説明

レンチキュラープリントシート用位置決め治具

【課題】 画像が動くように見える視覚効果が得られるレンチキュラープリントシートを適切に作成すべく、プリントシートとレンチキュラーレンズとを正確に位置決めできるようにする。
【解決手段】 レンチキュラーレンズの平面部と反対側に形成された複数の凸状レンズの形状に対応し該凸状レンズを嵌合可能な溝が形成されたボード本体と、これに回動自在に閉成方向へ付勢支持されて開閉自在な鰐口状挟持部を形成するロックレバーと、プリントシートがボード本体上に載置された際、プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を確認してプリントシートとレンチキュラーレンズとの相対位置を調整するための位置確認用開口部と、を備えた位置決め用治具を用いて位置決めを行うようにしてレンチキュラープリントシートを作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンチキュラーレンズを通して画像が動いているように見える視覚効果を有するレンチキュラープリントシートに係わり、より詳細には、プリントシートとレンチキュラーレンズとの位置決め治具、位置決め方法およびレンチキュラープリントシートの作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラの普及に伴って、デジタル写真のWebサービスも広がりを見せており、一般的なプリント写真を初めとして、様々なプリント写真の提供がなされている。
そのなかで、最近は、プリント写真上にレンチキュラーレンズを貼り合わせることにより、その画像があたかも動いているように見える視覚効果を持たせたものも提供されるようになってきており、その多様化は著しいものである(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
ここで、レンチキュラー(lenticular;以下レンチキュラープリントシートと称す)とは、シート状のレンチキュラーレンズを用いて、見る角度によって絵柄が変化したり、立体感が得られたりする印刷物のことであって、数cm角の小型のものから、建物の壁面に取り付けられている広告板などの大型のものまである。
【0004】
レンチキュラーの構造は、レンチキュラー画像と呼ばれる画像の上に、表面に微細な細長いカマボコ状の凸レンズが無数に並んだシート(レンチキュラーレンズ)が配置されている。このレンチキュラーレンズは透明なプラスチック製のものが使われている。このレンチキュラーレンズを、画像を印刷した印刷物の上に貼り合わせて作られる。レンチキュラー画像は、2つ以上の画像を細長く短冊状に切り、切った画像をインターレース状に順番に並べて1枚の画像にする。そして、画像の1つの細片ごとに1つの凸レンズが載るように貼り合わせる必要がある。この貼り合わせ時に、位置がずれてしまうときれいに見ることができない。
【0005】
上述したようなレンチキュラーにより、以下の3種類の効果を得ることができる。
1、見る角度によって絵柄が変わるもの。この場合には、全く異なる複数の画像を組み合わせて使う。
2、アニメーション効果のあるもの。この場合には、少しずつ異なる画像を多数枚組み合わせる。目を動かしていくと動画を見ることができる。
3、3D効果のあるもの。この場合には、左目用と右目用の、視差が生じる2枚の画像を組み合わせる(ステレオペア)。上の2つとは違い目を動かしてみるのではなく1点から見るだけで立体感を得られる。
【0006】
なお、画像(複数枚必要)からレンチキュラーを作成するサービスが各社から提供されているほか、レンチキュラーを作成するキットが発売されているので、パソコンを用いて自分で作成することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭61−281215号公報
【特許文献2】特開昭61−249787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したようなレンチキュラープリントシートを作成する際のレンチキュラーレンズと画像の位置合わせ即ち位置決めは、従来、レンズの端面及び用紙の端面を目安に行い、実際の絵柄の変化を確認しながらレンチキュラープリントシートを作成するのが通常であった。
【0009】
そのため、作成には熟練技が必要であった。また、レンズの向きに対してレンズの端面が斜めに加工されていた場合や印刷が斜めになった場合には、レンチキュラーレンズのレンズ方向と印刷の画像方向が斜めになり、製品品質上満足のゆくものが出来ず生産性が低下するという問題点があった。
【0010】
特に、ネット或いは店頭などで一般ユーザーから注文されたオリジナルのレンチキュラーを用いたアニメーション等の商品を提供する場合においては、やり直しは利かず、品質の低い製品の提供は許されない。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、画像が動くように見える視覚効果が得られるレンチキュラープリントシートを簡単かつ適切に作成すべく、プリントシートとレンチキュラーレンズとを正確に位置決めできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このような目的に応えるために本発明(請求項1記載の発明)に係る位置決め治具は、プリントシートの画像印刷領域にレンチキュラーレンズの平面部を貼り付けて前記レンチキュラーレンズを通して画像が動いているように見えるレンチキュラープリントシートを作成すべく、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとを位置決めするための位置決め治具であって、前記レンチキュラーレンズの前記平面部と反対側に形成された複数の凸状レンズの形状に対応し該凸状レンズを嵌合可能な溝が形成されたボード本体と、該ボード本体に回動自在に支持され自由端部と前記ボード本体とで開閉自在な鰐口状挟持部を形成し前記ボード本体上に載置された前記プリントシートを保持するロックレバーと、該ロックレバーを閉成方向へ付勢する付勢部材と、前記プリントシートが前記ボード本体上に載置された際、前記プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を確認して前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整するための前記ボード本体の側部に形成された位置確認用開口部と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明(請求項2記載の発明)に係る位置決め方法は、プリントシートの画像印刷領域にレンチキュラーレンズの平面部を貼り付けて前記レンチキュラーレンズを通して画像が動いているように見えるレンチキュラープリントシートを作成すべく、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの位置決めを行う位置決め方法であって、前記レンチキュラーレンズの前記平面部と反対側に形成された複数の凸状レンズの形状に対応し該凸状レンズを嵌合可能な溝が形成されたボード本体と、該ボード本体に回動自在に支持され自由端部と前記ボード本体とで開閉自在な鰐口状挟持部を形成し前記ボード本体上に載置された前記プリントシートを保持するロックレバーと、該ロックレバーを閉成方向へ付勢する付勢部材と、前記プリントシートが前記ボード本体上に載置された際、前記プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を確認して前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整するための前記ボード本体の側部に形成された位置確認用開口部と、を備えた位置決め用治具を準備し、該位置決め用治具の前記ボード本体上に前記プリントシートを載置し、該プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を前記位置確認用開口部を介して確認して、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整する、ことを特徴とする。
【0014】
本発明(請求項3記載の発明)に係るレンチキュラープリントシートの作成方法は、プリントシートの画像印刷領域にレンチキュラーレンズの平面部を貼り付けて前記レンチキュラーレンズを通して画像が動いているように見えるレンチキュラープリントシートを作成する方法であって、前記プリントシートに画像と関連付けて予め位置決め用の印刷を形成する一方、前記レンチキュラーレンズの前記平面部と反対側に形成された複数の凸状レンズの形状に対応し該凸状レンズを嵌合可能な溝が形成されたボード本体と、該ボード本体に回動自在に支持され自由端部と前記ボード本体とで開閉自在な鰐口状挟持部を形成し前記ボード本体上に載置された前記プリントシートを保持するロックレバーと、該ロックレバーを閉成方向へ付勢する付勢部材と、前記プリントシートが前記ボード本体上に載置された際、前記プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を確認して前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整するための前記ボード本体の側部に形成された位置確認用開口部と、を備えた位置決め用治具を準備する工程と、該位置決め用治具の前記ボード本体上に前記プリントシートを載置し、前記プリントシートの位置決め用の印刷を前記位置確認用開口部を介して確認して、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整する工程と、前記ロックレバーを前記付勢部材の付勢力に抗して開成した状態の前記鰐口状挟持部に、前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整された前記プリントシートをセットした後、前記ロックレバーを閉成して前記プリントシートを保持する工程と、該保持工程により保持された状態の前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとを所定サイズにカットする工程とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明に係るプリントシートとレンチキュラーレンズとの位置決め治具、位置決め方法およびレンチキュラープリントシートの作成方法によれば、レンチキュラーレンズの平面部と反対側に形成された複数の凸状レンズの形状に対応し該凸状レンズを嵌合可能な溝が形成されたボード本体と、これに回動自在に閉成方向へ付勢支持されて開閉自在な鰐口状挟持部を形成するロックレバーと、プリントシートがボード本体上に載置された際、プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を確認してプリントシートとレンチキュラーレンズとの相対位置を調整するための位置確認用開口部と、を備えた位置決め用治具を用いて位置決めを行うようにしてレンチキュラープリントシートを作成するので、簡単な構成であるにもかかわらず、画像が動くように見える視覚効果が得られる、いわゆるアニメーション製品であるレンチキュラープリント製品を、熟練技能者を要することなくユーザーに確実に満足のゆく状態で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】(a)は、本発明に係る位置決め用治具としての位置決めボードの一実施形態を示す構成図、(b)は位置決めボードのボード本体のみを示す構成図、(c)はボード本体に取り付けられるロックレバーのみを示す構成図である。
【図2】(a)は、図1(a)の位置決めボードの側面図、(b)は、ロックレバーを操作して開成状態にして示す位置決めボードの側面図である。
【図3】本発明の一実施形態としての位置決め方法の手順(その1)を示す構成図であり、(a)は、位置決めに用いる図1(a)の位置決めボードを再掲して示す構成図、(b)は、印刷画像及びこの画像に関連付けて予め位置決め用の印刷が施されたプリントシートを示す構成図、(c)はレンチキュラーレンズを示す構成図、(d)はレンチキュラーレンズの平面部を上にして位置決めボードの溝にレンチキュラーレンズの凸状レンズ側を嵌合させた状態を示す構成図、(e)はレンチキュラーレンズと位置決めボードの溝との関係を示す要部断面図、(f)はレンチキュラーレンズの平面部上に載置したプリントシートとの関係を示す要部断面図である。
【図4】本発明の一実施形態としての位置決め方法の手順(その2)を示す構成図であり、(a)は、図3(b)のプリントシートを再掲して示す図、(b)は、図3(d)のレンチキュラーレンズがセットされたその上にプリントシートを載置しロックレバーで保持した位置決めボードを裏側から見た構成図、(c)は図4(b)の側面図、(d)及び(e)は、図4(a)にそれぞれ丸枠で示す位置決め部A,Bと位置決めボードの位置確認用開口部2bとの関係を示す要部拡大図である。
【図5】(a)は、本発明に係るレンチキュラープリントシートの構成図、(b)は本発明のレンチキュラープリントシートの作成方法により作成されたレンチキュラープリント製品を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1および図2は本発明に係る位置決め用治具の一実施形態である位置決めボード1を示す。
これらの図において、位置決めボード1は、ボード本体2と、ロックレバー4と、バネ6等から成り、ボード本体2の略2/3の面積を占める板状平面には後述するレンチキュラーレンズ9の複数の凸状レンズ9aを嵌合可能な溝2aと、この溝2aの一方の側端部に段部2cと、他方の側端部には後述する位置確認用開口部2b,2bが形成されている。なお、溝2aは、レンチキュラーレンズ9の複数の凸状レンズ9aと同ピッチで、溝の深さは凸状レンズ9aの凸部高さよりも深く設定されている。
【0018】
また、図1(b)に示すように、ボード本体2の残る略1/3の領域は、把持部2dとロックレバー係合部2eとから成り、ロックレバー係合部2eには軸穴2fが形成されている。また、ロックレバー係合部2e近傍にゴム板3が固着されている。
ロックレバー4は、図1(c)に裏返して示すように、中央が空けられた四角の枠形状とされ、操作部4bと、グリップ部4cと、その間に軸支部4aを備え、軸支部4aには軸穴4d,4dが形成されている。また、グリップ部4cにグリップ板5が固着されている。
【0019】
このロックレバー4の軸穴4d,4dの間に不図示のバネ6を介入させた状態で軸支部4aを図1(b)のロックレバー係合部2eに対して、ひっくり返して装着し、図1(a)に示すように、不図示の軸7を軸穴2f、軸穴4dに挿入し、バネ6をボード本体2に係合させると共に軸7の端部をEリング8で止着して位置決めボード1が組みあがる。
【0020】
このようにして組みあがった位置決めボード1は、図2(a)の矢印aに示すように、ロックレバー4が通常はバネ6により閉成方向へ付勢されているが、ボード本体2の把持部2dとロックレバー4の操作部4bとを掴んでバネ6の付勢力に抗して図2(b)の矢印bに示すように開成させることができる。すなわち、ボード本体2のゴム板3が固着されている部分とロックレバー4のグリップ板5が固着されたグリップ部4cとで開閉自在な鰐口状挟持部Zを形成している。そして、後述するようにこの鰐口状挟持部Zにて位置決めされたプリントシート10を固定保持するように構成されている。
【0021】
以上の構成において、本発明のプリントシートとレンチキュラーレンズとを正確に位置決めしてレンチキュラープリント製品を生産する方法は、図3〜5を参照して、以下のようにして行う。
【0022】
図3(a)は、位置決めに用いる図1(a)の位置決めボード1を再掲して示す構成図であり、図3(b)は、印刷画像及びこの画像に関連付けて予め位置決め用の印刷が施されたプリントシート10を示す構成図である。また、図3(c)はレンチキュラーレンズ9を示す構成図である。
【0023】
図3(b)に示すように、本発明に係るプリントシート10には、レンチキュラー画像と呼ばれる印刷画像10bと、位置決め用の印刷10aが施される。ここで、印刷画像10bと位置決め用の印刷10aとの位置関係は、同時印刷することで常に一定寸法が保障される。
【0024】
このようなプリントシート10に対して、図3(c)に示すレンチキュラーレンズ9を正確に位置決めして張り合わせるために、位置決めボード1が用意されるのであるが、本発明の位置決めボード1には、レンチキュラーレンズ9の凸状レンズ9aを嵌合可能な溝2aが形成されていることは前述した。
【0025】
そこで、まず図3(c)に示すレンチキュラーレンズ9を裏返しにして図3(a)の溝2aに被せる。その状態を示すのが図3(d)である。なお、図3(e)はレンチキュラーレンズ9と位置決めボード2の溝2aとの関係を示す要部断面図である。
【0026】
次に、図3(f)に示すように、このレンチキュラーレンズ9がセットされた位置決めボード1上に図3(b)に示すプリントシート10を裏返しにして載置する。その際、図2(b)に示したように、ボード本体2の把持部2dとロックレバー4の操作部4bとを掴んで鰐口状挟持部Zを開き、ここにプリントシート10の前端部を挟み込むようして縦横方向の位置あわせの見当をしつつセットした後、図2(a)に示したようにバネ6の付勢力に基づきロックレバー4を閉成させて仮の位置決めを行う。
【0027】
この場合、ロックレバー係合部2e近傍のゴム板3とグリップ部4cのグリップ板5とは共に高摩擦抵抗のゴム材からなり互いに対向する位置に設けられているから、プリントシート10をしっかり保持することが出来る。
【0028】
次に、プリントシート10が保持された位置決めボード1を裏返しして、図4(d)、(e)に拡大して示すように、プリントシート10の位置決め用の印刷10aを位置確認用開口部2bを介して確認する。そして、再びロックレバー4を操作して鰐口状挟持部Zを開きながら、プリントシート10とボード本体2延いてはレンチキュラーレンズ9との正しい位置を調整し、位置決めが決定したらロックレバー4を閉成させ位置決め作業を完了させる。
【0029】
その後、レンチキュラーレンズ9よりもはみ出したプリントシート10の周囲部分をカッタ等で切り取って図5(b)に示すようなレンチキュラープリント製品12を得ることができる。得られたレンチキュラープリント製品12は袋詰めして注文者へ発送される。
【0030】
なお、本発明は上述した実施の形態で説明した構造には限定されず、位置決めボード1やレンチキュラープリントシート11等を構成する各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得ることはいうまでもない。
【0031】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定
するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。
付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通り
である。
[付記]
<請求項1>
プリントシートの画像印刷領域にレンチキュラーレンズの平面部を貼り付けて前記レンチキュラーレンズを通して画像が動いているように見えるレンチキュラープリントシートを作成すべく、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとを位置決めするための位置決め治具であって、
前記レンチキュラーレンズの前記平面部と反対側に形成された複数の凸状レンズの形状に対応し該凸状レンズを嵌合可能な溝が形成されたボード本体と、
該ボード本体に回動自在に支持され自由端部と前記ボード本体とで開閉自在な鰐口状挟持部を形成し前記ボード本体上に載置された前記プリントシートを保持するロックレバーと、
該ロックレバーを閉成方向へ付勢する付勢部材と、
前記プリントシートが前記ボード本体上に載置された際、前記プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を確認して前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整するための前記ボード本体の側部に形成された位置確認用開口部と、
を備えたことを特徴とする位置決め用治具。
<請求項2>
プリントシートの画像印刷領域にレンチキュラーレンズの平面部を貼り付けて前記レンチキュラーレンズを通して画像が動いているように見えるレンチキュラープリントシートを作成すべく、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの位置決めを行う位置決め方法であって、
前記レンチキュラーレンズの前記平面部と反対側に形成された複数の凸状レンズの形状に対応し該凸状レンズを嵌合可能な溝が形成されたボード本体と、該ボード本体に回動自在に支持され自由端部と前記ボード本体とで開閉自在な鰐口状挟持部を形成し前記ボード本体上に載置された前記プリントシートを保持するロックレバーと、該ロックレバーを閉成方向へ付勢する付勢部材と、前記プリントシートが前記ボード本体上に載置された際、前記プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を確認して前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整するための前記ボード本体の側部に形成された位置確認用開口部と、を備えた位置決め用治具を準備し、
該位置決め用治具の前記ボード本体上に前記プリントシートを載置し、該プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を前記位置確認用開口部を介して確認して、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整する、
ことを特徴とする位置決め方法。
<請求項3>
プリントシートの画像印刷領域にレンチキュラーレンズの平面部を貼り付けて前記レンチキュラーレンズを通して画像が動いているように見えるレンチキュラープリントシートを作成する方法であって、
前記プリントシートに画像と関連付けて予め位置決め用の印刷を形成する一方、
前記レンチキュラーレンズの前記平面部と反対側に形成された複数の凸状レンズの形状に対応し該凸状レンズを嵌合可能な溝が形成されたボード本体と、該ボード本体に回動自在に支持され自由端部と前記ボード本体とで開閉自在な鰐口状挟持部を形成し前記ボード本体上に載置された前記プリントシートを保持するロックレバーと、該ロックレバーを閉成方向へ付勢する付勢部材と、前記プリントシートが前記ボード本体上に載置された際、前記プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を確認して前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整するための前記ボード本体の側部に形成された位置確認用開口部と、を備えた位置決め用治具を準備する工程と、
該位置決め用治具の前記ボード本体上に前記プリントシートを載置し、前記プリントシートの位置決め用の印刷を前記位置確認用開口部を介して確認して、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整する工程と、
前記ロックレバーを前記付勢部材の付勢力に抗して開成した状態の前記鰐口状挟持部に、前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整された前記プリントシートをセットした後、前記ロックレバーを閉成して前記プリントシートを保持する工程と、
該保持工程により保持された状態の前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとを所定サイズにカットする工程と
を具備することを特徴とするレンチキュラープリントシートの作成方法。
【符号の説明】
【0032】
1 位置決めボード
2 ボード本体
2a 溝
2b 位置確認用開口部
2c 段部
2d 把持部
2e ロックレバー係合部
2f 軸穴
3 ゴム板
4 ロックレバー
4a 軸支部
4b 操作部
4c グリップ部
4d 軸穴
5 グリップ板
6 バネ
7 軸
8 Eリング
9 レンチキュラーレンズ
9a 凸状レンズ
9b 平面部
10 プリントシート
10a 位置決め用の印刷
10b 印刷画像
11 レンチキュラープリントシート
12 レンチキュラープリント製品
A,B 位置決め部
Z 鰐口状挟持部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリントシートの画像印刷領域にレンチキュラーレンズの平面部を貼り付けて前記レンチキュラーレンズを通して画像が動いているように見えるレンチキュラープリントシートを作成すべく、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとを位置決めするための位置決め治具であって、
前記レンチキュラーレンズの前記平面部と反対側に形成された複数の凸状レンズの形状に対応し該凸状レンズを嵌合可能な溝が形成されたボード本体と、
該ボード本体に回動自在に支持され自由端部と前記ボード本体とで開閉自在な鰐口状挟持部を形成し前記ボード本体上に載置された前記プリントシートを保持するロックレバーと、
該ロックレバーを閉成方向へ付勢する付勢部材と、
前記プリントシートが前記ボード本体上に載置された際、前記プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を確認して前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整するための前記ボード本体の側部に形成された位置確認用開口部と、
を備えたことを特徴とする位置決め用治具。
【請求項2】
プリントシートの画像印刷領域にレンチキュラーレンズの平面部を貼り付けて前記レンチキュラーレンズを通して画像が動いているように見えるレンチキュラープリントシートを作成すべく、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの位置決めを行う位置決め方法であって、
前記レンチキュラーレンズの前記平面部と反対側に形成された複数の凸状レンズの形状に対応し該凸状レンズを嵌合可能な溝が形成されたボード本体と、該ボード本体に回動自在に支持され自由端部と前記ボード本体とで開閉自在な鰐口状挟持部を形成し前記ボード本体上に載置された前記プリントシートを保持するロックレバーと、該ロックレバーを閉成方向へ付勢する付勢部材と、前記プリントシートが前記ボード本体上に載置された際、前記プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を確認して前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整するための前記ボード本体の側部に形成された位置確認用開口部と、を備えた位置決め用治具を準備し、
該位置決め用治具の前記ボード本体上に前記プリントシートを載置し、該プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を前記位置確認用開口部を介して確認して、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整する、
ことを特徴とする位置決め方法。
【請求項3】
プリントシートの画像印刷領域にレンチキュラーレンズの平面部を貼り付けて前記レンチキュラーレンズを通して画像が動いているように見えるレンチキュラープリントシートを作成する方法であって、
前記プリントシートに画像と関連付けて予め位置決め用の印刷を形成する一方、
前記レンチキュラーレンズの前記平面部と反対側に形成された複数の凸状レンズの形状に対応し該凸状レンズを嵌合可能な溝が形成されたボード本体と、該ボード本体に回動自在に支持され自由端部と前記ボード本体とで開閉自在な鰐口状挟持部を形成し前記ボード本体上に載置された前記プリントシートを保持するロックレバーと、該ロックレバーを閉成方向へ付勢する付勢部材と、前記プリントシートが前記ボード本体上に載置された際、前記プリントシートに画像と関連付けて予め形成された位置決め用の印刷を確認して前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整するための前記ボード本体の側部に形成された位置確認用開口部と、を備えた位置決め用治具を準備する工程と、
該位置決め用治具の前記ボード本体上に前記プリントシートを載置し、前記プリントシートの位置決め用の印刷を前記位置確認用開口部を介して確認して、前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整する工程と、
前記ロックレバーを前記付勢部材の付勢力に抗して開成した状態の前記鰐口状挟持部に、前記レンチキュラーレンズとの相対位置を調整された前記プリントシートをセットした後、前記ロックレバーを閉成して前記プリントシートを保持する工程と、
該保持工程により保持された状態の前記プリントシートと前記レンチキュラーレンズとを所定サイズにカットする工程と
を具備することを特徴とするレンチキュラープリントシートの作成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−155255(P2012−155255A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−16210(P2011−16210)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】