説明

リムーバブルデータカートリッジ

【課題】フラッシュメディアまたは回転ディスクメディアの不適切な挿入を防止するリムーバブルデータカートリッジを提供する。
【解決手段】リムーバブルデータカートリッジ300は、外側ケーシングと電気コネクタとを含む。外側ケーシングは、中に開口部を有する前側304と、前側の反対側に位置決する後側と、左側と、左側と前側との間の左縁と、上側108と、上側と前側との間の上縁であって、該上縁は左縁よりも長い、上縁と、底側204とを有する。外側ケーシングのキーイング機能320は、前側から後側に向けて延びており、ドライブ内の固定のアパーチャを通る、リムーバブルデータカートリッジの不適切な挿入を防止する。電気コネクタ308は、前側における開口部328において、外側ケーシングの外側からアクセス可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2005年10月28日出願の同時係属中の米国仮特許出願第60/731,074号の利益を主張し、かつ、その本出願である。本願はまた、2005年10月25日出願の同時係属中の米国意匠出願第29/241,308号の利益を主張し、かつ、その一部継続出願である。これらの出願の両方が、あらゆる目的でそれらの全体が参考として本明細書によって特に援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、概して、ディスクカートリッジに関し、限定するわけではないが、フラッシュメディアまたは回転ディスクメディアをカプセル化するディスクカートリッジに関する。
【背景技術】
【0003】
リムーバブルデータカートリッジは、一部の種類の電子的に読み取り可能な情報を含むポータブルデバイスである。情報にアクセスするか、または情報を修正するために、オペレータは、カートリッジを専用のレセプタクルまたはドライブに挿入し、該専用のレセプタクルまたはドライブは、カートリッジとインタフェースする。データカートリッジの例は、ドライブに物理的にインタフェースされるフロッピー(登録商標)ディスクとテープカートリッジとを含む。テープカートリッジは、読み取り/書き込みヘッドに係合するように挿入され得る。読み取り/書き込みヘッドは、テープに磁気的に係合し、情報を読み取るか、または書き込む。
【0004】
一部のテープカートリッジは、テープメディアとは別個に電子メモリチップを含み、該電子メモリチップは、一部のメタデータを格納するために使用され得る。多くの場合に、これらのメモリチップは、RFIDシステムに結合され、電磁エネルギーを使用した、RFIDチップメモリの無線読み取りを可能にする。テープカートリッジに格納されたデータは、RFIDチップから読み取られ得ないが、テープカートリッジに関連するメタデータだけは読み取られ得る。
【0005】
一部の磁気テープカートリッジは、キーイング機能を有し、ドライブの中への一部のタイプの不適切な挿入を防止する。例えば、TravanTMテープカートリッジの断面は、逆さにした大文字Tのような形状である。T形状が正しい向きであるように、これらのテープを挿入する試みは、ドライブベゼル内のアパーチャによって防止される。フロッピー(登録商標)ディスクは、不適切な挿入を防止するものは何もなく、その結果、不適切に挿入することが、ディスクおよび/またはドライブを損傷し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、本開示は、情報を格納するリムーバブルデータカートリッジを提供する。該リムーバブルデータカートリッジは、外側ケーシングと電気コネクタとを含む。外側ケーシングは、中に開口部を有する前側と、前側の反対側に位置する後側と、左側と、左側と前側との間の左縁と、上側と、上側と前側との間の上縁であって、該上縁は、左縁よりも長い、上縁と、底側とを有する。外側ケーシングのキーイング機能は、前側から後側に向かって延び、ドライブ内の固定のアパーチャを通ったリムーバブルデータカートリッジの不適切な挿入を防止する。電気コネクタは、前側の開口部において外側ケーシングの外側からアクセス可能である。
【0007】
別の実施形態において、本開示は、情報を格納するリムーバブルデータカートリッジを提供する。該リムーバブルデータカートリッジは、外側ケーシングと電気コネクタとを含む。外側ケーシングは、中に開口部を有する前側と、前側の反対側に位置する後側と、左側と、左側と前側との間の左縁と、上側と、上側と前側との間の上縁であって、該上縁は、左縁よりも長い、上縁と、底側と、前側から後側に向かって延びているキーイング機能とを含む。キーイング機能は、ドライブ内のアパーチャを通ったリムーバブルデータカートリッジの不適切な挿入を防止する。前側に平行に向けられた断面は上側から底側に向かって延びるどの線に対しても対称ではない。電気コネクタは、前側の開口部において外側ケーシングの外側からアクセス可能である。
【0008】
さらに別の実施形態において、本開示は、情報を格納するリムーバブルデータカートリッジを提供する。該リムーバブルデータカートリッジは、外側ケーシングと電気コネクタとを含む。外側ケーシングは、中に開口部を有する前側と、前側の反対側に位置する後側と、左側と、左側と前側との間の左縁と、上側と、上側と前側との間の上縁であって、該上縁は、左縁よりも長い、上縁と、底側と、前側から後側に向かって延びているキーイング機能とを含む。キーイング機能は、ドライブ内のアパーチャを通ったリムーバブルデータカートリッジの不適切な挿入を防止する。前側に平行に向けられた断面は上側から底側に向かって延びるどの線に対する鏡像でもない。電気コネクタは、前側の開口部において外側ケーシングの外側からアクセス可能である。
【0009】
本開示を適用可能なさらなる領域は、以下で提供される詳細な記述から明らかになる。詳細な記述および特定の実施例は、様々な実施形態を示しているが、例示の目的だけを意図されており、必ずしも本開示の範囲を限定することを意図されていないということが理解されるべきである。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
情報を格納するリムーバブルデータカートリッジであって、該リムーバブルデータカートリッジは、
外側ケーシングであって、
中に開口部を有する前側と、
該前側の反対側に位置する後側と、
左側と、
該左側と該前側との間の左縁と、
上側と、
該上側と該前側との間の上縁であって、該上縁は、該左縁よりも長い、上縁と、
底側と、
該前側から該後側に向かって延びているキーイング機能であって、該キーイング機能は、ドライブ内の固定のアパーチャを通った該リムーバブルデータカートリッジの不適切な挿入を防止する、キーイング機能と
を含む、外側ケーシングと、
該前側の該開口部において該外側ケーシングの外側からアクセス可能な電気コネクタと
を備えている、リムーバブルデータカートリッジ。
(項目2)
前記前側に平行に向けられた断面は、少なくとも5つの縁を有する、項目1に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目3)
前記キーイング機能は、斜角を付けられた面を備えている、項目1に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目4)
前記電気コネクタは、ハードドライブプロトコルと共に使用するためのインタフェースを提供する、項目1に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目5)
前記ハードドライブプロトコルは、SAS、PATA、SATA、またはSCSIに従う、項目4に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目6)
前記外側ケーシングの内側に据え付けられ、かつ、前記電気コネクタに結合されたハードドライブをさらに備えている、項目5に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目7)
前記外側ケーシングの内側に据え付けられ、かつ、前記電気コネクタに結合されたソリッドステートメモリデバイスをさらに備えている、項目1に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目8)
前記上側は、少なくとも70mmの長さと、少なくとも60mmの幅とを有し、前記底側は、少なくとも70mmの長さと、少なくとも60mmの幅とを有する、項目1に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目9)
前記上側は、少なくとも100mmの長さと、少なくとも70mmの幅とを有し、前記底側は、少なくとも100mmの長さと、少なくとも70mmの幅とを有する、項目1に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目10)
情報を格納するリムーバブルデータカートリッジであって、該リムーバブルデータカートリッジは、
外側ケーシングであって、
中に開口部を有する前側と、
該前側の反対側に位置する後側と、
左側と、
該左側と該前側との間の左縁と、
上側と、
該上側と該前側との間の上縁であって、該上縁は、該左縁よりも長い、上縁と、
底側と、
該前側から該後側に向かって延びているキーイング機能であって、
該キーイング機能は、ドライブ内のアパーチャを通った該リムーバブルデータカートリッジの不適切な挿入を防止し、
該前側に平行に向けられた断面は、該上側から該底側に向かって延びるどの線に対しても対称ではない、キーイング機能と
を含む、外側ケーシングと、
該前側の該開口部において該外側ケーシングの外側からアクセス可能な電気コネクタと
を備えている、リムーバブルデータカートリッジ。
(項目11)
前記前側に平行に向けられた断面は、少なくとも5つの縁を有する、項目10に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目12)
前記キーイング機能は、斜角を付けられた面を備えている、項目10に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目13)
前記電気コネクタは、ハードドライブプロトコルと共に使用するためのインタフェースを提供する、項目10に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目14)
前記ハードドライブプロトコルは、SAS、PATA、SATA、またはSCSIである、項目13に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目15)
前記外側ケーシングの内側に据え付けられ、かつ、前記電気コネクタに結合されたハードドライブをさらに備えている、項目14に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目16)
前記外側ケーシングの内側に据え付けられ、かつ、前記電気コネクタに結合されたソリッドステートメモリデバイスをさらに備えている、項目10に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目17)
前記上側は、少なくとも70mmの長さと、少なくとも60mmの幅とを有し、前記底側は、少なくとも70mmの長さと、少なくとも60mmの幅とを有する、項目10に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目18)
前記上側は、少なくとも100mmの長さと、少なくとも70mmの幅とを有し、前記底側は、少なくとも100mmの長さと、少なくとも70mmの幅とを有する、項目10に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目19)
情報を格納するリムーバブルデータカートリッジであって、該リムーバブルデータカートリッジは、
外側ケーシングであって、
中に開口部を有する前側と、
該前側の反対側に位置する後側と、
左側と、
該左側と該前側との間の左縁と、
上側と、
該上側と該前側との間の上縁であって、該上縁は、該左縁よりも長い、上縁と、
底側と、
該前側から該後側に向かって延びているキーイング機能であって、
該キーイング機能は、ドライブ内のアパーチャを通った該リムーバブルデータカートリッジの不適切な挿入を防止し、
該前側に平行に向けられた断面は、該上側から該底側に向かって延びるどの線に対する鏡像でもない、キーイング機能と
を含む、外側ケーシングと、
該前側の該開口部において該外側ケーシングの外側からアクセス可能な電気コネクタと
を備えている、リムーバブルデータカートリッジ。
(項目20)
前記前側に平行に向けられた断面は、少なくとも5つの縁を有する、項目19に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目21)
前記キーイング機能は、斜角を付けられた面を備えている、項目19に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目22)
前記電気コネクタは、ハードドライブプロトコルと共に使用するためのインタフェースを提供する、項目19に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目23)
前記ハードドライブプロトコルは、SAS、PATA、SATA、またはSCSIである、項目22に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目24)
前記外側ケーシングの内側に据え付けられ、かつ、前記電気コネクタに結合されたハードドライブをさらに備えている、項目23に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目25)
前記外側ケーシングの内側に据え付けられ、かつ、前記電気コネクタに結合されたソリッドステートメモリデバイスをさらに備えている、項目19に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目26)
前記上側は、少なくとも70mmの長さと、少なくとも60mmの幅とを有し、前記底側は、少なくとも70mmの長さと、少なくとも60mmの幅とを有する、項目19に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
(項目27)
前記上側は、少なくとも100mmの長さと、少なくとも70mmの幅とを有し、前記底側は、少なくとも100mmの長さと、少なくとも70mmの幅とを有する、項目19に記載の情報を格納するリムーバブルデータカートリッジ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示は、添付の図面と共に記述される。
【図1】図1は、リムーバブルデータカートリッジの実施形態の上面図を示す。
【図2】図2は、リムーバブルデータカートリッジの実施形態の底面図を示す。
【図3】図3は、リムーバブルデータカートリッジの実施形態の正面図を示す。
【図4】図4は、リムーバブルデータカートリッジの実施形態の背面図を示す。
【図5】図5は、リムーバブルデータカートリッジの実施形態の右側の図を示す。
【図6】図6は、リムーバブルデータカートリッジの実施形態の左側の図を示す。
【図7】図7は、リムーバブルデータカートリッジを挿入されたドライブの実施形態の破断図を示す。
【図8】図8は、リムーバブルデータカートリッジを挿入されたドライブの実施形態の破断図を示す。
【図9】図9は、ドライブの実施形態の正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付の図面において、同様な構成要素および/または同様な機能は、同じ参照ラベルを有し得る。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、ダッシュと、同様な構成要素の間を区別する第2のラベルとを参照ラベルに続けることによって区別され得る。第1の参照ラベルだけが本明細書において使用されている場合、記述は、第2の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する同様な構成要素のうちの任意のものに適用可能である。
【0012】
(特定の実施形態の記述)
以下の記述において、実施形態の完全な理解を提供するために、特定の詳細が与えられる。しかしながら、当業者によって理解されることは、該実施形態がこれらの特定の詳細を用いることなく行なわれ得るということである。例えば、不必要な詳細で実施形態を不明瞭にしないように、回路はブロック図で示され得る。他の例としては、周知の回路、プロセス、アルゴリズム、構造および技術は、実施形態を不明瞭にすることを避けるために、不必要な詳細を用いることなく示され得る。
【0013】
本発明は、独自の機能を有するリムーバブルデータカートリッジにおいて具体化される。データカートリッジは、ドライブベイ内のアパーチャを通って挿入され、データカートリッジに含まれる電気コネクタは、ドライブベイの内側のマッチングコネクタに結合される。データカートリッジの適切な挿入、整列、および取り外しは、キーイング機能によって容易にされる。キーイング機能は、データカートリッジが適切に整列されかつ配向されたとき以外は、ドライブベイへの挿入を妨げる。これは、特に力が使用される、不適切な挿入からもたらされ得る、データカートリッジおよびドライブベイに対する損傷を防止する。様々な実施形態に対するデータカートリッジのさらなる機能は、人間による取り扱いおよび/または機械的な取り扱いを容易にするグリップ、ドライブベイの中にデータカートリッジを固定する掛け金機構、書き込み保護機能、および/または視覚的な状態インジケータを含み得る。
【0014】
最初に図1を参照すると、リムーバブルデータカートリッジ100の実施形態の上部が示されている。この図は、外側ケーシング104の上側108を描いている。上側108は、長さ寸法116と幅寸法112とを有する。例示的な実施形態において、長さ116は、約118.9mm(4.68インチ)であり、幅112は、約88.4mm(3.4インチ)である。しかしながら、データカートリッジの他の実施形態は、意図された用途に基づいた様々な寸法を有し得る。
【0015】
概して、外側ケーシング104は、ハードドライブを含むために充分な大きさである。例えば、データカートリッジ100の実施形態は、標準的な2.5インチのラップトップのハードドライブを収めるように設計されており、少なくとも101mm(3.94インチ)の長さ116と少なくとも70mm(2.76インチ)の幅112とを有し得る。1.8インチのハードドライブと共に使用するデータカートリッジは、より小さくなり得、3.5インチのハードドライブを有するデータカートリッジは、より大きくなり得る。例えば、Hitachiによる1.8インチのTRAVELSTARTMを収容するように設計されたデータカートリッジは、少なくとも70mm(2.76インチ)の長さ116と少なくとも60mm(2.37インチ)の幅112とを有し得る。同様に、Toshibaによる1.8インチのドライブと共に使用されるデータカートリッジは、少なくとも79mm(3.11インチ)の長さ116と少なくとも54mm(2.13インチ)の幅112とを有し得る。ソリッドステートメモリデバイスと共に使用されることを意図されたデータカートリッジは、さらに別のサイズを有し得る。例えば、フラッシュメモリチップと共に使用される実施形態は、ハードドライブと共に使用されるように設計された実施形態よりもかなり小さくなり得るか、または同じ形状因子を使用し得る。
【0016】
外側ケーシング104の上側108は、書き込み保護機能124を含む。一部の実施形態において、書込み保護機能124はスライダであり得、該スライダは、2つの位置のうちの1つに動かされ得る。スライダの位置を変更することによって、対応するように、書込み保護機能124を選択したり、または書込み保護機能124を選択しなかったりする。ドライブベイは、書込み保護機能の位置を決定し得、それに応じて、データカートリッジからの読み取り能力に影響することなく、書き込み機能を使用可能にし得るか、または使用不能にし得る。他の実施形態において、書込み保護機能124は、代替の作動手段、例えば、タブ、押しボタン、またはロッカースイッチを備え得る。さらなる実施形態は、光学センサまたは電気センサを使用して、書込み保護機能を作動し得る。
【0017】
データカートリッジ100はまた、丸みを帯びた後縁120を含み得る。丸みを帯びた後縁120は、左側/右側のハンドグリップ128および上側/底側のハンドグリップ216と組み合わせて、ドライブベイへの挿入のための適切なデータカートリッジの向きに関する視覚的な表示を提供する。従って、これらの要素は、人間のオペレータを、ドライブベイに対するデータカートリッジの正しい方向に素早く導き得る。例示的な実施形態において、丸みを帯びた縁は、39.37cm(15.5インチ)の半径を有する円の曲率に従うが、直角の縁または他の半径が可能である。不適切な挿入に対してさらに防護を行なうものは、キーイング機能320であり、該キーイング機能320は、ドライブベイ内のアパーチャと共に機能し、正面を先にした方向以外のあらゆる方向での挿入を防止する。他の実施形態は、別のキーイング機能を使用して、不適切な挿入を防止し得る。
【0018】
データカートリッジ100内のハードドライブは、熱を生成し得る。一部の実施形態において、囲い104は、ハードドライブの過熱をもたらす熱を捕らえ得る。上側と後側との間の縁、および底側と後側との間の縁において、この実施形態は、16個の通気口122−1を含み、該通気口122−1は、空気が、外側ケーシング104の内外に流れることを可能にする。他の実施形態は、より多くの、またはより少ない通気口を有し得る。また、通気口は、外側ケーシング104の様々な位置に置かれ得る。
【0019】
次に、図2を参照すると、データカートリッジ200の実施形態の底面図が示されている。この図は、データカートリッジ200装填機能を例示する。ドライブベイの中にデータカートリッジを装填することは、人間のオペレータまたは機械的な装填器によって達成され得る。人間のオペレータは、データカートリッジ200の右側228とデータカートリッジ200の左側224との間に位置するハンドグリップ128によってデータカートリッジを保持し、データカートリッジが電気的嵌合コネクタと係合するまで、ドライブベイ内のアパーチャを通してデータカートリッジを挿入する。アパーチャは、ベゼル内またはベゼルの後ろにあり得る。一部の実施形態は、「柔軟な装填」機構を含み得、該柔軟な装填機構は、人間のオペレータまたは装填アームによる最初の部分的な挿入の後に、前部装填グリップ208、後部装填グリップ212によってドライブベイの中にデータカートリッジ200を引っ張る。他の実施形態は、人間のオペレータに、ドライブベイの中にデータカートリッジを完全に挿入させ得る。
【0020】
ドライブの中の機械装填器は、複数の点においてデータカートリッジを操作し得る。これらの地点は、装填手順の様々な段階に対応し得る。例えば、機械装填器は、最初に、前部の装填グリップ208を使用して、アパーチャの前にデータカートリッジを配置し、次に、挿入が開始すると、後部の装填グリップ212に移り得る。同様に、機械装填器は、このプロセスを逆行させ、データカートリッジをドライブベイから引き抜き得る。中央の装填グリップ216が、データカートリッジ200の上側108と底側204とに含まれ、挿入動作および取り外し動作をさらに容易にする。自動装填器は、ドライブが柔軟な装填機構を有するかどうかに関わらず、人間のオペレータに置き換えられ得る。
【0021】
図3を参照すると、データカートリッジ300の実施形態の正面図が示されている。データカートリッジの前側304は、ドライブベイ内のアパーチャを通して挿入される。アパーチャは、この実施形態に対しては、硬質であり、かつ、一定の形状である。先に述べられたように、データカートリッジは、キーイング機能320を含み、該キーイング機能320は、データカートリッジが適切に整列されたときにだけ、アパーチャを通って嵌まり、データカートリッジを不適切に挿入する試み(例えば、後ろ向きの挿入、横向きの挿入、または上下逆さの挿入)を妨げる。キーイング機能320はまた、誤って整列されたデータカートリッジが、アパーチャの途中に挿入されたときに生じる問題(「部分的な誤挿入」)を防止する。キーイング機能を有さないか、または対称的なキーイング機能を有するデータカートリッジ300は、部分的な誤挿入と、データカートリッジまたはドライブベイに対する損傷とを受けやすい可能性がある。一実施形態において、本発明は、この損傷を回避する。
【0022】
例示的な実施形態において、キーイング機能320は、データカートリッジ300の上側と左側との間に配置された斜角を付けられた面である。一実施形態において、斜角を付けられた面は、データカートリッジの上側に対して12.4°の角度を形成し得、データカートリッジの底側に向けて2.03mm(0.08インチ)に達し得る。他の実施形態は、様々な設計を有するキーイング機能を含み得る。例えば、キーイング機能320は、凸面または凹面を形成し得、左側の全長に達するか、または左側の全長を下回る長さに達する。キーイング機能が、データカートリッジ300の長さの一部分だけに達する場合、アパーチャは、キーイング機能の端を越えた挿入を防止し得、その結果、ドライブは、データカートリッジ300の長さの残りに対してドライブベイから延びている。代替の実施形態において、キーイング機能320は、データカートリッジ300の上側108と右側228との間に配置され得るか、またはデータカートリッジの底側204と左側224または右側228のいずれかとの間に配置され得る。しかしながら、各場合において、データカートリッジ300が、通常動作の間、ドライブベイ内のアパーチャを通って適切な方向にだけ挿入され得るように、キーイング機能320は選択される。
【0023】
データカートリッジの前側304は、ケーシング104の中に開口部328を含み、該開口部328は、電気コネクタ308へのアクセスを可能にする。電気コネクタ308は、物理的なインタフェースを提供し、格納デバイスおよび格納技術が、データカートリッジ300と共に使用されることを可能にする。例示的な実施形態においては、電気コネクタ308は、工業規格のハードドライブプロトコルをサポートするように構成されている。従って、電気コネクタ308は、SCSI、SAS、SATA、および/またはPATAの格納デバイスが、データカートリッジ300と共に使用されることを可能にし得る。これらは、ハードドライブと、ハードドライブをエミュレートするデバイスとを含み得る。例えば、1.8インチ、2.5インチ、または3.5インチのハードドライブが、データカートリッジ300の内側に据え付けられ、かつ、電気コネクタに結合され得る。同様に、データカートリッジ300は、フラッシュメモリチップと共に使用するように適合され得る。他の実施形態において、電気コネクタ308は、USB、PCMCIA、ファイアワイア、および/または無線接続を使用し得る。
【0024】
一部の実施形態は、ケーシング104の中に引っ込められたか、またはケーシングから延びている電気コネクタをフラップの後ろに有し得る。電気コネクタ308は、上側108と底側204とに対して、および右側228と左側224とに対しての両方に対して中心からずらされており、不適切な方向が、ドライブベイ内の対応部分との電気コネクタ308の適切な嵌合を可能にしないように、キーイングをさらに提供する。
【0025】
キャッチ316は、データカートリッジ300の前側304に含まれる。キャッチ316は、ドライブベイ内の掛け金機構と協働して、データカートリッジ300をしっかりと適切に保持する。ドライブベイへの完全な挿入の際に、掛け金機構は、キャッチ316と係合し、データカートリッジ300が、以下でさらに述べられるように排出されるまで係合されたままである。一部の実施形態は、カートリッジをロックしないこと、または代替の掛け金機構が有利になるように、キャッチ316に係合する掛け金機構を使用しない。
【0026】
光パイプ324がまた、データカートリッジ300の前側304に含まれる。光パイプ324は、データカートリッジ300の挿入の際に、ドライブベイの中の光源に結合し、データカートリッジ300の前側304からデータカートリッジ300の後側に延びているチャンネルを提供する。従って、光パイプ324を通過する光は、データカートリッジ300の後側から見ることができ、例えば、ステータス情報を人間のオペレータに提供し得る。ステータス情報は、例えば、電力が導電体に供給されたか、およびデータカートリッジの内側に据え付けられたデバイスが、現在、使用されているかなどを含み得る。他の実施形態は、光パイプを有し得ないか、または複数の光パイプを有し得る。光パイプ324は、ドライブベイ内の様々な色の光源と結合し、複数の条件を伝え得る。
【0027】
図4を参照すると、データカートリッジ400の実施形態の背面図が示されている。データカートリッジ400の後側404は、この実施形態において、ドライブベイの外側からアクセス可能である。ドライブベイの一部の実施形態は、アパーチャを完全に通ったデータカートリッジの挿入を可能にし、その結果、排出後まで、データカートリッジ400はアクセス可能ではなくなる。通気口122と光パイプ324とは、データカートリッジの後側204から見ることができる。光パイプ324は、この実施形態において、データカートリッジ400の全長に達し、その結果、データカートリッジ400の後側404を見るときに、発光端は視認可能である。この実施形態において、キーイング機能320は、データカートリッジ400の全長を延び、後側404から視認可能である。他の実施形態において、キーイング機能320は、データカートリッジの後側404から視認可能であったり、なかったりする。
【0028】
図5を参照すると、データカートリッジ500の実施形態の右側の図が示されている。右側228は、データカートリッジ500の厚さ508を例示する。例示的な実施形態において、データカートリッジは、22.9mm(0.920インチ)の厚さ508を有する。しかしながら、先に記述されたように、データカートリッジ500の特定の用途に適合するように、寸法は変更され得る。従って、例えば、データカートリッジ500の厚さ508は、データカートリッジ500の内側に据え付けられた格納デバイスのタイプに依存して増加し得るか、または減少し得る。
【0029】
図6を参照すると、データカートリッジ600の実施形態の左側の図が示されている。データカートリッジ600の左側224は、右側228と同様であり、ハンドグリップ128と装填グリップ212とを含む。シームは、データカートリッジ600の長さに達するように示されており、かつ、一部の他の図面において視認可能である。シームは、ケーシング104の2つの半分が、この実施形態に対する組み立ての間に嵌合された場所を示す。
【0030】
図7を参照すると、ドライブベイ716の中に挿入されたデータカートリッジ100の破断図700が示されている。データカートリッジ100は、ドライブベイ716に完全に挿入され、ドライブ712とデータカートリッジ100の電気的係合および機械的係合を可能にするように示されている。ドライブベイ716は、ドライブ712の一部であり、ドライブベイは、データカートリッジ100に対するレセプタクルとして働く。この図は、キャッチ316と係合する掛け金機構708を示す。データカートリッジ100がドライブベイ716に挿入されると、掛け金機構708は、電動カム704によって動作される。完全な挿入において、キャッチ316と掛け金機構708とが協働して、データカートリッジ100をしっかりと適切な場所に保持する。書き込み保護機能324がまた示されている。
【0031】
図8を参照すると、ドライブベイ716の中に挿入されたデータカートリッジ100の破断図800が示されている。この図において、カム704は作動され、掛け金機構708を解放し、カム704の単一の回転でデータカートリッジ100を部分的に排出する。データカートリッジ100の後側404が、ドライブベイ716のアパーチャを通ってより多く突出して示されている。ドライブ712とドライブベイ716との間の電気接続は、カム704の作動後に断たれる。他の実施形態は、ピストンを使用して、データカートリッジ100、または前部装填グリップ208と後部装填グリップ212とに結合された機構を脱着し得る。
【0032】
図9を参照すると、ドライブ712の実施形態の正面図が示されている。アパーチャ912が、ドライブベゼル908に形成され、ドライブベイ716の開口部の境界を画定する。アパーチャ912は、適切に挿入されたときには、データカートリッジ100を収容するために充分に大きいが、不適切な挿入を防止する。ドライブベイは、データカートリッジ100の挿入の邪魔にならないように押されるドアを有し得るか、または有さないことがあり得る。ドライブ712はドライブアレイ、コンピュータ、または外部囲いに据え付けられ得る。他の実施形態は、状態ライトおよび/または表示をドライブ712に有し得る。
【0033】
開示された実施形態の上の記述は、当業者が本開示を作成するか、または使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態に対する様々な改変が、当業者には容易に明らかであり、本明細書において定義された全体的な原理は、本開示の精神または範囲を逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。従って、本開示は、本明細書に示された実施形態に限定されることを意図されておらず、本明細書において開示された原理および新規的な特徴と一致する最も広い範囲に従う。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−38414(P2012−38414A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−209886(P2011−209886)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【分割の表示】特願2008−537708(P2008−537708)の分割
【原出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【出願人】(506139347)プロスター システムズ, インコーポレイテッド (5)