説明

リシルオキシダーゼ様2(LOXL2)に結合する抗体及びその使用方法

【課題】 腫瘍細胞のサブセットは、しばしば薬物療法に抵抗性であり、生存して、起点の部位及び遠隔転移部位で再生息し、検出可能な疾患の再発及び罹患を引き起こす。侵襲能及び転移能の増大並びに薬物抵抗性変化の特性を有する多くの癌腫瘍細胞は、EMT(上皮間葉転換)をもたらす形態学的な転換又はEMTに類似した形態学的な転換をしていると考えられる。EMTをする細胞は、上皮細胞の正常な付着特性を失い、E−カドヘリン発現及び間葉マーカーの発現の喪失、運動性の増大、侵襲性の増大、並びに細胞死に対する抵抗性の増大を含む一連の変化をする。
【解決手段】 本願の開示は、例えば、LOXL2ポリペプチドに特異的に結合する抗体を含むリシルオキシダーゼ様2(LOXL2)結合剤を提供し;さらに、これを含む組成物を提供する。前記結合剤は、各種の治療及び診断方法において使用でき、これらも提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
図1に示され、かつ配列番号1に示される配列のアミノ酸325から434によって規定されるエピトープに特異的に結合する、リシルオキシダーゼ様2(LOXL2)に対する単離された抗体。
【請求項2】
前記エピトープがTPAMGLQKK(配列番号2)内のアミノ酸を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記抗体がLOXL2ポリペプチドの酵素活性を阻害する、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項4】
前記抗体がLOXL2ポリペプチドの酵素活性を阻害しない、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項5】
前記抗体が約10−1〜約1012−1の親和力でエピトープに結合する、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項6】
前記抗体が重鎖を含み、前記抗体の重鎖がアイソタイプIgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4のものである、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項7】
結合剤が検出可能に標識される、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項8】
前記抗体がFv、scFv、Fab、F(ab’)2、又はFab’である、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項9】
前記抗体がヒト化されている、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項10】
前記抗体がキメラである、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項11】
前記抗体が非ペプチド合成ポリマー、脂質、脂肪酸、多糖、炭水化物、又は造影剤からなる群から選択される共有結合成分を含む、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項12】
前記合成ポリマーがポリ(エチレングリコール)ポリマーである、請求項11に記載の単離された抗体。
【請求項13】
前記抗体が固体支持体上に固定化される、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項14】
前記抗体が前記抗体に共有又は非共有結合した癌化学療法剤を含む、請求項1に記載の単離された抗体。
【請求項15】
請求項1に記載の単離されたLOXL2結合剤を含む組成物と
製薬上許容できる担体又は賦形剤と
を含む、LOXL2に関連する状態を治療するためのキット。
【請求項16】
前記LOXL2に関連する状態が腫瘍、転移、血管新生、又は線維症である、請求項15に記載のキット。
【請求項17】
前記LOXL2結合剤が検出可能な標識、治療剤又はこれらの両方を含む、請求項15に記載のキット。
【請求項18】
対象のサンプル中のLOXL2のレベルを、前記サンプルを請求項1に記載の単離された抗体と接触させることによって、評価することを含み、
参照サンプルとの比較においてサンプル中のLOXL2のレベルの変化が前記LOXL2に関連する状態の存在を示す、LOXL2に関連する状態を診断する方法。
【請求項19】
前記LOXL2に関連する状態が腫瘍、転移、血管新生、又は線維症である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
参照サンプルとの比較においてサンプル中のLOXL2のレベルの増加が腫瘍又はその転移の存在、或いは腫瘍又は転移増殖の増加を示す、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記参照サンプルが初期の時点で対象から取得され又は同一タイプの健常な組織から取得されたサンプルであるか、或いは別の個体からのサンプルである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記抗体が検出可能に標識される、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
サンプル又は細胞組織を請求項1に記載の単離された抗体と接触させることによって、LOXL2活性を阻害する方法。
【請求項24】
接触がインビトロ又はエクスビボで生ずる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
接触がインビボで生ずる、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
LOXL2の阻害が腫瘍増殖、血管新生、及び線維症からなる群から選択される対象における状態を低減する、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
請求項1に記載の抗体を対象に投与することを含む、対象における腫瘍の増殖を低減する方法。
【請求項28】
前記腫瘍が原発性腫瘍又は転移性腫瘍である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記腫瘍が固形腫瘍である、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
請求項1に記載の抗体を対象に投与することを含む、対象における血管新生を阻害する方法。
【請求項31】
請求項1に記載の抗体を対象に投与することによって、対象における線維性疾患を阻害する方法。
【請求項32】
請求項1に記載の抗体を用いてLOXL2レベル及び/又は活性を検出することによって、抗LOXL2療法に対する対象の応答をモニタリングする方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−518903(P2013−518903A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552118(P2012−552118)
【出願日】平成23年2月4日(2011.2.4)
【国際出願番号】PCT/US2011/023791
【国際公開番号】WO2011/097513
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(512043588)ギリアド バイオロジクス,インク. (7)
【氏名又は名称原語表記】GILEAD BIOLOGICS,INC.
【Fターム(参考)】