説明

リコール情報発信用データ作成装置、リコール情報発信用データ作成方法およびコンピュータプログラム

【課題】 家電製品のリコール情報を、現在よりも確実に届ける。
【解決手段】 製造業者等の送信手段からリコール情報を受信するリコール情報受信手段と、 顧客に係るスマートメータを介して当該顧客に係る家電に関するデータを蓄積する顧客製造品データベースと、 その顧客製造品データベースを用いて前記リコール情報に該当する家電を備えた顧客を抽出して集計データを作成するデータ集計手段と、を備える。 また、集計データにおける該当数データについて、所定の権限のある第三者が閲覧可能にした該当数データ開示手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産品に関するリコール情報を発信して、その生産品のユーザに対してリコール情報を伝達する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
生産技術の進歩によって、製品の品質は日進月歩で向上している。 しかし、生産技術の複雑化や、生産拠点の分散等を背景として、リコールが発生することがある。
「リコール」とは、設計、製造上の過誤等を原因として製品に欠陥があることが判明した場合に、法令の規定または製造販売者の判断にて、無償修理、交換、返金等の措置を行うことをいう。
【0003】
さて、上記のような事情を背景として、様々な保険が求められており、リコール発生に伴って生じる損害を、経済的に補填するための損害賠償保険も存在する。
【0004】
特許文献1に記載された技術は、ICタグが付された機器よりICタグに記憶された情報を、通信回線経由にて収集する技術である。
特許文献2に記載された技術は、ホームゲートウェイを用いて、機器の故障やリコールに関する異常情報を伝達する技術である。
特許文献3に記載された技術は、電力線通信技術を用いて、リコール対象の機器の素材情報を収集する技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−129038号公報
【特許文献2】特開2010−226223号公報
【特許文献3】特開2010−182912号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特定の販売店が介在して販売される自動車等の製品の場合には、流通経路が限られていることから、ユーザが特定しやすく、リコール情報がユーザに伝達されやすい。
しかし、家庭用の電気製品等(以下、「家電製品」と略記)の場合、販売流通ルートの特定が自動車に比べて困難である。 したがって、家電製品にリコール問題が発生した場合、現状では連絡手段が乏しく、新聞やテレビ等のマスメディア広告に頼っている。
だが、マスメディア広告では、リコール情報が相手に到達したか否かが不明であり、延々と情報を流し続けなければならない。
【0007】
近年では家電製品にも個体識別データが搭載されているものの、家電製品から情報発信をするまでに至っていない。そのため、リコール対象の家電製品がどこに存在するのかまでは、製造業者等は把握できない。
特許文献2,3に記載された技術によれば、リコール対象の家電製品が存在する場所を特定することは可能であろうが、当該家庭に対する連絡までは十分には確保されていない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
家庭や工場、販売店等にスマートメータが設置された場合、電力会社は、家電製品の個体識別データを、スマートメータを介して収集することが可能である。 すなわち、リコール対象となった製造品を保有する家庭、工場、販売店等を特定することができる。 したがって、製造者等は、リコール対象となった家電製品が存在する場所に関する連絡先の情報を、スマートメータ情報の管理データベースから入手可能となる。
【0009】
(第一の発明)
第一の発明は、 顧客が保有する家電製品が製造業者等からのリコール情報に該当するか否かを判断して集計データを製造業者等へ提供する装置に係る。
すなわち、 製造業者等の送信手段からリコール情報を受信して蓄積するリコール情報データベースと、 顧客に係るスマートメータを介して当該顧客に係る家電製品に関する製造品データを蓄積する顧客製造品データベースと、 その顧客製造品データベースおよびリコール情報データベースを用いて所定のリコール情報に該当する家電製品を保有する顧客を抽出して顧客およびリコール対象の家電製品が紐付けられた顧客リコール製品データを作成するデータ処理装置と、 そのデータ処理装置が作成した顧客リコール製品データを蓄積する顧客リコール製品データベースと、 を備えたリコール情報発信用データ作成装置に係る。
【0010】
(用語説明)
「製造業者等」とは、リコール対象となった製品を製造したメーカのほか、そのメーカとともに当該製品に関するリコールの責任を負う流通業者等の関係者を含む趣旨である。
「製造品」とは、家庭用の電気製品を代表とするが、スマートメータによってその製造品に関する製造品データを、直接的または間接的に取得可能な製品の全てを含む。
「リコール情報」とは、製造品のリコールに関する情報である。 スマートメータによって、製造品に関する個体識別情報等の製造品データを取得可能である。
「スマートメータ」とは、家庭における電力使用量等のデータを電力会社等が取得することができる、インテリジェント機能を備えた計量器(たとえば、電力量計、ガスメータ、水道メータ等)である。
【0011】
(作用)
製造業者等の送信手段から送信されたリコール情報を、リコール情報受信手段が受信し、リコール情報データベースが蓄積する。
一方、顧客に係るスマートメータを介して当該顧客に係る家電に関するデータを、顧客製造品データベースが蓄積する。
リコール情報データベースおよび顧客製造品データベースを用いて、データ処理装置が、所定のリコール情報に該当する家電製品を保有する顧客を抽出して顧客およびリコール対象の家電製品が紐付けられた顧客リコール製品データを作成する。 そして、顧客リコール製品データを顧客リコール製品データベースが蓄積する。
その顧客リコール製品データベースから集計した集計データを取得した製造業者等は、リコール情報に係る対象家電のある家庭がどの程度存在するかを、把握することができる。 その上で、当該メーカから当該家庭に対するダイレクト送信と、電力会社を介する間接送信という二系統を確保できる。
なお、前記の顧客リコール製品データベースは、製造業者等に係る情報端末などからアクセスして閲覧可能としてもよい。
【0012】
(発明のバリエーション1)
第一の発明は、以下のように形成することもできる。
すなわち、顧客リコール製品データベースから集計した集計データについて、 前記製造業者等の受信手段に送信する集計データ送信手段と、 所定の権限のある第三者が閲覧可能にした該当数データ開示手段と、のいずれか一方の手段または双方の手段を備える。
【0013】
(用語説明)
「所定の権限ある第三者」とは、たとえば行政等の公的機関、損害保険会社等である。 たとえば、リコールが法令に基づいて行われる場合、監督官庁等が第三者となりうる。
【0014】
(作用)
集計データについては、以下のように扱われる。
第一のパターンとして、製造業者等が集計データを直接受け取ることができる。
第二のパターンとして、所定の権限のある第三者が集計データを閲覧することができる。
第三のパターンとして、製造業者等が集計データを直接受け取ることができ、且つ所定の権限のある第三者が集計データを閲覧することができる。
【0015】
顧客リコール製品データベースに格納された集計データは、所定の権限ある第三者も遠隔アクセスによる閲覧が可能とする。それによって、リコール対象の家電製品の数も、連絡可能な家電製品の数も、客観性を高めることとなる。
当該第三者がリコール対象となっている連絡可能な家電製品の数に関して、別の情報源からの情報を持っていれば、それらの数がより正確に把握できる。
【0016】
(発明のバリエーション2)
第一の発明は、以下のように形成することもできる。
すなわち、前記の集計データは、顧客数または顧客における該当家電製品の数のいずれか一方または双方のみからなる該当数データと、顧客属性データとを含むこととしてもよい。
【0017】
(用語説明)
「顧客属性データ」とは、電力会社との契約者名のほか、その契約者の世帯に居住している人数や家族構成等のデータである。 顧客属性データが集計データに含められていることにより、たとえばリコール情報の行き渡った人数を推定する際に役立つ。
【0018】
(発明のバリエーション3)
第一の発明および前記バリエーション1から2については、以下のように形成することもできる。
すなわち、前記の製造業者等から顧客に対するリコール願いに関するデータを受信するリコール願い受信手段と、 そのリコール願いを送信すべき顧客に送信するリコール願い送信手段と、を備えて形成してもよい。
【0019】
(作用)
前記の製造業者等から顧客に対するリコール願いに関するデータを、リコール願い受信手段が受信する。
そして、リコール願い送信手段が送信すべきであると判断された顧客に、当該リコール願いを送信する。
以上により、顧客に対する連絡系統を確保することができる。
【0020】
(第二の発明)
第二の発明は、 顧客が保有する家電製品が製造業者等からのリコール情報に該当するか否かを判断して集計データを製造業者等へ提供する方法に係る。
すなわち、顧客に係るスマートメータを介して当該顧客に係る家電製品に関する製造品データを顧客製造品データベースに蓄積している顧客製造品データ蓄積手順と、 製造業者等の送信手段からリコール情報を受信してリコール情報データベースに蓄積するリコール情報蓄積手順と、 前記の顧客製造品データベースおよびリコール情報データベースを用いて所定のリコール情報に該当する家電製品を保有する顧客を抽出して顧客およびリコール対象の家電製品が紐付けられた顧客リコール製品データを作成するデータ処理手順と、 そのデータ処理手順にて作成した顧客リコール製品データを顧客リコール製品データベースに蓄積する顧客リコール製品データ蓄積手順と、を備えたリコール情報発信用データ作成方法に係る。
【0021】
(第二の発明のバリエーション1)
第二の発明においては、前記の顧客リコール製品データベースから集計した集計データを前記製造業者等の受信手段に送信する集計データ送信手順を備えることとしてもよい。
【0022】
(第二の発明のバリエーション2)
第二の発明においては、 前記の集計データは、顧客における該当する家電製品の数のまたは顧客数のいずれか一方または双方のみからなる該当数データと、顧客属性データとを含むこととし、 前記の集計データまたは集計データにおける該当数データについて、所定の権限のある第三者が閲覧可能にした該当数データ開示手順を備えてもよい。
【0023】
(第二の発明のバリエーション3)
第二の発明においては、 前記製造業者等から顧客に対するリコール願いに関するデータを受信するリコール願い受信手順と、 そのリコール願いを送信すべき顧客に送信するリコール願い送信手順と、を備えてもよい。
【0024】
(第三の発明)
第三の発明は、顧客が保有する家電製品が製造業者等からのリコール情報に該当するか否かを判断して集計データを製造業者等へ提供するコンピュータプログラムに係る。
そのプログラムは、 顧客に係るスマートメータを介して当該顧客に係る家電製品に関する製造品データを顧客製造品データベースに蓄積している顧客製造品データ蓄積手順と、
製造業者等の送信手段からリコール情報を受信してリコール情報データベースに蓄積するリコール情報蓄積手順と、 前記の顧客製造品データベースおよびリコール情報データベースを用いて所定のリコール情報に該当する家電製品を保有する顧客を抽出して顧客およびリコール対象の家電製品が紐付けられた顧客リコール製品データを作成するデータ処理手順と、 そのデータ処理手順にて作成した顧客リコール製品データを顧客リコール製品データベースに蓄積する顧客リコール製品データ蓄積手順と、 をコンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラムである。
【0025】
(第三の発明のバリエーション)
第三の発明においては、前記の顧客リコール製品データベースから集計した集計データを前記製造業者等の受信手段に送信する集計データ送信手順を備えてもよい。
また、前記の集計データは、顧客における該当する家電製品の数のまたは顧客数のいずれか一方または双方のみからなる該当数データと、顧客属性データとを含むこととし、 前記の集計データにおける該当数データについて、所定の権限のある第三者が閲覧可能にした該当数データ開示手順を備えてもよい。
また、 前記製造業者等から顧客に対するリコール願いに関するデータを受信するリコール願い受信手順と、 そのリコール願いを送信すべき顧客に送信するリコール願い送信手順と、を備えてもよい。
【0026】
なお、第三の発明に係るコンピュータプログラムは、それをメディア(ハードディスク、DVD−Rなど)に格納して提供することもできるし、通信回線を介してインストールさせることもできる。
【発明の効果】
【0027】
第一から第三の発明によれば、リコール対象の家電製品の存在を確認した上で、製造業者等自身の連絡手段と電力会社を経由する連絡手段という二系統の連絡手段が確保できる。そのため、現状よりも優れたリコール願いの確実な到達を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】家庭、電力会社、製造業者等(図中では、「メーカ」と記す)の関係を、ハードウェアを中心として概念的に示す図である。
【図2】第三者、電力会社、製造業者等の関係を、ハードウェアを中心として概念的に示す図である。
【図3】電力会社、製造業者等、損害保険会社の関係を示す概念図である。
【図4】家庭、ガス会社、製造業者等の関係を、ハードウェアを中心として概念的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(図1)
図1には、家庭用の電気製品にリコールが発生した場合における、家電製品のメーカ、電力会社、および一般家庭の関係について示している。
家庭には、電力会社がデータ収集可能なスマートメータ(電力量計)を設置している。 そのスマートメータは、電力線通信やホームゲートウェイ等を介して、家電製品等の製造品データ等を受信し、電力会社が設置するデータ受信サーバに送信する。
【0030】
電力会社では、前記のスマートメータから通信網を介して製造品データを収集して、データ受信手段(リコール情報受信手段)にて受信し、顧客の家電背品に関するデータベース(顧客製造品データベース、図中では、データベースを「DB」と略記)へ蓄積する。
なお、「電力会社」とは、電力を発電して供給している会社のほか、小売りの電力供給会社をも含むこととする。
【0031】
製造業者等がリコール情報を作成し、そのリコール情報を、リコール情報送信手段を用いて電力会社へ送信する。電力会社のデータ受信手段は、そのリコール情報を受信し、顧客の製造品データベースに蓄積する。 そして、データ処理装置が前記の顧客製造品データベースを用いて前記リコール情報に該当する家電製品を備えた顧客を抽出し顧客リコール製品データベースに蓄積する。
【0032】
更に、データ処理装置は、顧客における該当する家電製品の数または顧客数のいずれか一方または双方のみからなる該当数データと、顧客属性データとを含む集計データを作成する。
作成された集計データは、図示を省略した集計データ送信手段から前記製造業者等の受信手段に送信する。製造業者等は、電力会社が取得した集計データを取得できる。
【0033】
なお、製造業者等に係る情報端末からは、顧客リコール製品データベースにアクセスが可能であるように形成されている。 これにより、製造業者等は、遠隔地からのアクセスによっても顧客リコール製品データベースを閲覧可能である。
【0034】
製造業者等は、家庭に対するリコールのお知らせである「リコール願い」を、集計データに基づいてダイレクトに家庭へ連絡するルートと、電力会社を介して連絡するルートとを確保することとなる。
後者は、まず、製造業者等のリコール願い送信手段から、電力会社のリコール願い受信手段に対してリコール願いを送信する。 電力会社においては、前記の集計データを用いて、リコール対象となった家電製品を保有する家庭に対して送信する。
この家庭に対する送信は、スマートメータに対して行われ、スマートメータの表示機能によって出力される。 前記の集計データにおける顧客の属性データに、顧客の電話番号、住所、電子メールアドレス等の連絡先が含まれている場合には、電話、住所に対する書留郵便、電子メールといった手段であってもよい。
【0035】
(図2)
図2には、電力会社による集計データを、権限のある第三者が閲覧できる場合について示している。 リコール情報が法律に基づいて行われるべき種類のリコール情報である場合には、その法律を運用する行政機関が、この第三者となりうる。
また、製造業者等がリコールに伴う損害を補填するために損害保険会社と契約している場合には、当該損害保険会社もこの第三者となる。 当該損害保険会社は、客観的なデータを得るため、メーカや電力会社と契約することによって、集計データを閲覧できる権限を取得する。
【0036】
第三者は、メーカからのリコール情報をデータ受信手段にて受信する。 また、集計データを、データ閲覧手段によって閲覧する。権限ある第三者であるので、データ閲覧手段には、IDやパスワード等の認証を必要とする。
なお図2においては、家庭への連絡については、メーカからの直接連絡のルートは記載を省略した。
【0037】
(図3)
図3には、電力会社、メーカ、損害保険会社の関係を示す。
リコール事件に関する損害を補填するための保険会社は、メーカからのリコール情報に基づいて、損害額を算出する。
一方、リコール情報を配布できる家庭の数については、メーカは、電力会社が算出した数を閲覧して参照する。そして、該当家電製品の製造数との関係で、リコールに直接かかる費用や、リコール情報が到達せずに事故に至ってしまった家庭や個人に対する損害額を推定し、リコールに関わる総費用の予算を編成する。
【0038】
損害保険会社は、メーカからのリコール情報に基づいて、損害額を再算出する。また、電力会社が算出した数を閲覧し、損害額を再算出する。電力会社が算出した、リコール情報を配布可能な家庭の数を閲覧することによって、次回以後の損害保険の契約において、より合理的な契約額、損害補填額等を設計できるようになると考えられる。
【0039】
なお、メーカの製造品を販売する販売会社等の系列において、メーカ保証を延長して無料修理や不良品の交換を代行する「保障会社」と呼ばれる組織については、金融関係の法律やその運用、解釈によっては、前記の「損害保険会社」に含まれる場合もある。
【0040】
(図4)
図4には、家庭、ガス会社、メーカの関係を示している。
図1との違いは、図1における「電力会社」が「ガス会社」となっており、図1における「スマートメータ」が「ガスメータ」となっている点のみである。 すなわち、ガスメータが家電製品の個体識別データを収集し、通信回線を介して、ガス会社が製造品データを取得する。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本願発明は、スマートメータに接続可能な家電製品に関して、リコール情報を当該製品のユーザに対して伝達しようとする場合に関連する製造業者等、スマートメータに関わる電力会社、スマートメータの製造業、リコールに関わる損害額の補填をする損害保険業界等において、利用可能性を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が保有する家電製品が製造業者等からのリコール情報に該当するか否かを判断して集計データを製造業者等へ提供する装置であって、
製造業者等の送信手段からリコール情報を受信して蓄積するリコール情報データベースと、
顧客に係るスマートメータを介して当該顧客に係る家電製品に関する製造品データを蓄積する顧客製造品データベースと、
その顧客製造品データベースおよびリコール情報データベースを用いて所定のリコール情報に該当する家電製品を保有する顧客を抽出して顧客およびリコール対象の家電製品が紐付けられた顧客リコール製品データを作成するデータ処理装置と、
そのデータ処理装置が作成した顧客リコール製品データを蓄積する顧客リコール製品データベースと、を備えたリコール情報発信用データ作成装置。
【請求項2】
前記の顧客リコール製品データベースから集計した集計データについて、 前記製造業者等の受信手段に送信する集計データ送信手段と、 所定の権限のある第三者が閲覧可能にした該当数データ開示手段と、のいずれか一方の手段または双方の手段を備えた請求項1に記載のリコール情報発信用データ作成装置。
【請求項3】
前記の集計データは、顧客における該当する家電製品の数または顧客数のいずれか一方または双方のみからなる該当数データと、顧客属性データとを含むこととした請求項1または請求項2のいずれかに記載のリコール情報発信用データ作成装置。
【請求項4】
前記製造業者等から顧客に対するリコール願いに関するデータを受信するリコール願い受信手段と、
そのリコール願いを送信すべき顧客に送信するリコール願い送信手段と、を備えた請求項1から請求項3のいずれかに記載のリコール情報発信用データ作成装置。
【請求項5】
顧客が保有する家電製品が製造業者等からのリコール情報に該当するか否かを判断して集計データを製造業者等へ提供する方法であって、
顧客に係るスマートメータを介して当該顧客に係る家電製品に関する製造品データを顧客製造品データベースに蓄積している顧客製造品データ蓄積手順と、
製造業者等の送信手段からリコール情報を受信してリコール情報データベースに蓄積するリコール情報蓄積手順と、
前記の顧客製造品データベースおよびリコール情報データベースを用いて所定のリコール情報に該当する家電製品を保有する顧客を抽出して顧客およびリコール対象の家電製品が紐付けられた顧客リコール製品データを作成するデータ処理手順と、
そのデータ処理手順にて作成した顧客リコール製品データを顧客リコール製品データベースに蓄積する顧客リコール製品データ蓄積手順と、
を備えたリコール情報発信用データ作成方法。
【請求項6】
前記の顧客リコール製品データベースから集計した集計データを前記製造業者等の受信手段に送信する集計データ送信手順を備えた請求項5に記載のリコール情報発信用データ作成方法。
【請求項7】
前記の集計データは、顧客における該当する家電製品の数または顧客数のいずれか一方または双方のみからなる該当数データと、顧客属性データとを含むこととし、
前記の集計データまたは集計データにおける該当数データについて、所定の権限のある第三者が閲覧可能にした該当数データ開示手順を備えた請求項5または請求項6のいずれかに記載のリコール情報発信用データ作成方法。
【請求項8】
前記製造業者等から顧客に対するリコール願いに関するデータを受信するリコール願い受信手順と、
そのリコール願いを送信すべき顧客に送信するリコール願い送信手順と、
を備えた請求項5から請求項7のいずれかに記載のリコール情報発信用データ作成方法。
【請求項9】
顧客が保有する家電製品が製造業者等からのリコール情報に該当するか否かを判断して集計データを製造業者等へ提供するコンピュータプログラムであって、
そのプログラムは、顧客に係るスマートメータを介して当該顧客に係る家電製品に関する製造品データを顧客製造品データベースに蓄積している顧客製造品データ蓄積手順と、
製造業者等の送信手段からリコール情報を受信してリコール情報データベースに蓄積するリコール情報蓄積手順と、
前記の顧客製造品データベースおよびリコール情報データベースを用いて所定のリコール情報に該当する家電製品を保有する顧客を抽出して顧客およびリコール対象の家電製品が紐付けられた顧客リコール製品データを作成するデータ処理手順と、
そのデータ処理手順にて作成した顧客リコール製品データを顧客リコール製品データベースに蓄積する顧客リコール製品データ蓄積手順と、
をコンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−203893(P2012−203893A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71209(P2011−71209)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)