説明

リモコンコード送信システム、携帯電子機器及び携帯電子機器用充電器

【課題】家電製品のリモコンコードを送信可能な携帯電子機器用充電器を備え、設置場所に関わらず各家電製品においてリモコンコードの受信が可能であり、送信するリモコンコードの更新・変更が可能なリモコンコード送信システムが望まれる。
【解決手段】図1に示すリモコンコード送信システムは、赤外線受信が可能な赤外線受信部と、少なくても2以上の方向にリモコンコードの送信が可能なリモコンコード送信部と、を備える携帯電子機器用充電器を含む。ユーザが携帯電子機器を携帯電子機器用充電器に装着すると、携帯電子機器から各家電製品のリモコンコードを赤外線送信部から送信する。その後、携帯電子機器用充電器は、赤外線受信部において受信したリモコンコードをリモコンコード送信部により、携帯電子機器用充電器を中心として少なくても2以上の方向にリモコンコードを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモコンコード送信システム、携帯電子機器及び携帯電子機器用充電器に関する。特に、リモコンコードの送信が可能な携帯電子機器用充電器及びこれを用いたリモコンコード送信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビやビデオレコーダを初めとした家電製品は、リモコンを用いてチャンネル等を変更するのが通常の操作である。さらに、エアコンや照明器具のような家電製品の操作もリモコンを用いて行なうことができる。その結果、一つの部屋の中で用いられるリモコンの数が増加してしまう。すると、外出などをして一定時間、部屋をあけ、全ての家電製品の使用を中止(電源をオフ)した後、再び家電製品を使用したいと思った場合には、それぞれの家電製品に対応したリモコンを各家電製品に向けて操作する必要がある。例えば、帰宅直後に、最初に照明器具のリモコンにより照明を点灯させ、次にエアコンのリモコンにより室温の調整を行なうといった操作である。さらに、在宅時にはテレビを常時、点灯させておく習慣を持つ者は、テレビのリモコンによりテレビの電源をオンにする、といった操作も必要になる。
【0003】
このように、リモコンの数が増加すると、帰宅時などにそれぞれの家電製品に対応したリモコンを使い分けなければいけない煩雑さが問題となる。
【0004】
特許文献1には、家電製品等の被制御対象に対して日常行なう操作ステップを削減できる充電器に関する技術が開示されている。特許文献1に開示された技術によれば、携帯端末が充電器に置かれたことを契機として携帯端末から制御信号を受け取り、この制御信号を被制御対象に向けて送信する携帯端末の充電器を用いて、ユーザの行なう操作の削減をしている。
【0005】
さらに、特許文献2において、携帯電話機の充電中に、携帯電話機と充電器が通信することで、充電中にテレビのリモコンとしても使用することができる携帯電話機に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−268281号公報
【特許文献2】特開2005−073109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以下の分析は、本発明の観点からなされたものである。
【0008】
上述のように、リモコンの数が増加している現状では、帰宅時等に一度に複数の家電製品を操作しなければならない問題があった。特許文献1で開示された技術は、この問題を解決するものであるが、携帯端末の充電器は部屋の隅に置かれることが多く、その設置場所によっては、各家電製品にリモコンコードが到達しないという問題が残る。
【0009】
また、近年では国内のメーカだけではなく、海外のメーカの家電製品も多く、全ての家電製品のリモコンコードを携帯電子機器、又はその充電器に記憶しておくことは不可能である。
【0010】
以上のとおり、従来技術には、解決すべき問題点が存在する。
【0011】
本発明の一側面において、設置場所に関わらず各家電製品においてリモコンコードの受信が可能であり、送信するリモコンコードの更新・変更が可能なリモコンコード送信システム、携帯電子機器及び携帯電子機器用充電器が、望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の視点によれば、赤外線送信が可能な赤外線送信部と、制御対象機器とリモコンコードの対応関係を示す第1の制御対象機器リストを保持する記憶部と、を備える携帯電子機器と、赤外線受信が可能な赤外線受信部と、少なくても2以上の方向にリモコンコードの送信が可能なリモコンコード送信部と、を備える携帯電子機器用充電器と、を含み、前記携帯電子機器は、ネットワークから入手したデータに基づき前記第1の制御対象機器リストの更新が可能であり、前記携帯電子機器用充電器による充電が始まると、前記第1の制御対象機器リストのリモコンコードを前記赤外線送信部から送信し、前記携帯電子機器用充電器は、前記赤外線受信部において受信したリモコンコードを前記リモコンコード送信部により送信するリモコンコード送信システムが提供される。
【0013】
本発明の第2の視点によれば、赤外線送信が可能な赤外線送信部と、制御対象機器とリモコンコードの対応関係を示す第1の制御対象機器リストを保持する記憶部と、ネットワークから入手したデータに基づき前記第1の制御対象機器リストの更新が可能であり、充電時に流れる電流により充電開始を検出し、充電開始後、前記第1の制御対象機器リストのリモコンコードを前記赤外線送信部から送信する端末制御部と、を備える携帯電子機器が提供される。
【0014】
本発明の第3の視点によれば、赤外線受信が可能な赤外線受信部と、少なくても2以上の方向にリモコンコードの送信が可能なリモコンコード送信部と、前記赤外線受信部において受信したリモコンコードを前記リモコンコード送信部により送信する充電器制御部と、を備える携帯電子機器用充電器が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明の各視点によれば、設置場所に関わらず各家電製品においてリモコンコードの受信が可能であり、送信するリモコンコードの更新・変更が可能なリモコンコード送信システム、携帯電子機器及び携帯電子機器用充電器が、提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の概要を説明するための図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るリモコンコード送信システム全体を示す図である。
【図3】図2に示す携帯電子機器の折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【図4】図2に示す携帯電子機器の開いた状態を示す斜視図である。
【図5】図2に示す携帯電子機器の内部構成を示すブロック図である。
【図6】制御対象機器リストの一例を示す図である。
【図7】図2に示す充電器を上面から見た場合の平面図である。
【図8】図2に示す充電器を側面から見た場合の側面図である。
【図9】図2に示す充電器の内部構成を示すブロック図である。
【図10】第1の実施形態に係るリモコンコード送信システムの動作を示すフローチャートである。
【図11】第2の実施形態に係る充電器の内部構成を示すブロック図である。
【図12】第2の実施形態に係るリモコンコード送信システムの動作を示すフローチャートである。
【図13】第3の実施形態に係る充電器の平面図である。
【図14】第3の実施形態に係る充電器の内部構成を示すブロック図である。
【図15】図13に示す充電器のリモコンコード表示部に表示する内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
初めに、図1を用いて実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。
【0018】
携帯電子機器の充電器は部屋の隅に置かれることが多く、置く場所によっては必ずしも制御対象となる機器にリモコンコードが到達するとはいえない。また、制御対象機器のリモコンコードは年々増加するものであり、その全てを予め携帯電子機器に記憶しておくことはできない。
【0019】
そこで、図1に示すリモコンコード送信システムを提供する。図1に示すリモコンコード送信システムは、赤外線送信が可能な赤外線送信部と、制御対象機器とリモコンコードの対応関係を示す第1の制御対象機器リストを保持する記憶部と、を備える携帯電子機器を含む。さらに、赤外線受信が可能な赤外線受信部と、全ての方向にリモコンコードの送信が可能なリモコンコード送信部と、を備える携帯電子機器用充電器を含む。
【0020】
携帯電子機器は、必要に応じてネットワークから入手したデータに基づいて、第1の制御対象機器リストの更新を行なう。そして、ユーザが携帯電子機器を携帯電子機器用充電器に装着すると、充電が開始され、充電開始を契機として携帯電子機器から第1の制御対象機器リストに記載されているリモコンコードを赤外線送信部から送信する。その後、携帯電子機器用充電器は、赤外線受信部において受信したリモコンコードをリモコンコード送信部により、携帯電子機器用充電器を中心として少なくても2方向にリモコンコードを送信する。より好ましくは、携帯電子機器用充電器を中心にして円周状(全方向)にリモコンコードを送信する。
【0021】
その結果、ユーザが帰宅した際に、携帯電子機器を携帯電子機器用充電器に装着すると、予め定めたリストに従って、部屋にある家電製品のリモコンコードを送信することになり、それぞれの家電製品のリモコンをそれぞれの家電製品に向けて操作する必要がなくなる。携帯電話を初めとした携帯電子機器は広く普及し、外出先から帰宅した際に、これらの携帯電子機器を充電することが多いことに着目し、携帯電子機器の充電(携帯電子機器用充電器への装着)を契機として複数の家電製品の電源をオンにすることができる。
【0022】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。図2は、本実施形態に係るリモコンコード送信システム全体を示す図である。本実施形態に係るリモコンコード送信システムは、携帯電子機器1、充電器2、インターネット3から構成されている。
【0023】
携帯電子機器1は、折り畳み可能な携帯電子機器である。図3は、携帯電子機器1の折り畳んだ状態を示す斜視図である。携帯電子機器1の底面には、充電に用いる充電端子10と、赤外線送信が可能な赤外線送信部11が設けられている。図4は、携帯電子機器1の開いた状態を示す斜視図である。携帯電子機器1は、表示部12と、操作部13を備えている。ユーザは、操作部13により操作を行ない、操作に必要な情報は表示部12に表示される。
【0024】
図5は、携帯電子機器1の内部構成を示すブロック図である。携帯電子機器1は、充電端子10と、赤外線送信部11と、表示部12と、操作部13と、無線通信部14と、端末制御部15と、記憶部16から構成されている。充電端子10、赤外線送信部11、表示部12、操作部13に関する説明は上述の通りである。
【0025】
携帯電子機器1は、無線通信部14を介してインターネット3にアクセス可能である。端末制御部15は、表示部12、操作部13、赤外線送信部11、無線通信部14の各部をそれぞれ制御する。携帯電子機器1に必要な情報は、記憶部16に記憶されている。端末制御部15では、携帯電子機器1が充電器2に接続され、充電が始まると、充電中に流れる電流により、充電が開始したことの検出が可能であるとする。
【0026】
また、記憶部16には制御対象機器リストが保持されている。制御対象機器リストとは、携帯電子機器1を充電器2に置くことを契機として、電源をオンにしたい機器の一覧である。図6に、制御対象機器リストの一例を示す。図6には、制御対象機器とその制御対象機器に対応したリモコンコード(送信データ)が示されている。なお、送信データは16進数のデータとして表示している。図6から、テレビの電源をオンにする際には送信データとして48ビットのデータ送信が必要であり、照明の点灯には32ビットのデータが必要であることがわかる。
【0027】
制御対象機器リストの作成は、携帯電子機器1の操作部13及び表示部12を用いて行なう。代表的なメーカの機器におけるリモコンコードは記憶部16に記憶されており、ユーザがメーカ名と機器を選択すれば作成可能となっている。一方、記憶部16に記憶されていないメーカの機器であれば、無線通信部14を通じてインターネット3から必要な情報(リモコンコード)をダウンロードする。その後、ダウンロードした情報から、制御対象機器リストを作成する。
【0028】
次に、充電器2について説明する。図7は、充電器2を上面から見た場合の平面図である。充電器2は、リモコンコード送信部20、端末装着部21、電源コード22、から構成されている。
【0029】
リモコンコード送信部20は、充電器2の周囲360°方向にリモコンコード(赤外線信号)の送信が可能であり、複数の赤外線LED(Light Emitting Diode)が等間隔に配置されている。
【0030】
充電器2には、電源コード22を介して電力の供給が行なわれる。
【0031】
端末装着部21は、携帯電子機器1の充電を行なう際に、携帯電子機器1を挿入する場所であり、端末装着部21の底面に、充電端子部211、赤外線受信部212、スイッチ213が設けられている。
【0032】
携帯電子機器1の充電は、充電端子部211を介して行なわれる。赤外線受信部212では、携帯電子機器1の赤外線送信部11が送信する信号を受信する。また、スイッチ213により、携帯電子機器1が挿入されたことを検出できる。
【0033】
図8は、充電器2を側面から見た場合の側面図である。図7及び図8から、リモコンコード送信部20は円周状に配置されていることがわかる。
【0034】
図9は、充電器2の内部構成を示すブロック図である。充電器2は、リモコンコード送信部20と、充電端子部211と、赤外線受信部212と、スイッチ213と、充電器制御部23から構成されている。リモコンコード送信部20、充電端子部211、赤外線受信部212、スイッチ213は上述の通りであり、その説明は省略する。
【0035】
充電器制御部23は、リモコンコード送信部20及び赤外線受信部212の制御を行ない、スイッチ213により、携帯電子機器1が挿入されたことを検出する。
【0036】
次に、図10を用いて本実施形態に係るリモコンコード送信システムの動作について説明する。図10は、本実施形態に係るリモコンコード送信システムの動作を示すフローチャートである。
【0037】
ステップS01では、充電器2において、携帯電子機器1が充電器2に挿入されたことを検出する。その際の検出は、スイッチ213の状態が変化することにより行なう。
【0038】
ステップS02では、携帯電子機器1において、充電端子に充電電流が流れることを検出して、充電開始を検出する。同時に、充電開始は携帯電子機器1が充電器2に挿入されたものと判断する。
【0039】
ステップS03では、携帯電子機器1において、制御対象機器リストに記載されたリモコンコードを順に赤外線送信部11を通じて送信する。
【0040】
ステップS04では、充電器2の赤外線受信部212において、携帯電子機器1から送信されるリモコンコードを受信する。
【0041】
ステップS05では、充電器2の充電器制御部23において、受信したデータのパリティチェック等を行ない、受信したリモコンコードの有効性を判断した後、受信したリモコンコードをリモコンコード送信部20から送信する。
【0042】
以上のように、携帯電子機器1を充電器2に挿入(充電開始)したことを契機として、予め作成した制御対象機器リストに記載されたリモコンコードを充電器2のリモコンコード送信部20を通じて送信することにより、充電器2が部屋の隅に置かれているような場合であっても各家電製品がリモコンコードを受信することができる。リモコンコード送信部20では、赤外線LEDが円周状に配置されており、周囲360°方向にリモコンコードを送信できるためである。
【0043】
また、インターネット3を通じて最新の家電製品に対応したリモコンコードを入手することが可能であり、部屋の家電製品が変わり制御対象の機器が変更になったとしても制御対象機器リストの作成・更新が可能となる。
【0044】
このように、携帯電子機器1とその充電器2を使ってリモコンコード送信システムを構築することにより、帰宅時に携帯電子機器1を充電器2に置くだけで各家電製品を日常使用している状態にすることができる。
【0045】
なお、本システムにおいては、制御対象となっている家電製品を個別に操作することはできないが、各家電製品は電源をオフしたときの状態を覚えておき、電源をオンするとその状態を復帰させるため問題とならない。例えば、テレビであれば特定のチャンネルを視聴している状態で、電源のオフ・オンをすれば電源オフ前のチャンネル及び音量で復帰する。
【0046】
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第1の実施形態においては、制御対象機器リストを携帯電子機器1で記憶する場合について説明した。本実施形態においては、制御対象機器リストは充電器2aでも保持する場合について説明する。
【0047】
なお、本実施形態に係る携帯電子機器1a及び充電器2aの概観は、携帯電子機器1及び充電器2と同じであるため、その説明は省略する。
【0048】
図11は、本実施形態に係る充電器2aの内部構成を示すブロック図である。図11において、図9と同一構成要素には、同一の符号を表し、その説明を省略する。充電器2と充電器2aとの相違点は、制御対象機器リストを記憶するリモコンコード記憶部24を備える点である。携帯電子機器1aの構成は変わらないが、端末制御部15における制御が異なる。
【0049】
次に、本実施形態に係るリモコンコード送信システムの動作について、図12を参照して説明する。ステップS11及びステップS12については、それぞれステップS01及びS02と差異はないため、その説明は省略する。
【0050】
ステップS13では、携帯電子機器1aの端末制御部15において、制御対象機器リストの更新が行なわれたか否かを確認する。
【0051】
ステップS14では、制御対象機器リストの更新が行なわれていなければステップS15に遷移する。制御対象機器リストの更新が行なわれていればステップS17に遷移する。
【0052】
ステップS15では、携帯電子機器1aの赤外線送信部11から充電器2aの間で取り決めたリスト維持情報を送信する。リスト維持情報は、携帯電子機器1aで保持する制御対象機器リストの更新が行なわれていないことを示す情報である。
【0053】
ステップS16では、充電器2aはリスト維持情報を受信したので、リモコンコード記憶部24に記憶している制御対象機器リストに従って、リモコンコードの送信を行なう。
【0054】
ステップS17〜S19は、ステップS03〜S05と差異はないため、その説明を省略する。
【0055】
ステップS20では、充電器2aにおいて、リモコンコード記憶部24に記憶した制御対象機器リストの更新を行なう。即ち、本実施形態において、リスト維持情報を受信せず、携帯電子機器1aから制御対象機器のリモコンコードを受信しているので、携帯電子機器1aの持つ制御対象機器リストと充電器2aの持つ制御対象機器リストの同期を取るためである。
【0056】
このように、充電器2aにおいても、制御対象機器リストを保持することによって、携帯電子機器1aの持つ制御対象機器リストが更新された場合のみ携帯電子機器1aから制御対象機器リストが送信されてくる。その結果、携帯電子機器1aと充電器2a間の通信時間が減少し、携帯電子機器1aが充電器2aに挿入されると直ぐに、リモコンコードを各家電製品に向けて送信することが可能となる。
【0057】
[第3の実施形態]
続いて、第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第1及び第2の実施形態においては、充電器2又は2aにおいて制御対象機器リストの操作することができなかった。本実施形態では、充電器2bで制御対象機器リストの変更・更新を行なう場合について説明する。
【0058】
図13は、本実施形態に係る充電器2bの平面図である。図13において、図7と同一構成要素には、同一の符号を表し、その説明を省略する。図7に示す充電器2との相違点は、リモコンコード表示部25とリモコンコード選択部26を備える点である。
【0059】
図14は、充電器2bの内部構成を示すブロック図である。図14において、図11と同一構成要素には、同一の符号を表し、その説明を省略する。
【0060】
リモコンコード表示部25は、リモコンコード記憶部24に記憶している制御対象機器リストの内容を表示する。リモコンコード選択部26は、リモコンコード表示部25に表示された内容を選択する際に使用する。リモコンコード選択部26は、十字キーと決定キーを備えるものとする。
【0061】
図15は、リモコンコード表示部25に表示する内容の一例である。図15を見たユーザは、リモコンコード選択部26を使って、充電器2bから送信するリモコンコード(家電製品)の選択を行なうことができる。充電器制御部23では、無効と設定されたリモコンコードについては、リモコンコード送信部20から送信を行なわない。
【0062】
このように、部屋の家電製品を廃棄等により部屋から撤去された場合であっても、充電器2bで送信するリモコンコードの選択を行なうことにより、携帯電子機器を使わず手軽に制御対象とする機器を選択することができる。その結果、不要なリモコンコードの送信が行なわれず、必要なリモコンコードのみ迅速に送信することが可能になる。
【0063】
なお、上記の特許文献等の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0064】
1、1a 携帯電子機器
2、2a、2b 充電器
3 インターネット
10 充電端子
11 赤外線送信部
12 表示部
13 操作部
14 無線通信部
15 端末制御部
16 記憶部
20 リモコンコード送信部
21 端末装着部
22 電源コード
23 充電器制御部
24 リモコンコード記憶部
25 リモコンコード表示部
26 リモコンコード選択部
211 充電端子部
212 赤外線受信部
213 スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線送信が可能な赤外線送信部と、
制御対象機器とリモコンコードの対応関係を示す第1の制御対象機器リストを保持する記憶部と、
を備える携帯電子機器と、
赤外線受信が可能な赤外線受信部と、
少なくても2以上の方向にリモコンコードの送信が可能なリモコンコード送信部と、
を備える携帯電子機器用充電器と、
を含み、
前記携帯電子機器は、ネットワークから入手したデータに基づき前記第1の制御対象機器リストの更新が可能であり、前記携帯電子機器用充電器による充電が始まると、前記第1の制御対象機器リストのリモコンコードを前記赤外線送信部から送信し、
前記携帯電子機器用充電器は、前記赤外線受信部において受信したリモコンコードを前記リモコンコード送信部により送信することを特徴とするリモコンコード送信システム。
【請求項2】
前記携帯電子機器用充電器は、さらに、制御対象機器とリモコンコードの対応関係を示す第2の制御対象機器リストを保持するリモコンコード記憶部を備え、
前記携帯電子機器は、前記携帯電子機器用充電器による充電が開始した際に、前記第1の制御対象機器リストが更新されていなければ、前記第1の制御対象機器リストが更新されていないことを示すリスト維持情報を前記赤外線送信部から送信し、前記携帯電子機器用充電器は、前記赤外線受信部から前記リスト維持情報を受信した場合には、前記第2の制御対象機器リストのリモコンコードを前記リモコンコード送信部から送信する請求項1のリモコンコード送信システム。
【請求項3】
前記携帯電子機器用充電器は、前記第2の制御対象機器リストを前記赤外線受信部で受信したリモコンコードに基づいて更新する請求項2のリモコンコード送信システム。
【請求項4】
前記携帯電子機器用充電器は、さらに、前記第2の制御対象機器リストの表示が可能なリモコンコード表示部と、
前記第2の制御対象機器リストを変更するための操作を受け付けるリモコンコード選択部と、
を備え、
前記携帯電子機器用充電器は、前記第2の制御対象機器リストにおいて、リモコンコードの送信対象となっているリモコンコードを前記リモコンコード送信部から送信する請求項3のリモコンコード送信システム。
【請求項5】
赤外線送信が可能な赤外線送信部と、
制御対象機器とリモコンコードの対応関係を示す第1の制御対象機器リストを保持する記憶部と、
ネットワークから入手したデータに基づき前記第1の制御対象機器リストの更新が可能であり、充電時に流れる電流により充電開始を検出し、充電開始後、前記第1の制御対象機器リストのリモコンコードを前記赤外線送信部から送信する端末制御部と、
を備えることを特徴とする携帯電子機器。
【請求項6】
前記端末制御部は、充電開始後、前記第1の制御対象機器リストが更新されていなければ、前記第1の制御対象機器リストが更新されていないことを示すリスト維持情報を前記赤外線送信部から送信する請求項5の携帯電子機器。
【請求項7】
赤外線受信が可能な赤外線受信部と、
少なくても2以上の方向にリモコンコードの送信が可能なリモコンコード送信部と、
前記赤外線受信部において受信したリモコンコードを前記リモコンコード送信部により送信する充電器制御部と、
を備えることを特徴とする携帯電子機器用充電器。
【請求項8】
さらに、制御対象機器とリモコンコードの対応関係を示す第2の制御対象機器リストを保持するリモコンコード記憶部を備え、
前記充電器制御部は、携帯電子機器が保持する制御対象機器とリモコンコードの対応関係を示す第1の制御対象機器リストが更新されていないことを示すリスト維持情報を、前記赤外線受信部から受信した場合には、前記第2の制御対象機器リストのリモコンコードを前記リモコンコード送信部から送信する請求項7の携帯電子機器用充電器。
【請求項9】
前記充電器制御部は、前記第2の制御対象機器リストを前記赤外線受信部で受信したリモコンコードに基づいて更新する請求項8の携帯電子機器用充電器。
【請求項10】
さらに、前記第2の制御対象機器リストの表示が可能なリモコンコード表示部と、
前記第2の制御対象機器リストを変更するための操作を受け付けるリモコンコード選択部と、
を備え、
前記充電器制御部は、前記第2の制御対象機器リストにおいて、リモコンコードの送信対象となっているリモコンコードを前記リモコンコード送信部から送信する請求項9の携帯電子機器用充電器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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