説明

リクローズカートン

【課題】正面の外観を良好に維持すると共に、使用する紙の量を削減し、また、糊の塗布作業を容易にするリクローズカートンを提供する
【解決手段】内容物を収容する収容体11と、収容体11の上部に開閉可能に設けられた蓋体41と、収容体11の側面内側に接着され、収容体11を保形する接着フラップ16と、開封された蓋体41を再度、収容体11に封止する再封止手段21とを備えたリクローズカートン1において、再封止手段21が、接着フラップ16に設けられ、蓋体41と係止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一旦、開封した後、再度封止することができるリクローズ機能付きのリクローズカートンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々のリクローズカートンが提案されている。
【0003】
特許文献1には、前面パネルに切込と、破断線を介して破断領域とを設け、破断線を回避するように前面パネルにスポット貼りされた糊でフラップパネルと接着し、組み立てる紙カートンが記載されている。この紙カートンは開封した後、フラップパネルの掴み片を切込に差し込むことでリクローズされる。
【0004】
特許文献2には、掴み片、蓋板および係止舌片を有する外天板と、略半円形状に切り抜かれた取り出し口を有する内天板とを外天板の掴み片と蓋板以外の部分に塗布された糊により接着することで組み立てる紙カートンが記載されている。この紙カートンは蓋板を開封した後、再度、蓋板を閉じ、掴み片または係止舌片を内天板の係止部に係止することでリクローズされる。
【0005】
特許文献3には、切り込みが形成された前面パネルと、突出した掴み片が形成されたフラップパネルとを破断線で囲まれた破断領域以外に塗布された糊により接着することで組み立てる紙カートンが記載されている。この紙カートンは、天面パネルを開封した後、掴み片を切り込みに差し込むことでリクローズされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3003926号公報
【特許文献2】特開平8−113232号公報
【特許文献3】特開平9−193926号公報
【0007】
しかし、いずれの特許文献に記載の紙カートンでも、紙カートンの正面にリクローズ用の機能を設けているので、正面の外観を損なっていた。また、開封する際に破断する破断線または破断領域を回避して糊を塗布する必要があり、糊の塗布作業が煩雑になるという問題があった。
【0008】
特許文献3に記載の紙カートンでは、前面パネルとフラップパネルとを重ね合わせているが、これを前面の面積が大きくなる縦長の紙カートンに適用すると、必要な紙の量が増大するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、正面の外観を良好に維持すると共に、使用する紙の量を削減し、また、糊の塗布作業を容易にするリクローズカートンを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明に係るリクローズカートンは、
内容物を収容する収容体と、前記収容体の上部に開閉可能に設けられた蓋体と、前記収容体の側面内側に接着され、前記収容体を保形する接着フラップと、開封された前記蓋体を再度、前記収容体に封止する再封止手段とを備えたリクローズカートンにおいて、
前記再封止手段が、前記接着フラップに設けられ、前記蓋体と係止するものである
【0011】
上記構成により、再封止手段が収容体の側面に設けられたので、リクローズカートンの正面の外観を良好に維持することができる。
【0012】
収容体は、縦長であることが好ましい。
正面の面積が大きくなる縦長のリクローズカートンにおいて、側面の接着フラップに再封止手段を設けることで、前面に接着フラップおよび再封止手段を設けるのに比べ、使用する紙の量を削減することができる。
【0013】
前記再封止手段は、前記接着フラップの上端部に設けられることが好ましい。
接着フラップの上端部に再封止手段を設けるので、接着フラップに糊を塗布する領域を複雑にせず、糊の塗布作業を容易にすることができる。
【0014】
前記再封止手段は、前記収容体の上縁から突出し隣接する2つの湾曲片と、前記湾曲片の間に形成された切込みとからなり、
前記切込みが前記蓋体の側面下側に係止することが好ましい。
これにより、蓋体の加工を要せず、簡単な構成で再封止手段を設けることができる。
【0015】
前記蓋体の側面下縁に、前記湾曲片に係止する刻み線を設けることが好ましい。
また、前記再封止手段は、前記収容体の上縁から突出する湾曲片からなり、
前記蓋体の側面に、前記湾曲片と係止する刻み線を設けてもよい。
【0016】
前記再封止手段は、前記収容体の上縁から突出し隣接する2つの湾曲片と、前記湾曲片に沿って内側に形成された切込みとからなり、
前記切込みが前記蓋体に係止することが好ましい。
これにより、蓋体の加工を要せず、簡単な構成で再封止手段を設けることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、再封止手段が収容体の側面に設けられたので、リクローズカートンの正面の外観を良好に維持することができる。正面の面積が大きくなる縦長のリクローズカートンにおいて、側面の接着フラップに再封止手段を設けることで、前面に接着フラップおよび再封止手段を設けるのに比べ、使用する紙の量を削減することができる。更に、接着フラップの上端部に再封止手段を設けるので、接着フラップに糊を塗布する領域を複雑にせず、糊の塗布作業を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態に係るリクローズカートンの斜視図、(B)は(A)のリクローズカートンを開封した状態の斜視図。
【図2】(A)は図1のリクローズカートンの展開図、(B)は(A)のリクローズカートンを組み立てた状態の再封止手段と刻み線との関係を示す部分拡大側面図。
【図3】(A)は図1(B)のリクローズカートンを異なる方向から見た斜視図、(B)はリクローズカートンの収容体にF方向の力が作用し歪んだ状態を示す平面図。
【図4】(A)は図3(A)の蓋体を蓋側左側面板が第1湾曲片の外側に位置するように下方に回動させた状態の斜視図、(B)は(A)の蓋体を更に下方に回動させた状態の斜視図。
【図5】(A)は蓋体が切込みに挟み込まれながら下方に回動する状態の斜視図、(B)は蓋体が収容体に再封止した状態を示す斜視図。
【図6】(A)は本発明の第2実施形態に係るリクローズカートンの展開図、(B)は(A)のリクローズカートンを組み立てた状態の再封止手段と刻み線との関係を示す部分拡大側面図。
【図7】(A)は図6(A)のリクローズカートンを組み立て、開封してから閉じていく状態の斜視図、(B)は蓋体を更に閉じた状態の斜視図。
【図8】蓋体が収容体に再封止した状態を示す斜視図。
【図9】(A)は本発明の第3実施形態に係るリクローズカートンの展開図、(B)は(A)のリクローズカートンを組み立て、開封してから閉じていく状態の斜視図。
【図10】(A)は蓋体を更に閉じた状態の斜視図、(B)は蓋体が収容体に再封止した状態を示す斜視図。
【図11】(A)は第3実施形態の変形例に係るリクローズカートンの展開図、(B)は(A)のリクローズカートンを組み立て、開封した状態の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、添付図面を参照して本発明に係るリクローズカートン1を詳細に説明する。
【0020】
図1(A)および図1(B)に示すように、リクローズカートン1は、内容物を収容する収容体11と、収容体11の上部に開閉可能に設けられた蓋体41とを備えている。収容体11と蓋体41との間には、前面に設けられた前面破断線αと、右側面に設けられた右側面破断線βと、左側面に設けられた左側面破断線γとが刻設されている。リクローズカートン1は、これら破断線α、β、γを破断することで収容体11から切り離され、開封する。
【0021】
収容体11の側壁は、図2(A)に示すように、3つの縦折り線L1とS字状に形成された1つの波形折り線L2とを介して連接された前面板12と右側面板13と左側面板14と背面板15と接着フラップ16とからなる。前面板12の上縁中央には、上方に向かって湾曲する中央突出片17が形成されている。右側面板13と左側面板14との上縁は、背面板15から前面板12に向かって曲線状に下降している(図1(B)参照)。背面板15は長方形である。
【0022】
接着フラップ16の上端部には、本発明に係る再封止手段21が設けられている。再封止手段21は、中央に位置する第1湾曲片22と、この第1湾曲片22に隣接する第2湾曲片23と、第1湾曲片22と第2湾曲片23との間に形成された切込み24とを有している。第2湾曲片23は、第1湾曲片22よりも下方に配設されている。第1湾曲片22は、上方に突出する半円形状であり、第2湾曲片23は上方に湾曲している。切込み24は第1湾曲片22の端部から延在し、第1湾曲片22と同心円上に湾曲している。また、接着フラップ16には縦折り線L1に沿って、組み立てる際に左側面板14に接着する糊などの接着剤が塗布された側面接着領域26が設けられている。接着フラップ16の上端部に再封止手段21を設けたので、側面接着領域26の形状を簡単にし、側面接着領域26への接着剤の塗布作業を容易にすることができる。
【0023】
前面板12と背面板15の下側にはそれぞれ、横折り線L3を介して略正方形の第1底面板31と第2底面板32が連接されている。また、右側面板13と左側面板14の下側にはそれぞれ、横折り線L3を介して略長方形の底面フラップ33が連接されている。第2底面板32には横折り線L3に沿って、組み立てる際に第1底面板31に接着する底面接着領域35が配設されている。これら底面板31,32が、収容体11の底壁を構成している。
【0024】
蓋体41の側壁は、縦折り線L1と波形折り線L2との上部を介して連接された蓋側前面板42と、蓋側右側面板43と、蓋側左側面板44とからなる。蓋側前面板42は、前面破断線αを介して前面板12の上縁に連接されている。前面破断線αは、中央が上方に向かって湾曲している。蓋側右側面板43は、背面板15側から前面板12側に向かって、曲線状に下降する右側面破断線βを介して右側面板13の上縁に連接されている。蓋側左側面板44は、左側面板14の側面から前面板12側に向かって、曲線状に下降する左側面破断線γを介して左側面板14の上縁に連接されている。蓋側左側面板44には、左側面破断線γの中央から上方に向かって延び、切込み24と同じ曲率半径で、同じ長さの円弧からなる刻み線45が刻設されている。刻み線45は、接着フラップ16を左側面板14に接着したときに、図2(B)に示すように、第1湾曲片22と同心円上にあり、切込み24と連続する位置に形成されている。なお、この刻み線45は後述するように、切込み24が蓋側左側面板44を挟み込み、係止することで蓋体41を収容体11に再封止できるのであれば、設ける必要がない。これにより、刻み線45の加工を要せず、蓋体41の構成を容易にできる。
【0025】
背面板15と蓋側前面板42の上側にはそれぞれ、横折り線L3を介して略正方形の第1天面板47と第2天面板48とが連接されている。また、右側面板13と左側面板14の上側にはそれぞれ、横折り線L3を介して略長方形の天面フラップ49が連接されている。第1天面板47と背面板15との間の横折り線L3は、リクローズカートン1が組み立てられ、蓋体41を開放する際の軸51となる。第1天面板47の横折り線L3側には、一対の円形孔52が設けられている。これら円形孔52の間には、組み立てる際に第2天面板48に接着する天面接着領域53が配設されている。これら天面板47,48が、収容体11の天壁を構成している。
【0026】
上記構成のリクローズカートン1を組み立てるには、まず、前面板12と右側面板13と左側面板14と背面板15と接着フラップ16とをそれぞれ、縦折り線L1および波形折り線L2に沿って折り曲げる。このとき、接着フラップ16を左側面板14の内側に配置し、側面接着領域26に塗布された接着剤により、接着フラップ16を左側面板14の内側に接着する。
【0027】
次に、底面フラップ33、第2底面板32、第1底面板31を順に横折り線L3に沿って内方に折り曲げる。このとき、底面接着領域35に塗布された接着剤により、第2底面板32を第1底面板31に接着する。また、未だ組み立てられず開口している第1天面板47、第2天面板48および天面フラップ49の上方から、収容体11に内容物を挿入する。
【0028】
そして、天面フラップ49、第1天面板47を順に横折り線L3に沿って内方に折り曲げる。このとき、第1天面板47の円形孔52を介して、接着剤を天面フラップ49に塗布する。最後に、第2天面板48を折り曲げると、円形孔52を介して、第2天面板48と天面フラップ49とが接着すると共に、天面接着領域53の接着剤により第2天面板48と第1天面板47とが接着して、図1(A)に示すリクローズカートン1が得られる。
【0029】
前述のように組み立てられたリクローズカートン1を開封するには、中央突出片17を押圧し、前面破断線αを破断する。そして、蓋側前面板43を上方に付勢して、右側面破断線βと左側面破断線γとを破断し、蓋体41を軸51周りに上方に回動する。これにより、図3(A)に示すように、リクローズカートン1が開封する。この状態で、収容体11から内容物(図示せず)を取り出し、使用する。また、このとき、波形折り線L2の存在により、右側面板13に図中、矢印F方向に向かって変形しようとするため、収容体11は蓋体41に対しF方向に歪んでいる(図3(B)参照)。なお、収容体11から蓋体41を開放した状態では、左側面板14の上縁から再封止手段21が突出している。このように、正面の面積が大きくなる縦長のリクローズカートン1において、側面に位置する接着フラップ16に再封止手段21を設けたので、前面に接着フラップおよび再封止手段を設けるのに比べ、使用する紙の量を削減することができる。
【0030】
使用しない内容物を収容体11の内部に収容し、再度、蓋体41を収容体11に封止する。このとき、ユーザが前面板12と左側面板14との間の縦折り線L1および右側面板13と背面板15との間の縦折り線L1を押圧し、収容体11を把持することで、F方向への歪みが矯正される。蓋体41を軸51周りに下方に回動すると、図4(A)に示すように、蓋側左側面板44の下縁が切込み24の上端に至るまでは、蓋側左側面板44は第1湾曲片22の外側を回動する。
【0031】
図4(B)に示すように、蓋側左側面板44の下縁が切込み24の上端に到達すると、ユーザは縦折り線L1の押圧力を緩める。これにより、収容体11、すなわち第2湾曲片23が矢印F方向に歪もうとするので、この力を利用して蓋側左側面板44の下縁を切込み24に挟み込み、蓋体41を下方に回動させる。このとき、図5(A)に示すように、切込み24を間にして、第1湾曲片22が蓋側左側面板44の内面に摺接し、第2湾曲片23は蓋側左側面板44の外面に摺接している。また、蓋側左側面板44の下縁が切込み24の下端を通過すると、刻み線45が第1湾曲片22と第2湾曲片23との間を挟み込む。
【0032】
更に、蓋体41を回動させると、図5(B)に示すように、収容体11の上縁と蓋体41の下縁とが合致して、収容体11に蓋体41を再封止(リクローズ)することができる。このとき、蓋側左側面板44が切込み24に挟み込まれて係止すると共に、刻み線45が第1湾曲片22と第2湾曲片23との間を挟み込み、係止することで、収容体11に蓋体41を再封止している。このとき、切込み24と刻み線45とを間に、第1湾曲片22が蓋側左側面板44の内側に位置し、第2湾曲片は蓋側左側面板44の外側に位置している。再封止手段21が収容体11の側面に設けられているので、リクローズカートン1の正面の外観を良好に維持することができる。
【0033】
図6(A)、(B)、図7(A)、(B)および図8に、本発明の第2実施形態であるリクローズカートン2を示すが、図1の第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0034】
図6(A)および図7(A)に示すように、このリクローズカートン2の蓋側左側面板44には、組み立てられた状態で、蓋側前面板42から背面板15に向かって湾曲する弓形の刻み線61と、この刻み線61の中央から背面板15側下方に向かって直線状に延びる補助刻み線62とが形成されている。刻み線61は、接着フラップ16を左側面板14に接着したときに、図6(B)に示すように、第1湾曲片22に接する円弧で形成されている。
【0035】
収容体11から開放した蓋体41を再度、収容体11に封止するため、蓋体41を収容体11に向かって軸51周りに回動する。このとき、ユーザが前面板12と左側面板14との間の縦折り線L1および右側面板13と背面板15との間の縦折り線L1を押圧する力を緩め、収容体11がF方向に歪んだ状態で蓋体41を下方に回動する。これにより、蓋側左側面板44は第1湾曲片22と第2湾曲片23との内側を回動する。
【0036】
そして、図7(B)に示すように、刻み線61が第2湾曲片23の周縁と合致する位置で、刻み線61に第2湾曲片23を挟み込み、この状態で蓋体41を下方に回動する。なお、刻み線61に第2湾曲片23を挟み込む際、補助刻み線62により、刻み線61より下側の蓋側左側面板44の強度を弱め、挟み込み易くしている。
【0037】
収容体11の上縁と蓋体41の下縁とが合致すると、図8に示すように、刻み線61が第2湾曲片23を挟み込み、係止することで、収容体11に蓋体41を再封止している。このとき、第1湾曲片22は蓋側左側面板44の外側に位置し、刻み線61を間にして、第2湾曲片23の上部が蓋側左側面板44の内側に位置し、下部が蓋側左側面板44の外側に位置している。また、補助刻み線62は第2湾曲片23の内側に位置している。
【0038】
以上のように、収容体11の側面に再封止手段21と刻み線61を設けたので、第1実施形態のリクローズカートン1と同様の効果を得ることができる。
また、リクローズカートン2は前記実施形態に限定されない。例えば、刻み線61が再封止手段21を挟み込み、係止する限り、再封止手段21と刻み線61の形状は特に限定されない。
【0039】
図9(A)、(B)および図10(A)、(B)に、本発明の第3実施形態であるリクローズカートン3を示すが、図1の第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
図9(A)に示すように、接着フラップ16の上端部には、上方に向かって湾曲する2つの突出部65からなる略M字形状の第3湾曲片66と、この第3湾曲片66の内方に、前記2つの突出部65に沿って形成された切込み67とからなる再封止手段68が設けられている。リクローズカートン3が組み立てられ、蓋体41が開放した状態では、図9(B)に示すように、再封止手段68は左側面板14の上縁から、上方に向かって突出している。
【0041】
収容体11から開放した蓋体41を再度、収容体11に封止するため、F方向への歪みを矯正し、蓋体41を収容体11に向かって軸51周りに回動すると、蓋側左側面板44が第3湾曲片66の外側を回動する。そして、蓋側左側面板44の下縁が切込み67の周縁と合致する位置で、F方向への力を利用して切込み67に蓋側左側面板44を挟み込み、この状態で蓋体41を下方に回動する(図10(A)参照)。収容体11の上縁と蓋体41の下縁とが合致すると、図10(B)に示すように、切込み67が蓋側左側面板44を挟み込み、係止することで、収容体11に蓋体41を再封止している。
【0042】
以上のように、収容体11の側面に再封止手段68と切込み67を設けたので、第1実施形態のリクローズカートン1と同様の効果を得ることができる。
また、リクローズカートン3は前記実施形態に限定されない。例えば、切込み67が再封止手段68を挟み込み、係止する限り、第3湾曲片66と切込み67との形状は特に限定されない。更に、図11(A)および図11(B)に示すように、リクローズカートン3を組み立てた状態で、右側面板13に接着する接着フラップ16の上端に再封止手段68を設けても、同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0043】
1 リクローズカートン(第1実施形態)
2 リクローズカートン(第2実施形態)
3 リクローズカートン(第3実施形態)
11 収容体
16 接着フラップ
21,68 再封止手段
22 第1湾曲片
23 第2湾曲片
24,67 切込み
41 蓋体
45,61 刻み線
66 第3湾曲片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容する収容体と、前記収容体の上部に開閉可能に設けられた蓋体と、前記収容体の側面内側に接着され、前記収容体を保形する接着フラップと、開封された前記蓋体を再度、前記収容体に封止する再封止手段とを備えたリクローズカートンにおいて、
前記再封止手段が、前記接着フラップに設けられ、前記蓋体と係止することを特徴とするリクローズカートン。
【請求項2】
前記収容体は、縦長であることを特徴とする請求項1に記載のリクローズカートン。
【請求項3】
前記再封止手段は、前記接着フラップの上端部に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載のリクローズカートン。
【請求項4】
前記再封止手段は、前記収容体の上縁から突出し隣接する2つの湾曲片と、前記湾曲片の間に形成された切込みとからなり、
前記切込みが前記蓋体の側面下側に係止することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のリクローズカートン。
【請求項5】
前記蓋体の側面下縁に、前記湾曲片に係止する刻み線を設けたことを特徴とする請求項4に記載のリクローズカートン。
【請求項6】
前記再封止手段は、前記収容体の上縁から突出する湾曲片からなり、
前記蓋体の側面に、前記湾曲片と係止する刻み線を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のリクローズカートン。
【請求項7】
前記再封止手段は、前記収容体の上縁から突出し隣接する2つの湾曲片と、前記湾曲片に沿って内側に形成された切込みとからなり、
前記切込みが前記蓋体に係止することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のリクローズカートン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−56693(P2013−56693A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196174(P2011−196174)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】