説明

リーダライター装置、電子機器および決済端末

【課題】 発光部の発光状態を容易に確認することができる導光装置を提供する。
【解決手段】 リーダライター装置1は、非接触通信媒体2との通信を行うリーダライター部3と、リーダライター部1が非接触通信媒体2と通信する際に非接触通信媒体2と向かい合う通信面に配置され、非接触通信媒体2との通信時または情報処理時に発光する第1の発光部7と、通信面とは異なる部分に配置され、非接触通信媒体2との通信時または情報処理時に発光する第2の発光部8を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リーダライター装置、電子機器および決済端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、非接触通信媒体と通信を行う電子機器が実用化されている。典型的な非接触通信媒体は、RF−ID(Radio Frequency Identification)技術を利用したクレジットカード、デビットカード、カード型乗車券(定期券、プリペイド式乗車券)などである。これらの非接触通信媒体は、小額決済、入退室管理、物流管理等の様々な用途に使用されている。
【0003】
従来、この種の電子機器には、ループアンテナと、ループアンテナを通じて非接触通信媒体と通信する通信回路(誘導式読み書き通信部)が備えられている。そして、この誘導式読み書き通信部により電力と送信データを常時または間欠に送信し、この電力と送信データを受信できる範囲内にある非接触通信媒体からの受信データを得て、非接触通信媒体との情報処理が行われる(例えば特許文献1参照)。そして、誘導式読み書き通信部に内蔵された発光部が発光状態を変化させて、非接触通信媒体との通信待ち状態や非接触通信媒体との情報処理結果(読み書き成功や読み書き失敗などの状態表示)が通知される(例えば特許文献2、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−319847号公報
【特許文献2】特開2006−323615号公報
【特許文献3】特開2005−84794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の非接触通信媒体リーダライター装置においては、装置の小型化を図るために、リーダライター部の面積を非接触通信媒体より小さくした場合、非接触通信媒体をリーダライター部にかざすと、リーダライター部の全面が非接触通信媒体によって覆われてしまうことになる。そうすると、リーダライター部に内蔵された発光部の発光状態を変化させて、非接触通信媒体の情報処理結果(読み書きの成功や失敗などの状態)の通知を行っても、その通知(青色や赤色などの発光)を確認することが困難になるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、発光部の発光状態を容易に確認することができるリーダライター装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のリーダライタ−装置は、非接触通信媒体との通信を行うリーダライター部と、前記リーダライター部が前記非接触通信媒体と通信する際に前記非接触通信媒体と向かい合う通信面に配置され、前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時に発光する第1の発光部と、前記通信面とは異なる部分に配置され、前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時に発光する第2の発光部と、を備えている。
【0008】
本発明に関連する導光装置は、光源から入射される光を透過可能な透明本体部と、前記透明本体部の端面の一部から突出して設けられた突出部と、を有する導光板を備え、前記透明本体部の下面側には乱反射部が設けられ、前記透明本体部の上面側には第1の発光部である発光面部が設けられており、前記透明本体部の端面のうち前記突出部以外の部分ならびに前記突出部の上面側および下面側および両側面側には反射部が設けられ、前記突出部の先端には第2の発光部である発光端部が設けられた構成を有している。
【0009】
この構成により、光源から入射される光は透明本体部の乱反射部によって乱反射し、透明本体部の上面側の発光面部(第1の発光部)が発光する。それとともに、光源から入射される光は透明本体部を透過して、突出部の先端の発光端部(第2の発光部)が発光する。このとき、透明本体部の端面のうち突出部以外の部分ならびに突出部の上面側および下面側および両側面側に反射部が設けられているので、突出部の先端(発光端部)以外の部分から光が外部へ逃げるのを防ぐことができ、発光端部の光量が低下するのを抑えることができる。このような導光装置を用いた非接触通信媒体リーダライター装置では、発光面部(第1の発光部)の面積を非接触通信媒体より小さくした場合に、リーダライター部の全面が非接触通信媒体によって覆われたとしても、発光端部(第2の発光部)によって非接触通信媒体の情報処理結果の発光状態を容易に確認することができる。したがって、発光面部の面積を小さくして、装置を小型化することができる。
【0010】
また、本発明に関連する導導光装置では、前記導光板は、前記透明本体部の端面からそれぞれ異なる方向に向けて突出する複数の前記突出部を有しており、前記透明本体部の端面のうち前記突出部以外の部分ならびに前記複数の突出部の上面側および下面側および両側面側にはそれぞれ反射部が設けられ、前記複数の突出部の先端にはそれぞれ発光端部が設けられた構成を有している。
【0011】
この構成により、透明本体部の上面側の発光面部(第1の発光部)が発光するとともに、複数の突出部の先端の発光端部(第2の発光部)が発光する。このような導光装置を用いた非接触通信媒体リーダライター装置では、複数のユーザの各々に向けて発光端部を設けることにより、複数のユーザの各々が非接触通信媒体の情報処理結果の発光状態を容易に確認することができる。例えば、複数の発光端部のうちの一つ発光端部が店員側に設けられており、もう一つの発光端部が顧客側に設けられていれば、リーダライター部の全面が非接触通信媒体によって覆われたとしても、店員と顧客の各々が非接触通信媒体の情報処理結果の発光状態を容易に確認することができる。
【0012】
また、本発明に関連する導導光装置では、前記導光板は、前記透明本体部の下面側に配置された前記光源からの光が入射される光入射部を有しており、前記透明本体部には、前記光入射部から入射された光の方向を前記発光端部へ向けて変換する光方向変換部が設けられた構成を有している。
【0013】
この構成により、光源を導光板の下面側に配置することができるので、設計の自由度が向上し、装置の小型化を図ることができる。
【0014】
また、本発明に関連する導導光装置では、前記発光端部は、前記透明本体部の端面の全周に設けられた構成を有している。
【0015】
この構成により、透明本体部の全周に発光端部が設けられるので、リーダライター部の全面が非接触通信媒体によって覆われたときに、全方向のユーザの各々が非接触通信媒体の情報処理結果の発光状態を容易に確認することができる。
【0016】
本発明に関連する導非接触通信媒体リーダライター装置は、上記の導光装置と、非接触通信媒体との情報処理を行うリーダライター部と、前記非接触通信媒体との情報処理のためのデータ入力操作を行う入力操作部と、前記非接触通信媒体との情報処理時に発光状態が変化する前記導光装置の第1の発光部と、前記第1の発光部から離れた位置でありかつ前記入力操作部の近傍に配置され、前記第1の発光部と連動して照明状態が変化する前記導光装置の第2の発光部と、を備えた構成を有している。
【0017】
この非接触通信媒体リーダライター装置によれば、第1の発光部の面積を非接触通信媒体より小さくした場合に、リーダライター部の全面が非接触通信媒体によって覆われたとしても、データ入力操作を行うユーザは、第2の発光部によって非接触通信媒体の情報処理結果の発光状態を容易に確認することができる。したがって、第1の発光部の面積を小さくして、装置を小型化することができる。
【0018】
また、本発明に関連する導非接触通信媒体リーダライター装置では、前記第2の発光部は、前記リーダライター部と前記入力操作部との間に配置されている構成を有している。
【0019】
本発明に関連する導電子機器は、上記の導光装置、あるいは、上記の非接触通信媒体リーダライター装置を備えた構成を有している。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、第1の発光部が覆われた場合には、第2の発光部により発光状態を容易に確認することができるという効果を有する導光装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施の形態における非接触通信媒体リーダライター装置の斜視図
【図2】本実施の形態における非接触通信媒体リーダライター装置の分解斜視図
【図3】本実施の形態における非接触通信媒体リーダライター装置の断面図
【図4】本実施の形態における導光板の平面図
【図5】本実施の形態において第1の発光部と第2の発光部が発光する様子を説明する断面図
【図6】他の実施の形態の導光板の平面図
【図7】更に他の実施の形態における導光板の断面図
【図8】また更に他の実施の形態における導光板の断面図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態の導光装置を用いた非接触通信媒体リーダライター装置について、図面を用いて説明する。
【0023】
本発明の実施の形態の非接触通信媒体リーダライター装置を図1〜図5を用いて説明する。ここでは、まず、非接触通信媒体リーダライター装置の全体構成について説明する。図1は、非接触通信媒体リーダライター装置の斜視図である。図2は、非接触通信媒体リーダライター装置の分解斜視図であり、図3は、非接触通信媒体リーダライター装置の断面図である。
【0024】
図1に示すように、非接触通信媒体リーダライター装置1は、非接触通信媒体2を読み取るためのリーダライター部3と、非接触通信媒体2の情報処理時のデータ入力操作を行うための入力操作部4と、非接触通信媒体2の情報処理結果やデータ入力結果等のデータ表示を行うための液晶表示部5を備えている。液晶表示部5は、非接触通信媒体リーダライター装置1のケース6の上面の中央部に設けられている。リーダライター部3は、ケース6の上面の上部(液晶表示部5の上部)に設けられており、非接触通信媒体2を非接触状態で読み取ることができる。また、入力操作部4は、ケース6の上面の下部(液晶表示部5の下部)に設けられている。この入力操作部4は、複数の入力キーを備えており、キー入力部であるともいえる。
【0025】
この非接触通信媒体リーダライター装置1は、二つの発光部7、8を備えている。第1の発光部7は、リーダライター部3の位置に設けられており、第2の発光部8は、リーダライター部3から離れた位置に設けられている。この例では、リーダライター部3と入力操作部4との間の位置(液晶表示部5の上部)に、第2の発光部8が設けられている。これら二つの発光部7、8は、非接触通信媒体2の情報処理結果(読み書きの成功または失敗などの状態)を発光状態を変化させて通知する。例えば、読み書き成功の場合には二つの発光部2、8が同時に青色に発光し、読み書き失敗の場合には二つの発光部7、8が同時に赤色に発光するように構成されている。
【0026】
ここで、図2および図3を用いて、二つの発光部7、8の構成について詳細に説明する。図2および図3に示すように、リーダライター部3の下側(図3における下側)には、光源であるLED9と導光板10が内蔵されている。この場合、2つのLED9が基板11に実装されており(図2参照)、LED9が実装された基板11は、ケース6上面の基板収納凹部12に取り付けられている。基板11の上側(図3における上側)には導光板10が取り付けられており、導光板10の上側には保護用パネル13が取り付けられている。この保護用パネル13は、導光板10の本体部(後述する透明本体部17)に対応する位置に透明面窓部14が設けられており、これにより第1の発光部7が構成されている。このように、第1の発光部7は、導光板10の本体部によって面状に形成されており、発光面部であるともいえる。
【0027】
また、導光板10の一部(後述する突出部18)は、ケース6のスリット15に挿通されており、上述の保護用パネル13がその上側に取り付けられている。保護用パネル13は、導光板10の一部(後述する突出部18)に対応する位置にも透明スリット窓部16が設けられており、これにより第2の発光部8が構成されている。このように、第2の発光部8は、導光板10の端部によって形成されており、発光端部であるともいえる。
【0028】
つぎに、図4および図5を用いて、導光板10の構成について詳細に説明する。図4は、導光板10の平面図であり、図5は、導光板10の断面図である。図4および図5に示すように、導光板10は、略四角形の板状の透明本体部17と、透明本体部17の端面の一部から突出して設けられた突出部18を備えている。透明本体部17の下面には、第1の発光部7に対応する位置に乱反射部19が形成されている。この例では、透明本体部17の下面にシボ加工を施すことにより、乱反射部19が形成されている。また、透明本体部17の下面には、LED9に対応する位置にLED収納凹部20を備えている。このLED収納凹部20に、基板11に実装されたLED9が収納される。
【0029】
また、透明本体部17の下面には、第1の発光部7に対応する位置に反射部21が設けられている。この例では、透明本体部17の下面に白色テープを貼り付けることにより、反射部21が形成されている。なお、透明本体部17の上面には、LED収納凹部20に対応する位置にも、白色テープが貼り付けられて、反射部21が形成されている。さらに、透明本体部17の側面には、突出部18が設けられた端面以外の面に、白色テープが貼り付けられて、反射部21が形成されている。
【0030】
図4に示すように、突出部18は、LED収納凹部20に対向する側(反対側)に設けられている。突出部18の厚みは、透明本体部17の厚みよりも小さく設定されており、突出部18の幅は、透明本体部17の幅よりも小さく設定されている。すなわち、この突出部18は、透明本体部17の端面(LED収納凹部20の反対側の面)の一部が突出して設けられているといえる。そして、突出部18の上面と下面には、白色テープが貼り付けられて、反射部21が形成されている。
【0031】
以上のように構成された非接触通信媒体リーダライター装置1について、図面を用いてその動作を説明する。
【0032】
ここでは、非接触通信媒体リーダライター装置1で非接触通信媒体2の情報処理(読み書き処理)が行われた場合に、その非接触通信媒体2の情報処理結果(読み書きの成功や失敗などの状態)の通知するために、第1の発光部7と第2の発光部8を発光させるときの様子を説明する。
【0033】
図5は、第1の発光部7と第2の発光部8を発光させるときの様子を説明するための断面図である。非接触通信媒体2の情報処理結果に応じて光源であるLED9が点灯すると、図5に示すように、導光板10に入射した光は、透明本体部17の下面の乱反射部19によって乱反射する。そして、透明本体部17の上面側(図5の上側)の第1の発光部7が発光する。また、導光板10に入射した光は、透明本体部17を透過して、突出部18の先端に導出される。そして、突出部18の先端(図5の左端)の第2の発光部8が発光する。
【0034】
このような本発明の実施の形態の非接触通信媒体リーダライター装置1によれば、導光板10の突出部18の先端に第2の発光部8を設けることにより、導光板10の透明本体部17の第1の発光部7が非接触通信媒体2で覆われた場合であっても、第2の発光部8によって発光状態(非接触通信媒体2の情報処理結果)を容易に確認することができる。
【0035】
この場合、少ない部品点数で、広範囲かつ複数方向かつ複数個所を同時に発光させることができる。そして、リーダライター部3が非接触通信媒体2などで全面を覆われて、非接触通信媒体2への情報の授受を第1の発光部7の変化で目視できない場合であっても、第2の発光部8の変化でそれを確認することができる。そのため、非接触通信媒体2への情報の授受を音で確認できない場合でも、非接触通信媒体リーダライター装置1の動作を容易に確認することができる。
【0036】
具体的には、光源から入射される光が透明本体部17の乱反射部19によって乱反射し、透明本体部17の上面側の発光面部(第1の発光部7)が発光する。それとともに、光源から入射される光が透明本体部17を透過して、突出部18の先端の発光端部(第2の発光部8)が発光する。このとき、突出部18の上面側および下面側に反射部21が設けられているので、突出部18の上面側および下面側から光が外部へ逃げるのを防ぐことができ、発光端部(第2の発光部8)の光量が低下するのを抑えることができる。
【0037】
また、透明本体部17の下面の第1の発光部7に対応する位置と、透明本体部17の上面のLED収納凹部20に対応する位置と、透明本体部17の側面の突出部18が設けられた端面以外の位置に、反射部21が形成されている。これにより、導光板10へ入射した光が、二つの発光部7、8以外の箇所から外部へ逃げるのを防ぐことができ、二つの発光部7、8の光量が低下するのを抑えることができる。
【0038】
このような導光装置を用いた非接触通信媒体リーダライター装置1では、発光面部(第1の発光部7)の面積を非接触通信媒体2より小さくした場合に、リーダライター部3の全面が非接触通信媒体2によって覆われたとしても、データ入力操作を行うユーザは、発光端部(第2の発光部8)によって非接触通信媒体2の情報処理結果の発光状態を容易に確認することができる。したがって、発光面部(第1の発光部7)の面積を小さくして、装置を小型化することができる。
【0039】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【0040】
例えば、以上の説明では、導光板10に一つの発光端部(第2の発光部8)が設けられた例について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、導光板10には複数の発光端部が設けられていてもよい。
【0041】
図6は、他の実施の形態の導光板10を示す平面図である。図6に示した例では、導光板10は、略四角形状の透明本体部17を有しており、透明本体部17の3辺(LED収納凹部20が設けられた辺以外の3辺)の端面にそれぞれ突出部18が設けられている。これらの3つの突出部18は、互いに90度異なる向き(図6における上向き、左向き、下向き)にそれぞれ突出している。
【0042】
3つの突出部18の上面と下面には、図5の実施の形態と同様、白色テープが貼り付けられて、反射部21が形成されている。そして、3つの突出部18の先端には、それぞれ発光端部(第2の発光部8)が設けられている。すなわち、この導光板10には3つの発光端部(第2の発光部8)が設けられている。
【0043】
このような導光板10によれば、透明本体部17の上面側の発光面部(第1の発光部7)が発光するのと同時に、3つの突出部18の先端の発光端部(第2の発光部8)が発光する。このような導光装置を用いた非接触通信媒体リーダライター装置1では、3方向のユーザの各々に向けて発光端部(第2の発光部8)を設けることにより、3人のユーザの各々が非接触通信媒体2の情報処理結果の発光状態を容易に確認することができる。
【0044】
例えば、3つの発光端部(第2の発光部8)のうちの1つが店員側に設けられており、残り2つが顧客側に設けられていれば、リーダライター部3の全面が非接触通信媒体2によって覆われたとしても、店員と2人の顧客の各々が非接触通信媒体2の情報処理結果の発光状態を容易に確認することができる。
【0045】
また、以上の説明では、光源が導光板10の側方に配置された例について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、光源は導光板10の下方に配置されていてもよい。
【0046】
図7は、更に他の実施の形態の導光板10を示す断面図である。図7に示した例では、光源であるLED9が導光板10の下面側に配置されている。そして、導光板10には、透明本体部17の下面側に配置されたLED9から光が入射される光入射部22が設けられている。
【0047】
また、透明本体部17には、光入射部22に対応する位置に、光入射部22から入射された光の方向を発光端部(第2の発光部8)へ向けて変換する光方向変換部23が設けられている。この例では、下面側(図7における下側)から入射された光の方向が、発光端部側(図7における左側)へ向けて約90度換される。
【0048】
このような導光板10によれば、光源(LED9など)を導光板10の下面側に配置することができるので、設計の自由度が向上し、装置の小型化を図ることができる。
【0049】
図8は、また更に他の実施の形態の導光板10を示す断面図である。図8に示した例では、図7の例と同様、光源であるLED9が導光板10の下面側に配置されている。この場合、LED9は、導光板10の略中央部に配置されている。そして、導光板10の中央部には、透明本体部17の下面側に配置されたLED9から光が入射される光入射部22が設けられている。
【0050】
また、透明本体部17には、光入射部22に対応する位置(この場合は略中央部)に、光入射部22から入射された光の方向を発光端部(第2の発光部8)へ向けて変換する光方向変換部23が設けられている。この例では、発光端部(第2の発光部8)は、透明本体部17の端面の全周にわたって設けられている。したがって、下面側(図8における下側)から入射された光の方向が、発光端部側(図8では左右両側)へ向けていずれも約90度変換される。
【0051】
このような導光板によれば、透明本体部の全周に発光端部が設けられるので、リーダライター部の全面が非接触通信媒体によって覆われたときに、全方向のユーザの各々が非接触通信媒体の情報処理結果の発光状態を容易に確認することができる。
【0052】
また、以上の説明では、第1の発光部と第2の発光部を同じLEDで発光させた例について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、第1の発光部と第2の発光部を別々のLEDで発光させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
以上のように、本発明にかかるリーダライター装置は、導光板の透明本体部の第1の発光部が覆われた場合に、第2の発光部により発光状態を容易に確認することができるという効果を有し、非接触通信媒体リーダライター装置等に用いられ、有用である。
【符号の説明】
【0054】
1 非接触通信媒体リーダライター装置
2 非接触通信媒体
3 リーダライター部
4 入力操作部
7 第1の発光部(発光面部)
8 第2の発光部(発光端部)
9 LED(光源)
10 導光板
17 透明本体部
18 突出部
19 乱反射部
21 反射部
22 光入射部
23 光方向変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触通信媒体との通信を行うリーダライター部と、
前記リーダライター部が前記非接触通信媒体と通信する際に前記非接触通信媒体と向かい合う通信面に配置され、前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時に発光する第1の発光部と、
前記通信面とは異なる部分に配置され、前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時に発光する第2の発光部と、
を備えたことを特徴とするリーダライター装置。
【請求項2】
前記第2の発光部は前記リーダライター部の周囲に配置されたことを特徴とする請求項1記載のリーダライター装置。
【請求項3】
前記第2の発光部は前記リーダライター部を囲む側面に配置されたことを特徴とする請求項2記載のリーダライター装置。
【請求項4】
前記第1の発光部および前記第2の発光部は、前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時にその発光状態が連動して変化することを特徴とする請求項3記載のリーダライター装置。
【請求項5】
前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時に発光する光源と、
前記光源より発光された光を、前記第1の発光部および前記第2の発光部へと導く導光体と、をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載のリーダライター装置。
【請求項6】
前記光源は、前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時にその発光状態が変化することを特徴とする請求項5記載のリーダライター装置。
【請求項7】
前記導光体は、
前記光源より発光された光を入射する入射部と、
前記入射部に入射された光を第1の発光部へと導く第1の光路と、
前記入射部に入射された光を第2の発光部へと導く第2の光路と、を備え、
前記第1の光路と前記第2の光路のうちいずれか一方の光路を他方の光路へと変換する光路変換部が、少なくとも前記第1の光路または前記第2の光路のいずれかに配置されたことを特徴とする請求項6記載のリーダライター装置。
【請求項8】
前記非接触通信媒体との情報処理とは前記非接触通信媒体の読み書きであり、
前記情報処理の結果、前記読み書きの成功時における発光状態と前記読み書きの失敗時における発光状態とは異なることを特徴とする請求項7記載のリーダライター装置。
【請求項9】
前記非接触通信媒体との情報処理結果や前記入力操作部によるデータ入力結果等のデータ表示を行う液晶表示部をさらに備え、
前記第2の発光部は、前記リーダライター部と前記液晶表示部との間に配置されたことを特徴とする請求項8記載のリーダライター装置。
【請求項10】
前記非接触通信媒体との情報処理のためのデータ入力操作を行う入力操作部をさらに備え、
前記第2の発光部は、前記リーダライター部と前記入力操作部との間に配置されたことを特徴とする請求項9記載のリーダライター装置。
【請求項11】
非接触通信媒体との通信を行うリーダライター部と、
前記リーダライター部が前記非接触通信媒体と通信する際に前記非接触通信媒体と向かい合う通信面に配置され、前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時に発光する第1の発光部と、
前記通信面の外側に配置され、前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時に発光する第2の発光部と、
を備えたことを特徴とするリーダライター装置。
【請求項12】
前記第2の発光部は前記リーダライター部の周囲に配置されたことを特徴とする請求項11記載のリーダライター装置。
【請求項13】
前記第2の発光部は前記リーダライター部を囲む側面に配置されたことを特徴とする請求項12記載のリーダライター装置。
【請求項14】
前記第1の発光部および前記第2の発光部は、前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時にその発光状態が連動して変化することを特徴とする請求項13記載のリーダライター装置。
【請求項15】
前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時に発光する光源と、
前記光源より発光された光を、前記第1の発光部および前記第2の発光部へと導く導光体と、をさらに備えたことを特徴とする請求項14記載のリーダライター装置。
【請求項16】
前記光源は、前記非接触通信媒体との通信時または情報処理時にその発光状態が変化することを特徴とする請求項15記載のリーダライター装置。
【請求項17】
前記導光体は、
前記光源より発光された光を入射する入射部と、
前記入射部に入射された光を第1の発光部へと導く第1の光路と、
前記入射部に入射された光を第2の発光部へと導く第2の光路と、を備え、
前記第1の光路と前記第2の光路のうちいずれか一方の光路を他方の光路へと変換する光路変換部が、少なくとも前記第1の光路または前記第2の光路のいずれかに配置されたことを特徴とする請求項16記載のリーダライター装置。
【請求項18】
前記非接触通信媒体との情報処理とは前記非接触通信媒体の読み書きであり、
前記情報処理の結果、前記読み書きの成功時における発光状態と前記読み書きの失敗時における発光状態とは異なることを特徴とする請求項17記載のリーダライター装置。
【請求項19】
前記非接触通信媒体との情報処理結果や前記入力操作部によるデータ入力結果等のデータ表示を行う液晶表示部をさらに備え、
前記第2の発光部は、前記リーダライター部と前記液晶表示部との間に配置されたことを特徴とする請求項18記載のリーダライター装置。
【請求項20】
前記非接触通信媒体との情報処理のためのデータ入力操作を行う入力操作部をさらに備え、
前記第2の発光部は、前記リーダライター部と前記入力操作部との間に配置されたことを特徴とする請求項19記載のリーダライター装置。
【請求項21】
請求項1記載のリーダライター装置を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項22】
請求項11記載のリーダライター装置を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項23】
請求項1記載のリーダライター装置を備えたことを特徴とする決済端末。
【請求項24】
請求項11記載のリーダライター装置を備えたことを特徴とする決済端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−47980(P2013−47980A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−244281(P2012−244281)
【出願日】平成24年11月6日(2012.11.6)
【分割の表示】特願2008−49817(P2008−49817)の分割
【原出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】