説明

レンチキュラーシート、シート加工装置、プリンタ

【課題】レンチキュラーシートの角部を確実にカットさせる。
【解決手段】レンチキュラーシート10には、画像A〜Dがプリントされており、画像毎に切り分けられる。レンチキュラーシート10の各画像A〜Dの角部には、切り落とすべき部位であることを示すために表示部14a〜14pが設けられており、表示部14a〜14pには切り落としを促すためのメッセージがプリントされている。また、表示部14a〜14pは、目立つように鮮やかな色に着色されている。さらに、レンチキュラーシート10の前面、かつ、各表示部14a〜14pに対応する部位は、凹凸の無い平坦面となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒲鉾型のレンズが並べられることによって前面に凹凸が形成され、前記レンズを介して背後の画像を視認させるレンチキュラーシートや、このようなレンチキュラーシートに加工を施すシート加工装置、及び、このようなシート加工装置を備えたプリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
蒲鉾型のレンズが並べられることによって前面に凹凸が形成され、前記レンズを介して背後の画像を視認させるレンチキュラーシートが広く知られている。このようなレンチキュラーシートを用いることで、観察角度によって異なる画像を視認させることができ、立体視を可能としたり、動きのある画像を視認させることができる。
【0003】
前述のように、レンチキュラーシートは、蒲鉾型のレンズが左右方向に並べられているので、通常のプリント用紙などと比較して厚くまた硬い。このため、レンチキュラーシートの角が尖っていると、触れた際に怪我をしてしまう。
【0004】
上述のような問題を防止するために、下記特許文献1では、コーナ部を丸くカットしている。また、下記特許文献2では、危険を報知するための表示を設けている。さらに下記特許文献3に記載されているように、切り取るべき部位にその旨を表示する技術も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実願平11−004070
【特許文献2】特開平11−262123
【特許文献3】特開2006−290366
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1記載の方法では、コーナ部を丸くカットするためのカッターや、画像に合わせてカッターを駆動制御するための装置などが必要でありコストが高くなってしまうといった問題がある。
【0007】
また、上記特許文献2記載の方法では、危険を報知するだけで危険自体の除去はできない。さらに、レンチキュラーシートの前面には凹凸があるので表示を設けることが難しい。また、レンチキュラーシートは、角度によって異なる画像を視認させるものなので、レンチキュラーシートの背後に表示を設けても視認し難い。
【0008】
さらに、上記特許文献3記載の方法では、危険自体の除去を促すことも可能であるが、上記特許文献2記載の方法と同様に、レンチキュラーシートの前面には表示を設けることが難しく、また、レンチキュラーシートの背面に表示を設けても視認し難い。
【0009】
本発明は、上記背景を鑑みてなされたものであり。コストをかけず、角部の除去を確実に促せるレンチキュラーシートや、このようなレンチキュラーシートに加工を施すシート加工装置、及び、このようなシート加工装置を備えたプリンタを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のレンチキュラーシートは、レンズが並べられることによって前面に凹凸が形成され、前記レンズを介して背後の画像を視認させるレンチキュラーシートにおいて、当該レンチキュラーシートの前面、かつ、角部に設けられ、前記凹凸の無い平坦面を備えたことを特徴としている。
【0011】
前記平坦面または前記平坦面の背後に、切り落とすべき部位である旨が表示された表示部を設けてもよい。
【0012】
当該レンチキュラーシートは、背後に複数の画像がプリントされ、各画像毎に複数に切り分けられるとともに、前記平坦面は、当該レンチキュラーシートの前面、かつ、各画像の角部に設けられるものでもよい。
【0013】
また、本発明のシート加工装置は、レンズが並べられることによって前面に凹凸が形成され、前記レンズを介して背後の画像を視認させるレンチキュラーシートに対して加工を施すシート加工装置において、前記レンチキュラーシートの前面、かつ、角部に、前記凹凸の無い平坦面を形成する平坦面形成手段を備えたことを特徴としている。
【0014】
前記平坦面または前記平坦面の背後に、切り落とすべき部位である旨を表示することによって表示部を形成する表示部形成手段を設けてもよい。
【0015】
前記レンチキュラーシートは、背後に複数の画像がプリントされ、各画像毎に複数に切り分けられるとともに、前記平坦面形成手段は、当該レンチキュラーシートの前面、かつ、各画像の角部に、前記平坦面を形成するものでもよい。
【0016】
前記平坦面形成手段は、前記レンチキュラーシートを加熱して押圧することによって前記平坦面を形成するものでもよい。
【0017】
前記平坦面形成手段は、前記凹凸の凹部を埋めることによって前記平坦面を形成するものでもよい。
【0018】
前記平坦面形成手段は、前記凹凸の凹部を埋めるとともに、前記レンチキュラーシートを加熱して押圧することによって前記平坦面を形成するものでもよい。
【0019】
前記レンチキュラーシートの凹凸面と前記平坦面との境界部分の角を平滑化する平滑化手段を設けてもよい。
【0020】
また、本発明のプリンタは、上述したシート加工装置と、前記画像を前記レンチキュラーシートの背面にプリントする印画装置とを備えたことを特徴としている。
【0021】
前記印画装置は、前記平坦面または前記平坦面の背後に、切り落とすべき部位である旨を表示するものでもよい。
【0022】
前記画像のうち前記表示部近傍の画像の色を判別する色判別手段を備え、前記印画装置は、前記色判別手段によって判別された色とは補色関係をなす色で、前記平坦面または前記平坦面の背後を、着色するものでもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、レンチキュラーシートの角部に平坦面を設けたので、この部分を切り落とせばよい旨がユーザーに伝わりやすい。また、レンチキュラーシートの角部をユーザーに切り落とさせるようにしたので、装置側で角部をカットする場合と比較してコストを抑えることができる。
【0024】
また、平坦面(または平坦面の背後)に切り落とすべき部位である旨を表示した表示部を設ければ、より確実に角部の除去を促すことができる。さらに、この場合、表示部の表示を平坦面を介して観察するので視認し易い。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】レンチキュラーシートを前面側から観察した状態を示す説明図である。
【図2】レンチキュラーシートの前面に平坦面が形成されていることを示す説明図である。
【図3】プリンタの概略的な構成を示す構成図である。
【図4】押圧部の形状を示す説明図である。
【図5】凹凸面と平坦面との境界に平滑面が形成されている様子を示す説明図である。
【図6】凹凸面と平坦面との境界に平滑面が形成されている様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
初めに、本発明のレンチキュラーシートについて説明する。図1において、レンチキュラーシート10は、上下方向に長い蒲鉾型のレンズを左右方向に並べたものであり(図4参照)、PETなど透明な材料から形成されている。レンチキュラーシート10の前面には、前述したレンズにより凹凸が形成されており(図2参照)、レンチキュラーシート10の背面には、前述のレンズを介して観察した際に立体画像として視認されるように画像A〜Dがプリントされている。
【0027】
また、レンチキュラーシート10には、切り取り線12と、表示部14a〜14pとが設けられている。切り取り線12は、画像A〜Dの境界に沿って設けられており、レンチキュラーシート10を画像毎のシートに切り分ける際にハサミやカッターを入れる部位であることを指し示すものである。切り取り線12は、例えば、レンチキュラーシート10の背面にプリントされている。
【0028】
表示部14a〜14dは画像Aの4隅に、表示部14e〜hは画像Bの4隅に、表示部14i〜14lは画像Cの4隅に、表示部14m〜pは画像Dの4隅にそれぞれに設けられている。これら、表示部14a〜14pは、レンチキュラーシート10から切り落とすべき部位であることを指し示すものである。表示部14a〜14pには、切り落としを促すためのメッセージとして「危」の文字が、例えば、レンチキュラーシート10の背面にプリントされている。また、表示部14a〜14pは、目立つように鮮やかな色(原色など)に着色されている。
【0029】
さらに、図2に示すように、レンチキュラーシート10の前面、かつ、各表示部14a〜14pに対応する部位は、前述した凹凸の無い平坦面20となっている。この平坦面20は、例えば、伝熱コテなどによってレンチキュラーシート10の前面を熱しながら押圧し、前述した凹凸の凸部を溶かし潰すことによって形成される。
【0030】
このレンチキュラーシート10は、例えば、3Dカメラで撮影された画像のプリントを依頼されたカメラ店が、画像A〜D、切り取り線12、表示部14a〜14pのメッセージのプリント、表示部14a〜14pの着色、及び、平坦面20の形成を行った後、画像のプリントを依頼したユーザーにプリント料金と引き替えに提供される。ユーザーは、提供されたレンチキュラーシート10を切り取り線12に沿って画像毎に切り分けて画像毎のシートに分離した後、各シートの表示部14a〜14pを切り落とす。
【0031】
レンチキュラーシート10は、ユーザーによって画像毎のシートに切り分けられるので、カメラ店などが切断するための設備を有している必要がなく、コストを抑えることができる。また、カットの時間も節約できるので、提供までの時間を短縮できる。また、切り取り線12を設けたので、切り分ける際に便利である。さらに、表示部14a〜14pを設け、切り落とさせるようにしたので、シートの角部による怪我などを防止できる。
【0032】
また、表示部14a〜14pにメッセージをプリントしたり、表示部14a〜14pを目立つ色で着色したので、確実に切り取りを促すことができる。さらに、表示部14a〜14pに対応する位置の凹凸をなくして平坦面20としたので、メッセージが読みにくいといったこともない。また、切り落とす部分が平坦なので、切り落としが容易である。
【0033】
次に、レンチキュラーシート10に対して、画像A〜D、切り取り線12、表示部14a〜14pのメッセージのプリント、表示部14a〜14pの着色、及び、平坦面20の形成を行う本発明のプリンタについて説明を行う。
【0034】
図3に示すように、プリンタ30は、加工装置32と、印画装置34とを備えている。プリンタ30は、図示しない搬送機構によりレンチキュラーシート10を長手方向に沿って搬送し、加工装置32及び印画装置34を通過させることによって表示部14a〜14pや平坦面20を形成するとともに画像A〜Dのプリントを行う。
【0035】
加工装置32には、伝熱コテ36と、伝熱コテ36を加熱するヒータ38とこれらを駆動制御する加工制御部40が設けられている。伝熱コテ36は、上下(レンチキュラーシート10に近づく方向と遠ざかる方向)に移動自在に設けられている。加工制御部40は、伝熱コテ36をヒータ38で加熱し、レンチキュラーシート10の前面に押し当てる。これにより、レンチキュラーシート10の前面の凸部が溶け潰れて平坦面20が形成される。
【0036】
伝熱コテ36を上方から観察した図4に示すように、伝熱コテ36は、レンチキュラーシート10に押し当てられる押圧部36a〜36cを備えている。押圧部36aと押圧部36cは、レンチキュラーシート10の側部に沿う底辺とレンチキュラーシート10の幅方向中央へ向けられた頂点とを有する直角2等辺三角形状に形成されている。また、押圧部36bは、各辺がレンチキュラーシート10の搬送方向に対して45°傾けられた正方形状に形成されている。
【0037】
そして、加工制御部40は、レンチキュラーシート10の先端部分が押圧部36a〜36cの左右方向の中間の位置まで搬送された際に、ヒータ38により加熱した伝熱コテ36をレンチキュラーシート10へ向けて移動させ、押圧部36a〜36cの右半分の領域をレンチキュラーシート10に押し当てることによって、表示部14a、14b、14e、14fに対応する平坦面20を形成する。
【0038】
同様に、加工制御部40は、レンチキュラーシート10の中央部が押圧部36a〜36cの下方まで搬送された際に、押圧部36a〜36cの全部の領域をレンチキュラーシート10に押し当てることによって、表示部14c、14d、14g、14h、14i、14j、14m、14nに対応する平坦面20を形成する。さらに、加工制御部40は、レンチキュラーシート10の後端部が押圧部36a〜36c左右方向の中間の位置まで搬送された際に、押圧部36a〜36cの左半分の領域をレンチキュラーシート10に押し当てることによって、表示部14k、14l、14o、14pに対応する平坦面20形成する。
【0039】
図2に戻り、印画装置34は、周知の昇華型のインクフイルム42、インクフイルム42をレンチキュラーシート10の背面に押し当てる印画位置とレンチキュラーシート10の背面から離間された待機位置との間で移動自在のサーマルヘッド44、これら印画装置34の各部を駆動制御する印画制御部46とを備えている。印画制御部46は、サーマルヘッド44を印画位置へ移動させ、この状態でサーマルヘッド44を加熱することによりレンチキュラーシート10の背面に切り取り線12、表示部14a〜14pのメッセージ、画像A〜Dをプリントするとともに、表示部14a〜14pを着色する。
【0040】
また、印画制御部46には、表示部14a〜14pの着色の際の色を決定する色決定部48が設けられている。なお、色決定部48は、表示部14a〜14pそれぞれについて個別に色を決定するが、各表示部14a〜14pの色の決定手順は同様なので、以下では、これら表示部14a〜14pを代表して表示部14aの色の決定手順について説明を行う。
【0041】
色決定部48には、複数の色と、これら各色に対して補色となる色とが対応付けされた対応表、すなわち、色相環(図示せず)が記憶されている。そして、色決定部48は、表示部14aに対応する画像Aの左上の領域について画像解析を行い、この領域の画像の色合いが、色相環のいずれに属するかを判定し、この領域の画像の色合いと補色となる色を表示部14aの色として決定する。そして、表示部14aは、決定された色で着色される。
【0042】
同様に、表示部14b〜14pについても、各表示部14b〜14pの近傍の画像の色合いと補色となるように色が決定されて着色される。これにより、例えば、表示部が青色の空の近傍に設けられている場合は黄色に着色され、表示部が緑色の植物の近傍の設けられている場合は、ピンクに着色される。こうすることで、表示部が目立ち、切り落とす部位である旨を確実に報知できる。
【0043】
なお、プリンタ30では、表示部毎に個別に色を決定する例で説明をしたが、全ての表示部を同色で着色してもよい。この場合は、鮮やかな目立つ色(例えば、原色など)で着色することが好ましい。また、表示部の色と表示部のメッセージの色とが補色関係となるように表示部のメッセージの色を決定し、この色でメッセージをプリントしてもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、プリンタに加工装置を内蔵する例で説明をしたが、プリンタと加工装置とを別体に設けてもよい。
【0045】
さらに、上記実施形態では、印画装置を用いて切り取り線や表示部のメッセージをプリントしたり表示部を着色する例で説明をしたが、加工装置に例えばサーマルヘッドやインクフイルムなどを設け、加工装置で切り取り線や表示部のメッセージをプリントしたり表示部を着色してもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、表示部に対応する位置に平坦面を形成する例で説明をしたが、切り取り線に対応する部分にも平坦面を形成してもよい。こうすることによって、切り取り線がレンズの影響を受けずに見やすくなるとともに、凹凸が無いので切り離す際に便利である。
【0047】
さらに、上記実施形態では、レンチキュラーシートの背面側から、切り取り線や表示部のメッセージをプリントしたり着色する例で説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。レンチキュラーシートに平坦面を形成した後、この平坦面(すなわち、レンチキュラーシートの前面側)に、切り取り線や表示部のメッセージをプリントしたり着色してもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、レンチキュラーシートの前面の凸部を加熱して溶かし潰すことによって平坦面を形成する例で説明をしたが、凸部を削って平坦面を形成してもよい。また、熱や空気、光などにより硬化する透明な硬化材料(レンチキュラーシートの材料と同じ材料であることが好ましい)によりレンチキュラーシートの前面の凹部を埋めることによって平坦面を形成してもよい。もちろん、凹部を埋めることと、凸部を溶かし潰す(または削る)こととを併用して平坦面を形成してもよい。
【0049】
さらに、上記実施形態では、画像のコーナ部分を直線的に切り落とすように三角形状の表示部を設ける例で説明をしたが、表示部は、切り落とすことにより怪我を防止できればよいので、形状は上記実施形態に限定されず適宜変更できる。例えば、画像のコーナ部分を円弧状に切り落とすように表示部を設けてもよい。
【0050】
また、上記実施形態では、表示部のメッセージとして、「危」の文字をプリントする例で説明をしたが、例えば、メッセージとして「切」、「カット」、「切断」、「!」などの文字(マーク)をプリントするといったように、メッセージの内容は適宜変更できる。また、表示部にメッセージをプリントすることと、表示部を着色することとの両方を行う例で説明をしたが、これらの一方のみを行うようにしてもよい。
【0051】
さらに、上記実施形態では、レンチキュラーシートに4つの画像がプリントされている例で説明をしたが、レンチキュラーシートにプリントする画像の数は適宜変更できる。また、レンチキュラーシートの背面に画像をプリントする例で説明をしたが、画像がプリントされた画像シートをレンチキュラーシートの背面に貼り付けるようにしてもよい。もちろん、前述した画像シートに対して、切り取り線や表示部のメッセージをプリントしたり表示部の着色を行ってもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、レンチキュラーシートの角部に平坦面と表示部との両方を設ける例で説明をしたが、平坦面のみを設けてもよい。さらに、レンチキュラーシートの全ての角部に平坦面を設ける例で説明をしたが、平坦面は切り落とすべき部位に形成すればよいので、平坦面を設けない角部があってもよい。同様に、レンチキュラーシートにプリントされた画像の全ての角部に平坦面を設ける例で説明をしたが、平坦面を設けない角部があってもよい。
【0053】
また、平坦面を形成しても、凹凸面と平坦面との間の境界部が尖っていると、この部分で怪我をしてしまう恐れがある。このため、例えば、図5、図6に示すように、凹凸面50と平坦面20との境界部分をなだらかに接続する平滑面52や平坦面54を設ける平滑化処理を行ってもよい。このような平滑面は、例えば、凹凸面と平坦面との境界部分に形成された角を、溶かし潰す(または削る)ことによって形成できる。もちろん、平坦面を形成する伝熱コテに平滑面を形成する部位を一体に形成し、平坦面と同時に平滑面を形成してもよい。また、硬化性材料で凹凸面と平坦面との境界部分に形成された角を覆うことによって平滑面を形成してもよい。さらに、平滑面は、凹凸面と平坦面をなだらかに接続できればよいので、平面である必要はなく曲面であってもよい。なお、図5、6では、前述した実施形態と同様の部材については同様の符号を付して説明を省略している。
【符号の説明】
【0054】
10 レンチキュラーシート
12 切り取り線
14a〜p 表示部
20 平坦面
30 プリンタ
32 加工装置
34 印画装置
36 伝熱コテ
36a〜c 押圧部
38 ヒータ
40 加工制御部
42 インクフイルム
44 サーマルヘッド
46 印画制御部
48 色決定部
50 凹凸面
52、54 平滑面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズが並べられることによって前面に凹凸が形成され、前記レンズを介して背後の画像を視認させるレンチキュラーシートにおいて、
当該レンチキュラーシートの前面、かつ、角部に設けられ、前記凹凸の無い平坦面を備えたことを特徴とするレンチキュラーシート。
【請求項2】
前記平坦面または前記平坦面の背後に、切り落とすべき部位である旨が表示された表示部を設けたことを特徴とする請求項1記載のレンチキュラーシート。
【請求項3】
当該レンチキュラーシートは、背後に複数の画像がプリントされ、各画像毎に複数に切り分けられるとともに、
前記平坦面は、当該レンチキュラーシートの前面、かつ、各画像の角部に設けられることを特徴とする請求項1または2記載のレンチキュラーシート。
【請求項4】
レンズが並べられることによって前面に凹凸が形成され、前記レンズを介して背後の画像を視認させるレンチキュラーシートに対して加工を施すシート加工装置において、
前記レンチキュラーシートの前面、かつ、角部に、前記凹凸の無い平坦面を形成する平坦面形成手段を備えたことを特徴とするシート加工装置。
【請求項5】
前記平坦面または前記平坦面の背後に、切り落とすべき部位である旨を表示することによって表示部を形成する表示部形成手段を設けたことを特徴とする請求項4記載のシート加工装置。
【請求項6】
前記レンチキュラーシートは、背後に複数の画像がプリントされ、各画像毎に複数に切り分けられるとともに、
前記平坦面形成手段は、当該レンチキュラーシートの前面、かつ、各画像の角部に、前記平坦面を形成することを特徴とする請求項4または5記載のレンチキュラーシート。
【請求項7】
前記平坦面形成手段は、前記レンチキュラーシートを加熱して押圧することによって前記平坦面を形成することを特徴とする請求項4〜6いずれか記載のシート加工装置。
【請求項8】
前記平坦面形成手段は、前記凹凸の凹部を埋めることによって前記平坦面を形成することを特徴とする請求項4〜6いずれか記載のシート加工装置。
【請求項9】
前記平坦面形成手段は、前記凹凸の凹部を埋めるとともに、前記レンチキュラーシートを加熱して押圧することによって前記平坦面を形成することを特徴とする請求項4〜6いずれか記載のシート加工装置。
【請求項10】
前記レンチキュラーシートの凹凸面と前記平坦面との境界部分の角を平滑化する平滑化手段を設けたことを特徴とする請求項4〜9いずれか記載のシート加工装置。
【請求項11】
請求項4〜10いずれか記載のシート加工装置と、
前記画像を前記レンチキュラーシートの背面にプリントする印画装置とを備えたことを特徴とするプリンタ。
【請求項12】
前記印画装置は、前記平坦面または前記平坦面の背後に、切り落とすべき部位である旨を表示することを特徴とする請求項11記載のプリンタ。
【請求項13】
前記画像のうち前記表示部近傍の画像の色を判別する色判別手段を備え、
前記印画装置は、前記色判別手段によって判別された色とは補色関係をなす色で、前記平坦面または前記平坦面の背後を、着色することを特徴とする請求項11または12記載のプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−73216(P2013−73216A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214618(P2011−214618)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】