説明

リロケータブル放射線検査装置

【課題】分解/組み立て時の作業労力の低減と作業時間の短縮とを可能とするリロケータブル放射線検査装置を提供する。
【解決手段】分解及び組み立て可能な建物10と、該建物10内に配置され、コンテナCにX線を照射するX線照射装置22、建物10内においてX線照射装置22に対向配置され、コンテナCを透過したX線を検出するX線検出装置23と、建物10の壁部に設けられ、放射線遮蔽性能を有するX線遮蔽壁30とを備え、X線遮蔽壁30は海水Wが収納された放射線遮蔽体50(容器)を組み合わせて形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分解/組み立て自在なリロケータブル放射線検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線検査装置として、固定方式、モバイル方式、リロケータブル方式のものが知られている。このうちリロケータブル方式の放射線検査装置(リロケータブル放射線検査装置)は、分解/組み立て自在な建物内をコンテナ車輌等の検査対象物が通過する間にX線を照射して内容物を検査するものであり、固定方式に比べて、製造費用が低額であると共に再設置が可能なので、様々な場所で放射線検査を行うことが可能であり、またモバイル方式に比べて、法規等による大きさ制限や重量制限がないので、強い放射線を用いて鮮明な検査画像を取得することができる。
【0003】
このようなリロケータブル放射線検査装置では、放射線が外部に漏出することを防止するために、建物の側壁にコンクリート製の放射線遮蔽体を配置する。この放射線遮蔽体は、建物を組み立てた後に側壁に沿って組み上げられる。
下記特許文献1には、このようなリロケータブル放射線検査装置の一例が開示されている。
【特許文献1】特表2003−525448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記放射線遮蔽体は、コンクリート製、かつ、高さL1が約5m、幅L2が約50cm程度の大きさを備えるものであって、比較的重量物である。したがって、従来のリロケータブル放射線検査装置には、建物を組み立てた後の放射線遮蔽体の据付作業と移動する際の放射線遮蔽体の分解作業に多大な労力と時間を要するという問題がある。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、分解/組み立て時の作業労力の低減と作業時間の短縮とを可能とするリロケータブル放射線検査装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために、第1の解決手段として、分解及び組み立て可能な建物と、該建物内に配置され、検査対象物に放射線を照射する放射線照射装置と、建物内において放射線照射装置に対向配置され、検査対象物を透過した放射線を検出する放射線検出装置と、建物の壁部に設けられ、放射線遮蔽性能を有する放射線遮蔽壁とを備え、放射線遮蔽壁は液体が収納された容器を組み合わせて形成される、という手段を採用する。
また、第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、容器を折畳自在とする、という手段を採用する。
第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、放射線遮蔽壁は、複数の容器を少なくとも2列に配列させて形成され、各列の容器は隣り合う列の容器に対してオフセットして配置される、という手段を採用する。
第4の解決手段として、上記第1〜第3の何れかの解決手段において、放射線遮蔽壁は壁部の部位に応じて異なる厚さを有する、という手段を採用する。
第5の解決手段として、上記第1〜第4の何れかの解決手段において、容器は液体の不純物を取り除くフィルタを備える、という手段を採用する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、放射線遮蔽体が、液体が収容された容器を組み合わせて形成されるので、分解/組み立て時における放射線遮蔽体の据付作業/分解作業が容易であり、従来のように多大な労力と作業時間とを必要としない。
例えば海水はX線に対する遮蔽性を有することが知られているが、この海水が収容された容器を組み合わせて放射線遮蔽体を構成することにより、放射線遮蔽体を容易に据え付けることが可能であり、また分解も容易である。
また、容器を折畳可能とすることにより、搬送時の収容スペースを小さくすることができ、搬送時の労力及び時間をさらに軽減することができる。
また、複数の容器と容器枠が放射線遮蔽壁を形成し、所望の高さや長さに対応して放射線が遮蔽しつつ容器を小さいものとすることができる。これにより、搬送時の労力の軽減及び時間の短縮をさらに図ることができる。
また、複数の容器を少なくとも2列に配列させ、かつ、各列の容器を隣り合う列の容器に対してオフセットした位置にして放射線遮蔽体を形成することにより、X線をより確実に遮蔽することができる。
また、壁部の部位に応じて異なる厚さを有するように放射線遮蔽体を形成することにより、壁部の部位に応じてX線の遮蔽能力を容易に調節することができる。
さらに、容器が液体の不純物を取り除くフィルタを備えることにより、液体の改質や腐敗等を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るリロケータブルX線検査装置1(放射線検査装置)の水平断面図である。このリロケータブルX線検査装置1は、分解/組み立て自在な建物10内にX線検査に必要な各種機器が配置されたものである。
【0009】
建物10の内部には、検査室11、X線照射室12、X線検出室13、モニター室14及び電気室15が設けられている。検査室11は、建物10の長手方向に備えられたものであり、側壁11aの一部に、検査対象であるコンテナCを積載した車輌Mが進入する車輌進入口11cと、検査後の車輌Mが退出する車輌退出口11dと、車輌Mの運転手が外部へと退避する運転手退出口11eと、運転手が外部から進入する運転手進入口11fと、車輌Mを車輌進入口11cから車輌退出口11dまで牽引するキャリア21とが設けられている。なお、符号11bは、検査室11の側壁11aのうち特に厚く形成された側壁である。
【0010】
X線照射室12は、上記検査室11の中央から検査室11の長手方向に直交する方向に突出して設けられており、検査室11と仕切られずに検査室11の内部空間に開放されている。このX線照射室12にはX線照射装置22(放射線照射装置)が備えられている。このX線照射装置22は、コンテナCを完全に透過することができる十分なエネルギを備えたX線BをコンテナCに照射するものであって、コンテナCの高さ方向の長さに対してX線Bが均等に照射されるように設定されている。
【0011】
X線検出室13は、検査室11の中央から検査室11の長手方向に直交する方向であってX線照射室12の反対側に突出するように備えられたものであり、検査室11と仕切られずに検査室11の内部空間に開放されている。すなわち、X線検出室13は、上述した検査室11を挟んでX線照射室12と対向するように備えられており、検査室11の内部空間を介してX線照射室12の内部空間に直線状に連通するように設けられている。このX線検出室13には、X線検出装置23(放射線検出装置)が備えられている。このX線検出装置23は、X線照射装置22から照射されてコンテナCを透過したX線B(透過X線)を検出するものであり、複数の検出素子を高さ方向に並べたものである。
【0012】
モニター室14は、検査室11とX線照射室12とに近接するように、車輌進入口11c側に設けられたものであって、両者とは独立した内部空間を有するものである。このモニター室14には、X線視認装置24が備えられている。このX線視認装置24は、X線検出装置23から入力された透過X線検出信号に基づいてコンテナC全体に亘るX線画像を生成してX線画像表示部24aに表示するものである。モニター室14には、X線画像表示部24aに映し出されたコンテナC内のX線画像を評価する検査員が配置される。
【0013】
電気室15は、X線照射室12を挟んでモニター室14の反対側に、検査室11とX線照射室12とに近接するように設けられており、両者とは独立した内部空間を有するものである。この電気室15には、X線照射装置22、X線検出装置23等に電力を供給する電気設備(不図示)が備えられている。
【0014】
このように構成されたリロケータブルX線検査装置1は、X線照射装置22から照射されたX線又はコンテナC等により反射したX線が外部又はモニター室14内に漏洩することを防止するために、図示するように検査室11、X線照射室12、X線検出室13の側壁11a,12a,13aの内部にX線遮蔽壁30(放射線遮蔽壁)が備えられている。
【0015】
また、検査室11、X線照射室12、X線検出室13の側壁11a,12a,13aにおいて、特に高い遮蔽性能が要求される部位には、大きいサイズのX線遮蔽体50を用いることにより他の部位よりも厚いX線遮蔽壁30が形成される。具体的には、線量が多いX線照射室12の側壁12aと、X線検出室13の側壁13aと、この間に位置する検査室11の側壁11aの一部と、検査員等が配置されるモニター室14に隣接する側壁11bとには、他の側壁よりも厚いX線遮蔽壁30が備えられる。
【0016】
図2は、このX線遮蔽壁30の構成を示す斜視図である。
このX線遮蔽壁30は、載置台40に容器であるX線遮蔽体50を複数載置することにより形成されている。載置台40は、軽量鉄骨製であって、軽量ながら十分な強度を有すると共に分解/組み立てが容易に構成されたものである。この載置台40は、検査室内方に内方載置部40aが、外方に外方載置部40bがそれぞれ備えられ、X線遮蔽体50の載置スペースとなる床面41a,41bが数段備えられている。また、載置台40の床面41aと床面41bは、一方が他方に半段オフセットするようにして設けられている。各段の間隔はX線遮蔽体50の高さと同程度である。
【0017】
図3は、X線遮蔽体50の組み立て構成図である。
X線遮蔽体50は、十分な強度を有する六面体外装箱51と、柔軟性を有する六面体バック52と、この六面体バック52に収容された海水W(液体)とから構成されている。具体的には、X線遮蔽体50は、海水Wが充填された六面体バック52が六面体外装箱51にほぼ嵌合状態に収容されて構成されており、六面体外装箱51の強度によって六面体バック52の六面体形状が補強されている。すなわち、このX線遮蔽体50は、二重容器として構成されている。
【0018】
六面体外装箱51は、ポリエチレンから形成されており、例えば段ボール箱のように底面が4つに区分けされて折り畳むことができるものである。六面体バック52は、柔軟合成樹脂で形成されて、上面に液体注出入口52bが形成されると共に当該液体注出入口52bに開閉蓋が設けられたものである。また、液体注出入口52bには海水Wから不純物を除去するフィルタ52cが備えられている。上記六面体バック52は、海水Wが排出された状態においては、その柔軟性によりに折り畳むことができる。このように構成されたX線遮蔽体50は、外部から入射したX線を六面体バック52に収容された海水Wによって遮蔽する。
【0019】
図4は、上記載置台40におけるX線遮蔽体50の配置状態を示す概略構成図であって、図4(a)は上面図であり、図4(b)は側面図である。
X線遮蔽体50は、内方載置部40aと外方載置部40bとにX線遮蔽壁30の高さ方向及び長さ方向に一部を重ねるようにして設けられている。すなわち、X線遮蔽体50は、図4(a)に示すように、内方載置部40aと外方載置部40bの各X線遮蔽体50は、高さ方向において、一方の一つのX線遮蔽体50が他方の隣り合う二つのX線遮蔽体50に隣接するように設けられている。また、X線遮蔽体50は、図4(b)に示すように、X線遮蔽壁30の長さ方向においても、一方の一つのX線遮蔽体50が他方の隣り合う二つのX線遮蔽体50に隣接するように設けられている。
【0020】
次に、本リロケータブルX線検査装置1の作用について説明する。
例えば港のコンテナヤードに設置された本リロケータブルX線検査装置1を移設する場合、本リロケータブルX線検査装置1は、作業員によって分解され、移動用トラックによって次の検査現場に搬送され、作業員によって再度組み立てられる。分解作業では、建物10内に備えられたX線照射装置22やX線検出装置23等の検査機器やユニット化された居住設備が建物10の外部に搬出されて、適宜分別されて移動用トラックに搭載される。そして、引き続いて建物10を構成する各建材が解体される。
【0021】
この際、側壁11a,12a,13a内のX線遮蔽壁30は、初めに載置台40に備えられた各X線遮蔽体50の海水Wが液体注出入口52bから排出される。この排出に際しては、排水ポンプ(不図示)を用いることにより海水Wが各X線遮蔽体50から排水されて、コンテナヤードに隣接した海に廃棄される。なお、X線遮蔽体50から排水された海水Wは、X線の遮蔽に供されたものであるが、汚染されていないので海の生態系への影響や公害が生じることはない。
【0022】
このようにして海水Wが各X線遮蔽体50から排出されると、六面体外装箱51と六面体バック52とは軽量となり、載置台40から容易に移動させることができる。そして、六面体外装箱51と六面体バック52は、各々に折り畳まれて移動用トラックにコンパクトに収容される。また、六面体外装箱51と六面体バック52とが回収されると、載置台40が構成部材毎に解体されて移動用のトラックに積載される。そして、建物10における側壁11a,12a,13aや屋根、梁、柱等が解体されて移動用トラックに積載される。このように、本リロケータブルX線検査装置1は、分解作業において短時間で分解されて移動用トラックに搭載される。
【0023】
そして、分解状態の本リロケータブルX線検査装置1は、次の検査現場(例えばコンテナヤード)まで搬送され、当該検査現場で据付作業を経て組み立てられる。すなわち、建物10を設置するための基礎的な準備作業が終了すると、建物10の側壁、つまり検査室11、X線照射室12、X線検出室13の側壁11a,12a,13aが組み立てられ、さらに屋根が組み立てられる。検査室11の側壁11aを組み立てる際には、当該側壁11a内に配置されるX線遮蔽壁30が組み立てられる。
【0024】
すなわち、X線遮蔽壁30の組み立て作業では、図2に示す載置台40が組み立てられると共に六面体外装箱51が六面体バック52を収容した状態に別途組み立てられる。そして、図4(a),(b)に示したように、載置台40の長さ及び高さ方向において、載置台40の内方載置部40aと外方載置部40bとに一方の一つの六面体外装箱51が他方の隣り合う二つの六面体外装箱51に隣接するように設置される。なお、このようなX線遮蔽壁30の組み立て作業において、X線照射室12の側壁12aとX線検出室13の側壁13aと検査室11の側壁11aの一部とモニター室14に隣接する側壁11bとは、他の側壁よりも厚いX線遮蔽壁30を用いることにより他の側壁よりも厚いX線遮蔽壁30が組み立てられる。
【0025】
さらに、各六面体バック52の液体注出入口52bから給水ポンプによりコンテナヤードに隣接した海から汲み上げた海水Wを注水する。このとき、六面体バック52に設けられたフィルタ52cによって海水W中の藻が不純物として取り除かれる。このようにして全ての六面体バック52が海水Wで満たされることによってX線遮蔽壁30が完成する。
【0026】
このようにしてX線遮蔽壁30が完成すると、X線照射装置22やX線検出装置23等の機器やユニット化された居住設備が建物10内部の各室に取り付けられることにより、本リロケータブルX線検査装置1が完成して据付工事が終了する。そして、このリロケータブルX線検査装置1を用いることにより、コンテナCの検査が行われる。
【0027】
すなわち、運転手は、コンテナCを搭載した車輌Mを車輌進入口11cから検査室11の内部に進入させて所定位置に停止させた後、車輌Mから降車して運転手退出口11eから建物10の外部に退避する。その後、車輌Mはキャリア21によって一定速度で車輌退出口11dに向かって牽引されると共に、これと併行してX線照射装置22から車輌MのコンテナCに向かってX線Bが上下に走査されつつ照射される。そして、コンテナCを透過したX線B(透過X線)がX線検出装置23により順次検出される。そして、X線視認装置24は、X線検出装置23から入力される透過X線検出信号に基づいてコンテナCの全体に亘るX線画像を生成してX線画像表示部24aに表示する。
【0028】
そして、モニター室14内の検査員は、上記X線画像を観察することによりコンテナC内の内容物(貨物)を評価する。なお、車輌Mは、キャリア21によって車輌退出口11dまで牽引された後に、運転手進入口11fから進入した運転手によって運転されることにより建物10から外部へと退出する。上記のようにしてコンテナCのX線検査が行われて、コンテナヤードにおけるコンテナCのX線検査が終了すると、全て終えて別の港に移動することとり、本リロケータブルX線検査装置1は、上述した手順で再度解体されて移設される。
【0029】
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、X線遮蔽壁30が複数のX線遮蔽体50を組み合わせて形成されるので、X線遮蔽壁30の分解/据付が容易であり、よって分解作業及び据付作業の労力を削減することができると共に作業時間を短縮することができる。また、遮蔽を必要とする側壁の長さや高さに柔軟に対応することが可能であると共に、海水WをX線の遮蔽に利用するのでコスト面でも有利である。
【0030】
また、六面体外装箱51と六面体バック52とからなる容器が折畳可能なので、搬送時の収容スペースを小さくすることができる。
また、X線遮蔽体50が放射線遮蔽壁30の厚さ方向に隣接するX線遮蔽体50の一部同士が重なるように配置されるので、X線Bをより確実に遮蔽することができる。
また、X線遮蔽壁30がX線の遮蔽要請が強い部位に厚く設けられるので、側壁の部位に応じてX線の遮蔽能力を容易に調節することができる。
さらに、六面体バック52には海水Wの藻(不純物)を取り除くフィルタが備えられているので、藻による異臭が防止される。
【0031】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)液体は海水Wに限られず、溶液、雨水、塩水、不凍液等を用いても良い。なお、溶液や不凍液のように分解時に海等へ直接廃棄できないものであっても、タンクローリー等を用いることにより、これらと容器を別離して搬送することで搬送が容易となることには変わりがない。
【0032】
(2)容器は六面体外装箱51と六面体バック52とからなる二重容器に限られず、種々の容器を用いることができる。また、搬送時にコンパクトに収容をすることはできないが、必ずしも折り畳み可能な容器でなくてもよい。
【0033】
(3)放射線遮蔽壁は、載置台40とX線遮蔽体50(容器)とからなるものに限られず、例えば容器を直接重ねて形成しても良いし、容器枠を重ねる構成にしても良い。
(4)また、上記実施形態では、側壁内にX線遮蔽壁30を設けるようにしたが、床や屋根内にX線遮蔽壁30を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態に係るリロケータブルX線検査装置1の水平断面図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるX線遮蔽壁30の構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるX線遮蔽体50の組み立て構成図である。
【図4】本発明の一実施形態におけるX線遮蔽体50の配置状態を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0035】
1…リロケータブルX線検査装置(リロケータブル放射線検査装置)
10…建物
22…X線照射装置(放射線照射装置)
23…X線検出装置(放射線検出装置)
30…X線遮蔽壁(放射線遮蔽壁)
50…X線遮蔽体(容器)
51…六面体外装箱
52…六面体バック
52c…フィルタ
B…X線(放射線)
C…コンテナ(検査対象物)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分解及び組み立て可能な建物と、
該建物内に配置され、検査対象物に放射線を照射する放射線照射装置と、
前記建物内において前記放射線照射装置に対向配置され、前記検査対象物を透過した放射線を検出する放射線検出装置と、
前記建物の壁部に設けられ、放射線遮蔽性能を有する放射線遮蔽壁と、を備え、
前記放射線遮蔽壁は、液体が収納された容器を組み合わせて形成される
ことを特徴とするリロケータブル放射線検査装置。
【請求項2】
前記容器は折畳自在であることを特徴とする請求項1に記載のリロケータブル放射線検査装置。
【請求項3】
前記放射線遮蔽壁は、複数の容器を少なくとも2列に配列させて形成され、各列の容器は隣り合う列の容器に対してオフセットして配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のリロケータブル放射線検査装置。
【請求項4】
前記放射線遮蔽壁は、壁部の部位に応じて異なる厚さを有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のリロケータブル放射線検査装置。
【請求項5】
前記容器は、液体の不純物を取り除くフィルタを備えることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のリロケータブル放射線検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−236740(P2009−236740A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−84281(P2008−84281)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】