説明

リパーゼ含有組成物およびこれらの使用方法

【課題】低リパーゼ分泌によって特徴付けられる障害の処置のためのリパーゼ含有組成物を提供すること。
【解決手段】タンパク質分解、低pH、および上昇した温度に非常に耐性である架橋したリパーゼ結晶を含む組成物が開示されている。本発明は、一部、タンパク質分解性分解および酸分解に対して高度に耐性である架橋結晶形態のリパーゼを含む組成物の発見に基づく。架橋結晶リパーゼはプロテアーゼおよび酸に対して高い安定性を示すので、この組成物は、胃腸疾患を患う患者に低用量で投与され得る。1つの局面において、本発明は、架橋リパーゼ結晶、プロテアーゼ、およびアミラーゼを含む組成物を提供する。この組成物中のリパーゼ結晶は、多機能架橋剤で架橋され、そして好ましくはpH1〜9で安定である。好ましくは、この酵素は、約2.0〜9.0のpH範囲で活性である。より好ましくは、この酵素は、pH4〜7において活性である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、一般的に、酵素含有組成物に関し、より詳細には、低リパーゼ分泌によって特徴付けられる障害の処置のためのリパーゼ含有組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
代謝疾患または胃腸疾患は、しばしば、その機能が生化学的経路の特定の点において必要である効果的な酵素を欠くことから生じる。例えば、不適切なリパーゼレベルは、脂肪吸収不良を含む種々の消化障害に由来し得る。脂肪吸収不良は、膵臓リパーゼ分泌が正常レベルの5〜10%下に落ちる場合、しばしば嚢胞性線維症、慢性膵炎、および他の膵臓障害を患う患者を発生される。通常観察される脂肪吸収不良の結果としては、腹部の不快、脂肪便(steatorrhea)(脂肪便(fatty acid))、必須脂肪酸(EFA)欠乏、脂溶性ビタミン(例えば、A、D、E、およびK)欠乏、および全身性成長障害が挙げられる。
【0003】
リパーゼ不足と関連する疾患または状態を処置するための1つの認識された方法は、経口置換療法である。この処置レジメンは、冒された患者にリパーゼ酵素を経口投与して、消化および続く栄養素の吸収を増加させることを含む。市販のリパーゼ調製物は、リパーゼ不足と関連する症状を完全に処置することができない。例えば、市販のブタリパーゼは、慢性膵炎または嚢胞性繊維症によって引き起こされる膵臓の脂肪性下痢を排除することができない。脂肪性下痢の処置における困難の原因である因子としては、胃液による置換リパーゼの破壊、管内プロテアーゼによる置換リパーゼの破壊、ならびに酵素補給剤および食事の栄養素の非同時性の胃からの消失が挙げられる。
【0004】
置換治療に通常使用されるリパーゼは、アルカリ性pHにおいて最も活性であり、pHが5未満である場合、活性の有意な損失を示す。例えば、膵臓リパーゼは、pH4以下で不可逆的に変性されることが報告された。この不安定性に起因して、リパーゼに基づく置換療法は、冒された個体へのリパーゼの反復投与および/または高用量の酵素の投与を含み得る。高用量の酵素は、望ましくない副作用と関連し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要旨)
本発明は、一部、タンパク質分解性分解および酸分解に対して高度に耐性である架橋結晶形態のリパーゼを含む組成物の発見に基づく。架橋結晶リパーゼはプロテアーゼおよび酸に対して高い安定性を示すので、この組成物は、胃腸疾患を患う患者に低用量で投与され得る。1つの局面において、本発明は、架橋リパーゼ結晶、プロテアーゼ、およびアミラーゼを含む組成物を提供する。この組成物中のリパーゼ結晶は、多機能架橋剤で架橋され、そして好ましくはpH1〜9で安定である。好ましくは、この酵素は、約2.0〜9.0のpH範囲で活性である。より好ましくは、この酵素は、pH4〜7において活性である。
【0006】
好ましい組成物は、架橋酵素Burkholderia cepacia(「BC」)結晶、真菌または植物プロテアーゼ、および真菌または植物アミラーゼを含む。好ましくは、このプロテアーゼは、ブロメラインである。
【0007】
好ましくは、リパーゼ結晶は、プロテアーゼに対する延長された期間、酸性条件、上昇した温度、またはこれらの組み合わせに対するリパーゼ結晶の曝露後に、活性である。
【0008】
本発明にまた含まれるのは、低いリパーゼ活性によって特徴付けられる状態に冒されたかまたはこの危険性がある哺乳動物(例えば、ヒト)における、脂肪吸収不良を処置または予防するための方法である。この方法は、この被験体に架橋リパーゼ結晶、プロテアーゼおよびアミラーゼを含む組成物を、低いリパーゼ活性を予防もしくは阻害するかまたは低いリパーゼ活性と関連する症状を減少もしくは予防するのに十分な量で投与する工程を包含する。
【0009】
本明細書中に記載される非常に安定なリパーゼは、被験体への投与において安定である。従って、これらは、腸溶コートされたマイクロスフェア調製物の非存在下で投与され得る。本明細書中に記載されるリパーゼはまた、被験体により低い用量で投与され得る。
【0010】
他に規定しない限り、本明細書中に使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者によって通常理解されるような意味と同じ意味を有する。本明細書中に記載される方法および材料に類似または等価な方法および材料が本発明の実施または試験に使用され得るが、適切な方法および材料が以下に記載される。本明細書中に言及する全ての刊行物、特許出願、特許および他の参考文献は、その全体が参考として援用される。コンフリクトする場合、本明細書(定義を含む)は、調整する。さらに、材料、方法、実施例は、単に例示であり、限定することは意図されない。
【0011】
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明、および特許請求の範囲から明らかである。
例えば、本発明は以下を提供する。
(項目1) 以下:
多官能性架橋剤で架橋された非真菌性リパーゼ結晶;
プロテアーゼ;および
アミラーゼ、
を含む組成物であって、該リパーゼ結晶が、約2.0〜9.0のpH範囲で活性である、組成物。
(項目2) 前記リパーゼ結晶が、約1.0〜6.0のpH範囲で活性である、項目1に記載の組成物。
(項目3) 前記リパーゼ結晶が、約1.5〜3.0のpH範囲で活性である、項目1に記載の組成物。
(項目4) 前記リパーゼ結晶が、pH1.0〜4.0を有する環境に少なくとも1時間曝露した後に活性である、項目1に記載の組成物。
(項目5) 前記リパーゼ結晶が、pH1.0〜4.0を有する環境に少なくとも2時間曝露した後に活性である、項目1に記載の組成物。
(項目6) 前記リパーゼ結晶が、pH1.0〜4.0を有する環境に少なくとも5時間曝露した後に活性である、項目1に記載の組成物。
(項目7) 前記多官能性架橋剤が、Bis(スルホスクシンイミジル)スベレートである、項目1に記載の組成物。
(項目8) 前記リパーゼ結晶が、細菌性リパーゼ由来である、項目1に記載の組成物。
(項目9) 前記細菌性リパーゼが、Pseudomonasリパーゼである、項目8に記載の組成物。
(項目10) 前記組成物が、粉末の形態で提供される、項目1に記載の組成物。
(項目11) 前記組成物が、水性スラリーとして提供される、項目1に記載の組成物。
(項目12) 前記プロテアーゼが、結晶として提供される、項目1に記載の組成物。
(項目13) 前記プロテアーゼ結晶が、架橋された酵素結晶として提供される、項目12に記載の組成物。
(項目14) 前記アミラーゼが、結晶として提供される、項目1に記載の組成物。
(項目15) 前記アミラーゼが、架橋された酵素結晶として提供される、項目14に記載の組成物。
(項目16) 前記アミラーゼが、架橋された酵素結晶として提供される、項目12に記載の組成物。
(項目17) 前記プロテアーゼが、非結晶形態で提供される、項目1に記載の組成物。
(項目18) 前記アミラーゼが、非結晶形態で提供される、項目1に記載の組成物。
(項目19) 前記アミラーゼが、非結晶形態で提供される、項目17に記載の組成物。
(項目20) 前記アミラーゼが、BacillusアミラーゼおよびAspergillusアミラーゼからなる群より選択される、項目1に記載の組成物。
(項目21) 前記プロテアーゼが、植物プロテアーゼおよび真菌性プロテアーゼからなる群より選択される、項目1に記載の組成物。
(項目22) 前記プロテアーゼが、ブロメライン、パパイン、およびフィシンからなる群より選択される、項目1に記載の組成物。
(項目23) 薬学的に受容可能なキャリアをさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目24) 該組成物が、被験体への経口送達に適する処方物で存在する、項目23に記載の組成物。
(項目25) 前記キャリアが、希釈剤、賦形剤、およびアジュバントからなる群より選択される、項目23に記載の組成物。
(項目26) 前記キャリアが、ポリマー性のキャリアである、項目23に記載の組成物。
(項目27) 前記ポリマー性キャリアが、生分解性ポリマーである、項目24に記載の組成物。
(項目28) 該組成物が、前記ポリマー性キャリアのマトリックス内でカプセル化される、項目24に記載の組成物。
(項目29) 前記ポリマー性キャリアをpH1.0〜3.0を有する環境に少なくとも1時間曝露した後に、少なくとも50%の前記組成物がマトリックス内にカプセル化されたままである、項目28に記載の組成物。
(項目30) 項目24に記載の組成物であって、該組成物が、食前に、食中に、または食後に投与される、組成物。
(項目31) 以下:
Burkholderia cepaciaリパーゼ結晶;
ブロメライン;および
Aspergillusアミラーゼ、
を含む組成物であって、該リパーゼ結晶が、約2.0〜9.0のpHの範囲で活性である、組成物。
(項目32) 前記リパーゼ結晶が架橋されている、項目31に記載の組成物。
(項目33) 哺乳動物の胃腸障害を処置または予防するための方法であって、該方法が、項目1に記載の組成物の治療的に有効な量をそれが必要な哺乳動物に投与する工程を包含する、方法。
(項目34) 前記組成物が経口的に投与される、項目33に記載の方法。
(項目35) 前記哺乳動物がヒトである、項目33に記載の方法。
(項目36) 前記胃腸障害が、膵炎および膵臓不全からなる群より選択される、項目33に記載の方法。
(項目37) 前記被験体が、嚢胞性線維症に罹患しているか、または嚢胞性線維症の危険がある、項目33に記載の方法。
(項目38) 低リパーゼ分泌によって特徴付けられる状態に罹患しているか、またはそのような状態の危険がある哺乳動物における脂肪吸収不良を処置または予防するための方法であって、該方法が項目1に記載の組成物を該哺乳動物に投与する工程を包含する、方法。
(項目39) 前記組成物が、前記哺乳動物に経口的に投与される、項目38に記載の方法。
(項目40) 前記哺乳動物がヒトである、項目38に記載の方法。
(項目41) 前記組成物が、食前に前記被験体に投与される、項目38に記載の方法。
(項目42) 前記組成物が、食中に前記被験体に投与される、項目38に記載の方法。
(項目43) 前記組成物が、食後に前記被験体に投与される、項目38に記載の方法。
(項目44) 前記組成物が、前記哺乳動物における脂肪吸収率を60%を超えるまで増加させるのに十分な量で投与される、項目38に記載の方法。
(項目45) 前記組成物が、前記哺乳動物における脂肪吸収率を80%を超えるまで増加させるのに十分な量で投与される、項目38に記載の方法。
(項目46) 前記組成物が、前記哺乳動物におけるタンパク質吸収率を60%を超えるまで増加させるのに十分な量で投与される、項目38に記載の方法。
(項目47) 低リパーゼ分泌によって特徴付けられる状態に罹患しているか、またはそのような状態の危険がある哺乳動物における脂肪吸収不良を処置または予防するための方法であって、該方法が、項目31に記載の組成物を該哺乳動物に投与する工程を包含する、方法。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、平均の脂肪吸収率(「CFA」)に対する、種々の用量の架橋Burkholderia cepacia酵素複合体(「CLEC−BC」)の影響を示すヒストグラムである。
【図2】図2は、平均的便脂肪に対する、種々の用量のCLEC−BCの影響を示すヒストグラムである。
【図3】図3は、平均の脂肪吸収率(「CFA」)に対する、種々の用量のCLEC−BCの影響を示すヒストグラムである。
【図4】図4は、平均の脂肪吸収率(「CFA」)に対する、CLEC−BC、アミラーゼ、およびプロテアーゼを含む種々の用量の粒子の影響を示すヒストグラムである。
【図5】図5は、平均的便脂肪に対する、CLEC−BC、アミラーゼ、およびプロテアーゼを含む種々の用量の粒子の影響を示すヒストグラムである。
【図6】図6は、タンパク質吸収の平均係数(「CPA」)に対する、CLEC−BC、アミラーゼ、およびプロテアーゼを含む種々の用量の粒子の影響を示すヒストグラムである。
【図7】図7は、平均CPAに対する、種々の治療リパーゼの影響を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(発明の詳細な説明)
本発明は、上部胃腸管と関連する過酷な状態に対する曝露後に予期せず活性な架橋リパーゼ結晶を含む組成物を提供する。この状態としては、胃の酸性環境(すなわち、低いpH)および胃腸管に存在する高レベルのプロテアーゼが挙げられる。好ましい実施形態において、この組成物は、胃の高い酸性な胃環境を通じた長期の組成物で提供され、そして被験体の腸へのこの組成物中の酵素の送達を可能にする。
アミラーゼおよびプロテアーゼ成分は、結晶または非晶質、非結晶形態で提供され得る。後者の酵素は、腸領域に存在する炭水化物およびタンパク質を分解する。
【0014】
架橋リパーゼ結晶の増強された安定性に起因して、本発明の薬学的組成物は、胃腸管において非常に特異的な活性を有する。結果として、これらは、1投与当たりより低い量で投与され得、そして処置レジメンの経過にわたってより少ない回数で、より低い用量で、そしてより少ない投与で投与され得る。
【0015】
(安定化された架橋リパーゼ結晶を含む組成物)
本発明は、リパーゼ結晶、プロテアーゼおよびアミラーゼを含む組成物を提供する。このリパーゼ結晶は、好ましくは、架橋結晶のような組成物中に存在する。
【0016】
一般的に、任意のリパーゼが組成物がタンパク質分解性分解に耐え、低いpHにおいて安定である架橋結晶形態で提供され得る限り、このリパーゼはこの組成物に使用され得る。種々の実施形態において、リパーゼは、7未満、6未満、5未満、4.5未満、4未満、3.5未満、3.0未満、2.5未満、2.0未満、1.5未満、またはそれより下のpHで安定である架橋結晶として提供される。このリパーゼは、原核生物細胞または真核生物細胞から単離され得る。好ましくはこのリパーゼは、非真菌性生物由来である。リパーゼの好ましい供給源は、Pseudomonas細菌である。望ましい場合、リパーゼは、組換え形態のリパーゼを発現する細胞から単離され得る。
【0017】
リパーゼ結晶は、当該分野で公知の方法によって(例えば、米国特許第5,618,710号に記載されるような、水溶液または有機溶媒を含む水溶液からのタンパク質の制御された沈澱によって)成長する。例えば、リパーゼ結晶は、結晶化されるリパーゼタンパク質を適切な水性溶媒または適切な沈澱剤(例えば、塩基または有機剤)を含む水性溶媒と合わせることによって生成され得る。この溶媒を、結晶化の誘導に適切であると実験的に決定され、かつタンパク質の安定性および活性の維持に受容可能な温度で、リパーゼと合わせる。この溶媒は、必要に応じて、pHを制御するための共同溶質(co−solute)(例えば、二価カチオン)、共同因子またはを攪乱因子(chaotrope)、ならびに緩衝種を含み得る。共同溶質の必要性および濃度は、実験的に決定されて、結晶化を促進する。産業規模の処理において、結晶化を導く制御された沈澱は、バッチ処理中のタンパク質、沈澱剤、共同溶質、および任意の緩衝液の単純な組合わせによって最良に実行され得る。代替の実験室結晶化方法(例えば、透析または拡散蒸着)がまた、適応されえる。例えば、McphersonのMethods Enzymol.114:112(1985)、およびGillilandのJ.Crystal Growth 90:51−59(1988)は、結晶化の文献の総説において、適切な条件の包括的な列挙を含む。時折、架橋試薬と結晶化培地との間の不適合によって、結晶をより適切な溶媒系に移しかえる必要があるかもしれない。
【0018】
一旦結晶が適切な培地中で成長すると、この結晶は架橋され得る。架橋は、結晶中の成分酵素分子間に共有結合を導入することによって、結晶格子の安定化をもたらす。これによって、代替の反応環境(これは、別なふうに結晶格子の存在またはさらにインタクトな未変性タンパク質の存在と不適合であり得る)への酵素の移動を可能になる。架橋相互作用は、結晶中の成分酵素分子が溶液に戻ることを妨げ、この酵素分子を効果的に不溶化するかまたはこの酵素分子を微晶質構造に効果的に固定する。
【0019】
巨視的な固定された不溶性の結晶は、例えば、生成物または未反応の物質を含む供給原料から、当該分野で公知の単純な手順(例えば、濾過および/またはデカンテーション)によって用意に分離され得る。
【0020】
架橋は、広範な種々の試薬(例えば、グルタルアルデヒド)によって達成され得る。グルタルアルデヒドを用いた架橋は、結晶を構成する結晶格子中の酵素分子内およびこの酵素分子間の主にリジンアミノ酸残基の間に、強力な共有結合を形成する。架橋剤は、多機能架橋試薬であり得る。架橋試薬は、例えば、Pierce Chemical Company Catalog(1999年版)に記載される。
【0021】
適切な架橋剤の例としては、グルタルアルデヒド(glutareldehyde)、コハク酸アルデヒド、オクタンジアルデヒドおよびグリオキサールが挙げられる。さらなる多官能性架橋剤としては、ハロ−トリアジン(例えば、シアヌル酸クロリド);ハロ−ピリミジン(例えば、2,4,6−トリクロロ/ブロモピリミジン);脂肪族または芳香族のモノ−またはジ−カルボン酸の無水物またはハロゲン化物(例えば、無水マレイン酸、(メタ)アクリロイルクロリド、クロロアセチルクロリド);N−メチロール化合物(例えば、N−メチロール−クロロアセトアミド);ジ−イソシアネートまたはジ−イソチオシアネート(例えば、フェニレン−1,4−ジ−イソシアネートおよびアジリジン)が挙げられる。他の架橋剤としては、エポキシド(例えば、ジ−エポキシド、トリ−エポキシドおよびテトラ−エポキシド)が挙げられる。このような多官能性架橋剤はまた、可逆的架橋剤(例えば、ジメチル3,3’−ジチオビスプロピオンイミデート・HCl−(DTBP,Pierce)、およびジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)(DSP,Pierce))と共に、同時に(並行して)、または順々に使用され得る。
【0022】
本発明の結晶を含む処方物および組成物は、さらなる安定性のために架橋され得る。これは、極端なpHの領域(例えば、ヒトおよび動物の胃腸管)におけるこのような結晶、結晶処方物および組成物の使用を可能にする。例えば、リパーゼ結晶は、種々の架橋剤(ジメチル3,3’−ジチオビスプロピオンイミデート・HCl(DTBP)、ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)(DSP)、ビスマレイミドヘキサン(BMH)、ビス[スルホスクシンイミジル]スベレート(BS)、1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベンゼン(DFDNB)、ジメチルスベルイミデート・2HCl(DMS)、ジスクシンイミジルグルタレート(DSG)、ジスルホスクシンイミジルタータレート(Sulfo−DST)、1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩(EDC)、エチレングリコールビス[スルホスクシンイミジルスクシネート](Sulfo−EGS)、N−[g−マレイミドブチリルオキシ]スクシンイミドエステル(GMBS)、N−ヒドロキシスルホスクシンイミジル−4−アジドベンゾエート(Sulfo−HSAB)、スルホスクシンイミジル−6−[a−メチル−a−(2−ピリジルジチオ)トルアミド]ヘキサノエート(Sulfo−LC−SMPT)、ビス−[b−(4−アジドサリチルアミド)エチル]ジスルフィド(BASED)およびグルタルアルデヒド(GA)が挙げられるがこれらに限定されない)のうちの1つを使用して架橋され得る。
【0023】
いくつかの実施形態において、リパーゼ結晶は、粉末形態の結晶として提供される。この粉末形態は、例えば、凍結乾燥または噴霧乾燥によって生成され得る。凍結乾燥(lyophilization)または凍結乾燥(freeze−drying)は、この組成物からの水の分離を可能にし、長期にわたって非冷蔵温度(室温)で保存され得る結晶を生成し、そしてこの結晶は、非結晶懸濁液を形成することなく、そして最小の変性の危険性で、選り抜きの水性溶媒、有機溶媒または混合された水性−有機溶媒中で容易に再構成され得る。Carpenterら,Pharm.Res.,14:969(1997)。凍結乾燥は、米国特許第5,618,710号のように行われ得るか、または当該分野で公知の他の任意の方法によって行われ得る。例えば、このタンパク質結晶は、最初に凍結され、次いで高真空下に配置され、ここで結晶性の水が昇華して、裏側に密接に結合した水分子のみを含むタンパク質結晶が残る。
【0024】
本明細書中に記載される架橋したリパーゼが、プロテアーゼに対して安定であるので、この調製物は水中で処方され得、そして水性スラリー処方物(これは、特に小児被験体へのリパーゼ投与好ましい形態である)として提供される。
【0025】
結晶化リパーゼの触媒活性は、当該分野で公知の任意の方法を使用して測定され得る。例えば、リパーゼ活性は、米国特許第5,618,710号の実施例6に記載されるように分光光度的決定され得る。リパーゼ活性は、基質であるp−ニトロフェニルアセテートの加水分解をモニターすることによって決定され得る。基質の切断は、0.005%の初期基質濃度および1.5×10−8Mの出発酵素濃度で、400nmでの増加する吸光度によってモニターされる。リパーゼ酵素は、室温で、pH7.0の0.2M Tris中に基質を含む5mlの反応容量に添加される。結晶性リパーゼは、吸光度の測定の前に遠心分離によってこの反応混合物から除去される。
【0026】
あるいは、リパーゼ活性は、米国特許第5,614,189号の実施例2〜4に記載されるようなオリーブ油の加水分解によって、インビトロで測定され得る。
【0027】
リパーゼ活性はまた、インビボでも測定され得る。例えば、少量(約3ml)のオリーブ油またはトウモロコシ油が、99Tc−(V)チオシアネートで標識され得、そして結晶性リパーゼが、111Inで標識され得る。この標識された脂肪が動物の食物に混合され、これに標識された結晶性リパーゼが振りかけられる。近位および遠位の胃および小腸のシンチグラフィー画像は、5%未満の活性が胃に残るまで取得される。この同位体の各々についての空き曲線(emptying curves)(例えば、長い間の胃における保持割合)、および目的のそれぞれの領域から近位、中間、および遠位の小腸に侵入する同位体の量が決定される。
【0028】
好ましくは、この組成物は、高特異的活性を有する架橋した結晶性リパーゼを含む。高特異的活性リパーゼ活性は、代表的に、タンパク質1mg当たり、500、1000、4000、5000、6000、7000、8000、または9000以上より多くの単位で、トリオレイン(オリーブ油)に対して特異的活性を示すリパーゼ活性である。
【0029】
好ましいリパーゼはまた、胃腸管領域(例えば、胃、十二指腸、および腸の領域)で見出される厳しい環境において、長期にわたって安定である。例えば、このリパーゼは、好ましくは、酸性のpH(例えば、pHが、7、6、5、4.5、4、3.5、3.0、2.5、2.0、1.5またはそれ未満よりも小さい環境)において、少なくとも1時間安定である。
【0030】
あるいは、またはさらに、この組成物中の架橋した結晶性リパーゼ結晶は、耐熱性である。例えば、種々の実施形態において、種々の実施形態における架橋した結晶性リパーゼは、30℃、35℃、37℃、40℃、42℃、または45℃においてでさえ、少なくとも1時間安定である。
【0031】
好ましくは、この組成物は、厳しい環境(例えば、酸性環境または高温環境、またはその両方)において、少なくとも1、2、3、4、5、6、または12時間以上安定である。
【0032】
「安定」によって、このリパーゼ結晶が、所定の条件および時間について、リパーゼの溶解性形態よりもより活性であることが意味される。したがって、安定なリパーゼ結晶は、リパーゼの対応する溶解性形態よりも、その初期活性をより高い割合で保持する。いくつかの実施形態において、このリパーゼ結晶は、リパーゼの非架橋結晶性形態よりも、より活性である。いくつかの実施形態において、このリパーゼ結晶は、所定の条件および時間への暴露の後に、その活性の少なくとも50%を保持する。いくつかの実施形態において、このリパーゼは、その活性の60%、65%、75%、85%、90%以上を保持する。
【0033】
この組成物はまた、好ましくはプロテアーゼと共に提供される。当該分野で公知の任意のプロテアーゼが、この組成物において使用され得る。好ましいプロテアーゼは、トリプシン、ブロメライン、パパイン、真菌プロテアーゼ、またはこれらのプロテアーゼの組合せである。
【0034】
この組成物はまた、好ましくは、アミラーゼ、またはプロテアーゼおよびアミラーゼの両方と共に提供される。このアミラーゼは、任意の適切な原核生物宿主または真核生物宿主由来であり得る。好ましいアミラーゼとしては、BacillusまたはAspergillus種由来のアミラーゼが挙げられる。
【0035】
さらに、プロテアーゼ、アミラーゼのいずれか、またはその両方は、結晶性形態または凍結乾燥形態で提供され得る。プロテアーゼ、アミラーゼ、またはその両方は、凍結乾燥形態で提供され得るが、好ましい実施形態において、これらは非結晶性、すなわち非晶質形態で存在する。
【0036】
所望の場合、さらなる成分がこの組成物中に存在し得る。これらの成分としては、例えば、エステラーゼが挙げられ得る。
【0037】
(酸安定性架橋リパーゼ結晶、プロテアーゼ、およびアミラーゼを含む薬学的組成物)
酸安定性のタンパク分解耐性リパーゼ、プロテアーゼおよびアミラーゼを含む薬学的組成物がまた、本発明に含まれる。好ましくは、このリパーゼは、結晶性形態、例えば架橋された結晶性形態で存在する。
【0038】
用語「薬学的に受容可能な」とは、連邦政府または州政府の管理機関に承認されるか、あるいは米国薬局方または動物および特にヒトにおける使用のための一般に認識された他の薬局方に列挙されたものを意味する。用語「キャリア」とは、希釈剤、アジュバント、賦形剤、またはビヒクルをいい、これらと共に治療剤が投与される。
【0039】
代表的な賦形剤としては、糖および生体適合性ポリマーが挙げられる。賦形剤の例は、American Pharmaceutical AssociationおよびPharmaceutical Society of Great Britainによって連帯して刊行されたHandbook of Pharmaceutical Excipientsに記載される。代表的な賦形剤としては、スクロース、トレハロース、ラシトール(lacitol)、ゼラチン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、メトキシポリエチレングリコール、およびポリエチレングリコールが挙げられる。
【0040】
この組成物がカプセルまたは錠剤の形態で提供される場合、希釈剤が含まれ得る。代表的な希釈剤としては、例えば、炭酸カルシウム、二塩基リン酸カルシウム、三塩基リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、微結晶性セルロース、粉末セルロース、デキストレート(dextrates)、デキストリン、デキストロース賦形剤、フルクトース、カオリン、ラクトース、マンニトール、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、スクロース、圧縮性糖、菓子糖が挙げられる。好ましくは、この薬学的組成物は、経口送達のために処方される。
【0041】
いくつかの実施形態において、リパーゼ、プロテアーゼ、およびアミラーゼ組成物は、ポリマーキャリアと関連して、この薬学的組成物中に存在する。1つの実施形態において、架橋した結晶リパーゼを含む徐放性組成物が形成される。架橋したリパーゼ結晶、凍結乾燥したアミラーゼ、凍結乾燥したプロテアーゼおよびポリマーキャリアの処方物は、経口摂取の後に、腸(例えば、遠位の腸)へと酵素を有効量かつ低用量で送達する、酸耐性制御放出カプセルを可能にする。さらに、ミクロスフェアを形成するためにポリマーキャリア内にカプセル化されるリパーゼ結晶は、凍結乾燥によって乾燥され得る。
【0042】
ポリマーキャリアとしては、例えば、タンパク質の送達(制御放出の生物学的な送達を含む)のためのタンパク質結晶のカプセル化のために使用されるポリマーが挙げられ得る。このようなポリマーとしては、生体適合性ポリマーおよび生物分解性ポリマーが挙げられる。好ましくは、このポリマーキャリアは、生物分解性ポリマーである。生物分解性ポリマーは、加水分解または可溶化によって分解するポリマーである。分解は、不均一(すなわち、主に粒子表面で生じる)、または均一(すなわち、ポリマーマトリックス全体にわたって一様に分解する)、あるいはこのようなプロセスの組合せであり得る。このポリマーキャリアは、単一のポリマー型であり得るか、またはこれは混合したポリマー型から構成され得る。
【0043】
リパーゼ、プロテアーゼ、およびアミラーゼを、胃腸管の厳しい環境から保護するために、この組成物は、好ましくはポリマーキャリアのマトリックス内にカプセル化される。
【0044】
ミクロスフェアは、タンパク質結晶が少なくとも1つのポリマーキャリア内にカプセル化されて、そのネイティブなおよび生物学的に活性な三次構造を保存するための、ポリマーキャリアのマトリックス内へのカプセル化によってミクロスフェアを形成する場合に、生成される。この結晶は、異なる生物学的環境への送達のために適切な、または特定の機能をもたらすために適切な独特の特性を有する種々の生体適合性および/または生物分解性ポリマーを使用してカプセル化され得る。活性タンパク質の溶解(従って、送達)の速度は、特定のカプセル化技術、ポリマーの組成、ポリマーの架橋、ポリマーの厚み、ポリマーの溶解性、タンパク質結晶の幾何学、および存在する場合はタンパク質結晶の架橋の程度によって決定される。この結晶は、異なりそして特定の環境への送達に適切な、または特定の機能をもたらすために適切な、独特の特性を有する種々のポリマーキャリアを使用してカプセル化され得る。組成物の溶解(従って、活性タンパク質の送達)の速度は、変化する結晶サイズ、ポリマーの組成、ポリマーの架橋、結晶の架橋、ポリマーの厚み、ポリマーの疎水性、ポリマーの結晶性またはポリマーの溶解性によって調節され得る。
【0045】
いくつかの実施形態において、この薬学的組成物は、制御放出組成物として提供される。例えば、この組成物は、このポリマーキャリアの酸性環境への長期の暴露(例えば、7、6、5、4.5、4、3.5、3.0、2.5、2.0、1.5またはそれ未満よりも低いpHを有する酸性環境に、少なくとも1時間)の後に、この組成物のうち少なくとも25%、50%、75%、80%、85%、90%、またはなお95%以上がマトリックス内にカプセル化されたままであり得る。いくつかの実施形態において、この組成物は、酸性環境に2、3、4、6、10、12、または24時間以上保持される。
【0046】
種々の実施形態において、この薬学的組成物は、被験体による食物の摂取の前、摂取と同時、または摂取後に、この被験体に投与される。この組成物が摂取前、摂取間、または摂取後に投与される被験体は、例えば、ヒト、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ウマ、ウシ、または他の哺乳動物であり得る。
【0047】
(安定化された架橋リパーゼ結晶を含む組成物についての治療的使用)
哺乳動物における胃腸の疾患を処置または予防するための方法もまた、本発明に含むまれる。この方法に従って、治療的有効量の架橋結晶性リパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ組成物が、処置を必要としている被験体へ投与される。この被験体は、例えば、ヒト、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ウマ、ウシ、または他の哺乳動物であり得る。好ましくは、この組成物は、経口投与される(例えば、食事時間に)。例えば、この組成物は、摂食の直前、または摂食中に投与され得る。
【0048】
本発明の組成物は、例えば、膵炎、膵臓の機能不全、脂肪の吸収不良、低いリパーゼ分泌、および嚢胞性線維症に関連する胃腸の合併症を処置または予防するために使用され得る。本発明の方法はまた、不適切な量のリパーゼまたは効力のないリパーゼによって特徴づけられる任意の状態を処置するために、使用され得る。このような状態としては、脂肪便、必須脂肪酸欠乏症、成長障害、および脂溶性ビタミン欠乏症が挙げられる。
【0049】
処置方法の効果は、健康な個体における脂肪吸収率(CFA)と本発明の方法に基づき処置される被験体の脂肪吸収率とを測定し、そして比較することによって、評価され得る。例えば、健康な哺乳動物は90%を超えるCFAを有する。膵臓の機能不全、膵炎、脂肪の吸収不良または低いリパーゼ分泌によって特徴づけられる胃腸の障害を患っている被験体は、代表的に60%未満のCFAを有する。好ましくは、本発明の方法が使用され、処置を必要とする被験体のCFAを少なくとも60%まで増加させる。さらに好ましくは、CFAは80%を超えるまで増加される。最も好ましくは、CFAは85%を超えるまで増加される。
【0050】
本発明の方法に基づく被験体の処置の効果を測定するための代替的な方法は、72時間の便試験を行うことによる。例えば、本発明に基づく有効な処置は、成人被験体における便脂肪含量を1日当り7グラム未満にまで減少させる。
【0051】
本発明はさらに、以下の非限定的な実施例において実証される。
【実施例】
【0052】
(実施例1.リパーゼ活性についての米国薬局方アッセイ)
米国薬局方によって記載されるように、オリーブオイルから放出される脂肪酸を水酸化ナトリウムに対して滴定することによって、Burkholderia
cepaciaリパーゼの活性を決定した(Assay for lipase activity in Pancreatin,USP 24,2000,1254〜1255)。USP単位でのリパーゼ活性は、標準の活性に対する比較によって、USP Pancreatin Lipase RSのラベル上に表示されるリパーゼ活性を用いて、計算した。リパーゼ活性の1USP単位は、リパーゼ活性についてのアッセイの条件下で、pH9.0および37℃にて、1分間当りに、1.0μEqの酸を遊離促進する酵素の量である。
【0053】
(実施例2.リパーゼ活性についてのオリーブオイルベースのアッセイ)
オリーブオイルアッセイを用いて、リパーゼ活性を測定した。pH7.7緩衝液中で、オリーブオイルに対する活性についてリパーゼ上清サンプルをアッセイした。このアッセイを、Pharmaceutical Enzymes−Properties and Assay Methods, RuyssenおよびLauwers、(編),Scientific Publishing Company,Ghent,Belgium(1978)中に記載される手順へのわずかな改良を用いて、滴定して行った。
【0054】
このアッセイにおいて使用した溶液は、以下を含む:
1.オリーブオイルエマルジョン:16.5gmのアラビアゴム(Sigma)を180mlの水および20mlのオリーブオイル(Sigma)へ溶解し、そしてQuick Prep mixerを3分間使用して、乳化した。
2.滴定液:0.05M NaOH;
3.溶液A:3.0M NaCl;
4.溶液B:75mM CaCl.2HO;
5.混合液:40mlの溶液Aを20mlの溶液Bおよび100mlのHOへ混合した;
6.0.5%アルブミン。
【0055】
リパーゼ基質溶液
50mlのオリーブオイルエマルジョン(溶液1)を40mlの混合液(溶液5)および10mlの0.5%アルブミン(溶液6)へ加えることによって、基質を調製した。
【0056】
アッセイ手順
リパーゼ基質溶液(溶液7)を水浴中で37℃まで加温した。最初、20mlの基質を反応容器へ加え、そして0.05M NaOH(溶液2)を用いてpHを7.7に調整し、そして掻き混ぜながら37℃に平衡化した。酵素を加えることによって反応を開始した。pHを7.7に維持するための0.05M NaOHを含む、酵素および基質の混合液を滴定することによって、反応の進行をモニターした。
【0057】
比活性(マイクロモル/分/mgタンパク質)は、初速度×1000×滴定液の濃度/酵素量に等しかった。酵素を含まない(すなわち、反応混合液中の酵素の代わりに緩衝液を使用する)反応を行うことによってゼロ点を決定した。初速度は、塩基の消費量(ml/分)に等しかった。ブランクは、酵素を含まないサンプルであった(すなわち、反応混合液中の酵素の代わりに緩衝液を使用した)。
【0058】
(実施例3.プロテアーゼ活性についてのアッセイ)
米国薬局方によって記載されるような手順で、カゼインを基質として用いることによって、プロテアーゼの活性を決定した(Assay for protease activity in Pancreatin,USP 24,2000,1254〜1255)。USP単位でのプロテアーゼ活性は、標準の活性に対する比較によって、USP Pancreatin Amylase and Protease RSのラベル上に表示されるプロテアーゼ活性を用いて、計算した。プロテアーゼ活性の1USP単位は、プロテアーゼ活性のためのアッセイの条件下で15nmolのチロシンと同じ280nmでの吸光度を生じるペプチド(トリクロロ酢酸によって沈殿されない)の量が1分当りに遊離促進されるような初速度で、カゼインを加水分解する酵素の量である。
【0059】
(実施例4.アミラーゼ活性のためのアッセイ)
米国薬局方によって記載されるように、デンプンを基質として用いて、アミラーゼの活性を決定した(Assay for amylase activity in Pancreatin, USP 24, 2000, 1254−1255)。USP単位でのアミラーゼ活性は、標準の活性に対する比較によって、USP Pancreatin Amylase and Protease RSのラベル上に表示されるアミラーゼ活性を用いて、計算した。アミラーゼ活性の1USP単位は、0.16mEqのグリコシド結合が、アミラーゼ活性についてのアッセイの条件下で1分間当りに加水分解されるような初速度でデンプンを分解する酵素の量である。
【0060】
(実施例5.Burkholderia cepaciaリパーゼの結晶化)
Burkholderia cepacia由来のリパーゼ(リパーゼPS 3000−アミノ)(「LPS」、150gm)を、1000mLの蒸留脱イオン水に溶解し、そして3回交換しながら水に対して1晩中透析した。このタンパク質に、25%の終濃度になるまでtert−ブタノールを加え、そして1Mの酢酸ナトリウム緩衝液を10mMの終濃度になるまで加え、続いて1時間後、形成された沈殿を取り除くために遠心分離した。リパーゼの結晶は、15分以内に形成され始めた。次いで、回収前の16時間で、結晶化を進行させることができた。この手順によって、95%を超える収率(活性に基づいて)を得た。
【0061】
この結晶は、光学顕微鏡の下で観察した時、およびCoulter LS Particle size analyzerによって測定した場合、棒状であり、そして大きさ(約10〜15μmの長さ)および形状がかなり均一であった。
【0062】
(実施例6.Burkholderia cepaciaリパーゼ結晶の架橋)
母液(50mMリン酸緩衝液中の25%のtert−ブタノール(pH 8.5))中2mM ビス(スルホスクシンイミジル)基質BS(「BS」)を使用して、リパーゼ結晶の架橋を行った。4℃で1晩中(16時間)回転混和させながら、架橋を行った。16時間後、このスラリーを3000rpmで遠心分離し、上清を破棄した。この架橋を、10mM Tris−HClの存在下で母液を用いて過剰な試薬を洗浄除去し、任意の非反応性の架橋剤を不活性化することによって、終結した。最終的に、架橋Burkholderia cepacia酵素複合体(CLEC−BC)を、10mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.5)を使用して十分に洗浄し、4℃で保存した。
【0063】
(実施例7.結晶性の測定)
光学顕微鏡の下での確認および粒径測定のためのクールター計数器分析によって、処方物の結晶完全性をモニターした。この結晶の棒状およびそれらの大きさは、架橋後も変化していないままであった。
【0064】
(実施例8.フーリエ変換赤外(FTIR)分光学によって特徴づけられる二次構造)
可溶性の、架橋リパーゼ結晶および非架橋リパーゼ結晶のフーリエ変換赤外(FTIR)スペクトルを、Nicolet型 550 Magna シリーズ分光計上で収集した(Biochemistry 31:9364〜70(1992)およびJ.Pharm.Sci.:84:415〜24(1995)中のDongらによって記載されるように)。非架橋リパーゼ結晶スラリーおよびCLEC−BCスラリーサンプル(各々約5〜10mg/ml)を、ARK ESPのセレン化亜鉛結晶上に置いた。アミドI領域(1600〜1700cm−1)下で二次導関数および曲線のフィッティングプログラムを使用する、二次構造の個々の成分の相対的面積の決定のためのGrams 32(Galactic Softwareから)を使用して、このスペクトルを収集し、そして処理した。非架橋可溶性リパーゼおよびCLEC−BCの両方は、二次構造において、いかなる主要な変化も有さない同一のスペクトルを与えた。
【0065】
(実施例9.架橋酵素Burkholderia cepacia(「BC」)結晶の活性化)
架橋酵素Burkholderia cepacia(「BC」)結晶の活性を試験した。
【0066】
ビス(スルホスクシンイミジル)基質(BS)での架橋CLEC−BCは、活性である。このBSでの架橋CLEC−BCは、非架橋可溶性リパーゼと比較した場合、約50%活性であった(表1)。USP法(実施例1)およびオリーブオイル放出法(実施例2)の両方を使用して、この可溶性リパーゼおよび架橋リパーゼの活性化を比較した。
【0067】
表1.リパーゼCLEC調製物の活性
【0068】
【表1】

(実施例10.種々のpHレベルにおけるCLEC−BCの活性)
種々のpHレベルにおけるCLEC−BCの活性を、終点滴定を使用して、決定した。活性を、pH2.0、pH4.5、pH5.5、pH6.5、pH7.7およびpH9.0で決定した。これらのサンプルを、上述のpHレベルで15分間、pH STATを使用して、滴定した。次いで、各々のサンプルのpHは、直ちにpH7.7まで上昇し(pH9.0サンプル(これは、そのままで測定した)を除く)。pHが7.7まで上昇した場合は、コントロールを、15分間のインキュベートを行わずに、直ちに行った。
【0069】
ビス(スルホスクシンイミジル)基質−BSでの架橋CLEC−BCは、試験した種々のpHレベルにおいて活性であった。このCLEC−BCは、種々のpH範囲で活性を示した。CLEC−BCは、pH2.0(pH2.0では、わずか25%の活性を観測した)を除いて、試験した全てのpHレベルで高い活性を示した。
【0070】
(実施例11.長時間にわたるCLEC−BCの安定性)
長時間にわたるCLEC−BCの安定性を、試験した。CLEC−BCの安定性を、37℃にて5時間、異なるpHレベルで決定した。CLECを、37℃にて5時間、pH2.0(グリシン・HCl緩衝液)、pH3.0(グリシン・HCl緩衝液)、pH4.0(酢酸緩衝液)、pH5.0(酢酸緩衝液)、pH6.0(リン酸緩衝液)、pH7.0(リン酸緩衝液)、pH8.0(リン酸緩衝液)、pH9.0(炭酸重炭酸緩衝液)、およびpH10.0(炭酸重炭酸緩衝液)に別々に懸濁した。CLECの安定性を、ゼロ時と5時間の終時にCLECの活性を評価することによって決定した。可溶性BC酵素の安定性をまた、5時間の期間にわたってpH2.0にて試験した。活性を、開始活性の割合として測定した。
【0071】
CLEC−BCが、試験した時間範囲の間、試験した全てのpH値で安定であることを見い出した。
【0072】
(実施例12.緩衝液中の結晶溶解の測定)
BC−CLEC処方物の溶解度を、10mMのグリシン・HCl緩衝液(pH2.0)を用いた酸性条件下にて決定した。CLECを、10mMのグリシン・HCl緩衝液(pH2.0)を用いて洗浄し、そして37℃にて5時間、タンブリングしながら同緩衝液中に懸濁した。0.22μmのフィルターにアリコートを通過させることによって、結晶溶解を試験した。タンパク質(Bradford法)および脂肪分解活性(オリーブ油を用いたリパーゼアッセイ)を、溶解した結晶の量を与えるろ液(可溶性CLEC)において決定した。結晶(CELC)の活性を決定するために、可溶性酵素活性を、サンプル中の総活性(ろ過前の活性)から差し引いた。
【0073】
CLEC−BCからの有意な浸出は、pH2.0で観察されなかった。CLEC処方物の溶解度を、10mMのグリシン・HCl緩衝液(pH2.0)を用いた酸性条件下にて決定した。CLECを、10mMのグリシン・HCl緩衝液(pH2.0)を用いて洗浄し、そして37℃にて5時間、タンブリングしながら同緩衝液に懸濁した。5時間にわたって観察されたのは、たった0.44%の浸出であった。
【0074】
(実施例13.CLEC−BCのバイオアベイラビリティーのインビトロアッセイ)
タンパク質分解性分解に対する安定性を、種々のプロテアーゼ(例えば、ペプシン(これは、胃の中に存在する)、およびトリプシンまたはキモトリプシン(これらは、十二指腸中に存在する))とともにCLECをインキュベートすることによって評価した。さらに、プロテアーゼブロメラインを試験した。なぜなら、それを、膵臓の抽出物中のプロテアーゼの代わりに組合せ療法において含まれるよう選択したためである。各CLECを、10:1(w/w)のCLECのプロテーゼに対する比率で、ペプシンについて10mMのグリシン・HCl緩衝液(pH2.0)、トリプシン/キモトリプシンについて10mMのリン酸緩衝液(pH7.0)、またはブロメラインについて10mMの酢酸緩衝液(pH5.5)のいずれかの溶液中で、緩和な撹拌下で37℃にてインキュベートした。アリコートを毎時間得て、基質としてオリーブ油を用いて残余脂肪分解活性について測定した。
【0075】
CLEC−BCは、活性または結晶格子のいかなる損失もなく、5時間のペプシン処理に対して高い安定性を示した。同様の条件下で、可溶性リパーゼは、約58%の活性を失った。CLEC−BCは、トリプシンとともに5時間インキュベート後、活性における損失を全く示さなかったが、一方、可溶性酵素は、同様の条件下の4時間で約36%の活性を損失した。キモトリプシンを用いると、CLEC−BCは5時間にわたった活性においてわずか28%の損失を示したが、一方、可溶性リパーゼは、pH7.0での5時間で、82%の活性を損失した。さらに、CLEC−BCおよび可溶性リパーゼは両方とも、ブロメラインによるタンパク質分解性分解に対して安定であった。
【0076】
(実施例14.CLEC−BCのバイオアベイラビリティのインビボアッセイ)
有効性研究およびバイオアベイラビリティ研究を、CLEC−BCの粒子(直径5〜20μm)の投与が膵臓機能不全を有するイヌにおいて脂肪便を矯正することを実証するために実施した。CLEC−リパーゼを用いた脂肪便の減少は、脂肪分解活性の残存に関連する。胃内容排出の緩徐化(これは、高脂肪食によって生じる)は、脂肪の消化および吸収を効率的にさせる脂肪とリパーゼの混合を増大する。
【0077】
本研究について、18〜21kgの間の体重のメス雑種イヌを用いた。イヌを、初めにチオペンタールナトリウムの静脈内注射を用いて麻酔し、次いで、気管内挿管を行った。麻酔をハロタンガスによって継続した。開腹後、小膵管および大膵管を個々に結紮し、そして十二指腸と膵臓の頭部との間の全ての他の組織連結を切除した。
【0078】
バランス研究の間、イヌに1日2回の食事を与えた。この研究の最初の食事と一緒に、カルミンレッドマーカーを与えた。糞便におけるカルミンレッドの出現後、72時間の糞便収集を開始した。糞便の粘稠度(グレード1:十分に形成された、グレード2:柔らかいまたは緩い、グレード3:水っぽい)および頻度を記録し、そして糞便のスコアを糞便の粘稠度および頻度を乗算することによって算出した。72時間の糞便を、総重量、炭水化物、脂肪、およびタンパク質について分析した。研究の間、これらのイヌを、別の糞便バランス研究を始める前に少なくとも3〜7日間、以下に記載するように、扶養した。
【0079】
各イヌは、炭水化物、脂肪およびタンパク質として、各々、カロリーの21%、43%および36%を含む850Kcalを含む高脂肪食を摂取した。基本食は、Hill’s缶詰のドッグフード(Hill’s Pet Products,Topeka,KS)であった。この缶詰は、ニワトリ、肉の副産物、米、挽いた穀粒、肝臓、動物性脂肪、全卵、七面鳥、大豆ミール、および砕かれた真珠色の大麦を含んだ。その食事に、46gのプロモード(promod)粉末および鉱質を補給した。高脂肪食(高脂肪、高タンパク質、および低炭水化物)を用いた。さらに、この食事は、十二指腸への固形食の排出(emptying)と十二指腸へリパーゼ送達との間の最良調整に関与した。Suzukiら,Gastroenterology 112:2048−55(1997);Cornell、Experiments with mixtures New York:Wiley(1981);Boivinら,Gastroenterology 99:1763−1771(1990)。1日あたりの鉱質必要量が、その食事間でほぼ同じとなるように鉱質含有量を調整するために、1.7gのNa(C)および2.0gのKClを、その食事に添加した。鉱質の全含有量は、以下の通りである:Ca−2088mg、Na−1170mg、K−2108mg、Cl−1869mg、P−1699mg、Mg−180mg。
【0080】
研究の間、イヌに缶詰のドッグフード(Hillの処方食、イヌi/d、Hill’s Pet Product,Topeka,KS)を与えた。各々の缶は、580Kcal(カロリーの割合として、48%の炭水化物、27%の脂肪および25%のタンパク質(トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリセリドおよび脂肪酸として15gの脂肪、1gのコレステロールおよび1gのコレステロールエステル、ならびに0.5gのリン脂質)を含む)を含んだ。イヌに、朝に2缶、および午後に1缶を与えた。10gのブタの膵臓粉末(Viokase,AH Robins Company,Richmond,VA)を、朝の食事とともに与え、7gを午後の食事とともに与えた。膵臓酵素のこの用量は、手術前値の10%以内に膵臓機能不全のイヌの体重を維持する。毎週イヌの体重を測定した。空腹時血液のグルコースレベルを毎週測定した。
【0081】
その結果を、図1、図2、および図3に示す。CLEC−BCを、150,000単位(図1〜3における「Thera CLEC−BC」(1));30,000単位(図1〜3における「Thera CLEC−BC」(2));または7,500単位(図1〜3における「Thera CLEC−BC」(3)」)の用量で投与した。図1は、脂肪吸収率(CFA)の平均に対するCLEC−BCの種々の用量の効果を示す。未処置のイヌにおける手術後の平均CFAレベルは、手術前のレベルの約60%まで減少した。試験した全ての用量について、CLEC−BCの添加は、手術前のレベルの約90%までCFAの割合を回復した。
【0082】
図2は、平均糞便脂肪に対するCLEC−BCの種々の用量での効果を示す。未処置の手術後イヌにおいて、平均便脂肪は、24時間あたりほとんど検出不可能なレベルから40gまで、増加した。手術後のイヌに対するCLEC−BCの添加は、試験した全ての用量について、24時間あたり約10gまで平均便脂肪を減少させた。
【0083】
図3は、4匹のイヌの平均タンパク質吸収率(CPA)に対するCLEC−BCの種々の用量での効果を示す。平均CPAは、手術前のイヌにおける約95%の吸収から手術後のイヌにおける約40%の吸収まで減少した。CLEC−BCの添加は、平均CPAに有意に作用しなかった。CLEC−BCは、VIOKASE(登録商標)およびCREON(登録商標)(2つの薬剤は、膵臓の外分泌機能不全を処置するために用いられる)を用いて観察したものに匹敵するCFAの減少を達成した。
【0084】
しかし、CLEC−BCは、イヌにおける脂肪便を矯正するのに必要な投薬量においてこれらの薬剤とは異なった。同様の効果を、1〜4gのVIOKASE(登録商標)および0.5〜1.0gのCREON(登録商標)に対して6〜113mgのCLEC−BCのみを用いることによって達成した。CLEC−BCがその手術後の未処置のレベルを超えてCPAを増加しなかったことが図3から認められ得る。
【0085】
(実施例15.CLEC−BC、ブロメライン、およびアミラーゼを含む組成物のバイオアベイラビリティのインビボアッセイ)
膵臓の窒素流出(azotorrhea)の矯正におけるCLEC−BC、ブロメライン、およびアミラーゼを含む組成物のバイオアベイラビリティを、試験した。有効性を、リパーゼVIOKASE(登録商標)およびCREON(登録商標)の添加の有効性と比較した。
【0086】
これらの薬剤の添加後のタンパク質吸収率(CPA)を、膵臓機能不全を生じる手術の前後直ぐの72時間の糞便バランス研究、および以下の製品の用量を用いて手術から3週間後の糞便バランス研究によって測定した:8錠、4錠および2錠のVIOKASE(登録商標)(240,000、120,000および60,000USPプロテアーゼ単位);2カプセルおよび1カプセルのCREON−20(登録商標)(150,000および75,000USPのプロテアーゼ);CLEC−BC(150,000USP;113.5mg)、ブロメライン(150,000USP;214mg)およびBacillusアミラーゼ(150,000USP;71.9mg)からなるCLECの全体。これらの調製物の酵素活性を、表2に示す。
【0087】
これらの研究の間、イヌは、カロリー(1700Kcal/日)の割合として、43%の脂肪、36%のタンパク質および21%の炭水化物を含む食餌を摂取した。
【0088】
脂肪吸収率は、全ての処置で88%より大きかった(図4)。タンパク質吸収率(CPA)は、調製物中のプロテアーゼの量と直接関連していた(r=0.86)。CPAは、最低用量のプロテアーゼでの59%から最高用量のプロテアーゼでの79%まで増加した。ブロメライン(69%;150,000USPプロテアーゼ)を用いたCPAは、2カプセルのCREON(登録商標)(63%;150,000USP単位)のCPAおよび4錠のVIOKASE(登録商標)(72%;120,000USPプロテアーゼ単位)のCPAと同様であった(図6および図7)。VIOKASE(登録商標)およびCREON(登録商標)の実際のタンパク質分解活性は、それらの定常活性よりも少なくとも35%高かったことに注目した。実際に、VIOKASE(登録商標)の実際のプロテアーゼ活性は、VIOKASE(登録商標)について要求された1錠あたり30,000USP単位に対して1錠あたり46,248USP単位であり、そしてCREON(登録商標)については、単位要求された1カプセルあたり75,000USP単位に対して1カプセルあたり100,519USP単位であった。
【0089】
【表2】

これらの結果は、CLEC−BC、ブロメライン、およびアミラーゼを含む組成物が、タンパク質の吸収不良を減少させることにおいて、ブタプロテアーゼと1単位基準あたりの効果とが少なくとも同じであることを実証した(図6および図7)。さらに、これらの結果は、CLEC−全体中のCLEC−BCの少量(114mg)が、イヌにおいて、8錠のVIOKASE(登録商標)(約4mg)または2カプセルのCREON(登録商標)(約1mg)と少なくとも同じくらい脂肪便を矯正することを示す(図4)。
【0090】
他の実施形態は、特許請求の範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書中に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−40028(P2012−40028A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−260721(P2011−260721)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【分割の表示】特願2001−561344(P2001−561344)の分割
【原出願日】平成13年2月23日(2001.2.23)
【出願人】(505245494)アルタス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】