説明

リサイクル電柱による基礎杭の施工方法

【課題】先端に向けて先細りとなった形状を備えるリサイクル電柱の特徴を利用して、N値が3以下の地盤を含む基礎地盤に対して、周辺の地盤を乱すことなくリサイクル電柱を地中に設置して基礎杭を形成する。
【解決手段】本発明のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法は、N値が3以下の地盤12を含む基礎地盤11の当該N値が3以下の地盤12に対して、倒立状態としたリサイクル電柱10を、ガイド孔を予め掘削形成することなく圧入用重機13を用いて圧入する工程を含む。リサイクル電柱は、プレキャスト鉄筋コンクリート製の電柱である。N値が3以下の地盤12の上方にこれより硬い地盤22がある場合には、当該硬い地盤22にリサイクル電柱10の最小外径よりも小さな内径のガイド孔を先行掘削した後に、N値が3以下の地盤12に向けてリサイクル電柱10を圧入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リサイクル電柱による基礎杭の施工方法に関し、特にN値が3以下の地盤を含む基礎地盤にリサイクル電柱による基礎杭を設置する施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば都市部の再開発や道路の拡幅工事等に伴って、多くの電柱が撤去され、産業廃棄物等として処理されている一方で、このような電柱をリサイクル品として有効利用できるようにする方法が種々開発されている。例えば、プレキャスト鉄筋コンクリート製の電柱の場合、解体業者等に引き取られ、コンクリート部分と鉄筋とに分離解体した後に、鉄筋を鉄屑として再利用したり、コンクリート部分から得られた骨材を再生骨材として再利用する方法が一般的に採用されている。
【0003】
また、プレキャスト鉄筋コンクリート製の電柱は、例えば立設した設置状態において負荷される強風等によるモーメント力に抗して撓みや変形等が生じないように、引張り強度を向上させるための多数の鉄筋が埋設されて強固な構造を備えていることから、このような強固な構造のリサイクル電柱を地中に設置して、建物の基礎杭として有効利用する方法も開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平9−71932号公報
【特許文献2】特開2002−256550号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらのリサイクル電柱を建物の基礎杭として有効利用する方法では、アースオーガー等の穴掘り用の重機を用いて、杭を挿入するための挿入穴や、杭を打込むためのガイド孔を予め先行して掘削形成した後に、杭を挿入して周囲をセンメントミルク等によって固めたり、杭を打ち込んだりするものであることから、特にN値が3以下の軟弱層が連続する基礎地盤に対して施工する場合には、穴掘り用の重機を用いた掘削時に周辺の地盤を乱しやすい。また、杭の周囲にセンメントミルク等を注入する場合には、周辺の地盤に六価クロム等を溶出させて、環境問題を生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたものであり、先端に向けて先細りとなった形状を備えるリサイクル電柱の特徴を利用して、N値が3以下の地盤を含む基礎地盤に対して、周辺の地盤を乱すことなくリサイクル電柱を地中に設置できると共に、センメントミルク等を用いることなく十分な支持力を効果的に得ることのできるリサイクル電柱による基礎杭の施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、N値が3以下の地盤を含む基礎地盤の当該N値が3以下の地盤に対して、倒立状態としたリサイクル電柱を、ガイド孔を予め掘削形成することなく圧入用重機を用いて圧入する工程を含むリサイクル電柱による基礎杭の施工方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0007】
そして、本発明のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法によれば、前記リサイクル電柱が、プレキャスト鉄筋コンクリート製の電柱であることが好ましい。
【0008】
また、本発明のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法によれば、前記N値が3以下の地盤の上方にこれより硬い地盤がある場合に、当該硬い地盤に前記リサイクル電柱の最小外径よりも小さな内径のガイド孔を先行掘削した後に、前記N値が3以下の地盤に向けて前記リサイクル電柱を圧入することができる。
【0009】
さらに、本発明のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法によれば、倒立状態とした前記リサイクル電柱の下端に押退けプレート部材を備える先端金具を取り付けておき、該先端金具によって転石を押退けつつ前記リサイクル電柱を圧入することが好ましい。
【0010】
さらにまた、本発明のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法によれば、倒立状態とした前記リサイクル電柱の上端に、前記圧入用重機の圧入施工治具との相対回転を防止する機能を備える鋼製キャッピング部材を、前記リサイクル電柱の鉄筋に溶接して固定しておき、該鋼製キャッピング部材を介在させて前記リサイクル電柱の上端部分に前記圧入施工治具を装着した状態で、前記リサイクル電柱を圧入することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法によれば、先端に向けて先細りとなった形状を備えるリサイクル電柱の特徴を利用して、N値が3以下の地盤を含む基礎地盤に対して、周辺の地盤を乱すことなくリサイクル電柱を地中に設置できると共に、センメントミルク等を用いることなく十分な支持力を効果的に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の好ましい一実施形態に係るリサイクル電柱による基礎杭の施工方法は、図1に示すように、リサイクル電柱10として、好ましくはプレキャスト鉄筋コンクリート製の電柱(以下「PCコンクリート電柱」)を、N値が3以下の軟弱地盤12が地表面から相当の深さに亘って軟弱層として連続する基礎地盤11に、例えば鋼管杭やPCコンクリート杭を打設する重機として公知の、圧入機構を備える杭打機13を用いて圧入設置することにより、建物の基礎杭として有効利用する際に採用されたものである。
【0013】
すなわち、本実施形態のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法は、N値が3以下の地盤12を含む基礎地盤11に、リサイクル電柱10による基礎杭を設置するための基礎杭の施工方法であって、N値が3以下の地盤12に対して、倒立状態としたリサイクル電柱10を、ガイド孔を予め掘削形成することなく圧入用重機としての杭打機13を用いて圧入する工程を含んでいる。
【0014】
本実施形態では、リサイクル電柱10としてのPCコンクリート電柱は、例えば都市部の再開発や道路の拡幅工事等に伴って、不必要になったり交換されることになった電柱である。またPCコンクリート電柱10は、プレキャストコンクリート製品として工場等において製造されたものであり、電柱として立設状態で設置された際に、強風等によるモーメント力が負荷されても撓みや変形等が生じないように、引張り強度を向上させるための多数の鉄筋が埋設された強固な構造を備えている。したがって、PCコンクリート電柱10は、撤去された際の状態のまま、多くの改修を加えることなく基礎杭として転用することが可能である。
【0015】
さらに、PCコンクリート電柱10は、立設状態で設置されてモーメント力が負荷された際に、根元部分の方が先端部分よりも大きな曲げ荷重等を受けることから、このような荷重を効率良く支持するべく、根元部分の外径が大きく、先端部分に行くにしたがってその外径が徐々に小さくなっていて、外周面がテーパー状に先細りとなる円筒形状(切頭円錐筒形状)を有している。本実施形態では、このような先端に向けて先細りとなった形状を備えるリサイクル電柱10の特徴を利用しつつ、軟弱地盤12にリサイクル電柱10を効率良く設置すると共に、摩擦杭として十分な支持力が得られるようにする。
【0016】
なお、本実施形態では、PCコンクリート電柱10として、例えば根元部分の外径が200〜250mm、先端部分の外径が120〜140mm、長さが6〜8mの円筒形状を備え、テーパー状に先細りとなる外周面の軸方向の勾配が1/100 〜1/75のものを用いることができる。また、外周面の軸方向の勾配が1/75又は1/100のものを用いることが好ましい。
【0017】
そして、本実施形態では、このようなリサイクル電柱10としてのPCコンクリート電柱を、建物の建築現場に搬入した後、図2(a)に示すように、杭打機13を用いて基礎杭の設置位置に、先細りの先端部分を鉛直下方に向けた倒立状態で建込む。しかる後に、図2(b)に示すように、杭打機13を用いて、建込んだPCコンクリート電柱10を適宜回転させつつ、例えば7t〜8t程度の圧入力を加えて、基礎地盤11を構成するN値が3以下の軟弱地盤12に所定の深さまで圧入してゆくことにより、図1示すように、基礎地盤11にリサイクル電柱10からなる基礎杭が埋設設置されることになる。
【0018】
ここで、円筒形状のPCコンクリート電柱10は、内側に貫通穴10a(図3(a)参照)が形成されていることから、貫通穴10aの下端を閉塞する先端金具14を取り付けた状態で、PCコンクリート電柱10を圧入する作業を行うことが好ましい。本実施形態では、図3(a)にも示すように、倒立状態としたPCコンクリート電柱10の下端に押退けプレート部材15を備える先端金具14を取り付けておき、基礎地盤11にPCコンクリート電柱10の圧入を妨げる転石等が存在する場合でも、例えばPCコンクリート電柱10を回転させながら、この先端金具14の押退けプレート部材15によって転石等を押退けつつ、PCコンクリート電柱10を圧入して行くことができるようになっている。
【0019】
すなわち、先端金具14は、内周面がPCコンクリート電柱10の先端部分と同様の先細り形状となった円筒スリーブ部14aの中空内部を、仕切りプレート14bで上下に仕切って上方部分をPCコンクリート電柱10の先端嵌着部とし、当該先端嵌着部にPCコンクリート電柱10の先端部分を嵌め込んだ状態で溶接等により固定されるようになっている。また仕切りプレート14bよりも下方部分の円筒スリーブ部14aには、これの中央を直径方向に横断すると共に、円筒スリーブ部14aよりもさらに下方に突出する略矩形形状の押退けプレート部材15が、溶接等により固定されて取り付けられている。この押退けプレート部材15が圧入時のPCコンクリート電柱10の回転に伴って回転することにより、基礎地盤11の中に存在する転石等を径方向外側に押退けつつ、PCコンクリート電柱10を略鉛直に保持した状態で、引き続き圧入させることができるようになっている。
【0020】
また、本実施形態では、倒立状態としたPCコンクリート電柱10の上端部分に、杭打機13の圧入施工治具16を装着して圧入作業が行われることになるが、好ましくは図4(a),(b)に示すように、PCコンクリート電柱10の上端に、圧入施工治具16との相対回転を防止する機能を備える鋼製キャッピング部材17を、PCコンクリート電柱10の鉄筋10bに溶接して固定しておき、この鋼製キャッピング部材17を介在させてPCコンクリート電柱10の上端部分に圧入施工治具16を装着した状態で、PCコンクリート電柱10を圧入する。
【0021】
すなわち、鋼製キャッピング部材17は、倒立状態としたPCコンクリート電柱10の、貫通穴10aの上端開口の周囲を囲む上端面に配置される円環帯板形状の円環プレート部17aと、この円環プレート部17aの内側縁部から下方に突出して設けられた円筒形状の挿入スリーブ部17bとからなる。挿入スリーブ17bを貫通穴10aの上部に挿入すると共に、円環プレート部17aをPCコンクリート電柱10の上端面に載置した状態で、当該上端面に露出させた鉄筋10bに円環プレート部17aを溶接することにより、PCコンクリート電柱10の上端部に鋼製キャッピング部材17が強固に固定されることになる。また円環プレート部17aの上面には、直径方向に対向する位置に、一対の回転防止リブ18が上方に突出して設けられている。これらの回転防止リブ18は、杭打機13の圧入施工治具16がPCコンクリート電柱10の上端部を覆って装着された際に、圧入施工治具16の中空内部を横断して設けられた端面当接プレート19の、直径方向に延設して形成された係止スリット19aに挿入配置される。これによって、PCコンクリート電柱10を回転させつつ杭打機13により基礎地盤11に圧入する際に、PCコンクリート電柱10が圧入施工治具19に対して相対回転して回転力が伝わらなくなるのを、効果的に回避することが可能になる。
【0022】
また、鋼製キャッピング部材17には、挿入スリーブ部17bの下端開口を覆って閉塞プレート17cを設けておくことが好ましい。挿入スリーブ部17bの下端開口を覆って閉塞プレート17cを設けておくことにより、図5に示すように、PCコンクリート電柱10を所定の深さまで圧入した後に、基礎地盤11の地盤面に基礎砕石20、鉄筋、型枠等を配置して布基礎、べた基礎、フーチング基礎等の基礎コンクリート21を形成する際に、打設したコンクリートがPCコンクリート電柱10の貫通穴10aに落下するのを回避することが可能になる。
【0023】
そして、本実施形態では、上述のように、杭打機13を用いて、基礎杭の設置位置に建込んだPCコンクリート電柱10を地盤面から軟弱地盤12向けて所定の深さまで圧入して行くことにより設置して、PCコンクリート電柱10は基礎杭13として有効利用されることになるが、本実施形態のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法によれば、先端に向けて先細りとなった形状を備えるリサイクル電柱10の特徴を効率良く利用して、N値が3以下の軟弱地盤12を含む基礎地盤11に対して、周辺の地盤を乱すことなくPCコンクリート電柱10を地中に設置できると共に、センメントミルク等を用いることなく十分な支持力を効果的に得ることが可能になる。
【0024】
すなわち、本実施形態によれば、リサイクル電柱としてのPCコンクリート電柱10は、外周面がテーパー状に先細りとなった円筒形状を有しており、先細りの先端側を下方に向けたクサビ状の倒立状態で、必要に応じて適宜回転させなが圧入してゆくので、N値が3以下の軟弱地盤12に対して、ガイド孔を予め掘削形成して周辺の地盤を乱すことなく、杭打機13を用いてスムーズに圧入してゆくことが可能になる。また、PCコンクリート電柱10が圧入されるのに伴って、先細りのクサビ形状によって、周囲の地盤を押し拡げるようにしながらPCコンクリート電柱10の外周面が周囲の地盤と強固に密着して行くので、相当の摩擦力を確保することが可能になる。さらに、PCコンクリート電柱10は周囲の地盤と強固に密着するので、PCコンクリート電柱10の周囲にセンメントミルク等を注入する必要がなく、環境問題を生じるおそれもない。したがって、PCコンクリート電柱10の先細りの形状によって、摩擦杭としての支持力の増加と、建物の沈下抑制効果の向上を図ることが可能になる。
【0025】
また、本実施形態によれば、リサイクル電柱としてのPCコンクリート電柱10は、杭打機13による圧入によって基礎地盤11に設置されるので、例えば圧入作業の施工時や圧入作業の終了後における押し込み力を管理データとして計測し、この管理データからPCコンクリート電柱10による基礎杭の支持力を確認したり、支持力を推定したりすることも可能になる。
【0026】
なお、本実施形態では、上記実施形態のPCコンクリート電柱10を杭打機13によって圧入した直後の当該PCコンクリート電柱10の支持力と、PCコンクリート電柱10の平均外径を杭の直径として換算したストレート形状のPC杭を杭打機13によって圧入した直後の当該PC杭の支持力とを比較した結果、例えば図7に示すように、外周面が先細りのテーパー形状となった本実施形態のPCコンクリート電柱10は、従来のストレート形状のPC杭と比較して、約2倍〜2.5倍程度の支持力が得られることが確認された。
【0027】
図6は、PCコンクリート電柱10が圧入される基礎地盤11が、例えばN値が3以下の軟弱地盤12と、これより硬い、表層部分の盛土や埋土による締まった地盤22とならなる基礎地盤11である場合の施工方法を説明するものである。本実施形態によれば、図6に示すようにN値が3以下の軟弱地盤12の上方にこれより硬い地盤22がある場合には、好ましくは当該硬い地盤22に、PCコンクリート電柱10の最大外径よりも小さな内径(好ましくはPCコンクリート電柱10の中央部分の外径よりも小さな内径)として、例えば根元部分の外径の60〜70%の内径のガイド孔を、例えば杭打機13のオーガー23を用いて先行掘削した後に、N値が3以下の軟弱地盤12に向けてPCコンクリート電柱10を圧入することにより、上述の硬い地盤22がない場合と同様の作用効果が得られることになる。
【0028】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、リサイクル電柱は、PCコンクリート電柱である必要は必ずしも無く、先細りのテーパー形状となった外周面を備える木製の電柱等であっても良い。また、硬い地盤に先行掘削されるガイド孔は、PCコンクリート電柱の下端部分の最小外径よりも小さな内径で形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本実施形態の好ましい一実施形態に係るリサイクル電柱による基礎杭の施工方法によってリサイクル電柱を圧入する状況を説明する側面図である。
【図2】(a),(b)は、本実施形態の好ましい一実施形態に係るリサイクル電柱による基礎杭の施工方法によってリサイクル電柱を圧入する工程を説明する略示側面図である。
【図3】(a)はリサイクル電柱の下端に先端金具を取り付けた状態の部分断面図、(b)は先端金具の斜視図である。
【図4】(a)はリサイクル電柱の上端に圧入施工治具及び鋼製キャッピング部材を取り付けた状態の部分断面図、(b)は(a)の分解斜視図である。
【図5】リサイクル電柱を圧入した基礎地盤の地盤面に基礎コンクリートを形成した状態を説明する断面図である。
【図6】N値が3以下の地盤の上方にこれより硬い地盤がある場合の施工方法を説明する略示側面図である。
【図7】外周面が先細りのテーパー形状となったリサイクル電柱による支持力と、従来のストレート形状のPC杭による支持力とを比較して示すチャートである。
【符号の説明】
【0030】
10 PCコンクリート電柱(リサイクル電柱)
10a PCコンクリート電柱の貫通穴
10b PCコンクリート電柱の鉄筋
11 基礎地盤
12 軟弱地盤(N値が3以下の地盤)
13 杭打機(圧入用重機)
14 先端金具
14a 先端金具の円筒スリーブ部
14b 先端金具の仕切りプレート
15 押退けプレート部材
16 圧入施工治具
17 鋼製キャッピング部材
17a 鋼製キャッピング部材の円環プレート部
17b 鋼製キャッピング部材の挿入スリーブ部
18 回転防止リブ
19 端面当接プレート
19a 端面当接プレートの係止スリット
20 基礎砕石
21 基礎コンクリート
22 硬い地盤
23 オーガー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
N値が3以下の地盤を含む基礎地盤の当該N値が3以下の地盤に対して、倒立状態としたリサイクル電柱を、ガイド孔を予め掘削形成することなく圧入用重機を用いて圧入する工程を含むリサイクル電柱による基礎杭の施工方法。
【請求項2】
前記リサイクル電柱が、プレキャスト鉄筋コンクリート製の電柱である請求項1に記載のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法。
【請求項3】
前記N値が3以下の地盤の上方にこれより硬い地盤がある場合に、当該硬い地盤に前記リサイクル電柱の最大外径よりも小さな内径のガイド孔を先行掘削した後に、前記N値が3以下の地盤に向けて前記リサイクル電柱を圧入する請求項1又は2に記載のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法。
【請求項4】
倒立状態とした前記リサイクル電柱の下端に押退けプレート部材を備える先端金具を取り付けておき、該先端金具によって転石を押退けつつ前記リサイクル電柱を圧入する請求項1〜3のいずれかに記載のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法。
【請求項5】
倒立状態とした前記リサイクル電柱の上端に、前記圧入用重機の圧入施工治具との相対回転を防止する機能を備える鋼製キャッピング部材を、前記リサイクル電柱の鉄筋に溶接して固定しておき、該鋼製キャッピング部材を介在させて前記リサイクル電柱の上端部分に前記圧入施工治具を装着した状態で、前記リサイクル電柱を圧入する請求項1〜4のいずれかに記載のリサイクル電柱による基礎杭の施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−231552(P2007−231552A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−52309(P2006−52309)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【出願人】(000183428)住友林業株式会社 (540)
【Fターム(参考)】