リング状のゴムマグネット及びこれを有するスピンドルモータ
【課題】ステータコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力されるリング状のゴムマグネット及びこれを有するスピンドルモータを提供する。
【解決手段】本発明によるリング状のゴムマグネット１０ｂは、シート状のゴムマグネットの一面の一端部の角部が９０度以上の鈍角からなり、他端部の角部が９０度以下の鋭角からなり、前記シート状のゴムマグネットの他面の一端部の角部が９０度以下の鋭角からなり、他端部の角部が９０度以上の鈍角からなるものである。
【解決手段】本発明によるリング状のゴムマグネット１０ｂは、シート状のゴムマグネットの一面の一端部の角部が９０度以上の鈍角からなり、他端部の角部が９０度以下の鋭角からなり、前記シート状のゴムマグネットの他面の一端部の角部が９０度以下の鋭角からなり、他端部の角部が９０度以上の鈍角からなるものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、リング状のゴムマグネット及びこれを有するスピンドルモータに関する。
【背景技術】
【０００２】
通常、スピンドルモータは、軸受と回転軸との間に一定の接触区間を維持しながら回転軸が回転することにより、回転特性を維持することができ、これによってハードディスクドライブ、光ディスクドライブ（ＯＤＤ；Ｏｐｉｃａｌ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）などの高速回転を要する記録媒体の駆動手段として広く利用されている。
【０００３】
しかし、従来技術によるスピンドルモータの駆動マグネットの場合、ネオジム（Ｎｄ）材質を用いて成形加工工程により円形のマグネットを製造する。しかし、希土類の独占及び統制供給により希土類の市場内の供給が難しく、原料コストが大幅に上昇するため、前記の方法でマグネットを製造することは難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、前記のような問題点を解決するために導き出されたものであり、互いに結合する一面と他面を有するシート状のゴムマグネットを備え、前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合することで形成され、リング状を成す円周方向で接着面を増加して形成する結合部を含み、より均一なリング状を有することができ、リング状のゴムマグネットがスピンドルモータに装着される場合、リング状のゴムマグネットとステータコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力されるリング状のゴムマグネット及びこれを有するスピンドルモータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明によるリング状のゴムマグネットは、シート状のゴムマグネットの一面と他面を結合することで形成されるリング状のゴムマグネットであって、前記シート状のゴムマグネットの一面の一端部の角部は９０度以上の鈍角からなり、他端部の角部は９０度以下の鋭角からなり、前記シート状のゴムマグネットの他面の一端部の角部は９０度以下の鋭角からなり、他端部の角部は９０度以上の鈍角からなる。
【０００６】
また、前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対する斜線方向に形成される。
【０００７】
また、本発明によるリング状のゴムマグネットは、シート状のゴムマグネットの一面と他面を結合することで形成されるリング状のゴムマグネットであって、前記シート状のゴムマグネットの一面は凸部が繰り返して形成され、前記シート状のゴムマグネットの一面に結合するシート状のゴムマグネットの他面は前記凸部に対応する凹部が繰り返して形成される。
【０００８】
また、前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対して垂直方向に三角形が繰り返して形成されることが好ましい。
【０００９】
また、前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対して垂直方向に曲線状が繰り返して形成されることが好ましい。
【００１０】
本発明によるスピンドルモータは、リング状のゴムマグネットを備えるロータケース及び回転軸を有する回転部と、前記回転部を回転可能に支持し、前記リング状のゴムマグネットに対向する電機子を有する固定部と、を含む。
【００１１】
また、前記固定部は、前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、前記軸受が挿入及び支持され、前記マグネットとの電磁気力を形成する電機子を備える軸受ホルダと、前記軸受ホルダが垂直に設けられるプレートと、前記電機子に外部電力を供給し、前記プレートに結合されたプリント回路基板と、を含む。
【００１２】
また、前記固定部は、前記回転軸が軸受に挿入された後、回転力による回転部の離脱を制限するために軸受の下部に形成されたストッパと、前記回転軸を支持するサポートと、前記回転軸の回転時にサポートと回転軸の直接的な摩擦及び前記直接的な摩擦によるサポートと回転軸の摩耗を防止するスラストと、をさらに含む。
【００１３】
また、前記回転部は、前記固定部に回転可能に支持された回転軸と、前記回転軸の端部に固定され、電機子に対応するためにマグネットが内側に結合されたロータケースと、前記ロータケースの上部に位置する記録媒体を弾性的に支持するクランプと、を含む。
【発明の効果】
【００１４】
本発明によると、増加した接着面を有するリング状のゴムマグネットにより、均一なリング状を有することができ、リング状のゴムマグネットがスピンドルモータに装着される場合、リング状のゴムマグネットとステータコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力されるリング状のゴムマグネット及びこれを有するスピンドルモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１Ａ】本発明の第１実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する展開図である。
【図１Ｂ】本発明の第１実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する結合図である。
【図２Ａ】本発明の第２実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する展開図である。
【図２Ｂ】本発明の第２実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する結合図である。
【図３Ａ】本発明の第３実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する展開図である。
【図３Ｂ】本発明の第３実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する結合図である。
【図４】本発明のリング状のゴムマグネットを有するスピンドルモータを概略的に図示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１６】
本発明の目的、特定の利点及び新規の特徴は、添付図面に係る以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、「一面」、「他面」、「第１」、「第２」などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別するために用いられるものであり、構成要素が前記用語によって限定されるものではない。以下、本発明を説明するにあたり、本発明の要旨を不明瞭にする可能性がある係る公知技術についての詳細な説明は省略する。
【００１７】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【００１８】
図１Ａ及び図１Ｂは、本発明の第１実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示したものであって、図１Ａは展開図であり、図１Ｂは結合図である。
【００１９】
図１Ａ及び図１Ｂに図示したように、前記ゴムマグネット１０ａは、リング状でなくシート状に製作される。その後、前記ゴムマグネット１０ａの両端面が結合して、リング状のゴムマグネット１０ｂを形成する。このために鋭角と鈍角を有する菱形のシートからなる。
【００２０】
より具体的に、前記ゴムマグネット１０ａは、互いに結合する一面１１´と他面１１″が形成され、前記一面１１´の一端部の角部は、９０度以上の鈍角（α）からなり、他端部の角部は、９０度以下の鋭角（β）からなる。反面、前記一面１１´と結合する前記他面１１″は、一端部の角部が９０度以下の鋭角（β）からなり、他端部の角部が９０度以上の鈍角（α）からなる。
【００２１】
このように形成された前記ゴムマグネット１０ａの一面１１´と他面１１″が結合されて図１Ｂに図示したリング状のゴムマグネット１０ｂが形成される。また、前記リング状のゴムマグネット１０ｂには、図１Ａに図示された一面１１´と他面１１″が結合された結合部１２が形成される。
【００２２】
本発明の第１実施例によるリング状のゴムマグネット１０ｂは、前記結合部１２がリング状を成す円周方向に対して垂直方向でなく、斜線方向に形成されることによって、接着面が増加し、より均一なリング状を有することができ、生産性及び作業収率が向上して、原料コストの競争力を確保することができるだけでなく、リング状のゴムマグネットがスピンドルモータに装着される場合、リング状のゴムマグネットとコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力される。
【００２３】
図２Ａ及び図２Ｂは、本発明の第２実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示したものであって、図２Ａは展開図であり、図２Ｂは結合図である。
【００２４】
図２Ａ及び図２Ｂに図示したように、第２実施例によるリング状のゴムマグネット２０ｂは、第１実施例によるリング状のゴムマグネットと比較して結合部の形状のみが相違している。
【００２５】
より具体的に、前記ゴムマグネット２０ａは、リング状でなく、シート状に製作される。その後、前記ゴムマグネット２０ａの両端面が結合して、リング状のゴムマグネット２０ｂを形成する。
【００２６】
また、前記ゴムマグネット２０ａは、互いに結合する一面２１´と他面２１″が形成され、前記一面２１´は凸部が繰り返して形成され、これに結合する前記他面２１″は、前記凸部に対応する凹部が繰り返して形成される。また、前記凸部及び凹部は、三角形からなる。
【００２７】
このように形成され、前記一面２１´と他面２１″が結合されて図２Ｂに図示したリング状のゴムマグネット２０ｂが形成される。また、前記リング状のゴムマグネット２０ｂは、図２Ａに図示された一面２１´と他面２１″が結合された結合部２２が形成される。
【００２８】
本発明の第２実施例によるリング状のゴムマグネット２０ｂは、前記結合部２２がリング状を成す円周方向に対して垂直方向に凸部と凹部が繰り返して結合された構造を有することで、接着面が増加し、より均一なリング状を有することができる。リング状のゴムマグネットがスピンドルモータに装着される場合、リング状のゴムマグネットとステータコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力される。
【００２９】
図３Ａ及び図３Ｂは、本発明の第３実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示したものであって、図３Ａは展開図であり、図３Ｂは結合図である。
【００３０】
図３Ａ及び図３Ｂに図示したように、第３実施例によるリング状のゴムマグネット３０ｂは、第１実施例によるリング状のゴムマグネットと比較して結合部の形状のみが相違している。
【００３１】
より具体的に、前記ゴムマグネット３０ａは、リング状でなくシート状に製作される。その後、前記ゴムマグネット３０ａの両端面が結合して、リング状のゴムマグネット３０ｂを形成する。
【００３２】
また、前記ゴムマグネット３０ａには、互いに結合する一面３１´と他面３１″が形成され、前記一面３１´は凸部が繰り返して形成され、これに結合する前記他面３１″は、前記凸部に対応する凹部が繰り返して形成される。また、前記凸部及び凹部は、曲線状からなる。
【００３３】
このように形成され、前記一面３１´と他面３１″を結合して、図３Ｂに図示したリング状のゴムマグネット３０ｂが形成される。また、前記リング状のゴムマグネット３０ｂには，図３Ａに図示された一面３１´と他面３１″が結合された結合部３２が形成される。
【００３４】
本発明の第３実施例によるリング状のゴムマグネット３０ｂは、前記結合部３２がリング状を成す円周方向に対して垂直方向に曲線状の凸部と曲線状の凹部が繰り返して結合した構造を有することで、接着面が増加し、より均一なリング状を有することができ、リング状のゴムマグネットがスピンドルモータに装着される場合、リング状のゴムマグネットとステータコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力される。
【００３５】
図４は、本発明のリング状のゴムマグネットを有するスピンドルモータを概略的に図示した断面図である。
【００３６】
図４に図示したように、前記スピンドルモータ１００は、回転部１１０と固定部１２０を含む。また、前記回転部１１０は、クランプ１１１、ロータケース１１２、リング状のゴムマグネット１１３及び回転軸１１４を含み、固定部１２０は、コイル１２１、コア１２２、軸受１２３、軸受ホルダ１２４、ストッパ１２５、スラスト１２６、サポート１２７、プリント回路基板１２８及びベース１２９を含む。
【００３７】
より具体的に、前記回転部１１０において、前記回転軸１１４は、固定部１２０の軸受１２３に回転可能に支持される。
【００３８】
また、前記ロータケース１１２は、前記回転軸１１４の端部に固定され、前記コイル１２１及びコア１２２からなる電機子に対応するためにリング状のゴムマグネット１１３が内側に結合する。
【００３９】
前記リング状のゴムマグネット１１３は、図１Ａから図３Ｂに図示した本発明によるリング状のゴムマグネットのうち一つを採用する。
【００４０】
また、前記クランプ１１１は、前記ロータケース１１２の上部に位置する記録媒体を弾性的に支持する。
【００４１】
また、前記固定部１２０において、前記軸受１２３は、前記回転軸１１４を回転可能に支持し、金属などの材質を用いて円筒状からなり、中心が回転軸１１４の中心軸と一致するように軸受ホルダ１２４の内部に固定される。
【００４２】
また、前記軸受ホルダ１２４は、前記軸受１２３が挿入及び支持され、外部電源の印加を受けて前記マグネットとの電磁気力を形成するために、コア１２２に巻線されるコイル１２１を備える電機子が前記回転軸１１４の円周方向の外側部に装着される。
【００４３】
前記ストッパ１２５は、前記回転軸１１４が軸受１２３に挿入された後、回転力による回転部１１０の離脱を制限するために軸受１２３の下部に形成される。
【００４４】
また、前記スラスト１２６は、前記回転軸１１４の回転時に、サポート１２７と回転軸１１４の直接的な摩擦及び前記直接的な摩擦によるサポート１２７と回転軸１１４の摩耗を防止するものである。
【００４５】
また、前記サポート１２７は、前記回転軸１１４、ストッパ１２５及びスラスト１２６を支持するものである。
【００４６】
また、前記プリント回路基板１２８は、前記電機子に外部電力を供給し、前記ベース１２９に装着され、前記ベース１２９には、前記軸受ホルダ１２４が垂直に設けられる。
【００４７】
前記のようなスピンドルモータ１００において、前記電機子１２１、１２２に電流が印加されると、電機子とマグネット１１３との間に形成された電磁気力によって、回転軸１１４及びロータケース１１２は、一体に回転する。
【００４８】
このように形成されることによって、本発明によるリング状のゴムマグネットを有するスピンドルモータは、リング状のゴムマグネットとコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力される。
【００４９】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されず、該当分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内にての変形や改良が可能であることは明白であろう。
【００５０】
本発明の単純な変形乃至変更はいずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。
【産業上の利用可能性】
【００５１】
本発明は、リング状のゴムマグネット及びこれを有するスピンドルモータに適用可能である。
【符号の説明】
【００５２】
１０ａ、２０ａ、３０ａ ゴムマグネット（シート状のゴムマグネット）
１０ｂ、２０ｂ、３０ｂ リング状のゴムマグネット
１１´、２１´、３１´ 一面（シート状のゴムマグネット）
１１″、２１″、３１″ 他面（シート状のゴムマグネット）
１２、２２、３２ 結合部
１００ スピンドルモータ
１１０ 回転部
１１１ クランプ
１１２ ロータケース
１１３ リング状のゴムマグネット
１１４ 回転軸
１２０ 固定部
１２１ コイル（電機子）
１２２ コア（電機子）
１２３ 軸受
１２４ 軸受ホルダ
１２５ ストッパ
１２６ スラスト
１２７ サポート
１２８ プリント回路基板
１２９ ベース
【技術分野】
【０００１】
本発明は、リング状のゴムマグネット及びこれを有するスピンドルモータに関する。
【背景技術】
【０００２】
通常、スピンドルモータは、軸受と回転軸との間に一定の接触区間を維持しながら回転軸が回転することにより、回転特性を維持することができ、これによってハードディスクドライブ、光ディスクドライブ（ＯＤＤ；Ｏｐｉｃａｌ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）などの高速回転を要する記録媒体の駆動手段として広く利用されている。
【０００３】
しかし、従来技術によるスピンドルモータの駆動マグネットの場合、ネオジム（Ｎｄ）材質を用いて成形加工工程により円形のマグネットを製造する。しかし、希土類の独占及び統制供給により希土類の市場内の供給が難しく、原料コストが大幅に上昇するため、前記の方法でマグネットを製造することは難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、前記のような問題点を解決するために導き出されたものであり、互いに結合する一面と他面を有するシート状のゴムマグネットを備え、前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合することで形成され、リング状を成す円周方向で接着面を増加して形成する結合部を含み、より均一なリング状を有することができ、リング状のゴムマグネットがスピンドルモータに装着される場合、リング状のゴムマグネットとステータコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力されるリング状のゴムマグネット及びこれを有するスピンドルモータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明によるリング状のゴムマグネットは、シート状のゴムマグネットの一面と他面を結合することで形成されるリング状のゴムマグネットであって、前記シート状のゴムマグネットの一面の一端部の角部は９０度以上の鈍角からなり、他端部の角部は９０度以下の鋭角からなり、前記シート状のゴムマグネットの他面の一端部の角部は９０度以下の鋭角からなり、他端部の角部は９０度以上の鈍角からなる。
【０００６】
また、前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対する斜線方向に形成される。
【０００７】
また、本発明によるリング状のゴムマグネットは、シート状のゴムマグネットの一面と他面を結合することで形成されるリング状のゴムマグネットであって、前記シート状のゴムマグネットの一面は凸部が繰り返して形成され、前記シート状のゴムマグネットの一面に結合するシート状のゴムマグネットの他面は前記凸部に対応する凹部が繰り返して形成される。
【０００８】
また、前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対して垂直方向に三角形が繰り返して形成されることが好ましい。
【０００９】
また、前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対して垂直方向に曲線状が繰り返して形成されることが好ましい。
【００１０】
本発明によるスピンドルモータは、リング状のゴムマグネットを備えるロータケース及び回転軸を有する回転部と、前記回転部を回転可能に支持し、前記リング状のゴムマグネットに対向する電機子を有する固定部と、を含む。
【００１１】
また、前記固定部は、前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、前記軸受が挿入及び支持され、前記マグネットとの電磁気力を形成する電機子を備える軸受ホルダと、前記軸受ホルダが垂直に設けられるプレートと、前記電機子に外部電力を供給し、前記プレートに結合されたプリント回路基板と、を含む。
【００１２】
また、前記固定部は、前記回転軸が軸受に挿入された後、回転力による回転部の離脱を制限するために軸受の下部に形成されたストッパと、前記回転軸を支持するサポートと、前記回転軸の回転時にサポートと回転軸の直接的な摩擦及び前記直接的な摩擦によるサポートと回転軸の摩耗を防止するスラストと、をさらに含む。
【００１３】
また、前記回転部は、前記固定部に回転可能に支持された回転軸と、前記回転軸の端部に固定され、電機子に対応するためにマグネットが内側に結合されたロータケースと、前記ロータケースの上部に位置する記録媒体を弾性的に支持するクランプと、を含む。
【発明の効果】
【００１４】
本発明によると、増加した接着面を有するリング状のゴムマグネットにより、均一なリング状を有することができ、リング状のゴムマグネットがスピンドルモータに装着される場合、リング状のゴムマグネットとステータコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力されるリング状のゴムマグネット及びこれを有するスピンドルモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１Ａ】本発明の第１実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する展開図である。
【図１Ｂ】本発明の第１実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する結合図である。
【図２Ａ】本発明の第２実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する展開図である。
【図２Ｂ】本発明の第２実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する結合図である。
【図３Ａ】本発明の第３実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する展開図である。
【図３Ｂ】本発明の第３実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示する結合図である。
【図４】本発明のリング状のゴムマグネットを有するスピンドルモータを概略的に図示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１６】
本発明の目的、特定の利点及び新規の特徴は、添付図面に係る以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、「一面」、「他面」、「第１」、「第２」などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別するために用いられるものであり、構成要素が前記用語によって限定されるものではない。以下、本発明を説明するにあたり、本発明の要旨を不明瞭にする可能性がある係る公知技術についての詳細な説明は省略する。
【００１７】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【００１８】
図１Ａ及び図１Ｂは、本発明の第１実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示したものであって、図１Ａは展開図であり、図１Ｂは結合図である。
【００１９】
図１Ａ及び図１Ｂに図示したように、前記ゴムマグネット１０ａは、リング状でなくシート状に製作される。その後、前記ゴムマグネット１０ａの両端面が結合して、リング状のゴムマグネット１０ｂを形成する。このために鋭角と鈍角を有する菱形のシートからなる。
【００２０】
より具体的に、前記ゴムマグネット１０ａは、互いに結合する一面１１´と他面１１″が形成され、前記一面１１´の一端部の角部は、９０度以上の鈍角（α）からなり、他端部の角部は、９０度以下の鋭角（β）からなる。反面、前記一面１１´と結合する前記他面１１″は、一端部の角部が９０度以下の鋭角（β）からなり、他端部の角部が９０度以上の鈍角（α）からなる。
【００２１】
このように形成された前記ゴムマグネット１０ａの一面１１´と他面１１″が結合されて図１Ｂに図示したリング状のゴムマグネット１０ｂが形成される。また、前記リング状のゴムマグネット１０ｂには、図１Ａに図示された一面１１´と他面１１″が結合された結合部１２が形成される。
【００２２】
本発明の第１実施例によるリング状のゴムマグネット１０ｂは、前記結合部１２がリング状を成す円周方向に対して垂直方向でなく、斜線方向に形成されることによって、接着面が増加し、より均一なリング状を有することができ、生産性及び作業収率が向上して、原料コストの競争力を確保することができるだけでなく、リング状のゴムマグネットがスピンドルモータに装着される場合、リング状のゴムマグネットとコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力される。
【００２３】
図２Ａ及び図２Ｂは、本発明の第２実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示したものであって、図２Ａは展開図であり、図２Ｂは結合図である。
【００２４】
図２Ａ及び図２Ｂに図示したように、第２実施例によるリング状のゴムマグネット２０ｂは、第１実施例によるリング状のゴムマグネットと比較して結合部の形状のみが相違している。
【００２５】
より具体的に、前記ゴムマグネット２０ａは、リング状でなく、シート状に製作される。その後、前記ゴムマグネット２０ａの両端面が結合して、リング状のゴムマグネット２０ｂを形成する。
【００２６】
また、前記ゴムマグネット２０ａは、互いに結合する一面２１´と他面２１″が形成され、前記一面２１´は凸部が繰り返して形成され、これに結合する前記他面２１″は、前記凸部に対応する凹部が繰り返して形成される。また、前記凸部及び凹部は、三角形からなる。
【００２７】
このように形成され、前記一面２１´と他面２１″が結合されて図２Ｂに図示したリング状のゴムマグネット２０ｂが形成される。また、前記リング状のゴムマグネット２０ｂは、図２Ａに図示された一面２１´と他面２１″が結合された結合部２２が形成される。
【００２８】
本発明の第２実施例によるリング状のゴムマグネット２０ｂは、前記結合部２２がリング状を成す円周方向に対して垂直方向に凸部と凹部が繰り返して結合された構造を有することで、接着面が増加し、より均一なリング状を有することができる。リング状のゴムマグネットがスピンドルモータに装着される場合、リング状のゴムマグネットとステータコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力される。
【００２９】
図３Ａ及び図３Ｂは、本発明の第３実施例によるリング状のゴムマグネットを概略的に図示したものであって、図３Ａは展開図であり、図３Ｂは結合図である。
【００３０】
図３Ａ及び図３Ｂに図示したように、第３実施例によるリング状のゴムマグネット３０ｂは、第１実施例によるリング状のゴムマグネットと比較して結合部の形状のみが相違している。
【００３１】
より具体的に、前記ゴムマグネット３０ａは、リング状でなくシート状に製作される。その後、前記ゴムマグネット３０ａの両端面が結合して、リング状のゴムマグネット３０ｂを形成する。
【００３２】
また、前記ゴムマグネット３０ａには、互いに結合する一面３１´と他面３１″が形成され、前記一面３１´は凸部が繰り返して形成され、これに結合する前記他面３１″は、前記凸部に対応する凹部が繰り返して形成される。また、前記凸部及び凹部は、曲線状からなる。
【００３３】
このように形成され、前記一面３１´と他面３１″を結合して、図３Ｂに図示したリング状のゴムマグネット３０ｂが形成される。また、前記リング状のゴムマグネット３０ｂには，図３Ａに図示された一面３１´と他面３１″が結合された結合部３２が形成される。
【００３４】
本発明の第３実施例によるリング状のゴムマグネット３０ｂは、前記結合部３２がリング状を成す円周方向に対して垂直方向に曲線状の凸部と曲線状の凹部が繰り返して結合した構造を有することで、接着面が増加し、より均一なリング状を有することができ、リング状のゴムマグネットがスピンドルモータに装着される場合、リング状のゴムマグネットとステータコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力される。
【００３５】
図４は、本発明のリング状のゴムマグネットを有するスピンドルモータを概略的に図示した断面図である。
【００３６】
図４に図示したように、前記スピンドルモータ１００は、回転部１１０と固定部１２０を含む。また、前記回転部１１０は、クランプ１１１、ロータケース１１２、リング状のゴムマグネット１１３及び回転軸１１４を含み、固定部１２０は、コイル１２１、コア１２２、軸受１２３、軸受ホルダ１２４、ストッパ１２５、スラスト１２６、サポート１２７、プリント回路基板１２８及びベース１２９を含む。
【００３７】
より具体的に、前記回転部１１０において、前記回転軸１１４は、固定部１２０の軸受１２３に回転可能に支持される。
【００３８】
また、前記ロータケース１１２は、前記回転軸１１４の端部に固定され、前記コイル１２１及びコア１２２からなる電機子に対応するためにリング状のゴムマグネット１１３が内側に結合する。
【００３９】
前記リング状のゴムマグネット１１３は、図１Ａから図３Ｂに図示した本発明によるリング状のゴムマグネットのうち一つを採用する。
【００４０】
また、前記クランプ１１１は、前記ロータケース１１２の上部に位置する記録媒体を弾性的に支持する。
【００４１】
また、前記固定部１２０において、前記軸受１２３は、前記回転軸１１４を回転可能に支持し、金属などの材質を用いて円筒状からなり、中心が回転軸１１４の中心軸と一致するように軸受ホルダ１２４の内部に固定される。
【００４２】
また、前記軸受ホルダ１２４は、前記軸受１２３が挿入及び支持され、外部電源の印加を受けて前記マグネットとの電磁気力を形成するために、コア１２２に巻線されるコイル１２１を備える電機子が前記回転軸１１４の円周方向の外側部に装着される。
【００４３】
前記ストッパ１２５は、前記回転軸１１４が軸受１２３に挿入された後、回転力による回転部１１０の離脱を制限するために軸受１２３の下部に形成される。
【００４４】
また、前記スラスト１２６は、前記回転軸１１４の回転時に、サポート１２７と回転軸１１４の直接的な摩擦及び前記直接的な摩擦によるサポート１２７と回転軸１１４の摩耗を防止するものである。
【００４５】
また、前記サポート１２７は、前記回転軸１１４、ストッパ１２５及びスラスト１２６を支持するものである。
【００４６】
また、前記プリント回路基板１２８は、前記電機子に外部電力を供給し、前記ベース１２９に装着され、前記ベース１２９には、前記軸受ホルダ１２４が垂直に設けられる。
【００４７】
前記のようなスピンドルモータ１００において、前記電機子１２１、１２２に電流が印加されると、電機子とマグネット１１３との間に形成された電磁気力によって、回転軸１１４及びロータケース１１２は、一体に回転する。
【００４８】
このように形成されることによって、本発明によるリング状のゴムマグネットを有するスピンドルモータは、リング状のゴムマグネットとコアとのタッチ音が減少し、モータの特性及び信号が結合部から一定に出力される。
【００４９】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されず、該当分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内にての変形や改良が可能であることは明白であろう。
【００５０】
本発明の単純な変形乃至変更はいずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。
【産業上の利用可能性】
【００５１】
本発明は、リング状のゴムマグネット及びこれを有するスピンドルモータに適用可能である。
【符号の説明】
【００５２】
１０ａ、２０ａ、３０ａ ゴムマグネット（シート状のゴムマグネット）
１０ｂ、２０ｂ、３０ｂ リング状のゴムマグネット
１１´、２１´、３１´ 一面（シート状のゴムマグネット）
１１″、２１″、３１″ 他面（シート状のゴムマグネット）
１２、２２、３２ 結合部
１００ スピンドルモータ
１１０ 回転部
１１１ クランプ
１１２ ロータケース
１１３ リング状のゴムマグネット
１１４ 回転軸
１２０ 固定部
１２１ コイル（電機子）
１２２ コア（電機子）
１２３ 軸受
１２４ 軸受ホルダ
１２５ ストッパ
１２６ スラスト
１２７ サポート
１２８ プリント回路基板
１２９ ベース
【特許請求の範囲】
【請求項１】
シート状のゴムマグネットの一面と他面を結合することで形成されるリング状のゴムマグネットであって、前記シート状のゴムマグネットの一面の一端部の角部は９０度以上の鈍角からなり、他端部の角部は９０度以下の鋭角からなり、前記シート状のゴムマグネットの他面の一端部の角部は９０度以下の鋭角からなり、他端部の角部は９０度以上の鈍角からなることを特徴とするリング状のゴムマグネット。
【請求項２】
前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対する斜線方向に形成されることを特徴とする請求項１に記載のリング状のゴムマグネット。
【請求項３】
シート状のゴムマグネットの一面と他面を結合することで形成されるリング状のゴムマグネットであって、前記シート状のゴムマグネットの一面は凸部が繰り返して形成され、前記シート状のゴムマグネットの一面に結合するシート状のゴムマグネットの他面は前記凸部に対応する凹部が繰り返して形成されることを特徴とするリング状のゴムマグネット。
【請求項４】
前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対して垂直方向に三角形が繰り返して形成されることを特徴とする請求項３に記載のリング状のゴムマグネット。
【請求項５】
前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対して垂直方向に曲線状が繰り返して形成されることを特徴とする請求項３に記載のリング状のゴムマグネット。
【請求項６】
リング状のゴムマグネットを備えるロータケース及び回転軸を有する回転部と、
前記回転部を回転可能に支持し、前記リング状のゴムマグネットに対向する電機子を有する固定部と、
を含むことを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項７】
前記固定部は、
前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
前記軸受が挿入及び支持され、前記マグネットとの電磁気力を形成する電機子を備える軸受ホルダと、
前記軸受ホルダが垂直に設けられるプレートと、
前記電機子に外部電力を供給し、前記プレートに結合されたプリント回路基板と、
を含むことを特徴とする請求項６に記載のスピンドルモータ。
【請求項８】
前記固定部は、
前記回転軸が軸受に挿入された後、回転力による回転部の離脱を制限するために軸受の下部に形成されたストッパと、
前記回転軸を支持するサポートと、
前記回転軸の回転時にサポートと回転軸の直接的な摩擦及び前記直接的な摩擦によるサポートと回転軸の摩耗を防止するスラストと、
をさらに含むことを特徴とする請求項６に記載のスピンドルモータ。
【請求項９】
前記回転部は、
前記固定部に回転可能に支持された回転軸と、
前記回転軸の端部に固定され、電機子に対応するためにマグネットが内側に結合されたロータケースと、
前記ロータケースの上部に位置する記録媒体を弾性的に支持するクランプと、
を含むことを特徴とする請求項６に記載のスピンドルモータ。
【請求項１】
シート状のゴムマグネットの一面と他面を結合することで形成されるリング状のゴムマグネットであって、前記シート状のゴムマグネットの一面の一端部の角部は９０度以上の鈍角からなり、他端部の角部は９０度以下の鋭角からなり、前記シート状のゴムマグネットの他面の一端部の角部は９０度以下の鋭角からなり、他端部の角部は９０度以上の鈍角からなることを特徴とするリング状のゴムマグネット。
【請求項２】
前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対する斜線方向に形成されることを特徴とする請求項１に記載のリング状のゴムマグネット。
【請求項３】
シート状のゴムマグネットの一面と他面を結合することで形成されるリング状のゴムマグネットであって、前記シート状のゴムマグネットの一面は凸部が繰り返して形成され、前記シート状のゴムマグネットの一面に結合するシート状のゴムマグネットの他面は前記凸部に対応する凹部が繰り返して形成されることを特徴とするリング状のゴムマグネット。
【請求項４】
前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対して垂直方向に三角形が繰り返して形成されることを特徴とする請求項３に記載のリング状のゴムマグネット。
【請求項５】
前記シート状のゴムマグネットの一面と他面が結合して結合部が形成され、前記結合部はリング状を成す円周方向に対して垂直方向に曲線状が繰り返して形成されることを特徴とする請求項３に記載のリング状のゴムマグネット。
【請求項６】
リング状のゴムマグネットを備えるロータケース及び回転軸を有する回転部と、
前記回転部を回転可能に支持し、前記リング状のゴムマグネットに対向する電機子を有する固定部と、
を含むことを特徴とするスピンドルモータ。
【請求項７】
前記固定部は、
前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
前記軸受が挿入及び支持され、前記マグネットとの電磁気力を形成する電機子を備える軸受ホルダと、
前記軸受ホルダが垂直に設けられるプレートと、
前記電機子に外部電力を供給し、前記プレートに結合されたプリント回路基板と、
を含むことを特徴とする請求項６に記載のスピンドルモータ。
【請求項８】
前記固定部は、
前記回転軸が軸受に挿入された後、回転力による回転部の離脱を制限するために軸受の下部に形成されたストッパと、
前記回転軸を支持するサポートと、
前記回転軸の回転時にサポートと回転軸の直接的な摩擦及び前記直接的な摩擦によるサポートと回転軸の摩耗を防止するスラストと、
をさらに含むことを特徴とする請求項６に記載のスピンドルモータ。
【請求項９】
前記回転部は、
前記固定部に回転可能に支持された回転軸と、
前記回転軸の端部に固定され、電機子に対応するためにマグネットが内側に結合されたロータケースと、
前記ロータケースの上部に位置する記録媒体を弾性的に支持するクランプと、
を含むことを特徴とする請求項６に記載のスピンドルモータ。
【図１Ａ】
【図１Ｂ】
【図２Ａ】
【図２Ｂ】
【図３Ａ】
【図３Ｂ】
【図４】
【図１Ｂ】
【図２Ａ】
【図２Ｂ】
【図３Ａ】
【図３Ｂ】
【図４】
【公開番号】特開２０１３−１１６０３９（Ｐ２０１３−１１６０３９Ａ）
【公開日】平成２５年６月１０日（２０１３．６．１０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１２−１９７４１２（Ｐ２０１２−１９７４１２）
【出願日】平成２４年９月７日（２０１２．９．７）
【出願人】（５９４０２３７２２）サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド． (1,585)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年６月１０日（２０１３．６．１０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２４年９月７日（２０１２．９．７）
【出願人】（５９４０２３７２２）サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド． (1,585)
【Ｆターム（参考）】
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