説明

リグナン類化合物を含有する乳飲料

【課題】 リグナン類化合物を容易に十分量摂取することができる実用的な飲料を提供する。とりわけ、保存安定性を有し、官能的に優れた、リグナン類化合物を含有する乳飲料を提供する。
【解決手段】 牛乳、豆乳等の乳飲料は脂質を多く含むことから油脂との相性が良く、これらの乳飲料に油脂を添加しても分離しにくく混ざりやすいということを見出した。そこで、難溶性のリグナン類化合物を油脂に溶解した後に乳飲料に混合すると、分散安定性が良好で、官能的にも良好なリグナン類化合物含有飲料が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リグナン類化合物を含有する乳飲料に関し、より詳しくはリグナン類化合物を油脂に溶解させた後、該溶解液を乳飲料に添加して製造することを特徴とするリグナン類化合物を含有する乳飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
リグナン類化合物は、種々の用途での使用が知られている。例えば、USP4427694には、セサミンがアルコール中毒やアルコールや喫煙の禁断症状の緩和に有効であること、また特開平2−138120号公報には、セサミノールやエピセサミノールが気管支喘息等のアレルギー症の治療・予防に有効であることが開示されている。本出願人らによっても、リグナン類化合物の用途が種々開発されており、現在までに血中コレステロール低下(特許3001589号)、Δ5 −不飽和化酵素阻害(特許3070611号)、肝機能改善(特許3075358号)、コレステロール降下(特許3075360号)、悪酔防止(特許3124062号)、コレステロール及び胆汁酸の代謝阻害、コレステロール低下(特許3283274号)、発癌抑制(特願平2−281839号)、乳癌抑制(特願平3−200757号)や、過酸化脂質生成抑制(特願平3−212295号)、活性酸素除去(特願平5−14884号)の効果が確認されている。このような優れた生体内機能を有するリグナン類化合物について、本出願人らは、ソフトカプセル剤の健康食品「セサミンE」、「セサミンEプラス」等を販売している。
【0003】
一方、高齢者や咽頭、喉頭に疾患を持つ人にとっては、錠剤やカプセル剤の服用が困難であるという問題が指摘されている。優れた生体内機能を有するリグナン類化合物について、上記のとおりカプセル剤の健康食品は開発されているが、高齢者等を含めた誰もが容易に摂取しうる飲料の形態で服用しうるリグナン類化合物の飲食品の開発も望まれていた。しかし、リグナン類化合物を飲料に配合した場合、リグナン類化合物の難溶性の性質から、保存中に沈殿を生じるという問題があった。分散安定性を付与する目的で、乳化剤を添加すると沈殿は防止できるが、添加した乳化剤により官能的に好ましくない風味を呈するという問題があった。
【特許文献1】USP4427694
【特許文献2】特開平2−138120号
【特許文献3】特許3001589号
【特許文献4】特許3070611号
【特許文献5】特許3075358号
【特許文献6】特許3075360号
【特許文献7】特許3124062号
【特許文献8】特許3283274号
【特許文献9】特願平2−281839号
【特許文献10】特願平3−200757号
【特許文献11】特願平3−212295号
【特許文献12】特願平5−14884号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、リグナン類化合物を容易に十分量摂取することができる実用的な飲料を提供するである。とりわけ、保存安定性を有し、官能的に優れた、リグナン類化合物を含有する乳飲料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、牛乳、豆乳等の乳飲料は乳化食品であり、脂質との相性が良く、これらの乳飲料に油脂を添加しても分離しにくく混ざりやすいということを見出した。そこで、難溶性のリグナン類化合物を油脂に溶解した後に乳飲料に混合すると、分散安定性が良好で、官能的にも良好なリグナン類化合物含有飲料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、油脂に溶解したリグナン類化合物を含有する乳飲料である。
【発明の効果】
【0007】
本発明のリグナン類化合物を含有する乳飲料は、優れたリグナン類化合物の分散安定性を有する。リグナン類化合物を高濃度で配合することができるので、例えば、リグナン類化合物がセサミンである場合、1日の摂取量の目安である10mgを一回量の飲料(約30〜2000ml)から摂取することもできる。
【0008】
また、本発明の乳飲料は、リグナン類化合物独特の風味が乳成分によってマスキングされているため官能的に好ましい風味を呈するものであり、嗜好飲料としても日常的に容易に摂取できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
リグナン類化合物
本発明で使用するリグナン類化合物としては、セサミン、セサミノール、エピセサミン、エピセサミノール、セサモリン、2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキサビシクロ[3,3,0]オクタン、2,6−ビス−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキサビシクロ[3,3,0]オクタン、または2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェノキシ)−3,7−ジオキサビシクロ[3,3,0]オクタン等を挙げることができ、これらを単独で、または混合して使用することができる。
【0010】
本発明の飲料に添加するリグナン類化合物およびリグナン類化合物を主成分とする抽出物を得る方法として次の手順で行うことができる。まず、リグナン類化合物を主成分とする抽出物を胡麻油から得るには、胡麻油とは実質的に非混和性であり、かつリグナン類化合物を抽出・溶解することができる種々の有機溶剤を用いて抽出・濃縮することで得られる。このような有機溶剤として、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メタノール、エタノール等を挙げることができる。リグナン類化合物を主成分とする抽出物を得るには、例えば胡麻油と上記の溶剤のいずれかとを均一に混同した後、低温において静置し、遠心分離等の定法に従って相分離を行い、溶剤画分から溶剤を蒸発除去することにより得られる。さらに具体的には、胡麻油を2〜10倍、好ましくは6〜8倍容量のアセトンに溶かし、−80℃で一晩放置する。その結果、油成分が沈殿となり、濾過により得た濾液から有機溶剤を留去して、リグナン類化合物を主成分とする抽出物が得られる。あるいは、胡麻油を熱メタノールまたは熱エタノールで混合した後、室温において静置し、溶剤画分から溶剤を蒸発除去することにより得られる、さらに具体的には、胡麻油を2〜10倍、好ましくは5〜7倍容量の熱メタノール(50℃以上)または熱エタノール(50℃以上)で混合し激しく抽出する。室温に静置あるいは遠心分離等の定法に従って相分離を行い、溶剤画分から溶剤を留去して、リグナン類化合物を主成分とする抽出物が得られる。また、超臨界ガス抽出も利用できる。この抽出物より、各々のリグナン類化合物を得るためには、抽出物をカラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、再結晶、蒸留、液々交流分配クロマトグラフィー等の定法に従って処理することにより目的とする化合物を単離すればよい。さらに具体的には、逆相カラム、溶離液にメタノール/水(60:40)を使って、上記抽出物を高速液体クロマトグラフィーで分取し、溶媒を留去した後、得られた結晶をエタノールで再結晶化することで、セサミン、エピセサミン、セサミノール、エピセサミノール等の各リグナン類化合物が得られる。用いる胡麻油は精製品でもよく、また胡麻油の製造過程で脱色工程前のいずれの粗製品でもよく、さらに、胡麻種子あるいは胡麻粕(脱脂胡麻種子、残油分8〜10%)であってもよい。この場合、胡麻種子あるいは胡麻粕を必要により破砕した後、任意の溶剤、例えば胡麻油からの抽出について前記した溶剤を用いて定法により抽出することができる。抽出残渣を分離した後、抽出液から蒸発等により溶剤を留去することにより抽出物が得られる。このように精製された胡麻種子抽出物、胡麻粕抽出物あるいは粗製品の胡麻油抽出物からは、セサミン、エピセサミン、セサミノール、エピセサミノール以外に、セサモリン、2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキサビシクロ[3,3,0]オクタン、2,6−ビス−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキサビシクロ[3,3,0]オクタン、または2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェノキシ)−3,7−ジオキサビシクロ[3,3,0]オクタンの各リグナン類化合物が同様の手法で得られる。
【0011】
なお、細辛から得られるセサミンも胡麻種子および胡麻油より得られるセサミンと同等の効果を有し、これら光学活性体もリグナン類化合物に含まれる。さらに、胡麻油製造過程の副産物からもリグナン類化合物を得ることができる。なお、リグナン類化合物の精製法および抽出物を得る方法はこれに限られるものではない。さらに、上記リグナン類化合物およびリグナン類化合物を主成分とする抽出物は胡麻油、胡麻粕、および胡麻種子から得たものに限定したわけではなく、リグナン類化合物を含む天然物自体も使用することができる。このような天然物としては、例えば、五加皮、桐木、白果樹皮、ヒハツ、細辛等を挙げることができる。
【0012】
また、合成によりリグナン類化合物を得る方法としては、以下のものがあげられる。例えば、セサミン、エピセサミンについては、Berozaらの方法(J. Am. Chem. Soc., 78, 1242(1956) )で合成できる他、ピノレシノールはFreundenbergらの方法(Chem. Ber., 86, 1157(1953))によって、シリンガレシノールはFreundenbergらの方法(Chem. Ber., 88, 16(1955))によって合成することができる。
【0013】
さらに、リグナン類化合物は、配糖体の形で使用することもできる上、これらを単独で、または適宜組み合わせて飲料の成分とすることもできる。
油脂
リグナン類化合物の溶剤となる油脂は、リグナン類化合物を溶解しうるものであれば何ら制限されるものではなく、例えば、アーモンドオイル(スイートアーモンドオイル)、アプリコットカーネルオイル、アボガドオイル、月見草オイル、ウィートジャームオイル(小麦胚芽油)、ウォールナッツオイル(クルミオイル)、オリーブオイル、キャスターオイル(ひまし油)、ククイナッツオイル、グレープシードオイル、ココアバター、ココナッツオイル、米油、セサミオイル(ごま油)、パーム核油、パームオイル、ホホバオイル、マカダミアナッツオイル、シアバター、マンゴーバター等挙げることができ、上記オリーブ油等に含まれるジアシルグリセロールを主成分とする油脂やパーム核油等に含まれる中鎖脂肪酸トリグリセリドを主成分とする油脂等を用いることもできるが、中でも常温で液体のものが使用の容易さから好ましく、また飽和脂肪酸を多く有する油脂が酸化安定性に優れることから好ましい。
【0014】
さらに、本発明で使用する油脂として、炭素数8〜12の中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)を好適に例示できる。リグナン類化合物は、溶剤にMCTを用いると溶解度が上がるので、リグナン類化合物を高濃度に配合できる、もしくは配合する油脂量を少量に抑えることができるという利点がある。また、MCTは他の油脂と比較して、粘性が低いことから、飲料に配合した場合に油脂特有の粘り気が少なく飲みやすいという利点も有する。
【0015】
乳飲料
本発明は、油脂に溶解したリグナン類化合物を含有する乳飲料である。本発明でいう乳飲料とは、牛乳、大豆、ココナッツ等由来の乳を原料として得られる飲料であって、乳成分を主原料として含有するものであれば特に限定されることはない。前記主原料となる乳原料としては、脱脂粉乳、全脂粉乳、部分脱脂粉乳、脱脂乳、濃縮乳、バター、クリームなど生乳由来のもの、大豆パウダー、豆乳、粉末豆乳、脱脂大豆粉末など大豆由来のもの、ココナッツミルク、ココナッツパウダーなどココナッツ由来のもの等を例示できるが、乳原料として使用可能な原料であれば特に限定されることはない。乳飲料が乾燥状態または濃縮状態であるときは、飲用時と同程度の水分に戻してから、本発明の飲料の製造に使用する。
【0016】
本発明のリグナン類化合物含有乳飲料は、まず粉末状のリグナン類化合物を油脂に溶解させた後、該溶解液を乳飲料と混合することにより調製する。リグナン類化合物の油脂への溶解は、常温で行っても加温下で行っても良いが、加温下で攪拌することにより十分に溶解させることができる。配合(重量)比は、リグナン類が溶解しうる割合であれば特に制限されず、リグナン類化合物および油脂の種類により異なるが、通常、リグナン類化合物:油脂=1:15〜100程度である。
【0017】
リグナン類化合物が溶解した油脂(溶解液)の乳飲料への添加は、公知の方法を用いて行うことができる。例えば、ホモミキサー(T.K.ホモミキサー)を用いた場合には、7500rpmで10分間程度の攪拌を行う。混合温度は、特に制限されず、工程に合わせて常温でまたは加温下で行えばよいが、リグナン類化合物が溶解した油脂が液状であることが混合の容易さから好ましい。添加量は特に制限されないが、乳飲料中の総脂質量が、生乳の乳脂肪分3.6〜4.2%程度と等しくなるように調整すると、官能的にコク味があり、油っぽくない好ましい乳飲料を得る。従って、リグナン類化合物の添加量を高めるためには、原料の乳飲料には脂肪分量が低いものを用いることが好ましい。なお、溶解液を乳飲料に添加する際は、定法により乳化剤等を用いて分散安定性を向上させても良いが、本発明の飲料の特徴は、分散剤を全くもしくは僅かしか使用しなくてもリグナン類化合物の含有量を高めることができることである。
【0018】
乳飲料中のリグナン類化合物濃度は特に制限されないが、通常、0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%となるように調製する。この量は、乳飲料100ml当たり、リグナン類化合物0.1〜10mgに相当し、日常的飲用により、リグナン類化合物の優れた生体機能の発揮が期待できる。
【0019】
なお、乳飲料の中で豆乳は健康食品として注目を集めており、本発明で特に好ましく使用できる。豆乳として、無調整豆乳と調整豆乳とが市販されている。前者は大豆からおから成分を除去したものであり、脂肪分が低くコク味に欠けるものであるが、後者は無調整豆乳に米油等を添加して風味調整を行っているものである。したがって、リグナン類化合物を米油等に予め溶解しておけば、従来の調整豆乳と同様の製造方法で簡便に本発明のリグナン類化合物含有乳飲料を製造することができる。その他の乳飲料においても、添加されるクリームやバター等に予めリグナン類化合物を溶解しておくことで、従来の乳飲料と同様の製造方法で本発明のリグナン類化合物含有乳飲料を得ることができる。
【実施例】
【0020】
以下、実施例に沿ってさらに説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
セサミン入り豆乳飲料中の安定性評価
1.実験材料
乳飲料として市販の調整豆乳、油脂としてMCT;理研ビタミン製のアクターM-1(C8、C10、C12中鎖脂肪酸が56:42:2であるトリグリセリド)を用いた。リグナン類化合物として、セサミン粉末(セサミン:エピセサミン=51.1:48.2であるもの)を用いた。
【0021】
2.実験方法
セサミン粉末108mgを120℃に加熱したMCT2gに溶解させた溶液を調製した。この溶液を40mlの豆乳に添加し、十分に撹拌し、試料溶液(P)とした。一方、比較対照としてMCTに溶解させずに粉末のまま豆乳に添加した試料溶液(Q)を調製した。PおよびQをNo.5Aのろ紙を用いて吸引ろ過を行い、ろ液の一部(1ml)を別の試験管に取り、4mlのクロロホルムにてセサミンを抽出した。クロロホルム層500μlを2倍希釈し、0.45μmのフィルターを通した後、HPLCにてセサミン含量を分析した。HPLCの分析条件は、カラム;Inertsil ODS-3 (4.6×150mm、GL Sciences Inc.)、移動相;70%メタノール、注入量;20μl、流速;1ml/min、カラム温度:40℃、検出:UV280nmにて行った。
【0022】
3.結果
試料溶液(P)および(Q)を吸引ろ過した後のろ液からのセサミンの回収率はそれぞれ73.3%、0.43%となり、試料溶液(Q)はセサミンが粉のまま凝集し、豆乳中で均一に混ざっていないが、試料溶液(P)はセサミンがほぼ均一に混合されていることが判明した。
【0023】
セサミン入り豆乳の香味評価
1.実験方法
セサミン入り豆乳の香味評価試験を9人のパネラーを用いて実施した。評価した飲料は、市販の豆乳40mlにセサミン108mgを2gのMCT(アクターM-1、理研ビタミン製)に溶解させた後に添加した飲料(P)とセサミン108mgを粉末のまま40mlの豆乳に添加した飲料(Q)である。評価は次に示すアンケートによって行った。PとQを比較して(1) ざらつきを感じる、(2) 口当たりがまろやかである、(3) 飲みやすい、(4) 後味が残る、(5) どちらを好むかといった5つのポイントについて評価した。
【0024】
2.評価結果
下表1に示すように試験飲料(P)の方が(Q)よりも香味が優れていることが判明した。
なお、下表に示した数字はパネラー(9人)のうち、各項目においてPまたはQを選んだ人数を表す。
【0025】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
油脂に溶解したリグナン類化合物を含有する乳飲料。
【請求項2】
リグナン類化合物を0.1重量%以上含有することを特徴とする請求項1に記載の乳飲料。
【請求項3】
油脂が、炭素数8〜12の中鎖脂肪酸トリグリセリドであることを特徴とする請求項1または2に記載の乳飲料。
【請求項4】
乳飲料が、大豆加工飲料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の乳飲料。
【請求項5】
外部からの乳化剤を含まないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の乳飲料。
【請求項6】
リグナン類化合物が、セサミンおよび/またはエピセサミンであるとことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載の乳飲料。
【請求項7】
リグナン類化合物を油脂に溶解し、該溶解液を乳飲料に混合することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の乳飲料の製造方法。
【請求項8】
乳化剤の添加を行わない、請求項7記載の方法。