説明

リアルタイム交通情報を提供するSMS通知およびインターネットブラウザの使用方法およびシステム

【課題】
【解決手段】移動計画のトラッキング方法が、(a)インターネットの対話型データベースに基づいて最新の移動計画をたてるステップと、(b)初めに、携帯型通信機器に最新の移動計画の暗号化した指標を転送するステップと、(c)暗号化した指標を利用して最新の旅行情報の遠隔データベースに問い合わせを行い、前記最新の移動計画に関連する各種手配の情報を決定するステップと、(d)前記最新の移動計画の各種手配に関する結果を携帯型通信機器に伝達するステップと、(e)携帯型通信機器のユーザに当該結果を伝達するステップとを具える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、一般に、交通情報システムおよび方法に関する。特に、本発明は、携帯機器を介したリアルタイムの交通情報を供給するシステムおよび方法を提供する。
【0002】
背景技術
リアルタイムの交通情報を取得する能力は、主に固定された場所の非対話型の表示装置、例えば、電車の駅やバスの停留所、あるいは自動車交通のための沿道に設けられた電子表示システムに限られている。他の有用なオプションは、交通ユーザの環境に特に関連しそうになく、顕著な有用性を有するのに特別に十分ではないラジオ放送を受動的に聴くことである。また、ラジオの周波数帯に重ねてトンネル内のユーザに放送することは、トンネルの交通オペレータにとって技術的に実現可能であるが、これはまた、非常時の目的のためにのみ本当に有用である。すなわち、ユーザがトンネルの中に既に入ったときに交通が混んでいる場合、これを避ける行動を起こすことが不可能であることから、ユーザに報知するのにあまり価値がないものである。
【0003】
ユーザにとって、ユーザにとって都合のよい時間および場所において特有の交通データの要求を開始するリアルタイムの交通情報の可能性は、上記の情報源に依存することをユーザに強いるわずかな障害に直面している。このような情報へのアクセスを容易にすることのできる高度な3G(第3世代)の携帯機器が存在するが、限られた数の電気通信ネットワークしかこの機能を提供しないことや、一般社会にこれらの機器があまり採用されていないことは、これは有効な情報供給の代わりとなるものではないことを意味する。結果として、要求される情報を配信する一番有効な機器は、広く普及する第2世代の携帯電話である。
【0004】
このような機器の使用は、第1に真の対話型データ機能の不足といった、それ自身の制限を伴っているが、ユーザがその場その場でリアルタイムで交通クエリーを行うことが可能である。その代わり、ユーザは、例えば彼らの機器で利用できるショートメッセージサービス(SMS)を使用して、自身で関心のある情報のクエリーを個別に構築しなければならない。これは、多大なユーザの労力を要する。
【0005】
発明の概要
本発明の第1の形態によれば、移動計画のトラッキング方法が提供され、この方法は、(a)インターネットの対話型データベースに基づいて最新の移動計画をたてるステップと、(b)初めに、携帯型通信機器に最新の移動計画の暗号化した指標を転送するステップと、(c)暗号化した指標を用いて最新の旅行情報の遠隔データベースに問い合わせを行い、前記最新の移動計画に関連する各種手配の情報を決定するステップと、(d)前記最新の移動計画の各種手配に関する結果を携帯型通信機器に伝達するステップと、(e)携帯型通信機器のユーザに当該結果を伝達するステップとを具える。
【0006】
前記転送は、携帯型通信機器に暗号化した指標を伴うSMSメッセージを送信するステップを具えることができる。このSMSメッセージは、遠隔データベースに問い合わせを行うための返信アドレスを含むのが好ましい。また、前記ステップ(a)は、インターネットブラウザを用いた旅行ルートの計画ソフトウェアと交信するステップを有するのが好ましい。さらに、遠隔データベースは、交通情報のリアルタイムの更新のために外部に設けられた交通情報データベースと相互接続されていてもよい。
【0007】
本発明の好ましい形態は、添付の図面を参照して以下に記載されている。
【0008】
本発明の好ましい実施形態および他の実施形態の記載
SMSクエリーを構築する負担を、ユーザから、完全なクエリー一式を構成する広範囲の知識ベースが有るとともに、人為的な手段が用いられて、より効果的にSMSクエリーを構成することが可能な情報プロバイダへ移すことが必要である。
【0009】
SMSクエリー構築の負担は、ユーザが一組のグラフィカル・インターフェース・ツールを用いて独立した人工知能型ルート選定システムにアクセス可能なウェブサイトを介して、情報プロバイダに引き渡される。ユーザに提供されるオプションの範囲の選択およびルート選定システムの結果を通して、ユーザの要求するクエリーは確定され、情報プロバイダのウェブサイトで、容易に理解できる形式でユーザに示される。そして、クエリーは、SMSフォーマットに変換され、ユーザに指定される番号とともに携帯機器に送信される。この携帯機器は、GSM(Global System for Mobile communications)、または、SMSメッセージを受信可能な他の携帯機器であってもよい
【0010】
そして、ユーザは、ユーザの携帯機器にSMSクエリーを保存可能であり、ユーザが将来ある地点を選択する度ごとに、このクエリーを再使用可能である。クエリーに関するリアルタイムの情報が必要なときに、ユーザは、SMSクエリーを情報プロバイダのサービスナンバーに送信し、情報プロバイダは、SMSクエリーを受け取り次第、それを処理する。この処理は、関連する交通オペレータからのリアルタイムの第三者の情報を組み込んだ情報プロバイダのシステムを通して実行される。一度クエリーの結果が確定されると、情報はSMSフォーマットに置き換えられ、SMSクエリーが発信されたユーザの携帯機器に返信される。
【0011】
図1は、好ましい実施例1の構成を模式的に示しており、そこでは、ユーザが、ウェブサイトのインターネットサーバ4に接続されたインターネット3上でウェブブラウザ2を用いて交信する。インターネットサーバ4は、アカウントの詳細な情報等を提供し、ユーザは、ルート選定の詳細を提供するルート選定システム5と交信する。ルートが完成すると、選定システムは、所定の手持ち式の携帯電話等7にメッセージを送信するSMSメッセージユニット6に転送される適切なSMSメッセージを作成する。その後、手持ち式機器7は、最新の交通情報を提供するリアルタイム・トラフィック・データベース8に問い合わせを行うSMSメッセージユニット6にSMSメッセージを送信するのに使用される。このデータベース8は、様々な他の外部の提供者9からリアルタイムで情報を取得可能である。
【0012】
このため、この処理は、ユーザがインターネットブラウザ2を用いて情報プロバイダのウェブサイト4にアクセスすることで始まる。ユーザは情報プロバイダに登録し、固有の識別プロファイルを生成するようにしてもよいが、しかしながら、これは動作するサービスの基本的な機能にとって不可欠な要素ではない。第1の機能は、ユーザが欲する特定のクエリーを形成するパラメータを規定するときに、ユーザを補助することである。
【0013】
これらのパラメータの特定を容易にするために、ウェブサイトは、独立したルート選定システム5にアクセスすることが可能である。このルーティングシステムは、一連のアルゴリズムを使用し、ユーザが提供する条件に従ってユーザにとって最良のルートを確定することができる。これらの条件は、出発および/または到着地点に制限してもよく、あるいは時間に関連した規則、例えば、特定の時間までの到着または次の出発を含むように拡張可能である。ユーザの条件に更なるオプションを追加可能で、このオプションは、ブール値あるいは、例えば最も安い運賃や通行料金、行程における乗り換え数の少なさ、歩くのに必要な距離と比較される待ち時間や交通機関の好みといったスライド制に基づく値により計られるある結果を選択する形式であってもよい。
【0014】
これらのオプションを選択する機会は、ユーザと情報プロバイダのルーティングシステムとの対話を補助する付加的なグラフィカル・インターフェース・ツールとともに、ウェブサイト4を介してユーザに利用できるようになっている。これは、地図を具え、例えば郊外などユーザにとって関心のある特定の地域にユーザが焦点を合わせる能力を有する。
【0015】
ユーザが満足する条件を特定するとすぐに、ユーザはルート計画システムにこれを送信することが可能である。これにより、提供された条件に従って順位付けした最適なルートが特定され、ユーザにその結果が提示される。この時点で、ユーザは、さらに条件を絞り込んでシステムに再送信したり、あるいは、彼らに提示されたルーティングオプションのうちの1つを受け入れることが可能である。代替的に、ユーザは、特定のルートを選択し、手入力でその詳細を変更して彼らの好みに合わせてもよい。
【0016】
この処理におけるこのステップが一旦完了すると、上記の手続の1もしくは複数の繰り返しを経ているか否かにかかわらず、結果として最終的なルートが、それから生じる一連の適切なクエリーを有する。例えば、最寄りの電車の駅までバスに乗り、その後最終目的地まで電車に乗る場合など、ルートが2つの異なる行程を含む場合、ユーザはスタートから一方あるいは双方の行程の次の出発時間についてのクエリーに関心があるものと思われる。ユーザはこのようなクエリーの完全な組み合わせを利用できるようになり、このようなクエリーの中からインターネットサーバ4との対話を介して1以上のクエリーを選択可能である。
【0017】
また、例えば、交通渋滞や事故の報告のようなルート全体の交通のトラブルスポット監視といった、付加的なオプションを、この時点で付けて、クエリーのさらなる絞り込みが可能である。
【0018】
そして、ユーザは、クエリーを選択して変更可能であり、情報プロバイダが、SMSメッセージユニット6を介してユーザの指定する携帯機器7にクエリーを送信する。各クエリーは、情報プロバイダのプロトコルに従ってSMSフォーマットに暗号化可能であるため、後でユーザが情報の要求としてSMSクエリーを返信するときに、これらが正確に理解される。ユーザが、携帯機器7の電話番号を含むプロファイルを登録している場合、それはSMSクエリーのあて先として使用され、そうでなければユーザはこの番号の入力を促される。そして、ユーザにより要求される各SMSクエリーは、この携帯機器7に送信される。
【0019】
また、情報プロバイダにユーザの登録されたユーザのプロファイルが存在する場合、ユーザの追加の便宜とすべく、このプロファイルの下でこれらのクエリーを関連するルートとともに保存することが可能である。
【0020】
この時点から、ユーザは、ユーザが後で便宜的に使用可能な正確に構成されたSMSクエリーを有する。このSMSクエリーは、ユーザの携帯機器7に保存可能で、ユーザの要求する度に再使用可能である。クエリーを使用するために、ユーザは、保存されたSMSクエリーを読み出し、ユーザのサービスナンバーを介してそれを情報プロバイダのSMSメッセージユニット6に送信する。情報プロバイダは、受信したSMSクエリーを使用して、様々な交通オペレータ9、例えば、公共輸送機関、道路の管理当局、有料道路の民間業者といったものにより供給されるリアルタイムの情報を保持するリアルタイム・トラフィック・データベース8から、要求された情報を読み出す。SMSクエリーに対する適切な応答を確定すると、SMSメッセージユニット6が結果をフォーマットし、情報プロバイダからのSMSメッセージを介してユーザの携帯機器7に結果を返信し、リアルタイム交通情報についてのユーザの要求を満足させることが可能となる。
【0021】
好ましい実施例に含まれるステップは、図2に示されており、そこではまず、ステップ20が、ユーザがプロバイダのウェブサイトにクエリーを作成することを含む(ステップ21)。プロバイダは、ユーザによる保存のために所定の携帯電話にクエリーを送信する(ステップ22)。クエリーを使用したい場合に、ユーザはSMSをサーバに送信する(ステップ23)。サーバは、交通データベースから最新の情報を探査し(ステップ24)、分かりやすいフォーマットで結果を構築しユーザに送信する(ステップ25)。そして、ユーザは結果にアクセスして、自身の移動計画を確定する(ステップ26)。
【0022】
上記は、本発明の好ましい形態を記載している。その上、本発明の要旨を逸脱しない範囲で改良可能であることは、当業者にとって言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施例の動作環境を模式的に示す。
【図2】図2は、本発明の好ましい実施例の実行に係るステップのフローチャートを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動計画のトラッキング方法であって、前記方法が、
(a)インターネットの対話型データベースに基づいて最新の移動計画を立てるステップと、
(b)初めに、携帯型通信機器に前記最新の移動計画の暗号化した指標を転送するステップと、
(c)前記暗号化した指標を利用して、最新の旅行情報の遠隔データベースに問い合わせを行い、前記最新の移動計画に関連する旅行の各種手配の情報を決定するステップと、
(d)前記最新の移動計画の各種手配に関する結果を前記携帯型通信機器に伝達するステップと、
(e)前記携帯型通信機器のユーザに前記結果を伝達するステップと、
を具えることを特徴とする移動計画のトラッキング方法。
【請求項2】
前記転送するステップが、前記暗号化した指標を伴うSMSメッセージを前記携帯型通信機器へ送信するステップを具えることを特徴とする請求項1に記載の移動計画のトラッキング方法。
【請求項3】
前記SMSメッセージが、前記遠隔データベースに問い合わせを行うための返信アドレスを有することを特徴とする請求項1に記載の移動計画のトラッキング方法。
【請求項4】
前記ステップ(a)が、インターネットブラウザを用いた旅行ルートの計画ソフトウェアと交信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の移動計画のトラッキング方法。
【請求項5】
前記遠隔データベースが、さらに、交通情報のリアルタイム更新のために外部に設けられた交通情報データベースと相互接続されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の移動計画のトラッキング方法。
【請求項6】
移動計画を立ててモデルを作るシステムであって、前記システムが、
移動計画の暗号化した指標を作成する第1の対話型システムと、
前記暗号化した指標を受信する携帯型通信機器と、
前記携帯型通信機器からの前記暗号化した指標の最新の受信のためのリアルタイム監視システムとを具え、当該監視システムが、前記暗号化した指標に対応する移動計画に関する情報が存在するかを確認すべく、最新のデータベースに問い合わせを行って、ユーザによる再検討のために前記携帯型通信機器に前記情報を転送することを特徴とするシステム。
【請求項7】
添付の図面および/または例で表されている本発明に係る実施例のうちのいずれか1つに関して実質的に記載された移動計画のトラッキング方法。
【請求項8】
添付の図面および/または例で表されている本発明に係る実施例のうちのいずれか1つに関して実質的に記載された移動計画のトラッキングシステム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−521499(P2007−521499A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519556(P2007−519556)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000921
【国際公開番号】WO2005/006277
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(507006307)ナヴシティ ピーティーワイ エルティーディー (1)
【Fターム(参考)】