説明

ルート統合サーバ、ルート統合システム及びルート統合方法

【課題】人気スポット及び人気スポット間の人気のあるルートを適切に抽出することができるルート統合サーバ、ルート統合システム及びルート統合方法を提供する。
【解決手段】ルート統合サーバ10は、経由地点を抽出する経由地点抽出部102と、滞在スポットを抽出する滞在スポット抽出部103と、滞在スポットに含まれる経由地点を削除する滞在スポット・経由地点統合部104と、経由地点及び滞在スポットをノード間ルートに変換するノード間ルート変換部105と、頻出する滞在スポットを頻出スポットとして抽出する頻出スポット抽出部106と、頻出スポット間のノード間ルートを抽出するノード間ルート抽出部107と、頻出するノード間ルートを頻出ルートとして抽出する頻出ルート抽出部108と、頻出スポット及び頻出ルートから頻出スポット間を結ぶ統合ルートを生成する統合ルート生成部109とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルート統合サーバ、ルート統合システム及びルート統合方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末の地図上で他のユーザの行動を参照するサービスが普及している(例えば、非特許文献1、2参照)。これらの既存サービスは、多くの人により訪問された人気のあるスポットを地図上に表示するものである。また、多くのユーザにより通過されたルートの表示方法に、カーナビゲーションで実現されている渋滞表示がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のシステムは、通過したユーザの多いルートを渋滞する区間として表示するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−53005号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】“ワイワイマップ”、[online]、ヤフー株式会社、[2009年4月27日検索]、インターネット〈URL:http://waiwai.map.yahoo.co.jp/〉
【非特許文献2】“PetaMap”、[online]、ソニースタイル・ジャパン株式会社、[2009年4月27日検索]、インターネット〈URL:http://petamap.jp/home〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、スポット間の移動の際に通る名物の商店街、ストリートなど特定のルートに多くのユーザが集まる場合もあるため、他のユーザがスポット間の移動に使ったルートを参照したいというニーズがある。しかしながら、従来のサービスにおいては、多くの人により訪問された人気のあるスポットを地図上に表示しているが、人気スポット間を移動する際に利用されたルートを表示することができない。また、特許文献1記載のシステムにあっては、通過したユーザの多いルートを表示するものであるが、特定のスポット間移動の際に利用されたルートを表示するものではない。
【0006】
スポット間移動の際に多くのユーザが使うルートを抽出する一つの方法として、2点のスポット間の移動に使ったルート全体を比較し、人気のあるルートを抽出する方法が考えられる。しかし、細い路地など道が複雑になった場合、ユーザがスポット間移動の際に使ったルート全体が一致することは少ない。このため、ユーザのルート全体を比較する手法では、特定スポット間の人気のあるルートを十分に抽出することができないおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は上記に鑑みてなされたものであって、人気スポット及び人気スポット間の人気のあるルートを適切に抽出することができるルート統合サーバ、ルート統合システム及びルート統合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明に係るルート統合サーバは、ユーザの位置情報が格納される位置情報データベースと、地図上の地点を示すスポット情報が格納されるスポットデータベースと、地図上に設定されたノード間で表現されるノード間ルートが格納されるノード間ルートデータベースと、前記ユーザの携帯端末から前記位置情報を受信して前記位置情報データベースに格納するサーバ側受信部と、前記位置情報データベースから所定以上の精度の前記位置情報を経由地点として抽出する経由地点抽出部と、前記位置情報データベース及び前記スポットデータベースから前記ユーザそれぞれが一定時間以上滞在した滞在スポットを抽出する滞在スポット抽出部と、前記経由地点が前記滞在スポットに含まれる場合、該当する経由地点を削除する滞在スポット・経由地点統合部と、前記ノード間ルートデータベースを参照し、前記経由地点及び前記滞在スポットを前記ユーザそれぞれが通過したノード間ルートに変換するノード間ルート変換部と、前記ユーザそれぞれの前記滞在スポットの情報から、一定人数以上の前記ユーザが滞在した前記滞在スポットを頻出スポットとして抽出する頻出スポット抽出部と、前記ユーザそれぞれの前記ノード間ルートに基づいて前記頻出スポット間の移動の際に通過した前記ノード間ルートを抽出する頻出スポット間のノード間ルート抽出部と、前記ユーザそれぞれの前記頻出スポット間の前記ノード間ルートに基づいて、一定人数以上の前記ユーザが通過した前記ノード間ルートを頻出ルートとして抽出する頻出ルート抽出部と、前記頻出スポット及び前記頻出ルートから前記頻出スポット間を結ぶ統合ルートを生成する統合ルート生成部と、前記統合ルートを対象ユーザの携帯端末へ送信するサーバ側送信部とを備えて構成される。
【0009】
本発明に係るルート統合サーバによれば、サーバ側受信部によりユーザの携帯端末から位置情報が受信されて位置情報データベースに格納され、経由地点抽出部により位置情報データベースから所定以上の精度の位置情報が経由地点として抽出され、滞在スポット抽出部により位置情報データベース及びスポットデータベースからユーザそれぞれが一定時間以上滞在した滞在スポットが抽出され、滞在スポット・経由地点統合部により経由地点が滞在スポットに含まれる場合には該当する経由地点が削除され、ノード間ルート変換部により、経由地点及び滞在スポットが、ユーザそれぞれが通過したノード間ルートに変換され、頻出スポット抽出部により、ユーザそれぞれの滞在スポットの情報から、一定人数以上のユーザが滞在した滞在スポットが頻出スポットとして抽出され、頻出スポット間のノード間ルート抽出部によりユーザそれぞれのノード間ルートに基づいて頻出スポット間の移動の際に通過したノード間ルートが抽出され、頻出ルート抽出部によりユーザそれぞれの頻出スポット間のノード間ルートに基づいて、一定人数以上のユーザが通過したノード間ルートが頻出ルートとして抽出され、統合ルート生成部により頻出スポット及び頻出ルートから頻出スポット間を結ぶ統合ルートが生成され、サーバ側送信部により統合ルートが対象ユーザの携帯端末へ送信される。このように、多くのユーザが訪問した頻出スポットと、頻出スポット間を移動したユーザが通過した全体のルートを分割して、頻出スポット間の移動の際に多くのユーザが利用した局所的なルートを頻出ルートとしてそれぞれ抽出することができる。そして、頻出スポット及び頻出ルートを統合した統合ルートを生成することが可能となるので、スポットだけでなくスポット間の移動に使われるルート情報の提示が可能となり、より詳細なユーザの訪問行動の特徴を参照することができる。
【0010】
ここで、前記頻出ルート抽出部は、前記滞在スポット又は前記経由地点でのユーザの出入りの数に基づいて、前記頻出スポット間の前記ノード間ルートから前記頻出ルートを抽出してもよい。
【0011】
また、本発明に係るルート統合システムは、携帯端末、及び前記携帯端末へ特定スポット間のルートを配信するルート統合サーバを備えて構成されるルート統合システムであって、前記携帯端末は、前記携帯端末の位置情報を前記ルート統合サーバに送信する端末側送信部と、前記ルート統合サーバから配信された特定スポット間のルートを受信して表示するルート表示部と、を有し、前記ルート統合サーバは、ユーザの位置情報が格納される位置情報データベースと、地図上の地点を示すスポット情報が格納されるスポットデータベースと、地図上に設定されたノード間で表現されるノード間ルートが格納されるノード間ルートデータベースと、前記ユーザの携帯端末から前記位置情報を受信して前記位置情報データベースに格納するサーバ側受信部と、前記位置情報データベースから所定以上の精度の前記位置情報を経由地点として抽出する経由地点抽出部と、前記位置情報データベース及び前記スポットデータベースから前記ユーザそれぞれが一定時間以上滞在した滞在スポットを抽出する滞在スポット抽出部と、前記経由地点が前記滞在スポットに含まれる場合、該当する経由地点を削除する滞在スポット・経由地点統合部と、前記ノード間ルートデータベースを参照し、前記経由地点及び前記滞在スポットを前記ユーザそれぞれが通過したノード間ルートに変換するノード間ルート変換部と、前記ユーザそれぞれの前記滞在スポットの情報から、一定人数以上の前記ユーザが滞在した前記滞在スポットを頻出スポットとして抽出する頻出スポット抽出部と、前記ユーザそれぞれの前記ノード間ルートに基づいて前記頻出スポット間の移動の際に通過した前記ノード間ルートを抽出する頻出スポット間のノード間ルート抽出部と、前記ユーザそれぞれの前記頻出スポット間の前記ノード間ルートに基づいて、一定人数以上の前記ユーザが通過した前記ノード間ルートを頻出ルートとして抽出する頻出ルート抽出部と、前記頻出スポット及び前記頻出ルートから前記頻出スポット間を結ぶ統合ルートを生成する統合ルート生成部と、前記統合ルートを対象ユーザの携帯端末へ送信するサーバ側送信部とを有することを特徴として構成される。
【0012】
本発明に係るルート統合システムによれば、端末側送信部により携帯端末の位置情報がルート統合サーバに送信され、サーバ側受信部によりユーザの携帯端末から位置情報が受信されて位置情報データベースに格納され、経由地点抽出部により位置情報データベースから所定以上の精度の位置情報が経由地点として抽出され、滞在スポット抽出部により位置情報データベース及びスポットデータベースからユーザそれぞれが一定時間以上滞在した滞在スポットが抽出され、滞在スポット・経由地点統合部により経由地点が滞在スポットに含まれる場合には該当する経由地点が削除され、ノード間ルート変換部により、経由地点及び滞在スポットが、ユーザそれぞれが通過したノード間ルートに変換され、頻出スポット抽出部により、ユーザそれぞれの滞在スポットの情報から、一定人数以上のユーザが滞在した滞在スポットが頻出スポットとして抽出され、頻出スポット間のノード間ルート抽出部によりユーザそれぞれのノード間ルートに基づいて頻出スポット間の移動の際に通過したノード間ルートが抽出され、頻出ルート抽出部によりユーザそれぞれの頻出スポット間のノード間ルートに基づいて、一定人数以上のユーザが通過したノード間ルートが頻出ルートとして抽出され、統合ルート生成部により頻出スポット及び頻出ルートから頻出スポット間を結ぶ統合ルートが生成され、サーバ側送信部により統合ルートが対象ユーザの携帯端末へ送信され、対象ユーザの携帯端末のルート表示部により、ルート統合サーバから配信された特定スポット間のルートが受信されて表示される。このように、多くのユーザが訪問した頻出スポットと、頻出スポット間を移動したユーザが通過した全体のルートを分割して、頻出スポット間の移動の際に多くのユーザが利用した局所的なルートを頻出ルートとしてそれぞれ抽出することができる。そして、頻出スポット及び頻出ルートを統合した統合ルートを生成することが可能となるので、スポットだけでなくスポット間の移動に使われるルート情報の提示が可能となり、より詳細なユーザの訪問行動の特徴を参照することができる。
【0013】
また、本発明に係るルート統合方法は、ユーザの位置情報が格納される位置情報データベースと、地図上の地点を示すスポット情報が格納されるスポットデータベースと、地図上に設定されたノード間で表現されるノード間ルートが格納されるノード間ルートデータベースと、を備えて構成されるルート統合サーバにて実行されるルート統合方法であって、前記ユーザの携帯端末から前記位置情報を受信して前記位置情報データベースに格納する位置情報受信ステップと、前記位置情報データベースから所定以上の精度の前記位置情報を経由地点として抽出する経由地点抽出ステップと、前記位置情報データベース及び前記スポットデータベースから前記ユーザそれぞれが一定時間以上滞在した滞在スポットを抽出する滞在スポット抽出ステップと、前記経由地点が前記滞在スポットに含まれる場合、該当する経由地点を削除する滞在スポット・経由地点統合ステップと、前記ノード間ルートデータベースを参照し、前記経由地点及び前記滞在スポットを前記ユーザそれぞれが通過したノード間ルートに変換するノード間ルート変換ステップと、前記ユーザそれぞれの前記滞在スポットの情報から、一定人数以上の前記ユーザが滞在した前記滞在スポットを頻出スポットとして抽出する頻出スポット抽出ステップと、前記ユーザそれぞれの前記ノード間ルートに基づいて前記頻出スポット間の移動の際に通過した前記ノード間ルートを抽出する頻出スポット間のノード間ルート抽出ステップと、前記ユーザそれぞれの前記頻出スポット間の前記ノード間ルートに基づいて、一定人数以上の前記ユーザが通過した前記ノード間ルートを頻出ルートとして抽出する頻出ルート抽出ステップと、前記頻出スポット及び前記頻出ルートから前記頻出スポット間を結ぶ統合ルートを生成する統合ルート生成ステップと、前記統合ルートを対象ユーザの携帯端末へ送信する統合ルート送信ステップとを有することを特徴とする。
【0014】
本発明に係るルート統合方法によれば、サーバ側受信ステップによりユーザの携帯端末から位置情報が受信されて位置情報データベースに格納され、経由地点抽出ステップにより位置情報データベースから所定以上の精度の位置情報が経由地点として抽出され、滞在スポット抽出ステップにより位置情報データベース及びスポットデータベースからユーザそれぞれが一定時間以上滞在した滞在スポットが抽出され、滞在スポット・経由地点統合ステップにより経由地点が滞在スポットに含まれる場合には該当する経由地点が削除され、ノード間ルート変換ステップにより、経由地点及び滞在スポットが、ユーザそれぞれが通過したノード間ルートに変換され、頻出スポット抽出ステップにより、ユーザそれぞれの滞在スポットの情報から一定人数以上のユーザが滞在した滞在スポットが頻出スポットとして抽出され、頻出スポット間のノード間ルート抽出ステップによりユーザそれぞれのノード間ルートに基づいて頻出スポット間の移動の際に通過したノード間ルートが抽出され、頻出ルート抽出ステップによりユーザそれぞれの頻出スポット間のノード間ルートに基づいて、一定人数以上のユーザが通過したノード間ルートが頻出ルートとして抽出され、統合ルート生成ステップにより頻出スポット及び頻出ルートから頻出スポット間を結ぶ統合ルートが生成され、サーバ側送信ステップにより統合ルートが対象ユーザの携帯端末へ送信される。このように、多くのユーザが訪問した頻出スポットと、頻出スポット間を移動したユーザが通過した全体のルートを分割して、頻出スポット間の移動の際に多くのユーザが利用した局所的なルートを頻出ルートとしてそれぞれ抽出することができる。そして、頻出スポット及び頻出ルートを統合した統合ルートを生成することが可能となるので、スポットだけでなくスポット間の移動に使われるルート情報の提示が可能となり、より詳細なユーザの訪問行動の特徴を参照することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、人気スポット及び人気スポット間の人気のあるルートを適切に抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態に係るルート統合システムの構成概要図である。
【図2】実施形態に係るルート統合システムの機能を示すブロック図である。
【図3】実施形態に係るルート統合サーバのハードウェア構成図である。
【図4】実施形態に係るルート統合サーバの動作を示すフローチャートである。
【図5】実施形態に係るルート統合サーバの作用効果を説明する概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して本発明に係るルート統合サーバ、ルート統合システム及びその方法の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0018】
本実施形態に係るルート統合サーバ、ルート統合システム及びその方法は、例えば、ある地域のお勧め訪問コース等、ユーザに訪問スポットの種別およびその訪問順序を他人の体験として参照させる場合に好適に採用されるものである。
【0019】
まず、本実施形態に係るルート統合システム1の構成の概要について、図1を参照して説明する。図1は、ルート統合システム1の構成概要図である。
【0020】
図1に示すように、ルート統合システム1は、ルート統合サーバ10及び携帯端末30を備えている。ルート統合サーバ10及び携帯端末30は、通信ネットワークNにより互いに接続されており、互いに通信可能に構成されている。通信ネットワークNとして、例えば、移動通信網や無線LAN通信網などが用いられる。
【0021】
携帯端末30は、ユーザにより携帯される移動端末であって、例えば、無線によるデータ通信機能を持った端末である。携帯端末30は、当該携帯端末30の位置情報を取得可能に構成されている。例えば、携帯端末30は、GPS[Global Positioning System]システムを利用可能に構成されている。携帯端末30として、例えば、携帯電話やPHS、無線通信カードを備えたPDA[Personal Digital Assistant]等が用いられる。なお、ルート統合システム1は、複数の携帯端末30を備えても良い。
【0022】
ルート統合サーバ10は、データベース群20を備えており、データベース群20に格納されたデータ、及び携帯端末30と通信したデータに基づいて、携帯端末30へ頻出スポット及び統合ルートを配信可能に構成されている。頻出スポットは、一定人数以上のユーザが滞在した地点である。統合ルートは、頻出スポット間の全体の移動ルートであって、頻出スポット間移動の際に一定以上のユーザが通過した区間である頻出ルートを含むものである。
【0023】
データベース群20には、ユーザに対して頻出スポット及び統合ルートを提供するために用いられるデータが格納されている。例えば、データベース群20は、携帯端末30のGPS情報、地図上のスポットを示すスポット情報、地図上に設定されたノード間で定義されるノード間ルート情報等が格納されたデータベースから構成されるデータベース群である。なお、以下では、説明理解の容易性を考慮して、格納される情報ごとにデータベースを分けて説明するが、データベース群20は、1のデータベースとして構成してもよいし、要求される性能に応じて適宜分割してもよい。
【0024】
次に、ルート統合システム1の各構成について詳細を説明する。図2は、ルート統合システム1の機能を示すブロック図である。最初に、ルート統合サーバ10のハードウェア構成について説明する。図3は、ルート統合サーバ10のハードウェア構成図である。図3に示すように、ルート統合サーバ10は、物理的には、CPU11、ROM12及びRAM13等の主記憶装置、キーボード及びマウス等の入力デバイス14、ディスプレイ等の出力デバイス15、携帯端末30との間でデータの送受信を行うためのネットワークカード等の通信モジュール16、ハードディスク等の補助記憶装置17などを含む通常のコンピュータシステムとして構成される。後述するルート統合サーバ10の各機能は、CPU11、ROM12、RAM13等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU11の制御の元で入力デバイス14、出力デバイス15、通信モジュール16を動作させるとともに、ROM12、RAM13や補助記憶装置17におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
【0025】
図2に戻り、ルート統合サーバ10は、データベース群20を構成するGPS情報DB(位置情報データベース)201、スポットDB(スポットデータベース)202及びノード間ルートDB(ノード間ルートデータベース)203を備えている。
【0026】
GPS情報DB201は、各ユーザの携帯端末30で定期的に測位されたGPS情報が格納されるデータベースである。GPS情報DB201には、ユーザごとに測位されたGPS情報、測位日時、測位誤差、測位誤差を段階的に区分した測位精度等が格納される。
【0027】
スポットDB202は、店舗・施設の情報が格納されるデータベースである。スポットDB202には、店舗・施設名、その店舗・施設のGPS情報等が格納される。
【0028】
ノード間ルートDB203は、ノード間で表現されるノード間ルートが格納されるデータベースである。ここで、ノードとは、地図上に予め設定された地点情報であって、例えば、1つの道が複数の道に分岐する分岐点や複数の道が交差する交差点が用いられる。ノード間ルートDB203は、ノードを定義するためのノードテーブルと、ノード間ルートを定義するためのノード間ルートテーブルを備えている。ノードテーブルには、ノードを一意に識別するID及びノードのGPS情報が格納される。ノード間ルートテーブルには、ノード間ルートを一意に識別するID及びノード間ルートを構成する始点・終点のノードのIDが格納される。
【0029】
また、ルート統合サーバ10は、機能的には、GPS情報受信部(サーバ側受信部)101、経由地点抽出部102、滞在スポット抽出部103、滞在スポット・経由地点統合部104、ノード間ルート変換部105、頻出スポット抽出部106、頻出スポット間のノード間ルート抽出部107、頻出ルート抽出部108、統合ルート生成部109及び統合ルート送信部(サーバ側送信部)110を備えている。
【0030】
GPS情報受信部101は、携帯端末30で測位したGPS情報を携帯端末30から受信し、GPS情報DB201に格納する機能を有している。なお、GPS情報受信部101は、携帯端末30の識別番号やユーザID等をGPS情報に含ませて受信する機能を有していても良い。
【0031】
経由地点抽出部102は、GPS情報DB201を参照可能に構成されており、測位精度が所定以上となるGPS情報や、測位精度の高い区分に分類されたGPS情報を、経由地点として抽出する機能を有している。また、102は、抽出した経由地点を滞在スポット・経由地点統合部104へ出力する機能を有している。
【0032】
滞在スポット抽出部103は、GPS情報DB201及びスポットDB202を参照可能に構成されており、GPS情報DB201に格納された各ユーザのGPS情報とスポットDB202に格納されたスポットのGPS情報とを比較して、各ユーザが一定時間以上滞在した滞在スポットを抽出する機能を有している。また、滞在スポット抽出部103は、抽出した各ユーザの滞在スポットを滞在スポット・経由地点統合部104及び頻出スポット抽出部106へ出力する機能を有している。
【0033】
滞在スポット・経由地点統合部104は、経由地点抽出部102により出力された経由地点、及び滞在スポット抽出部103により出力された滞在スポットに基づいて、経由地点が滞在スポットに含まれる場合、該当する経由地点を削除する機能を有している。例えば、滞在スポット・経由地点統合部104は、同一ユーザで同時刻に抽出された経由地点と滞在スポットとを比較して、経由地点を中心として測位誤差を半径とするエリアに滞在スポットが含まれる場合、該当する経由地点を削除して滞在スポットに吸収する機能を有している。また、滞在スポット・経由地点統合部104は、統合処理後の経由地点及び滞在スポットをノード間ルート変換部105へ出力する機能を有している。
【0034】
ノード間ルート変換部105は、ノード間ルートDB203を参照可能に構成されており、滞在スポット・経由地点統合部104により出力された統合処理後の各ユーザの経由地点及び滞在スポットに基づいて、各ユーザが通過したノード間ルートを抽出する機能を有している。また、ノード間ルート変換部105は、抽出した各ユーザのノード間ルートを頻出スポット間のノード間ルート抽出部107へ出力する機能を有している。
【0035】
頻出スポット抽出部106は、滞在スポット抽出部103により出力された各ユーザの滞在スポットの情報から、一定数以上のユーザが滞在した滞在スポットを頻出スポットとして抽出する機能を有している。また、頻出スポット抽出部106は、抽出した頻出スポットを頻出スポット間のノード間ルート抽出部107及び統合ルート生成部109へ出力する機能を有している。
【0036】
頻出スポット間のノード間ルート抽出部107は、頻出スポット抽出部106により出力された頻出スポット、及びノード間ルート変換部105により出力された各ユーザのノード間ルート情報に基づいて、頻出スポット間の移動の際に各ユーザが通過したノード間ルートを抽出する機能を有している。また、頻出スポット間のノード間ルート抽出部107は、抽出した各ユーザの頻出スポット間のノード間ルートを頻出ルート抽出部108へ出力する機能を有している。
【0037】
頻出ルート抽出部108は、頻出スポット間のノード間ルート抽出部107により出力された各ユーザの頻出スポット間のノード間ルート情報に基づいて、一定人数以上のユーザが通過した頻出ルートを抽出する機能を有している。また、頻出ルート抽出部108は、抽出した頻出ルートを統合ルート生成部109へ出力する機能を有している。
【0038】
統合ルート生成部109は、頻出スポット抽出部106により出力された頻出スポット、及び頻出ルート抽出部108により出力された頻出ルートに基づいて、頻出スポット間を結ぶ統合ルートを生成する機能を有している。また、統合ルート生成部109は、生成した統合ルートを統合ルート送信部110へ出力する機能を有している。
【0039】
統合ルート送信部110は、統合ルート生成部109が出力した統合ルートを携帯端末30へ送信する機能を有している。
【0040】
次に、携帯端末30の構成について詳細を説明する。携帯端末30は、機能的には、GPS情報送信部(端末側送信部)301及び統合ルート表示部302を備えて構成されている。
【0041】
GPS情報送信部301は、定期的に現在地のGPS情報を測位し、測位したGPS情報を、ルート統合サーバ10のGPS情報受信部101へ送信する機能を有している。なお、GPS情報送信部301は、携帯端末30の識別番号、ユーザID、設定情報等を、GPS情報に含ませて送信する機能を有していても良い。
【0042】
統合ルート表示部302は、ルート統合サーバ10で生成された統合ルートを受信し、携帯端末30上に表示する機能を有している。
【0043】
次に、本実施形態に係るルート統合サーバ10のルート生成動作について説明する。まず、ルート統合サーバ10のルート生成動作の概要を説明する。ルート統合サーバ10は、携帯端末30からGPS情報を収集し、ユーザが通過した経由地点、および一定時間以上滞在した滞在スポットを抽出する。一定人数以上のユーザが滞在した滞在スポットを頻出スポットとして抽出し、頻出スポット間のルートで多くのユーザが通過したルートを頻出ルートとして抽出する。抽出した頻出スポットと頻出ルートを結んで統合ルートとする。
【0044】
図4は、本実施形態に係るルート統合サーバ10のルート生成動作をより詳細に示すフローチャートである。図4に示す制御処理は、例えば、ルート統合サーバ10において制御アプリケーションが起動されたタイミングから所定の間隔で繰り返し実行される。
【0045】
図4に示すように、ルート統合サーバ10は、滞在スポット抽出処理から開始する(S10)。この滞在スポット抽出処理に用いられるGPS情報DB201及びスポットDB202の例を示す。表1は、GPS情報DB201の一例である。
【表1】


表1に示すように、GPS情報DB201には、各携帯端末30に対応するユーザIDごとに、GPSにより測位された時刻、緯度・経度、測定誤差、測位精度が格納されている。ここで、測位精度は測位誤差を一定の閾値で段階的に区分して設定する。測位精度は、例えば、測位誤差に応じて「高」、「低」に分類されている。例えば、測位誤差が100m以下であれば「高」、測位誤差が100mより大きければ「低」に分類される。ルート統合サーバ10は、例えば、図4に示す制御処理前に、携帯端末30と通信して得られたユーザID及びGPS情報に基づいて、ユーザIDごとに時刻、緯度・経度、測定誤差、測位精度をGPS情報DB201に格納する。ユーザIDは、端末識別子であって、例えば、GPS情報受信部101が受信するGPS情報に含まれる情報である。また、例えば、ルート統合サーバ10は、GPS情報受信部101とは別の独立したユーザID受信用の受信部を備え、携帯端末30と通信してもよい。
【0046】
続いて表2にスポットDB202の例を示す。
【表2】


表2に示すように、スポットDB202には、スポットを一意に特定するスポットID、スポットの名称、緯度・経度の情報が格納される。ルート統合サーバ10は、地図情報等を用いて、例えば、図4に示す制御処理前に、スポットDB202を構築する。
【0047】
滞在スポット抽出部103は、表1に示すGPS情報DB201および表2に示すスポットDB202を参照し、ユーザが一定時間以上滞在したスポットを滞在スポットとして抽出する。例えば、ユーザID:U001が時刻12:35に位置した地点の緯度・経度が、スポットID:S002の緯度・経度と同一である場合には、スポットID:S002を滞在スポットとして抽出する。S10の処理が終了すると、経由地点抽出処理へ移行する(S12)。
【0048】
S12の処理は、経由地点抽出部102が実行し、GPS情報DB201に格納された各ユーザのGPS情報のうち、測位精度が高いGPS情報を経由地点として抽出する処理である。経由地点抽出部102は、例えば、表1の測位精度が「高」に分類された緯度・経度を経由地点として抽出する。あるいは、経由地点抽出部102は、例えば、表1の測位誤差が100m以下となる測位精度の経度・緯度を経由地点として抽出する。S12の処理が終了すると、統合処理へ移行する(S14)。
【0049】
S14の処理は、滞在スポット・経由地点統合部104が実行し、S12の処理で抽出した経由地点がS10の処理で抽出した滞在スポットに含まれる場合には、該当する経由地点を削除する処理である。滞在スポット・経由地点統合部104は、経由地点を中心として測位誤差を半径とするエリアに滞在スポットが含まれる場合、該当する経由地点を削除して滞在スポットに吸収する。処理の例を表3に示す。
【表3】


表3では、S10の処理でユーザが滞在したと判定した滞在スポットのIDをスポットIDの列に示している。そして、S12の処理で抽出した経由地点を経由地点の列に示している。表3に示すように、「経由地点04」と「スポットID:S002」が同時刻に検出されている。この様に、同時刻に滞在スポットが抽出されている場合には、当該経由地点を削除する。表3の例の場合、滞在スポット・経由地点統合部104は、「経由地点04」を経由地点のリストから削除する。S14の処理が終了すると、ノード間ルート算出処理へ移行する(S16)
【0050】
S16の処理は、ノード間ルート変換部105が実行し、S14の処理で統合された経由地点及び滞在スポットを、ユーザが通過したノード間ルートに変換する処理である。以下では、この処理で用いるノード間ルートDB203の詳細を説明する。ノード間ルートDB203は、道の分岐点、交差点等のノードを定義するノードテーブル、及びノード間で定義されるルートの情報を格納するルートテーブルを備えている。ノードテーブルの一例を表4に示す。
【表4】


表4に示すように、ノード間ルートDB203のノードテーブルには、ノードを一意に特定するノードID、ノードの緯度・経度が格納される。また、ルートテーブルの一例を表5に示す。
【表5】


表5に示すように、ノード間ルートDB203のルートテーブルには、ルートを一意に特定するルートID、ルートの始点・終点のノードIDが格納される。ルート統合サーバ10は、地図情報等を用いて、例えば、図4に示す制御処理前に、ノード間ルートDB203を構築する。
【0051】
ノード間ルート変換部105は、S14の処理で統合された経由地点及び滞在スポットに基づいて、表4に示すノードテーブルを参照して経由地点及び滞在スポットの緯度・経度に対応するノードIDを抽出し、表5に示すルートテーブルを参照して、抽出したノードID間のルートIDを抽出する。経由地点は、ユーザの携帯端末で測位したGPS情報であり、他のユーザと同じ道を通過していてもユーザごとに異なる値が測位されるため、同じ道を通過したかどうかの判定ができない。そこで、ノード間ルート変換部105は、ノード間ルートDB203を参照し、滞在スポットおよび経由地点が特定のノード間ルート上にある場合、対象のノード間ルートを抽出する。S16の処理が終了すると、頻出スポット抽出処理へ移行する(S18)。
【0052】
S18の処理は、頻出スポット抽出部106が実行し、S10の処理で抽出したユーザの滞在スポットの情報に基づいて、一定人数以上のユーザが滞在した滞在スポットを頻出スポットとして抽出する処理である。ここで、過去の滞在スポットの情報全てから頻出スポットを抽出することも可能だが、期間を限定して(例:過去1週間)滞在スポットに滞在した人数をカウントすることも可能である。これにより、最近ユーザが急にユーザが集まり始めた頻出スポットを抽出することができる。S18の処理が終了すると、頻出スポット間のノード間ルート取得処理へ移行する(S20)。
【0053】
S20の処理は、頻出スポット間のノード間ルート抽出部107が実行し、S16の処理で算出した各ユーザのノード間ルート情報から、頻出スポット移動の際に使用したノード間ルートを抽出する処理である。S20の処理が終了すると、頻出ルート抽出処理へ移行する(S22)。
【0054】
S22の処理は、頻出ルート抽出部108が実行し、S20の処理で抽出した各ユーザの頻出スポット間のノード間ルートのうち、一定人数以上のユーザが通過したルートを頻出ルートとして抽出する処理である。S22の処理が終了すると、統合ルート生成処理へ移行する(S24)。
【0055】
S24の処理は、統合ルート生成部109が実行し、S22の処理で抽出した頻出スポット間の頻出ルートを結んだノード間ルートを統合ルートとして生成する処理である。S24の処理が終了すると、図4に示す制御処理を終了する。
【0056】
以上で図4に示す制御処理が終了する。図4に示す制御処理を実行することにより、ユーザの頻出スポット間の頻出ルートが抽出され、頻出ルート及びノード間ルートによって統合ルートが生成される。
【0057】
次に、本実施形態に係るルート統合サーバ10の作用効果について説明する。図5は、本実施形態に係るルート統合サーバ10の作用効果を示す概要図である。ここで、説明理解の容易性のため、図5に示す地図において、表6に示すノード間ルートが定義されているとする。
【表6】


また、頻出スポット抽出部106により、図5に示すスポットID:S001およびS002が頻出スポットとして抽出されたとする。そして、頻出スポット間のノード間ルート抽出部107により、各ユーザが頻出スポットS001からS002に移動した際に通過したノード間ルートが抽出される。各ユーザが通過したノード間ルートが通過順に表7に示すとおり抽出されたとする。
【表7】


その後、頻出ルート抽出部108により、頻出スポットS001、S002間の移動の際に通過したノード間ルートごとの通過人数がカウントされる。この例を表8に示す。
【表8】


そして、頻出ルート抽出部108により、通過人数が閾値以上のルートが頻出スポットS001、S002の間の頻出ルートとして抽出される。ここで閾値を3とすると、表8においてルートID:R001、R004が頻出ルートとして抽出される。抽出した頻出ルートは図5において実線で示した。
【0058】
次に、統合ルート生成部109により頻出スポットS001、S002間の統合ルートが生成される。頻出スポットS001、S002間で抽出された頻出ルートはR001、R004であるので、始点となる頻出スポットS001から各頻出ルートの始点のノードまでの距離を算出し、近いものからルートをつなぐ。頻出ルートR001の始点のノードN006と頻出ルートR004の始点のノードN009だと、N006の方が頻出スポットS001に近いので、頻出スポットS001から頻出ルートR001をつなぎ、次に近い頻出ルートR004と終点の頻出スポットS002をつないで統合ルートとする。このように生成した統合ルートは、図5において点線で示した。図5に示すように、始点S001、終点S002の統合ルートは、頻出ルートR001、R004を含んで構成される。生成した統合ルートは、統合ルート送信部110により対象ユーザの携帯端末30へ送信され、携帯端末30の統合ルート表示部302により統合ルートが表示される。
【0059】
上述した通り、本実施形態に係るルート統合システム1のルート統合サーバ10によれば、GPS情報受信部101によりユーザの携帯端末30から位置情報が受信されてGPS情報DB201に格納され、経由地点抽出部102によりGPS情報DB201から所定以上の精度の位置情報が経由地点として抽出され、滞在スポット抽出部103によりGPS情報DB201及びスポットDB202からユーザそれぞれが一定時間以上滞在した滞在スポットが抽出され、滞在スポット・経由地点統合部104により経由地点が滞在スポットに含まれる場合には該当する経由地点が削除され、ノード間ルート変換部105により、経由地点及び滞在スポットが、ユーザそれぞれが通過したノード間ルートに変換され、頻出スポット抽出部106により、ユーザそれぞれの滞在スポットの情報から、一定人数以上のユーザが滞在した滞在スポットが頻出スポットとして抽出され、頻出スポット間のノード間ルート抽出部107によりユーザそれぞれのノード間ルートに基づいて頻出スポット間の移動の際に通過したノード間ルートが抽出され、頻出ルート抽出部108によりユーザそれぞれの頻出スポット間のノード間ルートに基づいて、一定人数以上のユーザが通過したノード間ルートが頻出ルートとして抽出され、統合ルート生成部109により頻出スポット及び頻出ルートから頻出スポット間を結ぶ統合ルートが生成され、統合ルート送信部110により統合ルートが対象ユーザの携帯端末30へ送信される。このように、多くのユーザが訪問した頻出スポットと、頻出スポット間を移動したユーザが通過した全体のルートを分割して、頻出スポット間の移動の際に多くのユーザが利用した局所的なルートを頻出ルートとしてそれぞれ抽出することができる。このため、名物の商店街、ストリートなど多くのユーザが通過するルートを抽出することが可能となる。そして、頻出スポット及び頻出ルートを統合した統合ルートを生成することができるので、スポットだけでなくスポット間の移動に使われるルート情報の提示が可能となり、より詳細なユーザの訪問行動の特徴を参照することができる。また、ユーザに人気のあるスポットとスポット間移動の際によく利用されるルートを抽出することができるため、ユーザが集まりやすい場所とユーザの移動の流れを俯瞰的に提示することが可能となる。
【0060】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0061】
例えば、上述した実施形態では、頻出ルート抽出部108によりユーザの実際の移動情報に基づいて頻出ルートを算出する例を説明したが、頻出ルート抽出部108が滞在スポット又は経由地点でのユーザの出入りをカウントして、ユーザ出入り人数の多い滞在スポット間のノード間ルート、ユーザ出入り人数の多い経由地点間のノード間ルート、又は、ユーザ出入り人数の多い滞在スポットと経由地点と間のノード間ルートを頻出ルートとして算出してもよい。
【0062】
また、上述した実施形態では、図4に示す制御処理を説明したが、S10、S12の処理はどちらを先に実行してもよい。また、S18の処理は、S10の処理実行後であって、S20の処理実行前に実行すればよい。
【符号の説明】
【0063】
1…ルート統合システム、10…ルート統合サーバ、20…データベース群、30…携帯端末、101…GPS情報受信部(サーバ側受信部)、102…経由地点抽出部、103…滞在スポット抽出部、104…滞在スポット・経由地点統合部、105…ノード間ルート変換部、106…頻出スポット抽出部、107…頻出スポット間のノード間ルート抽出部、108…頻出ルート抽出部、109…統合ルート生成部、110…統合ルート送信部、201…GPS情報DB(位置情報データベース)、202…スポットDB(スポットデータベース)、203…ノード間ルートDB(ノード間ルートデータベース)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの位置情報が格納される位置情報データベースと、
地図上の地点を示すスポット情報が格納されるスポットデータベースと、
地図上に設定されたノード間で表現されるノード間ルートが格納されるノード間ルートデータベースと、
前記ユーザの携帯端末から前記位置情報を受信して前記位置情報データベースに格納するサーバ側受信部と、
前記位置情報データベースから所定以上の精度の前記位置情報を経由地点として抽出する経由地点抽出部と、
前記位置情報データベース及び前記スポットデータベースから前記ユーザそれぞれが一定時間以上滞在した滞在スポットを抽出する滞在スポット抽出部と、
前記経由地点が前記滞在スポットに含まれる場合、該当する経由地点を削除する滞在スポット・経由地点統合部と、
前記ノード間ルートデータベースを参照し、前記経由地点及び前記滞在スポットを前記ユーザそれぞれが通過したノード間ルートに変換するノード間ルート変換部と、
前記ユーザそれぞれの前記滞在スポットの情報から、一定人数以上の前記ユーザが滞在した前記滞在スポットを頻出スポットとして抽出する頻出スポット抽出部と、
前記ユーザそれぞれの前記ノード間ルートに基づいて前記頻出スポット間の移動の際に通過した前記ノード間ルートを抽出する頻出スポット間のノード間ルート抽出部と、
前記ユーザそれぞれの前記頻出スポット間の前記ノード間ルートに基づいて、一定人数以上の前記ユーザが通過した前記ノード間ルートを頻出ルートとして抽出する頻出ルート抽出部と、
前記頻出スポット及び前記頻出ルートから前記頻出スポット間を結ぶ統合ルートを生成する統合ルート生成部と、
前記統合ルートを対象ユーザの携帯端末へ送信するサーバ側送信部と、
を備えるルート統合サーバ。
【請求項2】
前記頻出ルート抽出部は、前記滞在スポット又は前記経由地点でのユーザの出入りの数に基づいて、前記頻出スポット間の前記ノード間ルートから前記頻出ルートを抽出することを特徴とする請求項1に記載のルート統合サーバ。
【請求項3】
携帯端末、及び前記携帯端末へ特定スポット間のルートを配信するルート統合サーバを備えて構成されるルート統合システムであって、
前記携帯端末は、
前記携帯端末の位置情報を前記ルート統合サーバに送信する端末側送信部と、
前記ルート統合サーバから配信された特定スポット間のルートを受信して表示するルート表示部と、
を有し、
前記ルート統合サーバは、
ユーザの位置情報が格納される位置情報データベースと、
地図上の地点を示すスポット情報が格納されるスポットデータベースと、
地図上に設定されたノード間で表現されるノード間ルートが格納されるノード間ルートデータベースと、
前記ユーザの携帯端末から前記位置情報を受信して前記位置情報データベースに格納するサーバ側受信部と、
前記位置情報データベースから所定以上の精度の前記位置情報を経由地点として抽出する経由地点抽出部と、
前記位置情報データベース及び前記スポットデータベースから前記ユーザそれぞれが一定時間以上滞在した滞在スポットを抽出する滞在スポット抽出部と、
前記経由地点が前記滞在スポットに含まれる場合、該当する経由地点を削除する滞在スポット・経由地点統合部と、
前記ノード間ルートデータベースを参照し、前記経由地点及び前記滞在スポットを前記ユーザそれぞれが通過したノード間ルートに変換するノード間ルート変換部と、
前記ユーザそれぞれの前記滞在スポットの情報から、一定人数以上の前記ユーザが滞在した前記滞在スポットを頻出スポットとして抽出する頻出スポット抽出部と、
前記ユーザそれぞれの前記ノード間ルートに基づいて前記頻出スポット間の移動の際に通過した前記ノード間ルートを抽出する頻出スポット間のノード間ルート抽出部と、
前記ユーザそれぞれの前記頻出スポット間の前記ノード間ルートに基づいて、一定人数以上の前記ユーザが通過した前記ノード間ルートを頻出ルートとして抽出する頻出ルート抽出部と、
前記頻出スポット及び前記頻出ルートから前記頻出スポット間を結ぶ統合ルートを生成する統合ルート生成部と、
前記統合ルートを対象ユーザの携帯端末へ送信するサーバ側送信部と、
を有することを特徴とするルート統合システム。
【請求項4】
ユーザの位置情報が格納される位置情報データベースと、地図上の地点を示すスポット情報が格納されるスポットデータベースと、地図上に設定されたノード間で表現されるノード間ルートが格納されるノード間ルートデータベースと、を備えて構成されるルート統合サーバにて実行されるルート統合方法であって、
前記ユーザの携帯端末から前記位置情報を受信して前記位置情報データベースに格納する位置情報受信ステップと、
前記位置情報データベースから所定以上の精度の前記位置情報を経由地点として抽出する経由地点抽出ステップと、
前記位置情報データベース及び前記スポットデータベースから前記ユーザそれぞれが一定時間以上滞在した滞在スポットを抽出する滞在スポット抽出ステップと、
前記経由地点が前記滞在スポットに含まれる場合、該当する経由地点を削除する滞在スポット・経由地点統合ステップと、
前記ノード間ルートデータベースを参照し、前記経由地点及び前記滞在スポットを前記ユーザそれぞれが通過したノード間ルートに変換するノード間ルート変換ステップと、
前記ユーザそれぞれの前記滞在スポットの情報から、一定人数以上の前記ユーザが滞在した前記滞在スポットを頻出スポットとして抽出する頻出スポット抽出ステップと、
前記ユーザそれぞれの前記ノード間ルートに基づいて前記頻出スポット間の移動の際に通過した前記ノード間ルートを抽出する頻出スポット間のノード間ルート抽出ステップと、
前記ユーザそれぞれの前記頻出スポット間の前記ノード間ルートに基づいて、一定人数以上の前記ユーザが通過した前記ノード間ルートを頻出ルートとして抽出する頻出ルート抽出ステップと、
前記頻出スポット及び前記頻出ルートから前記頻出スポット間を結ぶ統合ルートを生成する統合ルート生成ステップと、
前記統合ルートを対象ユーザの携帯端末へ送信する統合ルート送信ステップと、
を有することを特徴とするルート統合方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−266333(P2010−266333A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−117847(P2009−117847)
【出願日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】