説明

レベチラセタムを含む薬剤組成物及びその調製方法

【課題】レベチラセタムを含む薬剤組成物の時間の経過に従う作用物質放出の動態の変化、有効成分の適時放出の遅れ、薬物組成物の安定性の低下を改良する。
【解決手段】有効成分としてのレベチラセタム、並びに薬剤組成物の全重量に対して崩壊剤2.0〜9.0重量比%、滑剤0.0〜3.0重量比%、結合剤0.5〜6.0重量比%、及び潤滑剤0.0〜1.0重量比%を含む薬剤組成物、並びにその調製方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レベチラセタム(levetiracetam)を含む新規な薬剤組成物及びその調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
左旋性の化合物であるレベチラセタム、すなわち(S)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドは、欧州特許第0162036B号に、中枢神経系の低酸素性タイプ及び虚血性タイプの侵襲の治療及び予防のための保護剤として開示されており、以下の式を有する。
【化1】

【0003】
この化合物はまた癲癇の処置に効果的であるが、その処置指標に関して、その化合物の右旋性鏡像体(R)−(−)−α−エチル−2−オキソ−1−ピロリジンアセトアミドは、完全に活性不足であることが実証されている(A.J.Gower et al.,Eur.J.Pharmacol.,222,1992,193−203)。
【0004】
レベチラセタム250mg、500mg、又は1000mgを含有するフィルムコーティングされた錠剤は、Rote Liste Service Gmbh“Rote Liste 2003,2002,ECV−Editio Cantor,Aulendorf,Germanyに記載されている。その成分は、トウモロコシデンプン、ポビドン(povidone)K30、タルク、コロイド状無水シリカ、ステアリン酸マグネシウムであり、コーティング用ヒプロメロースでは、マクロゴール4000、二酸化チタンである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
レベチラセタムを含む薬剤組成物は、時間の経過に従う作用物質放出の動態の変化をもたらすことがある。これによって、有効成分の適時放出が遅れ、したがって薬物組成物の安定性の低下に至ることがある。この安定性低下による結果の1つは、薬剤組成物の使用期限がより短くなることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様によれば、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤2.0〜9.0重量%、
滑剤0.0〜3.0重量%、
結合剤0.5〜6.0重量%、及び
潤滑剤0.0〜1.0重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の方法の流れ図を示す図である。
【図2】湿式造粒法の流れ図を示す図である。
【図3】本発明による実施例1の薬剤組成物A及び実施例2の周知の薬剤組成物Eに関して、製造直後の溶解動態を比較して示す図である。
【図4】本発明による実施例1の薬剤組成物A及び実施例2の周知の薬剤組成物Eに関して、製造から6カ月後の溶解動態を比較して示す図である。
【図5】本発明による実施例1の薬剤組成物B及び実施例2の周知の薬剤組成物Fに関して、製造直後の溶解動態を比較して示す図である。
【図6】本発明による実施例1の薬剤組成物B及び実施例2の周知の薬剤組成物Fに関して、製造から6カ月後の溶解動態を比較して示す図である。
【図7】本発明による実施例1の薬剤組成物C及び実施例2の周知の薬剤組成物Gに関して、製造直後の溶解動態を比較して示す図である。
【図8】本発明による実施例1の薬剤組成物C及び実施例2の周知の薬剤組成物Gに関して、製造から6カ月後の溶解動態を比較して示す図である。
【図9】本発明による実施例1の薬剤組成物D及び実施例2の周知の薬剤組成物Hに関して、製造直後の溶解動態を比較して示す図である。
【図10】本発明による実施例1の薬剤組成物D及び実施例2の周知の薬剤組成物Hに関して、製造から6カ月後の溶解動態を比較して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書で使用される「有効成分」という用語は、治療効果を有する物質と定義される。
本発明の薬剤組成物中に存在する有効成分の量は、その組成物が投与される哺乳類、及び処置されるべき疾患によって変わり得る。
【0009】
本明細書で使用される「崩壊剤」という用語は、錠剤の崩壊及び水又は胃腸液への有効成分の分散を促進する薬剤と定義される。崩壊剤は、薬剤組成物中に、単一化合物の形態又は化合物の混合物の形態で存在することができる。
【0010】
崩壊剤の具体例は、デンプン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムとも呼ばれるクロスカルメロースナトリウム、及びポリビニルポリピロリドンである。本発明の好ましい崩壊剤は、ポリビニルポリピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウム、及びクロスカルメロースナトリウムである。本発明のより好ましい崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムである。
【0011】
好ましくは、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対して崩壊剤を3.0〜7.0重量%、より好ましくは崩壊剤を3.0〜5.0重量%、最も好ましくは崩壊剤を3.9重量%含む。
【0012】
本明細書で使用される「滑剤」という用語は、粉末の流動性を改善し、したがって打錠機の圧縮チャンバ内の充填性を改善する薬剤と定義される。滑剤は、薬剤組成物中に、単一化合物の形態又は化合物の混合物の形態で存在することができる。
【0013】
滑剤の具体例は、タルク、デンプン、ステアリン酸、及びコロイド状無水シリカである。本発明の好ましい滑剤は、コロイド状無水シリカである。
【0014】
好ましくは、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対して滑剤を0.5〜2.5重量%、より好ましくは滑剤を1.0〜2.0重量%、最も好ましくは滑剤を1.9重量%含む。
【0015】
本明細書で使用される「結合剤」という用語は、圧縮力のみでは結合できない粒子を結合させることができる薬剤と定義される。結合剤は、単一化合物の形態又は化合物の混合物の形態で存在することができる。
【0016】
結合剤の具体例は、マクロゴール、微結晶性セルロース、サッカロース、マンニトール、又はソルビトールである。本発明の好ましい結合剤は、マクロゴールである。本発明の最も好ましい結合剤は、マクロゴール6000とも呼ばれるポリエチレングリコール6000である。
【0017】
当分野の技術者には理解されるように、ポリエチレングリコールの後ろの「6000」という数字は、ポリエチレングリコールの平均分子量を示す。
【0018】
通常、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対して結合剤を0.5〜4.0重量%含む。
【0019】
特に、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対して結合剤を0.5%〜2.5重量%含む。
【0020】
好ましくは、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対して結合剤を0.7〜1.8重量%、より好ましくは結合剤を0.8〜1.6重量%、最も好ましくは結合剤を0.9%含む。
【0021】
本明細書で使用される「潤滑剤」という用語は、粉末のせん孔機への接着及び粒子間の摩擦を低減することができる薬剤と定義される。潤滑剤は、薬剤組成物中に、単一化合物の形態又は化合物の混合物の形態で存在することができる。
【0022】
潤滑剤の具体例は、タルク、ステアリン酸マグネシウム、又はステアリン酸カルシウムである。
【0023】
本発明の好ましい潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウムである。
【0024】
通常、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対して潤滑剤を0.0〜0.75重量%含む。
【0025】
特に、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対して潤滑剤を0.0〜0.50重量%含む。
【0026】
本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対して好ましくは潤滑剤を0.05〜0.25重量%、より好ましくは潤滑剤を0.08〜0.15重量%、最も好ましくは潤滑剤を0.11重量%含む。
【0027】
本発明の薬剤組成物は、レベチラセタムを含む周知の薬剤組成物と比較して、有効成分としてのレベチラセタムの適時放出の安定性を高める。特に本発明の薬剤組成物は、従来の方法、例えば湿式造粒法によって製造されたレベチラセタムを含む薬剤組成物と比較して、有効成分としてのレベチラセタムの適時放出の安定性を高める。
【0028】
好ましくは、本発明の薬剤組成物によって、時間の経過に伴う有効成分の実質上安定な放出が確実となる。
【0029】
一実施形態によれば、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対してクロスカルメロースナトリウムを少なくとも2.0〜9.0重量%含む。
【0030】
別の実施形態では、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対してコロイド状無水シリカを少なくとも0.0〜3.0重量%含む。
【0031】
さらに別の実施形態では、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対してポリエチレングリコール6000を0.5〜6.0重量%含む。
【0032】
さらなる一実施形態では、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対してステアリン酸マグネシウムを0.0〜1.0重量%含む。
【0033】
通常、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤2.0〜9.0重量%、
滑剤0.0〜3.0重量%、
結合剤0.5〜4.0重量%、及び
潤滑剤0.0〜0.75重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0034】
特に、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤2.0〜9.0重量%、
滑剤0.0〜3.0重量%、
結合剤0.5〜2.5重量%、及び
潤滑剤0.0〜0.50重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0035】
好ましくは、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤3.0〜7.0重量%、
滑剤0.5〜2.5重量%、
結合剤0.7〜1.8重量%、及び
潤滑剤0.05〜0.25重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0036】
より好ましくは、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤3.0〜5.0重量%、
滑剤1.0〜2.0重量%、
結合剤0.8〜1.6重量%、及び
潤滑剤0.08〜0.15重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0037】
通常、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対してレベチラセタムを80〜95重量%、好ましくはレベチラセタムを85〜93重量%、より好ましくはレベチラセタムを90〜92重量%含む。
【0038】
特定の一実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜6.0重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.0〜1.0重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0039】
通常、この特定の実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜4.0重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.0〜0.75重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0040】
特に、この特定の実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜2.5重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.0〜0.50重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0041】
好ましくは、この特定の実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム3.0〜7.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.5〜2.5重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.7〜1.8重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.05〜0.25重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0042】
より好ましくは、この特定の実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
クロスカルメロースナトリウム3.0〜5.0重量%、
コロイド状無水シリカ1.0〜2.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.8〜1.6重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.08〜0.15重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0043】
さらなる特定の一実施形態では、本発明は、
薬剤組成物の全重量に対して
レベチラセタム80〜95重量%、
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜6.0重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.0〜1.0重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0044】
通常、このさらなる特定の実施形態では、本発明は、
薬剤組成物の全重量に対して
レベチラセタム80〜95重量%、
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜4.0重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.0〜0.75重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0045】
特に、このさらなる特定の実施形態では、本発明は、
薬剤組成物の全重量に対して
レベチラセタム80〜95重量%、
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜4.0重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.0〜0.50重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0046】
好ましくは、このさらなる特定の実施形態では、本発明は、
薬剤組成物の全重量に対して
レベチラセタム85〜93重量%、
クロスカルメロースナトリウム3.0〜7.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.5〜2.5重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.7〜1.8重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.05〜0.25重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0047】
より好ましくは、このさらなる特定の実施形態では、本発明は、
レベチラセタム90〜92重量%、
クロスカルメロースナトリウム3.0〜5.0重量%、
コロイド状無水シリカ1.0〜2.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.8〜1.6重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.08〜0.15重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0048】
本発明の一実施形態では、有効成分としてのレベチラセタムを含む薬剤組成物中に存在する崩壊剤、滑剤、結合剤、及び潤滑剤の合計は、薬剤組成物の全重量に対して20重量%以下、好ましくは15重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
【0049】
崩壊剤、滑剤、結合剤、及び潤滑剤の前記合計値は、有効成分の所与の量に対する薬剤組成物のサイズ及び重量を低減するというさらなる利点をもたらし、それによって患者への投与がますます容易になる。
【0050】
最も好ましくは、レベチラセタムを含む本発明の薬剤組成物中に存在するクロスカルメロースナトリウム、コロイド状無水シリカ、ポリエチレングリコール6000、及びステアリン酸マグネシウムの合計は、薬剤組成物の全重量に対して10重量%未満である。
【0051】
本発明の薬剤組成物は、好ましくは経口投与される。
【0052】
本発明の薬剤組成物は、好ましくは固体の形態であり、より好ましくは錠剤の形態である。
【0053】
錠剤は、コーティング剤でコーティングしてもしなくてもよい。
【0054】
一実施形態では、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対してコーティング剤を1.0〜6.0重量%、好ましくはコーティング剤を2.0〜5.0重量%、より好ましくはコーティング剤を2.5〜4.5重量%、最も好ましくはコーティング剤を2.9重量%含む。
【0055】
好ましい一実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤2.0〜9.0重量%、
滑剤0〜3.0重量%、
結合剤0.5〜6.0重量%、
潤滑剤0.0〜1.0重量%、及び
コーティング剤1.0〜6.0重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0056】
通常、この好ましい実施形態では、本発明は有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤2.0〜9.0重量%、
滑剤0〜3.0重量%、
結合剤0.5〜4.0重量%、
潤滑剤0.0〜0.75重量%、及び
コーティング剤1.0〜6.0重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0057】
特に、この好ましい実施形態では、本発明は有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤2.0〜9.0重量%、
滑剤0〜3.0重量%、
結合剤0.5〜2.5重量%、
潤滑剤0.0〜0.50重量%、及び
コーティング剤1.0〜6.0重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0058】
好ましくは、この好ましい実施形態では、本発明は有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤3.0〜7.0重量%、
滑剤0.5〜2.5重量%、
結合剤0.7〜1.8重量%、
潤滑剤0.05〜0.25重量%、及び
コーティング剤2.0〜5.0重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0059】
より好ましくは、この好ましい実施形態では、本発明は有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤3.0〜5.0重量%、
滑剤1.0〜2.0重量%、
結合剤0.8〜1.6重量%、
潤滑剤0.08〜0.15重量%、及び
コーティング剤2.5〜4.5重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0060】
コーティング剤の具体例は、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びメタクリル酸−アクリル酸アルキルのコポリマーである。
【0061】
好ましいコーティング剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの水分散液である。
【0062】
本発明のより好ましいコーティング剤は、Opadry(登録商標)である。
【0063】
Opadry(登録商標)は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース水分散液である。Opadry(登録商標)の具体例は、Opadry(登録商標)85F20694、Opadry(登録商標)85F32004、Opadry(登録商標)85F23452、及びOpadry(登録商標)85F18422である。
【0064】
パッケージの際に、錠剤をより良好に滑らせるこのコーティング剤は、好ましくはポリビニルアルコール(PVA)を含む。より好ましくは、このコーティング剤は、部分的に加水分解されたポリビニルアルコールを含む。
【0065】
コーティング剤にポリビニルアルコールが存在すると、コーティングを錠剤に対してより良好に接着させることもできる。さらに、より高濃度のコーティング剤を使用することができる。
【0066】
別の実施形態では、本発明の薬剤組成物は、薬剤組成物の全重量に対してポリビニルアルコールを含むコーティング剤を1.0〜6.0重量%、好ましくはポリビニルアルコールを含むコーティング剤を2.0〜5.0重量%、より好ましくはポリビニルアルコールを含むコーティング剤を2.5〜4.5重量%、最も好ましくはポリビニルアルコールを含むコーティング剤を2.9重量%含む。
【0067】
この実施形態では、ポリビニルアルコールは、好ましくは部分的に加水分解される。
【0068】
本発明の特定の一実施形態では、有効成分としてのレベチラセタムを含む薬剤組成物中に存在する崩壊剤、滑剤、結合剤、潤滑剤、及びコーティング剤の合計は、薬剤組成物の全重量に対して20重量%以下、好ましくは15重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
【0069】
より好ましい一実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜6.0重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.0〜1.0重量%、
Opadry(登録商標)1.0〜6.0重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0070】
通常、このより好ましい実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜4.0重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.0〜0.75重量%、
Opadry(登録商標)1.0〜6.0重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0071】
特に、このより好ましい実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜2.5重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.0〜0.50重量%、
Opadry(登録商標)1.0〜6.0重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0072】
好ましくは、このより好ましい実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム3.0〜7.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.5〜2.5重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.7〜1.8重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.05〜0.25重量%、
Opadry(登録商標)2.0〜5.0重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0073】
より好ましくは、このより好ましい実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム3.0〜5.0重量%、
コロイド状無水シリカ1.0〜2.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.8〜1.6重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.08〜0.15重量%、
Opadry(登録商標)2.5〜4.5重量%
を含む薬剤組成物に関する。
【0074】
上述の薬剤組成物において、Opadry(登録商標)は、好ましくはポリビニルアルコールを含む。より好ましくは、Opadry(登録商標)は、部分的に加水分解されたポリビニルアルコールを含む。
【0075】
別の特定の実施形態では、レベチラセタムを含む薬剤組成物中のクロスカルメロースナトリウム、コロイド状無水シリカ、ポリエチレングリコール6000、ステアリン酸マグネシウム、及びOpadry(登録商標)の合計は、薬剤組成物の全重量に対して10重量%未満である。
【0076】
場合によっては、本発明の薬剤組成物は、希釈剤又は充填剤を含有することができる。
【0077】
本明細書で使用される「希釈剤」又は「充填剤」という用語は、例えば錠剤の場合における薬剤組成物の重量及び/又はサイズを増大するように設計された不活性薬剤と定義される。
【0078】
希釈剤又は充填剤は、薬剤組成物中に、単一化合物の形態又は化合物の混合物の形態で存在することができる。
【0079】
好ましくは、充填剤の希釈剤は、有効成分及び他の賦形剤の量が適切なサイズの錠剤を得るには少なすぎる場合に添加される。
【0080】
本発明の希釈剤又は充填剤の具体例は、デンプン、ラクトース、マンニトール、砂糖、又は無機塩類である。
【0081】
本発明の薬剤組成物を得るために必要な希釈剤又は充填剤の重量パーセントは、当業者に周知の従来の方法に従って決定されるはずである。
【0082】
場合によっては、本発明の薬剤組成物は、スクロース又はサッカリンなどの甘味剤、着色剤、又は香味剤を含有することができる。
【0083】
場合によっては、本発明の薬剤組成物は、味マスキング(taste−masking)剤を含むことができる。
【0084】
好ましくは、本発明の薬剤組成物は、味マスキング特性を有するコーティング剤を含む。
【0085】
一般に、レベチラセタムを含む現存の薬剤組成物は、当業者に周知の従来の方法に従って、湿式造粒法によって製造される。
【0086】
このような湿式造粒法は、液相と接触する際に有効成分の分解を引き起こすことがある。さらに、このような方法は、時間を消費する乾燥ステップを要し、熱源の存在により生成コストが増大する。
【0087】
したがって別の態様では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤2.0〜9.0重量%、
滑剤0〜3.0重量%、
結合剤0.5〜6.0重量%、及び
潤滑剤0.0〜1.0重量%
を含む薬剤組成物を製造する方法に関し、
その方法は、以下のステップ
i)レベチラセタム、滑剤、崩壊剤、及び結合剤を混合するステップ、
ii)潤滑剤を添加するステップ、
iii)レベチラセタム、滑剤、崩壊剤、結合剤、及び潤滑剤を混合するステップ、
iv)ステップiii)で得られた混合物を圧密するステップ、
v)ステップiv)で得られた混合物を粉砕するステップ、並びに
vi)ステップv)で得られた混合物を圧縮するステップ
を含む。
【0088】
本明細書で使用される「圧密する」という用語は、粉末を、圧縮によって(例えば、ローラー圧縮機により)、画定された形状の凝集性の試験片へと変形することと定義される。
【0089】
本明細書で使用される「粉砕する」という用語は、ふるい分けによって粒径を縮小することと定義される。
【0090】
本明細書で使用される「圧縮する」という用語は、粉末を錠剤に圧縮するために、打錠機のせん孔機によって粉末に十分な力を適用することと定義される。
【0091】
好ましくは、レベチラセタム、崩壊剤、滑剤、又は結合剤の少なくとも1種は、混合の前に解凝集される。
【0092】
本明細書で使用される「解凝集」という用語は、粉末の状態で凝集を破壊することと定義される。
【0093】
好ましくは、粉砕ステップは、5mm未満のふるい、より好ましくは3mm未満、最も好ましくは1.5mmのふるいで達成される。
【0094】
本発明による方法は、湿式造粒法より少ないステップを含み、したがって確実に生成コストが減少する。さらに、前記方法は、液相と接触する際の有効成分の分解を回避する。
【0095】
好ましくは、この方法は、水、好ましくは精製水がコーティング剤に添加されるさらなるコーティングステップを含み、得られた懸濁液は、ステップvi)から得られた混合物に噴霧される。
【0096】
好ましいコーティング剤は、Opadry(登録商標)である。より好ましいコーティング剤は、Opadry(登録商標)85F20694、Opadry(登録商標)85F32004、Opadry(登録商標)85F23452、及びOpadry(登録商標)85F18422から選択される。最も好ましいコーティング剤は、ポリビニルアルコールを含む。
【0097】
本発明はさらに、これらの薬剤に関して先に定義された、好ましい、より好ましい、及び最も好ましい重量パーセントのレベチラセタム、崩壊剤、滑剤、結合剤、潤滑剤、及びコーティング剤を含む薬剤組成物を製造する方法に関し、その方法は、先に定義されたステップi)〜vi)を含む。
【0098】
好ましい一実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜6.0重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.0〜1.0重量%
を含む薬剤組成物を製造する方法に関し、
その方法は、以下のステップ
i)レベチラセタム、コロイド状無水シリカ、クロスカルメロースナトリウム、及びポリエチレングリコール6000を混合するステップ、
ii)ステアリン酸マグネシウムを添加するステップ、
iii)レベチラセタム、コロイド状無水シリカ、クロスカルメロースナトリウム、ポリエチレングリコール6000、及びステアリン酸マグネシウムを混合するステップ、
iv)ステップiii)で得られた混合物を圧密するステップ、
v)ステップiv)で得られた混合物を粉砕するステップ、並びに
vi)ステップv)で得られた混合物を圧縮するステップ
を含む。
【0099】
好ましい一実施形態では、本発明は、有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜6.0重量%、
ステアリン酸マグネシウム0.0〜1.0重量%
Opadry(登録商標)1.0〜6.0重量%
を含む薬剤組成物を製造する方法に関し、
その方法は、以下のステップ
i)レベチラセタム、コロイド状無水シリカ、クロスカルメロースナトリウム、及びポリエチレングリコール6000を混合するステップ、
ii)ステアリン酸マグネシウムを添加するステップ、
iii)レベチラセタム、コロイド状無水シリカ、クロスカルメロースナトリウム、ポリエチレングリコール6000、及びステアリン酸マグネシウムを混合するステップ、
iv)ステップiii)で得られた混合物を圧密するステップ、
v)ステップiv)で得られた混合物を粉砕するステップ、
vi)ステップv)で得られた混合物を圧縮するステップ、並びに
vii)ステップvi)で得られた混合物に、Opadry(登録商標)を含むヒドロキシプロピルメチルセルロースの懸濁液を噴霧するステップ
を含む。
【0100】
このより好ましい実施形態では、Opadry(登録商標)は、好ましくはポリビニルアルコールを含む。
【0101】
さらに本発明は通常、特にこれらの薬剤組成物について先に定義された、好ましい、より好ましい、及び最も好ましい重量パーセントのレベチラセタム、クロスカルメロースナトリウム、コロイド状無水シリカ、ポリエチレングリコール6000、ステアリン酸マグネシウム、及びOpadry(登録商標)を含む薬剤組成物を製造する方法に関し、その方法は、先に定義されたステップi)〜vii)を含む。
【0102】
別の一態様では、本発明は、レベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤2.0〜9.0重量%、
滑剤0〜3.0重量%、
結合剤0.5〜6.0重量%、及び
潤滑剤0.0〜1.0重量%
を含む、疾患の治療又は予防に有用な薬剤組成物に関する。
【0103】
「疾患」という用語は、癲癇発生、発作障害、痙攣、パーキンソン病、ドーパミン補充療法によって誘発されるジスキネジー、神経弛緩薬の投与によって誘発される遅発性ジスキネジー、ハンチントン舞踏病、並びに双極性障害、躁病、鬱病、不安症、注意欠陥他動性障害(ADHD)、偏頭痛、三叉神経痛、及び他の神経痛を含めた他の神経障害、慢性疼痛、神経因性疼痛、脳虚血、心不整脈、筋緊張症、コカイン中毒、脳卒中、ミオクローヌス、振戦、本態性振戦、単純チック又は複雑チック、トゥーレット症候群、下肢静止不能症候群及び他の運動障害、新生児脳出血、筋萎縮性側索硬化症、痙縮性疾患及び変性疾患、気管支喘息、喘息重積状態及びアレルギー性気管支炎、喘息症候群、気管支過敏性及び気管支症候群、並びにアレルギー性及び血管運動神経性の鼻炎及び鼻結膜炎からなる群から選択される疾患と本発明者らは理解する。
【0104】
本明細書で使用される「処置」という用語は、治療的処置及び予防的処置を含む。
【0105】
「治療的」とは、ある障害又は状態の現在の症状の発現の処置における効果を意味する。
【0106】
「予防的」とは、障害又は状態の発生又は再発の予防を意味する。
【0107】
本発明はまた、この薬剤組成物を使用することによって、ヒトの患者を処置する方法に関する。
【0108】
本発明はまた、この薬剤組成物の、前記疾患を処置する医薬品としての使用に関する。
【0109】
本発明はまた、前記疾患における治療適応用の医薬品を製造するために、この薬剤組成物を使用することに関する。
【0110】
好ましくは前記疾患は、本質的には、癲癇、パーキンソン病、ジスキネジー、偏頭痛、振戦、本態性振戦、双極性障害、慢性疼痛、神経因性疼痛、又は気管支性、喘息性、若しくはアレルギー性状態からなる群から選択される。より好ましくは、前記疾患は癲癇である。
【0111】
本発明はまた、本発明の薬剤組成物が使用されることを特徴とする、前記疾患における治療適応用の医薬品を製造する方法に関する。
【0112】
本発明はまた、この薬剤組成物を投与することによって疾患を軽減するために、ヒトを処置する方法を対象とする。
【0113】
以下の実施例は、例示目的のみで提供されるものであり、いかなる方法によっても本発明を限定するものでなく、またそのように解釈されるべきではない。当業者は、本発明の精神又は範囲を超えることなく、以下の実施例の慣例的な変更及び修正を行うことができることを理解されよう。
【実施例】
【0114】
(実施例1)
表Iは、乾式造粒法と呼ばれる図1に開示される方法に従って製造される、異なる量の有効成分レベチラセタムを含む4種類の薬剤組成物(A、B、C、及びD)を示す。
【表1】

【0115】
(実施例2)
表IIは、湿式造粒法と呼ばれる図2に開示される方法に従って製造される、異なる量の有効成分レベチラセタムを含む4種類の薬剤組成物(E、F、G、及びH)を示す。これらの組成物は本発明の範囲には含まれず、比較研究用に製造されたものである。
【表2】

【0116】
(実施例3)
有効成分の放出の動態を、組成物A〜Hに関して測定した。これらの動態を、製造直後及び製造から6カ月後の全ての組成物に関して測定した。この6カ月間、薬剤組成物をブリスター(blister)の下で40℃、相対湿度75%のレベルに維持した。
【0117】
溶解試験は、USP装置2(パドル装置)中、容量900mL、速度50rpm、及び温度37℃で行う。
【0118】
図3〜10は、乾式造粒法に従って製造された薬剤組成物に関して、湿式造粒法に従って製造された組成物よりも溶解の割合が安定であることを示す。このことは、薬剤組成物A〜Dが、薬剤組成物E〜Hよりも適時安定であることを示唆している。
【0119】
(実施例4)
以下の6種類の薬剤組成物を、乾式造粒法と呼ばれる図1に開示される方法に従って製造した。
【0120】
組成物Iは、レベチラセタム1000mg、ポリビニルポリピロリドン40mg、ソルビトール60mg、及びステアリン酸マグネシウム5mgを含む。
【0121】
組成物Jは、レベチラセタム1000mg、カルボキシメチルセルロースナトリウム30mg、デンプン30mg、マクロゴール30mg、及びステアリン酸マグネシウム1mgを含む。
【0122】
組成物Kは、レベチラセタム1000mg、クロスカルメロースナトリウム40mg、微結晶性セルロース60mg、コロイド状シリカ5mg、及びステアリン酸カルシウム5mgを含む。
【0123】
組成物Lは、レベチラセタム1000mg、ポリビニルポリピロリドン40mg、コロイド状シリカ10mg、タルク15mg、及びマクロゴール20mgを含む。
【0124】
組成物Mは、レベチラセタム1000mg、デンプングリコール酸ナトリウム37.5mg、コロイド状シリカ10mg、マクロゴール20mg、及びステアリン酸マグネシウム1.25mgを含む。
【0125】
組成物Nは、レベチラセタム1000mg、ポリビニルポリピロリドン30mg、コロイド状シリカ20mg、マンニトール60mg、及びステアリン酸マグネシウム5mgを含む。
【0126】
これらの組成物を、ヒドロキシプロピルメチルセルロース水分散液又はポリビニルアルコール水分散液でコーティングした。
【0127】
これらの6種類の組成物は安定である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤2.0〜9.0重量%、
滑剤0.0〜3.0重量%、
結合剤0.5〜6.0重量%、及び
潤滑剤0.0〜1.0重量%
を含む薬剤組成物。
【請求項2】
薬剤組成物の全重量に対して崩壊剤を3.0〜7.0重量%含む、請求項1に記載の薬剤組成物。
【請求項3】
薬剤組成物の全重量に対して崩壊剤を3.0〜5.0重量%含む、請求項1又は2のいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項4】
薬剤組成物の全重量に対して滑剤を0.5〜2.5重量%含む、請求項1から3までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項5】
薬剤組成物の全重量に対して滑剤を1.0〜2.0重量%含む、請求項1から4までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項6】
薬剤組成物の全重量に対して結合剤を0.5〜4.0重量%含む、請求項1から5までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項7】
薬剤組成物の全重量に対して結合剤を0.5〜2.5重量%含む、請求項1から6までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項8】
薬剤組成物の全重量に対して結合剤を0.7〜1.8重量%含む、請求項1から7までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項9】
薬剤組成物の全重量に対して結合剤を0.8〜1.6重量%含む、請求項1から8までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項10】
薬剤組成物の全重量に対して潤滑剤を0.0〜0.75重量%含む、請求項1から9までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項11】
薬剤組成物の全重量に対して潤滑剤を0.0〜0.50重量%含む、請求項1から10までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項12】
薬剤組成物の全重量に対して潤滑剤を0.05〜0.25重量%含む、請求項1から11までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項13】
薬剤組成物の全重量に対して潤滑剤を0.08〜0.15重量%含む、請求項1から12までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項14】
薬剤組成物の全重量に対して崩壊剤、滑剤、結合剤、及び潤滑剤の合計が20重量%以下である、請求項1から13までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項15】
前記崩壊剤がクロスカルメロースナトリウムである、請求項1から14までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項16】
前記滑剤がコロイド状無水シリカである、請求項1から15までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項17】
前記結合剤がポリエチレングリコール6000である、請求項1から16までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項18】
前記潤滑剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項1から17までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項19】
薬剤組成物の全重量に対してクロスカルメロースナトリウムを2.0〜9.0重量%含む、請求項1から18までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項20】
薬剤組成物の全重量に対してコロイド状無水シリカを0.0〜3.0重量%含む、請求項1から19までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項21】
薬剤組成物の全重量に対してポリエチレングリコール6000を0.5〜6.0重量%含む、請求項1から20までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項22】
薬剤組成物の全重量に対してステアリン酸マグネシウムを0.0〜1.0重量%含む、請求項1から21までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項23】
レベチラセタムを80重量%〜95重量%含む、請求項1から22までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項24】
コーティング剤を含む、請求項1から23までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項25】
前記コーティング剤がポリビニルアルコールを含む、請求項24に記載の薬剤組成物。
【請求項26】
前記コーティング剤がヒドロキシプロピルメチルセルロース水分散液(Opadry(登録商標))である、請求項24及び25のいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項27】
錠剤である、請求項1から26までのいずれか一項に記載の薬剤組成物。
【請求項28】
有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤2.0〜9.0重量%、
滑剤0〜3.0重量%、
結合剤0.5〜6.0重量%、及び
潤滑剤0.0〜1.0重量%
を含む薬剤組成物を製造する方法であって、
i)レベチラセタム、滑剤、崩壊剤、及び結合剤を混合するステップ、
ii)潤滑剤を添加するステップ、
iii)レベチラセタム、滑剤、崩壊剤、結合剤、及び潤滑剤を混合するステップ、
iv)ステップiii)で得られた混合物を圧密するステップ、
v)ステップiv)で得られた混合物を粉砕するステップ、並びに
vi)ステップv)で得られた混合物を圧縮するステップ
を含む上記方法。
【請求項29】
有効成分としてのレベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
クロスカルメロースナトリウム2.0〜9.0重量%、
コロイド状無水シリカ0.0〜3.0重量%、
ポリエチレングリコール6000 0.5〜6.0重量%、及び
ステアリン酸マグネシウム0.0〜1.0重量%
を含む請求項28に記載の薬剤組成物を製造する方法であって、
i)レベチラセタム、コロイド状無水シリカ、クロスカルメロースナトリウム、及びポリエチレングリコール6000を混合するステップ、
ii)ステアリン酸マグネシウムを添加するステップ、
iii)レベチラセタム、コロイド状無水シリカ、クロスカルメロースナトリウム、ポリエチレングリコール6000、及びステアリン酸マグネシウムを混合するステップ、
iv)ステップiii)で得られた混合物を圧密するステップ、
v)ステップiv)で得られた混合物を粉砕するステップ、並びに
vi)ステップv)で得られた混合物を圧縮するステップ
を含む上記方法。
【請求項30】
ステップvi)で得られた混合物に、Opadry(登録商標)を含むヒドロキシプロピルメチルセルロースの懸濁液であるコーティング剤を噴霧するステップを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記コーティング剤がポリビニルアルコールを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
レベチラセタム、並びに
薬剤組成物の全重量に対して
崩壊剤2.0〜9.0重量%、
滑剤0〜3.0重量%、
結合剤0.5〜6.0重量%、及び
潤滑剤0.0〜1.0重量%
を含む、癲癇、パーキンソン病、ジスキネジー、偏頭痛、振戦、本態性振戦、双極性障害、慢性疼痛、神経因性疼痛、又は気管支性、喘息性、若しくはアレルギー性状態の処置のための薬剤組成物。
【請求項33】
癲癇、パーキンソン病、ジスキネジー、偏頭痛、振戦、本態性振戦、双極性障害、慢性疼痛、神経因性疼痛、又は気管支性、喘息性、若しくはアレルギー性状態の処置用の医薬品を製造するための、請求項1から27までのいずれか一項に記載の薬剤組成物の使用。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−18786(P2013−18786A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−226516(P2012−226516)
【出願日】平成24年10月12日(2012.10.12)
【分割の表示】特願2008−523207(P2008−523207)の分割
【原出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【出願人】(507073918)ユセベ ファルマ ソシエテ アノニム (70)
【Fターム(参考)】