説明

ルーフレール支持脚及びルーフレール

【課題】 支持脚本体を軽量化しつつ、クッション材の先端部の垂れ下がりを抑制してルーフに組み付ける際の作業の困難性が高くなることを防止できるルーフレール支持脚及びルーフレールを提供する。
【解決手段】 基端部6eがルーフレール本体の端部に取り付けられている支持脚本体6と、支持脚本体6の先端部6rよりも更に先端側に膨出して形成されたカバー7と、支持脚本体6及びカバー7とルーフとの間に設けられるクッション材8とを備え、クッション材8は、支持脚本体6の先端部6r近傍に係止される先端係止部8Aaを備え、少なくとも支持脚本体6の先端部6rよりも更に先端側では、カバー7のルーフ側端縁7cに沿った外縁形状に形成され、ルーフに接する面とは反対側の面に、支持脚本体6の先端部6rよりも基端側から先端側へ延びる補強用リブRを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明は、車両のルーフに取り付けられるルーフレール及びそのルーフレール支持脚に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば下記の特許文献1には、以下のようなルーフレールの構造が開示されている。このルーフレールは、図7に示すように、レール本体51と、レール本体51の両端に固定される端部支持脚52と、レール本体51の中間部に固定される中間支持脚53とからなり、端部支持脚52と中間支持脚53を自動車のルーフパネル54に固定して設置される。そして、端部支持脚52は、アルミニウムダイキャスト等の十分な強度を有する材料により形成される支持脚本体55と、該支持脚本体55のルーフパネル54への固定面部55aを覆うようにして支持脚本体55に装着される合成樹脂製のカバー56とからなる。また、端部支持脚52の支持脚本体55は、レール接続部55bにおいて合成樹脂製のブッシュ57を介してレール本体51に接続されている。
【0003】
そして、この端部支持脚52とルーフパネル54との間には、ゴム等の弾性部材により形成されたクッション材58が介装されている。このクッション材58は、所定の係止部58aにおいて支持脚本体55に係止されている。そして、クッション材58は、支持脚本体55及びカバー56の双方の下面(ルーフパネル54側面)を覆い、支持脚本体55及びカバー56とルーフパネル54とが直接的に接することを防止することにより、ルーフパネル54の傷等を防止するものである。そのため、このクッション材58は、カバー56の下面外周縁に沿った外縁形状となるように形成されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3494861号公報(第2−3頁、第3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような構成の端部支持脚52の支持脚本体55において、ルーフパネル54に取り付けるためのボルト挿通孔55cより先端側の部分Pは必ずしも必要ではない。そこで、支持脚本体55の先端側部分Pを無くして短くすれば、ルーフレールを軽量化することができる。しかし、このように支持脚本体55の先端側部分Pを無くした場合であっても、カバー56の先端部56aの下面外周縁がルーフパネル54に接触することを防止するために、クッション材58は、カバー56の下面外周縁に沿った外縁形状となるように形成する必要がある。そのため、クッション材58の支持脚本体55に係止するための係止部58aから先端部までの距離が長くならざるを得ず、ルーフレールをルーフパネル54に取り付ける際に、クッション材58の先端部が下方へ垂れ下がり易くなる。この際、作業者が一人で長いルーフレールの両端にあるクッション材58を抑えることはできないので、クッション材58の先端部が折れ曲がった状態とならないようにしつつ、ルーフレールをルーフパネル54に組み付ける作業は困難性が高い。一方、折れ曲がった状態で組み付けられたクッション材58の先端部の状態を修正し、或いは折れ曲がった状態とならないように二人の作業者により組み付け作業を行うことは、いずれも製造コストの上昇の要因となるため望ましくない。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、支持脚本体を軽量化しつつ、クッション材の先端部の垂れ下がりを抑制してルーフに組み付ける際の作業の困難性が高くなることを防止できるルーフレール支持脚及びルーフレールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係るルーフレール支持脚の特徴構成は、基端部が前記ルーフレール本体の端部に取り付けられている支持脚本体と、前記支持脚本体の先端部よりも更に先端側に膨出して形成されたカバーと、前記支持脚本体及び前記カバーと前記ルーフとの間に挟まれるクッション材とを備え、前記クッション材は、前記支持脚本体の先端部近傍に係止される先端係止部を備え、少なくとも前記支持脚本体の先端部よりも更に先端側では、前記カバーのルーフ側端縁に沿った外縁形状に形成され、前記ルーフに接する面とは反対側の面に、前記支持脚本体の先端部よりも基端側から先端側へ延びる補強用リブを備えている点にある。
【0008】
この特徴構成によれば、クッション材の支持脚本体に係止される先端係止部から先端部までの距離が長い場合であっても、前記補強用リブにより、クッション材の先端側の垂れ下がりを抑制することができる。したがって、支持脚本体を短くして軽量化した場合であっても、ルーフレールをルーフに組み付ける際の作業の困難性が高くなることを防止することができる。
【0009】
ここで、前記補強用リブは、先端側に向かって次第に断面積が小さくなるように形成されている構成とすると好適である。
【0010】
これにより、前記補強用リブは、先端側に向かうに従って軽くなるように形成されるので、前記補強用リブ自体の重みによりクッション材の先端側が垂れ下がることを抑制することができる。
【0011】
また、前記補強用リブは、前記支持脚本体の先端部の両側方から先端側に向けて配置されている構成とすると好適である。
【0012】
これにより、クッション材を効果的に補強して先端側の垂れ下がりを抑制することができる。
【0013】
本発明に係るルーフレールの特徴構成は、ルーフレール本体の両端部が上記の各特徴を備えたルーフレール支持脚により支持されている点にある。
【0014】
この特徴構成によれば、ルーフに組み付ける際の作業の困難性を高くすることなく、ルーフレールを軽量化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るルーフレール1の全体構成を示す斜視図である。図2は、ルーフレール1の分解斜視図である。図3は、本実施形態に係る端部支持脚5の分解斜視図である。図4は、本実施形態に係る端部支持脚5における端部支持脚本体6と端部クッション材8との組み付け状態の要部拡大図である。これらの図に示すように、本実施形態においては、本発明に係るルーフレール支持脚を、ルーフレール本体3の端部を支持する端部支持脚5に適用する場合について説明する。
【0016】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るルーフレール1は、ルーフレール本体3と、ルーフレール本体3の両方の端部3bにそれぞれ取り付けられ、該ルーフレール本体3の端部3bを車両のルーフ4に対して支持する端部支持脚5と、ルーフレール本体3の中間部をルーフ4に対して支持する中間支持脚2と、を有している。ルーフレール本体3は、断面略矩形の中空管状に形成されている。このルーフレール本体3は、アルミニウム押し出し成形材等により形成される。
【0017】
中間支持脚2は、図2に示すように、ルーフレール本体3の中間部においてルーフレール本体3に作用する荷重を支持する中間支持脚本体10と、この中間支持脚本体10の周囲を覆うように設けられる第一カバー11及び第二カバー12と、中間支持脚2とルーフ4との間に設けられる中間クッション材13とを有している。中間支持脚本体10は、中間クッション材13を介してルーフ4に取り付けられるルーフ取付面部10aと、ルーフレール本体3の底面3aに取り付けられるレール取付面部10bと、ルーフ取付面部10aに対して立設されてレール取付面部10bを支持する支持壁部10cとを有して形成されている。この中間支持脚本体10は、アルミニウムダイキャスト等により形成される。ルーフ取付面部10aは、ボルト等の締結部材14cによりルーフ4に固定される。レール取付面部10bは、ボルト等の締結部材14dによりルーフレール本体3の底面3aに取り付けられる。第一カバー11及び第二カバー12は、滑らかな外表面を有しており、中間支持脚本体10の側方周囲を覆うように嵌着される。これらの第一カバー11及び第二カバー12は、合成樹脂等により形成される。中間クッション材13は、第一カバー11及び第二カバー12のルーフ側端縁に沿った外縁形状を有する平面形状に形成されている。この中間クッション材13は、ゴムや合成樹脂等の弾性部材により形成される。
【0018】
端部支持脚5は、図2及び図3に示すように、基端部6rがルーフレール本体3の端部3bに取り付けられ、ルーフレール本体3の端部3bに作用する荷重を支持する端部支持脚本体6と、この端部支持脚本体6の外周を覆うように設けられる端部カバー7と、端部支持脚本体6とルーフ4との間に挟まれる端部クッション材8とを有している。この端部支持脚5は、ルーフレール本体3の両方の端部3bに設けられ、車両のルーフ4との間でルーフレール本体3の端部3bをそれぞれ支持する。
本実施形態においては、端部支持脚本体6が本発明における「支持脚本体」に相当し、端部カバー7が本発明における「カバー」に相当し、端部クッション材8が本発明における「クッション材」に相当する。
【0019】
端部支持脚本体6は、端部クッション材8を介してルーフ4に取り付けられるルーフ取付面部6Aと、ルーフレール本体3の端部3bに接続されるレール接続部6Bと、ルーフ取付面部6Aとレール接続部6Bとの間の強度を確保するために設けられたリブ6Cとを有して形成されている。この端部支持脚本体6は、アルミニウムダイキャスト等により形成される。
【0020】
ルーフ取付面部6Aは、その下面に、端部クッション材8を介してルーフ4に取り付け可能な、ルーフ4の上面形状に合致する面形状に形成されたルーフ取付面6Aaを有している。そして、ルーフ取付面部6Aには、ルーフ取付面6Aaに接するように端部クッション材8の本体部8Aが取り付けられる。そのため、ルーフ取付面部6Aには、その先端部6Abの近傍に、端部クッション材8の先端係止部8Aaが係止される先端係止孔6Acが設けられ、その基端部6Adの近傍に、端部クッション材8の基端係止部8Abが係止される基端係止孔6Aeが設けられている。ここでは、先端係止孔6Ac及び基端係止孔6Aeは、ルーフ取付面部6Aの厚さ方向に貫通する貫通孔とされている。また、ルーフ取付面部6Aには、ボルト等の締結部材14aを挿通するための貫通孔6Afが4個設けられており、この貫通孔6Afに挿通された締結部材14aによってルーフ4に固定される。また、ルーフ取付面部6Aには、その幅方向両側縁に、端部カバー7の係合突部7aが係合する係合凹部6Agが形成されている。
本実施形態においては、ルーフ取付面部6Aの先端部6Abが端部支持脚本体6の先端部6eとなり、本発明における「支持脚本体の先端部」に相当する。
【0021】
レール接続部6Bは、ルーフ取付面部6Aの基端部6Adから、ルーフ4に対して離間しながらレール長さ方向DL(図2における左右方向)に沿って延出されたアーチ状(側面視で略円弧状)に形成されている。また、レール接続部6Bの上方端部6Baの近傍には、ボルト等の締結部材14bを挿通するための貫通孔6Bbが2個設けられている。そして、レール接続部6Bの上方端部6Baがルーフレール本体3の端部3bに挿入された状態で、貫通孔6Bbに挿通された締結部材14bによってルーフレール本体3の端部3bに固定される。この際、レール接続部6Bとルーフレール本体3の端部3bとの間のぐらつきを防止するため、レール接続部6Bの上方端部6Baの外周とルーフレール本体3の端部3bの内周との間にはブッシュ9が介装される。また、レール接続部6Bには、その下面に接するように端部クッション材8の延出部8Bが取り付けられる。そのため、レール接続部6Bには、端部クッション材8の延出部8Bに設けられた複数の延出係止部8Baが係止される延出係止孔6Bcが設けられている。また、ここでは、レール接続部6Bのルーフ取付面部6Aとの境界部付近の幅方向両側に案内溝6Bdが設けられている。この案内溝6Bdには、端部クッション材8の延出部8Bの本体部8Aとの境界部付近に突出形成された案内突出片8Bbが挿入され、端部クッション材8が幅方向に位置ずれしないようにガイドされる。
本実施形態においては、レール接続部6Bの上方端部6Baが端部支持脚本体6の基端部6rとなり、本発明における「支持脚本体の基端部」に相当する。
【0022】
リブ6Cは、端部支持脚本体6のルーフ取付面部6A及びレール接続部6Bの幅方向略中央部に、長さ方向(レール長さ方向DL(図2参照))に沿って上方に隆起するように形成されている。このリブ6Cは、ルーフ取付面部6A及びレール接続部6Bの強度を高めるために設けられている。
【0023】
端部カバー7は、図3に示すように、ルーフレール1の端部が流線形となるように、端部支持脚本体6の周囲を覆ってルーフレール本体3に続く滑らかな曲面形状に形成されている。端部カバー7の外表面7bは、平滑に形成されて塗装が施されている。そして、この端部カバー7は、その内側面におけるルーフ側端縁7cに沿って複数の係合突部7aを有している。各係合突部7aは、端部カバー7の内側面から幅方向内側に向けて突出するように形成されている。そして、これらの係合突部7aが、ルーフ取付面部6Aの幅方向両側縁形成された係合凹部6Agに係合することにより、端部カバー7は、端部支持脚本体6に取り付けられる。この端部カバー7は、合成樹脂等により形成される。
【0024】
端部クッション材8は、端部支持脚本体6及び端部カバー7とルーフ4との間に挟まれて設けられる。そのため、端部クッション材8は、端部支持脚本体6及び端部カバー7のルーフ側面(下面)の形状に合致する形状に形成されている。この端部クッション材8は、ゴムや合成樹脂等の弾性部材により形成される。ここでは、図3に示すように、端部クッション材8は、本体部8Aと延出部8Bとを有して構成されている。本体部8Aは、端部支持脚本体6のルーフ取付面部6Aのルーフ取付面6Aaに接するように取り付けられる部分であり、略平板状に形成されている。延出部8Bは、端部支持脚本体6のレール接続部6Bの下面に接するように取り付けられる部分であり、レール接続部6Bの下面と同様のアーチ状(側面視で略円弧状)に形成されている。また、端部支持脚本体6は、ルーフ取付面部6A及びレール接続部6Bの双方において端部カバー7の内部に収納される。したがって、端部クッション材8は、本体部8A及び延出部8Bの双方において、端部カバー7のルーフ側端縁7cに沿った外縁形状となるように形成されている。
【0025】
端部クッション材8の本体部8Aのルーフ取付面部6A側(上方側)には、先端係止部8Aa及び基端係止部8Abが、ルーフ取付面部6A側(上方側)に向けて突出形成されている。ここでは、先端係止部8Aa及び基端係止部8Abは、幅方向に並んでそれぞれ2個ずつ設けられており、共に先端部が膨出したきのこ形に形成されている。そして、これら先端係止部8Aa及び基端係止部8Abが、ルーフ取付面部6Aに形成された先端係止孔6Ac及び基端係止孔6Aeにそれぞれ挿入されて係止されることにより、端部クッション材8の本体部8Aは、ルーフ取付面部6Aに取り付けられる。また、端部クッション材8の延出部8Bのルーフ取付面部6A側(上方側)には、延出係止部8Baが、ルーフ取付面部6A側(上方側)に向けて突出形成されている。ここでは、延出係止部8Baは4個設けられており、全てが先端部に引掛け部を有する柱状に形成されている。そして、これらの延出係止部8Baが、レール接続部6Bに形成された延出係止孔6Bcにそれぞれ挿入されて係止されることにより、端部クッション材8の延出部8Bは、レール接続部6Bに取り付けられる。更に、端部クッション材8の延出部8Bの本体部8Aとの境界部付近には、案内突出片8Bbが、ルーフ取付面部6A側(上方側)に向けて突出形成されている。ここでは、案内突出片8Bbは幅方向に2個設けられており、それぞれが断面コの字形の柱状に形成されている。そして、これらの案内突出片8Bbが、レール接続部6Bのルーフ取付面部6Aとの境界部付近に設けられた案内溝6Bdにそれぞれ挿入されることにより、端部クッション材8は、幅方向に位置ずれしないようにガイドされる。
【0026】
また、端部クッション材8は、図4にも示すように、ルーフ4に接する面とは反対側であるルーフ取付面部6A側(上方側)の面に、端部支持脚本体6の先端部6e(ルーフ取付面部6Aの先端部6Ab)よりも基端側(図3及び図4における奥側)から先端側(図3及び図4における手前側)へ延びる補強用リブRを備えている。ここでは、補強用リブRは、端部支持脚本体6の先端部6eの両側方にそれぞれ1本ずつ、合計2本が配置されている。各補強用リブRは、平面形状が中間で屈曲された「く」の字状に形成されており、互いに凸部が対向するように略対象に配置されている。そして、各補強用リブRは、基端側端部Raが、端部支持脚本体6の先端部6eの両側方における端部クッション材8の外縁部近傍に配置され、そこから先端側へ向かうに従って端部支持脚本体6の先端部6eの形状に沿って幅方向内側に延び、中間の屈曲部Rbで幅方向外側へやや屈曲されて先端側に向けて延出されている。そして、端部クッション材8の先端縁8Cの近傍に補強用リブRの先端部Rcが配置されている。また、各補強用リブRは、断面形状が略矩形に形成されている。そして、各補強用リブRは、先端側に向かって次第に断面積が小さくなるように形成されている。これは、補強用リブ自体の重みにより端部クッション材8の先端側が垂れ下がることを抑制するためである。
【0027】
このように、端部クッション材8のルーフ取付面部6A側(上方側)の面に補強用リブRを設けたことにより、端部支持脚本体6を軽量化のために短くしたために端部クッション材8の先端係止部8Aaから先端縁8Cまでの距離が長くなった場合であっても、端部クッション材8の先端係止部8Aaよりも先端側の部分が、自身の重みにより垂れ下がることを抑制することができる。したがって、ルーフレール1をルーフ4に組み付ける際に、端部クッション材8が折れ曲がった状態となることを防止できる。よって、ルーフレール1の軽量化と、組み付け時の作業性良さの双方を両立することができる。
【0028】
〔その他の実施形態〕
(1)上記実施形態における補強用リブRの形状は好適な実施例の一つであり、これ以外の形状とすることも当然に可能である。したがって、例えば図5に示すように、補強用リブRを、端部支持脚本体6の先端部6eの両側方から端部クッション材8の外縁形状に沿って先端側へ延びるように形成することも好適な実施形態の一つである。また、例えば図6に示すように、補強用リブRを端部支持脚本体6の先端部6eの両側方から幅方向内側へ延び、先端側において2本の補強用リブRが1本に合わさるように形成することも好適な実施形態の一つである。
【0029】
(2)上記実施形態においては、端部クッション材8が端部カバー7のルーフ側端縁7cに沿った外縁形状となるように形成されている場合について説明した。しかし、このような端部クッション材8の形状は好適な実施例の一つであり、これ以外の形状とすることも当然に可能である。端部支持脚本体6の先端部6eよりも更に先端側で、端部カバー7のルーフ側端縁7cに沿った外縁形状となっている端部クッション材8に対して、本発明は好適に適用される。
【0030】
(3)上記実施形態においては、補強用リブRが、先端側に向かって次第に断面積が小さくなるように形成されている場合について説明したが、補強用リブRの形状はこれに限定されるものではない。したがって、補強用リブRは、各位置での断面積が均一となるように形成し、或いは先端側に向かって次第に断面積が大きくなるように形成することも可能である。
【0031】
(4)また、補強用リブRを設ける本数についても特に限定されるものではなく、1本とし、或いは3本以上とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施形態に係るルーフレールの全体構成を示す斜視図
【図2】本発明の実施形態に係るルーフレールの分解斜視図
【図3】本発明の実施形態に係る端部支持脚の構成を示す分解斜視図
【図4】本発明の実施形態に係る端部支持脚における端部支持脚本体と端部クッション材との組み付け状態の要部拡大図
【図5】本発明の実施形態に係る補強用リブの第二の例
【図6】本発明の実施形態に係る補強用リブの第三の例
【図7】背景技術に係るルーフレールの分解斜視図
【符号の説明】
【0033】
1:ルーフレール
3:ルーフレール本体
4:ルーフ
5:端部支持脚(ルーフレール支持脚)
6:端部支持脚本体(支持脚本体)
6e:端部支持脚本体の先端部
6r:端部支持脚本体の基端部
7:端部カバー(カバー)
7c:端部カバーのルーフ側端縁
8:端部クッション材(クッション材)
8Aa:端部クッション材の先端係止部
R:補強用リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のルーフ上に設けられるルーフレール本体の端部を支持するルーフレール支持脚であって、
基端部が前記ルーフレール本体の端部に取り付けられている支持脚本体と、前記支持脚本体の先端部よりも更に先端側に膨出して形成されたカバーと、前記支持脚本体及び前記カバーと前記ルーフとの間に挟まれるクッション材とを備え、
前記クッション材は、前記支持脚本体の先端部近傍に係止される先端係止部を備え、少なくとも前記支持脚本体の先端部よりも更に先端側では、前記カバーのルーフ側端縁に沿った外縁形状に形成され、前記ルーフに接する面とは反対側の面に、前記支持脚本体の先端部よりも基端側から先端側へ延びる補強用リブを備えているルーフレール支持脚。
【請求項2】
前記補強用リブは、先端側に向かって次第に断面積が小さくなるように形成されている請求項1に記載のルーフレール支持脚。
【請求項3】
前記補強用リブは、前記支持脚本体の先端部の両側方から先端側に向けて配置されている請求項1又は2に記載のルーフレール支持脚。
【請求項4】
前記請求項1から3の何れか一項に記載のルーフレール支持脚を備えたルーフレールであって、前記ルーフレール本体の両端部が前記ルーフレール支持脚により支持されているルーフレール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−38987(P2007−38987A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−228102(P2005−228102)
【出願日】平成17年8月5日(2005.8.5)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】