説明

レバー式の操作子を回動可能に備えたゲーム端末

【課題】レバー6100の支持機構の破損を効果的に防止する。
【解決手段】所定のリセットタイミングで、支持機構6200によりレバー6100を回動させることによって、可動範囲の上限傾き角度と下限傾き角度とを傾き検出機構600aにより検出すると共に、これら上限傾き角度及び下限傾き角度を可動範囲の上限値及び下限値として記憶部に記憶する。ゲームの実行中において、プレイヤの操作によりレバー6100が回動されたときに、レバー6100の傾き角度を検出する。傾き角度が可動範囲内であるか否かを判定し、可動範囲を上回っていた場合、傾き角度により上限傾き角度を更新する一方、可動範囲を下回っていた場合、傾き角度により下限傾き角度を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レバー式の操作子の傾き角度に応じて、所定の音声の出力及び/又は表示を行うゲーム端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゲーム端末として、プレイヤによって傾けられることで、当該プレイヤの操作を受け付けるためのレバー式の操作子を備えたものが広く知られている。このような従来のゲーム端末は、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2006/0009283号明細書
【特許文献2】米国特許第6722976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような、レバー式の操作子を備えたゲーム端末では、プレイヤがレバーを過度に傾けることで、操作子の支持機構等を破損させ、当該部分の耐久性を損ねていた。
【0005】
本発明は、レバー式の操作子の支持機構の破損を効果的に防止可能なゲーム端末、及び報知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記構成を備えるゲーム端末であって、プレイヤに報知する報知部と、前記プレイヤの操作を受け付けるためのレバー式の操作子と、前記操作子の一端部で当該操作子を回動可能に支持する支持機構と、前記操作子の傾き角度を検出する傾き検出機構と、前記傾き角度を記憶する記憶部と、以下(a1)〜(a3)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラとを有している。
(a1)所定のリセットタイミングで、前記支持機構により前記操作子を回動させることによって、可動範囲の上限傾き角度と下限傾き角度とを前記傾き検出機構により検出すると共に、これら上限傾き角度及び下限傾き角度を前記可動範囲の上限値及び下限値として前記記憶部に記憶し、
(a2)ゲームの実行中において、前記プレイヤの操作により前記操作子が回動されたときに、前記操作子の傾き角度を検出し、
(a3)前記(a2)の処理において検出された前記傾き角度が、前記記憶部に記憶された前記可動範囲内であるか否かを判定し、前記可動範囲を上回っていた場合、前記傾き角度により前記上限傾き角度を更新する一方、前記可動範囲を下回っていた場合、前記傾き角度により前記下限傾き角度を更新する。
【0007】
上記の構成によれば、操作子の可動範囲がプレイヤの操作に応じて変更されるため、プレイヤのプレースタイルや体格、筋力等のプレイヤ側条件の他、経時使用による部品の変形、部品寸法のバラツキ、部品の組み付け誤差等のゲーム端末の個体差であるゲーム端末側条件に応じた最適な可動範囲となるように、ゲームの実行中に調整することができる。この結果、操作子の可動範囲に基づいた各種の処理、例えば、過剰な操作による警告等を最適なタイミングや操作子の傾き角度で行うことができる。
【0008】
本発明のゲーム端末における前記コントローラは、以下(a4)の処理を実行するようにプログラムされていてもよい。
(a4)前記(a2)の処理において検出された前記傾き角度が、前記記憶部に記憶された前記可動範囲の上限傾き角度を上限とした第1警告範囲内である場合、又は、前記記憶部に記憶された前記可動範囲の下限傾き角度を下限とした第2警告範囲内である場合、前記報知部の報知により前記プレイヤに警告する。
【0009】
上記の構成によれば、操作子を可動範囲の限界に近い状態にまで操作した過剰な操作に対して警告を行うことができる。
【0010】
本発明のゲーム端末における前記コントローラは、(a4)の処理において、前記第1警告範囲及び前記第2警告範囲の少なくとも一方を複数に区分し、各区分に応じて前記プレイヤへの警告内容を変更してもよい。
【0011】
上記の構成によれば、プレイヤに報知された警告内容により、どの程度の過剰な操作であるかがプレイヤにおいて判断できるため、プレイヤのゲームへの熱意を低下させずに操作子の破損を防止することができる。
【0012】
本発明のゲーム端末における前記コントローラは、(a4)の処理において、前記複数の区分が前記第1警告範囲の上限値又は前記第2警告範囲の下限値に近づくにつれて、前記警告内容の警告レベルを増大させるように変更してもよい。
【0013】
上記の構成によれば、プレイヤに報知された警告レベルの増大により、どの程度の過剰な操作であるかがプレイヤにおいて感覚的に判断できる。
【0014】
本発明のゲーム端末における前記コントローラは、(a4)の処理において、前記警告レベルが最大である場合において、所定の操作条件を満たしたときに、前記ゲームの実行を停止してもよい。
【0015】
上記の構成によれば、プレイヤの過剰な操作による操作子の損傷を防止することができる。
【0016】
本発明のゲーム端末における前記支持機構は、前記操作子の回動に対して負荷を発生可能にする負荷機構を備えており、
前記コントローラは、以下(a5)の処理を実行するようにプログラムされていてもよい。
(a5)ゲームの実行中において、前記負荷機構により前記操作子の回動に対して負荷を発生させる。
【0017】
上記の構成によれば、操作子を操作するプレイヤに対して負荷をかけることができるため、ゲームと操作子の負荷とを連動させることにより臨場感を持たせることができる。
【0018】
本発明のゲーム端末における前記コントローラは、以下(a6)の処理を実行するようにプログラムされていてもよい。
(a6)前記(a2)の処理において検出された前記傾き角度が、前記記憶部に記憶された前記可動範囲の上限傾き角度を上限とした第1警告範囲、及び、前記記憶部に記憶された前記可動範囲の下限傾き角度を下限とした第2警告範囲の何れかの範囲に所定時間連続した場合、或いは、前記傾き角度が前記第1警告範囲及び前記第2警告範囲の何れかの範囲に所定時間内に所定回数繰り返された場合、前記報知部の報知により前記プレイヤに警告する。
【0019】
上記の構成によれば、操作子を可動範囲の限界に近い状態にまで操作した過剰な操作に対して警告を行うことができる。
【0020】
本発明のゲーム端末における前記コントローラは、(a6)の処理において、前記所定時間が第1所定時間である場合、或いは、前記所定回数が第1所定回数である場合、前記報知部が警告画像の表示と小音量の警告音との報知により前記プレイヤに警告し、
前記所定時間が第2所定時間(第2所定時間>第1所定時間)である場合、或いは、前記所定回数が第2所定回数(第2所定回数>第1所定回数)である場合、前記報知部が警告画像の表示と中音量の警告音との報知により前記プレイヤに警告し、
前記所定時間が第3所定時間(第3所定時間>第2所定時間)である場合、或いは、前記所定回数が第3所定回数(第3所定回数>第2所定回数)である場合、前記報知部が警告画像の表示と大音量の警告音との報知により前記プレイヤに警告するようになっていてもよい。
【0021】
上記の構成によれば、プレイヤに報知された警告内容により、どの程度の過剰な操作であるかがプレイヤにおいて判断できるため、プレイヤのゲームへの熱意を低下させずに操作子の破損を防止することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、レバー式の操作子の支持機構の破損を効果的に防止可能なゲーム端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】レバーの初期設定と更新の状態を示す説明図である。
【図2】傾き角度テーブルの説明図である。
【図3】警告画面の説明図である。
【図4】警告画面の説明図である。
【図5】ゲーミングマシンの概要を示す説明図である。
【図6】ゲーム端末のブロック図である。
【図7】センターコントローラのブロック図である。
【図8】ゲーミングマシンの内部接続構成を示す説明図である。
【図9】ゲーミングマシンの全体を示す正面図である。
【図10】ゲーム端末を示す斜視図である。
【図11】コントロールレバー装置を示す概略図である。
【図12】コントロールレバー装置を示す一部分解斜視図である。
【図13】コントロールレバー装置を右斜め前方から見た斜視図である。
【図14】カバーを外した状態でコントロールレバー装置を左斜め後方から見た斜視図である。
【図15】コントロールレバー装置を下方から見た斜視図である
【図16】傾き角度テーブルの説明図である。
【図17】端末コントローラの制御回路を示すブロック図である。
【図18】センターコントローラの制御回路を示すブロック図である。
【図19】通常ゲームの表示画面の一例を示す説明図である。
【図20】通常ゲーム用シンボルテーブルの説明図である。
【図21】通常ゲーム用参加資格時間付与テーブルの説明図である。
【図22】共通ゲーム参加資格時間管理テーブルの説明図である。
【図23】資格時間上限テーブルの説明図である。
【図24】累積計算テーブルの説明図である。
【図25】通常ゲームの表示画面の一例を示す説明図である。
【図26】端末画像表示パネル及び上部ディスプレイの表示態様を示す説明図である。
【図27】単独特別ゲーム用参加資格時間付与テーブルの説明図である。
【図28】単独特別ゲーム中の上部ディスプレイの表示態様を示す説明図である。
【図29】ボーナス種別テーブルの説明図である。
【図30】単独特別ゲーム用確率テーブルの説明図である。
【図31】単独特別ゲームの表示画面の一例を示す説明図である。
【図32】ミステリーボーナス開始抽籤テーブルを示す説明図である。
【図33】ミステリーボーナス用確率テーブルを示す説明図である。
【図34】ミステリーボーナスの表示画面の一例を示す説明図である。
【図35】共通ゲーム開始抽籤テーブルの説明図である。
【図36】共通ゲーム種別抽籤テーブルの説明図である。
【図37】共通ゲーム開始用演出映像の一例を示す説明図である。
【図38】第1共通ゲームの表示画面の一例を示す説明図である。
【図39】第1共通ゲームの表示画面の一例を示す説明図である。
【図40】第1共通ゲーム用確率テーブルの説明図である。
【図41】第2共通ゲームの表示画面の一例を示す説明図である。
【図42】第2共通ゲームの表示画面の一例を示す説明図である。
【図43】第3共通ゲームの表示画面の一例を示す説明図である。
【図44】第3共通ゲームの表示画面の一例を示す説明図である。
【図45】第3共通ゲーム用確率テーブルの説明図である。
【図46】変動パターンテーブルの説明図である。
【図47】表示パターンテーブルの説明図である。
【図48】起動処理のフローチャートである。
【図49】イニシャル処理のフローチャートである。
【図50】端末側ベースゲーム処理のフローチャートである。
【図51】端末側ボーナスゲーム処理のフローチャートである。
【図52】端末側共通ゲーム処理のフローチャートである。
【図53】共通ゲーム抽籤処理のフローチャートである。
【図54】処理設定処理のフローチャートである。
【図55】修正設定処理のフローチャートである。
【図56】警告レベル設定処理のフローチャートである。
【図57】警告処理のフローチャートである。
【図58】通常ゲーム用参加資格時間付与テーブルの変形例を示す説明図である。
【図59】ランキングの表示画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0025】
(ゲーミングマシンの概要)
ゲーミングマシンは、ゲーム端末の複数台をデータ通信可能にセンターコントローラに接続し、各ゲーム端末において独立してシンボル列を用いる単位ゲームを行い、各ゲーム端末が同期して共通ゲームを行う構成にされている。
【0026】
具体的に、図5〜図7に示すように、本実施形態のゲーミングマシン300は、複数人参加型の構成にされており、並列に配置された複数台のゲーム端末10をデータ通信可能にセンターコントローラ200に接続する。そして、ゲーミングマシン300は、スロットゲーム等の単位ゲームを各ゲーム端末10において独立して個別に実行可能な構成にされている。そして、単位ゲームにおいては、ゲーム端末10の端末ディスプレイ614(端末画像表示パネル16)においてシンボル501が再配置される。
【0027】
(ゲーミングマシン300の機能ブロック:ゲーム端末10)
このようなゲーミングマシン300は、図6に示すように、ゲーム端末10と、ゲーム端末10にデータ通信可能に接続された外部制御装置621(センターコントローラ200等)とを有している。外部制御装置621は、並列に配置された複数のゲーム端末10にデータ通信可能に接続されている。
【0028】
ゲーム端末10は、図1にも示すように、操作子であるレバー6100の可動範囲をプレイヤの操作に応じて更新するように構成されている。具体的に説明すると、ゲーム端末10は、プレイヤに報知する報知部(端末ディスプレイ614、スピーカ617等)と、プレイヤの操作を受け付けるためのレバー6100(操作子)と、レバー6100の一端部でレバー6100を回動モータ6202により回動可能に支持する図11の支持機構6200と、レバー6100の傾き角度を検出する傾き検出機構600aと、傾き角度を記憶する記憶部(図2及び図16の傾き角度テーブル)と、端末コントローラ630とを有している。
【0029】
尚、支持機構6200は、レバー6100を回動モータ6202により自動で回動させるモードと、レバー6100に回動モータ6202の負荷をかけながらプレイヤにより手動で回動させるモードとを切り替え可能に実行する。本実施形態における『レバー6100を回動可能』とは、回動モータ6202の駆動力により自動で回動させるモードにおける動作である。
【0030】
端末コントローラ630は、(a1)〜(a3)の処理を実行するようにプログラムされている。処理(a1)は、所定のリセットタイミングで、支持機構6200によりレバー6100を回動させることによって、可動範囲の上限傾き角度と下限傾き角度とを傾き検出機構600aにより検出すると共に、これら上限傾き角度及び下限傾き角度を可動範囲の上限値及び下限値として記憶部(傾き角度テーブル)に記憶する。これにより、図2に示すように、処理(a1)は、傾き角度テーブルを初期設定状態にするようになっている。例えば、可動下限値“50”から可動上限値“600”までの初期可動範囲を特定するように傾き角度テーブルの可動範囲欄が設定される。
【0031】
ここで、本実施形態において、可動範囲の上限傾き角度と下限傾き角度との初期設定は、レバー6100を規制部材6402b・6402aに当接させることで行っている。具体的には、可動範囲の上限傾き角度は、レバー6100を後方(筐体側)に回動させたときに、後方に配置された規制部材6402bにレバー6100が当接することによって、レバー6100が停止したレバー位置を始点位置として設定している。一方、可動範囲の下限傾き角度は、レバー6100を前方(プレイヤ側)に回動させたときに、前方に配置された規制部材6402aにレバー6100が当接することによって、レバー6100が停止したレバー位置を終点位置としている。
【0032】
尚、可動範囲の初期設定は、レバー6100が規制部材6402b・6402aに当接したレバー位置を始点位置及び終点位置にして行われることに限定されるものではない。例えば、レバー6100が規制部材6402b・6402aに当接する直前にまで回動したときのレバー位置を検知するフォトセンサーを設け、フォトセンサーの検知信号に基づいて得られた始点位置及び終点位置により可動範囲の初期設定が行われてもよい。具体的には、図14に示すように、規制部材6402bの近傍に、フォトセンサー6410を設けると共に、フォトセンサー6410の発光部及び受光部間を横切るセンサー板6411をレバー6100に固定し、レバー6100の回動に連動してセンサー板6411が上下動するように構成されていてもよい。
【0033】
処理(a2)は、図1に示すように、ゲームの実行中において、プレイヤの操作によりレバー6100が回動されたときに、レバー6100の傾き角度を検出する。処理(a3)は、(a2)の処理において検出された傾き角度が、記憶部に記憶された可動範囲内であるか否かを判定し、可動範囲を上回っていた場合、傾き角度により上限傾き角度を更新する一方、可動範囲を下回っていた場合、傾き角度により下限傾き角度を更新する。ここで、『ゲーム』は、ベースゲームや共通ゲーム等の全ての種類のゲームを含む。
【0034】
これにより、図2に示すように、処理(a2)及び処理(a3)は、傾き角度テーブルを修正設定状態にするようになっている。例えば、レバー6100の傾き角度が“630”である場合、可動下限値“50”から可動上限値“630”までの可動範囲を特定するように傾き角度テーブルの可動範囲欄が更新される。即ち、図1に示すように、レバー6100の可動範囲が、初期可動範囲から更新可動範囲に変更されることになる。
【0035】
上記の構成によれば、ゲーム端末10は、レバー6100の可動範囲がプレイヤの操作に応じて変更されるため、プレイヤのプレースタイルや体格、筋力等のプレイヤ側条件の他、経時使用による部品の変形、部品寸法のバラツキ、部品の組み付け誤差等のゲーム端末10の個体差であるゲーム端末側条件に応じた最適な可動範囲となるように、ゲームの実行中に調整することができる。この結果、レバー6100の可動範囲に基づいた各種の処理、例えば、過剰な操作による警告等を最適なタイミングやレバー6100の傾き角度(レバー位置)で行うことができる。
【0036】
さらに、ゲーム端末10は、レバー6100の可動範囲の上限値及び下限値に近い範囲における操作時に警告を行うように構成されている。具体的に説明すると、端末コントローラ630は、(a4)の処理を実行するようにプログラムされている。処理(a4)は、図2に示すように、(a2)の処理において検出された傾き角度が、記憶部に記憶された可動範囲の上限傾き角度(可動上限値)を上限とした第1警告範囲内である場合、又は、記憶部に記憶された可動範囲の下限傾き角度(可動下限値)を下限とした第2警告範囲内である場合、報知部の報知によりプレイヤに警告する。これにより、ゲーム端末10は、レバー6100を可動範囲の限界に近い状態にまで操作した過剰な操作に対して警告を行うことができる。
【0037】
警告について具体的に説明すると、図3に示すように、先ず、表示画面内に“WARNING”の第1警告画像715aが表示される。その後、図4に示すように、“Do not rough rod controller Malfunction might occur”の第2警告画像715bに切り替えられる。また、第2警告画像715bが表示されると同時に、第2警告画像715bの内容が音声により出力される。
【0038】
さらに、ゲーム端末10は、レバー6100の操作時における警告レベルを段階的に変化させるように構成されている。具体的に説明すると、端末コントローラ630は、(a4)の処理において、第1警告範囲及び第2警告範囲の少なくとも一方を3区分等の複数に区分し、各区分に応じてプレイヤへの警告レベルである警告内容(音声、映像、文字情報等)を変更する。具体的には、図4の第2警告画像715bの内容が音声により出力するときの音量が段階的に変化される。尚、警告は、連続的に変化されてもよい。これにより、ゲーム端末10は、プレイヤに報知された警告内容により、どの程度の過剰な操作であるかがプレイヤにおいて判断できるため、プレイヤのゲームへの熱意を低下させずにレバー6100の破損を防止することができる。
【0039】
さらに、ゲーム端末10は、警告レベルを段階的に増大させる変化となるように構成されている。具体的に説明すると、端末コントローラ630は、(a4)の処理において、複数の区分が第1警告範囲の上限値又は前記第2警告範囲の下限値に近づくにつれて、警告内容の警告レベル(音量や音程、光量、光色、出力間隔等)を増大させるように変更する。これにより、ゲーム端末10は、プレイヤに報知された警告レベルの増大により、どの程度の過剰な操作であるかがプレイヤにおいて感覚的に判断できる。
【0040】
さらに、ゲーム端末10は、レバー6100の過剰操作時にゲームを無効化するように構成されている。具体的に説明すると、端末コントローラ630は、(a4)の処理において、警告レベルが最大である場合、所定の操作条件を満たしたときに、ゲームの実行を停止する。例えば、釣りゲームを行っている場合には、釣糸が切れた状態の画像が表示された後、ゲームが強制終了されてもよい。これにより、ゲーム端末10は、プレイヤの過剰な操作によるレバー6100の損傷を防止することができる。
【0041】
尚、『所定の操作条件』とは、例えば、最大の警告レベルで警告された状態で、16秒等の所定時間が経過するよりも長く過剰な操作が維持されている場合であったり、最大の警告レベルでの警告が20秒等の所定時間内に2回等の所定回数以上繰り返された場合である。
【0042】
また、警告レベルと警告タイミングとの関係は、下記のようなものであってもよい。即ち、端末コントローラ630は、以下(a6)の処理を実行するようにプログラムされていてもよい。処理(a6)は、(a2)の処理において検出された傾き角度が、可動範囲の上限傾き角度を上限とした第1警告範囲、及び、可動範囲の下限傾き角度を下限とした第2警告範囲の何れかの範囲に所定時間連続した場合、或いは、傾き角度が第1警告範囲及び第2警告範囲の何れかの範囲に所定時間内に所定回数繰り返された場合、前記報知部の報知により前記プレイヤに警告する。この場合には、レバー6100を可動範囲の限界に近い状態にまで操作した過剰な操作に対して警告を行うことができる。
【0043】
さらに、端末コントローラ630は、(a6)の処理において、前記所定時間が第1所定時間である場合、或いは、前記所定回数が第1所定回数である場合、前記報知部が警告画像の表示と小音量の警告音との報知により前記プレイヤに警告し、前記所定時間が第2所定時間(第2所定時間>第1所定時間)である場合、或いは、前記所定回数が第2所定回数(第2所定回数>第1所定回数)である場合、前記報知部が警告画像の表示と中音量の警告音との報知により前記プレイヤに警告し、前記所定時間が第3所定時間(第3所定時間>第2所定時間)である場合、或いは、前記所定回数が第3所定回数(第3所定回数>第2所定回数)である場合、前記報知部が警告画像の表示と大音量の警告音との報知により前記プレイヤに警告するようになっていてもよい。
【0044】
上記の構成によれば、プレイヤに報知された警告内容により、どの程度の過剰な操作であるかがプレイヤにおいて判断できるため、プレイヤのゲームへの熱意を低下させずに操作子の破損を防止することができる。
【0045】
より具体的に説明すると、レバー位置(傾き角度)が第1警告範囲及び第2警告範囲の何れかの範囲に4秒等の第1所定時間連続した場合、或いは、レバー位置(傾き角度)が第1警告範囲及び第2警告範囲の何れかの範囲に15秒等の所定時間内に5回等の第1所定回数繰り返された場合において、図3及び図4の第1警告画像715a及び第2警告画像715bが表示されると共に、小音量の警告音が出力される。
【0046】
また、レバー位置(傾き角度)が第1警告範囲及び第2警告範囲の何れかの範囲に10秒等の第2所定時間(第2所定時間>第1所定時間)連続した場合、或いは、レバー位置(傾き角度)が第1警告範囲及び第2警告範囲の何れかの範囲に15秒等の所定時間内に10回等の第2所定回数(第2所定回数>第1所定回数)繰り返された場合において、図3及び図4の第1警告画像715a及び第2警告画像715bが表示されると共に、中音量の警告音が出力される。
【0047】
また、レバー位置(傾き角度)が第1警告範囲及び第2警告範囲の何れかの範囲に16秒等の第3所定時間(第3所定時間>第2所定時間)連続した場合、或いは、レバー位置(傾き角度)が第1警告範囲及び第2警告範囲の何れかの範囲に15秒等の所定時間内に15回等の第3所定回数(第3所定回数>第2所定回数)繰り返された場合において、図3及び図4の第1警告画像715a及び第2警告画像715bが表示されると共に、大音量の警告音が出力される。
【0048】
さらに、ゲーム端末10は、レバー操作時にレバー6100に対して負荷を付与するように構成されている。具体的に説明すると、支持機構6200は、レバー6100の回動に対して負荷を発生可能にする負荷機構(回動モータ6202等)を備えており、端末コントローラ630は、(a5)の処理を実行するようにプログラムされている。処理(a5)は、ゲームの実行中において、負荷機構によりレバー6100の回動に対して負荷を発生させる。これにより、ゲーム端末10は、レバー6100を操作するプレイヤに対して負荷をかけることができるため、ゲームとレバー6100の負荷とを連動させることにより臨場感を持たせることができる。
【0049】
上記のような警告レベルと警告タイミングとの関係においては、過剰なレバー操作が長時間において行われたタイミングで警告を行うことができると共に、過剰なレバー操作が繰り返して行われたタイミングで警告を行うことができる。そして、過剰なレバー操作の時間や頻度に応じて警告レベルを変化させることによって、プレイヤに過剰なレバー操作の自制の注意喚起を段階的に行うことができる。
【0050】
上記のように構成されたゲーム端末10について、詳細に説明する。ゲーム端末10は、BETボタン部601とスピンボタン部602とコントロールレバー装置600と端末ディスプレイ614と変動パターン記憶装置608と端末側ボーナス種別記憶装置609と端末側確率テーブル記憶装置610とを有していると共に、これらの各部を制御する端末コントローラ630を有している。尚、BETボタン部601とスピンボタン部602とコントロールレバー装置600とは、インプットデバイスの一種である。さらに、ゲーム端末10は、外部制御装置621とのデータ通信を可能にする送受信部652を有している。
【0051】
上記のBETボタン部601は、プレイヤの操作によりベット額を受け付ける機能を有している。スピンボタン部602とコントロールレバー装置600とは、プレイヤの操作、即ち、スタート操作によりベースゲーム等のゲームの開始を受け付ける機能を有している。端末ディスプレイ614は、各種のシンボル501や数値、記号等の静止画情報及び演出映像等の動画情報を表示する機能を有している。
【0052】
また、レバー6100は、上述のように外部からの入力操作が可能であるとともに、端末コントローラ630により複数の変動パターンに変動可能に制御される。具体的に、コントロールレバー装置600は、図11に示すように、プレイヤが把持可能なレバー6100、レバー6100内部に設けられ、レバーを振動させる第1モータ6101、及び、レバー6100の上部に設けられる発光装置6102を有している。レバー6100の変動パターンは、変動パターン記憶装置608に変動パターンを識別する識別情報と対応付けられて記憶されている。
【0053】
また、コントロールレバー装置600は、レバー6100を回動可能に支持するための支持機構6200を備えている。支持機構6200は、レバー6100を回動可能にゲーム端末10に固定している。図1に示すように、支持機構6200は、レバー6100を前後方向の回動方向へ付勢する回動モータ6202と、レバー6100の傾きを規制するための規制部材6402と、傾き検出機構600aとを有している。規制部材6402は、レバー6100が所定の角度を超えて前方(プレイヤ側)や後方(筐体側)に傾いたときにレバー6100が当接する位置に配置されている。傾き検出機構600aは、レバー6100の傾き角度でもある傾き角度を検出する。規制部材6402及び傾き検出機構600aの詳細については後述する。
【0054】
また、端末側ボーナス種別記憶装置609には、端末ボーナスゲームのボーナス種別と単位配当額とが対応付けて記憶される。また、端末側確率テーブル記憶装置610には、端末ボーナスゲームの組合せと該組合せの確率とが対応付けられた確率テーブルが記憶される。
【0055】
端末コントローラ630は、コイン投入・スタートチェック部603と、ベースゲーム実行部605と、共通ゲーム実行部653と、乱数値抽出部615と、シンボル決定部612と、演出用乱数値抽出部616と、演出内容決定部613と、スピーカ部617と、ランプ部618と、入賞判定部619と、払い出し部620とを有している。
【0056】
コイン投入・スタートチェック部603は、BETボタン部601、スピンボタン部602、及び、コントロールレバー装置600から出力される信号、センターコントローラ200からの信号等に基づいて、通常ゲーム、ボーナスゲーム、及び、共通ゲーム等の何れを開始させるかを振り分け、各ゲームが開始可能であるかの判定を行う。
【0057】
ベースゲーム実行部605は、BETボタン部601の操作を条件として通常ゲームを実行する機能を有している。また、ベースゲーム実行部605は、通常ゲームにおいて再配置されたシンボル501の組合せに基づいて端末ボーナスゲームを実行するか否かを判定する。
【0058】
また、ベースゲーム実行部605は、傾き検出機構600aによって検出されたレバー6100の傾き角度を取得する。ベースゲーム実行部605は、取得したレバー6100の傾き角度が可動範囲の上限値及び下限値に近い範囲、即ち、警告範囲における操作時にプレイヤに対して警告を行う。警告は、所定の音声(警告音声)の出力及び又は所定の表示をスピーカ617、端末ディスプレイ614を用いて行う。例えば、レバー6100が操作されることでシンボル501が変動表示される場合には、図5で示すように、シンボル501が変動表示されている端末ディスプレイ614に警告画像が表示されてもよい。尚、ゲーム端末10はランプ618を用いて所定の表示を行なってもよい。
【0059】
さらに、ベースゲーム実行部605は、ベースゲームの処理内容を送受信部652を介してセンターコントローラ200へ出力する機能を有している。即ち、ベースゲーム実行部605は、センターコントローラ200へ実行状態情報を出力する。
【0060】
共通ゲーム実行部653は、センターコントローラ200からのゲーム開始指令に基づいて共通ゲームを実行する機能を有している。
【0061】
シンボル決定部612は、乱数値抽出部615からの乱数値を用いて、再配置の対象となるシンボル501を決定する機能と、決定したシンボル501を端末ディスプレイ614のシンボル表示領域614aに再配置する機能と、シンボル501の再配置情報を入賞判定部619に出力する機能と、を有している。
【0062】
より具体的に、シンボル決定部612は、ゲーム(ベースゲーム、又は、共通ゲーム)に応じてシンボル列画像500を選択する機能と、選択したシンボル列画像500を端末ディスプレイ614においてスクロール表示させる機能と、決定したシンボル501が再配置されるようにスクロール表示を停止させる機能と、を有している。
【0063】
演出用乱数値抽出部616は、シンボル決定部612から演出指令信号を受けた場合に、演出用乱数値を抽出する機能と、演出用乱数値を演出内容決定部に出力する機能とを有している。演出内容決定部は、演出用乱数値を用いて演出内容を決定する機能と、決定した演出内容の映像情報を端末ディスプレイ614の映像表示領域614bに出力する機能と、決定した演出内容の音声・発光情報をスピーカ部617及びランプ部618に出力する機能とを有している。
【0064】
入賞判定部619は、端末ディスプレイ614において再配置された表示状態であるシンボル501の再配置情報が得られた場合に、入賞の有無を判定する機能と、入賞したと判定したときに入賞役に基づいて払い出し量を算出する機能と、払い出し量に基づいた払い出し信号を払い出し部620に出力する機能とを有している。払い出し部620は、入賞判定部619、又は、センターコントローラからの払い出し信号に基づいて、コインやメダル、クレジット等の形態で遊技価値をプレイヤに払い出す機能を有している。
【0065】
送受信部652は、ベースゲームの実行内容、共通ゲームにおいて演算されたポイント等を各ゲーム端末10の識別情報と共に、センターコントローラ200へ出力する機能、及び、センターコントローラ200からのゲーム開始指令、共通ゲームシンボル列画像500b等を受信する機能、を有している。
【0066】
(ゲーミングマシン300の機能ブロック:外部制御装置)
上記のように構成されたゲーム端末10は、外部制御装置621に接続されている。外部制御装置621は、各ゲーム端末10の動作状況や各種のゲーム設定値の変更等の処理を遠隔操作および遠隔監視する機能を備えている。さらに、外部制御装置621は、共通ゲームを複数のゲーム端末10で同時に実行する機能を有している。
【0067】
詳細に説明すると、図7に示すように、外部制御装置621は、共通ゲーム実行部6211と、ゲーム開始指令部6212と、配当決定部6213と、メモリ6214と、送受信部6217と、複数の上部ディスプレイ700と、ディスプレイコントローラ701と、照度センサ702と、表示パターン記憶装置6215と、映像記憶装置6216と、センター側ボーナス種別記憶装置6219と、センター側確率テーブル記憶装置6220とを有している。
【0068】
共通ゲーム実行部6211は、端末コントローラ630からのベースゲームの処理内容に基づいて共通ゲームを開始させるか否かを判定する機能と、各ゲーム端末10において実行される共通ゲームを同期させる機能と、を有している。ゲーム開始指令部6212は、ゲーム端末10へゲーム開始指令を出力する機能を有している。メモリ6214は、複数のゲーム端末10毎に倍率毎の共通ゲーム参加資格時間を倍率と対応付けて記憶する。送受信部6217は、ゲーム端末10との間でデータを送受信可能にする機能を有している。
【0069】
上部ディスプレイ700は並列配置されており、夫々対応するディスプレイコントローラ701により複数の上部ディスプレイ700が1つの共通演出表示画面を形成するように制御される。尚、共通演出表示画面には、複数のゲーム端末10に対応した複数の個別画像が表示されるようになっている。また、共通演出表示画面には、共通ゲーム開始用演出映像が表示されるようになっている。共通ゲーム開始用演出映像は、映像記憶装置6216に記憶される。また、ディスプレイコントローラ701は、共通ゲーム実行部6211によって制御される。照度センサ702は、上部ディスプレイ700に当たる外乱光の明度を検出する。
【0070】
表示パターン記憶装置6215には、識別情報と個別画像の複数の表示パターンとが対応付けて記憶される。また、センター側ボーナス種別記憶装置6219には、共通ゲームのボーナス種別と単位配当額とが対応付けて記憶される。また、センター側確率テーブル記憶装置6220には、ボーナス種別の組合せと該組合せの確率とが対応付けられた確率テーブルが記憶される。
【0071】
(用語の定義)
本明細書において、『再配置』とは、シンボル501の配置が解除された後、再びシンボル501が配置される状態を意味する。『配置』とは、シンボル501が外部のプレイヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。
【0072】
また、『単位ゲーム』とは、ベットの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。本実施形態において、単位ゲームは、通常ゲームにおいて繰り返し実行可能にされ、ベットを受け付けるベットタイムと、停止されたシンボル501を再配置するゲームタイムと、配当を付与する払出処理の払出タイムと、をそれぞれ1回含む状態である。尚、『通常ゲーム』とは、遊技価値のベットを条件として実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことである。換言すれば、『通常ゲーム』とは、遊技価値の消費を前提として単位ゲームが開始されるゲームのことである。本実施形態における『単位ゲーム』は、ゲーム端末10毎に独立して実行される所謂スロットゲームである。
【0073】
尚、本実施形態のゲーミングマシン300は、ゲーム端末10毎に上述のような単独で行うボーナスゲーム(端末ボーナスゲーム)が実行可能にされている。しかしながら、通常ゲームより有利な遊技状態となる他のボーナスゲームを合わせて採用してもよい。例えば、ボーナスゲームは、通常ゲームより多くの遊技価値を獲得し得る状態、通常ゲームより高い確率で遊技価値を獲得し得る状態、フリーゲーム等を含む通常ゲームより遊技価値の消費数が少なくなる状態等の各種の状態を単独や組合せて実現されてもよい。
【0074】
『フリーゲーム』とは、通常ゲームよりも遊技価値のベットを少なく実行可能であるゲームのことである。『遊技価値のベットを少なく実行可能』は、ベットが“0”の場合を含む。従って、『フリーゲーム』は、遊技価値のベットを条件とすることなく実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことであってもよい。換言すれば、『フリーゲーム』とは、遊技価値の消費を前提とせずに開始されるゲームであってもよい。これに対し、『通常ゲーム』は、遊技価値のベットを条件として実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことである。換言すれば、『通常ゲーム』とは、遊技価値の消費を前提として開始されるゲームのことである。
【0075】
本実施形態のゲーミングマシン300は、通常ゲーム又はボーナスゲームが実行可能にされる状態と、共通ゲームが実行可能にされる状態とを有している。尚、通常ゲーム及び/又はボーナスゲーム(端末ボーナスゲーム)をベースゲームとも称す。従って、ベースゲームは、通常ゲーム及び/又はボーナスゲームを有している。また、共通ゲーム、及び、共通ゲームが行われている期間のことを『イベントタイム』とも称す。
【0076】
『遊技価値』とは、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報である。尚、本発明における遊技価値は、特に限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー、チケット等の遊技媒体であってもよい。チケットは、特に限定されるものではなく、例えば、バーコード付きチケット等であってもよい。
【0077】
尚、本実施形態においては、ゲーム端末10とは別に、センターコントローラ200を備えたゲーミングマシン300を用いて説明するが、これに限定されるものではない。ゲーミングマシン300は、1以上のゲーム端末10がセンターコントローラ200の機能を備え、ゲーム端末10同士が相互にデータ通信可能に接続された構成にされていてもよい。また、ゲーム端末10が他のゲーム端末10と通信不可能に構成されていてもよい。
【0078】
(ゲーミングマシン300の内部接続構成)
次に、図8を参照して、ゲーム端末10を含むゲーミングマシン300の内部接続構成について説明する。図8は、本発明の第1実施形態に係るゲーム端末10を含むゲーミングマシン300を示す図である。
【0079】
ゲーミングマシン300は、6つのゲーム端末10と、外部制御装置621とを備えている。外部制御装置621は、3つの上部ディスプレイ700(700a・700b・700c)と、3つのディスプレイコントローラ701(701a・701b・701c)とを有している。ディスプレイコントローラ701aは、センターコントローラ200が有している構成にされており、他のディスプレイコントローラ701b・701cのホスト機能を有している。即ち、ディスプレイコントローラ701b・701cは、ディスプレイコントローラ701aのクライアントとなっている。ディスプレイコントローラ701a・701b・701cは、夫々上部ディスプレイ700a・700b・700cにモニタケーブル302で接続されており、各上部ディスプレイ700を制御するシステムコントローラとなっている。
【0080】
また、ゲーミングマシン300には、ハブ201が設けられている。ハブ201の上流には、LANケーブル301を介して、ディスプレイコントローラ701a(センターコントローラ200)が接続されている。また、ハブ201の下流には、LANケーブル301を介して、各ゲーム端末10とディスプレイコントローラ701b・701cとが接続されている。即ち、センターコントローラ200とゲーム端末10とがデータ通信可能に接続され、センターコントローラ200(ディスプレイコントローラ701a)がディスプレイコントローラ701b・701cを制御可能に接続されている。これにより、複数の上部ディスプレイ700を1つの共通演出表示画面として表示を行うように複数のディスプレイコントローラ701a・701b・701cを制御することが可能となっている。
【0081】
また、上部ディスプレイ700aには、上部ディスプレイ700aに当たる外乱光の明度を検出する照度センサ702が設けられている。照度センサ702は、常時又は一定間隔でセンターコントローラ200に対して、上部ディスプレイ700aに当たる外乱光の明度を示す明度信号を出力する。明度信号を受信したセンターコントローラ200は、現在設定している輝度が適切であるかを予め定められた基準と比較して判定し、適切でない場合は輝度を適切なものに変更するようにディスプレイコントローラ701a・701b・701cを制御する。
【0082】
(ゲーミングマシン300の機械的構成)
次に、以上のように構成されたゲーミングマシン300について、機械的及び電気的に具体的に構成した場合の一形態について説明する。
【0083】
図9に示すように、ゲーミングマシン300は、並列に配置され独立してベースゲームを実行する6つのゲーム端末10と、ゲーム端末10と通信可能に接続され、共通ゲームを実行する外部制御装置621(センターコントローラ200)とを有している。外部制御装置621には、1つの共通演出表示画面を形成する3つの上部ディスプレイ700a・700b・700cが、複数のゲーム端末10とは別に並列配置されている。
【0084】
また、隣り合うゲーム端末10の間には、ゲーム端末間パネル800が配設されている。各ゲーム端末間パネル800は、夫々1以上のLEDを有しており、自身をライトアップするようになっている。ゲーム端末間パネル800には、ゲーミングマシン300のゲームのテーマを表したデザインが記されており、ゲーム端末10同士を一体化して見せることができるようになっている。これにより、ゲーミングマシン300全体を大きく見せることができる。
【0085】
また、上部ディスプレイ700には、ゲーム端末10に対応するLEDユニット801が設けられている。具体的に、LEDユニット801は、上部ディスプレイ700の枠体上部の各ゲーム端末10の上方に対応する位置に配設されている。即ち、複数のLEDユニット801は、上部ディスプレイ700を囲むように設けられている。例えば、LEDユニット801は、ゲーム端末10において後述する単独特別ゲームが開始された際に、該ゲーム端末10に対応して点滅等の演出が行われるようになっている。これにより、何れのゲーム端末10が単独特別ゲームに当籤したかを報知することができる。
【0086】
また、外部制御装置621の上側、及び、各ゲーム端末10の上側についても、ゲーミングマシン300のゲームのテーマを表したデザインが記された装飾パネルが配設されている。尚、図9を除いて、ゲーム端末間パネル800、LEDユニット801、及び、上記の装飾パネルは省略して示す。
【0087】
図10に示すように、ゲーム端末10は、キャビネット11と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。メインドア13には、端末画像表示パネル16が設けられている。端末画像表示パネル16は、各種の情報を表示する透明液晶パネルを備えている。端末画像表示パネル16は、複数のシンボル501をスクロール表示して配置する表示窓150(ビデオリール151〜155)(図19参照)を表示すると共に、ゲームに関する各種の情報や演出画像等を必要に応じて表示する。
【0088】
尚、本実施形態では、端末画像表示パネル16が電気的に複数のシンボル501を表示させて、5列3行のシンボルを表示する場合を例に挙げているが、これに限定されるものではない。
【0089】
尚、端末画像表示パネル16には、クレジット数表示部及びペイアウト数表示部が表示されていてもよい。クレジット数表示部は、ゲーム端末10がプレイヤに払い出し可能な合計枚数(以下、合計クレジット数とも称する)を表示する。ペイアウト数表示部は、ペイライン上に停止したシンボルのコンビネーションがウイニングコンビネーションであった場合に、払い出されるコインの枚数を表示する。
【0090】
端末画像表示パネル16の下方には、コントロールパネル20とコイン受入口21と紙幣識別器22とが設けられている。コントロールパネル20は、複数のボタン23〜27、及び、コントロールレバー装置600を備えている。これらのボタン23〜27、及び、コントロールレバー装置600は、プレイヤによる遊技進行に関係する指示を入力可能にしている。コイン受入口21は、コインをキャビネット11内に受け入可能にしている。
【0091】
コントロールパネル20は、スピンボタン23と、チェンジボタン24と、キャッシュアウトボタン25と、1−BETボタン26と、最大BETボタン27とを有している。スピンボタン23は、シンボルのスクロールを開始させる指示を入力するためのボタンである。チェンジボタン24は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いるボタンである。キャッシュアウトボタン25は、合計クレジット数分のコインをコイントレイ18に払い出す指示を入力するためのボタンである。
【0092】
1−BETボタン26は、合計クレジット数分のコインのうち、1枚のコインを遊技に賭けるという指示を入力するためのボタンである。最大BETボタン27は、合計クレジット数分のコインのうち、1回の遊技に賭ける最大枚数(例えば、50枚)のコインを遊技に賭けるという指示を入力するためのボタンである。
【0093】
紙幣識別器22は、紙幣が正規のものであるか否かを識別すると共に、正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れる。尚、紙幣識別器22は、後述するバーコード付チケット39を読み取ることができる。紙幣識別器22は、バーコード付チケット39を読み取った場合、読み取った内容に関する読取信号をメインCPU41に出力する。
【0094】
メインドア13の下部前面、即ち、コントロールパネル20の下方には、ベリーガラス34が設けられている。ベリーガラス34は、ゲーム端末10のキャラクタ等が描かれている。
【0095】
端末画像表示パネル16の下側には、チケットプリンタ35と、カードリーダ36と、データ表示器37と、キーパッド38とが設けられている。チケットプリンタ35は、クレジット数や日時、ゲーム端末10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力するものである。プレイヤは、バーコード付チケット39を用いて他のゲーム端末10で遊技することや、バーコード付チケット39を遊技施設のキャッシャ等で紙幣等に交換することができる。
【0096】
カードリーダ36は、スマートカードからのデータの読み取り及びスマートカードへのデータの書き込みを行うものである。スマートカードは、プレイヤが所持するカードであり、例えば、プレイヤを識別するためのデータ、プレイヤが行った遊技の履歴に関するデータが記憶される。
【0097】
データ表示器37は、蛍光ディスプレイ等からなり、例えば、カードリーダ36が読み取ったデータや、プレイヤがキーパッド38により入力したデータを表示する。キーパッド38は、チケット発行等に関する指示やデータを入力する。
【0098】
ここで、図11、図12〜8Dを参照して、コントロールレバー装置600について説明する。図11は、コントロールレバー装置600を横方向から見た概略図である。図12は、コントロールレバー装置600を示す一部分解斜視図である。図13は、コントロールレバー装置600を右斜め前方から見た斜視図である。図14は、カバーを外した状態でコントロールレバー装置600を左斜め後方から見た斜視図である。図15は、コントロールレバー装置600を下方から見た斜視図である。図11に示すように、コントロールレバー装置600は、プレイヤが把持可能なレバー(レバー本体)6100と、このレバー6100を支持する支持機構6200とを備える。レバー6100は、該レバー6100を振動させる振動モータ(第1モータ)6101を内蔵するとともに、その上部にLED(発光装置)6102が設けられている。
【0099】
レバー6100は、断面が略T字状に形成され、上部にLED6102を備えた発光部とプレイヤが把持するための把持部とを有している。レバー6100の発光部には、LED6102の光を透過させるための透光カバー6103が設けられている。把持部の上部には、振動モータ6101が格納されており、振動モータ6101は後述のモータ駆動制御回路6035(図17)により振動制御されるようになっている。また、コントロールレバー装置600は、ゲーム端末10前方から見て前後に(図11で示す基準位置から前後に)レバー6100を回動可能になっている(図11の矢印方向)。コントロールレバー装置600は、把持部の下部のキャビネット11内部にある箇所に回動モータ6202が設けられている。回動モータ6202は、後述のモータ駆動制御回路6035(図17)により制御されて、レバー6100に対して回動方向へトルクを与えるようになっている。尚、この回動方向へのトルクがレバー6100を前方及び後方に自動的に回動させる駆動力になると共に、ゲーム時にレバー6100に付与される負荷となる。
【0100】
また、図12に示すように、コントロールレバー装置600の発光部には、振動モータ6101と同軸に取り付けられ、振動モータ6101と共に回転する振り子部材6104が設けられている。振り子部材6104は、一部が径方向に突出した外形状を有している。振り子部材6104は、LED6102から透光カバー6103へ放出される光の少なくとも一部を遮蔽する位置に配設されている。これにより、振り子部材6104は、振動モータ6101と共に回転する際に、発光するLED6102から透光カバー6103を介して外部へ放出される光を振動モータ6101と同期した態様に変化させることができるようになっている。即ち、振り子部材6104の突出部がLED6102からの光を遮蔽したり通したりして、外部から視認される透光カバー6103からの光を変化させることができる。
【0101】
図15で示すように、支持機構6200は、レバー6100の一端部(把持部が設けられていない方の端部)を貫通する回転軸6201を備えるとともに、この回転軸6201の一端に接続される回動モータ(第2モータ)6202を有する。この回転モータ6202によって回転軸6201を回転させることで、回転軸6201に連結されたレバー6100を回動させることができる。また、回転軸6201の他端側(回転モータ6202が取り付けられていない方の端側)には、レバー6100の傾き角度を検出するための傾き検出機構600aが取り付けられている。
【0102】
図11に示すように、傾き検出機構600aは、回転軸6201に取り付けられた磁石6301と、この磁石6301の近傍に配置された磁力検出機構6302とを備える。磁石6301は、回転軸6201に取り付けられているため、レバー6100の回動に連動して回転する。これにより、磁石6301は、レバー6100の回動により外部磁場を変化させるようになっている。また、磁力検出機構6302は、磁力に応じた出力強度で磁力検出信号を出力する磁力センサと、この磁力センサを所定位置に固定するセンサ固定機構とを有している。磁力検出機構6302は、レバー6100の回動に伴って変化する磁石6301の磁界の磁力を検出して、この磁力の検出値(磁力検出値)を表す磁力検出信号を出力するようになっている。この磁力検出値はレバー6100の基準位置(プレイヤが操作をしないときのレバー6100の位置)からの傾き角度を示し、磁力検出値によってレバー6100の傾き角度を検出することができる。尚、レバー6100の傾き角度(レバー位置)と磁力検出値とは、互いに対応付けて図示しないレバー位置設定テーブルに登録されている。
【0103】
図13、図15に示すように、支持機構6200は、強固に形成された(後述の規制部材6402よりも強固に形成された)ケース6400に収納される。このケース6400には、レバー6100の回動を可能にするためにレバー6100の可動領域にスペース6401が形成されている。そして、図13、図14に示すように、スペース6401の前方側の縁6401aよりもレバー6100側(後側)の位置に規制部材6402(規制部材6402a)が配置されるとともに、スペース6401の後方側の縁6401bよりもレバー6100側(前側)の位置に規制部材6402(6402b)が配置される。尚、本明細書において、「前方」又は「前側」と記載する場合には「ゲーム端末10の前方」又は「ゲーム端末10の前側」すなわち図5の手前側(図1のプレイヤ側)を意味し、「後方」又は「後側」と記載する場合には、「ゲーム端末10の後方」又は「ゲーム端末10の後側」すなわち図5の奥側(図1の筐体側)を意味する。
【0104】
規制部材6402a、6402bは、例えば樹脂等で形成された弾性の部材であり、それぞれ取り付け部材6403(6403a、6403b)を介してケース6400に固定される。尚、規制部材6402a、6402bは、円柱形状を有し、左右方向に向くように(円柱の高さ方向がゲーム端末10の左右方向を向くように)固定される。
【0105】
上記構成によって、レバー6100はレバー6100が前方に傾けられたときに、スペース6401の縁6401aに当接する前に規制部材6402aに当接する。すなわち、規制部材6402aに当接するときのレバー6100の基準位置からの傾き角度(上記第1の角度、及び上記第3の角度)は、スペース6401の縁6401aに当接するときのレバー6100の基準位置からの傾き角度(上記第4の角度)よりも小さい傾き角度に設定されている。また、レバー6100が後方に傾けられたときに、レバー6100は、スペース6401の縁6401bに当接する前に規制部材6402bに当接する。すなわち、規制部材6402bに当接するときのレバー6100の基準位置からの傾き角度(上記第1の角度、及び上記第3の角度)も、スペース6401の縁6401bに当接するときのレバー6100の基準位置からの傾き角度(上記第4の角度)よりも小さい傾き角度に設定されている。
【0106】
上記から、プレイヤがレバー6100を過度に傾けた場合であっても、レバー6100がスペース6401の縁6401a、6401bに当接する前に規制部材6402に当接するため、スペース6401の縁6401a、6401bにレバー6100が衝突してしまっても、この衝突の衝撃を規制部材6402によって緩衝させることができる。このため、スペース6401の縁6401a、6401bや、支持機構6200の破損等を効果的に防止することができる。
【0107】
(傾き角度テーブル)
図16に示すように、傾き角度テーブルは、検出範囲欄と可動範囲欄と負荷範囲欄と警告範囲欄とを有している。検出範囲欄は、検出機構600aによる傾き角度の検出可能な最大範囲を記憶している。例えば、検出範囲欄は、“1”から“1000”までの各傾き角度を順番に記憶している。ここで、傾き角度は、回動されるレバー6100の各位置における磁力検出値を整数値に置き換えたものであり、図16のテーブルにおいては、“1”〜 “1000”の分解能で傾き角度を検出可能であることを意味している。尚、傾き角度の検出の分解能は、検出範囲欄の最大値を変更することで容易に変更可能である。例えば、検出範囲欄の最大値である“1000”を“50”に変更すれば、“1”〜“50”の分解能で傾き角度を検出することができる。
【0108】
可動範囲欄は、レバー6100を操作可能な範囲の傾き角度を特定するように記憶している。即ち、可動範囲欄は、筐体側の始点位置からプレイヤ側の終点位置までの傾き角度に対応する領域において例えば“1”を記憶し、その領域に“0”を記憶することによって、可動範囲を特定している。例えば、図16のテーブルにおいては、傾き角度“50”〜“600”の範囲で操作可能であることを意味する。尚、可動範囲は、可動範囲の上限値及び下限値を超えたレバー6100の操作が行われたときに、超えた傾き角度が可動範囲の上限値及び下限値として更新される。
【0109】
負荷範囲欄は、レバー6100に対して負荷を付与する範囲の傾き角度を特定するように記憶している。即ち、負荷範囲欄は、筐体側の始点位置からプレイヤ側の終点位置までの傾き角度に対応する領域において例えば“1”を記憶し、その領域に“0”を記憶することによって、可動範囲を特定している。例えば、図16のテーブルにおいては、傾き角度“50”〜“600”の範囲で負荷が付与されることを意味する。尚、本実施形態においては、可動範囲欄と負荷範囲欄とが同一範囲の傾き角度となるように設定されているが、これに限定されるものではない。
【0110】
警告範囲欄は、プレイヤに対して警告を発する範囲の傾き角度を特定するように記憶していると共に、警告レベルの範囲の傾き角度を特定するように記憶している。即ち、警告範囲欄は、小の警告レベル“1”、中の警告レベル“2”、及び大の警告レベル“3”を記憶し、警告を発しない領域に警告レベル“0”を記憶する。
【0111】
例えば、図16のテーブルにおいては、傾き角度“50”〜“65”に対応する領域に警告レベル“3”、傾き角度“65”〜“80”に対応する領域に警告レベル“2”、傾き角度“80”〜“95” に対応する領域に警告レベル“1”が記憶されている。また、傾き角度“555”〜“570”に対応する領域に警告レベル“1”、傾き角度“570”〜“585”に対応する領域に警告レベル“2”、傾き角度“585”〜“600”に対応する領域に警告レベル“3”が記憶されている。また、上記の各領域以外の領域に警告レベル“0”が記憶されている。
【0112】
これにより、ゲーム端末10は、始点位置側の警告領域と終点位置側の警告領域とに対応する傾き角度にレバー6100が回動操作されると、それぞれの警告レベルに応じた警告内容や音量によりプレイヤに警告を行う。
【0113】
(ゲーム端末10の電気的構成)
図17は、ゲーム端末10の電気的構成を示したブロック図である。図17に示すように、キャビネット11の内部には、端末コントローラ630を備えた制御ユニットが設けられている。図17に示すように、制御ユニットは、マザーボード40、本体PCB(Printed Circuit Board)60、ゲーミングボード50、ドアPCB80、各種のスイッチ、及びセンサ等の構成要素を備えている。
【0114】
ゲーミングボード50は、内部バスによって互い接続されたCPU(Central Processing Unit)51と、ROM55及びブートROM52と、メモリカード53に対応したカードスロット53Sと、GAL(Generic Array Logic)54に対応したICソケット54Sとを備えている。
【0115】
メモリカード53は、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを記憶する。ゲームプログラムには、停止シンボル決定プログラムが含まれている。停止シンボル決定プログラムは、表示窓150上に停止するシンボル(シンボルに対応するコードナンバー)を決定するためのプログラムである。この停止シンボル決定プログラムには、複数種類のペイアウト率(例えば、80%、84%、88%)のそれぞれに対応したシンボル重み付けデータが含まれている。シンボル重み付けデータは、ビデオリール151〜155のそれぞれについて、各シンボルのコードナンバーと、所定の数値範囲(0〜256)に属する1または複数の乱数値との対応関係を示すデータである。
【0116】
ペイアウト率は、GAL54から出力されるペイアウト率設定用データに基づいて定められるものであり、このペイアウト率に対応したシンボル重み付けデータに基づいて停止シンボルが決定される。
【0117】
さらに、メモリカード53は、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムで用いられる各種のデータを記憶する。例えば、ビデオリール151〜155に表示されるシンボル501と乱数範囲との関係を示すデータが、テーブルの形式で記憶されている。尚、このデータは、ゲームプログラムの実行時において、マザーボード40のRAM43に転送される。
【0118】
また、カードスロット53Sは、メモリカード53の挿入、取り外しができるように構成され、IDEバスによってマザーボード40に接続されている。従って、カードスロット53Sからメモリカード53を取り外し、メモリカード53に別のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを書き込み、そのメモリカード53をカードスロット53Sに挿入することにより、ゲーム端末10で行われる遊技の種類や内容を変更することができる。
【0119】
ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラム、共通ゲームへ移行させるためのプログラムが含まれる。また、ゲームプログラムには、遊技中に出力される画像データや音データが含まれる。
【0120】
GAL54は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えている。GAL54は、入力ポートにデータが入力されると、このデータに対応したデータを出力ポートから出力する。出力ポートから出力されたデータは、上述したペイアウト率設定用データである。
【0121】
ICソケット54Sは、GAL54を取り付け、取り外しできるように構成されている。ICソケット54Sは、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。従って、ICソケット54SからGAL54が取り外され、GAL54に格納されたプログラムが書き換えられた後、そのGAL54がICソケット54Sに取り付けられるという作業によって、GAL54から出力されるペイアウト率設定用データの変更が可能になる。
【0122】
内部バスにより互いに接続されたCPU51、ROM55及びブートROM52は、PCIバスによりマザーボード40に接続されている。PCIバスは、マザーボード40とゲーミングボード50との間の信号伝達を行うと共に、マザーボード40からゲーミングボード50への電力供給を行う。ROM55には、国識別情報及び認証プログラムが記憶される。ブートROM52には、予備認証プログラム及びCPU51が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
【0123】
認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムが改竄されていないことの確認及び証明を行うためのプログラムである。即ち、認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムの認証を行う手順に沿って記述されている。予備認証プログラムは、上述した認証プログラムを認証するためのプログラムである。予備認証プログラムは、認証処理の対象となる認証プログラムが改竄されていないことの証明、即ち、認証プログラムの認証を行う手順に沿って記述されている。
【0124】
マザーボード40は、メインCPU41(端末コントローラ630)と、ROM(Read Only Memory)42と、RAM(Random Access Memory)43と、通信部44とを備えている。
【0125】
メインCPU41は、ゲーム端末10全体を制御する端末コントローラ630としての機能を備える。特に、メインCPU41は、クレジットがBETされた後、スピンボタン23が押された際に、グラフィックボード68に対して複数のシンボル501を変動表示させる指令信号を出力する制御、複数のシンボル501が変動表示された後に、停止させるシンボル501を決定する制御、決定したシンボル501をビデオリール151〜155で停止させる制御を行う。
【0126】
即ち、メインCPU41は、端末画像表示パネル16に表示される複数のシンボルをスクロールした後に、新たなシンボルマトリクスとして再配置するために、シンボルマトリクスへの配列シンボルを複数種類のシンボルの中から選択して決定し、スクロール状態からその決定されたシンボルで停止する配置制御を実行するための配置コントローラとしての機能を備える。
【0127】
ROM42には、メインCPU41により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)等のプログラムが記憶され、且つ、恒久的に用いるデータが記憶されている。メインCPU41によりBIOSが実行されると、各周辺装置の初期化処理が行われると共に、メモリカード53に記憶されているゲームプログラム及びゲームシステムプログラムのゲーミングボード50を介した読み取り処理が開始される。RAM43には、メインCPU41が処理を行う際に用いられるデータやプログラムが記憶される。
【0128】
通信部44は、通信回線を介して遊技施設内に設けられるホストコンピュータ等との間での通信を行うためのものである。また、通信部44は、ハブ201及び通信回線を介してセンターコントローラ200との間で通信を行うためのものである。また、マザーボード40には、本体PCB(Printed Circuit Board)60及びドアPCB80が、それぞれUSB(Universal Serial Bus)によって接続されている。更に、マザーボード40には、電源ユニット45が接続されている。電源ユニット45からマザーボード40に電力が供給されると、マザーボード40のメインCPU41が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード50に電力が供給されてCPU51が起動する。
【0129】
本体PCB60及びドアPCB80には、メインCPU41に入力される入力信号を発生させる機器や装置と、メインCPU41から出力される制御信号により動作が制御される機器や装置とが接続されている。メインCPU41は、メインCPU41に入力された入力信号に基づいて、RAM43に記憶されたゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを実行することにより、演算処理を行ってその結果をRAM43に記憶したり、各機器や装置に対する制御処理として各機器や装置に制御信号を送信したりする処理を行う。
【0130】
本体PCB60には、ランプ30と、ホッパー66と、コイン検出部67と、グラフィックボード68と、スピーカ29と、紙幣識別器22と、チケットプリンタ35と、カードリーダ36と、キースイッチ38Sと、データ表示器37とが接続されている。
【0131】
ランプ30は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、点灯、消灯が制御される。
【0132】
ホッパー66は、キャビネット11内に設置され、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定数のコインをコイン払出口19からコイントレイ18に払い出す。コイン検出部67は、コイン払出口19の内部に設けられ、コイン払出口19から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合には、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0133】
グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、端末画像表示パネル16における画像表示を制御する。また、グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。尚、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード53から読み出されてRAM43に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
【0134】
紙幣識別器22は、紙幣の画像を読み取り、正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れる。また、紙幣識別器22は、正規の紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に基づいてメインCPU41に対して入力信号を出力する。メインCPU41は、該入力信号により伝達された紙幣の額に応じたクレジット数をRAM43に記憶する。
【0135】
チケットプリンタ35は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、RAM43に記憶されたクレジット数、日時やゲーム端末10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力する。
【0136】
カードリーダ36は、スマートカードからのデータを読み取ってメインCPU41へ送信したり、メインCPU41からの制御信号に基づいてスマートカードへのデータの書き込みを行う。キースイッチ38Sは、キーパッド38に設けられ、プレイヤによりキーパッド38が操作されたとき、入力信号をメインCPU41へ出力する。データ表示器37は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ36が読み取ったデータや、プレイヤによりキーパッド38を介して入力されたデータを表示する。
【0137】
ドアPCB80には、コントロールパネル20と、リバータ21Sと、コインカウンタ21Cと、冷陰極管81とが接続されている。コントロールパネル20には、スピンボタン23に対応したスピンスイッチ23S、チェンジボタン24に対応したチェンジスイッチ24S、キャッシュアウトボタン25に対応したキャッシュアウトスイッチ25S、1−BETボタン26に対応した1−BETスイッチ26S、及び、最大BETボタン27に対応した最大BETスイッチ27Sが設けられている。各スイッチ23S〜27Sは、対応するボタン23〜27がプレイヤによって操作されたとき、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0138】
コインカウンタ21Cは、コイン受入口21の内部に設けられていて、プレイヤによってコイン受入口21に投入されたコインが正規のものであるか否かを識別する。正規のコイン以外のものは、コイン払出口19から排出される。また、コインカウンタ21Cは、正規のコインを検出したときにメインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0139】
リバータ21Sは、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ21Cによって正規のコインとして認識されたコインを、ゲーム端末10内に設置されたキャッシュボックス(図示せず)またはホッパー66に振り分ける。即ち、ホッパー66がコインで満たされている場合、正規のコインはリバータ21Sによってキャッシュボックスに振り分けられる。一方、ホッパー66がコインで満たされていない場合には、正規のコインはホッパー66に振り分けられる。冷陰極管81は、端末画像表示パネル16と、上側画像表示パネル33との背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0140】
また、本体PCB60には、モータ駆動制御回路6035が接続されている。モータ駆動制御回路6035は、振動モータ6101及び回動モータ6202の駆動を制御する。また、本体PCB60には、LED6102が接続されている。本体PCB60は、LED6102の発光を制御する。
【0141】
また、本体PCB60には、磁力検出機構6302が接続されている。磁力検出機構6302は、上述のように、レバー6100の位置を示す磁力を検出し、当該磁力の検出値(磁力検出値)を示す磁力検出信号を本体PCB60へ送信する。本体PCB60は、描画周期(例えば、1/60sec)以下の短い時間が経過する毎に、磁力検出信号の検出値を示す磁力検出データを生成して、メインCPU41に入力する。尚、メインCPU41は、本体PCB60から取得した磁力検出データの示す磁力検出値でレバー位置設定テーブルを検索し、これによって、レバー6100の傾き角度(レバー位置)を取得する。
【0142】
(センターコントローラ200の電気的構成)
図18は、センターコントローラ200の電気的構成を示したブロック図である。センターコントローラ200の内部には、制御ユニットが設けられている。図18に示すように、制御ユニットは、マザーボード240、ゲーミングボード260、及びアクチュエーター等の構成要素を備えている。
【0143】
ゲーミングボード260は、上記ゲーミングボード50と同一構成である。マザーボード240は、上記マザーボード40と同一構成である。通信部244は、通信回線を介して端末コントローラ630との間で通信を行うためのものである。
【0144】
グラフィックボード268は、上記グラフィックボード68と同一構成であるが、メインCPU241から出力される制御信号に基づいて、上部ディスプレイ700aの表示を制御するという点で異なる。即ち、グラフィックボード268は、ディスプレイコントローラ701aとして機能する。また、グラフィックボード268は、通信部224、ハブ201、及び通信回線を介して、上部ディスプレイ700b・700cを制御するグラフィックボート269・270に制御信号を出力する。即ち、グラフィックボート269・270は、ディスプレイコントローラ701b・701cとして機能する。
【0145】
(ベースゲーム)
次に、ゲーム端末10で独立して実行されるベースゲームについて説明する。本実施形態において、ベースゲームは、通常ゲームとボーナスゲームとを有している。
【0146】
(シンボル、コンビネーション等)
ベースゲームが表示される端末画像表示パネル16のビデオリール151〜155に表示されるシンボル501は、複数のシンボル501によりシンボル列を形成している。図19に示すように、端末画像表示パネル16には、ビデオリール151〜155により構成される表示窓150が表示される。表示窓150は、5列、3行の15個の表示ブロック28により構成されている。即ち、各ビデオリール151〜155は、夫々3個の表示ブロック28で構成される。各ビデオリール151〜155は、3個の表示ブロック28が全体的に速度を変更しながら下方向に移動表示(スクロール表示)されることによって、各表示ブロック28に表示されたシンボル501を縦方向に回転させた後に停止する再配置を行うことを可能にしている。
【0147】
表示窓150の左側及び右側には、ペイライン発生列が左右対称に配置されている。プレイヤ側から見て左側のペイライン発生列は、図19に示すように、19個のペイライン発生部65L(65La、65Lb、65Lc、65Ld、65Le、65Lf、65Lg、65Lh、65Li、65Lj、65Lk、65Ll、65Lm、65Ln、65Lo、65Lp、65Lq、65Lr、65Ls)を有している。
【0148】
一方、右側のペイライン発生列は、19個のペイライン発生部65R(65Ra、65Rb、65Rc、65Rd、65Re、65Rf、65Rg、65Rh、65Ri、65Rj、65Rk、65Rl、65Rm、65Rn、65Ro、65Rp、65Rq、65Rr、65Rs)を有している。
【0149】
ペイライン発生部65Lは、何れかのペイライン発生部65Rとペアを形成している。各ペイライン発生部65Lから、当該ペイライン発生部65Lとペアの関係にあるペイライン発生部65Rへと向かう線であるペイラインLが予め規定されている。尚、図19では、説明を行いやすくするために、ペイラインLを1個しか描いていないが、本実施形態では、ペイラインLは10個規定されている。
【0150】
上記のペイラインLは、ペイライン発生部65L・65R間を結ぶことにより有効化される。それ以外の場合は、無効化されている。ペイラインLの有効数は、ベット額に基づいて決定される。最大のベット額であるマックスベットの場合においては、最大数である10個のペイラインLが有効化される。有効化されたペイラインLは、各シンボル501についての各種のウィニングコンビネーションを成立させる。ウィニングコンビネーションの詳細については後述する。
【0151】
尚、本実施形態では、ゲーム端末10が所謂ビデオスロットマシンである場合について説明しているが、本発明のゲーム端末10は、所謂機械式リールを一部のビデオリール151〜155に代用してもよい。
【0152】
各シンボル列を構成するシンボル501には、図20に示すように、0〜19以上の何れかのコード番号が付与される。各シンボル列は、『特別シンボル510』、『A』、『Q』、『J』、『K』、『Angelfish』、『Clownfish』、『Tuna』、及び『Coelacanth』のシンボル501が組み合わされて構成されている。
【0153】
シンボル列の内の3個の連続したシンボル501は、図19に示すように、各ビデオリール151〜155の表示領域の上段、中段、及び、下段のそれぞれに表示(配置)されることによって、表示窓150において5列3行のシンボルマトリクスを構成している。シンボルマトリクスを構成するシンボル501は、少なくともスタートボタン23が押下、又は、レバー6100が傾けられてゲームが開始されると、スクロールを開始する。スクロールが開始されてから所定時間が経過すると、各シンボル501のスクロールが停止する(再配置)。
【0154】
また、各シンボル501について、各種のウィニングコンビネーションが予め定められている。尚、ウィニングコンビネーションは、賞を成立させることを意味する。ウィニングコンビネーションは、ペイラインL上で停止したシンボル501のコンビネーションがプレイヤにとって有利な状態になるコンビネーションのことである。有利な状態とは、ウィニングコンビネーションに応じたコインが払い出される状態、コインの払出数がクレジットに加算される状態、ボーナスゲームが開始される状態等のことである。
【0155】
本実施形態におけるウィニングコンビネーションは、『A』、『Q』、『J』、『K』、『BAT』、『Angelfish』、『Clownfish』、『Tuna』、及び『Coelacanth』のうち少なくとも1種類のシンボル501が、有効化されたペイラインL上に、所定数以上で再配置された場合をいう。また、所定種類のシンボル501がスキャッタシンボルとして設定されている場合には、ペイラインLの有効及び無効に拘らずに、所定数以上で再配置された場合にウィニングコンビネーションとなる。
【0156】
例えば、通常ゲームにおいて、ペイラインL上に『BAT』のシンボル501がウィニングコンビネーションの態様で停止した場合には、『BAT』の基本払い出し数にベット額を乗算した払い出し数のコイン(有価価値)の払い出しが行われる。
【0157】
(シンボルテーブル)
図20は、通常ゲームにおいて用いられる再配置の対象となるシンボル501を決定する際に用いられるシンボルテーブルである。シンボルテーブルは、各シンボル列における表示ブロック28の各シンボル501と、コードNo.とが対応付けられていると共に、0〜65535の範囲を20区分した数値値範囲が各コードNo.に対応付けられている。
【0158】
尚、区分の態様は、均等であってもよいし、不均等であってもよい。不均等の場合には、乱数値の範囲により当選する確率をシンボル501の種類により調整することが可能になる。また、特別シンボル510に対応する範囲が、他種類のシンボル501よりも狭い範囲に設定されていてもよい。この場合には、ゲームの状況に応じて、価値のある種類のシンボル501を当選し難くして、勝敗を容易に調整することができる。
【0159】
例えば、1列目において、無作為に選ばれた乱数値が“10000”であれば、この乱数値を含む乱数範囲に対応付けられたコードNo.3の『J』が、1列目のビデオリール151において再配置の対象とされる。また、例えば、4列目において、無作為に選ばれた乱数値が“40000”であれば、この乱数値を含む乱数範囲に対応付けられたコードNo.12の『特別シンボル510』が、4列目のビデオリール151において再配置の対象とされる。
【0160】
(ベースゲーム:通常ゲーム画面)
図19は、端末画像表示パネル16における通常ゲームの表示画面である通常ゲーム画面の一例を示している。
【0161】
具体的に説明すると、通常ゲーム画面は、中央部に配置され5列のビデオリール151〜155を有した表示窓150と、表示窓150を中心として左右対称に配置されたペイライン発生部65L・65Rとを有している。尚、図19の通常ゲーム画面においては、1列目〜3列目のビデオリール151・152・153が停止された状態である一方、4列目及び5列目のビデオリール154・155がスクロール表示中である。
【0162】
端末画像表示パネル16の上部には、左側にクレジット数表示部400とBET数表示部401とが、右側にペイアウト表示部402とが配置されている。
【0163】
クレジット数表示部400は、クレジット数を表示する。BET数表示部401は、今回の単位ゲームにおけるベット額を表示する。ペイアウト表示部402は、ウィニングコンビネーションとなったときのコインの払出数を表示する。
【0164】
一方、表示窓150の下方には、警告画像表示部409、ヘルプボタン410とペイテーブルボタン411とベット単位表示部412とが配置されている。これらの各部410・411・412は、プレイヤから見て左端から右方向へ順に配置されている。
【0165】
ヘルプボタン410は、プレイヤの押圧操作によりヘルプモードを実行可能にしている。ヘルプモードは、プレイヤに対してゲームに関係する疑問を解消するための情報を提供するモードである。ペイテーブルボタン411は、プレイヤの押圧操作により配当内容を表示する配当表示モードを実行可能にしている。配当表示モードは、プレイヤに対してウィニングコンビネーションと配当倍率との関係を示す説明画面を表示するモードである。
【0166】
ベット単位表示部412は、現時点におけるベット単位(支払い単位)を表示する。これにより、ベット単位表示部412は、プレイヤに対して例えば1セント単位でゲームに参加できることを認識可能にしている。
【0167】
表示窓150の上方には、配当倍率表示部403が配置されている。配当倍率表示部403は、共通ゲームへの参加資格がある場合に表示され、参加資格がない場合には非表示となる。即ち、共通ゲームが開始されたときに、配当倍率表示部403が表示されている場合、共通ゲームへ参加できるようになっている。配当倍率表示部403には、共通ゲームで得た単位配当額に乗算される配当倍率が表示される。
【0168】
ここで、参加資格を有していることを示す配当倍率及びこの配当倍率について説明する。参加資格は、通常ゲームへのBETを行うことにより、共通ゲームへ参加する資格がある時間(共通ゲーム参加資格時間)として、ゲーム端末10へ付与される。付与される共通ゲーム参加資格時間は、単位時間(本実施形態では、1秒)毎に配当倍率が通常ゲーム用参加資格時間付与テーブルに予め定められる。
【0169】
(通常ゲーム用参加資格時間付与テーブル)
図21は、通常ゲームにおいて共通ゲーム参加資格時間が付与される場合に参照される通常ゲーム用参加資格時間付与テーブルである。通常ゲーム用参加資格時間付与テーブルは、センターコントローラ200のRAM243に記憶される。通常ゲーム用参加資格時間付与テーブルでは、通常ゲームにおいて付与される共通ゲーム参加資格時間と配当倍率とが、BETされたBET額に応じて有効化されるペイラインLの数毎に予め定められている。
【0170】
例えば、通常ゲームへのBETにより有効化されたペイラインLの数が1である場合、6秒の共通ゲーム参加資格時間が付与される。そして、付与された共通ゲーム参加資格時間における配当倍率は、1倍が6秒となる。また、例えば、通常ゲームへのBETにより有効化されたペイラインLの数が5である場合、8秒の共通ゲーム参加資格時間が付与される。そして、付与された共通ゲーム参加資格時間における配当倍率は、1倍〜4倍が夫々1秒であり5倍が4秒となる。即ち、通常ゲームにおいてはBET額が多ければ有効化されるペイラインが増え、これに伴い付与される共通ゲーム参加資格時間が増えると共に配当倍率も高くなっている。尚、本実施形態で付与される配当倍率の上限は10倍となっている。
【0171】
(共通ゲーム参加資格時間管理テーブル)
全てのゲーム端末10毎の共通ゲーム参加資格時間は、RAM243において一時記憶される共通ゲーム参加資格時間管理テーブルで管理される。図22は、共通ゲーム参加資格時間が付与された場合に更新される共通ゲーム参加資格時間管理テーブルである。共通ゲーム参加資格時間管理テーブルでは、付与された共通ゲーム参加資格時間と配当倍率とが、ゲーム端末10毎に累積記憶される。
【0172】
例えば、ゲーム端末10aが有している共通ゲーム参加資格時間は、1倍が6秒、2倍が12秒、3倍が18秒、4倍が6秒となっている。ゲーム端末10aがこの状態で共通ゲームに参加して単位配当額が付与された場合、単位配当額に最も高い倍率の4倍が乗算されて付与される。即ち、ゲーム端末10aの配当倍率表示部403には、配当倍率が「4倍」であることを示す「4×」が表示される。
【0173】
尚、共通ゲーム参加資格時間は、所定時間毎(本実施形態では、1秒毎)に、最も高い倍率の共通ゲーム参加資格時間から単位時間だけ減少されるようになっている。従って、上記状態のゲーム端末10aが6秒の間に共通ゲーム参加資格時間が付与されない場合、4倍の6秒分は減算され、最も高い配当倍率は「3倍」となる。
【0174】
(資格時間上限テーブル)
また、各ゲーム端末10が累積記憶できる共通ゲーム参加資格時間には、上限が予め資格時間上限テーブルに定められている。資格時間上限テーブルは、センターコントローラ200のRAM243に記憶される。図23に示すように、資格時間上限テーブルでは、配当倍率Nと、該配当倍率N以上の共通ゲーム参加資格時間の累積の上限XNとが対応付けられている。
【0175】
具体的に、1倍の配当倍率に対して、累積の上限が定められている。即ち、全ての共通ゲーム参加資格時間の合計は45秒以下に制限される。尚、累積の上限はこれに限定されず、例えば60秒であってもよい。
【0176】
(累積計算テーブル)
共通ゲーム参加資格時間が付与される場合、上述のような資格時間上限テーブルを参照して、累積計算テーブルを用いて共通ゲーム参加資格時間管理テーブルを更新するための計算が行われる。累積計算テーブルは、センターコントローラ200のRAM243に記憶される。図24に示すように、累積計算テーブルには、配当倍率毎に以下の内容が格納されるようになっている。即ち、共通ゲーム参加資格時間管理テーブルの「付与前の共通ゲーム参加資格時間」、有効化されたペイラインに応じた通常ゲーム用参加資格時間付与テーブルの「付与する共通ゲーム参加資格時間」、「付与前の共通ゲーム参加資格時間」を「付与する共通ゲーム参加資格時間」に加算した「付与後の共通ゲーム参加資格時間」、N倍以上の配当倍率における「付与後の共通ゲーム参加資格時間の累積YN」、資格時間上限テーブルに定められたN倍以上の配当倍率における「参加資格時間の累積上限XN」、「算出後の累計YN」、及び、共通ゲーム参加資格時間管理テーブルを更新する新たな「共通ゲーム参加資格時間ZN」が格納されるようになっている。
【0177】
例えば、付与前の共通ゲーム参加資格時間が、5倍以上の各倍率が0秒、4倍が6秒、3倍が18秒、2倍が12秒、1倍が6秒であって、ペイラインLの数が3となるようにBETを行った場合、共通ゲーム参加資格時間は、4倍が1秒、3倍が18秒、2倍が12秒、1倍が6秒加算される。この場合、付与後の共通ゲーム参加時間は、4倍が7秒、3倍が21秒、2倍が14秒、1倍が7秒となる。その結果、N倍以上の参加資格時間の累積YNは、4倍以上が7秒、3倍以上が21秒、2倍以上が42秒、1倍以上が49秒となる。
【0178】
しかしながら、資格時間上限テーブルには、4倍以上が42秒、3倍以上が43秒、2倍以上が44秒、1倍以上が45秒の上限が定められており、1倍以上の49秒が上限XNを超えることになる。この場合、上限の45秒を1倍の新たな累積とし、差分の4秒分が2倍の累積に加算される。その結果、2倍の累積が46秒となるため、上限の44秒を2倍の新たな累積とし、差分の2秒分が3倍の累積に加算される。その結果、3倍の累積が30秒となり3倍の上限である43秒以下となるため、3倍の累積が30秒に確定される。また、4倍の累積は7秒であり、4倍の上限である42秒以下となるため、4倍の累積が7秒に確定される。即ち、YNがXNを超える場合、YN=XN、かつ、YN+1=YN+1+YN−XNの計算を低い倍率から繰り返す。
【0179】
そして、共通ゲーム参加時間ZNを、YN−YN+1から算出し、その算出結果で共通ゲーム参加資格時間管理テーブルが更新される。
【0180】
このような累積計算を行うことにより、共通ゲーム参加資格時間×配当倍率の累積が、累積計算の前後で変化させないようにすることができる。
【0181】
(ベースゲーム:ボーナスゲーム画面)
図25は、端末画像表示パネル16において、ボーナスゲームである単独特別ゲームの開始が決定された通常ゲーム画面の一例を示している。図25の通常ゲーム画面においては、1列目〜5列目のビデオリール151〜155のすべてが停止された状態であり、2〜4列目のビデオリール152〜154の中段において、「特別シンボル510」のシンボル501が3つ並んでいる。これにより、ゲーム端末10が単独で実行する単独特別ゲームが開始される。尚、単独特別ゲームを開始するための特別シンボル510の停止態様はこれに限定されず、ペイラインL上の何れかに所定以上の「特別シンボル510」が停止すればよい。また、「特別シンボル510」がペイライン上であることに限定されず、例えば、スキャッタシンボル方式を用いて、表示ブロック28の何れかに所定数以上配置されることを条件としてもよい。
【0182】
図26は、単独特別ゲーム中の端末画像表示パネル16及び上部ディスプレイ700の表示態様を示す説明図である。単独特別ゲーム中は、端末画像表示パネル16には、ルックアップ表示部404が表示される。図26に示すように、ルックアップ表示部404は、端末画像表示パネル16の中央領域を覆うように表示され、単独特別ゲーム中において端末画像表示パネル16が使用されず、上部ディスプレイ700を見るようにプレイヤに報知することができる。
【0183】
尚、本実施形態では、単独特別ゲームが開始されると共に、共通ゲーム参加資格時間が付与されるようになっている。単独特別ゲーム開始時に付与される共通ゲーム参加資格時間は、通常ゲーム用参加資格時間付与テーブル(図21)に定められるものと異なっており、図27の単独特別ゲーム用参加資格時間付与テーブルが用いられる。単独特別ゲーム用参加資格時間付与テーブルは、有効化されたペイラインLの数が多いほど、付与される共通ゲーム用参加資格時間が少ないが配当倍率が高くなっている。
【0184】
図28は、単独特別ゲーム中の上部ディスプレイ700の表示態様を示す説明図である。3つの上部ディスプレイ700a・700b・700cで構成される上部ディスプレイ700には、1つの共通演出表示画面が表示されるようになっている。共通演出表示画面は、6つのゲーム端末10a〜10fの夫々に対応するゲーム端末領域703a〜703fで構成されている。
【0185】
図28において、ゲーム端末10cが単独特別ゲームを実行しており、ゲーム端末10cの端末画像表示パネル16にルックアップ表示部404が表示されている。単独特別ゲームでは、ゲーム端末10cに対応するゲーム端末領域703cにおいて、単独特別ゲーム用の個別画像710が表示されるようになっている。
【0186】
具体的に、個別画像710は、釣り人画像711、釣り針画像712、釣り餌画像713、及び、魚画像714を有している。釣り人画像711は、各ゲーム端末領域703a〜703fの上部に表示される。釣り人画像711は、ゲーム端末10毎に異なる画像が用いられ、共通演出表示画面における各ゲーム端末領域703a〜703がどのゲーム端末10に対応しているかを識別できるようになっている。
【0187】
釣り針画像712は、単独特別ゲームが実行される各ゲーム端末領域703a〜703fの略中央に表示される。釣り針画像712は、レバー6100の変動と連動した表示パターンで表示されるようになっている。釣り餌画像713は、釣り針画像712の下端部に表示される。釣り餌画像713は、単独特別ゲームにおいて所定額(本実施形態では3000)以上の単位配当額に対応するボーナスに当籤した場合、大きく表示されるようになっている。
【0188】
魚画像714は、ボーナスゲームで当籤するボーナスに対応している。魚画像714は、魚の大きさでボーナスゲームにおける単位配当額の大小を示すとともに、単位配当額が数値で表示されるようになっている。単独特別ゲームが実行されるゲーム端末領域703において、魚画像714は複数表示され、複数の魚画像714が釣り餌画像713に近づく態様や釣り餌画像713の近くを泳ぐ態様で表示される。
【0189】
(ボーナス種別テーブル)
ここで、図29に示されるボーナス種別テーブルを参照して、魚画像714に対応するボーナスについて説明する。ボーナス種別テーブルには、ボーナス種別と単位配当額とランクとが対応付けて記憶されている。尚、ボーナス種別テーブルは、ゲーム端末10のRAM43及びセンターコントローラ200のRAM243の両方に格納されている。
【0190】
例えば、ブルーマーリンは、10000の単位配当額に対応しており、ランクが1となっている。従って、ブルーマーリンが魚画像714としてゲーム端末領域703に表示される場合、魚の画像とともに10000の数値が表示される。また、単位配当額が所定額(3000)以上であるため、ブルーマーリンが当籤した場合は、釣り餌画像713が大きく表示されるようになっている。
【0191】
(単独特別ゲーム用確率テーブル)
単独特別ゲームの配当額の決定は、図30に示される単独特別ゲーム用確率テーブルを参照して行われる。尚、図示しないが、単独特別ゲーム用確率テーブルは複数種類記憶されており、単独特別ゲーム開始時に有効化されていたペイラインLの数に応じて決定されるようになっている。単独特別ゲーム用確率テーブルは、0〜65535の範囲を区分した乱数範囲と当籤ボーナス種別とが対応付けられている。当籤ボーナス種別は、1以上のボーナスが格納されている。例えば、乱数値として250が抽出された場合、当籤ボーナス種別は、ワフー、ブラックシーバス、オヒョウに対応する全てが配当として付与されるようになっている。
【0192】
図31は、単独特別ゲームにおいて表示される当籤画面の一例を示す。当籤画面においては、釣り人画像711が魚画像714を釣り上げる表示パターンが表示されるようになっている。また、当籤画面において、トータル表示部715がゲーム端末領域703の上部に表示される。トータル表示部715は、当籤したボーナスの合計額を表示する。最終的にトータル表示部715に表示された数値が付与されるボーナスの合計額となる。尚、釣りあげられた魚画像714は、図29のボーナス種別テーブルに対応付けられたランクに応じた大きさで表示されるようになっている。具体的には、ボーナス種別は、ランクの数値が小さいほど、単位配当額が大きくなっており、釣り上げられた魚画像714の大きさも大きく表示されるようになっている。
【0193】
また、ボーナスゲームとしてミステリーボーナスが実行されるようになっている。ミステリーボーナスは、単独特別ゲームのように所定数以上の特別シンボル510が停止することにより発生するものではなく、3列目のビデオリール153に特別シンボル510が停止しないことを条件として、抽選により開始が決定される。
【0194】
ミステリーボーナス開始の抽籤は、図32のミステリーボーナス開始抽籤テーブルが参照されて行われる。ミステリーボーナス開始抽籤テーブルでは、ミステリーボーナスの『発生』、『演出のみ』、『発生しない』の夫々の乱数範囲が有効化されていたペイラインLの数毎に定められている。
【0195】
例えば、ペイラインLの数が3であって抽出した乱数値が「2」である場合は、ミステリーボーナスの演出が行われミステリーボーナスが配当として付与される。また、ペイラインLの数が3であって抽出した乱数値が「5」である場合は、ミステリーボーナスの演出のみ行われる。また、ペイラインLの数が3であって抽出した乱数値が「15」である場合は、何も実行されず通常ゲームのままとなる。
【0196】
ミステリーボーナスが発生する場合、図33のミステリーボーナス用確率テーブルが参照されて当籤するボーナスが決定される。尚、図示しないが、ミステリーボーナス用確率テーブルは複数種類記憶されており、ミステリーボーナス開始時に有効化されていたペイラインLの数に応じて決定されるようになっている。ミステリーボーナス用確率テーブルは、0〜5000の範囲を区分した乱数範囲と当籤ボーナス種別とが対応付けられている。当籤ボーナス種別は、1のボーナスが格納されている。
【0197】
ミステリーボーナス開始抽籤テーブルを参照して、ミステリーボーナス開始の抽籤の結果、「発生」及び「演出のみ」に当籤した場合、図34に示すような、ミステリーボーナス演出画面が表示される。ミステリーボーナス演出画面では、演出画面の表示が決定されたゲーム端末10に対応するゲーム端末領域703において、上部から下部へ落ちていく撒き餌画像716が表示される。このとき、単独特別ゲームと同様に、端末画像表示パネル16において図26に示したようなルックアップ表示部404が表示される。その後、「発生」に当籤している場合は、図31に示すような当籤画面が表示されてミステリーボーナスが終了する。
【0198】
尚、上述の単独特別ゲーム及びミステリーボーナスが実行されている際に、共通ゲームの実行開始条件が成立した場合、単独特別ゲーム及びミステリーボーナスの演出表示、配当付与等が終了してから共通ゲームが開始されるようになっている。
【0199】
(共通ゲーム)
次に複数のゲーム端末10が同期して実行される共通ゲームについて説明する。共通ゲームは、所定時間毎(本実施形態では、1秒毎)に共通ゲームを開始するか否かの抽籤が、図35に示す共通ゲーム開始抽籤テーブルが参照されて行われる。
【0200】
(共通ゲーム開始抽籤テーブル)
図35に示すように、共通ゲーム開始抽籤テーブルでは、共通ゲームの『発生』、『演出のみ』、『発生しない』の夫々の乱数範囲が定められている。例えば、抽出した乱数値が「1」である場合は、共通ゲーム開始の演出が行われた後に共通ゲームが開始される。また、抽出した乱数値が「3」である場合は、共通ゲーム開始の演出のみ行われる。また、抽出した乱数値が「15」である場合は、何も実行されず通常ゲームのままとなる。
【0201】
共通ゲームが開始する場合、図36の共通ゲーム種別抽籤テーブルが参照されて何れの共通ゲームを実行するかが決定される。具体的に、第1共通ゲーム、第2共通ゲーム、第3共通ゲーム、第1共通ゲーム+第3共通ゲーム、及び、第2共通ゲーム+第3共通ゲームのうちの何れかが抽籤で決定される。
【0202】
(共通ゲーム:共通ゲーム開始用演出映像)
共通ゲームの何れが実行されるかが決定されると、実行される共通ゲームに応じた共通ゲーム開始用演出映像が表示されるようになっている。共通ゲーム開始用演出映像は、センターコントローラ200のRAM243に記憶されている。図37に示すように、共通ゲーム開始用演出映像は、上部ディスプレイ700と6つのゲーム端末10における端末画像表示パネル16とに同様の態様となるように表示されるようになっている。
【0203】
図37は、第1共通ゲームが開始される際に表示される上部ディスプレイ700と端末画像表示パネル16との表示態様を示す図である。具体的に、上部ディスプレイ700には、右から左へ複数種類の多数の魚群映像721が通過するゲーム開始用演出映像が表示される。また、上部ディスプレイ700において、各ゲーム端末領域703a〜703fに表示される映像と同様の魚群映像721が各ゲーム端末10a〜10fの端末画像表示パネル16に夫々表示されるようになっている。
【0204】
例えば、ゲーム開始用演出映像は、6つのゲーム端末領域703毎にデータが分割されている。センターコントローラ200は、それらのデータを夫々ゲーム端末10へ振り分けることで、上部ディスプレイ700と端末画像表示パネル16とに同様の態様でゲーム開始用演出映像を表示することができる。
【0205】
(共通ゲーム:第1共通ゲーム画面)
次に、各共通ゲームについて説明する。図38は、第1共通ゲーム中の上部ディスプレイ700の表示態様を示す説明図である。3つの上部ディスプレイ700a・700b・700cで構成される上部ディスプレイ700には、1つの共通演出表示画面が表示されるようになっている。共通演出表示画面は、6つのゲーム端末10a〜10fの夫々に対応するゲーム端末領域703a〜703fで構成されている。
【0206】
図38において、すべてのゲーム端末10が共通ゲームを実行しており、すべてのゲーム端末10の端末画像表示パネル16にルックアップ表示部404が表示されている。第1共通ゲームでは、第1の共通ゲームに参加するゲーム端末10に対応するゲーム端末領域703において、単独特別ゲーム用の個別画像710と同様に表示されるようになっている。具体的には、共通ゲームに参加するゲーム端末10に対応するゲーム端末領域703に、釣り人画像711、釣り針画像712、釣り餌画像713、魚画像714、及び、トータル表示部715を有する個別画像710が表示される。
【0207】
また、釣り餌画像713は、単独特別ゲームと同様に、単独特別ゲームにおいて所定額(本実施形態では3000)以上の単位配当額に対応するボーナスに当籤した場合、大きく表示されるようになっている。例えば、図38の例では、ゲーム端末10dが10000の単位配当額に当籤しているため、ゲーム端末領域703dにおける餌画像713が大きく表示されている。
【0208】
また、第1共通ゲーム画面には、カウント表示部720が表示される。カウント表示部720は、第1共通ゲームの残り時間を表示するようになっている。カウント表示部720が示す時間が0になった場合に、トータル表示部715に示される配当額に、第1共通ゲーム開始時の配当倍率を掛けたものが配当として付与される。
【0209】
また、カウント表示部720が示す時間が0になった際に、ゲーム端末10の順位が、獲得したボーナスの単位配当額の合計の大きさで決定される。本実施形態では、1位から3位まで決定され、1位から3位のゲーム端末10では、順位に応じた配当が付与される。図39の例では、ゲーム端末10dが合計10750の単位配当額を獲得して1位となっている第1共通ゲーム順位決定画面を示している。第1共通ゲーム順位決定画面では、釣り人画像711の下方に順位を示す順位画像722が表示され、釣り人画像711の上方に順位に応じた配当を示す配当額画像721が表示されるようになっている。
【0210】
(第1共通ゲーム用確率テーブル)
第1共通ゲームの配当額の決定は、図40に示される第1共通ゲーム用確率テーブルを参照して行われる。尚、図示しないが、第1共通ゲーム用確率テーブルはゲーム端末10の数だけ複数種類記憶されており、ゲーム端末10に異なる第1共通ゲーム用確率テーブルが割り当てられるようになっている。第1共通ゲーム用確率テーブルは、0〜65535の範囲を区分した乱数範囲と当籤ボーナス種別とが対応付けられている。当籤ボーナス種別は、3以上のボーナスが格納されている。例えば、乱数値として30が抽出された場合、当籤ボーナス種別は、イエローフィンツナ、ワフー、オヒョウ、オヒョウに対応する全てが配当として付与されるようになっている。
【0211】
第1共通ゲームの当籤画面は、図31のゲーム端末領域703cに示すものと同様の当籤画面が、第1共通ゲームに参加するゲーム端末10に対応するゲーム端末領域703において表示されるようになっている。即ち、図39の第1共通ゲーム用確率テーブルにおいて乱数値として30が抽出された場合、イエローフィンツナ、ワフー、オヒョウ、オヒョウを釣り上げる当籤画面が順に表示されるようになっている。
【0212】
(共通ゲーム:第2共通ゲーム画面)
図41は、第2共通ゲーム中の上部ディスプレイ700の表示態様を示す説明図である。図41において、ゲーム端末10eを除くゲーム端末10が共通ゲームを実行しており、ゲーム端末10eを除く端末画像表示パネル16にルックアップ表示部404が表示されている。第2共通ゲームでは、第1共通ゲームと同様の釣り人画像711、カウント表示部720が表示されると共に、全てのゲーム端末10に対応するゲーム端末領域703において、魚群画像731が表示されるようになっている。
【0213】
また、カウント表示部720が示す時間が0になった際に、ゲーム端末10の順位が、獲得した当籤数の合計の多さで決定される。第2共通ゲームでは、センターコントローラ200において、ゲーム端末10毎に所定の割合で当籤する抽籤が所定の回数行われ、当籤した回数が獲得当籤数として決定される。本実施形態では、1位から3位まで決定され、1位から3位のゲーム端末10では、順位に応じた配当が付与される。図42は、第2共通ゲーム順位決定画面を示している。図42の例では、ゲーム端末10cが合計6の当籤を獲得して1位となっている。また、ゲーム端末10dが合計4の当籤を獲得して3位となっている。第2共通ゲーム順位決定画面では、釣り人画像711の下方に順位、獲得当籤数、獲得配当額を示す順位画像732が表示されるようになっている。
【0214】
(共通ゲーム:第3共通ゲーム画面)
第3共通ゲームが、第1共通ゲーム又は第2共通ゲームの後に実行される場合、図43のような第3共通ゲーム開始演出画面が表示される。図43に示すように、第3共通ゲーム開始演出画面には、大物魚画像733が表示されるようになっている。その後、第3共通ゲームが開始される。
【0215】
図44は、第3共通ゲーム中の上部ディスプレイ700の表示態様を示す説明図である。図44において、すべてのゲーム端末10が共通ゲームを実行しており、すべてのゲーム端末10の端末画像表示パネル16にルックアップ表示部404が表示されている。第3共通ゲームでは、第3の共通ゲームに参加するゲーム端末10に対応するゲーム端末領域703において、単独特別ゲーム用の個別画像710と同様に表示されるようになっている。具体的には、共通ゲームに参加するゲーム端末10に対応するゲーム端末領域703に、釣り人画像711、釣り針画像712、大物魚画像740、エビ画像741、及び、トータル表示部715を有する個別画像710が表示される。
【0216】
エビ画像741は、第1共通ゲームの釣り餌画像713の代わりに表示されるものであり、エビ画像741の大きさに応じた数値画像が表示されている。本実施形態では、エビ画像741に、「90」、「60」、及び「30」の何れかの数値が表示されており、第3共通ゲームで当籤しなかった場合は、エビ画像741に表示された数値の単位配当額が付与される。
【0217】
また、第3共通ゲーム中の画面では、大物魚画像740が表示される。大物魚画像740は、全ゲーム端末領域703内に、ゲーム端末10よりも少ない数が表示されるようになっている。当籤したゲーム端末10に対応するゲーム端末領域703では、図31に示すような当籤画像が表示されるようになっている。
【0218】
(第3共通ゲーム用確率テーブル)
第3共通ゲームの配当額の決定は、図45に示される第3共通ゲーム用確率テーブルを参照して行われる。尚、図示しないが、第3共通ゲーム用確率テーブルはゲーム端末10の数だけ複数種類記憶されており、ゲーム端末10に異なる第3共通ゲーム用確率テーブルが割り当てられるようになっている。第3共通ゲーム用確率テーブルは、0〜399の範囲を区分した乱数範囲と当籤ボーナス種別とが対応付けられている。当籤ボーナス種別は、1のボーナスが格納されている。例えば、乱数値として10が抽出された場合、当籤ボーナス種別は、ブルーマーリンに対応する配当が付与されるようになっている。但し、当籤したボーナスが既に他のゲーム端末10に付与されている場合、ボーナスに当籤した場合であっても配当が付与されないようになっている。
【0219】
上述のように、第3共通ゲームは、第1共通ゲーム又は第2共通ゲームの後に実行される場合、即ち、第1共通ゲーム又は第2共通ゲームから第3共通ゲームへ発展した場合、両方のボーナス配当を獲得することができるようになっている。
【0220】
(コントロールレバー装置600と個別画像710との連動)
上述のようなボーナスゲーム及び共通ゲームにおいて、コントロールレバー装置600におけるレバー6100の変動パターンと個別画像710の表示パターンとが連動するようになっている。レバー6100の変動パターンは、ゲーム端末10のRAM43に記憶される変動パターンテーブルに格納されている。また、個別画像710の表示パターンは、センターコントローラ200のRAM243に記憶される表示パターンテーブルに格納されている。図46及び図47に示すように、同じ識別情報に夫々変動パターンと表示パターンとが対応付けられており、状況に応じて識別情報が選択され、その識別情報に応じた変動パターンでレバー6100が変動されると共に、識別情報に応じた表示パターンで個別画像710が表示されるようになっている。
【0221】
(ゲーミングマシン300の処理動作:起動処理)
次に、ゲーミングマシン300において行われる起動処理について説明する。ゲーミングマシン300に電源が投入されると、図48に示す起動処理ルーチンが、センターコントローラ200におけるマザーボード240及びゲーミングボード260、並びに端末コントローラ630におけるマザーボード40及びゲーミングボード50で実行される。尚、ゲーミングボード50・260におけるカードスロット53S・263Sには、メモリカード53・263が差し込まれ、ICソケット54S・264Sには、GAL54・264が取り付けられているものとする。
【0222】
まず、電源ユニット45・245において電源スイッチの投入(電源の投入)が行われると、マザーボード40・240及びゲーミングボード50・260が起動される。マザーボード40・240及びゲーミングボード50・260が起動されると、それぞれ別個の処理が並行して行われる。すなわち、ゲーミングボード50・260では、CPU51・261が、ブートROM52・262に格納されている予備認証プログラムの読み出しを行い、その読み出した予備認証プログラムに従い、マザーボード40・240への取込前に予め認証プログラムの改寛が行われていないことを確認及び証明する予備認証を行う(S21)。一方、マザーボード40・240では、メインCPU41・241が、ROM42・242に格納されているBIOSを実行して、BIOSに組み込まれている圧縮データをRAM43・243に展開する(S22)。そして、メインCPU41・241は、RAM43・243に展開されたBIOSを実行し、各種周辺装置の診断と初期化とを行う(S23)。
【0223】
すると、メインCPU41・241には、PCIバスを介して、ゲーミングボード50・260のROM55・265が接続されているので、メインCPU41・241は、ROM55・265に格納されている認証プログラムの読み出しを行うとともに、読み出した認証プログラムをRAM43・243に記憶させる処理を行う(S24)。このとき、メインCPU41・241は、BIOSの標準BIOSの機能に従い、ADDSUM方式(標準チェック機能)によるチェックサムを取り、格納が間違いなく行われるか否かの確認処理を行いながら、認証プログラムをRAM43・243に記憶させる。
【0224】
次に、メインCPU41・241は、IDEバスに何が接続されているのかを確認した上で、IDEバスを介してカードスロット53S・263Sに差し込まれているメモリカード53・263にアクセスし、メモリカード53・263から、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムの読み出しを行う。この場合、メインCPU41・241は、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを構成するデータを4バイトずつ読み出す。続いて、メインCPU41・241は、RAM43・243に記憶された認証プログラムに従い、読み出したゲームプログラム及びゲームシステムプログラムの改憲が行われていないことを確認及び証明する認証を行う(S25)。
【0225】
この認証処理が正常に終了すると、メインCPU41・241は、認証対象となった(認証された)ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムをRAM43・243に書き込み記憶させる(S26)。
【0226】
次に、メインCPU41・241は、PCIバスを介してICソケット54S・264Sに取り付けられているGAL54・264にアクセスし、GAL54・264から、ペイアウト率設定用データを読み込み、RAM43・243に書き込み記憶させる(S27)。
【0227】
次に、メインCPU41・241は、PCIバスを介して、ゲーミングボード50・260のROM55・265に格納されている国識別情報の読み出しを行うとともに、読み出した国識別情報をRAM43・243に記憶させる処理を行う(S28)。
【0228】
上述した処理を行った後、メインCPU41・241は、図49に示すイニシャル処理を実行する。
【0229】
(ゲーミングマシン300の処理動作:イニシャル処理)
次に、ゲーミングマシン300において行われるイニシャル処理について説明する。センターコントローラ200は、図48に示す起動処理の実行が終了すると、図49に示すセンター側初期設定ルーチンをRAM243から読み出して実行する。ゲーム端末10は、図48に示す起動処理の実行が終了すると、図49に示す端末側初期設定ルーチンをRAM43から読み出して実行する。センター側初期設定ルーチン及び端末側初期設定ルーチンは、並行して実行される。
【0230】
まず、ゲーム端末10のメインCPU41は、RAM43等の各ワークメモリの動作チェック、各種センサの動作チェック、各種駆動機構の動作チェック、及び各種電飾の動作チェックを行う(A1)。例えば、駆動機構の動作チェックにおいて、レバー6100を始点位置から終点位置まで回動させ、各位置における磁力検出値を検出し、RAM43における傾き角度テーブルを初期設定する処理を行う。傾き角度テーブルの初期設定の詳細については後述する。そして、メインCPU41は、チェック結果が全て正常であるか否かを判定する(A2)。チェック結果が全て正常でないと判定された場合には(A2:NO)、センターコントローラ200に対して異常信号を出力し(A3)、ランプ30を点灯させる等により異常状態を報知し(A4)、本ルーチンの実行を終了する。
【0231】
一方、A2の処理において、チェック結果が全て正常であると判定された場合には(A2:YES)、センターコントローラ200に対して初期設定信号を出力する(A5)。次に、センターコントローラ200から初期設定信号を受信するまで待機を行う(A6、A7:NO)。
【0232】
センターコントローラ200のメインCPU241は、各端末からの信号を受け付ける(B1)。次に、受け付けた信号が異常信号であるか否かを判定する(B2)。異常信号であると判定された場合には(B2:YES)、図示しないホストコンピュータ等のサーバに対して異常信号を出力し(B9)、異常状態を報知し(B10)、本ルーチンの実行を終了する。
【0233】
一方、メインCPU241は、B2の処理において、異常信号でないと判定された場合には(B2:NO)、電源が投入されてから所定の時間(チェック時間)経過しているか否かを判定する(B3)。チェック時間が経過していると判定された場合には(B3:YES)、B9の処理を実行する。一方、チェック時間が経過していないと判定された場合には(B3:NO)、全てのゲーム端末10から初期設定信号を受信したか否かを判定する(B4)。全てのゲーム端末10から初期設定信号を受信していないと判定された場合には(B4:NO)、B1の処理に戻る。一方、全てのゲーム端末10から初期設定信号を受信したと判定された場合には(B4:YES)、RAM243等の各ワークメモリの動作チェック、各種センサの動作チェック、各種駆動機構の動作チェック、及び各種電飾の動作チェックを行う(B5)。そして、メインCPU241は、チェック結果が全て正常であるか否かを判定する(B6)。チェック結果が全て正常でないと判定された場合には(B6:NO)、B9の処理を実行する。
【0234】
一方、B6の処理において、チェック結果が全て正常であると判定された場合には(B6:YES)、全てのゲーム端末10に対して初期設定信号を出力し(B7)、共有ディスプレイ102にデモ画面を表示させ(B8)、本ルーチンの実行を終了する。
【0235】
そして、ゲーム端末10のメインCPU41は、A7の処理において、センターコントローラ200から初期設定信号を受信したと判定し(A7:YES)、端末画像表示パネル16にデモ画面を表示させ(A7)、本ルーチンの実行を終了する。
【0236】
(ゲーム端末10の処理動作:端末側ベースゲーム処理ルーチン)
次に、ゲーム端末10のメインCPU41は、図49に示す端末側初期設定ルーチンの実行を終了すると、図50に示す端末側ベースゲーム処理ルーチンを実行する。メインCPU41が端末側ベースゲーム処理ルーチンを実行することによって、ベースゲームが進行される。
【0237】
図50に示すように、ゲーム端末処理ルーチンにおいては、コインがBETされたか否かが判定される(C1)。この処理において、1−BETボタン26が押されることによる1−BETスイッチ26Sからの入力信号を受信したか否かが判定されると共に、最大BETボタン27が押されることによる最大BETスイッチ27Sからの入力信号を受信したか否かが判定される。コインがBETされていない場合には(C1:NO)、C1が再実行されることによって、BETされるまで待機状態となる。
【0238】
一方、コインがBETされた場合には(C1:YES)、BETされたコインの枚数に応じて、RAM43に記憶されたクレジット数が減算される(C2)。尚、BETされるコインの枚数がRAM43に記憶されたクレジット数より多い場合には、クレジット数を減算する処理が行われることなしに、後述のC3に処理が移行する。また、BETされるコインの枚数が、1回の遊技にBETすることが可能な上限値(本実施形態では50枚)を超える場合には、クレジット数を減算する処理が行われることなしに、後述のC3に処理が移行する。
【0239】
次に、スピンボタン23又はコントロールレバー装置600によるスタートが行われたか否かが判定される(C3)。スタートされない場合には(C3:NO)、C1に処理が戻される。尚、スタートされなかった場合(例えば、スタートされずに遊技を終了する旨の指示が入力された場合)には、C2における減算結果がキャンセルされる。尚、コントロールレバー装置600によるスタートについては、レバー6100が基準位置から特定の角度を超えて前方又は後方に傾けられたか否かで判定される。尚、特定の角度は、レバー6100が規制部材6402(6402a、6402b)に当接するときの傾き角度に対応する第1の角度よりも小さい角度に設定されている。この判定においては、本体PCB60から入力される磁力検出データの示す磁力検出値でレバー位置設定テーブルが参照されて、レバー6100のレバー位置(レバー6100の傾き角度)が取得される。そして、取得されたレバー位置に基づいて、レバー6100が基準位置から特定の角度を越えて傾けられたか判定される。
【0240】
一方、スタートされた場合には(C3:YES)、BET額情報送信処理が実行される(C4)。すなわち、BETされたゲーム価値を示すBET額情報信号を、センターコントローラ200に送信する。尚、本実施形態では、BETにより有効化されたペイラインLの数の情報が送信されるようになっているがこれに限定されない。
【0241】
次に、シンボル決定処理が実行される(C5)。即ち、RAM43に記憶された停止シンボル決定プログラムが実行されることによって、表示窓150に停止するシンボル501が決定される。これにより、ペイラインL上に停止するシンボルのコンビネーションが決定される。
【0242】
この後、端末画像表示パネル16においてシンボル501がスクロール表示されるシンボルスクロール表示処理が実行される(C6)。尚、このシンボルスクロール表示処理は、シンボル501が矢符方向にスクロールされた後、C5の処理において決定されたシンボル501が表示窓150に停止(再配置)されるものである。
【0243】
次に、表示窓150上に再配置されたシンボル501のコンビネーションにより、ウイニングが成立しているか否かが判定される(C7)。ウイニングが成立していると判定された場合には(C7:YES)、払出処理が実行される(C8)。すなわち、ウイニングが成立していれば、そのウイニングに基づくコインの払出枚数が算出される。一方、C7の処理において、ウイニングが成立していないと判定された場合には(C7:NO)、C9の処理を実行する。
【0244】
C8の払出処理を実行すると、次に、メインCPU41は、ボーナスゲームを開始するか否かを判定する(C9)。具体的に、メインCPU41は、ペイラインL上に所定数以上の特別シンボル510が再配置された場合、又は、3列目のビデオリール153に特別シンボル510が再配置されず抽選によりミステリーボーナスに当籤した場合について、ボーナスゲームを開始すると判定する。ボーナスゲームを開始しない場合(C9:NO)は、C1の処理を実行する。
【0245】
一方、ボーナスゲームを開始する場合(C9:YES)は、端末側ボーナスゲーム処理を実行する(C10)。端末側ボーナスゲーム処理については、図51を参照して後述する。その後、共通ゲームトリガーであるか否かを判定する(C11)。具体的に、メインCPU41は、センターコントローラ200から共通ゲーム開始用演出映像表示指令を受信しているか否かを判定する。共通ゲームトリガーでない場合(C11:NO)は、C1の処理を実行する。
【0246】
一方、共通ゲームトリガーである場合(C11:YES)、端末側共通ゲーム処理を実行する(C12)。端末側共通ゲーム処理については、図52を参照して後述する。その後、C1の処理を実行する。
【0247】
(ゲーム端末10の処理動作:端末側ボーナスゲーム処理ルーチン)
ゲーム端末10のメインCPU41は、図50に示す端末側ベースゲーム処理(C10の処理)において、図51に示す端末側ボーナスゲーム処理ルーチンを実行する。
【0248】
図51に示すように、メインCPU41は、ボーナスゲームが単独特別ゲームであるか否かを判定する(D1)。ボーナスゲームが単独特別ゲームでない場合(D1:NO)、即ち、ボーナスゲームがミステリーボーナスである場合は、メインCPU41は、ミステリーボーナス抽籤を実行する(D2)。具体的に、メインCPU41は、図32のミステリーボーナス開始抽籤テーブルを参照して、抽出した乱数値が「発生」、「演出のみ」、「発生しない」のいずれの範囲であるかを決定する。
【0249】
次に、メインCPU41は、演出を行うか否かを判定する(D3)。具体的に、メインCPU41は、ミステリーボーナス抽籤において、「発生」、「演出のみ」に決定した場合に演出を行うと決定する。演出を行わない場合(D3:NO)、即ち、ミステリーボーナス抽籤において、「発生しない」に決定した場合は、本ルーチンを終了する。
【0250】
一方、演出を行う場合(D3:YES)、メインCPU41は、共通ゲーム中であるか否かを判定する(D4)。共通ゲーム中でない場合、演出開始信号をセンターコントローラ200へ送信する(D5)。尚、センターコントローラ200は、ステップD5で送信される演出開始信号を受信した場合、図34に示されるような演出を行う。ステップD3において演出を行わないと判定した場合(D3)、又は、演出開始信号を送信した後、ミステリーボーナスを発生させるか否かを判定する(D6)。具体的に、ミステリーボーナス抽籤において、「発生」に決定した場合にミステリーボーナスを発生させる。
【0251】
ミステリーボーナスを発生させない場合(D6:NO)、本ルーチンを終了する。一方、ミステリーボーナスを発生させる場合(D6:YES)、メインCPU41は、ボーナス抽籤を行う(D7)。具体的に、図33のミステリーボーナス用確率テーブルを参照して、抽出した乱数値が何れの当籤ボーナス種別の範囲であるかを決定する。その後、当籤したボーナスに応じた配当を付与し(D10)、本ルーチンを終了する。
【0252】
一方、ステップD1において、単独特別ゲームであると判定した場合、メインCPU41は、単独特別ゲームを開始する旨を示す単独特別ゲーム情報信号をセンターコントローラ200へ送信する(D8)。ここで、図26に示すような、ルックアップ表示部404を、端末画像表示パネル16に表示する。尚、図示しないが、センターコントローラ200が単独特別ゲーム情報信号を受信した場合、共通ゲームが行われているかを判定する。センターコントローラ200は、共通ゲームが行われていないと判定した場合、図28及び図31のような演出を実行すると共に、単独特別ゲーム情報信号を送信したゲーム端末10に対応するLEDユニット801を発光させ、図30に示す単独特別ゲーム用確率テーブルを用いて配当を決定する抽籤のみを行って配当情報を送信する。一方、センターコントローラ200は、共通ゲームが行われている場合、抽籤のみを行って配当情報を送信する。
【0253】
その後、センターコントローラ200からの配当情報を受信したか否かを判定する(D9)。配当情報を受信しない場合(D9:NO)、ステップD9を繰り返して待機状態となる。センターコントローラ200から配当情報を受信した場合(D9:YES)、その配当情報に従い、配当を付与し(D10)、本ルーチンを終了する。
【0254】
(ゲーム端末10の処理動作:端末側共通ゲーム処理ルーチン)
ゲーム端末10のメインCPU41は、図50に示す端末側共通ゲーム処理(C12の処理)において、図52に示す端末側共通ゲーム処理ルーチンを実行する。
【0255】
図52に示すように、メインCPU41は、センターコントローラ200から共通ゲーム開始用演出映像表示指令を受信したか否かを判定する(E1)。その後、受信した共通ゲーム開始用演出映像表示指令に従い、図37に示すような共通ゲーム開始用演出映像を表示する(E2)。そして、共通ゲーム開始信号を受信したか否かを判定する(E3)。共通ゲーム開始信号を受信しない場合(E3:NO)は、本ルーチンを終了する。
【0256】
一方、共通ゲーム開始信号を受信した場合(E3:YES)、図26に示すようなルックアップ表示を行う(E4)。尚、図示しないが、共通ゲーム開始用演出映像表示指令が演出のみを行う旨の情報を含んでいる場合、ステップE2の処理の後、本ルーチンを終了する。
【0257】
次に、メインCPU41は、センターコントローラ200から配当情報を受信したか否かを判定する(E5)。配当情報を受信しない場合は待機する(E5:NO)。配当情報を受信した場合(E5:YES)、獲得した単位配当額の合計に配当倍率を乗算して、付与する配当を算出する(E6)。その後、算出した配当を付与して(E7)本ルーチンを終了する。
【0258】
(センターコントローラ200の処理動作:共通ゲーム処理ルーチン)
センターコントローラ200のメインCPU241は、図49に示すセンター側初期設定ルーチンの実行を終了すると、図53に示す共通ゲーム処理ルーチンを実行する。図示しないが、共通ゲーム処理ルーチンは、所定時間毎(本実施形態では1秒毎)に実行されるようになっている。
【0259】
図53に示すように、メインCPU241は、共通ゲーム開始の抽籤を実行する(F1)。具体的に、図35の共通ゲーム開始抽籤テーブルを参照して、抽出した乱数値が「発生」、「演出のみ」、「発生しない」のいずれの範囲であるかを決定する。尚、ここで、図36の共通ゲーム種別抽籤テーブルを参照して、抽出した乱数値が何れの共通ゲームを発生させるものであるかを決定する。
【0260】
次に、メインCPU241は、共通ゲーム開始用の演出を発生させるか否かを判定する(F2)。具体的に、ステップF1の処理の結果、「発生」、「演出のみ」の場合に演出を発生させる。共通ゲーム開始用の演出を発生させない場合(F2:NO)、本ルーチンを終了する。
【0261】
一方、共通ゲーム開始用の演出を発生させる場合(F2:YES)、メインCPU241は、何れかのゲーム端末10において、ボーナスゲームが発生中であるかを判定する(F3)。ボーナスゲームが発生中である場合、ボーナスゲームが終了するまで待機する(F3:YES)。ボーナスゲームが発生中でない場合(F3:NO)、決定した共通ゲームの種類に応じた共通ゲーム開始用演出映像表示指令を全ゲーム端末10へ送信する(F4)と共に、共通ゲーム開始演出映像を上部ディスプレイ700に表示する(F5)。
【0262】
その後、メインCPU241は、共通ゲーム開始信号を、共通ゲームの参加資格を有するゲーム端末10へ送信する(F6)。具体的に、図22に示す共通ゲーム参加資格時間管理テーブルを参照し、参加資格時間を有するゲーム端末10へ共通ゲーム開始信号を送信する。尚、共通ゲーム開始信号は、共通ゲーム参加資格時間管理テーブルにおいて各ゲーム端末10が有する共通ゲーム参加資格時間で最も高い配当倍率を有している。即ち、メインCPU241は、ゲーム端末10に対し、夫々が有する最も高い配当倍率を報知する。
【0263】
そして、メインCPU241は、図40の第1共通ゲーム用確率テーブルや図45の第3共通ゲーム用確率テーブル等を参照して、参加ゲーム端末10毎の当籤ボーナス種別を決定する(F7)。その後、決定した参加ゲーム端末10毎の当籤ボーナス種別に基づき、参加ゲーム端末10毎の配当を決定し、各ゲーム端末10へ配当情報を送信し(F8)、本ルーチンを終了する。
【0264】
尚、共通ゲームが実行されている期間にも共通ゲーム抽籤処理が実行されるようになっている。共通ゲームが実行されている期間に、共通ゲームの開始に当籤した場合、共通ゲームに参加しているゲーム端末10以外の参加資格時間を有するゲーム端末10に対して固定配当の付与が行われるようになっている。具体的に、センターコントローラ200は、共通ゲームに参加しているゲーム端末10以外の参加資格時間を有するゲーム端末10に対して固定配当の情報を含む固定配当情報を送信する。固定配当情報を受信したゲーム端末10は、固定配当情報に基づいて配当を付与する処理を実行する。
【0265】
(ゲーム端末10の処理動作:初期設定処理ルーチン)
また、ゲーム端末10においては、処理設定処理ルーチンと修正設定処理ルーチンと警告処理ルーチンとを独立して並列的に実行している。これにより、ゲーム端末10は、図1及び図2に示すように、プレイヤのレバー操作に基づいて傾き角度テーブルを更新すると共に警告をプレイヤに発すると共に、所定の操作条件でレバー6100が操作された場合にはゲームが無効化(中止)される。以下に各処理について詳細に説明する。
【0266】
先ず、図54に示すように、ゲーム端末10に電源が投入されたり、システムリセット信号が入力されることによって、システムリセットが行われたか否かが判定される(S101)。システムリセットが行われない場合には(S101:NO)、本ルーチンが終了される。一方、システムリセットが行われた場合には(S101:YES)、図1に示すように、レバー6100が筐体側に自動で回動される(S102)。レバー6100が規制部材6402bに当接することによって、レバー6100が停止したか否かが判定される(S103)。回動が停止しない場合には(S103:NO)、S102から再実行され、レバー6100の回動が継続される。一方、レバー6100の回動が停止した場合には(S103:YES)、始点位置の傾き角度が下限傾き角度として取得される(S104)。
【0267】
次に、レバー6100がプレイヤ側に自動で回動される(S105)。レバー6100が規制部材6402aに当接することによって、レバー6100の回動が停止したか否かが判定される(S106)。回動が停止しない場合には(S106:NO)、S105から再実行され、レバー6100の回動が継続される。一方、レバー6100の回動が停止した場合には(S106:YES)、始点位置の傾き角度が上限傾き角度として取得される(S107)。
【0268】
この後、上記のようにして取得された下限傾き角度及び上限傾き角度を可動条件値及び可動下限値とした可動範囲となるように、図2の傾き角度テーブルにおける可動範囲領域が設定される(S108)。そして、下限傾き角度及び上限傾き角度を負荷上限値及び負荷下限値とした負荷範囲となるように、図2の傾き角度テーブルにおける負荷範囲領域が設定される(S109)。この後、第1警告範囲が設定される。具体的には、第1警告下限値として下限傾き角度が設定され、第1警告上限値として下限傾き角度と所定値との加算値が設定される。これらの第1警告上限値及び第1警告下限値を用いて、図2の傾き角度テーブルにおける第1警告領域が設定される(S110)。
【0269】
この後、第2警告範囲が設定される。具体的には、第2警告下限値として上限傾き角度から所定値を減算した値が設定され、第2警告上限値として上限傾き角度が設定される。これらの第2警告上限値及び第2警告下限値を用いて、図2の傾き角度テーブルにおける第2警告領域が設定される(S111)。この後、警告レベル設定処理が実行され後(S112)、本ルーチンが終了される。
【0270】
(ゲーム端末10の処理動作:警告レベル処理ルーチン)
警告レベル設定処理は、第1警告範囲及び第2警告範囲をそれぞれ3つに区分し、各区分領域に対して各種の警告レベルを設定するものである。具体的には、図56に示すように、第1警告範囲が3区分に等分割される。これらの区分領域について、可動範囲の可動下限値側から第1区分、第2区分、第3区分が設定される(S311)。この後、第1警告範囲の各区分に警告レベルが設定される。即ち、第1区分に大レベルが設定され、第2区分に中レベルが設定され、第3区分に小レベルが設定される(S312)。
【0271】
次に、第2警告範囲が3区分に等分割される。これらの区分領域について、可動範囲の可動上限値側から第1区分、第2区分、第3区分が設定される(S313)。この後、第1警告範囲の各区分に警告レベルが設定される。即ち、第1区分に大レベルが設定され、第2区分に中レベルが設定され、第3区分に小レベルが設定される(S314)。
【0272】
(ゲーム端末10の処理動作:修正設定処理ルーチン)
修正設定処理においては、図55に示すように、先ず、ゲーム実行中であるか否かが判定される(S201)。ゲーム実行中でない場合には(S201:NO)、本ルーチンが終了される。ゲーム実行中である場合には(S201:YES)、傾き角度が取得される(S202)。可動範囲の可動上限値が取得される(S203)。傾き角度が可動上限値よりも大きいか否かが判定される(S204)。傾き角度が可動上限値よりも大きい場合には(S204:YES)、可動上限値が傾き角度に置き換えられる(S205)。負荷範囲の負荷上限値が傾き角度に置き換えられる(S206)。この後、第2警告範囲が更新される。即ち、第2警告下限値が可動上限値から所定値を減算した値に置き換えられると共に、第22警告上限値が可動上限値に置き換えられる(S207)。そして、上述の警告レベル設定処理が実行され、各区分に所定の警告レベルが設定された後(S213)、本ルーチンが終了される。
【0273】
一方、S204において、傾き角度が可動上限値よりも大きくない場合には(S204:NO)、可動範囲の可動下限値が取得される(S208)。この後、傾き角度が可動下限値よりも小さいか否かが判定される(S209)。小さくない場合には(S209:YES)、本ルーチンが終了される。一方、傾き角度が可動下限値よりも小さい場合には(S209:YES)、可動下限値が傾き角度に置き換えられる(S210)。負荷範囲の負荷下限値が傾き角度に置き換えられえる(S211)。第1警告範囲が更新される。即ち、第1警告下限値が可動下限値に置き換えられると共に、第2警告上限値が可動上限値に所定値を加算した値に置き換えられる(S212)。そして、上述の警告レベル設定処理が実行され、各区分に所定の警告レベルが設定された後(S213)、本ルーチンが終了される。
【0274】
(ゲーム端末10の処理動作:警告処理ルーチン)
警告処理においては、図57に示すように、先ず、ゲーム実行中であるか否かが判定される(S411)。ゲーム実行中でない場合には(S411:NO)、本ルーチンが終了される。ゲーム実行中である場合には(S411:YES)、傾き角度が取得される(S412)。第1警告範囲であるか否かが判定される(S413)。第1警告範囲である場合には(S413:YES)、第1警告範囲の各区分の警告レベルに応じた警告が行われる。即ち、図2及び図3に示すように、第1区分であれば、第1警告画像715a及び第2警告画像715bの警告表示と大音量の音声警告が行われる。第2区分であれば、警告表示と中音量の音声警告が行われる。第3区分であれば、警告表示と小音量の音声警告が行われる(S414)。
【0275】
この後、所定の操作条件でレバー6100が操作された場合、ゲームが無効化される一方(S417)、所定の操作条件を満たさない場合、ゲームが継続し状態で本ルーチンが終了される。尚、所定の操作条件とは、例えば、最大の警告レベルで警告された状態で、16秒等の所定時間が経過するよりも長く過剰な操作が維持されている場合であったり、最大の警告レベルでの警告が20秒等の所定時間内に2回等の所定回数以上繰り返された場合である。
【0276】
S413において、第1警告範囲でない場合には(S413:NO)、引き続いて、第2警告範囲であるか否かが判定される(S415)。第2警告範囲でない場合には(S415:NO)、本ルーチンが終了される。第2警告範囲である場合には(S415:YES)、第2警告範囲の各区分の警告レベルに応じた警告が行われる。即ち、第1区分であれば、警告表示と大音量の音声警告が行われる。第2区分であれば、警告表示と中音量の音声警告が行われる。第3区分であれば、警告表示と小音量の音声警告が行われる(S416)。この後、所定の操作条件でレバー6100が操作された場合、ゲームが無効化される一方(S417)、所定の操作条件を満たさない場合、ゲームが継続し状態で本ルーチンが終了される。
【0277】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0278】
例えば、実施形態中で用いた演出の態様、及び、数値等はこれに限定されるものではない。また、ゲーム端末10及びセンターコントローラ間で送受信されるデータ等、限定されるものではない。例えば、本実施形態では、BETにより有効化されたペイラインLの数の情報が送信されるようになっているが、これに限定されず、BET額そのものの情報を送信するものであってもよい。この場合、ペイライン数に対応付けられたテーブル等を、BET額や、BET額の範囲に対応付けるものであってもよい。
【0279】
また、本実施形態では、通常ゲーム、ボーナスゲーム、及び共通ゲームにおける配当を抽籤により決定した後に夫々の演出を行っていたがこれに限定されず演出中に行うものであってもよい。例えば、ボーナスゲーム及び共通ゲーム中の演出として、魚画像714、及び、釣り餌画像713を用いて配当額の大きさを示す演出を行っているが、この釣り餌画像713を用いて以下に示すような演出を行ってもよい。
【0280】
具体的に、魚画像714が釣り餌画像713に近づく演出を行い、その魚画像714に対応するボーナスに当籤する確率が大きい(例えば、73%以上)場合には釣り餌画像713を赤色で表示し、その魚画像714に対応するボーナスに当籤する確率が中程度である(例えば、54%以上)場合には釣り餌画像713をオレンジ色で表示し、その魚画像714に対応するボーナスに当籤する確率が低い(例えば、53%未満)場合には釣り餌画像713を緑色のままで表示するものであってもよい。また、釣り餌画像713を赤色で表示する場合には口をあけて釣り餌画像713を襲い掛かる態様で魚画像714を表示してもよいし、釣り餌画像713をオレンジ色で表示する場合には釣り餌画像713を口でつつく態様で魚画像714を表示してもよい。
【0281】
また、図21で示した通常ゲーム用参加資格時間付与テーブルは、有効化されたペイライン数毎に複数の配当倍率が付与されるものであったがこれに限定されない。例えば、図58に示すように、有効化されたペイライン数毎に単独の配当倍率が付与されるものであってもよい。
【0282】
具体的に、図58の例では、有効化されたペイラインが1である場合は、配当倍率が1倍の参加資格時間が5秒付与される。また、有効化されたペイラインが2である場合は、配当倍率が2倍の参加資格時間が5秒付与される。有効化されたペイラインが3である場合は、配当倍率が3倍の参加資格時間が5秒付与される。有効化されたペイラインが5である場合は、配当倍率が5倍の参加資格時間が5秒付与される。有効化されたペイラインが10である場合は、配当倍率が10倍の参加資格時間が5秒付与される。
【0283】
このように、有効化されたペイライン数毎に単独の配当倍率を付与することで、例えば、プレイヤが同じBET額でのBETを繰り返すことで、同じ配当倍率の参加資格時間が累積されるようになる。これにより、少なくとも該配当倍率未満の参加資格時間は累積されないため、参加資格時間が0になるまで一定以上の配当倍率の参加資格時間を保有することができる。
【0284】
また、本実施形態では、いずれかのゲーム端末10が、単独特別ゲーム、又は、ミステリーボーナスに当籤し、これに係る演出が上部ディスプレイ700のいずれかのゲーム端末領域703で行われている場合、共通ゲームの開始が決定された場合であっても演出の終了を待機した後に共通ゲームを開始するものであったがこれに限定されない。例えば、共通ゲームの開始が決定された場合、単独特別ゲーム、又は、ミステリーボーナスに係る演出をキャンセルして、共通ゲームを開始するものであってもよい。これにより、共通ゲームへの参加資格を有するゲーム端末10を待機させることなく共通ゲームを開始することができる。
【0285】
また、ゲーミングマシン300においてゲームが行われていない場合、又は、いずれかのゲーム端末10においてゲームが行われていない場合、図59に示すように、上部ディスプレイ700に過去に配当として付与されたボーナス種別のランキングを表示するものであってもよい。
【0286】
図59の例では、ゲーム端末10cにおいてゲームが行われていない様子を示している。具体的に、ゲーム端末10cに対応するゲーム端末領域703cの中央の領域には、ランキング画像750が表示されている。ランキング画像750は、ランク領域750a、名前領域750b、日付領域750c、及び、魚領域750dを有している。ランク領域750aには、獲得ボーナスの大きさを示す順位が表示される。名前領域750bには、ボーナスを獲得したプレイヤの名前が表示される。尚、ゲーム端末10にプレイヤを識別する名称や会員番号等が記憶された会員カード等を収容可能である場合は、その名称や会員番号等を表示するものであってもよい。日付領域750cには、ボーナスを獲得した日付が表示される。魚領域750dには獲得したボーナスに対応する魚の画像が表示されている。尚、魚領域750dに、獲得したボーナスを示す文字列を表示するものであってもよいし、獲得したボーナスの単位配当額を表示するものであってもよいし、魚の画像を含めたこれらの1以上を表示するものであってもよい。また、ランキングは、獲得したボーナスの単位配当額を基準に順位付けするものであってもよいし、単位配当額に配当倍率を乗算したものを基準に順位付けするものであってもよい。
【0287】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0288】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【符号の説明】
【0289】
10 ゲーム端末
16 端末画像表示パネル
150 表示窓
151〜155 ビデオリール
200 センターコントローラ
300 ゲーミングマシン
501 シンボル
510 特別シンボル
700 上部ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるゲーム端末であって、
プレイヤに報知する報知部と、
前記プレイヤの操作を受け付けるためのレバー式の操作子と、
前記操作子の一端部で当該操作子を回動可能に支持する支持機構と、
前記操作子の傾き角度を検出する傾き検出機構と、
前記傾き角度を記憶する記憶部と、
以下(a1)〜(a3)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラとを有している。
(a1)所定のリセットタイミングで、前記支持機構により前記操作子を回動させることによって、可動範囲の上限傾き角度と下限傾き角度とを前記傾き検出機構により検出すると共に、これら上限傾き角度及び下限傾き角度を前記可動範囲の上限値及び下限値として前記記憶部に記憶し、
(a2)ゲームの実行中において、前記プレイヤの操作により前記操作子が回動されたときに、前記操作子の傾き角度を検出し、
(a3)前記(a2)の処理において検出された前記傾き角度が、前記記憶部に記憶された前記可動範囲内であるか否かを判定し、前記可動範囲を上回っていた場合、前記傾き角度により前記上限傾き角度を更新する一方、前記可動範囲を下回っていた場合、前記傾き角度により前記下限傾き角度を更新する。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム端末であって、
前記コントローラは、以下(a4)の処理を実行するようにプログラムされている。
(a4)前記(a2)の処理において検出された前記傾き角度が、前記記憶部に記憶された前記可動範囲の上限傾き角度を上限とした第1警告範囲内である場合、又は、前記記憶部に記憶された前記可動範囲の下限傾き角度を下限とした第2警告範囲内である場合、前記報知部の報知により前記プレイヤに警告する。
【請求項3】
請求項2に記載のゲーム端末であって、
前記コントローラは、(a4)の処理において、前記第1警告範囲及び前記第2警告範囲の少なくとも一方を複数に区分し、各区分に応じて前記プレイヤへの警告内容を変更する。
【請求項4】
請求項3に記載のゲーム端末であって、
前記コントローラは、(a4)の処理において、前記複数の区分が前記第1警告範囲の上限値又は前記第2警告範囲の下限値に近づくにつれて、前記警告内容の警告レベルを増大させるように変更する。
【請求項5】
請求項4に記載のゲーム端末であって、
前記コントローラは、(a4)の処理において、前記警告レベルが最大である場合、所定の操作条件を満たしたときに、前記ゲームの実行を停止する。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のゲーム端末であって、
前記支持機構は、前記操作子の回動に対して負荷を発生可能にする負荷機構を備えており、
前記コントローラは、以下(a5)の処理を実行するようにプログラムされている。
(a5)ゲームの実行中において、前記負荷機構により前記操作子の回動に対して負荷を発生させる。
【請求項7】
請求項1に記載のゲーム端末であって、
前記コントローラは、以下(a6)の処理を実行するようにプログラムされている。
(a6)前記(a2)の処理において検出された前記傾き角度が、前記記憶部に記憶された前記可動範囲の上限傾き角度を上限とした第1警告範囲、及び、前記記憶部に記憶された前記可動範囲の下限傾き角度を下限とした第2警告範囲の何れかの範囲に所定時間連続した場合、或いは、前記傾き角度が前記第1警告範囲及び前記第2警告範囲の何れかの範囲に所定時間内に所定回数繰り返された場合、前記報知部の報知により前記プレイヤに警告する。
【請求項8】
請求項7に記載のゲーム端末であって、
前記コントローラは、(a6)の処理において、
前記所定時間が第1所定時間である場合、或いは、前記所定回数が第1所定回数である場合、前記報知部が警告画像の表示と小音量の警告音との報知により前記プレイヤに警告し、
前記所定時間が第2所定時間(第2所定時間>第1所定時間)である場合、或いは、前記所定回数が第2所定回数(第2所定回数>第1所定回数)である場合、前記報知部が警告画像の表示と中音量の警告音との報知により前記プレイヤに警告し、
前記所定時間が第3所定時間(第3所定時間>第2所定時間)である場合、或いは、前記所定回数が第3所定回数(第3所定回数>第2所定回数)である場合、前記報知部が警告画像の表示と大音量の警告音との報知により前記プレイヤに警告する。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate

【図44】
image rotate

【図45】
image rotate

【図46】
image rotate

【図47】
image rotate

【図48】
image rotate

【図49】
image rotate

【図50】
image rotate

【図51】
image rotate

【図52】
image rotate

【図53】
image rotate

【図54】
image rotate

【図55】
image rotate

【図56】
image rotate

【図57】
image rotate

【図58】
image rotate

【図59】
image rotate


【公開番号】特開2013−78374(P2013−78374A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218539(P2011−218539)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】