説明

リモートメンテナンスシステム及び中継ユニット

【課題】医療機器の設置場所を問わず、ある程度長期の稼働を確保する。
【解決手段】点検対象構成要素と、第1の電源部と、第1の電源部をオンオフ制御する第1の電源制御部と、前記点検対象構成要素の状態を点検する点検手段と、点検手段による点検結果に基づく情報を送信する第1の通信部とを備える医療機器10と、第2の電源部と、第2の電源部を自動的にオンオフ制御する第2の電源制御部と、前記医療機器10と通信を行う第2の通信部とを備える中継ユニット20とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、各種の医療機器の状態を点検し管理を行うリモートメンテナンスシステム、及びこのリモートメンテナンスシステムに用いられる中継ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の装置としては、筐体内に設置された非常用装置の取り出しまたは異常状態を検出して管理装置へ通知するものがある(特許文献1、2、3参照)。このような装置にあっては、取り出し監視が必要であることから常時監視を行う必要があり、このために商用電源等の電力供給が必須である。このため、設置場所に制約があり、どのような場所においても適用できるというものではない。また、商用電源に代えて大型のバッテリを用いるように構成することも考えられるが、バッテリ切れの対策が必要であるため長い時間の使用には向かない。遠隔地に設置された場合、頻繁にバッテリ交換もできず、問題が残る。
【0003】
また、医療機器を収納可能な装置の場合、該装置は大型化する。さらに、医療機器自体が大きい場合は、該装置が医療機器を収納できない。
【0004】
また、AEDに受信器を内蔵させて外部からメンテナンスなどの注意喚起情報を送って、AEDユーザに知らせる構成のものも知られている(特許文献4、図5の説明参照)。この装置では、AEDを用いるユーザがメンテナンスの必要性等を知らせることができるが、AEDを管理する専門的な業者がAEDのメンテナンスに用いることはできない。また、AED自体が故障した場合などは、注意喚起情報を送ることも知らせることもできない。さらに、AEDが情報の受信などの処理を行っている場合、AEDの使用が待たされるなどの影響も懸念される。
【0005】
更に、各病院内の医療機器をLANを介してプロセッサにより監視するようにし、各病院間とサービスセンタのコンピュータをネットワークにより接続するようにして、メンテナンスを行うシステムも知られている(特許文献5参照)。このシステムは大掛かりであり、当然に医療機器の監視は常時行われるもので、商用交流のような常時電源供給を行い得る環境が前提となっている。従って、医療機器の設置場所を問わないような環境では適用できないものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−58442号公報
【特許文献2】特開2007−244804号公報
【特許文献3】特開2006−043270号公報
【特許文献4】特表2008−525084号公報
【特許文献5】特開2002−233504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記のような医療機器のリモートメンテナンスシステムにおける現状に鑑みてなされたもので、その目的は、医療機器の設置場所を問わないような環境に適用することができ、特に商用電源の供給がなくともある程度長期の稼働を確保することが可能なリモートメンテナンスシステムを提供することである。また、係るリモートメンテナンスシステムに適用することが可能な中継ユニットを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムは、点検対象構成要素と、第1の電源部と、第1の電源部をオンオフ制御する第1の電源制御部と、前記点検対象構成要素の状態を点検する点検手段と、点検手段による点検結果に基づく情報を送信する第1の通信部とを備える医療機器と、第2の電源部と、第2の電源部を自動的にオンオフ制御する第2の電源制御部と、前記医療機器と通信を行う第2の通信部とを備える中継ユニットとを具備することを特徴とする。
【0009】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、中継ユニットは、更に保守センタ装置と通信を行う第3の通信部とを備え、第2の通信部により受信した情報に基づき第3の通信部を介して保守センタ装置に備えられた第4の通信部と通信を行うことを特徴とする。
【0010】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、保守センタ装置は、更に所定の管理者と通信可能な第5の通信部を備え、中継ユニットから送られた情報に基づくメッセージを管理者へ送信可能であることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、第2の電源制御部は、所定の間隔又は所定の時刻で自動的に第2の電源部をオンとし、点検結果に基づく情報を医療機器から受信し、この情報に基づく情報を保守センタ装置へ送信した後に、自動的に第2の電源部をオフとすることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、第1の電源制御部は、所定の間隔又は所定の時刻で第1の電源部をオンとし、点検手段による点検結果に基づく情報を中継ユニットへ送信した後、第1の電源部をオフとすることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、中継ユニットの第2の電源制御部は、医療機器の第1の電源部がオンとなるより先に第2の電源部をオンとするように設定されることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、医療機器と中継ユニットと保守センタ装置のいずれかに、点検結果に基づき点検対象構成要素との正常異常を判定する判定部を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、保守センタ装置は、判定部により、異常と判定された場合に、第5の通信部を介して、所定の管理者へ送信することを特徴とする。
【0016】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、保守センタ装置は、第1乃至第4の通信部を介して、中継ユニットと医療機器の各種設定情報の変更及び更新を行うことを特徴とする。
【0017】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、点検項目には少なくとも、第1の電源部の電力残量と点検対象構成要素である附属品の使用期限のいずれかを含むことを特徴とする。
【0018】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、点検項目には、ユーザの要求による、医療機器、中継ユニット、保守センタ装置、管理者への通知のうち少なくともいずれかの動作確認の結果を含むことを特徴とする。
【0019】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、医療機器から送信する情報には、
医療機器の識別情報や設置場所に関する情報を付加できることを特徴とする。
【0020】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、判定部は、医療機器と中継ユニットとの間で通信ができない場合、点検結果を異常とすることを特徴とする。
【0021】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、中継ユニットは、第3の通信部により保守センタ装置へ情報を送信する際に、情報に中継ユニットに関する情報をも付加できることを特徴とする。
【0022】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、医療機器と中継ユニットとは更に医療機器と中継ユニットとが通信可能となった場合に時間同期をとることを特徴とする。
【0023】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、第2の電源制御部は、医療機器と通信リンクが確立したときから所定時間が経過した後に、第2の電源制御部により第2の電源部をオンにすることを特徴とする。
【0024】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、第2の電源制御部は、
医療機器と通信リンクが確立した後に、医療機器と中継ユニットとが時間同期をとることを特徴とする。
【0025】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、第1の電源制御部は、自動的にまたは外部操作のいずれによっても第1の電源部をオンオフ制御可能であることを特徴とする。
【0026】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、医療機器は、AEDであることを特徴とする。
【0027】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、第1の電源部と第2の電源部とは同一であることを特徴とする。
【0028】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、第1の電源部と第2の電源部の少なくとも一方は、バッテリ(電池)であることを特徴とする。
【0029】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、第1の通信部と第2の通信部の間の通信は、近距離の無線通信により行われることを特徴とする。
【0030】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、中継ユニットは、第2の通信部により受信した情報を、所定時間経過後に、第3の通信部を介して保守センタ装置に送信することを特徴とする。
【0031】
本発明に係る中継ユニットは、医療機器と中継ユニットと保守センタ装置を含む構成されるリモートメンテナンスシステムに用いられる中継ユニットであって、バッテリと、所定の間隔又は所定の時刻で前記バッテリをオンオフするバッテリ制御部と、自己点検に基づく情報を送信する医療機器と近距離の無線通信可能な無線通信部と、前記無線通信部により取得した医療機器からの情報に応じた情報を保守センタ装置へ送信するための通信部と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、医療機器が第1の電源部をオンオフ制御する第1の電源制御部を備えているため点検手段による点検などのときに電源をオンとすれば良く電力消費を抑制することができ商用電源の無い環境に配置可能であるばかりでなく、中継ユニットについても、第2の電源部を自動的にオンオフ制御する第2の電源制御部を備えているため医療機器及び保守センタ装置と通信を行う場合にのみ電源をオンとすれば良く電力消費を抑制することができ商用電源の無い環境に配置できる効果を有する。これまで設置場所を理由にリモートメンテナンスができなかった医療機器に対しても、リモートメンテナンスが可能となる。特に、医療機器と中継ユニットの起動時間の同期を取ることにより、最低限の電力消費で実現可能な構成となるため、相当の長期にわたってバッテリによる電力によりリモートメンテナンスが可能となるという優れた特徴を有する。さらに、多数の医療機器を保有する医療施設に当該システムを適用した場合にも、中継ユニットが医療機器に近接配置されればよいため、その医療機器の設置場所を特段考慮することなく、保守センタで一括管理することも可能となる。
【0033】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、中継ユニットは医療機器に近接配置されればよいため、医療機器自体の大きさに依存せずリモートメンテナンスが可能となる。
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、保守センタ装置は、中継ユニットから送られた情報に基づくメッセージを管理者へ送信するので、所要の場合に管理者へ必要なメッセージを送って医療機器の保守を行うようにすることができる。よって、問題点を早期かつ的確に把握でき、それに伴う部材の手配なども迅速に対応可能となり、問題点の早期解決を図ることができる。
【0034】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、医療機器と中継ユニットと保守センタ装置のいずれかに、点検結果に基づき点検対象構成要素との正常異常を判定する判定部を備えるので、人が介在することなく、正常異常の判定が所要の装置において可能である。また、この場合に所定の管理者へ通知することにより、医療機器の保守を行うようにすることができ、便利である。特に点検部による点検結果が異常時にのみ管理者への送信可能とすることで、必要なメッセージのみを管理者へ送信可能とする。
【0035】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、医療機器と中継ユニットが別体であり、医療機器と中継ユニットとの通信ができない場合、点検結果を異常とするので、医療機器の故障などの理由による点検結果に基づく情報が収集できない場合に医療機器が異常として対処することができ、より安全かつ確実にリモートメンテナンスを行うことが可能である。また、中継ユニットが保守センタへ送信するなどの処理を行っていても、医療機器は別体であるため、その影響を受けることなく、使用が待たされるなどの影響はない。
【0036】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムでは、中継ユニットは第2の通信部により受信した情報を、所定時間経過後に、第3の通信部を介して保守センタ装置に送信するので、多数の中継ユニットが存在する場合であっても送信が分散されるため、保守センタの負荷が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係るリモートメンテナンスシステムの実施形態の概念的構成図。
【図2】本発明に係るリモートメンテナンスシステムを構成する医療機器の実施形態を示すブロック図。
【図3】本発明に係るリモートメンテナンスシステムを構成する中継ユニットの実施形態を示すブロック図。
【図4】本発明に係るリモートメンテナンスシステムを構成する保守センタ装置の実施形態を示すブロック図。
【図5】本発明に係るリモートメンテナンスシステムの実施形態に備えられるメモリテーブルの内容の一例を示す図。
【図6】本発明に係るリモートメンテナンスシステムの実施形態に備えられるメモリテーブルの内容の一例を示す図。
【図7】本発明に係るリモートメンテナンスシステムを構成する保守センタ装置から送られる電子メールの内容の一例を示す図。
【図8】本発明に係るリモートメンテナンスシステムの実施形態による初期設定の処理を示すシーケンス図。
【図9】本発明に係るリモートメンテナンスシステムの実施形態によるリモートメンテナンス動作を示すタイムチャート。
【図10】本発明に係るリモートメンテナンスシステムの実施形態による医療機器と中継ユニット間のリモートメンテナンス動作を示すシーケンス図。
【図11】本発明に係るリモートメンテナンスシステムの実施形態による中継ユニットと保守センタ装置間のリモートメンテナンス動作を示すシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下添付図面を参照して、本発明に係るリモートメンテナンスシステム及び中継ユニットの実施例を説明する。各図において同一の構成要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。図1には、リモートメンテナンスシステムの実施形態の概念的構成図が示されている。このリモートメンテナンスシステムは、医療機器10と中継ユニット20と保守センタ装置30により構成されている。医療機器10と中継ユニット20とは、通常複数台存在する。また、医療機器10と中継ユニット20とは基本的に1対1に対応するが、中継ユニット20が複数の医療機器10に対応する構成とすることができる。
【0039】
この実施形態において医療機器10は、図2に示す構成を有するAED(自動体外式除細動器)を例とする。医療機器10には各部を制御するCPU11が備えられており、CPU11にはメモリ12が接続されている。メモリ12には、AEDとして機能する場合に実行するプログラムや自動点検のプログラム、当該医療機器の識別情報(製造番号、装置IDなど)や設置場所に関する情報等が格納されている。また、メモリ12はワーキングメモリとしても用いられる。
【0040】
更に、CPU11には、表示部13、スピーカなどの音声発生部14、各種スイッチを含む操作部15、第1の通信部としての通信部16、I/Oポート17−1〜17−2が接続されている。I/Oポート17−1にはAED本体部2が接続されており、I/Oポート17〜2には点検処理部18が接続されている。
【0041】
点検処理部18は、AED本体部2、バッテリにより構成されている電源部3及び電極パッド4に接続されており、これらの状態点検を行う。点検処理部18は、例えば、AED本体部2について、その回路機能が適切に動作するか等の点検処理を行い、電源部3に対して、適正な出力があるかの点検また残量検出等の点検処理を行い、付属品である電極パッド4について、適正なインピーダンスが保持されているか又は有効期限切れか等の点検処理を行う。
【0042】
第1の電源部である電源部3は、通常はオフ状態であり、AED筐体の蓋が開けられると各部へ電源供給を行い、電源オンとする。上記オフ状態においてもCPU11はスリープモードの電源供給を受けており、自らが有しているタイマにより所定のとき(例えば、1日1回所定時刻)に電源をオンとして、通信部16、I/Oポート17−2、点検処理部18へ電源供給を行うように制御する。CPU11は、このように第1の電源制御部として機能している。即ち、電源オンとは、スリープ状態から稼働状態へ移行させる電源の制御を指すものである。なお、当該医療機器は自動的に電源オンオフの制御がなされても良いし、ユーザなどにより外部操作に応じて電源オンオフの制御がされても良い。
【0043】
上記所定時刻になると、CPU11は点検処理部18を制御して点検対象構成要素であるAED本体部2、電源部3、電極パッド4の状態を点検させて点検結果を得る。この点検結果に係る情報は、そのまま或いは加工して送信用の情報として当該医療機器の識別情報(製造番号やロット番号や製品型式など)や設置場所に関する情報等の予め定められた情報を付加して、通信部16から送信する。
【0044】
なお点検対象構成要素は上記に限定されるものではなく、AED以外の医療機器に適用された場合、当該医療機器に応じた点検対象構成要素が含まれる。例えば試薬などを用いる医療機器であれば、該試薬などの残量に関する情報などが含まれてもよい。
【0045】
ここで、点検結果に係る情報を加工するとは、CPU11が判定部として機能し、例えば電源部3のバッテリ残量から正常異常の判定を行って、判定結果を送信するような場合を指す。判定の結果異常であれば、CPU11は表示部13のLEDを点灯するなどして当該医療機器10の異常を表示しておく。また、電源部3や電極パッド4についてはそれぞれ有効期限があり、この情報はメモリ12に記憶してもよいし、電源部3や電極パッド4などの点検対象構成要素が保持していてもよい。CPU11は、点検処理の場合に自らが有しているタイマによる時刻と上記有効期限情報とを比較し、有効期限が切れていれば、有効期限切れを情報として通信部16から送信すると共に、表示部13のLEDを点灯するなどして有効期限切れを表示する。
【0046】
図3に示すように、中継ユニット20には、CPU21が備えられており、CPU21にはメモリ22が接続されている。メモリ22には、CPU21が用いるプログラム、当該中継ユニットの識別情報(製造番号やロット番号や製品型式など)や設置場所に関する情報等が格納されている。また、メモリ22はワーキングメモリとして用いられる。
【0047】
更に、中継ユニット20のCPU21には、第2の通信部である通信部23、第3の通信部である通信部24、表示部25、操作部26が接続されている。通信部23と通信部24は通信手段を構成する。通信部23は、医療機器10の通信部16と通信を行うための構成であり、通信部23と通信部16の間は、例えばbluetoothによるディジタル無線通信等により通信が行われるように構成されている。通信部23と通信部16の間は、近距離に配置されていれば良く、赤外線通信などのような無線通信により接続されても良いし、有線で接続されても良い。
【0048】
中継ユニット20には、第2の電源部としてバッテリである電源部27が備えられており、電源部27は各部へ電力供給を行う。例えば、操作部26の操作により初期設定などの設定を行う場合には、電源部27から各部へ電力を行うモードとなり、操作部26の操作により通常モードに戻されると、CPU21をスリープモードとする電源供給を行う。CPU21は、このスリープモードにおいて、自らが有しているタイマにより所定のとき(例えば、1日1回所定時刻であり、例えば医療機器10と同じ時刻)に電源をオンとして、各部へ電源供給を行うように制御する。CPU21は、このように第2の電源制御部として機能している。なお、上記では、第1の電源部である電源部3と第2の電源部である電源部27を別に構成したが、医療機器と中継ユニットを極めて近接して設けたり、実質的に一体化したりする場合などには、第1の電源部と第2の電源部を同一にしても良い。また、中継ユニットは保守センタ装置へ情報を送信するようにしたが、全部の情報または所定の情報についてユーザへ直接送信するように構成しても良い。
【0049】
また、CPU21にはI/Oポート28を介して点検処理部29が接続されている。点検処理部29は、電源部27のバッテリ残量を検出しCPU21へ通知する。点検処理部29は、電源部27のバッテリ残量以外の点検を行っても良く、例えば、通信部23の状態検出を行ってCPU21へ通知することもできる。
【0050】
上記所定時刻になると、CPU21は点検処理部18を制御して点検対象構成要素である電源部27等の状態を点検させて点検結果を得る。この点検結果に係る情報は、そのまま或いは加工して送信用の情報として当該中継ユニットの識別情報(製造番号やロット番号や製品型式など)や設置場所に関する情報等の予め定められた情報を付加して、通信部16から送信する。
【0051】
また、CPU21が電源部27による電源供給をオンとしたときには、通信部23を介して点検結果に基づく情報を医療機器10から受信し、この情報に基づく情報を保守センタ装置30へ通信部24を介して送信し、その後に電源部27をオフとする。ここにおいても、CPU21は、医療機器10から受信した情報をそのまま或いは加工して送信することになる。加工とは、CPU21が判定部として機能し、正常異常の判定を行って、判定結果を送信するような場合を指す。この送信では、上述の点検処理部18により点検された結果に基づく情報が、医療機器10から受信した情報と共に送られる。また、当該中継ユニット20の識別情報(製造番号やロット番号や製品型式など)等の予め定められた情報を付加して送信する。
【0052】
図4に示すように、保守センタ装置30には、当該装置を統括制御するCPU31が備えられている。CPU31にはメモリ32が接続されている。メモリ32には、CPU31が用いるプログラム、図5に示すようなメンテナンス対象の全医療機器に関するメンテナンス情報が記憶された医療機器テーブルと、図6に示すような全医療機器に対応して設置されている中継ユニットのメンテナンス情報が記憶された中継ユニットテーブルが、データベースとして格納されている。また、更に、メモリ32はワーキングメモリとして用いられる。
【0053】
CPU31には、第4の通信部である通信部33、第5の通信部である通信部34、表示部35、操作部36、ネットワークインタフェース37が接続されている。通信部33は、中継ユニット20の通信部24と通信を行うためのものであり、例えば有線或いは無線の公衆網により接続されており、通信部33と通信部24は、CPU31とCPU21が電子メール通信ソフトウエアにより電子メールの送受信を行うインタフェースとして機能する。通信部34も同様に公衆網に接続されて、CPU31が管理者等の携帯電話機101等へ電子メール通信ソフトウエアにより電子メールの送受信を行うインタフェースとして機能する。
【0054】
ネットワークインタフェース37には、インターネットが接続され、CPU31がデータベースサーバとしての処理を行うことにより、外部からパーソナルコンピュータ102等を介してアクセスを行い情報を参照することができる。この保守センタ装置30にも電源部が備えられており、商用電源からの電力を加工して各部へ供給するものであるが、ここでは図示を省略する。
【0055】
CPU31は、通信部33から点検結果に基づく情報を受け取り、結果をリスト化するなどしてメモリ32のデータベースへ保持する。データベースは、図5に示した医療機器テーブルと図6に示した中継ユニットテーブルとから構成される。医療機器テーブルには、製造番号、装置の状態、設置場所、管理者名、管理者メールアドレス、電源有効期限、電極パッド有効期限、対応中継ユニットの製造番号などが対応付けられて記憶されている。また、中継ユニットテーブルには、製造番号、装置の状態、設置場所、管理者名、管理者メールアドレス、電源有効期限、対応医療機器の製造番号、メール送信基準、待時間TW(点検結果に基づく情報の送信待時間TW)などが対応付けられて記憶されている。このデータベースには、前述の通り、外部からパーソナルコンピュータ102等を介してアクセスして情報を参照することができる。
【0056】
また、CPU31は判定部として、点検結果を用いて正常異常の判定を行い、異常であることが検出された場合、或いは送られてきた情報に異常であることの判定結果が含まれていた場合において、管理者へ通知を行う必要があるかについて判定を行う。この判定の結果、通知を行う必要があると判定した場合には、送信するメッセージを作成し、このメッセージの宛先メールアドレスをメモリ32の上記データベースから取り出し、通信部34を介して携帯電話機101等へ電子メールとして送信する。送信された電子メールは例えば、図6に示されるような内容を有する。例えば、件名I、年月日日時T、内容C、設置場所A、製造番号N、対応内容メッセージMを含むものとする。
【0057】
上記の構成に係るリモートメンテナンスシステムにおいては、初期設定或いはその後の更新設定を行う場合に、相互の通信によって設定が可能に構成されている。この場合のシーケンスは図8に示す通りである。はじめに、保守センタ装置30において施設、製品情報の登録がなされて、前述のデータベースの構築がなされる(S11)。例えば、医療機器と対応の中継ユニット毎に、設定を行う日時が設定用プログラムの起動プログラムに書き込まれる。設定用プログラムは、設定日時に起動され、データベースの対応する情報欄から設定情報が取り出され、送信メールとしてまとめられ、宛先に係る中継ユニット20のメールアドレスが読み出されて、通信部33から中継ユニット20へ設定情報の電子メールが送信される(S12)。
【0058】
上記設定の日時には、設定者(管理者)が中継ユニット20の設置場所に赴き、上記設定情報の電子メールが送信される頃に中継ユニット20の操作部26に備えられている設定ボタンを操作する(S13)。これにより、CPU21が通信部24を介して設定情報の電子メールを受け取り(S14)、設定開始の電子メールを通信部24を介して保守センタ装置30へ送信する(S15)。これにより中継ユニット20では、中継ユニット20として必要な設定情報(保守センタ装置30のメールアドレス、点検結果に基づく情報の送信待時間TWなど)をメモリ22に格納する。また、設定情報として時刻情報が送られて来るので、CPU21は自らのタイマの時刻を設定し動作を開始させる。
【0059】
一方、保守センタ装置30はステップ15に示されている設定開始のメールを受けて、設定者(管理者)の携帯電話機へ設定開始を知らせる電子メールを通信部34を介して送信する(S16)。
【0060】
更に、中継ユニット20のCPU21は通信部23を制御して医療機器10との間で通信リンクを確立するために接続要求コマンドを送信する(S17)。ここで、ステップS16により送信された設定開始を知らせる電子メールは、設定者が受け取っているので、中継ユニット20の設置場所に近い医療機器10の設置場所へ設定者が赴き、医療機器10の蓋を開けて医療機器10を起動する(S18)。
【0061】
医療機器10のCPU11は、中継ユニット20から送られている送信要求コマンドを通信部16を介して受信し(S19)、通信部16から接続応答コマンドを送信する(S20)。このようにして、医療機器10と中継ユニット20間の通信リンクが確立する。通信リンクが確立すると、中継ユニット20のCPU21が通信部23を介して医療機器10に向けられた設定情報(製造番号、装置ID、時刻情報等)を送信する(S21)。
【0062】
上記ステップS21において中継ユニット20から送信された設定情報は、通信部16を介してCPU11に受け取られて基本的にはメモリ12に格納され、設定が完了する。時間情報については、CPU11により取り込まれ、自らのタイマの時刻を設定し動作を開始させる。そこで、CPU11は、設定完了コマンドを用意して通信部16を介して中継ユニット20へ送信する(S22)。
【0063】
設定完了コマンドは、通信部23を介してCPU21が受信し、CPU21は保守センタ装置30へ向けた設定完了の電子メールを用意し、設定情報としてメモリ22に格納された保守センタ装置30のメールアドレスを用いてメールを送信する(S23)。この設定完了の電子メールを受けた保守センタ装置30のCPU31は、設定者の携帯電話機へ設定完了を知らせる電子メールを通信部34を介して送信し(S24)、必要な動作を継続する(S25)。
【0064】
設定者は、設定完了を知らせる電子メールを受け取って、医療機器10の蓋を閉めて医療機器10をスリープモードとし(S26)、また、中継ユニット20も設定完了の電子メールを送信した後にスリープモードとなる(S27)。以上の通りに初期設定処理が行われ、また、更新設定などの場合にも上記初期設定処理に準じた設定処理が行われてもよい。
【0065】
本発明に係るリモートメンテナンスシステムにあっては、医療機器10と中継ユニット20の時刻同期処理が行われる。前述の通り、初期設定の場合にCPU21が保守センタ装置30から送られた時刻情報を受け取って、自らのタイマにセットして起動しても良い。中継ユニット20から医療機器10へ送る時刻情報は送信時の中継ユニット20におけるCPU21のタイマの時刻情報である。時間情報については、CPU11により取り込まれ、自らのタイマの時刻を設定し動作を開始させるため、CPU21とCPU11のそれぞれのタイマの時刻は同期が取られる。図9においては初期同期処理SH1として、この処理が示されている。
【0066】
図9の医療機器(AED)10の時間バーに「3」と示されているのは、一日の所定時刻に行われる点検処理の時間である3秒を示す。この日時点検の結果を得るために、中継ユニット20からポーリングPを行うが、初期同期処理SH1の次からは、ポーリングPに応答した時刻の24時間後から所定時間前(例えば5秒前)に次のポーリングPを開始する設定を行う。或いは、中継ユニット20のCPU21はポーリング開始時刻と、ポーリングPに医療機器10が応答するまでの時間をメモリに記憶し、初期同期処理SH1の次の次のからは、次にポーリングPを開始する時刻を、前2回のポーリングPにおいて医療機器10が自動的又はユーザの外部操作により電源がオンとなり、応答するまでの時間差に基づき前後させて決定して記憶し、開始制御を行う。ポーリング開始時刻は、実質的にCPU21のスリープモードから稼働状態となる時刻であり、この時刻は前回のポーリングにおいて医療機器10が応答し、通信リンクが確立したときから所定時間後である。なお、通信リンクが確立するたびに医療機器10と中継ユニット20の時刻の同期が取られてもよい。
【0067】
図9の医療機器(AED)10の時間バーに「30」と示されているのは、一ヵ月の所定時刻に行われる点検処理の時間である30秒を示す。月時点検では、点検項目が増やされる等しても良い。また、月時点検の場合にCPU11から現在時刻を送信させて、中継ユニット20のCPU21が自らのタイマの時刻を設定することにより時間(時刻)同期を行うようにしても良い。
【0068】
図9の保守センタ装置30から中継ユニット20へ向かう矢印Rは更新設定を示す。更新設定の場合には、前述の初期設定処理の場合と同様の更新設定処理SH2によってCPU11のタイマとCPU21のタイマの同期を図るようにする。
【0069】
図9の中継ユニット20から保守センタ装置30へ向かう矢印Jは、点検結果に基づく情報の中継(送信)を示す。前述の通り、センタ装置30は複数の中継ユニット20からの情報を受け取るので、医療機器の点検時刻が一つに決まっている場合には、各中継ユニット20から一斉に電子メールが送信され、センタ装置30の処理能力を超える虞がある。そこで、前述の通り初期設定では、設定情報に「点検結果に基づく情報の送信待時間TW」を含ませている。「点検結果に基づく情報の送信待時間TW」は、医療機器10の接続応答ACKから中継ユニット20が点検結果に基づく情報を保守センタ装置30へ送信するまでの時間である。この時間は、CPU31の処理能力によるが、数十台の中継ユニット毎に異なっており、数十台毎に例えば20秒程度の間隔が保たれている。これにより、CPU31は膨大な数の中継ユニット20から送信される電子メールを適切に処理することが可能である。
【0070】
図9の中継ユニット20の時間バーにおける第N+1回では、通信のタイムオーバ検出が示されている。つまり、中継ユニット20が所定時刻に起動され、医療機器10に対するポーリングを10秒以上続けても応答がない場合には、タイムオーバとなり、中継ユニット20は保守センタ装置30へ点検結果として通信のタイムオーバによる異常を示す情報を送信する(図示せず)。この場合、異常を送信するまでの、「点検結果に基づく情報の送信待時間TW」は、タイムオーバ検出からとすることができる。
【0071】
図9の保守センタ装置30から管理者(ユーザ)へ向かっている矢印UMは、保守センタ装置30携帯電話機101等への電子メール送信を示している。医療機器10と中継ユニット20と保守センタ装置30のいずれかにおいて、点検結果を用いて正常異常の判定を行い、異常であることが検出された場合に電子メールが該当管理者へ送られる。勿論、判定の結果が正常である場合にも送信するように、データベースのメール送信基準に設定することもできる。
【0072】
以上の通り構成されたリモートメンテナンスシステムにおける通常動作を、図10のシーケンス図に基づき説明する。中継ユニット20のCPU21はスリープモードにおいて、自らが有しているタイマにより前述の通り、所定のとき(例えば、1日1回所定時刻であり、医療機器10と同じ時刻)に電源を各部へ電源供給を行うように制御して、稼働状態となる(S31)。更に、医療機器10へ向けて接続要求コマンドの送信(ポーリング)をする(S32)。
【0073】
医療機器10のCPU11はスリープモードにおいて、自らが有しているタイマにより前述の通り、所定のときに稼働状態へ移行する(S33)。この図10では、医療機器10が遅く稼働しているが、タイマの誤差により医療機器10が早く稼働状態となることもあり得る。CPU11は稼働状態となると、点検処理部18を制御してAED本体部2、電源部3、電極パッド4の状態を点検させて点検結果を得る(S34)。この間もポーリングが続けられており、医療機器10の通信部16が接続要求コマンドを受けて接続応答コマンドを送信する(S35)。これにより通信リンクが確立し、必要な場合に中継ユニット20から更新に係る設定情報が送られて、前述の初期設定処理と同様にして設定情報が設定される(S36)。
【0074】
更に、CPU11はステップS34において点検結果を得ているので、この点結果に基づく情報を通信部16から送信し(S37)、通信部16に通信リンクを切断させてスリープモードへ移行する(S38)。また、中継ユニット20のCPU21は、点結果に基づく情報を通信部23から受信した後に通信リンクを切断させてスリープモードへ移行する(S39)。
【0075】
一方、中継ユニット20と保守センタ装置30との間では、図11に示されるようなシーケンスにより処理が行われる。所要の場合に保守センタ装置30から中継ユニット20へ更新に係る設定情報が送られて、前述の初期設定処理と同様にして設定情報が設定される(S41)。この後、中継ユニット20のCPU21は、スリープモードへ移行する(S42)。その後中継ユニット20のCPU21はスリープモードにおいて、自らが有しているタイマにより前述の通り、所定のときに稼働状態へ移行する(S43)。図10におけるステップS39のスリープモード移行からステップS43までの時間は、「点検結果に基づく情報の送信待時間TW」である。
【0076】
ステップS43に続いてCPU21は通信部24を使用して電子メールを送信するための基地局をサーチし(S44)、電子メールの着信があれば取り込み(S45)、点検処理部29を制御して点検結果を得て、この点検結果に基づく情報及び医療機器10から送られた点検結果に基づく情報を通信部24を介して保守センタ装置30へ送信し(S46)、スリープモードへ移行する(S49)。
【0077】
保守センタ装置30のCPU31は、通信部33を介して点検結果に基づく情報を受け取り、メモリ32のデータベースに反映させると共に点検結果に基づく情報について異常であるかを判定して(S47)、異常である場合には所要の電子メールを作成して通信部34へ介して管理者へ電子メールを送信して(S48)、更に動作を継続する。
【0078】
以上の通り本実施形態では、医療機器10の点検時刻に合わせて中継ユニット20がスリープモードから稼働状態となり医療機器10から点検結果に基づく情報を収集すると共に自らも点検を行って、これら点検結果に基づく情報を保守センタ装置30へ送信して再びスリープモードへ戻るので、電力消費が極めて少なく、バッテリによって長期間のリモートメンテナンスを行うことが可能である。しかも、中継ユニットはバッテリで動作することから設置場所に商用電源がある必要がなく、設置場所が限定されない利点がある。
【0079】
なお、上記の実施形態において第1の電源部である電源部3と第2の電源部である電源部27の双方をバッテリ(電池)により構成したが、これらの少なくとも一方をバッテリ(電池)として構成することも可能である。また、上記実施形態においては、医療機器10をAEDとして説明したが、本発明は血球計数器、心電計、脳波計、ベッドサイドモニタなどの各種医療機器に適用することが可能である。
【0080】
更に、本発明に係るシステムを設置する際(初期設定時)において、点検項目には、ユーザの要求による、医療機器、中継ユニット、保守センタ装置、管理者への通知のうち少なくともいずれかの動作確認の結果を含むようにしても良い。具体的には、医療機器であれば、点検手段が点検対象構成要素の情報を適切に取得できるか、また、第1の通信部が中継ユニットへ適切に送信できているかなどの如く、医療機器が有する機能が正常に動作しているか否かの点検項目が含まれていてもよい。同様に、中継ユニットであれば、第2の通信部で第1の通信部からの情報を適切に取得できるか、第3の通信部が保守センタへ適切に送信できるかなどの中継ユニットが有する機能が正常に動作しているか否かの点検項目が含まれていてもよい。さらに、保守センタ装置であれば、第4の通信部で第3の通信部からの情報を適切に取得できるか、第5の通信部が管理者へ適切に通知できるかなどの保守センタ装置が有する機能が正常に動作しているか否かの点検項目が含まれていてもよい。
【符号の説明】
【0081】
2 AED本体部 3 電源部
4 電極パッド 10 医療機器
11 CPU 13 表示部
14 音声発生部 15 操作部
16 通信部 18 点検処理部
20 中継ユニット 21 CPU
23、24 通信部 25 表示部
26 操作部 27 電源部
29 点検処理部 30 保守センタ装置
31 CPU 33、34 通信部
35 表示部 36 操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
点検対象構成要素と、第1の電源部と、第1の電源部をオンオフ制御する第1の電源制御部と、前記点検対象構成要素の状態を点検する点検手段と、点検手段による点検結果に基づく情報を送信する第1の通信部とを備える医療機器と、
第2の電源部と、第2の電源部を自動的にオンオフ制御する第2の電源制御部と、前記医療機器と通信を行う第2の通信部とを備える中継ユニットと
を具備することを特徴とするリモートメンテナンスシステム。
【請求項2】
中継ユニットは、
更に保守センタ装置と通信を行う第3の通信部とを備え、第2の通信部により受信した情報に基づき第3の通信部を介して保守センタ装置に備えられた第4の通信部と通信を行うことを特徴とする請求項1に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項3】
保守センタ装置は、
更に所定の管理者と通信可能な第5の通信部を備え、中継ユニットから送られた情報に基づくメッセージを管理者へ送信可能である
ことを特徴とする請求項2に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項4】
第2の電源制御部は、
所定の間隔又は所定の時刻で自動的に第2の電源部をオンとし、
点検結果に基づく情報を医療機器から受信し、この情報に基づく情報を保守センタ装置へ送信した後に、自動的に第2の電源部をオフとする
ことを特徴とする請求項2乃至3のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項5】
第1の電源制御部は、
所定の間隔又は所定の時刻で第1の電源部をオンとし、
点検手段による点検結果に基づく情報を中継ユニットへ送信した後、第1の電源部をオフとする
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項6】
中継ユニットの第2の電源制御部は、医療機器の第1の電源部がオンとなるより先に第2の電源部をオンとするように設定される
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項7】
医療機器と中継ユニットと保守センタ装置のいずれかに、点検結果に基づき点検対象構成要素との正常異常を判定する判定部を備える
ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項8】
保守センタ装置は、
判定部により、異常と判定された場合に、第5の通信部を介して、所定の管理者へ送信する
ことを特徴とする請求項7に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項9】
保守センタ装置は、
第1乃至第4の通信部を介して、中継ユニットと医療機器の各種設定情報の変更及び更新を行う
ことを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項10】
点検項目には少なくとも、
第1の電源部の電力残量と点検対象構成要素である附属品の使用期限のいずれかを含む
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項11】
点検項目には、
ユーザの要求による、医療機器、中継ユニット、保守センタ装置、管理者への通知のうち少なくともいずれかの動作確認の結果を含む
ことを特徴とする請求項2乃至10のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項12】
医療機器から送信する情報には、
医療機器の識別情報や設置場所に関する情報を付加できる
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項13】
判定部は、
医療機器と中継ユニットとの間で通信ができない場合、点検結果を異常とする
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項14】
中継ユニットは、
第3の通信部により保守センタ装置へ情報を送信する際に、情報に中継ユニットに関する情報をも付加できる
ことを特徴とする請求項2乃至13のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項15】
医療機器と中継ユニットとは更に
医療機器と中継ユニットとが通信可能となった場合に時間同期をとる
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項16】
第2の電源制御部は、
医療機器と通信リンクが確立したときから所定時間が経過した後に、第2の電源制御部により第2の電源部をオンにする
ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項17】
第2の電源制御部は、
医療機器と通信リンクが確立した後に、医療機器と中継ユニットとが時間同期をとる
ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項18】
第1の電源制御部は、
自動的にまたは外部操作のいずれによっても第1の電源部をオンオフ制御可能である
ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項19】
医療機器は、
AEDである
ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項20】
第1の電源部と第2の電源部とは同一である
ことを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項21】
第1の電源部と第2の電源部の少なくとも一方は、
バッテリ(電池)である
ことを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項22】
第1の通信部と第2の通信部の間の通信は、
近距離の無線通信により行われる
ことを特徴とする請求項1乃至21のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項23】
中継ユニットは、
第2の通信部により受信した情報を、所定時間経過後に、第3の通信部を介して保守センタ装置に送信する
ことを特徴とする請求項2乃至22のいずれか1項に記載のリモートメンテナンスシステム。
【請求項24】
医療機器と中継ユニットと保守センタ装置を含む構成されるリモートメンテナンスシステムに用いられる中継ユニットであって、
バッテリと、
所定の間隔又は所定の時刻で前記バッテリをオンオフするバッテリ制御部と、
自己点検に基づく情報を送信する医療機器と近距離の無線通信可能な無線通信部と、
前記無線通信部により取得した医療機器からの情報に応じた情報を保守センタ装置へ送信するための通信部と、
を具備することを特徴とする中継ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−175566(P2011−175566A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−40567(P2010−40567)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000230962)日本光電工業株式会社 (179)
【Fターム(参考)】