載の水性プライマーを塗布して皮膜を形成させ、次いで金属薄膜を形成させてなるランプリフレクターを提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の水性プライマーは、特に不飽和ポリエステル樹脂を素材とするランプリフレクターへの密着性が良好であり、かつ耐久性に優れており、それを用いたランプリフレクターは極めて環境に優しいものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の水性プライマーに使用するポリエステル樹脂の水溶液または水性エマルションは多塩基酸、ジオールおよび水溶性付与成分を用いて製造されたものでありその製造方法は何ら限定されない。
【0008】
上記多塩基酸として代表的なものを挙げれば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ナフタリンジカルボン酸のような芳香族または脂環族の多塩基酸、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、ドデカン二酸のような脂肪族の多塩基酸等がある。なお、上記多塩基酸には、これらの無水物、エステル、酸クロライド、ハロゲン化物のような、グリコール成分と反応してエステルを形成する誘導体も含まれ、これらは1種又は2種以上使用できる。
【0009】
次に、上記ジオールとして代表的なものを挙げれば、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールのような脂肪族のジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール、ビスフェノール化合物のエチレンオキサイド付加物やプロピレンオキサイド付加物のような脂環族または芳香族のジオール等である。これらは1種又は2種以上使用できる。
【0010】
さらに、水溶性付与成分は、上記の多塩基酸とジオールの少なくとも一方と反応して、ポリエステル樹脂の一部に組み込まれ、その水溶性付与成分に由来する親水基により、ポリエステル樹脂に水溶性または水分散性を付与するためのものである。このような水溶性付与成分としては、例えばスルホン基を有するジカルボン酸のアルカリ金属塩、三塩基酸無水物などの3価以上の多価カルボン酸成分等が挙げられる。
【0011】
水溶性付与成分のうち、スルホン基を有するジカルボン酸としては、例えば5−スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸などの塩が挙げられ、またこれらの無水物、エステル、酸クロライド、ハロゲン化物などのような、グリコール成分と反応してエステルを形成する誘導体も含まれる。
【0012】
また、水溶性成分のうち、三価以上の多塩基酸成分である三塩基酸無水物等を用いる場合、縮合反応又は重縮合反応によるポリエステル樹脂の製造時に、多塩基酸、水溶性付与成分に由来するカルボキシル基を骨格中に残存させた状態で反応を終了させた後、この残存カルボキシル基を、例えばアンモニア、アルカリ金属などの塩基性化合物で中和することが好ましい。
【0013】
三価以上の多塩基酸成分としては、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゼンペンタカルボン酸、メリット酸、シクロプロパン−1,2,3−トリカルボン酸、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、エタンテトラカルボン酸等の多価カルボン酸などが挙げられ、また、無水物、エステル、酸クロライド、ハロゲン化物等の他のグリコール成分と反応してエステルを形成する誘導体も含まれる。
【0014】
上記ジオールと多塩基酸および必要に応じて使用される水溶性付与成分を縮合エステル化反応させてポリエステル樹脂を調製した後、塩基性化合物で中和し、次いで水に混合することによりポリエステル樹脂の水溶液または水性エマルションを得ることができる。ポリエステル樹脂の水溶液または水性エマルション中の固形分は使用する水の量によりコントロールすることができる。
縮合エステル化反応は上記ジオールと多塩基酸および必要に応じて使用される水溶性付与成分を仕込み、通常、150℃から250℃程度で1〜3時間かけて昇温させた後、同温度にて1〜10時間保持し、次いで生成した縮合水を精留塔を用いて留去させることによって行ない、水溶性または水分散性を有するポリエステル樹脂を調整することができる。
中和のために用いる塩基性化合物としては、アミン類やアンモニアが好適に使用される。上記アミン類の代表例として、例えば、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン等が挙げられるが、中でも特にトリエチルアミン及びジメチルエタノールアミンが好適である。
ポリエステル樹脂は、1000〜30000程度、好ましくは3000〜10000の範囲内の重量平均分子量を有する。重量平均分子量を1000以上とすることによりプライマーから形成される皮膜に適度な強度を付与し、30000以下とすることにより、ポリエステル樹脂に水溶性または水分散性を付与するとともに柔軟性を失わないようにすることができる。
本発明でいうポリエステル樹脂の重量平均分子量は、溶媒としてテトラヒドロフランもしくはN,N−ジメチルホルムアミド等を使用し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィにより測定した重量平均分子量を標準ポリスチレンの重量平均分子量を基準にして換算したときの値である。
ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ装置としては、例えば、「HLC8120GPC」〔東ソー(株)製、商品名〕等が使用でき、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィに用いるカラムとしては、例えば、「TSKgel G−4000H×L」、「TSKgel G−3000H×L」、「TSKgel G−2500H×L」、「TSKgel G−2000H×L」〔いずれも東ソー(株)製、商品名〕等を使用することができる。
上記ポリエステル樹脂は、酸価1〜100mgKOH/g、好ましくは1〜70mgKOH/gの範囲内であることが、水溶性または水分散性のコントロールのし易さや他成分との相溶性、形成塗膜の密着性の点で好ましい。また、ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は−20〜100℃程度が好ましい。
【0015】
本発明で用いるポリエステル樹脂の水溶液または水性エマルションとしては、市販のものをそのまま使用してもよく、例えば、プラスコート〔登録商標、互応化学工業(株)製〕Z−561、Z−730、RZ−142、ペスレジン〔登録商標、高松油脂(株)製〕A−110、A−210、A−620、バイロナール〔登録商標、東洋紡績(株)製〕MD−1200、MD−1220、MD−1250、MD−1335、MD−1400、MD−1480、MD−1500などが例示される。
なお、これらの市販品においては、製造過程で数%〜10%程度の有機溶剤を使用している場合があり、それをそのまま含んでいる市販品もあるが、従来の溶剤系樹脂と比較すると有機溶剤含有量は極めて少なく、使用時の臭気は少なく、環境に優しいとみなせる。
【0016】
本発明のランプリフレクター用水性プライマーは上記のような水溶性もしくは水分散性の水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液単独で用いても良いが、特に不飽和ポリエステル樹脂を成形してなる成形体の場合、耐温水性などの必要な耐久性を付与するという観点からエチレン性不飽和単量体のラジカル重合体を含む水性複合化樹脂エマルションの形態であることが好ましい。
このようなラジカル重合体を含む複合物は、アクリル酸エステル等のエチレン性不飽和単量体をポリエステル樹脂の水溶液または水性エマルション中でラジカル重合する本発明の製造方法により調製することができる。
【0017】
ラジカル重合に用いられるエチレン性不飽和単量体としては、以下のものを挙げることができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、1〜18個の炭素数の直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル〔メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)クリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート等〕が挙げられる。
【0018】
また、芳香族ビニル化合物〔スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルビニルベンゼン等〕、複素環式ビニル化合物〔ビニルピロリドン等〕、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート〔2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等〕、ポリアルキレンレングリコール(メタ)アクリレート〔エチレングリコール(メタ)アクリレート、ブチレングリコール(メタ)アクリレート等〕、アルキルアミノ(メタ)アクリレート〔N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等〕、ビニルエステル化合物〔蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチツク酸ビニル等〕、モノオレフィン化合物〔エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等〕、共役ジオレフィン化合物〔ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等〕、α,β−不飽和モノまたはジカルボン酸〔アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、シトラコン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等〕をエチレン性不飽和単量体として使用することができる。
【0019】
カルボキシル基を含有するビニル化合物〔フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、シュウ酸モノヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等〕、アミンイミド基含有ビニル化合物〔1,1,1−トリメチルアミンメタクリルイミドなど〕、シアン化ビニル化合物〔アクリロニトリル、メタクリロニトリル等〕、アミド基または置換アミド基含有α,β−エチレン性不飽和化合物〔(メタ)アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等〕、カルボニル基含有α,β−エチレン性不飽和化合物〔アクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ビニルメチルケトン、ダイアセトンアクリレート、アセトニトリルアクリレート等〕、スルホン酸基含有α,β−エチレン性不飽和化合物〔スルホン酸アリル、p−スチレンスルホン酸ナトリウム等〕、エチレン性不飽和基含有紫外線吸収剤〔2−(2‘−ヒドロキシ−5’−メタアクロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールなど〕、エチレン性不飽和基含有光安定剤〔1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレートなど〕等の公知の重合性ビニル化合物もエチレン性不飽和単量体として使用することができる。
【0020】
また、前記水性ポリエステル樹脂を乳化剤あるいは分散剤として用い、エチレン性不飽和単量体をラジカル重合することによりエチレン性不飽和単量体のラジカル重合体を含む水性複合化樹脂エマルションを調製する際、必要に応じて、架橋性モノマーであるエポキシ基含有α,β−エチレン性不飽和化合物〔グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、グリシジル(メタ)アリルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等〕、加水分解性アルコキシシリル基含有α,β−エチレン性不飽和化合物〔ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等)、多官能ビニル化合物(エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等)等を使用することができ、それら同士の架橋をさせるか、活性水素基を有するエチレン性不飽和化合物と組み合わせて架橋させることもできる。
さらには、カルボニル基含有α,β−エチレン性不飽和化合物〔特にケト基含有のものに限る。具体的には、ジアセトンアクリルアミド、アセトアセトキシエチルメタクリレート等〕を使用することもできるし、ポリヒドラジン化合物〔特に2つ以上のヒドラジド基を有する化合物;シュウ酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド等〕と組み合わせて使用することも可能である。
【0021】
ラジカル重合する際、本発明における水溶性もしくは水分散性の水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液には、必要に応じてアニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤を適宜併用してもよく、乳化剤の種類や使用量は、水溶性またはポリエステル樹脂の水溶液または水性エマルションの使用量や共重合させる単量体や架橋性モノマーの種類等種々の条件に依存して変動させることができる。
【0022】
乳化剤としては、ノニオン性、アニオン性ともに公知公用のものでよく、代表的なものとして、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステルなどのアニオン系界面活性剤が例示される。乳化剤として、異なる2種以上の乳化剤を併用してもよい。また、成形体や金属蒸着膜への密着性を損なわない範囲でポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子を用いてもよい。
【0023】
ラジカル(乳化)重合に際して使用される重合開始剤としては公知慣用のものでよく、代表的なものとして、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどが挙げられる。また、必要に応じてナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒド、アスコルビン酸類、亜硫酸塩類、酒石酸又はその塩類などと組合わせたレドックス重合開始剤として用いてもよい。また、必要に応じてアルコール類、メルカプタン類を連鎖移動剤として用いてもよい。
水性複合化樹脂エマルション粒子の平均粒子径は、特に特定するものではないが、沈降安定性を考慮すれば、2.0μm以下が望ましい。このようにして調製された水性複合化樹脂エマルション粒子は外殻がポリエステル樹脂、内部がエチレン性不飽和単量体のラジカル重合体であるコアシェル型の粒子を形成していると考えられる。水性複合化樹脂エマルション粒子の平均粒子径は動的光散乱法によって測定することができる。
【0024】
水性複合化樹脂エマルション粒子の平均粒子径は、ポリエステル樹脂の水溶液または水性エマルションの使用量、同ポリエステル樹脂の調製方法、重合開始剤の量、前記乳化剤を併用する場合はその量などに応じて適宜調整することができる。例えば、水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液を多く使用すると得られる水性複合化樹脂エマルション粒子の平均粒子径は小さくなる傾向を示す。また、水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液を同量用いた場合でも全量を反応器に導入した後に重合を行なう場合では、滴下しながら重合を行なう場合と比べ水性複合化樹脂エマルション粒子の平均粒子径は小さくなる傾向を示す。重合初期に用いる重合開始剤の量を多くすることや、乳化剤を併用すると同様に水性複合化樹脂エマルション粒子の平均粒子径が小さくなる傾向を示す。
【0025】
本発明のランプリフレクター用水性プライマーとして好ましく用いられるエチレン性不飽和単量体のラジカル重合体を含む水性複合化樹脂エマルションは、常圧または耐圧反応器に前記のような水溶性もしくは水分散性の水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液およびエチレン性不飽和単量体を仕込んでバッチ式、半連続式、連続式のいずれかでラジカル重合する方法により得られる。ラジカル重合における反応温度は通常10℃から100℃程度であるが、30℃から90℃が一般的である。反応時間は、特に制限されることはなく、各成分の配合量及び反応温度などに応じて適宜調整すればよい。
ラジカル重合体を含む水性複合化樹脂エマルション中のポリエステル樹脂/ラジカル重合体の質量比は2/98〜100/0、好ましくは5/95〜40/60
である[両者の合計質量は100である]。このような質量比とすることにより、水性プライマーから形成される皮膜にバランスのとれた性能を付与することができる。
【0026】
このようにして得られる水溶性もしくは水分散性の水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液を含むランプリフレクター用水性プライマーには、必要に応じてアクリル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ウレタン系樹脂などの樹脂成分、イソシアネート系化合物などの架橋剤、界面活性剤、粘性改良剤、着色剤、ブロッキング防止剤、濡れ剤、消泡剤、造膜助剤などを添加することができ、さらには体質顔料、着色顔料を用いて塗料化することも無論可能である。
【0027】
本発明のランプリフレクターは、不飽和ポリエステル樹脂を素材とする。不飽和ポリエステル樹脂については、その種類は特に限定されるものではない。多価アルコール(たとえば、エチレングリコール等の前記ジオール)と不飽和多塩基酸(たとえば、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の前記多塩基酸)及び飽和多塩基酸(たとえば、テレフタル酸やテトラヒドロフタル酸等の前記多塩基酸)を重縮合させたもので、成形材料として通常使用されているものであれば、適宜なものを用いることができる。不飽和ポリエステルの一部としてビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂をブレンドしてもよい。また、無機充填材、中空フィラー、低収縮剤、硬化剤、離型剤、増粘剤、繊維強化材、顔料、減粘剤等を必要に応じて配合できる。
【0028】
本発明のランプリフレクター用の成形体は、不飽和ポリエステル樹脂を圧縮成形、トランスファー成形、射出成形などの一般的手法によって成形することにより容易に得ることができる。
得られたランプリフレクター用の成形体は、一般的には、離型剤やホコリなどを水性洗浄剤により洗浄処理するが、必要ない場合はこれに限らない。そして、本発明の水性プライマーを一般的な方法(エアスプレー塗装、静電塗装、浸漬塗装など)を用いて塗装し、常温でのセッティングの後、加熱乾燥する。さらに、プライマー面に対してアルミニウムなどの金属を真空蒸着、プラズマ蒸着などの手法により金属薄膜として形成させ、必要に応じて、金属薄膜を保護するためのクリヤー塗装することによりランプリフレクターを得ることができる。
【実施例】
【0029】
以下、実施例および比較例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。実施例および比較例で作製したランプリフレクター用水性プライマー等の評価方法は以下の通りである。
【0030】
<水性プライマーおよび比較用のエマルションの調製>
実施例1〜5で作製した水性ポリエステル樹脂の水分散液および比較例1で作製したエマルションに造膜助剤としてCS−12(チッソ製)を加えて、ホモディスパーを用いて十分攪拌混合し、MFT(最低造膜温度)を0℃に調整した。続いて、濡れ剤としてサーフィノール104DPM(日信化学工業製)を0.1質量%添加し、同様にホモディスパーで十分攪拌混合した。さらに、粘度が100mPa・s(BM型粘度計、60rpm、23℃)になるように(粘度が100mPa・sより低い場合は増粘剤としてアデカノールUH−420を添加して調整し、粘度が100mPa・sより低い場合は水で希釈)調整した。
【0031】
<試験体作製方法>
BMC(バルクモールディングコンパウンド)成型されたランプリフレクター用の成形体〔不飽和ポリエステル使用、成型後未洗浄、以下「BMC成形体」と称する〕に、本発明の水性プライマー、エマルションまたは比較用の溶剤系紫外線硬化型プライマーを乾燥膜厚が20μmになるようにエアースプレー塗布した。乾燥に関しては、水性プライマーまたはエマルションを使用した場合は、常温で10分セッティング後、80℃で30分乾燥させ、溶剤系紫外線硬化型プライマーの場合は、80℃で5分乾燥後、高圧水銀灯を用いて2000mJの照射量で紫外線を照射することによって硬化させて試験体とした。
【0032】
<常態密着性>
上記方法にて得られた水溶液または水分散液を含むランプリフレクター用水性プライマー、エマルションまたは比較用の溶剤系紫外線硬化型プライマーをBMC成形体に塗布して23℃、65%RH条件下で24時間養生した後、同条件にて1mm角、100個のマス目を作製して碁盤目テープ剥離試験を行い、剥離せずにBMC成形体に残ったプライマー面のマス目を数え、常態密着性を評価した。
【0033】
<耐熱試験後の密着性>
上記方法にて得られた水溶液または水分散液またはエマルションを含むランプリフレクター用水性プライマー、エマルションまたは比較用の溶剤系紫外線硬化型プライマーをBMC成形体に塗布して、180℃に設定した熱風循環式恒温槽に24時間放置し、23℃、65%RH条件下で冷却した後、上記と同様の方法での密着性評価を行った。
【0034】
以下の実施例および比較例において、部は質量部、%は質量%を表す。
[実施例1]
撹拌機、温度計、還流凝縮機を備えた重合装置中に、水性ポリエステル樹脂の水分散液である「プラスコートZ−730」〔登録商標、互応化学工業(株)製、固形分25%、Tg46℃、酸価58〕60部、「プラスコートZ−561」〔登録商標、互応化学工業(株)製、固形分25%、スルホン酸基含有タイプ、Tg64℃、酸価2.5〕60部を入れ、窒素置換を十分に行った後、昇温した。
内温を75℃に保ちながら、脱イオン水57部、プラスコートZ−561 30部、スチレン(表中の略号St)65部、メチルメタクリレート(表中の略号MMA)50部、2−エチルヘキシルアクリレート(表中の略号2EHA)35部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(表中の略号2HEMA)3部をホモミキサーにて予め混合乳化したものの5%を重合装置内に加えた。
【0035】
次いで、過硫酸カリウム0.17部、脱イオン水2部を加えて重合を開始し、80℃で15分反応させた。さらに、先の乳化物の残り95%、1.5%過硫酸カリウム水溶液20部を内温80℃に保ちながら3時間かけて滴下した。さらに、80℃で2時間反応し、その後室温(25℃)に冷却した。そして、得られた複合物を含む水分散液の性状は、不揮発分(固形分)50.0%、粘度(BM型粘度計、60rpm、23℃)28mPa・s、pH6.2、MFT48℃、水分散液中の粒子の平均粒子径0.24μmであった。
【0036】
[実施例2]
撹拌機、温度計、還流凝縮機を備えた重合装置中に、プラスコートZ−730 120部、プラスコートZ−561 120部を入れ、窒素置換を十分に行った後、昇温した。内温を75℃に保ちながら、脱イオン水57部、プラスコートZ−561 30部、St65部、MMA50部、2EHA35部、2HEMA3部をホモミキサーにて予め混合乳化したものの5%を重合装置内に加えた。
【0037】
次いで、過硫酸カリウム0.17部、脱イオン水2部を加えて重合を開始し、80℃で15分反応させた。さらに、先の乳化物の残り95%、1.5%過硫酸カリウム水溶液20部を内温80℃に保ちながら3時間掛けて滴下した。さらに、80℃で2時間反応させ、その後室温(25℃)に冷却した。そして、得られた複合物を含む水分散液の性状は、不揮発分44.0%、粘度(BM型粘度計、60rpm、23℃)38mPa・s、pH7.0、MFT42℃、水分散液中の粒子の平均粒子径0.18μmであった。
【0038】
[実施例3]
撹拌機、温度計、環流凝縮機を備えた重合装置中に、プラスコートZ−730 60部、プラスコートZ−561 60部を入れ、窒素置換を十分に行った後、昇温した。内温を75℃に保ちながら、脱イオン水60部、プラスコートZ−561 30部、St65部、MMA50部、2EHA35部、2HEMA3部、グリセリンポリグリシジルエーテル(表中の略号GLG)3部をホモミキサーにて予め混合乳化したものの5%を重合装置内に加えた。
【0039】
次いで、過硫酸カリウム0.17部、脱イオン水2部を加えて重合を開始し、80℃で15分反応させた。さらに、先の乳化物の残り95%、1.5%過硫酸カリウム水溶液20部を内温80℃に保ちながら3時間かけて滴下した。さらに、80℃で2時間反応し、その後室温(25℃)に冷却した。なお、使用したエチレン性不飽和単量体の理論Tgは20℃である。そして、得られた複合物を含む水分散液の性状は、不揮発分50.0%、粘度(BM型粘度計、60rpm、23℃)30mPa・s、pH6.5、MFT50℃、水分散液中の粒子の平均粒子径0.22μmであった。
【0040】
[実施例4]
撹拌機、温度計、環流凝縮機を備えた重合装置中に、プラスコートZ−730 60部、プラスコートZ−561 60部を入れ、窒素置換を十分に行った後、昇温した。内温を75℃に保ちながら、脱イオン水65部、プラスコートZ−561 30部、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(表中の略号DBS)5部、St65部、MMA50部、2EHA35部、2HEMA3部、グリシジルメタクリレート(表中の略号GMA)1.5部、GLG1.5部をホモミキサーにて予め混合乳化したものの5%を重合装置内に加えた。
【0041】
次いで、過硫酸カリウム0.17部、脱イオン水2部を加えて重合を開始し、80℃で15分反応させた。さらに、先の乳化物の残り95%、1.5%過硫酸カリウム水溶液20部を内温80℃に保ちながら3時間掛けて滴下した。さらに、80℃で2時間反応し、その後室温(25℃)に冷却した。そして、水分散液の性状は、不揮発分50.2%、粘度(BM型粘度計、60rpm、23℃)51mPa・s、pH7.5、MFT51℃、水分散液中の粒子の平均粒子径0.20μmであった。
【0042】
[実施例5]
撹拌機、温度計、環流凝縮機を備えた重合装置中に、プラスコートZ−730 10部、プラスコートZ−561 10部、脱イオン水75部を入れ、窒素置換を十分に行った後、昇温した。内温を75℃に保ちながら、脱イオン水60部、プラスコートZ−561 20部、DBS5部、St65部、MMA50部、2EHA35部、2HEMA3部、GMA1.5部、GLG1.5部をホモミキサーにて予め混合乳化したものの5%を重合装置内に加えた。
【0043】
次いで、過硫酸カリウム0.17部、脱イオン水2部を加えて重合を開始し、80℃で15分反応させた。さらに、先の乳化物の残り95%、1.5%過硫酸カリウム水溶液20部を内温80℃に保ちながら3時間掛けて滴下した。さらに、80℃で2時間反応し、その後室温(25℃)に冷却した。そして、得られた複合物を含む水分散液の性状は、不揮発分48.1%、粘度(BM型粘度計、60rpm、23℃)40mPa・s、pH7.4、MFT53℃、水分散液中の粒子の平均粒子径0.25μmであった。
実施例1〜5における水分散液の組成等を表1に示す。
【0044】
[比較例1]
撹拌機、温度計、環流凝縮機を備えた重合装置中に、脱イオン水60部を入れ、窒素置換を十分に行った後、昇温した。内温を75℃に保ちながら、脱イオン水80部、DBS5部、St65部、MMA50部、2EHA35部、2HEMA3部、GLG3部をホモミキサーにて予め混合乳化したものの5%を重合装置内に加えた。
【0045】
次いで、過硫酸カリウム0.17部、脱イオン水2部を加えて重合を開始し、80℃で15分反応させた。さらに、先の乳化物の残り95%、1.5%過硫酸カリウム水溶液20部を内温80℃に保ちながら3時間掛けて滴下した。さらに、80℃で2時間反応し、その後室温(25℃)に冷却した。そして、アンモニア水を用いてpH7に調整し、得られたエマルションの性状は、不揮発分(固形分)50.1%、粘度(BM型粘度計、60rpm、23℃)26mPa・s、pH6.9、MFT28℃、平均粒子径0.28μmであった。比較例1におけるエマルションの組成を表1に示す。
【0046】
[比較例2]
市販品の溶剤系紫外線硬化型プライマーA〔不揮発分(固形分)38%、酢酸エチル、ミネラルスピリット溶媒〕をそのまま使用し、評価した。
【0047】
[比較例3]
市販品の溶剤系紫外線硬化型プライマーB〔アクリル系ポリマーとアクリル系オリゴマーの混合物、不揮発分25%、トルエン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、ミネラルターペン溶媒〕をそのまま使用し、評価した。
【0048】
[比較例4]
市販品の溶剤系紫外線硬化型プライマーC〔アクリル系オリゴマーとアクリル系モノマーの混合物、不揮発分50%、酢酸ブチル溶媒〕を酢酸エチルで35%まで希釈し、評価した。
【0049】
実施例1〜5および比較例1〜4で得られた評価結果を表2に示す。
【0050】
【表1】

【0051】
【表2】

【0052】
表2の結果から明らかなように、本発明の水性プライマーを使用した実施例1〜5の場合は、比較用のエマルションを使用した比較例1の場合と比べて不飽和ポリエステル樹脂を素材とするランプリフレクター用の成形体に対する常態密着性および耐熱試験後の密着性が良好である。
また、本発明の水性プライマーを使用した場合、溶剤系紫外線硬化型プライマーを使用した比較例2〜4の場合と比べて、耐熱試験後の密着性に優れている。さらに、実施例1〜5で使用した本発明の水性プライマーは、比較例2〜4で使用した溶剤系紫外線硬化型プライマーと比べて有機溶剤量が極めて少なく、臭気も弱いため、環境に優しいものである。
【産業上の利用可能性】
【0053】
水溶性もしくは水分散性の水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液を含む本発明の水性プライマーは、不飽和ポリエステル樹脂を素材とするランプリフレクター用成形体への密着性が良好で、かつ耐熱性に優れた水性プライマーであり、環境に優しいものであるため、ランプリフレクター用のプライマーとして極めて有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性もしくは水分散性の水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液を必須成分として含むことを特徴とするランプリフレクター用水性プライマー。
【請求項2】
前記水性ポリエステル樹脂の水溶液または水分散液がエチレン性不飽和単量体のラジカル重合体を含む水性複合化樹脂エマルションである請求項1に記載のランプリフレクター用水性プライマー。
【請求項3】
前記水性複合化樹脂エマルション中の水性ポリエステル樹脂/エチレン性不飽和単量体のラジカル重合体の質量比が2/98〜100/0である請求項2に記載のランプリフレクター用水性プライマー。
【請求項4】
前記水性ポリエステル樹脂を乳化剤あるいは分散剤として用い、エチレン性不飽和単量体をラジカル重合することを特徴とするランプリフレクター用水性プライマーの製造方法。
【請求項5】
不飽和ポリエステル樹脂の成形体に請求項1〜3の何れかに記載の水性プライマーを塗布して皮膜を形成させ、次いで金属薄膜を形成させてなるランプリフレクター。

【公開番号】特開2009−249573(P2009−249573A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−101669(P2008−101669)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【出願人】(000187068)昭和高分子株式会社 (224)
【Fターム(参考)】