説明

リグニンペルオキシダーゼ遺伝子およびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子を検出するためのオリゴヌクレオチド並びにこれを用いたリグニンペルオキシダーゼ遺伝子およびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子のスクリーニング方法

【課題】リグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子の検出感度を大幅に向上させる。
【解決手段】配列番号1に示す塩基配列からなる領域に対して、ストリンジェントな条件でハイブリダイズする第1のオリゴヌクレオチドと、配列番号2に示す塩基配列からなる領域に対して、ストリンジェントな条件でハイブリダイズする第2のオリゴヌクレオチドとからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なリグニンペルオキシダーゼ遺伝子およびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子に対してもハイブリダイズすることができ、これに基づいて新規なリグニンペルオキシダーゼ遺伝子およびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子をも検出することができるオリゴヌクレオチドに関し、また当該オリゴヌクレオチドを用いたリグニンペルオキシダーゼ遺伝子およびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子のスクリーニング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リグニンは、木質系植物や草本系植物における細胞壁等に存在するフェニルプロパノイドであり、難生分解性の高分子化合物である。木質系植物や草本系植物を利用したバイオ燃料製造プロセスにおいては、木質系植物や草本系植物からの脱リグニン工程を経てセルロースやヘミセルロースを得ている。また、製紙プロセスにおいても、木材原料からリグニンを除去する工程を経てセルロースを得ている。また、リグニンを分解することで工業的に利用価値の高い芳香族化合物素材が大量に得られることが期待される。
【0003】
リグニンは、自然界において真菌由来のリグニンペルオキシダーゼ等のリグニン分解酵素が触媒するラジカル反応によって非特異的に分解され、低分子化される。ここで、リグニン分解酵素とは、リグニンペルオキシダーゼ、マンガンペルオキシダーゼ及びラッカーゼが含まれる意味である。これらリグニン分解酵素は、木材腐朽菌と呼称される一群の微生物が生産することが知られている。これらのうちリグニンペルオキシダーゼやマンガンペルオキシダーゼは、木材腐朽菌の中でも高いリグニン分解能力を有する白色腐朽菌類が生産する主要なリグニン分解酵素であり、古くからその産業への応用が検討されてきた。
【0004】
これらリグニンペルオキシダーゼやマンガンペルオキシダーゼは、上述した種々の脱リグニン工程やリグニン分解工程における生物学的処理に適用可能である。したがって、活性の高い酵素や優れた特性を有する酵素を新規に探索することが求められている。上述した脱リグニン工程やリグニン分解工程のみならず、これらのペルオキシダーゼは白色腐朽菌に特徴的な酵素であることから、このようなリグニン分解酵素を新規に検出する技術が確立されれば、例えば当該リグニン分解酵素遺伝子を有する木材腐朽菌をモニタリングすることができ、木材腐朽菌に起因する木材の劣化を早期に検出することができる。また、これらの酵素は、ダイオキシン類といった環境ホルモンを分解する活性も知られている。したがって、活性の高い酵素や優れた特性を有する酵素が見つかれば、環境ホルモンの生物学的処理に使用することもできる。
【0005】
一般に、リグニンペルオキシダーゼやマンガンペルオキシダーゼを探索する方法として、腐朽材や土壌といった木材腐朽菌が存在しうる環境試料から、リグニン分解活性を指標として木材腐朽菌を培養し、得られた木材腐朽菌に存在するリグニン分解酵素をコードする遺伝子を特定するといった生化学的手法が挙げられる。しかしながら、この生物学的手法では、環境試料に含まれる木材腐朽菌であっても通常の条件で培養ができず致死となってしまうものもあり、培養不可能な木材腐朽菌からは新規なリグニン分解酵素を特定することができない。また、この生物学的手法では、リグニン分解活性を指標とするため、基質特異性が新規な酵素については探索されないこととなる。
【0006】
一方、リグニンペルオキシダーゼやマンガンペルオキシダーゼを探索する手法として、腐朽材や土壌といった木材腐朽菌が存在しうる環境試料から直接DNAを抽出し、公知の酵素遺伝子との相同性を利用して新規な酵素遺伝子を探索する分子生物学的手法も挙げられる。詳細には、公知のリグニンペルオキシダーゼ遺伝子およびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子における保存領域の塩基配列に基づいて設計されたプライマーやプローブを使用し、環境試料から抽出したDNAを鋳型とした核酸増幅反応や、環境試料から抽出したDNAから作製したライブラリーに対するハイブリダイゼーションを指標として新規な酵素遺伝子を特定している。この分子生物学的手法によれば、培養が困難であった木材腐朽菌由来の新規なリグニン分解酵素や、基質特異性に依存しないで新規なリグニン分解酵素を探索することができる。しかしながら、この分子生物学的手法では、公知のリグニンペルオキシダーゼ遺伝子およびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子における保存領域に基づいてプライマーやプローブを設計しても特異性や検出感度の観点において問題点があった。
【0007】
従来公知のリグニンペルオキシダーゼやマンガンペルオキシダーゼにおける保存領域に基づいてプライマーやプローブを設計した例としては、Pointingら(Mycol. Res. (2005) 109:115-124:非特許文献1)やMorgensternら(J. Mol. Evol. (2008) 66:243-257:非特許文献2)により報告されたPCR法が知られている。しかしながら、非特許文献1において、リグニンペルオキシダーゼ遺伝子のみを増幅するためのプライマーは設計されているものの、マンガンペルオキシダーゼ遺伝子を増幅するためのプライマーは、少数の菌が生産する酵素遺伝子のみ増幅可能であり、大多数の菌由来のマンガンペルオキシダーゼ遺伝子を増幅できないといった問題点がある。一方、非特許文献2にはプライマーの特異性が低く、得られる増幅産物のほとんどが非特異的な増幅産物であるといった問題がある(後述の実施例参照)。また近年、リグニンペルオキシダーゼとマンガンペルオキシダーゼがそれぞれ進化的に関連性を持ち、進化的に両酵素の中間に位置する酵素が存在する事が明らかになってきている。したがって、リグニンペルオキシダーゼ遺伝子もしくはマンガンペルオキシダーゼ遺伝子のいずれかを対象としたプライマーでは、それぞれの遺伝子への特異性が高すぎることから、両ペルオキシダーゼの中間に位置する酵素遺伝子を増幅する事に対して不利である。よって、リグニンペルオキシダーゼ遺伝子とマンガンペルオキシダーゼ遺伝子どちらの遺伝子も増幅可能なプライマーを設計することが可能となれば、リグニン分解に関係するペルオキシダーゼを全て網羅できると考えられるが、これまでに両方の遺伝子共に増幅可能なプライマーが設計された例はない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Pointingら、Mycol. Res. (2005) 109:115-124
【非特許文献2】Morgensternら、J. Mol. Evol. (2008) 66:243-257
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、上述したような実情に鑑み、検出感度に優れたリグニンペルオキシダーゼ遺伝子およびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子両方を検出するためのオリゴヌクレオチド及びこれを用いたリグニンペルオキシダーゼ遺伝子およびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子のスクリーニング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した目的を達成するため、本発明者等が鋭意検討した結果、リグニンペルオキシダーゼとマンガンペルオキシダーゼ両方の遺伝子を高感度に検出することができる、特定の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを見いだし、本発明を完成するに至った。本発明は以下を包含する。
【0011】
(1)配列番号1又は2示す塩基配列と保存性を有する領域に対して、ストリンジェントな条件でハイブリダイズするオリゴヌクレオチド。
(2)一部に配列番号3に示す塩基配列を含むことを特徴とする(1)記載のオリゴヌクレオチド。
(3)一部に配列番号4に示す塩基配列を含むことを特徴とする(1)記載のオリゴヌクレオチド。
(4)配列番号3に示す塩基配列からなることを特徴とする(1)記載のオリゴヌクレオチド。
(5)配列番号4に示す塩基配列からなることを特徴とする(1)記載のオリゴヌクレオチド。
(6)配列番号1に示す塩基配列からなる領域に対して、ストリンジェントな条件でハイブリダイズする第1のオリゴヌクレオチドと、配列番号2に示す塩基配列からなる領域に対して、ストリンジェントな条件でハイブリダイズする第2のオリゴヌクレオチドとからなるオリゴヌクレオチドセット。
(7)上記第1のオリゴヌクレオチドは、その一部に配列番号1に示す塩基配列を含むことを特徴とする(6)記載のオリゴヌクレオチドセット。
(8)上記第2のオリゴヌクレオチドは、その一部に配列番号2に示す塩基配列を含むことを特徴とする(6)記載のオリゴヌクレオチドセット。
(9)上記第1のオリゴヌクレオチドは、配列番号1に示す塩基配列からなることを特徴とする(6)記載のオリゴヌクレオチドセット。
(10)上記第2のオリゴヌクレオチドは、配列番号2に示す塩基配列からなることを特徴とする(6)記載のオリゴヌクレオチドセット。
(11)(1)乃至(5)いずれか一に記載のオリゴヌクレオチド若しくは(6)乃至(10)いずれか一に記載のオリゴヌクレオチドセットを用いて、リグニン分解酵素遺伝子を検出する検出方法。
(12)環境試料から抽出した核酸を鋳型とし、上記オリゴヌクレオチドセットをプライマーとして核酸増幅する工程と、上記工程で増幅した核酸断片を検出する工程とを含む(11)記載の検出方法。
(13)上記核酸断片を検出する工程では、変性材濃度勾配ゲル電気泳動法により上記核酸断片を検出することを特徴とする(12)記載の検出方法。
(14)環境試料に対して、蛍光標識を有する上記オリゴヌクレオチドを作用させ蛍光in situハイブリダイゼーションによりリグニン分解酵素遺伝子を検出することを特徴とする(11)記載の検出方法。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るオリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチドセットは、従来公知のリグニンペルオキシダーゼ遺伝子、マンガンペルオキシダーゼ遺伝子及び未知のリグニンペルオキシダーゼ遺伝子、マンガンペルオキシダーゼ遺伝子における対応する領域に対して確実にハイブリダイズすることができる。したがって、本発明に係るオリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチドセットによれば、例えば環境試料に含まれる未知の木材腐朽菌に由来する新規なリグニンペルオキシダーゼやマンガンペルオキシダーゼを検出することができる。
【0013】
また、本発明に係る検出方法は、上述したオリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチドセットが従来公知のリグニンペルオキシダーゼ遺伝子、マンガンペルオキシダーゼ遺伝子及び未知のリグニンペルオキシダーゼ遺伝子、マンガンペルオキシダーゼ遺伝子における対応する領域に対して確実にハイブリダイズできるため、たとえ未知のリグニンペルオキシダーゼ遺伝子やマンガンペルオキシダーゼ遺伝子、その中間に位置するリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子であっても高感度に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】27種の担子菌由来のマンガンペルオキシダーゼ遺伝子のマルチプルアライメント解析結果を示す図である。
【図2】実施例で設計したオリゴヌクレオチドセットのマンガンペルオキシダーゼ遺伝子における位置を示す図である。
【図3】MnP_F1とMnP_R1のプライマー対、MnP_F2とMnP_R2のプライマー対およびaMP-2fとaMP-6rのプライマー対を用いたPCRの結果を示す電気泳動写真である。
【図4】MnP_F1_forDGGEとMnP_R1のプライマー対を用いたPCR産物についてDGGE解析した結果を示す電気泳動写真である。
【図5】MnP_F1とMnP_R1のプライマー対を用い、腐朽材から直接抽出したゲノムDNAを鋳型としたPCRの結果を示す電気泳動写真である。
【図6】MnP_F1とMnP_R1のプライマー対を用い、腐朽材から直接抽出したゲノムDNAを鋳型としたPCRの増幅産物についてDGGE解析した結果を示す電気泳動写真である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。
本発明に係るオリゴヌクレオチドは、配列番号1に示す塩基配列と保存性を有する領域に対して、ストリンジェントな条件でハイブリダイズする第1のオリゴヌクレオチド又は配列番号2に示す塩基配列と保存性を有する領域に対して、ストリンジェントな条件でハイブリダイズする第2のオリゴヌクレオチドである。また、本発明に係るオリゴヌクレオチドセットは、上記第1のオリゴヌクレオチドと上記第2のオリゴヌクレオチドとから構成される。ここで、配列番号1に示す塩基配列と保存性を有する領域及び配列番号2と保存性を有する塩基配列からなる領域は、データベース上に公開されている27種の担子菌由来のマンガンペルオキシダーゼをコードするcDNA(Accession No. AB016519、AB011546、Z30668、AY677129、AF102515、AY677130、AY677131、M77513、M60672、J04624、S69963、L29039、AJ566199、EF491855、AB078606、FJ848739、U10306、AJ310930、AB244274、AY677128、U21879、AF013257、AJ243977、AB306943、AB306949、XM_001888030及びAJ699058)を用いて、ClustalWによるマルチプルアラインメント解析の結果(図1)からはそれぞれ領域A及び領域Bとして示される。なお、配列番号1及び配列番号2の塩基配列は、それぞれ領域A及び領域Bにおける縮重を考慮した塩基配列である。また、配列番号1及び配列番号2の塩基配列において、Nはアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)又はチミン(T)を意味している。
【0016】
また、上述した27種類のマンガンペルオキシダーゼ遺伝子についてマルチプルアライメント解析を行うと、領域A及びBは、それぞれ配列番号1の塩基配列及び配列番号2の塩基配列で表されることとになるが、他のマンガンペルオキシダーゼ遺伝子を組み入れてマルチプルアライメント解析を行うと異なる塩基配列で表されることとなる。したがって、領域A及びBは、それぞれ配列番号1及び2の塩基配列に限定して定義されるものではない。
【0017】
さらに、配列番号1(又は2)に示す塩基配列と保存性を有する領域という表現における「保存性を有する領域」とは、マルチプルアライメント解析を実行するソフトウェア(例えばClustalW)により、上記領域A(又はB)にアライメントされる領域を意味する。
【0018】
本発明に係るオリゴヌクレオチドセットにおいて、第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドは、それぞれ上述した領域A及び領域Bにストリンジェントな条件でハイブリダイズできるならば、具体的な塩基配列には限定されない。ここで、ストリンジェントな条件とは、一般的な分子生物学において採用されている条件、例えば、High stringency buf.(0.5xSSC、 0.1% SDS)、65℃、15分間程度の洗い条件を指す。
【0019】
一例として、第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドは、それぞれ配列番号3及び4に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを挙げることができる。なお、配列番号3及び4におけるIは、イノシンを意味している。第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドは、それぞれ配列番号3及び4に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドに限定されず、例えば各塩基配列に含まれるイノシン残基の位置をアデニン、グアニン、シトシン又はチミンの縮重部位とすることもできる。
【0020】
さらに、第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドは、それぞれ配列番号3及び4に示す塩基配列を一部に含むオリゴヌクレオチドであっても良い。好ましくは、第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドは、それぞれ配列番号3及び4に示す塩基配列における5'末端側又は3'末端側に任意の付加的な塩基配列を有する構成であっても良い。特に、第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドを核酸増幅反応におけるプライマーとして使用する場合には、第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドの3'末端側は、それぞれ配列番号3及び4に示す塩基配列から構成されることが好ましい。すなわち、第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドを核酸増幅反応におけるプライマーとして使用する場合、上記任意の付加的な塩基配列は、それぞれ配列番号3及び4に示す塩基配列における5'末端側に含まれることが好ましい。ここで、任意の付加的な塩基配列としては、リグニンペルオキシダーゼ遺伝子およびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子とのハイブリダイズに影響をしないよう例えば、1〜40塩基、好ましくは1〜20塩基、より好ましくは1〜10塩基、最も好ましくは1〜5塩基の長さを有する配列を挙げることができる。
【0021】
第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドがそれぞれ配列番号3及び4の塩基配列を含む場合、第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドは、各縮重部位において取りうる複数の塩基を組み合わせて得られる塩基配列を有する複数のオリゴヌクレオチド混合物として提供される。ここで、複数のオリゴヌクレオチドは、それぞれ等量含まれる混合物であってもよいし、特定のオリゴヌクレオチドの濃度が高くなるようにした混合物であってもよい。
【0022】
以上のように構成された本発明に係るオリゴヌクレオチドセットは、リグニン分解酵素遺伝子を検出する際に使用することができる。ここで、リグニン分解酵素遺伝子とは、一般的には、リグニンペルオキシダーゼ、マンガンペルオキシダーゼ及びラッカーゼが含まれるが、特にリグニンペルオキシダーゼやマンガンペルオキシダーゼ等のペルオキシダーゼをコードする遺伝子を対象とする。特に、本発明に係るオリゴヌクレオチドセットは、リグニンペルオキシダーゼ遺伝子とマンガンペルオキシダーゼ遺伝子(以下、リグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子と称する)を検出する際に好適である。
【0023】
本発明に係るオリゴヌクレオチドセットを用いたリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子の検出方法は、あらゆるサンプルに含まれるリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子を検出できる。また、本発明に係る検出方法によればリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子を検出することができるため、リグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子を有する微生物の存在を検出することもできる。
【0024】
本発明に係る検出方法において、上述したオリゴヌクレオチドセットを利用するのであれば、リグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子の検出原理としては特に限定されない。一例として、上述したオリゴヌクレオチドセットをいわゆるプライマーとして使用した核酸増幅法により、リグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子を検出することができる。ここで、核酸増幅法としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、LAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification)等を適用することができる。核酸増幅法によれば、いかなるサンプルに含まれるリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子における所定の領域を確実に増幅することができる。核酸増幅法により得られた増幅断片は、一般的なアガロースゲル電気泳動によって確認することができる。また、核酸増幅法により得られた増幅断片は、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法(DGGE法)を適用することによって、増幅断片の分子量の違いだけではなく、変性しやすさの違いによって分離して検出することができる。すなわち、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法を適用することによって、増幅断片における塩基配列の部分的な違いを検出することができる。
【0025】
なお、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法を適用する場合、上述したオリゴヌクレオチドセットのうちいずれか一方又は両方のオリゴヌクレオチドの5'末端に対してGC clampと呼ばれる40塩基程度のG-Cが豊富な配列を付加しておく。
【0026】
また、上述したオリゴヌクレオチドセットを使用した核酸増幅法を適用する場合、サンプルとしては、例えば、白色腐朽菌等が存在しうる腐朽材や土壌などの各種環境より核酸成分を抽出した溶液を使用することができる。換言すれば、上述したオリゴヌクレオチドセットを使用した核酸増幅法を適用する場合、環境サンプルから直接に回収されたゲノムDNA等の核酸成分を取り扱う、メタゲノム解析を行うことができる。
【0027】
特に本発明に係る検出方法では上述したオリゴヌクレオチドセットを使用しているため、公知のリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子のみならず、例えば環境サンプルに含まれる未知のリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子をも検出することができる。後述する実施例に示すように、上述したオリゴヌクレオチドセットは、例えば、図1における領域Cや領域Dといった高度に保存されている塩基配列に基づいて設計したプライマーと比較して特異性が非常に優れている。したがって、本発明に係る検出方法によれば、環境サンプルに含まれる新規なリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子を検出する可能性が非常に高くなると言える。
【0028】
なお、増幅断片を通常のアガロースゲル電気泳動又は変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法によって単一バンドに分離した後、定法に従って切り出した後にシーケンス技術を適用することによって、増幅断片の塩基配列を決定することができる。その後、得られた塩基配列情報に基づいてGenbank等の塩基配列データベースを検索することで、増幅断片が公知のリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子か新規なリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子か決定することができる。このように、本発明に係る検出方法によれば、培養困難な微生物に由来する新規なリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子を同定することができる。
【0029】
さらに、上述した本発明に係る検出方法によれば、環境サンプルにリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子を有する微生物の存在・非存在を検査することができる。例えば、環境サンプルとして木造建築物に使用されている木材の一部を使用すれば、当該木造建築物に存在し、木材を腐朽させるような微生物を早期に検出することができる。
【0030】
一方、上述したオリゴヌクレオチドセットを利用したリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子の検出方法は、核酸増幅法を利用した系に限定されるものではない。上述したオリゴヌクレオチドセットにおけるそれぞれのオリゴヌクレオチドを、蛍光in situハイブリダイゼーション法(FISH法)に適用することができ、これによりリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子を検出することができる。すなわち、上述したオリゴヌクレオチドセットに含まれる各オリゴヌクレオチドを使用して、リグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子を検出することができる。この場合、上述した各オリゴヌクレオチドは、蛍光標識を付加したいわゆる蛍光プローブとして使用する。本発明に係る検出方法をFISH法に適用する場合、特に、環境から核酸成分を抽出する必要はなく、環境に存在するリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子を有する微生物そのものを検査することとなる。
【0031】
また、上述した第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドにそれぞれ異なる蛍光標識を付加すれば、各蛍光標識に由来する蛍光波長を検出することで、第1のオリゴヌクレオチド及び第2のオリゴヌクレオチドのそれぞれのハイブリダイズを検出することもできる。
【実施例】
【0032】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
【0033】
〔実施例1〕
1.プライマーの設計
図1に示したマルチプルアライメント解析の結果から、表1に示すように、MnP_F1及びMnP_R1からなるオリゴヌクレオチドセット、MnP_F2及びMnP_R2からなるオリゴヌクレオチドセットを設計した。また、既報(Morgensternら(J. Mol. Evol. (2008) 66:243-257))で開示されていたaMP-2f及びaMP-6fからなるオリゴヌクレオチドセットも比較として使用した。なお、これら各オリゴヌクレオチドセットとマンガンペルオキシダーゼ遺伝子との位置関係を図2に模式的に示した。
【0034】
【表1】

【0035】
2.糸状菌からのゲノムDNAの調整
プライマーの特異性を評価するため、表2に示すように、13種類の糸状菌を使用した。
【0036】
【表2】

【0037】
これらの糸状菌類をMYGプレート(1%麦芽抽出物、0.4%酵母抽出物、0.4%D-グルコース、1.5%寒天)上で表面を全て覆い尽くすまで、26.5℃で培養した。菌糸を培地ごとくり抜き(直径約7 mm)、それを10 mLのMYG液体培地(1%麦芽抽出物、0.4%酵母抽出物、0.4%D-グルコース)に2片投入し、担子菌類は2週間、子嚢菌類は3日間、26.5℃で静置培養した。培地をろ紙により吸引ろ過し、得られた菌糸を即座に液体窒素で凍結させた。この菌体は、-80℃で保存した。凍結させた菌体から、DNeasy Plant Mini Kit(キアゲン社)を用いて、製品説明書に従いゲノムDNAを抽出した。
【0038】
3.糸状菌由来リグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子のPCRによる増幅
表1に示したプライマー対を用いてPCRを行った。反応組成として1×Ex Taq buffer(タカラバイオ(株))250μMのdNTP mixture(タカラバイオ(株))、0.5μMのプライマー対、0.5UのEx Taq DNA polymerase hot start version(タカラバイオ(株))、10 ngの糸状菌から抽出したゲノムDNAを含む15μlの反応系で行った。PCR反応条件は、95℃で5分間静置した後、95℃・30秒間、57.5℃・30秒間、72℃・1分間の三段階の加熱条件を35回繰り返し、次いで72℃で5分間静置後、4℃で冷却した。上記のようにして得られたPCR産物を2%アガロースゲル中で電気泳動し、エチジウムブロマイドにより染色した。その結果、MnP_F1とMnP_R1のプライマー対を用いた場合、全ての白色腐朽菌において増幅産物に対応するバンドが観察された(図3)。一方、MnP_F2とMnP_R2のプライマー対および公知のプライマーであるaMP-2fとaMP-6rのプライマー対を用いた場合は、リグニン分解に関わるペルオキシダーゼが存在しない事が知られている褐色腐朽菌および子嚢菌由来のサンプルにおいても数多くの非特異的な増幅産物に対応するバンドが観察された(図3)。さらに、MnP_F1とMnP_R1のプライマー対を用いて得られたバンドをゲルから切り出し、Wizard SV Gel and PCR Clean-up System(Promega)を用いてDNA 断片を精製した。このDNA 断片をpGEM-T Easy ベクター(Promega)にサブクローニングした後、3130 Genetic Analyzer(Applied Biosystems)を用いたシークエンス解析によりDNA 断片の塩基配列を決定した。得られた塩基配列をBlastXもしくはBlastNアルゴリズムで公知の遺伝子配列データベースを相同検索した結果、リグニン分解酵素遺伝子およびマンガンペルオキシダーゼ遺伝子を保持する事が知られているTrametes versicolorのサンプルからはリグニンペルオキシダーゼ遺伝子(LPG1; accession no. AAA34039)やマンガンペルオキシダーゼ遺伝子(mrp, accession no. AAB63460)が特定された。さらに、CMP1(accession no. AAT90348)も検出された。このCMP1はマンガンペルオキシダーゼとアノテーションされているが系統樹上ではリグニンペルオキシダーゼにより高い相同性を示すものである。この結果は、本プライマーがリグニンペルオキシダーゼ遺伝子とマンガンペルオキシダーゼ遺伝子両方の遺伝子を増幅可能であり、その中間に位置するペルオキシダーゼ(versatile peroxidase)をも対象とする事が可能であることを示唆している。また、マンガンペルオキシダーゼを保持する事が酵素学的解析から知られているIrpex lacteusからは、予想された通り、担子菌由来のマンガンペルオキシダーゼ遺伝子と相同性を示す遺伝子が特定された。Pycnoporus cinnabarinus およびPycnoporus coccineusからも公知のマンガンペルオキシダーゼに相同性を示す遺伝子が検出された。一方、腐生担子菌Coprinopsis cinereaは、ゲノム情報が開示されている担子菌であり、リグニンペルオキシダーゼ遺伝子やマンガンペルオキシダーゼ遺伝子を保持しないこと、また、リグニン分解への関与には疑問がもたれているものの、上記2種のペルオキシダーゼとは大きく異なるタイプの菌体外ペルオキシダーゼを保持する事が知られている。MnP_F1とMnP_R1のプライマー対を用いたPCRにおいては、本ペルオキシダーゼに対応するバンドは観察されなかった事から(データ未掲載)、MnP_F1とMnP_R1のプライマー対はリグニンペルオキシダーゼ遺伝子、マンガンペルオキシダーゼ遺伝子およびそれらの中間に位置するペルオキシダーゼ遺伝子を特異的に増幅可能なプライマーであることが示唆された。
【0039】
4.糸状菌由来リグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子の変性剤濃度勾配ゲル電気泳動(DGGE)解析
MnP_F1とMnP_R1のプライマー対で増幅産物が確認された菌のうち、T. versicolorからはリグニンペルオキシダーゼ遺伝子とマンガンペルオキシダーゼ遺伝子の存在が確認された。しかしながら、これらの遺伝子に対応する増幅断片はアガロースゲル電気泳動ではほとんど分離されなかったことから、これらのDNA断片を高分解能で分離する事を目的として、以下の通りDGGE解析を行った。具体的には、T. verisicolor由来のゲノムDNAを鋳型にして、上記のPCRと同様の条件で、MnP_F1_forDGGE プライマー(5’-CGCCCGCCGCGCCCCGCGCCCGTCCCGCCGCCCCCGCCCCCGICTSACITTCCAYGAYGCBAT-3’:配列番号9)とMnP_R1プライマー(表1参照)を用いてPCRを行い、得られたPCR産物を2%アガロースゲル中で電気泳動することで、増幅を確認した。この増幅産物をDGGE解析に供した。DGGE解析は、変性剤(100%変性剤は40%ホルムアミドと7 M尿素の混合液)を50〜70%の直線濃度勾配として含む8%ポリアクリルアミドゲルを用いて行った。PCR産物と等量の2×DGGE loading buffer(ニッポンジーン(株))を混合し、これをサンプルとした。電気泳動は0.5×TAEを用いて、60℃、20時間行った。その際の電圧は75Vとし、ゲルのサイズは180mm×200mm×0.5mmとした。電気泳動後、SYBR Green I(ロシュ(株))で染色し、PCR産物を検出した。その結果を図4に示した。アガロースゲル電気泳動では1本のバンドとして観察されたDNA断片が、DGGE解析においては複数のバンドとして観察された。この結果から、ほぼ同じサイズの異なる配列を有するDNA断片がDGGE法では分離可能である事が明らかとなった。これらのバンドがリグニンペルオキシダーゼ遺伝子もしくはマンガンペルオキシダーゼ遺伝子に対応する遺伝子である事を確認するため、各バンドをゲルから切り出し、E. Z. N. A. Poly-Gel DNA Extraction Kit(Omega Bio-Tek)を用いてDNA断片を精製した。このDNA 断片を3130 Genetic Analyzer を用いたダイレクトシークエンス解析に供した。ダイレクトシークエンスにより解析できなかった断片は、pCR 4-TOPO vector(インビトロジェン(株))に挿入し、3130 Genetic Analyzerを用いて解析した。その結果、各バンドがデータベース上に登録されているリグニンペルオキシダーゼ遺伝子もしくはマンガンペルオキシダーゼ遺伝子と一致した。以上の結果から、MnP_F1とMnP_R1のPCR産物をDGGE解析に供する事で、増幅されたリグニン分解に関わるペルオキシダーゼをそれぞれ単一のバンドとして精製することが可能である事が示唆された。
【0040】
5.腐朽材サンプルに存在するリグニン分解関連ペルオキシダーゼ遺伝子解析に対する適用
上記の実施例により、MnP_F1とMnP_R1のプライマー対を用いたPCRおよびその増幅産物のDGGE解析は、リグニン分解に関与するペルオキシダーゼ遺伝子を検出するために有用である事が示唆された。そこで自然界の腐朽材をサンプルとして、そこに存在するリグニン分解に関与するペルオキシダーゼ遺伝子の検出を試みた。
【0041】
腐朽材として、関東地方の木造住宅から採取されたサンプルを用いた。腐朽サンプルから小片(約20mm×20mm×20mm)を切り出し、液体窒素で凍結させた後、凍結状態のままハンマーミル(TI-100、平工製作所(株))で1分間粉砕した。この粉末1〜2gからDNeasy Plant Mini Kit(キアゲン社)を用いてゲノムDNAを抽出した。得られたゲノムDNAのうち6.7ngを鋳型にして、GenomiPhi DNA Amplification Kit (GE ヘルスケア バイオサイエンス)を用いてマニュアルに従い、非特異的なDNAの増幅を行った。このDNAを鋳型にして、MnP_F1とMnP_R1のプライマー対を用いて上記に示した条件でPCRを行い、得られた増幅産物を2%アガロースゲル電気泳動に供した。その結果、図3で見られたバンドと同程度の分子量のバンドが観察された(図5)。配列情報は示さないが、上述したとおり定法に従って塩基配列を決定したところ、リグニン分解関連ペルオキシダーゼ様遺伝子が確認された。したがって、MnP_F1とMnP_R1のプライマー対を用いることで、自然界のサンプルからリグニン分解関連ペルオキシダーゼ遺伝子を検出できることが示された。また、このPCR産物をDGGE解析に供した結果、アガロース電気泳動上で1本のバンドとして確認されたDNA断片が2本のバンドに分離された(図6)。以上のことから、MnP_F1とMnP_R1のプライマー対を用いたPCRおよびDGGE解析により、自然界のサンプルからリグニン分解関連ペルオキシダーゼ遺伝子を簡便に取得することが可能である事が明らかとなった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号1又は2示す塩基配列と保存性を有する領域に対して、ストリンジェントな条件でハイブリダイズするオリゴヌクレオチド。
【請求項2】
一部に配列番号3に示す塩基配列を含むことを特徴とする請求項1記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項3】
一部に配列番号4に示す塩基配列を含むことを特徴とする請求項1記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項4】
配列番号3に示す塩基配列からなることを特徴とする請求項1記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項5】
配列番号4に示す塩基配列からなることを特徴とする請求項1記載のオリゴヌクレオチド。
【請求項6】
配列番号1に示す塩基配列と保存性を有する領域に対して、ストリンジェントな条件でハイブリダイズする第1のオリゴヌクレオチドと、
配列番号2に示す塩基配列と保存性を有する領域に対して、ストリンジェントな条件でハイブリダイズする第2のオリゴヌクレオチドと
からなるオリゴヌクレオチドセット。
【請求項7】
上記第1のオリゴヌクレオチドは、その一部に配列番号3に示す塩基配列を含むことを特徴とする請求項6記載のオリゴヌクレオチドセット。
【請求項8】
上記第2のオリゴヌクレオチドは、その一部に配列番号4に示す塩基配列を含むことを特徴とする請求項6記載のオリゴヌクレオチドセット。
【請求項9】
上記第1のオリゴヌクレオチドは、配列番号3に示す塩基配列からなることを特徴とする請求項6記載のオリゴヌクレオチドセット。
【請求項10】
上記第2のオリゴヌクレオチドは、配列番号4に示す塩基配列からなることを特徴とする請求項6記載のオリゴヌクレオチドセット。
【請求項11】
請求項1乃至5いずれか一項記載のオリゴヌクレオチド若しくは請求項6乃至10いずれか一項記載のオリゴヌクレオチドセットを用いて、リグニン分解酵素遺伝子を検出する検出方法。
【請求項12】
環境試料から抽出した核酸を鋳型とし、上記オリゴヌクレオチドセットをプライマーとして核酸増幅する工程と、上記工程で増幅した核酸断片を検出する工程とを含む請求項11記載の検出方法。
【請求項13】
上記核酸断片を検出する工程では、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法により上記核酸断片を検出することを特徴とする請求項12記載の検出方法。
【請求項14】
環境試料に対して、蛍光標識を有する上記オリゴヌクレオチドを作用させ蛍光in situハイブリダイゼーションによりリグニン分解酵素遺伝子を検出することを特徴とする請求項11記載の検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−160770(P2011−160770A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30146(P2010−30146)
【出願日】平成22年2月15日(2010.2.15)
【出願人】(504132881)国立大学法人東京農工大学 (595)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【Fターム(参考)】