説明

リアルワイド連続写真合成方法

【課題】画面の向いている方向が全く違う複数のデジタル画像の写真を、被写体の連続性を保ち、なおかつ自然で違和感の無い連続合成写真を可能にする。
【解決手段】合成するデジタル画像の写真は、原則として同一視点より端部がオーバーラップした上下左右180°まで、デジタルカメラで連続撮影された写真とする。撮影された写真をパーソナルコンピューターへ入力、任意の画像ソフトで、合成する写真の中心の写真より収束点、収束水平ライン、透視図的なガイドラインを求め、隣接する写真の画面の向いている方向を、被写体の連続性を保つ形へ変形、変倍を行う。その際、中心の写真より画角が広がって行く順に変形、変倍のサイズを拡大させることにより、透視図的な遠近が合成写真に成り立ち、より自然で違和感の無い、リアルでワイドな連続合成写真が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
この発明は、室内・外を問わず、自然で違和感の無いリアルでワイドな写真を可能とする連続写真合成方法に関し、詳しくは、隣接する画面の向いている方向の違う隣接写真を連続合成する不自然さが全く無い、合成方法を可能とし、画角150°以上でも、自然で違和感の無いリアルでワイドな写真を可能にした、連続合成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の連続写真合成は、同一視点で水平に連続して撮影した隣接する写真を画面の、向いている方向を変えることなく、見て呉れで連続可能な範囲を探し合成する事で連続合成写真としていた。
また、パーソナルコンピューターやカメラ自体が行う連続合成方法も、撮影された写真の画面の向いている方向を変えることなく、水平垂直に連続して隣接する連続写真合成に限られていた。
【0003】
【参考文献1】
特開平10ー136298号公報
【参考文献2】
特開平11ー352568号公報
【参考文献3】
特開平2001ー309228号公報
【参考文献4】
特開平2001ー333327号公報
【参考文献5】
特開平2004ー48648号公報
【参考文献6】
特開平2004ー61808号公報
【0004】
ここで、前記カメラがデジタルカメラである場合、撮影された水平、垂直の連続写真はデジタル画像として、パーソナルコンピューターに取り入れ、任意の画像ソフトを使用して、水平、垂直方向に連続するワイド写真に合成される。なお、前記のカメラが従来の一般的なフイルム式カメラであっても、撮影された水平、垂直の連続写真をスキャナによりデジタル画像に変換することで、水平、垂直の連続写真は任意の画像ソフトを使用して、水平、垂直方向に連続するワイド写真を合成することができる。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の連続写真合成は、画面の向いている方向を変えることなく、被写体の連続可能な範囲だけの隣接写真を合成していたため、合成範囲は限られていた。1.被写体との距離があり、あきらかに歪みが少ない隣接写真。2.撮影された写真が左右ハッキリと別れたものや植栽など連続合成の不自然さが判別しにくい隣接写真。と、なっていた。また、これらの完成写真は、収束点を求めた時に不自然な違和感が生じることになる。
【0006】
また、従来の連続写真合成では、室内写真など至近距離で上下左右180°連続撮影され隣接する写真の画面の向いている方向が一点づつあきらかに違う写真の連続合成は、全く不可能とされてきた。
【0007】
そこで、この発明は、画面の向いている方向の違う隣接する写真を、被写体の連続性を保ち、なおかつ自然で違和感の無い連続合成写真を可能にすることを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するために、この発明に係るデジタルカメラの撮影と変形、変倍は、被写体に対して原則的に同一視点から、端部がオーバーラップする様に上下左右180°連続撮影した写真を、パーソナルコンピューターに入力、任意の画像ソフトで、合成する中心の写真の収束点と収束水平ラインと透視図的なガイドラインラインを求め、隣接する写真の画面の向いている方向を被写体の連続性を保つために行う、変形、変倍であることをことを特徴とする。
【0009】
この発明に係る、連続写真合成方法の透視図的なガイドラインに添って画面の向いている方向を変えるために変形、変倍する方法は、被写体を端部がオーバーラップする様に上下左右180°連続撮影した隣接写真を合成する際、中心となる写真の収束点、収束水平ラインを求めることにある。これは、従来の画面の向いている方向を変えることなく、歪みの少ない隣接写真の連続合成だけの合成方法とは、全く異なり、最終的に完成した連続合成写真は、自然で違和感の無い、画角150°以上でもリアルでワイドな連続合成写真となる。
【00010】
この発明のリアルでワイドな連続合成方法において、最初から収束点、収束水平ライン、透視図的なガイドラインを求めることは、全体の写真が透視図的な遠近が成り立つことになり、完成した写真は画角150°以上でも自然で違和感の無い一枚でリアルでワイドな写真になるので好ましい。
【0011】
また、前記の連続写真合成方法の中で最初に収束点、収束水平ライン、透視図的なガイドラインを求め、隣接する写真の画面の向いている方向を、被写体の連続性を保つ形へ変形、変倍して合成して行くことは、中心の写真により画角が広がって行く順に、変形、変倍のサイズは拡大していく。
【0012】
さらに、前記の連続写真合成方法の中で、中心より画角が広がって行く順に、隣接する写真の画面の向いている方向を、被写体の連続性を保つ形へ変形、変倍のサイズが拡大していく内容は、画角が180°に近いほど比率は大きく。変形は90°に、変倍10倍以上ともなる。この画面の向いている方向を変える変形、変倍は、隣接写真が連続合成されて行くとき、透視図的な遠近に成り立って合成されるので、完成写真はより自然で違和感の無いリアルでワイドな連続写真合成になるので好ましい。
【発明の実地形態】
【0013】
以下、図面を参照してこの発明に係るリアルでワイドな連続写真合成方法を説明する。
図1は、デジタルカメラで撮影したリビング・ダイニング・キッチンの間取り図とカメラ位置と方向(a)とカメラの回転範囲を示す平面図(b)と立面図(c)である
【0014】
図2は、前記による撮影した写真である。中心となる写真以外は、上下左右とも画角が180°に近くなる程、画面の向いている方向は大きく変化していることが分かる。
【0015】
図3は、デジタルカメラで撮影された写真を、パーソナルコンピューターへ入力、任意の画像ソフトで行った、連続写真合成方法を示すものである。
図2で示された隣接する写真番号の物が、透視図的なガイドラインに添って連続合成されていく様子を示したものである。収束点や収束水平ラインを求めた中心の写真から、上下左右とも画角が広がっていく程、画面の向いている方向を変える変形、変倍のラインが拡大されていることが分かる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、この発明に係るリアルでワイドな連続写真合成方法においては、原則的に同一視点で、端部がオーバーラップする様にデジタルカメラで撮影された上下左右180°の連続写真を、パーソナルコンピュターへ入力、任意の画像ソフトで、合成する中心の写真から収束点、収束水平ライン、透視図的なガイドラインを求め、隣接する写真の向いている方向を、被写体の連続性を保つ形へ変形、変倍を行い連続合成して行く。その結果、画角150°以上でも画面の向きの違いのズレや、不自然な違和感が全く無い一枚のリアルでワイドな連続写真を合成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の一実施で撮影したリビング・ダイニング・キッチンの間取り図とカメラ位置と方行(a)、カメラの回転範囲を示す、平面図(b)と立面図(c)である。
【図2】図1で撮影した写真である。
【図3】この発明の一実施形態に係る、連続写真合成を示す方法図である、
【符合の説明】
P :デジタルカメラ
(1)〜(15):撮影した写真番号と中心写真を示す
S :収束点
SL :収束水平ライン−‥−‥−‥−‥−で示す
A :透視図的ガイドライン−・−・−・−・−で示す
B :隣接写真変形、変倍ライン−−−−−−−−−−で示す

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成するデジタル画像の中心写真より、収束点と収束水平ライン、透視図的なガイドラインを求め、隣接する写真の画面の向いている方向を、被写体の連続性を保つ形へ変形、変倍をすることを特徴とする、リアルでワイドな連続写真合成方法。
【請求項2】
前記の写真合成方法は、収束点、収束水平ライン、透視図的なガイドラインを求めた写真を中心として、隣接する写真の画面の向いている方向を、被写体の連続性を保つ形へ変形、変倍すると、画角が180°に近い隣接写真は、変形は90°に、変倍は10倍以上ともなることを特徴とするリアルでワイドな連続写真合成方法。
【請求項3】
前記の写真合成方法は、デジタルカメラで撮影、パーソナルコンピューターへ入力、任意の画像ソフトを使用することを特徴とする請求項1・2の何れかに記載のリアルでワイドな連続写真合成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−66276(P2007−66276A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−280764(P2005−280764)
【出願日】平成17年8月29日(2005.8.29)
【出願人】(505361543)
【出願人】(505361554)
【Fターム(参考)】