説明

レシチンエマルションのコンベヤーシステム減摩剤

乳化剤とともに油性物質を含む水性エマルションが開示され、該乳化剤はリン脂質から選択され、特にレシチンが利用される。この種の水性レシチン含有エマルションは、コンベヤーシステム、特に食品を含んでいる容器を輸送するものを減摩するのに特に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、減摩剤組成物に関し、その組成物のコンベヤーシステムを減摩するための、好ましくは包装用、特に食品包装用コンベヤーシステムを減摩するための使用に関する。
【背景技術】
【0002】
飲食物の包装において、特に飲料工場のボトル詰め及びたる詰めホールでは、典型的には、対象の容器は、プレートベルトコンベヤー、又は適切な減摩法を用いて、好ましくはスプレーシステムを搭載した自動ベルト給油器によって給油されているだけでなく掃除も行き届いている他のコンベヤーシステムを用いて、輸送される。
【0003】
コンベヤーシステムとそのシステムの可動又は固定部品との間の摩擦を減らすために、また速度が急激に変化したときに搬送されている容器が倒れて損傷しないように、減摩しなければならない。コンベヤーシステムの面の潤滑膜には、例えば、容器とコンベヤーシステムの面との間の摩擦を減らすような効果があるので、例えば、ベルトコンベヤーが急に停止する条件において、搬送されている容器の静止摩擦が減るので、倒れる危険を減らせる。
【0004】
しかしながら、そのような減摩剤に課せられた性能に関する要求事項は多種多様である。第一に、減摩剤は摩擦の減少を引き起こさなければならず、またこの摩擦の減少は様々な材料にも適用されなければならない。この種のコンベヤーシステム上で搬送されている容器がガラス及び金属だけでなく板紙又は厚紙からなること、また同時に金属部品同士の摩擦の減少を確実にすることも必要であること、さらにはコンベヤーシステムの面が、例えばプラスチック若しくは金属板又はゴムからなるという事実を念頭に置くと、既知の減摩剤の全てがこれらの条件を満たせるわけではないのが明らかである。実際には、減摩剤が発泡体を形成するが、それは好ましくないということが、さらに重要な因子である。原則として、脱泡剤及び/又は低発泡型界面活性剤を加えることにより、この問題を解決できるが、そのような脱泡剤及び界面活性剤は、望ましい高生分解性を頻繁に欠いている。アミン、特に脂肪族アミンの併用も環境上の理由で望ましくない。したがって、適切な減摩剤を開発するために、原則として既知の化合物の全てを使えるとは限らない。
【0005】
既に各種の解決法案が先行技術によって開示されている。例えば、欧州特許出願公開第0359145号明細書では、せっけん成分を含まない減摩剤組成物水溶液の使用が提案されているが、それは透明な水溶液となり、そして6〜8のpHを有し、さらに、アルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルコキシル化アルカノールリン酸塩、さらにはアルカンカルボン酸を含む。国際公開第2005/014764号パンフレットには、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤とともに、少なくとも1種の有機モノエステル又はジエステルを必ず含む減摩剤濃縮物が開示されているが、水で溶かして所望の減摩剤とすることにより、これらの濃縮物を希釈しなければならない。
【0006】
しかしながら、実際には、例えば、減摩剤が面に強く接着しすぎるという問題が起こり続け、それによって、搬送されている容器の過剰な接着、さもなければ粘着が起こるであろう。一方で、例えば合成向心力によって高速で、ベルトコンベヤーから減摩剤を過剰に容易く除去することも、減摩剤がコンベヤーシステム周辺に飛び散らないようにするためには、望ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、先行技術の減摩剤の、上記の不利点を改良することは、本願発明の課題であった。今や水性エマルション中の特定の乳化剤がこの規定された課題を解決するのに適すると分かっている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一に、本願明細書は、親油相及び水相、さらには分散剤又は乳化剤を含む分散体(その分散体は分散剤/乳化剤として少なくとも1種のリン脂質を必然的に含む)の使用、並びにそのような分散体の減摩剤としての、好ましくはコンベヤーシステム減摩剤としての使用を提供する。
【0009】
本発明に使われる組成物は分散体の形態を取る。原則として、分散体は2つ以上の相(その1つは連続相(分散媒)であり、残りの1つ以上は微粒化(分散相、分散質)している)からなる系(分散系)である。分散体の例としては、エマルション(分散媒及び分散相:互いに不溶な液相)、エアロゾル[ガス分散媒、液体分散相(霧)又は固体分散相(煙、塵)]、及び懸濁液(液体分散媒、固体分散相)が挙げられる。この本発明の使用については、組成物が、水中油滴型(O/W)又は油中水滴型(W/O)のいずれかの、エマルションの形態を取るという特別な利点が証明された。
【0010】
好適なものとしては、O/W型の、つまり、親油相が分散して水連続相によって囲まれている、エマルションが相応しい。本願の技術的示唆による分散体(好ましくはエマルション)は、好ましくは70〜90重量%の水を含む。しかしながら、実際には、そのような組成物は水で希釈されて適切な減摩剤を形成し、そして典型的には、それは15〜0.001重量%、好ましくは10〜0.01重量%の非水性物質も含む。
【発明を実施するための形態】
【0011】
有効な物質としては、本発明の分散体は少なくとも1種のリン脂質乳化剤/分散剤を含む。リン脂質は、グリセロールの一級水酸基の1つが、リン酸(これも逆側がエステル化されている)によってエステル化されている複合脂質である。グリセロールの他の2つの水酸基は、長鎖の飽和又は不飽和脂肪酸でエステル化されている。リン脂質は、親油性及び親水性成分による、それらの脂質のような溶解性のために脂質と同類であり、そして膜脂質として生体内で、層構造体の、まさに膜としての構造に関与するリン酸のジエステル又はモノエステルである。ホスファチジン酸は、1‐sn位及び2位(1‐sn位:通常は飽和、2位:通常は単又は多不飽和)で脂肪酸によってエステル化されるが、3‐sn原子でもリン酸によってエステル化され、そして次の一般式によって特徴付けられるグリセロール誘導体である。
【0012】
【化1】

【0013】
人又は動物組織に発生するホスファチジン酸において、通常は、リン酸基は、コリン(レシチン=3‐sn‐ホスファチジルコリン)若しくは2‐アミノエタノール(エタノールアミン)若しくはL‐セリン(セファリン=3‐sn‐ホスファチジルエタノールアミン若しくはsn‐ホスファチジル‐L‐セリン)などのアミノアルコールで、組織内で頻繁に見られるホスホイノシチド[1‐(3‐sn‐ホスファチジル)‐D‐myo‐イノシトール]を形成するmyo‐イノシトールで、又はホスファチジルグリセロールを形成するグリセロールで、エステル化される。
【0014】
レシチン(本発明の分散体での使用が特に好ましい)は次の一般式で特徴付けられる。
【0015】
【化2】

【0016】
式中、典型的には、R1及びR2は、15又は17個の炭素原子及び4個以下のcis型二重結合を有する非分岐鎖の脂肪族基である。
【0017】
カルジオリピン(1,3‐ビスホスファチジルグリセロール)は、グリセロールによって結合した2つのホスファチジン酸からなるリン脂質である。ホスホリパーゼA(例えば、リゾレシチン)によってアシル基がリン脂質から除去されたときに、リゾリン脂質が得られる。
【0018】
リゾリン脂質は次の一般式によって特徴付けられる。
【0019】
【化3】

【0020】
例えば、リゾレシチンは次の一般式で特徴付けられる。
【0021】
【化4】

【0022】
式中、典型的には、R1及びR2は、15又は17個の炭素原子及び4個以下のcis型二重結合を有する非分岐鎖の脂肪族基である。
【0023】
リン脂質はプラズマロゲンも含むが、そのプラズマロゲンでは、脂肪酸の代わりに、1位に(エノールエーテルの形態の)アルデヒドが結合していて、ホスファチジルコリンに相当するO‐1‐sn‐アルケニル化合物は、例えば、ホスファチダルコリンと呼ばれる。
【0024】
スフィンゴリン脂質の親構造はスフィンゴシン或いはフィトスフィンゴシンであり、それらは、次の構造式によって区別される。
【0025】
【化5】

【0026】
スフィンゴ脂質の改良型は、例えば、次の一般式によって区別される。
【0027】
【化6】

【0028】
式中、R1及びR3は、互いに独立して、炭素原子が1〜28個の、飽和又は不飽和、分岐鎖又は非分岐鎖アルキル基であり、そしてR2は、水素原子、炭素原子が1〜28個の飽和又は不飽和、分岐鎖又は非分岐鎖アルキル基、糖基、非エステル化若しくは有機基でエステル化されたリン酸基、非エステル化若しくは有機基でエステル化された硫酸基の群から選択され、そしてYは水素原子、水酸基又は別のヘテロ官能基のいずれかである。
【0029】
スフィンゴリン脂質は
【0030】
【化7】

【0031】
であり、式中、R1及びR3はアルキル基であり、R4はオルガニル基である。スフィンゴミエリンは、下記
【0032】
【化8】

【0033】
の種類のオルガニルリン酸化スフィンゴ脂質である。
【0034】
本発明に関しては、用語「リン脂質」は、スフィンゴリン脂質及びスフィンゴリン脂質も含む。
【0035】
本発明の好ましい一実施形態では植物起源のリン脂質を用いる。これらのリン脂質は、例えば、大豆又の植物種細胞から得ることができる。植物油(特に大豆油)の精油において副生成物として得られるレシチンを使うのが有利である。大豆レシチンは、ホスファチジルコリン(40〜50%)、ホスファチジルエタノールアミン(約10%)、ホスファチジルイノシトール(約5%)、ホスファチジルセリン(約1〜2%)さらにはステロール及び脂質からなる。使用するリン脂質は、脱油及び/又は分画及び/又はスプレードライ及び/又はアセチル化及び/又は加水分解及び/又は水和されたリン脂質から選択するのが有利であり、好ましい。その使用が有利なリン脂質は、ホスファチジルコリンを多く含む及び/又はホスファチジルイノシトールを多く含むリン脂質からも選択される。
【0036】
特に、その使用が本発明に有利なリン脂質は、商標Leciprime 1800 IP(Cargill社製)、Phosal 50 SA+(Phospholipid社製)、Soluthin MD(Phospholipid社製)又はLipoid SL 80-3(Lipoid社製)として市販されているものである。
【0037】
エマルション中のリン脂質(単数又は複数の化合物)の量は、エマルションの総重量を基準として、好ましくは0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜8重量%、特に0.5〜5重量%、特に2〜4重量%である。
【0038】
本発明の分散体は親油相を含む。親油相は、油成分及び/又は脂質さらにはこれらの任意の望ましい混合物を含んでよい。親油相の選択に応じて、本発明の分散体は懸濁液及び/又はエマルションの形態を取る。「油(「油成分」も同じ意味で使われる)」は、30℃では液体であって比較的低い蒸気圧を有する、水に不溶な有機物である。油に共通する特徴は、それらの化学構造が一致しているのではなく、代わりにそれらの物理的整合性が似ていることである。
【0039】
特に好ましい親油相は、室温(21℃)で液体のものである。本願で示唆される組成物は、液体出発物質を用いて調製されるエマルションであることが好ましい。したがって、懸濁液が適切なわけではない。したがって、当業者は融点を基準として適切な油相を選択するであろう。
【0040】
適切な油成分の例としては、それらが30℃で、好ましくは21℃で液体であるならば、下記で特定される化合物の種類が挙げられる。例としては、6〜18個の、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪アルコール(例えば、Eutanol(登録商標)G)を主成分とするゲルベルアルコール(Guerbet alcohol)、直鎖C〜C22脂肪酸と直鎖若しくは分岐鎖C〜C22脂肪アルコールとのエステル、又は分岐鎖C〜C13カルボン酸と直鎖若しくは分岐鎖C〜C22脂肪アルコールとのエステル、例えば、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸ミリスチル、ステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸ミリスチル、オレイン酸ミリスチル、ベヘン酸ミリスチル、エルカ酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸セチル、イソステアリン酸セチル、オレイン酸セチル、ベヘン酸セチル、エルカ酸セチル、ミリスチン酸ステアリル、パルミチン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸ステアリル、オレイン酸ステアリル、ベヘン酸ステアリル、エルカ酸ステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ベヘン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ミリスチン酸オレイル、パルミチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、イソステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ベヘン酸オレイル、エルカ酸オレイル、ミリスチン酸ベヘニル、パルミチン酸ベヘニル、ステアリン酸ベヘニル、イソステアリン酸ベヘニル、オレイン酸ベヘニル、ベヘン酸ベヘニル、エルカ酸ベヘニル、ミリスチン酸エルシル、パルミチン酸エルシル、ステアリン酸エルシル、イソステアリン酸エルシル、オレイン酸エルシル、ベヘン酸エルシル及びエルカ酸エルシルなどがある。さらに適切なのは、直鎖C〜C22脂肪酸と分岐鎖アルコール(特に2‐エチルヘキサノール)とのエステル、C〜C38アルキルヒドロキシカルボン酸と直鎖若しくは分岐鎖C〜C22脂肪アルコールとのエステル(特に、マレイン酸ジオクチル)、直鎖及び/若しくは分岐鎖脂肪酸と多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、ジオール二量体又はトリオール三量体など)及び/若しくはゲルベルアルコールとのエステル、C〜C10脂肪酸を主成分とするトリグリセリド、C〜C18脂肪酸を主成分とする液体モノ/ジ/トリグリセリド混合物、C〜C22脂肪アルコール及び/若しくはゲルベルアルコールと芳香族カルボン酸(特に安息香酸)とのエステル、C〜C12ジカルボン酸と1〜22個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐鎖アルコール或いは2〜10個の炭素原子及び2〜6個の水酸基を有するポリオールとのエステル、植物油、分岐鎖1級アルコール、1,3‐ジアルキルシクロヘキサンなどの置換シクロヘキサン、ジカプリリルカーボネート(Cetiol(登録商標)CC)などの直鎖及び分岐鎖C〜C22脂肪アルコールカーボネート、6〜18個の、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪アルコールを主成分とするゲルベルカーボネート、安息香酸と直鎖及び/若しくは分岐鎖C〜C22アルコールとのエステル(例えば、Finsolv(登録商標)TN)、アルキル基ごとに6〜22個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐鎖の対称若しくは非対称ジアルキルエーテル(ジカプリリルエーテル(Cetiol(登録商標)OE)など)、ポリオールによるエポキシド化脂肪酸エステルの開環物(Hydagen(登録商標)HSP、Sovermol(登録商標)750、Sovermol(登録商標)1102)、シリコーンオイル(シクロメチコン、ケイ素メチコン型など)並びに/又は脂肪族若しくはナフテン系炭化水素(例えば、鉱物油、スクアラン、スクアレン、又はジアルキルシクロヘキサンなど)である。
【0041】
特に好ましいのはトリグリセリド又は部分的なグリセリドの混合物であり、特に好適なものとしては、一般式R‐COOH(式中、Rは、5〜21個の炭素原子、好ましくは5〜19個の炭素原子を有する飽和又は不飽和、分岐鎖又は直鎖アルキル又はアルケニル基を示す)の脂肪酸でグリセロールをエステル化することにより調製されるグリセリドが相応しい。トリグリセリド及び部分的なグリセリドの混合物を使用するのが好ましく、そして部分的なグリセリド(すなわち、モノ及び/又はジグリセリド)の混合物も適切である。さらに好ましいのは、飽和脂肪酸基のみを有するグリセリドである。同様に好ましいのは、その脂肪酸が植物源(例えば、ココナッツ油)由来であるグリセリドである。室温で液体のグリセリドが油相として好ましい場合もある。
【0042】
ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン及び環状シリコーン以外の適切なシリコーンオイルは、アミノ‐、脂肪酸‐、アルコール‐、ポリエーテル‐、エポキシ‐、フルオロ‐、グリコシド‐及び/又はアルキル‐変性シリコーン化合物であり、それらは室温では液体又は樹脂のいずれかでよい。さらに適切なのはシメチコンであり、それらは200〜300のジメチルシロキサン・ユニットの平均鎖長を有するジメチコンと二酸化ケイ素又は水素化シリケートとの混合物である。
【0043】
他の適切な油性物質としてはポリカーボネートが挙げられる。特に適切なポリカーボネートは、Cognis(ドイツ)社製の市販品Cosmedia(登録商標)DCとして入手できるコポリマー(そのINCI名称は水素化二量体ジリノリル/ジメチルカーボネートコポリマーである)である。
【0044】
同様に、ジアルキルエーテル、ジアルキルカーボネート、トリグリセリド混合物、並びにC〜C24脂肪酸とC〜C24脂肪アルコールとのエステル、ポリカーボネート、並びにこれらの物質の混合物が、本発明の油性物質に適する。ジアルキルカーボネート及びジアルキルエーテルは、対称又は非対称、分岐鎖又は非分岐鎖、飽和又は不飽和でよく、そして先行技術で十分に周知の反応によって調製可能である。本発明によれば、エステル、ジアルキルエーテル及びトリグリセリドを含む油性物質の混合物を使用するのが好ましい。
【0045】
本発明によれば、とりわけ、好ましくは8〜40個の炭素原子の鎖長を有する、30℃で、好ましくは21℃で液体の、炭化水素を採用することが可能である。それらは、分岐鎖又は非分岐鎖、飽和又は不飽和でよい。それらの中でも好適なものとしては、分岐鎖飽和C〜C20アルカンが相応しい。純物質だけでなく混合物を使うことが可能である。典型的には、対象となる化合物は、様々な異性体からなる混合物である。10〜30個の、好ましくは12〜20個の、より好ましくは16〜20個の炭素原子を有するアルカンを含む組成物が最適であり、それらの中でも特に最適なものは、アルカンの全量を基準として、10重量%以上の分岐鎖アルカンを含むアルカンの混合物を有する。好ましくは、対象とするアルカンは分岐鎖飽和アルカンである。
【0046】
水、乳化剤及び油性物質の上記成分以外に、さらに本発明の分散体は、典型的には減摩剤である追加成分を含んでよい。したがって、一方では、カチオン性又は両性乳化剤が存在してもよいが、リン脂質以外に、分散体には追加の乳化剤があってよいし、できる限り好適なものとして非イオン性乳化剤が相応しい。アニオン性乳化剤及び/又は界面活性剤若しくはせっけんの併用は、本発明にとって好ましくない。変わりに好適なものとして、そのようなアニオン性界面活性剤又はせっけんを含まない分散体が相応しい。
【0047】
適切な非イオン性乳化剤の典型例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪族アミンポリグリコールエーテル、アルコキシル化トリグリセリド、混合エーテル又は混合ホルマール、所望により部分的に酸化されたアルキル(アルケニル)オリゴグリコシド又はグルクロン酸誘導体、脂肪酸N‐アルキルグルカミド、タンパク質加水分解物(特に小麦系植物製品)、ポリオール脂肪酸エステル、糖エステルであり、その中でも好ましくはソルビタンエステル、ポリソルベート及びアミンオキシドである。非イオン性界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を含む場合には、それらの鎖には、標準的であるが、好ましくは狭い、同族体分布があってよい。
【0048】
特に好ましい乳化剤は、式(I)
【0049】
R1O-[G]p (I)
【0050】
(式中、Rは4〜22個の炭素原子を有するアルキル及び/又はアルケニル基であり、Gは5又は6個の炭素原子を有する糖基であり、そしてpは1〜10の数を示す。)と一致するアルキル(オリゴ)グリコシド及びエトキシル化ソルビタンエステルである。
【0051】
コンベヤーシステムを減摩するための本発明に使用される分散体では、通常はそれ自体に、追加成分が存在することがさらに可能であり、それらは殺生剤、帯電防止剤、消泡剤若しくは脱泡剤、増粘剤、可溶化剤、ヒドロトロープ、pH調整剤、腐食防止剤、ビルダー物質、錯化剤又は防腐剤の郡から選択されることが好ましい。しかしながら、好ましくは、本組成物は脱泡剤を含まない。
【0052】
典型的には、上記で列挙した種類の添加剤は、分散体の全量を基準として、最大10重量%、好ましくは0.01〜5重量%、特に、分散体の全量の0.1〜3重量%存在する。好ましくは、水性分散体のpHは6〜8に設定されるべきである。
【0053】
さらに、上記の成分だけでなく、グリセロールを使用するのも有利であろう。その場合には、グリセロールは、好ましくは0.1〜10重量%、特に1〜5重量%存在してよい。
【0054】
好ましくは、この本発明の使用は、コンベヤーシステム(その面がプラスチック及び/又は金属から構成されている)の減摩に関する。さらに、本分散体を使用して、容器、好ましくはガラス若しくはプラスチック、特にポリアルキレンテレフタレート(PET)のもの、又は、好ましくはガラス若しくはプラスチックのボトル、特にPETのものを輸送するコンベヤーシステムを減摩するのが好ましい。
【0055】
本発明の分散体には、コンベヤーシステムが食品容器を輸送するときに、そしてコンベヤーシステム又は容器が食品に直接接触するために類似の相溶性のある減摩剤が必要になる恐れがある場合に、特別な利点がある。
【0056】
減摩剤として本発明に使われる分散体は、水性エマルションの形態であることが好ましい。上述の通り、これらのエマルションは濃縮形態で供給される。そのような濃縮物の水分は、好ましくは50重量%以上である。特に好適なものとして、70重量%以上の水、そして好ましくは80重量%以上の水を含む水性エマルション又は分散体が相応しい。しかしながら、そのエマルションは90重量%以下の水を含んでもよい。次に、水によって該濃縮物をそれぞれの使用濃度に希釈できる。
【0057】
分散体を特定する一パラメータ又は分散された粒子の粒度分布がザウター(Sauter)径である。ザウター径は、分散体全部の平均値として発生する比と同等の、液滴表面積に対する液滴体積の比を有する液滴の直径と定義される。
【0058】
ザウター径は数学的にD[3,2]と定義される。
【0059】
【数1】

【0060】
式中、sは集団i内の粒子の全表面積nπdであり、そしてSは全母集団の全表面積である。本発明の好ましい一実施形態では、分散体のザウター径d3,2は、400nm以下、特に200nm以下である。
【0061】
分散体(特にエマルション)を特定するパラメータ、又は分散された粒子の粒度分布は、液滴粒度分布の幅である。その液滴粒度分布の幅はBTV値として知られる数量によって示される。
【0062】
【数2】

【0063】
d: 液滴直径
3,90: 分散相の体積の90%がd≦d3,90を有する液滴により形成されている。
3,50: 分散相の体積の50%がd≦d3,50を有する液滴により形成されている。
3,10: 分散相の体積の10%がd≦d3,10を有する液滴により形成されている。
【0064】
BTV図形が小さいほど、液滴粒度分布は狭くなる。好ましくは、本発明の分散体は2以下の、特に1以下のBTV値を有する。
【0065】
非混和相を均質化することにより本発明の分散体を調製する。均質化又は分散は、室温(21℃)より高い温度及び/又は高圧に適した所で行なわれる。高温で均質化が行なわれると、分散作業後に、その分散体は再び室温に冷却される。分散法において、均質化は粗エマルションの分散相の超微粉砕を意味する。この場合には、液/液分散体については、粗エマルションの液滴粒度スペクトルは、より小さい液滴の方向にかなりシフトする。このように新しく形成された液滴は、より安定化されていて、より低い界面張力のために、さらに容易く粉砕されるから、液滴粉砕が新しい相界面を作り、それは乳化剤分子によって完全に及び速く占有されるに違いない。標準的な乳化法によって本発明の分散体を得ることができる。本発明の分散体を調製する一の典型的方法は、水相と乳化剤及び親油相を含む混合物とを合わせることにより行なわれ、そして1×10〜2×10J/mのエネルギー入力で均質化が行なわれる。
【0066】
平らな又は刻み目のある弁を備えた放射状ディフューザーなどの高圧分散システム;例えば、マイクロ流動化機(例えば、ジェット型分散機又はバッフルシステム)などの対向ジェット型分散機を含む均質化装置を使用してよい。さらに適切な分散システムとしては、ローターステーターシステム、超音波システム、ボールミル又は隔膜が挙げられる。高圧分散システムが均質化装置として使用されるときに、その作業は50〜2500bar、好ましくは200〜800bar、特に400〜600barの圧力で行なわれる。
【0067】
マイクロミキサーによるエマルション調製の場合には、2〜30barの、好ましくは5〜20barの圧力範囲が標準的である。マイクロミキサーには、特に穏やかな方法において、低圧で微細に分離された及び狭い粒度分布を作り出すという利点がある。本発明の方法の好ましい一実施形態では、この均質化は高圧均質化によって行なわれる。高圧均質化の利点は、非常に狭い粒度分布を有する小液滴を形成するのが非常に容易なことであり、その粒度分布は、低粘度の、相が安定な分散体を調製するつもりならば有利である。高圧均質化により調製されたエマルションの性能優位性のために、化粧品業界において、この種類の均質化法を用いる試みもますます行なわれている。新しい界面が特別な速度で形成されるという事実によって、乳化剤が最適な相安定性を確保するために、その界面を自然に及び非常に速く占有するから、乳化剤及びキャリヤ相に課せられた要求が高くなっている。
【0068】
単一モードの及び狭い粒度分布を有する、具体的にはBTV値が2以下の、微細に分離した分散体を得るために、互いに異なる乳化法を合わせるのが有利であろう。例えば、予備分散体を攪拌容器内で調製し、そして次に、ローターステーターシステムによる及びその次の高圧ホモジナイザーによるワンパスの分散によって、均質化できる。ここでワンパスは、容器の全含有物を、その均質化装置から別の容器中に1回通すという工程を意味する。循環モードと呼ばれるものと比べて、この工程は、必ず液体の各成分が均質化装置を一回通過するようにする。分散体の破壊の開始点を形成し得る粗エマルション液滴は残っていない。
【0069】
予備分散体については、ローターステーターシステムを使用するのが好ましい。ローターステーターシステムは、歯付きコロイドミル、或いは、スロット又はシリンダー形若しくは長方形の穴の形態の通過穴を有する単数又は複数のローター及びステーター(例えば、Cavitron社、Supraton社、Siefer社、Bran+Luebbe社、IKA社、Koruma社又はSilverson社型など)からなる機械などの装置でよい。本発明の好ましい一実施形態では、均質化工程が2回以上行われる。
【0070】
本発明の一実施形態では、濃縮物を調製して、次に水でそれらを希釈することにより本発明の分散体を調製できる。これは、低い最終親油相濃度を有する分散体の場合に特に有利である。
【0071】
本発明の分散体は、先行技術の他の既知のエマルションよりも、貯蔵時にかなり安定である。好ましくは、それらはアミンを含まない組成物の形態を取る。
【0072】
最後に、本発明は、上記のように水で組成物を希釈して、次に希釈された組成物を減摩され得るベルトコンベヤー又はコンベヤーシステムに塗布することにより、ベルトコンベヤー及びコンベヤーシステムを減摩する方法を提供し、前記の塗布は吹き付け塗装により行なわれることが好ましい。
【実施例】
【0073】
2つの本発明のエマルションを調製し、それらの減摩作用を試験した。
【0074】
1.エマルションの調製
高圧ホモジナイザー中で混合することにより、7つの本発明のエマルションを調製した。エマルションの油相の液滴粒度は、0.104μmの平均値及び0.102μmの中央値を持ち、<0.3μmである。結果として生じたd値(より正確にはd3,90値)は、分散(乳化)相の体積の90%がd3,90以下の直径を有する液滴によってどのように形成されるかを示している。
【0075】
粒度分布は、取扱説明書(1994年)に従って、(14.8.2001に)含まれている光学モデルエマルションrfd.PIDSを用いるBeckmann Coulter LS 230計器により測定した。水を測定媒体として使用した。分散体の調製直後に粒度を測定する。計器製造業者の指示に従って、低濃度の各条件で分散体を測定した。つまり、計器固有の飽和濃度がこの計器に表示されるまで、攪拌したまま分散体を蒸留水に入れた。
【0076】
下記表には、エマルションの組成(数字は重量%)が示されている。次のような原料を利用した。大豆レシチンとしてCargill社製Leciprime 1800 IP;グリセリド混合物としてCognis社製Cegesoft FR57、Myritol 312及びMyritol 331;共乳化剤、エトキシル化ソルビタンモノステアリン酸としてTween 80及びTween 60;防腐剤としてUniphen P-23。
【0077】
【表1】

【0078】
2.性能試験
先行技術を示す次の配合物8及び9と比較して、本発明の組成物6及び7を試験した。組成物9は固形物の懸濁水溶液なので、エマルションではない。
【0079】
組成物8
水 47.0重量%
イソプロパノール 10.0重量%
乳化剤(Glucopon 600 UP) 18.0重量%
オレイン酸 15.0重量%
KOH(45%) 6.0重量%
モノエタノールアミン 4.0重量%
【0080】
組成物9
水 91.23重量%
パルミチン酸セチル 4.44重量%
ステアリン酸グリセリル 0.33重量%
エトキシル化ベヘニルアルコール(10EO) 1.33重量%
防腐剤 2.0重量%
【0081】
2.1 40℃での貯蔵安定性の試験
これらの組成物を40℃の一定温度で貯蔵した。1週間後、相分離が起こったかどうかについて目視評価した。比較配合物9と比べて、相対的に組成物6及び7を試験した。
【0082】
【表2】

【0083】
2.2 減摩実験
減摩作用に関する組成物6及び7の効果を比較配合物8及び9と比較して試験する。下記表は、500ppmの減摩剤濃度、つまり希釈溶液で行なわれた減摩実験の結果を示す。
【0084】
【表3】

【0085】
dH=ドイツ式硬度測定値
表にはそれぞれ摩擦係数が示されている。略記は次の意味を持つ。
++:比較配合物よりもかなり良い。
+:比較配合物より良い。
0:比較配合物と同等。
【0086】
2.3 材料適合性
後述の方法を用いて材料適合性を測定した。実際の電位接触の範囲で、評価中のペット(PET)ボトルを評価中の濃縮品(例えば、チェーン用減摩剤)に浸して、次にCOに曝露する。規定の曝露期間後に、水で濃縮品を洗い落とす。ボトルが乾燥したらすぐに、それらを検査する。具体的には、試験は次のように行なった。
1. 製品ごとに9個のペットボトルを試験する。
2. 最初に、ボトルの縁より2〜3cm低い所までボトルに水を満たす。
3. 次に、ボトルの胴部を濃縮減摩剤の約5cmの深さに5秒間浸す(ボトルの胴部は完全に湿った筈である)。
4. 過剰な減摩剤をボトル胴部から滴下させる(約10秒)。
5. 閉止タップによってボトルを、上部に取り付けられた接続部の形態のカップリングにつなげ、そしてCO接続部に接合する。
6. 減圧弁をΔp=7.5に設定して、そしてペットボトルの内圧を穏やかに(約30秒)Δp=7.5barにする。
7. COがもう溶解しなくなるまで、ボトルを振とうしてCOへの曝露を続ける。
8. Δp=7.5bar±0.2barの低圧下で、ボトルを室温で72時間貯蔵する。
9. 穏やかに(約30秒)Δp=0barに通気する。
10. ボトルを空にして水で洗い流す。
【0087】
開発したチェーン用減摩剤と同じ方法で試験される3つのボトルを基準品として使用した。漏れ、応力亀裂及び曇りについてボトルの胴部を視覚的に評価することにより、この評価を行なった。これは、4又は5個のカテゴリーと3個の区域で区別することを意味する。
【0088】
【表4】

【0089】
組成物6及び7は、台面域以外には損傷が皆無かそれに近いことを示し、したがって、PET材料に適合できるものとして分類される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳化剤としてリン脂質が存在することを特徴とする、親油相及び水相を含む分散体の、減摩剤としての、好ましくはコンベヤーシステム減摩剤としての使用。
【請求項2】
分散体がエマルション、特に水中油滴型(O/W)又は油中水滴型(W/O)エマルションの形態であることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
分散体の親油相が、グリセロールと一般式R‐COOH(Rは、5〜21個の炭素原子、好ましくは5〜19個の炭素原子を含む、飽和若しくは不飽和、分岐鎖若しくは直鎖アルキル又はアルケニル基である)の脂肪酸との部分的なエステル及び/又は完全なエステルを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
さらに、親油相がグリセロールを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
リン脂質として、レシチン、好ましくは大豆レシチンが選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
分散体が0.3〜0.05μm、好ましくは0.2〜0.08μm、特に0.15〜0.1μmの平均液滴粒度を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
液滴が400nm未満の、好ましくは200nm未満のザウター径d3;2を有する分散体を使用することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
親油相が分散体の0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜25重量%、特に1.0%〜15重量%を占めることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用。
【請求項9】
リン脂質が分散体に0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜8重量%、特に0.5〜5重量%、好適には1.0〜3.0重量%存在することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。
【請求項10】
分散体が70重量%以上の水、好ましくは80重量%以上の水を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
さらに、分散体にリン脂質だけでなく追加の乳化剤も存在することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。
【請求項12】
さらに、分散体が界面活性剤を含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の使用。
【請求項13】
界面活性剤が非イオン性、カチオン性又は両性界面活性剤の群から選択されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の使用。
【請求項14】
アニオン性界面活性剤及び/又はせっけんを含まない分散体を使用することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の使用。
【請求項15】
さらに、分散体が、好ましくは殺生剤、帯電防止剤、消泡剤、増粘剤、可溶化剤、ヒドロトロープ、pH調整剤、腐食防止剤、ビルダー物質、錯化剤又は防腐剤の群から選択される追加成分を含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の使用。
【請求項16】
分散体が、プラスチック及び/又は金属から構成されている面を有するコンベヤーシステムを減摩するのに使われることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の使用。
【請求項17】
分散体が、容器、好ましくはガラス又はプラスチックの容器、さらに好ましくはガラス又はプラスチックのボトルを輸送するコンベヤーシステムを減摩するのに使われることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の使用。
【請求項18】
分散体を使用して、食品に直接接触することになるコンベヤーシステムを減摩することを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の使用。
【請求項19】
最初に水で分散体を希釈して、次に減摩剤として使用することを特徴とする、請求項1〜18のいずれか1項に記載の使用。
【請求項20】
希釈された組成物が0.001〜15重量%の請求項1〜15のいずれか1項に記載の組成物を含むことを特徴とする、請求項19に記載の使用。
【請求項21】
水で請求項1〜15のいずれか1項に記載の組成物を希釈して、次にベルトコンベヤーに塗布することを特徴とする、ベルトコンベヤーを減摩する方法。

【公表番号】特表2010−500459(P2010−500459A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524105(P2009−524105)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際出願番号】PCT/EP2007/007049
【国際公開番号】WO2008/019797
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(500320453)イーコラブ インコーポレイティド (120)
【Fターム(参考)】