説明

レンズ駆動装置

【課題】アクチュエータからレンズホルダへ駆動力を効率よく伝達すると共に、レンズホルダの移動により生じる負荷を小さくすることが可能なレンズ駆動装置を提供すること。
【解決手段】複数の第一ボール部材15は、その中心を結ぶ線と光軸方向OAとが平行であり且つベース10とレンズホルダ30との間に回転可能に配置されており、レンズホルダ30の揺動軸を構成する。圧電アクチュエータ50は、レンズホルダ30を光軸方向OAに移動させるようにレンズホルダ30に駆動力を与える。付勢部材(第二ボール部材71及びリテーナ73)は、レンズホルダ30を圧電アクチュエータ50側に揺動させるようにレンズホルダ30に当接して付勢力を与える。複数の第一ボール部材15は、ベース10とレンズホルダ30とに点接触している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば携帯電話などに搭載されるカメラ用レンズを駆動するレンズ駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レンズ駆動装置として、レンズを保持するためのレンズホルダと、レンズホルダを案内するシャフトと、レンズホルダをシャフトに沿って移動させるためのアクチュエータと、アクチュエータと圧接するための圧接面と、を備えているものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されているレンズ駆動装置では、アクチュエータを圧接面に圧接するために、レンズホルダとアクチュエータとの間、又は、アクチュエータとレンズ駆動装置の固定部との間に、付勢部材(ばね)が配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−90584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているレンズ駆動装置は、以下のような問題点を有している。
【0005】
付勢部材がレンズホルダとアクチュエータとの間に配置されている場合、当該付勢手段は、アクチュエータからレンズホルダへの駆動力伝達経路上に位置することとなる。このため、アクチュエータからレンズホルダへの駆動力の伝達にロスが生じ、レンズホルダを適切に移動させることが難しくなる懼れがある。付勢部材がアクチュエータと上記固定部との間に配置されている場合も、当該付勢手段は、アクチュエータからレンズホルダへの駆動力伝達経路上に実質的に位置することとなる。この場合、アクチュエータ自体が付勢手段により振動して、アクチュエータの駆動力をレンズホルダに適切に伝えることが難しく、アクチュエータからレンズホルダへの駆動力の伝達にロスが生じる懼れがある。
【0006】
レンズホルダがシャフトに案内されるため、レンズホルダとシャフトとが線接触又は面接触することとなる。このため、レンズホルダの移動により生じる負荷が大きく、アクチュエータの駆動力を大きく設定する必要がある。
【0007】
本発明は、アクチュエータからレンズホルダへ駆動力を効率よく伝達すると共に、レンズホルダの移動により生じる負荷を小さくすることが可能なレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るレンズ駆動装置は、ベースと、レンズを保持するためのレンズホルダと、その中心を結ぶ線とレンズの光軸方向とが平行であり且つベースとレンズホルダとの間に回転可能に配置されており、レンズホルダの揺動軸を構成する複数の第一ボール部材と、レンズホルダを光軸方向に移動させるようにレンズホルダに駆動力を与えるアクチュエータと、レンズホルダをアクチュエータ側に揺動させるようにレンズホルダに当接して付勢力を与える付勢部材と、備え、複数の第一ボール部材は、ベースとレンズホルダとに点接触していることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るレンズ駆動装置では、付勢部材が、レンズホルダをアクチュエータ側に回動させるようにレンズホルダに当接して付勢力を与えている。このため、レンズホルダとアクチュエータとの当接状態が良好に保たれることとなる。そして、付勢部材は、アクチュエータからレンズホルダへの駆動力伝達経路上に位置することはない。これらの結果、アクチュエータからの駆動力がレンズホルダへ効率よく伝達される。
【0010】
本発明では、レンズホルダの揺動軸を構成する各第一ボール部材が、ベースとレンズホルダとに点接触している。このため、レンズホルダの移動により生じる負荷を小さくすることができる。すなわち、レンズホルダを小さい負荷で移動させることができる。
【0011】
ベースは、第一ボール部材に点接触する複数の面を含む第一窪み部を有し、レンズホルダは、第一ボール部材に点接触する複数の面を含む第二窪み部を有していてもよい。この場合、第一窪み部と第二窪み部とで、第一ボール部材を確実に保持することができる。
【0012】
第一窪み部は、第一ボール部材毎に形成されており、第二窪み部は、光軸方向と平行な方向に延びるように形成されていてもよい。この場合、第一ボール部材の位置、すなわち支点の位置がアクチュエータによる駆動点に対して変化しない。このため、アクチュエータからの駆動力を安定してレンズホルダへ伝達させることができる。また、第一ボール部材の位置が変化しないため、ベースの光軸方向での厚みが厚くなるのを防ぐことができる。
【0013】
第一窪み部は、開口が矩形であり且つ内方に向かって先細りとなる四角錐状又は四角錐台状に形成されており、開口の対角線が、光軸方向と平行であってもよい。この場合、第一窪み部と第一ボール部材との接触点から第一ボール部材の回転軸までの距離が小さくなる。この結果、レンズホルダをより小さい負荷で移動させることができる。
【0014】
第二窪み部は、光軸方向と平行な方向に延びるV溝状に形成されていてもよい。この場合、第二窪み部を容易に形成することができる。
【0015】
アクチュエータがレンズホルダに駆動力を与える位置が、複数の第一ボール部材により構成される揺動軸と、付勢部材がレンズホルダに付勢力を与える位置と、の間に設定されていてもよい。この場合、アクチュエータがレンズホルダに駆動力を与える位置と上記揺動軸との間隔よりも、付勢部材がレンズホルダに付勢力を与える位置と上記揺動軸との間隔が長い。このため、レンズホルダとアクチュエータとの当接状態を所望の状態にするために求められる、付勢部材が与える付勢力が小さくてすむ。したがって、揺動軸を構成する複数の第一ボール部材に作用する負荷が軽減され、複数の第一ボール部材とレンズホルダとの間の摩擦が小さくなる。この結果、レンズホルダを移動させるための駆動力が少なくてすみ、レンズホルダを駆動するための消費電力を低減できると共に、レンズ駆動装置の長寿命化を図ることができる。
【0016】
複数の第一ボール部材とアクチュエータとは、ベースの第一角部に配置され、付勢部材は、ベースの第一角部と隣り合う第二角部に配置されていてもよい。この場合、デッドスベースとなるベースの角部に、第一ボール部材、アクチュエータ、及び付勢部材が配置されるため、レンズ駆動装置の小型化を容易に図ることができる。
【0017】
付勢部材は、レンズホルダに当接する第二ボール部材と、第二ボール部材を回転可能に支持するリテーナと、を有しており、リテーナは、基部と、第二ボール部材を支持する支持部と、を含んでおり、支持部が基部に対して撓むことによりレンズホルダに与える付勢力を生じさせてもよい。この場合、レンズホルダに当接して付勢力を与える付勢部材の構成を簡易且つ低コストにて実現することができる。また、レンズホルダに当接する第二ボール部材がリテーナに回転可能に支持されているため、第二ボール部材とレンズホルダとの間に生じる摩擦が極めて小さい。したがって、第二ボール部材がレンズホルダの光軸方向への移動に対して抵抗となるのを防ぐことができる。
【0018】
支持部は、第二ボール部材の直径よりも長い間隔を有して配置されている一対の第一片と、一対の第一片とで第二ボール部材を挟持するように配置された第二片と、を含んでいてもよい。この場合、第二ボール部材を回動可能に支持するリテーナの構成を簡易且つ低コストにて実現することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、アクチュエータからレンズホルダへ駆動力を効率よく伝達すると共に、レンズホルダの移動により生じる負荷を小さくすることが可能なレンズ駆動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態に係るレンズ駆動装置を示す斜視図である。
【図2】本実施形態に係るレンズ駆動装置を示す斜視図である。
【図3】本実施形態に係るレンズ駆動装置を示す平面図である。
【図4】本実施形態に係るレンズ駆動装置を示す分解斜視図である。
【図5】ベースが有する保持部を示す斜視図である。
【図6】レンズホルダが有する保持部を示す斜視図である。
【図7】レンズホルダ、第一ボール部材、圧電アクチュエータ、及び付勢部材の関係を示す図である。
【図8】圧電アクチュエータと基板との当接状態を示す斜視図である。
【図9】圧電アクチュエータの駆動時の様子を示す模式図である。
【図10】第一窪み部と第一ボール部材との接触点を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0022】
レンズ駆動装置1は、図1〜図4に示されるように、ベース10、カバー20、及びレンズホルダ30、並びに、後述する圧電アクチュエータユニット及び付勢部材を備えている。レンズ駆動装置1は、たとえば携帯電話などに搭載されるカメラ用レンズを駆動する装置である。レンズ駆動装置1は、平面形状が、たとえば8.5mm×8.5mmに設定されている。本実施形態では、ベース10とカバー20とがハウジングとして機能する。
【0023】
ベース10は、真円形状の開口11aが形成された底部11と、底部11から立設された側壁部13と、を有している。ベース10(底部11)は、平面視で略矩形形状を呈している。側壁部13は、底部11の略四辺にわたって設けられており、底部11と一体に形成されている。側壁部13は、開口11aの形状に沿って湾曲している内周面を有している。底部11と側壁部13とは、レンズホルダ30を収容する空間を画定している。ベース10は、たとえばガラスファイバや無機質などのフィラーを含んだ液晶ポリマーにより形成される。略矩形形状とは、角が直角とされた形状のみならず、角が面取りされた形状のものも含む。
【0024】
側壁部13には、カバー20を取り付けるための複数の係合突起13aが設けられている。ベース10の角部10aには、複数の第一ボール部材(本実施形態では、2つの第一ボール部材)15が配置されている。ベース10の角部10aでは、側壁部13の一部が切り欠かれており、レンズホルダ30の一部と対向する保持部14が形成されている。各第一ボール部材15は、その中心を結ぶ線とレンズの光軸方向OAとが平行であるように配置されている。
【0025】
カバー20は、一面側が開口した中空の略直方体形状を呈している。カバー20は、底部11に対向する表面部21と、表面部の四辺からそれぞれ延びる側面部23と、を有している。表面部21には、開口11aに対向する位置に、真円形状の開口21aが形成されている。側面部23には、係合突起13aと対応する位置に開口23aが形成されている。カバー20は、係合突起13aが開口23aに嵌まり込むことにより、ベース10に取り付けられる。カバー20は、たとえばSPCC(冷間圧延鋼)により形成される。
【0026】
レンズホルダ30は、筒状の胴部31を有しており、底部11と側壁部13とで画定された収容空間に配置されている。胴部31は、断面真円形状を呈している。胴部31の内側には、レンズを収納したレンズバレルLBが取り付けられる。レンズホルダ30は、レンズバレルLBが取り付けられることにより、レンズを保持することとなる。レンズバレルLBに保持されたレンズは、開口11a及び開口21aを通して露出することとなる。レンズホルダ30は、たとえばカーボンファイバを含んだ液晶ポリマー又はナイロンによって形成される。
【0027】
胴部31の外側面には、胴部31から外側に張り出すように、各第一ボール部材15を側壁部13の保持部14と協働して保持する保持部33が設けられている。保持部33は、保持部14に対向するように位置している。各第一ボール部材15は、ベース10(側壁部13)の保持部14とレンズホルダ30(胴部31)保持部33との間に位置している。胴部31と保持部33とは、一体に形成されている。
【0028】
ベース10の保持部14には、図5にも示されるように、レンズの光軸方向OAに平行な方向に沿って、複数の第一窪み部16が併置されている。第一窪み部16は、第一ボール部材15毎に形成されている。各第一窪み部16は、開口が矩形であり且つ内方に向かって先細りとなる四角錐状に形成されている。各第一窪み部16は、第一ボール部材15に点接触する複数の面(本実施形態では、4つの面)16aを含んでいる。第一窪み部16の開口の対角線のうち一つの対角線が、レンズの光軸方向OAと平行である。各第一ボール部材15は、第一窪み部16と各面16aにおいて点接触している。すなわち、第一ボール部材15と第一窪み部16とは、4点で接触している。これにより、後述する第一ボール部材15の回転軸RAは、レンズの光軸方向OAと直交する方向に延びることとなる。第一窪み部16は、四角錐状に代えて、四角錐台状に形成されていてもよい。
【0029】
レンズホルダ30の保持部33には、図6にも示されるように、レンズの光軸方向OAと平行な方向に伸びる第二窪み部34が配置されている。第二窪み部34は、光軸方向OAと平行な方向に延びるように形成されている。第二窪み部34は、光軸方向OAと平行な方向に延びるV溝状に形成されている。第二窪み部34は、第一ボール部材15に点接触する複数(本実施形態では、2つの面)の面34aを含んでいる。各第一ボール部材15は、第二窪み部34と各面34aにおいて点接触している。すなわち、第一ボール部材15と第二窪み部34とは、2点で接触している。V溝状とは、光軸方向OAに直交する断面形状が、三角形状であるものに限られず、内方に向かって先細りとなる台形形状であるものも含む。
【0030】
各第一ボール部材15は、第一窪み部16と第二窪み部34とで挟まれることにより保持されている。これにより、各第一ボール部材15は、レンズホルダ30の揺動軸を構成することとなる。この揺動軸は、レンズの光軸方向OAと平行な方向に延びている。したがって、レンズホルダ30は、レンズの光軸方向OAに移動可能であり且つ上記揺動軸周りに揺動可能に支持されることとなる。各第一ボール部材15は、第一ボール部材15の回転軸RA回りに回転可能に第一窪み部16と第二窪み部34とで保持されている。
【0031】
レンズホルダ30は、後述する圧電アクチュエータ50の摩擦部51が当接する基板37を有している。基板37は、胴部31の外側面に保持部33に近接して設けられた基板支持部39に固定されている。これにより、基板37は、レンズホルダ30の側面として実質的に機能する。基板37は、たとえば、SiC又はジルコニアなどからなる。基板37は、レンズホルダ30と一体に形成されていてもよい。
【0032】
圧電アクチュエータユニットは、図4にも示されるように、圧電アクチュエータ50及びフレキシブル基板60を有している。
【0033】
圧電アクチュエータ50は、いわゆる積層型圧電アクチュエータであって、第一ボール部材15に近接配置されており、ベース10(底部11)の角部10aに位置している。圧電アクチュエータ50は、印加された電圧値に応じて伸縮する複数(本実施形態では、4つ)の活性部A1〜A4を有している。圧電アクチュエータ50の一面側には、活性部A1〜A4の配列方向に沿って複数(本実施形態では、二つ)の摩擦部51が配置されている。
【0034】
圧電アクチュエータ50の他面側には、伸縮が生じない位置(ノードポイント)に対応して、複数(本実施形態では、4つ)の外部電極52が設けられている。各外部電極52は、ノードポイントから圧電アクチュエータ50の端部に向かって延びている。すなわち、各外部電極52は、一端部がノードポイントに位置し、他端部がノードポイントから離れて位置している。各外部電極52の他端部が、フレキシブル基板60に接続されることとなる。
【0035】
各摩擦部51は、図8にも示されているように、略半円柱形状を呈しており、レンズの光軸方向OAに隔てて配置され且つ当該光軸方向OAに直交する方向に延びている。摩擦部51は、基板37に当接することにより、レンズホルダ30の側面に間接的に当接することとなる。
【0036】
圧電アクチュエータ50は、駆動時においては2つの共振モードを有している。具体的には、圧電アクチュエータ50は、圧電アクチュエータ50の長手方向に振動する縦振動モード(第1の振動モード)と、圧電アクチュエータ50の厚み方向への曲げ振動モード(第2の振動モード)と、の重ね合わせによって振動する。
【0037】
第一内部電極とグランド内部電極と圧電体層とから構成される活性部A1、及び、第四内部電極とグランド内部電極と圧電体層とから構成される活性部A4を駆動させると、図9の(a)に示されるように、一方の摩擦部51が基板37と接触して、一方の摩擦部51と基板37との間に摩擦力が生じる。一方の摩擦部51と基板37との間に生じた摩擦力により、基板37が図9の(a)中の矢印方向に移動することとなる。
【0038】
第二内部電極とグランド内部電極と圧電体層とから構成される活性部A2、及び、第三内部電極とグランド内部電極と圧電体層とから構成される活性部A3を駆動させると、図9の(b)に示されるように、他方の摩擦部51が基板37と接触して、他方の摩擦部51と基板37との間に摩擦力が生じる。他方の摩擦部51と基板37との間に生じた摩擦力により、基板37が図9の(b)中の矢印方向に移動することとなる。
【0039】
第一内部電極に接続される外部電極52と第二内部電極に接続される外部電極52とに位相を90度ずらした電圧をそれぞれ印加して圧電アクチュエータ50を駆動させると、摩擦部51にそれぞれ位相が180度ずれた楕円運動が生じ、交互に基板37との間に摩擦力が作用して、基板37(レンズホルダ30)が移動することとなる。すなわち、圧電アクチュエータ50の摩擦部51がレンズホルダ30をレンズの光軸方向OAに沿って駆動させる。
【0040】
図9に示された例では、圧電素子の境界部分と、圧電アクチュエータ50の配列方向(レンズの光軸方向OA)の長さをLとした場合に圧電アクチュエータ50の端部から1/6L程度内側となる位置とに、3箇所のノードポイントN1,N2,N3が存在している。ノードポイントN1は、圧電素子の配列方向にも厚さ方向にも変位せず、ノードポイントN2,N3は、圧電素子の配列方向には変位するが厚さ方向には変位しない。
【0041】
各外部電極52は、中央のノードポイントN1に対応する位置、すなわち一端部で対応する内部電極と接続されている。各外部電極52の一端部は、中央のノードポイントN1において互いに離間して配置されている。
【0042】
フレキシブル基板60は、いわゆるフレキシブルプリント基板(FPC:Flexible printed circuits)であり、フィルム状の絶縁体と、絶縁体上に配置された配線部と、を有している。配線部は、各外部電極52にはんだ付け等により接続される配線を含んでいる。フレキシブル基板60(絶縁体)は、ベース10(側壁部13)の一辺に沿って配置されている。本実施形態では、フレキシブル基板60は、角部10aと角部10bとの間をわたるように配置されている。
【0043】
フレキシブル基板60は、図4にも示されているように、上記一辺に平行な方向に沿って延びる第一部分65と、当該第一部分65からレンズの光軸方向OAに沿って延びる第二部分67と、を含んでいる。フレキシブル基板60は、第二部分67が接着等により側壁部13に固定されることにより、ベース10やレンズホルダ30等に対して位置決めされる。第二部分67は、ベース10とカバー20との間に形成される間隙を通してレンズ駆動装置1の外側に引き出されている。フレキシブル基板60の第一部分65の先端領域に、圧電アクチュエータ50が実装されている。
【0044】
第一部分65の先端領域は、レンズの光軸方向OAに互いに離間するように、二股状に形成されている。第一部分65の先端領域は、その間の領域が圧電アクチュエータ50の中央のノードポイントN1に対応するように位置している。これにより、フレキシブル基板60側から見て、圧電アクチュエータ50の中央のノードポイントN1が露出することとなる。第一部分65の先端領域が二股状に形成されていることから、圧電アクチュエータ50は、中央のノードポイントN1から離れた位置で、第一部分65の先端領域に機械的に接続されることとなる。これにより、フレキシブル基板60が圧電アクチュエータ50の上述した振動を阻害するのを防ぐことができる。
【0045】
第一部分65の上記先端領域における圧電アクチュエータ50が実装される面の裏面には、当該裏面と対向するように板部材70が配置されている。すなわち、板部材70は、圧電アクチュエータ50とで、フレキシブル基板60(第一部分65の先端領域)を挟むように配置されている。板部材70は、ベース10(側壁部13)に接着などにより固定されている。板部材70は、たとえば、セラミック又はステンレス鋼などからなる。
【0046】
板部材70の、第一部分65の先端領域に対向する面、すなわちフレキシブル基板60を挟んで圧電アクチュエータ50に対向する面には、突出部70aが形成されている。突出部70aは、第一部分65の先端領域の間の領域に対応するように位置しており、フレキシブル基板60側から見て露出することとなる。突出部70aは、断面形状が略三角形を呈しており、板部材70の幅方向に沿って延びている。板部材70がベース10に固定された状態では、突出部70aは、レンズの光軸方向OAに直交する方向に沿って延びることとなる。
【0047】
板部材70の突出部70aは、圧電アクチュエータ50の中央のノードポイントN1に接着などにより固定されている。これにより、圧電アクチュエータ50は、ベース10に対する位置が規定されると共に、各摩擦部51とレンズホルダ30(基板37)との当接状態が規定されることとなる。圧電アクチュエータ50と板部材70とは、ノードポイントN1にて固定されているので、圧電アクチュエータ50と板部材70との固定が圧電アクチュエータ50の上述した振動を阻害するのを防ぐことができる。
【0048】
圧電アクチュエータ50における板部材70が接着される位置は、上述したように、圧電素子として伸縮が生じないノードポイントであることが好ましい。しかしながら、圧電アクチュエータ50と板部材70とを確実に接着するために、板部材70が接着される位置は、ノードポイントからずれた位置にわたっていてもよい。
【0049】
付勢部材は、図7にも示されているように、第二ボール部材71及びリテーナ73を有している。付勢部材は、レンズホルダ30を圧電アクチュエータ50側に回動させるように(図中R方向)、すなわち摩擦部51と基板37とが当接するように、レンズホルダ30に当接して付勢力Fを与える。第二ボール部材71及びリテーナ73は、ベース10の角部10aと隣り合う角部10bに配置されており、側壁部13とレンズホルダ30との間に位置している。
【0050】
リテーナ73は、第二ボール部材71を回転可能に支持している。リテーナ73は、基部75と支持部77とを含んでいる。基部75は、側壁部13の内側面に沿って延びており、側壁部13に接着などにより固定されている。支持部77は、基部75の一端から基部75に対して所定の角度を有するように延びており、第二ボール部材71を支持する。支持部77は、一対の第一片77aと第二片77bとを含んでいる。一対の第一片77aは、第二ボール部材71の直径よりも長い間隔を有して、レンズの光軸方向OAに沿って併置されている。第二片77bは、一対の第一片77aとで第二ボール部材71を挟持するように配置されている。
【0051】
第二ボール部材71は、リテーナ73に支持された状態で、レンズホルダ30に当接している。レンズホルダ30の胴部31の外側面には、胴部31から外側に張り出すように、第二ボール部材71と当接する当接部35が設けられている。胴部31と当接部35とは、一体に形成されている。リテーナ73は、板ばねとして機能し、支持部77が基部75に対して撓むことによりレンズホルダ30に与える上記付勢力Fを生じさせる。
【0052】
レンズ駆動装置1では、上述したように、第一ボール部材15と圧電アクチュエータ50とが同じ角部10aに配置されており、第二ボール部材71及びリテーナ73が角部10aと隣り合う角部10bに配置されている。そして、圧電アクチュエータ50がレンズホルダ30に駆動力を与える位置が、第一ボール部材15と、付勢部材(第二ボール部材71及びリテーナ73)がレンズホルダ30に付勢力Fを与える位置と、の間に設定されている。このため、圧電アクチュエータ50がレンズホルダ30に駆動力を与える位置と第一ボール部材15との間隔よりも、付勢部材(第二ボール部材71及びリテーナ73)がレンズホルダ30に付勢力Fを与える位置と第一ボール部材15との間隔が長い。
【0053】
第二ボール部材71は、たとえばステンレス鋼などからなる。リテーナ73は、たとえばステンレス鋼などからなり、ステンレス鋼をプレス成形することによって形成することができる。
【0054】
レンズ駆動装置1は、レンズホルダ30のレンズの光軸方向OAでの位置を検出するための位置検出素子80を更に備えている。位置検出素子80は、発光素子(たとえば、発光ダイオード等)及び受光素子(たとえば、フォトダイオード等)を有している。位置検出素子80は、ベース10の角部10aと対角に位置する角部10cに配置されている。側壁部13には、位置検出素子80に対応する位置に開口17が形成されている。位置検出素子80は、ベース10に接着などにより固定されている。位置検出素子80では、発光素子から出射された光が開口17を通ってレンズホルダ30の外側面に固定された反射板81に入射し、この反射板81で反射された光が再び開口17を通って受光素子に入射して、検出される。
【0055】
位置検出素子80は、フレキシブル基板83に実装されている。フレキシブル基板83は、フレキシブル基板60と同じく、FPCであり、フィルム状の絶縁体と、絶縁体上に配置された配線部と、を有している。配線部は、位置検出素子80の端子電極にはんだ付け等により接続される配線を含んでいる。位置検出素子80(受光素子)の出力信号は、フレキシブル基板83の配線部を通して不図示の制御ユニットへ送られる。制御ユニットは、既知の手法に基づいて、位置検出素子80の出力信号からレンズの光軸方向OAでの位置を求める。制御ユニットは、発光素子の駆動信号を出力し、この駆動信号はフレキシブル基板83の配線部を通して発光素子に入力される。
【0056】
以上のように、本実施形態では、付勢部材(第二ボール部材71及びリテーナ73)からレンズホルダ30に対して、レンズホルダ30を圧電アクチュエータ50側に回動させる方向(図5中、矢印R方向)に常に付勢力Fが与えられている。このため、レンズホルダ30(基板37)と圧電アクチュエータ50(摩擦部51)との当接状態が良好に保たれることとなる。そして、付勢部材(第二ボール部材71及びリテーナ73)は、圧電アクチュエータ50からレンズホルダ30への駆動力伝達経路上に位置することはない。これらの結果、圧電アクチュエータ50からの駆動力がレンズホルダ30へ効率よく伝達される。
【0057】
本実施形態では、レンズホルダ30の揺動軸を構成する各第一ボール部材15が、ベース10とレンズホルダ30とに点接触している。このため、レンズホルダ30の移動により生じる負荷を小さくすることができる。すなわち、レンズホルダ30を小さい負荷で移動させることができる。
【0058】
本実施形態では、ベース10の保持部14は、第一ボール部材15に点接触する複数の面16aを含む第一窪み部16を有し、レンズホルダ30の保持部33は、第一ボール部材15に点接触する複数の面34aを含む第二窪み部34を有している。これにより、第一窪み部16と第二窪み部34とで、第一ボール部材15を確実に保持することができる。
【0059】
本実施形態では、第一窪み部16は、第一ボール部材15毎に形成されており、第二窪み部34は、レンズの光軸方向OAと平行な方向に延びるように形成されている。これにより、第一ボール部材15の位置、すなわち圧電アクチュエータ50による駆動点に対する支点の位置が当該駆動点に対して変化しない。したがって、圧電アクチュエータ50からの駆動力を安定してレンズホルダ30へ伝達させることができる。また、第一ボール部材15の位置が変化しないため、ベース10のレンズの光軸方向OAでの厚みが厚くなるのを防ぐことができる。
【0060】
本実施形態では、第一窪み部16は、開口が矩形であり且つ内方に向かって先細りとなる四角錐状又は四角錐台状に形成されており、上記開口の対角線の一つが、レンズの光軸方向OAと平行である。
【0061】
この場合、図10の(a)及び(b)に示されるように、第一窪み部16(各面16a)と第一ボール部材15との接触点CPから第一ボール部材15の回転軸RAまでの、レンズの光軸方向OAに並ぶ二つの接触点CPを含み且つ回転軸RAに直交する平面上での最短距離(以下、負荷半径と称する。)LRが小さくなる。この結果、レンズホルダ30をより小さい負荷で移動させることができる。接触点CPは、第一ボール部材15を透視した状態で示されている。図10中の(b)は、(a)に示すXb−Xb線に沿った断面図である。
【0062】
負荷半径LRは、次式で表すことができる。
LR=(a+b1/2
「a」は、「回転軸RAを含み且つレンズの光軸方向OAに直交する面SFから接触点CPまでの光軸方向OAでの距離」である。「b」は、「レンズの光軸方向OAに並ぶ二つの接触点CPを通る直線SLと、回転軸RAを含み且つ光軸方向OAに直交する面SFと、の交点から回転軸RAまでの光軸方向OAと回転軸RAとに直交する方向での距離」である。負荷半径LRを小さくするためには、第一窪み部16の開口の形状は、レンズの光軸方向OAに平行な対角線がレンズの光軸方向OAに直交する対角線よりも長い菱形であることが好ましい。
【0063】
本実施形態では、第二窪み部34は、レンズの光軸方向OAと平行な方向に延びるV溝状に形成されている。これにより、複数の面34aを有する第二窪み部34を容易に形成することができる。
【0064】
本実施形態では、本実施形態では、圧電アクチュエータ50がレンズホルダ30に駆動力を与える位置と第一ボール部材15により構成される揺動軸との間隔よりも、付勢部材(第二ボール部材71及びリテーナ73)がレンズホルダ30に付勢力Fを与える位置と上記揺動軸との間隔が長いため、レンズホルダ30と圧電アクチュエータ50との当接状態を所望の状態にするために求められる付勢力Fが小さくてすむ。したがって、揺動軸を構成する各第一ボール部材15に作用する負荷が軽減され、各第一ボール部材15とレンズホルダ30との間の摩擦が小さくなる。この結果、レンズホルダ30を移動させるための駆動力が少なくてすみ、レンズホルダ30を駆動するための消費電力を低減できると共に、レンズ駆動装置1の長寿命化を図ることができる。
【0065】
たとえば、付勢部材がベース10における角部10bと対角に位置する角部に配置されている場合、第一ボール部材15により構成される揺動軸が、圧電アクチュエータ50がレンズホルダ30に駆動力を与える位置と、付勢部材がレンズホルダ30に付勢力Fを与える位置と、の間に位置することとなる。そして、圧電アクチュエータ50がレンズホルダ30に駆動力を与える位置と上記揺動軸との間隔が、付勢部材がレンズホルダ30に付勢力Fを与える位置と上記揺動軸との間隔よりも短い。このため、レンズホルダ30と圧電アクチュエータ50との当接状態を所望の状態にするために求められる付勢力は、上述した付勢力Fよりも大きな値に設定せざるを得ず、各第一ボール部材15に作用する負荷が大きくなってしまう。
【0066】
本実施形態では、各第一ボール部材15と圧電アクチュエータ50とは、ベース10の角部10aに配置され、第二ボール部材71及びリテーナ73が角部10aと隣り合う角部10bに配置されている。これにより、デッドスペースとなるベース10)の角部10a,10bに、第一ボール部材15、圧電アクチュエータ50、第二ボール部材71、及びリテーナ73が配置されるため、レンズ駆動装置1の小型化を容易に図ることができる。
【0067】
本実施形態では、第二ボール部材71及びリテーナ73が付勢部材を構成し、リテーナ73が、レンズホルダ30に当接する第二ボール部材71を回転可能に支持している。リテーナ73は、基部75と、第二ボール部材71を支持する支持部77と、を含んでおり、支持部77が基部75に対して撓むことによりレンズホルダ30に与える付勢力Fを生じさせている。これにより、上述した付勢力Fを与える付勢部材の構成を簡易且つ低コストにて実現することができる。また、レンズホルダ30に当接する第二ボール部材71がリテーナ73に回転可能に支持されているため、第二ボール部材71とレンズホルダ30との間に生じる摩擦が極めて小さい。したがって、第二ボール部材71がレンズホルダ30の光軸方向OAへの移動に対して抵抗となるのを防ぐことができる。
【0068】
本実施形態では、支持部77は、一対の第一片77aと第二片77bとを含んでおり、一対の第一片77aと第二片77bとで第二ボール部材71を挟持している。これにより、第二ボール部材71を回動可能に支持するリテーナ73の構成を簡易且つ低コストにて実現することができる。
【0069】
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0070】
第一窪み部16の形状は、上述した四角錐状又は四角錐台状に限られない。たとえば、第一窪み部16は、三角錐状又は三角錐台状などの四角錐状以外の多角錐状又は四角錐台状以外の多角錐台状であってもよい。各第一窪み部16は、必ずしも独立して設けられている必要はない。各第一窪み部16は、第一ボール部材15を保持する機能を失わない限り、溝などにより互いにつながっていてもよい。
【0071】
ところで、レンズホルダ30をレンズの光軸方向OAに小さい負荷で滑らかに移動させるためには、第一ボール部材15は、第一窪み部16の4つの面16aで点接触し、第一ボール部材15の回転軸RAがレンズの光軸方向OAに直交する方向に延びていることが好ましい。したがって、第一窪み部16の形状は、四角錐状又は四角錐台状であることが好ましい。なお、第一窪み部16の接触しない面を含むのであれば、四角錐状以外の多角錐状又は四角錐台状以外の多角錐台状であってもよい。
【0072】
レンズホルダ30に当接して付勢力Fを与える付勢部材の構成は、上述した板ばねとして機能するリテーナ73を用いた構成に限られることなく、コイルばねのほか、弾性変形可能な部材を用いた構成であってもよい。
【0073】
付勢部材(第二ボール部材71及びリテーナ73)は、角部10cに配置されていてもよい。ただし、この場合には、付勢部材がレンズホルダ30に付勢力Fを与える位置と第一ボール部材により構成される揺動軸との間隔が大きくなり過ぎるため、レンズホルダ30の移動に対して負荷が生じる懼れがある。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明は、携帯電話などに搭載されるカメラ用レンズを駆動するレンズ駆動装置に利用できる。
【符号の説明】
【0075】
1…レンズ駆動装置、10…ベース、10a〜10c…角部、13…側壁部、14…保持部、15…第一ボール部材、16…第一窪み部、16a…面、30…レンズホルダ、31…胴部、33…保持部、34…第二窪み部、34a…面、50…圧電アクチュエータ、71…第二ボール部材、73…リテーナ、75…基部、77…支持部、77a…第一片、77b…第二片、CP…接触点、F…付勢力、OA…レンズの光軸方向。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、
レンズを保持するためのレンズホルダと、
その中心を結ぶ線とレンズの光軸方向とが平行であり且つ前記ベースと前記レンズホルダとの間に回転可能に配置されており、前記レンズホルダの揺動軸を構成する複数の第一ボール部材と、
前記レンズホルダを前記光軸方向に移動させるように前記レンズホルダに駆動力を与えるアクチュエータと、
前記レンズホルダを前記アクチュエータ側に揺動させるように前記レンズホルダに当接して付勢力を与える付勢部材と、備え、
前記複数の第一ボール部材は、前記ベースと前記レンズホルダとに点接触していることを特徴とするレンズ駆動装置。
【請求項2】
前記ベースは、前記第一ボール部材に点接触する複数の面を含む第一窪み部を有し、
前記レンズホルダは、前記第一ボール部材に点接触する複数の面を含む第二窪み部を有していることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項3】
前記第一窪み部は、前記第一ボール部材毎に形成されており、
前記第二窪み部は、前記光軸方向と平行な方向に延びるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
前記第一窪み部は、開口が矩形であり且つ内方に向かって先細りとなる四角錐状又は四角錐台状に形成されており、
前記開口の対角線が、前記光軸方向と平行であることを特徴とする請求項3に記載のレンズ駆動装置。
【請求項5】
前記第二窪み部は、前記光軸方向と平行な方向に延びるV溝状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のレンズ駆動装置。
【請求項6】
前記アクチュエータが前記レンズホルダに駆動力を与える位置が、前記複数の第一ボール部材により構成される揺動軸と、前記付勢部材が前記レンズホルダに付勢力を与える位置と、の間に設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
【請求項7】
前記複数の第一ボール部材と前記アクチュエータとは、前記ベースの第一角部に配置され、
前記付勢部材は、前記ベースの前記第一角部と隣り合う第二角部に配置されていることを特徴とする請求項6に記載のレンズ駆動装置。
【請求項8】
前記付勢部材は、前記レンズホルダに当接する第二ボール部材と、前記第二ボール部材を回転可能に支持するリテーナと、を有しており、
前記リテーナは、基部と、前記第二ボール部材を支持する支持部と、を含んでおり、前記支持部が前記基部に対して撓むことにより前記レンズホルダに与える付勢力を生じさせることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
【請求項9】
前記支持部は、前記第二ボール部材の直径よりも長い間隔を有して配置されている一対の第一片と、前記一対の第一片とで前記第二ボール部材を挟持するように配置された第二片と、を含んでいることを特徴とする請求項8に記載のレンズ駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−68828(P2013−68828A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207830(P2011−207830)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】