レーザトリートメント装置
【課題】レーザトリートメント装置において、簡易的な装置構成でトリートメントの効率化を図る。
【解決手段】レーザトリートメント装置1では、凸レンズ24は、レーザダイオード20から放射されたレーザ光を、一旦集光しレンズの焦点位置からビーム径を徐々に拡大させてレーザ光照射口23より放出する。さらに、タッチセンサ回路28に接続された接触子25、26は、育毛対象の皮膚面42と凸レンズ24との間隔を所定の離間距離に設定し、この離間距離おいて凸レンズ24から皮膚面42にレーザ光を放出させるようにすることで、ビーム径が所定のサイズに拡大された照射スポット43を育毛対象の皮膚面42上に形成することができる。これにより、適切なエネルギ量のレーザ光が育毛対象の皮膚面42上の広い範囲にわたって照射され、育毛トリートメントの効率化が図られる。
【解決手段】レーザトリートメント装置1では、凸レンズ24は、レーザダイオード20から放射されたレーザ光を、一旦集光しレンズの焦点位置からビーム径を徐々に拡大させてレーザ光照射口23より放出する。さらに、タッチセンサ回路28に接続された接触子25、26は、育毛対象の皮膚面42と凸レンズ24との間隔を所定の離間距離に設定し、この離間距離おいて凸レンズ24から皮膚面42にレーザ光を放出させるようにすることで、ビーム径が所定のサイズに拡大された照射スポット43を育毛対象の皮膚面42上に形成することができる。これにより、適切なエネルギ量のレーザ光が育毛対象の皮膚面42上の広い範囲にわたって照射され、育毛トリートメントの効率化が図られる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光を皮膚面に照射することで、例えば育毛、脱毛、美肌、痩身などのトリートメントを行えるレーザトリートメント装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、レーザ光は、他の光に比べてエネルギ密度が高いため、生体組織に照射した場合、照射部分の温度を比較的容易に上昇させることができる。これにより、レーザ光は、生体組織の所望の部位の蛋白質の変成などを意図的に引き起こさせる光熱反応や、また、代謝機能を促進するための、いわゆる非熱反応(40°Cを超えない程度の比較的低い温度で起こる光化学反応、光磁気反応、イオン化反応などの生体反応)を誘起させることが可能である。
【0003】
レーザトリートメント装置は、レーザパワーや照射時間などを設定して人体の皮膚面へレーザ光を照射することで、育毛、脱毛、美肌、痩身などのトリートメントを実現するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
すなわち、育毛トリートメントは、エネルギ密度を比較的低く設定したレーザ光を頭皮表面に照射することで行われる。これにより、頭皮の血行が促進されて毛穴が開き、毛穴に詰まった皮脂や汚れが洗浄されることで育毛効果が得られる。一方、脱毛トリートメントは、エネルギ密度を比較的高く設定したレーザ光を体毛などの毛根に照射することで実現される。この場合、体毛などの毛母細胞の蛋白質の変成が促進されることにより、毛の成長が抑制され脱毛効果が得られる。
【0005】
また、美肌トリートメントを行う場合においては、皮膚の表皮や真皮に散在するメラニンが比較的高い温度に昇温されるようにレーザ光を照射し、光熱作用によって熱変性を引き起こさせ、アザ、シミ、ソバカスなどを除去する。さらに、痩身トリートメントを行う場合においては、交感神経と関連の深い特定のツボに比較的エネルギ密度の低いレーザ光を供給し、光化学反応、光磁気反応、イオン化反応などによる非熱作用によってツボを刺激して血行を促し、これにより細胞組織を活性化して代謝機能を高め余分な脂肪を燃焼させる。
【0006】
ここで、上述したような効果が得られる現行のレーザトリートメント装置では、脱毛用、育毛用、痩身用など用途毎に専用機として設計された単機能型の装置や、また、レーザ光のパワーや照射時間など細かい設定機能を搭載することで、脱毛、育毛、美肌、痩身といった各種トリートメントを一台の装置で実現する多機能型の装置など、様々なタイプの装置が開発されている。
【特許文献1】特開2001−252363号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、このような種々のレーザトリートメント装置においては、共通の課題がある。すなわち、トリートメントを開始してから実際にその効果が得られるまでには、トリートメントの種類に応じて格差はあるものの、ある程度の期間を要する。つまり、ユーザ側では、トリートメント効果が得られるまでの一定の期間、一日数分又は数時間かかるトリートメントを継続的に実施する必要がある。このため、レーザトリートメント装置には、トリートメント時間の短縮化が求められていると共に、またこれを簡易的な構成で実現する新たな装置開発への要請が高まっている。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、簡易的な装置構成でトリートメントの効率化を図ることができるレーザトリートメント装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係るレーザトリートメント装置は、レーザ光を放射する光源と、前記光源から放射された前記レーザ光のビーム径を拡大してトリートメント対象の皮膚面へ所定のエネルギ量のレーザ光を照射するレーザ光照射手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
この発明のレーザトリートメント装置によれば、トリートメントの対象部位へ適切なエネルギ量のレーザ光が供給されるように、光源から放射されたレーザ光のビーム径を拡大し広い範囲にわたってレーザ光を照射するので、簡易的な装置構成でトリートメントの効率化を図ることが可能である。また、この発明のレーザトリートメント装置は、光源から放射されたレーザ光のパワーを実質的に拡散してトリートメント部位に供給するので、この発明の装置は、皮膚面を比較的低い温度に昇温することが必要な育毛や痩身などを実施するトリートメント装置として好適である。
【0011】
また、本発明のレーザトリートメント装置を用いて、実際にトリートメントを行う場合には、トリートメント対象の皮膚面にビーム径を拡大して照射されるレーザ光の単位面積あたりのエネルギ量は、5mW/cm2〜50W/cm2の範囲内にあることが望ましい。ここで、単位面積あたりの上記レーザ光のエネルギ量は、光源から放射されるレーザ光の出力20mW〜5W、及びレーザ光の照射面積0.1cm2〜4.0cm2を想定した値である。
また、特に、育毛トリートメントを行う場合には、皮膚面に照射されるレーザ光の単位面積あたりのエネルギ量は、5mW/cm2〜10W/cm2の範囲内にあることが望ましい。この場合のエネルギ量は、光源の出力20mW〜2W、及び照射面積0.1cm2〜4.0cm2を想定した値である。
【0012】
また、本発明に係るレーザトリートメント装置は、前記レーザ光照射手段が、レーザ光の光路に配置された対物レンズを少なくとも備え、前記対物レンズの近傍から前記レーザ光の照射方向に突出するように設けられ、前記トリートメント対象の皮膚面の一部に接触させることにより前記対物レンズを介してその皮膚面に照射されるレーザ光のビーム径を規制する接触子と、前記接触子と前記皮膚面との接触を検出して前記光源からのレーザ光の放射/非放射を制御する手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
レーザ光のビーム径を拡大するための構成は、一般的な凸レンズや凹レンズを対物レンズに適用することで実現される。凸レンズを適用した場合、一旦レーザ光が集光しビーム径が縮小することになるが、レンズの焦点を過ぎた位置からは逆にビーム径が徐々に拡大することになる。勿論凹レンズを適用した場合、レーザ光がレンズを通過した後、ビーム径が徐々に拡大して行くことになる。
【0014】
ここで、上記接触子を通じて、トリートメント対象の皮膚面と対物レンズとの間隔を所定の離間距離に設定し、この離間距離おいて対物レンズから皮膚面にレーザ光を放出させるようにすることで、ビーム径が所定のスポットサイズに拡大されたレーザ光をトリートメント対象の皮膚面に照射することができる。これにより、適切なエネルギ量のレーザ光を広い範囲にわたって照射することが可能となり、トリートメントの処理効率を向上させることができる。なお、上記接触子を用いてレーザ光の放射/非放射を制御するこの構成は、意図しない部位にレーザ光が誤って照射されることを防止する安全装置としても機能する。
【0015】
さらに、本発明のレーザトリートメント装置は、長さの異なる複数の種類の接触子をアタッチメントとして備える装置構成、接触子の突出長を調整する機構、又は対物レンズをレーザ光の照射方向に対し進退移動させる機構を有することで、トリートメント対象の皮膚面に拡大照射されるレーザ光のスポットサイズを調整することが可能である。したがって、本発明によれば、育毛、脱毛、美肌、痩身といったトリートメントの種類に応じて、皮膚面に供給すべき適切なエネルギ量でレーザ光を照射できるので、用途に応じた最適な条件でトリートメントを実施することができる。つまり、この発明は、各種トリートメントを一台の装置で実現する多機能型のトリートメント装置を構成する場合に有用である。
【0016】
また、本発明のレーザトリートメント装置は、レーザ光照射手段としてコリメータを備えるものもある。この発明では、皮膚面に拡大照射されるレーザ光のスポットサイズを、対物レンズと皮膚面との離間距離に拘わらず、一定のサイズに固定することができる。これにより、適切なエネルギ量に設定されたレーザ光をトリートメント対象の皮膚面に効率良く供給することができる。
【発明の効果】
【0017】
このように本発明によれば、簡易的な装置構成でトリートメントの効率化を図ることが可能なレーザトリートメント装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るレーザトリートメント装置を示す斜視図、図2は、このレーザトリートメント装置が備えるレーザ供給装置を示す正面図、図3は図2のレーザ供給装置を側面からみた断面図、図4は、レーザトリートメント装置の制御系を示す機能ブロック図である。
【0019】
図1に示すように、このレーザトリートメント装置1は、ユーザが自身で、育毛トリートメントを行うためのものであって、コントローラ兼器具収容ボックス(以下、「コントロールボックス」と称する)2と、このコントロールボックス2に接続ケーブル3を通じて接続されたレーザ供給装置5とから構成される。
【0020】
コントロールボックス2の前面には、装置を操作するための案内情報や装置の動作状態などが視覚的に表示される表示パネル6と、接続ケーブル3の接続端子(プラグ)を取り付けるソケット7などが設けられている。また、コントロールボックス2には、レーザ供給装置5へ電力を供給するための電源や、レーザ供給装置5からのレーザ光の照射を制御する制御回路が内蔵されている。
【0021】
さらに、このコントロールボックス2の前面には、この装置本体の電源のオン/オフを行う電源スイッチ8と、電源のオン/オフの状態を示すLEDランプ9と、各種設定を行う設定スイッチ10と、各設定状態を視覚的に示すLEDランプ11とが設けられている。
【0022】
また、図2及び図3に示すように、レーザ供給装置5は、ユーザが手で持って育毛トリートメントを行うハンディタイプの装置である。すなわち、レーザ供給装置5は、装置の外郭を形成するケース12と、このケース12の内部に基板15を介して搭載された制御チップ16と、ケース12の全面に設けられた設定スイッチ19と、レーザ光を放射するレーザ光源としてのレーザダイオード20と、レーザダイオード20の熱を除去するヒートシンク21と、ヒートシンク21を冷却する冷却ファン17と、レーザ光の光路に配置されレーザ光照射口23からレーザ光を外部に放出する対物レンズとしての凸レンズ24とから主に構成されている。
【0023】
また、レーザ供給装置5には、レーザ光照射口23を挟むように、皮膚面とのタッチセンサとして一対の接触子25、26が突設されている。すなわち、レーザ供給装置5は、接触子25、26が共に皮膚面に接触した状態でレーザ光が照射されるように構成されている。これにより、ユーザが意図しない生体部分に誤ってレーザ光が照射されてしまうおそれがなく装置の安全性が高められている。
【0024】
設定スイッチ19は、図2に示すように、レーザトリートメント装置本体の電源をレーザ供給装置5側でオン/オフし、LEDランプ18の点灯/非点灯によりこれをユーザに報知する。また、設定スイッチ19は、本体側の設定スイッチ10とほぼ同様の機能を有しており、間欠(パルス)照射されるレーザ光のオンタイム(照射時間及びその照射サイクル)を設定するためのものである。すなわち、設定スイッチ19を1回押す度に電源オン、オンタイムの切換え、電源オフの順にモードが切換わる。この際、LEDランプ22は、設定レベル1〜6に対応して緑色点灯から緑色点滅、橙色点灯、橙色点滅、赤色点灯、赤色点滅の順に表示が切換わる。また、最後に、設定スイッチ19を例えば1.5秒以上押し続けると、電源がオフとなる。
【0025】
ここで、育毛装置として専用機であるレーザトリートメント装置1は、設定レベル1〜6が、下記に示す毛髪の残存状況及びレーザ光のオンタイムにそれぞれ対応している。すなわち、設定レベル1〜6は、順に、「毛髪の薄さがあまり目立たない:(レーザ照射時間)0.1秒×3(サイクル)」、「やや薄い:0.1秒×4」、「薄い:0.3秒×3」、「かなり薄い:0.5秒×3」、「非常に薄い:0.7秒×3」、「ほとんどない:1秒×3」といった対応関係になっている。
【0026】
ヒートシンク21は、レーザダイオード20の動作時の発熱を熱伝導によって拡散させて性能の低下を抑える。このため、ヒートシンク21は、熱伝導率のよいアルミニウム又はその合金などで鋳造され、また、表面積を増やすために複数の貫通孔を備え放熱効果が高められている。
【0027】
レーザダイオード20は、GaAs(ガリウムアルセナイド)などの化合物半導体を用いたPN接合ダイオードに直接電流を流して励起し、レーザ発振を得る。このレーザダイオード20としては、例えば波長700〜900nm、光出力20mW〜5Wのレーザ光を放射することが可能な半導体素子が適用されている。
【0028】
このようなレーザ光は、光電気反応、光磁気反応、光力学反応、光化学反応、光免疫反応、光酵素反応等を誘起させる効果があり、光生物学的活性化により生体組織の新陳代謝を促して皮膚血行を高め、また、水分や血液に吸収され難いため、優れた皮膚深部への到達性を有する。
【0029】
次に、レーザトリートメント装置1の光学制御系について説明する。
すなわち、レーザトリートメント装置1の光学制御系40は、図4に示すように、接触子25、26の皮膚面への接触を検出するタッチセンサ回路28と、レーザ光の照射パターンが記憶されたメモリ29と、レーザダイオード20を駆動してレーザ光を放射させるレーザ駆動回路30と、これらの回路を統括的に制御するCPU31と、タッチセンサ回路28及びレーザ駆動回路30とCPU31とを接続するインタフェース32などとから構成されている。
【0030】
タッチセンサ回路28は、図4及び図5に示すように、接触子25、26が皮膚に接触したときに発生する微弱な交流電圧を、それぞれ帯域フィルタ33、整流回路34、増幅器35を介して直流電圧に変換し、これを波形整形、レベル調整、オフセット調整した後、A/D変換器36、インタフェース32を介してCPU31に入力するように構成されている。なお、タッチセンサ回路28は、接点式の他、静電容量や抵抗等のインピーダンス変化を検知するものや、圧電素子によって圧力変化を検知するものでもよい。
【0031】
タッチセンサ回路28は、以上のような構成で、接触子25、26の電圧値を読み込んで所定の交流電圧が発生しているか否かを判定し、接触子25、26の両方に所定の交流電圧が発生しているとき、レーザダイオード20のレーザ駆動回路30にオン信号を出力する。このようなタッチセンサ回路28は、レーザ供給装置5に内蔵された例えば前記制御チップ16によって実現されている。
【0032】
メモリ29には、レーザダイオード20から所定の照射時間で間欠的に照射されるレーザ光の照射タイミングの設定値などを含む各種プログラムが記憶されている。レーザ駆動回路30は、CPU31の制御下でレーザダイオード20に所定の駆動電流電圧を供給し、レーザダイオード20よりレーザ光を放射させる。
【0033】
次に、本実施形態に係るレーザトリートメント装置1が備えるレーザ照射機構を図6に基づいて説明する。
レーザ光照射手段としてのレーザ照射機構41は、前述した光学制御系40と、レーザダイオード20と、凸レンズ24と、接触子25、26とで実現されており、レーザダイオード20から放射されたレーザ光のビーム径を拡大して育毛(トリートメント)対象の皮膚面へ所定のエネルギ量のレーザ光を照射する。
【0034】
すなわち、育毛対象(頭髪部分)の皮膚面42の一部に接触させて用いられる接触子25、26は、凸レンズ24の近傍からレーザ光の照射方向(図3中の凸レンズ24の左側方向)に突出するように設けられており、その先端部を皮膚面42の一部に接触させることにより凸レンズ24を介してその皮膚面42に照射されるレーザ光のビーム径(照射スポットサイズ)を規制する(定める)。また、光学制御系40を構成するタッチセンサ回路28及びレーザ駆動回路30などは、接触子25、26と皮膚面42との接触を検出してレーザダイオード20からのレーザ光の放射/非放射を制御している。
【0035】
つまり、凸レンズ24は、レーザ光を一旦集光し、レンズの焦点を過ぎた位置から逆にビーム径を徐々に拡大する。さらに、接触子25、26は、育毛対象の皮膚面42と凸レンズ24との間隔を所定の離間距離に設定し、この離間距離おいて凸レンズ24から皮膚面42にレーザ光を放出させるようにすることで、ビーム径が所定のサイズに拡大された照射スポット43を育毛対象の皮膚面42上に形成することができる。これにより、適切なエネルギ量のレーザ光が育毛対象の皮膚面42上の広い範囲にわたって照射され、育毛トリートメントの処理効率が向上することになる。
【0036】
ここで、レーザ光のエネルギ量を、下記数式、
エネルギ量(mW/cm2)=出力(mW)/照射スポット面積(cm2)
として定義すると、
上記育毛トリートメントを実施する場合においては、レーザダイオード20から放射されたレーザ光のビーム径を拡大し、育毛対象の皮膚面42に照射すべきレーザ光の単位面積あたりのエネルギ量は、5mW/cm2〜10W/cm2の範囲内にあることが好ましい。
【0037】
さらに、上記エネルギ量にレーザ照射時間を乗じたレーザ光のエネルギ密度を下記数式、
エネルギ密度(J/cm2)=出力(W)×照射時間(sec)/照射スポット面積(cm2)
として定義すると、
上述した育毛トリートメントを実施する場合には、育毛対象の皮膚面42に供給すべきレーザ光のエネルギ密度は、5mJ/cm2〜10J/cm2の範囲内にあることが好ましい。
ここで、レーザ光の上記エネルギ密度は、レーザダイオード20から放射されるレーザ光の出力20mW〜2W、皮膚面へのレーザ光の照射時間0.1sec〜3sec、及びレーザ光の照射面積0.1cm2〜4.0cm2を想定した値である。
【0038】
なお、本実施形態のレーザトリートメント装置1の構成として、長さの異なる複数の種類の接触子をアタッチメントとして備えるようにしてもよい。例えば、図7に示すように、接触子25、26より全長の長い接触子45、46を装着することで、皮膚面42上にビーム径がさらに拡大された照射スポット47を形成することができる。
【0039】
すなわち、長さの異なる複数の種類の接触子をアタッチメントとして備えることで、皮膚面42に拡大照射されるレーザ光のスポットサイズを調整することが可能となる。これにより、例えば、育毛用、脱毛用、美肌用、痩身用など、トリートメントの種類に応じた長さの接触子をアタッチメントとして予め用意しておくことで、皮膚面42に供給すべき適切なエネルギ量でレーザ光を照射でき、用途に応じた最適な条件でトリートメントを実施することができる。したがって、アタッチメントタイプのこのような接触子は、各種トリートメントを一台の装置で実現する多機能型のレーザトリートメント装置を構成する場合に有用である。
【0040】
また、勿論、レーザ光のビーム径を拡大させるレンズとして、図8に示すように、凹レンズ49を適用してもよい。また、図9に示すように、凹レンズ49と凸レンズ50とを組み合わせてコリメータ51を構成し、これをレーザ照射機構に適用してもよい。この場合、皮膚面42上にレーザ光が拡大照射されて形成される照射スポット43のサイズが、凸レンズ50と皮膚面42との離間距離に拘わらず、一定のサイズに固定される。これにより、上述したような接触子を用いることなく、適切なエネルギ量に設定されたレーザ光を育毛対象の皮膚面42に効率良く供給することができる。
【0041】
既述したように、本実施形態のレーザトリートメント装置1によれば、育毛の対象部位へ適切なエネルギ量のレーザ光が供給されるように、光源から放射されたレーザ光のビーム径を拡大し広い範囲にわたってレーザ光を照射するので、簡易的な装置構成で育毛トリートメントの処理効率を向上させることができる。
【0042】
以上、本発明を各実施の形態により具体的に説明したが、本発明は前記実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。上述した実施形態のレーザトリートメント装置は、育毛装置であったが、勿論、美肌を行うための装置、ツボの刺激による痩身などを行う装置、又は脱毛装置などとしても本発明のレーザトリートメント装置を適用することが可能である。
【0043】
また、上記実施形態のレーザトリートメント装置1では、光学制御系40がレーザ光を間欠(パルス)照射するように構成されていたが、レーザダイオードなどを適宜選択することで、レーザ光が連続照射されるように光学制御系を構成してもよい。
【0044】
さらに、接触子の突出長を調整する機構や、凸レンズ24、凹レンズ49などの対物レンズをレーザ光の照射方向に対し進退移動させる機構をレーザ供給装置5に搭載してもよい。この場合、皮膚面に拡大照射されるレーザ光のスポットサイズを容易に変更でき、レーザ光の照射スポットのエネルギ量を調整することができる。
【0045】
また、図10ないし図12に示すように、レーザダイオード20から放射されたレーザ光のビーム径を拡大してトリートメント対象の皮膚面へ所定のエネルギ量のレーザ光を照射するレーザ光照射手段の一部品として拡散キャップ71を適用し、これによりレーザ照射機構70を構成してもよい。ここで、図10は、この拡散キャップ71を示す斜視図、図11は、拡散キャップ71を、レーザトリートメント装置65のヘッド部64へ装着する側からみた底面図、図12は、レーザトリートメント装置65のヘッド部64へ拡散キャップ71が装着された状態を示す断面図である。
【0046】
詳細には、上記図10ないし図12に示すように、拡散キャップ71は、先端部及び基端部をそれぞれ開口させ内部を中空とした略円錐形状に形成されている。先端部の開口は、レーザ光照射口52として機能する。基端部の開口の縁部には、例えば一対の爪部56、57が基端側に突出するように形成されている。爪部56、57は、ヘッド部64の基端側に設けられた爪係合部67、68と係合するように構成されており、爪部56、57と爪係合部67、68との係合状態では、図12に示すように、ヘッド部64が覆われるように拡散キャップ71が装着された状態となる。なお、レーザトリートメント装置65の例えば動作モードを可視的に示すLEDの表示色などをユーザが容易に把握できるように、拡散キャップ71の本体部分55は、例えばアクリルなどの光透過性(透光性)を有する材料で形成されている。
【0047】
また、上記レーザトリートメント装置65は、拡散キャップ71の非装着状態においては、ヘッド部64の先端側に突出する導電性の3つの接触子59、60(うち一つは図示省略)が、皮膚面に接触すると、レーザダイオード20が駆動され、凸レンズ62を介して前方の皮膚面にレーザ光が照射されるように構成されている。ここで、拡散キャップ71の内側のレーザ光照射口52の周縁部には、この拡散キャップ71の先端部側から、基端部側に向けて突出する導電性の接触子延長部53a、53b、53cが設けられている。また、接触子延長部53a、53b、53cの各端部は、レーザ光照射口52の周縁部を包囲し且つ拡散キャップ71の最先端部に設けられた導電性の円環状接触部54と電気的に接続されている。また、ヘッド部64の先端に設けられた3つの接触子59、60は、伸縮自在に構成されているとともに、ばね力などによって自身が突出する方向に絶えず付勢されている。この付勢力によって、拡散キャップ71の装着状態においては、ヘッド部64先端の3つの接触子59、60と接触子延長部53a、53b、53cの端部との接続信頼性の向上が図られている。このような構成により、拡散キャップ71の装着状態では、円環状接触部54が皮膚面に接触すると、皮膚面61にレーザ光が照射されることになる。
【0048】
すなわち、レーザトリートメント装置65のヘッド部64に拡散キャップ71が装着された状態では、図12に示すように、接触子延長部53a、53b、53cにより接触子59、60の長さが、実質的に延長されることになり、これにより、円環状接触部54が皮膚面61に接触すると、ビーム径が拡大された(レーザ光が放散された)照射スポット52が皮膚面61上に形成されることになる。したがって、このような拡散キャップ71の装着/非装着(照射スポット52の拡大/縮小)を選択することで、レーザ光のエネルギ密度の調整や、皮膚面に施すことの可能なトリートメントの処理面積の調整を容易に行うことができる。
【0049】
また、拡散キャップ71の円環状接触部54に改良を加え、レーザ光照射口52の周縁部を周回する方向に、絶縁部分をそれぞれ介在させ、導電部分を3つに分断させた構成としてもよい。つまり、レーザトリートメント装置65側の3つの接触子59、60(一つは図示省略)に対応させる3箇所に導電部分を分断して設けることで、拡散キャップを適用した場合でも、3点式のタッチセンサを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態に係るレーザトリートメント装置を概略的に示す図である。
【図2】図1のレーザトリートメント装置が備えるレーザ供給装置を示す正面図である。
【図3】図2のレーザ供給装置を側面からみた断面図である。
【図4】図1のレーザトリートメント装置の光学制御系を示す機能ブロック図である。
【図5】図4の光学制御系のタッチセンサ回路を示す機能ブロック図である。
【図6】図2のレーザ供給装置が備えるレーザ照射機構を詳細に示す図である。
【図7】図6の機構と構造の異なるレーザ照射機構を詳細に示す図である。
【図8】図6及び図7の機構と構造の異なるレーザ照射機構を詳細に示す図である。
【図9】図6ないし図8の機構と構造の異なるレーザ照射機構を詳細に示す図である。
【図10】図6ないし図9の機構と構造の異なるレーザ照射機構を構成するための部品である拡散キャップを示す斜視図である。
【図11】図10の拡散キャップを、レーザトリートメント装置のヘッド部へ装着する側からみた底面図である。
【図12】図10の拡散キャップが、レーザトリートメント装置のヘッド部へ装着された状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1,65…レーザトリートメント装置、2…コントローラ兼器具収容ボックス(コントロールボックス)、5…レーザ供給装置、10,19…設定スイッチ、20…レーザダイオード、23,52…レーザ光照射口、24,50,62…凸レンズ、25,26,59,60…接触子、28…タッチセンサ回路、30…レーザ駆動回路、31…CPU、40…光学制御系、41,50…レーザ照射機構、42,61…皮膚面、43,47,58…照射スポット、49…凹レンズ、51…コリメータ、53a、53b、53c…接触子延長部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光を皮膚面に照射することで、例えば育毛、脱毛、美肌、痩身などのトリートメントを行えるレーザトリートメント装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、レーザ光は、他の光に比べてエネルギ密度が高いため、生体組織に照射した場合、照射部分の温度を比較的容易に上昇させることができる。これにより、レーザ光は、生体組織の所望の部位の蛋白質の変成などを意図的に引き起こさせる光熱反応や、また、代謝機能を促進するための、いわゆる非熱反応(40°Cを超えない程度の比較的低い温度で起こる光化学反応、光磁気反応、イオン化反応などの生体反応)を誘起させることが可能である。
【0003】
レーザトリートメント装置は、レーザパワーや照射時間などを設定して人体の皮膚面へレーザ光を照射することで、育毛、脱毛、美肌、痩身などのトリートメントを実現するものである(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
すなわち、育毛トリートメントは、エネルギ密度を比較的低く設定したレーザ光を頭皮表面に照射することで行われる。これにより、頭皮の血行が促進されて毛穴が開き、毛穴に詰まった皮脂や汚れが洗浄されることで育毛効果が得られる。一方、脱毛トリートメントは、エネルギ密度を比較的高く設定したレーザ光を体毛などの毛根に照射することで実現される。この場合、体毛などの毛母細胞の蛋白質の変成が促進されることにより、毛の成長が抑制され脱毛効果が得られる。
【0005】
また、美肌トリートメントを行う場合においては、皮膚の表皮や真皮に散在するメラニンが比較的高い温度に昇温されるようにレーザ光を照射し、光熱作用によって熱変性を引き起こさせ、アザ、シミ、ソバカスなどを除去する。さらに、痩身トリートメントを行う場合においては、交感神経と関連の深い特定のツボに比較的エネルギ密度の低いレーザ光を供給し、光化学反応、光磁気反応、イオン化反応などによる非熱作用によってツボを刺激して血行を促し、これにより細胞組織を活性化して代謝機能を高め余分な脂肪を燃焼させる。
【0006】
ここで、上述したような効果が得られる現行のレーザトリートメント装置では、脱毛用、育毛用、痩身用など用途毎に専用機として設計された単機能型の装置や、また、レーザ光のパワーや照射時間など細かい設定機能を搭載することで、脱毛、育毛、美肌、痩身といった各種トリートメントを一台の装置で実現する多機能型の装置など、様々なタイプの装置が開発されている。
【特許文献1】特開2001−252363号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、このような種々のレーザトリートメント装置においては、共通の課題がある。すなわち、トリートメントを開始してから実際にその効果が得られるまでには、トリートメントの種類に応じて格差はあるものの、ある程度の期間を要する。つまり、ユーザ側では、トリートメント効果が得られるまでの一定の期間、一日数分又は数時間かかるトリートメントを継続的に実施する必要がある。このため、レーザトリートメント装置には、トリートメント時間の短縮化が求められていると共に、またこれを簡易的な構成で実現する新たな装置開発への要請が高まっている。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、簡易的な装置構成でトリートメントの効率化を図ることができるレーザトリートメント装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係るレーザトリートメント装置は、レーザ光を放射する光源と、前記光源から放射された前記レーザ光のビーム径を拡大してトリートメント対象の皮膚面へ所定のエネルギ量のレーザ光を照射するレーザ光照射手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
この発明のレーザトリートメント装置によれば、トリートメントの対象部位へ適切なエネルギ量のレーザ光が供給されるように、光源から放射されたレーザ光のビーム径を拡大し広い範囲にわたってレーザ光を照射するので、簡易的な装置構成でトリートメントの効率化を図ることが可能である。また、この発明のレーザトリートメント装置は、光源から放射されたレーザ光のパワーを実質的に拡散してトリートメント部位に供給するので、この発明の装置は、皮膚面を比較的低い温度に昇温することが必要な育毛や痩身などを実施するトリートメント装置として好適である。
【0011】
また、本発明のレーザトリートメント装置を用いて、実際にトリートメントを行う場合には、トリートメント対象の皮膚面にビーム径を拡大して照射されるレーザ光の単位面積あたりのエネルギ量は、5mW/cm2〜50W/cm2の範囲内にあることが望ましい。ここで、単位面積あたりの上記レーザ光のエネルギ量は、光源から放射されるレーザ光の出力20mW〜5W、及びレーザ光の照射面積0.1cm2〜4.0cm2を想定した値である。
また、特に、育毛トリートメントを行う場合には、皮膚面に照射されるレーザ光の単位面積あたりのエネルギ量は、5mW/cm2〜10W/cm2の範囲内にあることが望ましい。この場合のエネルギ量は、光源の出力20mW〜2W、及び照射面積0.1cm2〜4.0cm2を想定した値である。
【0012】
また、本発明に係るレーザトリートメント装置は、前記レーザ光照射手段が、レーザ光の光路に配置された対物レンズを少なくとも備え、前記対物レンズの近傍から前記レーザ光の照射方向に突出するように設けられ、前記トリートメント対象の皮膚面の一部に接触させることにより前記対物レンズを介してその皮膚面に照射されるレーザ光のビーム径を規制する接触子と、前記接触子と前記皮膚面との接触を検出して前記光源からのレーザ光の放射/非放射を制御する手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
レーザ光のビーム径を拡大するための構成は、一般的な凸レンズや凹レンズを対物レンズに適用することで実現される。凸レンズを適用した場合、一旦レーザ光が集光しビーム径が縮小することになるが、レンズの焦点を過ぎた位置からは逆にビーム径が徐々に拡大することになる。勿論凹レンズを適用した場合、レーザ光がレンズを通過した後、ビーム径が徐々に拡大して行くことになる。
【0014】
ここで、上記接触子を通じて、トリートメント対象の皮膚面と対物レンズとの間隔を所定の離間距離に設定し、この離間距離おいて対物レンズから皮膚面にレーザ光を放出させるようにすることで、ビーム径が所定のスポットサイズに拡大されたレーザ光をトリートメント対象の皮膚面に照射することができる。これにより、適切なエネルギ量のレーザ光を広い範囲にわたって照射することが可能となり、トリートメントの処理効率を向上させることができる。なお、上記接触子を用いてレーザ光の放射/非放射を制御するこの構成は、意図しない部位にレーザ光が誤って照射されることを防止する安全装置としても機能する。
【0015】
さらに、本発明のレーザトリートメント装置は、長さの異なる複数の種類の接触子をアタッチメントとして備える装置構成、接触子の突出長を調整する機構、又は対物レンズをレーザ光の照射方向に対し進退移動させる機構を有することで、トリートメント対象の皮膚面に拡大照射されるレーザ光のスポットサイズを調整することが可能である。したがって、本発明によれば、育毛、脱毛、美肌、痩身といったトリートメントの種類に応じて、皮膚面に供給すべき適切なエネルギ量でレーザ光を照射できるので、用途に応じた最適な条件でトリートメントを実施することができる。つまり、この発明は、各種トリートメントを一台の装置で実現する多機能型のトリートメント装置を構成する場合に有用である。
【0016】
また、本発明のレーザトリートメント装置は、レーザ光照射手段としてコリメータを備えるものもある。この発明では、皮膚面に拡大照射されるレーザ光のスポットサイズを、対物レンズと皮膚面との離間距離に拘わらず、一定のサイズに固定することができる。これにより、適切なエネルギ量に設定されたレーザ光をトリートメント対象の皮膚面に効率良く供給することができる。
【発明の効果】
【0017】
このように本発明によれば、簡易的な装置構成でトリートメントの効率化を図ることが可能なレーザトリートメント装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るレーザトリートメント装置を示す斜視図、図2は、このレーザトリートメント装置が備えるレーザ供給装置を示す正面図、図3は図2のレーザ供給装置を側面からみた断面図、図4は、レーザトリートメント装置の制御系を示す機能ブロック図である。
【0019】
図1に示すように、このレーザトリートメント装置1は、ユーザが自身で、育毛トリートメントを行うためのものであって、コントローラ兼器具収容ボックス(以下、「コントロールボックス」と称する)2と、このコントロールボックス2に接続ケーブル3を通じて接続されたレーザ供給装置5とから構成される。
【0020】
コントロールボックス2の前面には、装置を操作するための案内情報や装置の動作状態などが視覚的に表示される表示パネル6と、接続ケーブル3の接続端子(プラグ)を取り付けるソケット7などが設けられている。また、コントロールボックス2には、レーザ供給装置5へ電力を供給するための電源や、レーザ供給装置5からのレーザ光の照射を制御する制御回路が内蔵されている。
【0021】
さらに、このコントロールボックス2の前面には、この装置本体の電源のオン/オフを行う電源スイッチ8と、電源のオン/オフの状態を示すLEDランプ9と、各種設定を行う設定スイッチ10と、各設定状態を視覚的に示すLEDランプ11とが設けられている。
【0022】
また、図2及び図3に示すように、レーザ供給装置5は、ユーザが手で持って育毛トリートメントを行うハンディタイプの装置である。すなわち、レーザ供給装置5は、装置の外郭を形成するケース12と、このケース12の内部に基板15を介して搭載された制御チップ16と、ケース12の全面に設けられた設定スイッチ19と、レーザ光を放射するレーザ光源としてのレーザダイオード20と、レーザダイオード20の熱を除去するヒートシンク21と、ヒートシンク21を冷却する冷却ファン17と、レーザ光の光路に配置されレーザ光照射口23からレーザ光を外部に放出する対物レンズとしての凸レンズ24とから主に構成されている。
【0023】
また、レーザ供給装置5には、レーザ光照射口23を挟むように、皮膚面とのタッチセンサとして一対の接触子25、26が突設されている。すなわち、レーザ供給装置5は、接触子25、26が共に皮膚面に接触した状態でレーザ光が照射されるように構成されている。これにより、ユーザが意図しない生体部分に誤ってレーザ光が照射されてしまうおそれがなく装置の安全性が高められている。
【0024】
設定スイッチ19は、図2に示すように、レーザトリートメント装置本体の電源をレーザ供給装置5側でオン/オフし、LEDランプ18の点灯/非点灯によりこれをユーザに報知する。また、設定スイッチ19は、本体側の設定スイッチ10とほぼ同様の機能を有しており、間欠(パルス)照射されるレーザ光のオンタイム(照射時間及びその照射サイクル)を設定するためのものである。すなわち、設定スイッチ19を1回押す度に電源オン、オンタイムの切換え、電源オフの順にモードが切換わる。この際、LEDランプ22は、設定レベル1〜6に対応して緑色点灯から緑色点滅、橙色点灯、橙色点滅、赤色点灯、赤色点滅の順に表示が切換わる。また、最後に、設定スイッチ19を例えば1.5秒以上押し続けると、電源がオフとなる。
【0025】
ここで、育毛装置として専用機であるレーザトリートメント装置1は、設定レベル1〜6が、下記に示す毛髪の残存状況及びレーザ光のオンタイムにそれぞれ対応している。すなわち、設定レベル1〜6は、順に、「毛髪の薄さがあまり目立たない:(レーザ照射時間)0.1秒×3(サイクル)」、「やや薄い:0.1秒×4」、「薄い:0.3秒×3」、「かなり薄い:0.5秒×3」、「非常に薄い:0.7秒×3」、「ほとんどない:1秒×3」といった対応関係になっている。
【0026】
ヒートシンク21は、レーザダイオード20の動作時の発熱を熱伝導によって拡散させて性能の低下を抑える。このため、ヒートシンク21は、熱伝導率のよいアルミニウム又はその合金などで鋳造され、また、表面積を増やすために複数の貫通孔を備え放熱効果が高められている。
【0027】
レーザダイオード20は、GaAs(ガリウムアルセナイド)などの化合物半導体を用いたPN接合ダイオードに直接電流を流して励起し、レーザ発振を得る。このレーザダイオード20としては、例えば波長700〜900nm、光出力20mW〜5Wのレーザ光を放射することが可能な半導体素子が適用されている。
【0028】
このようなレーザ光は、光電気反応、光磁気反応、光力学反応、光化学反応、光免疫反応、光酵素反応等を誘起させる効果があり、光生物学的活性化により生体組織の新陳代謝を促して皮膚血行を高め、また、水分や血液に吸収され難いため、優れた皮膚深部への到達性を有する。
【0029】
次に、レーザトリートメント装置1の光学制御系について説明する。
すなわち、レーザトリートメント装置1の光学制御系40は、図4に示すように、接触子25、26の皮膚面への接触を検出するタッチセンサ回路28と、レーザ光の照射パターンが記憶されたメモリ29と、レーザダイオード20を駆動してレーザ光を放射させるレーザ駆動回路30と、これらの回路を統括的に制御するCPU31と、タッチセンサ回路28及びレーザ駆動回路30とCPU31とを接続するインタフェース32などとから構成されている。
【0030】
タッチセンサ回路28は、図4及び図5に示すように、接触子25、26が皮膚に接触したときに発生する微弱な交流電圧を、それぞれ帯域フィルタ33、整流回路34、増幅器35を介して直流電圧に変換し、これを波形整形、レベル調整、オフセット調整した後、A/D変換器36、インタフェース32を介してCPU31に入力するように構成されている。なお、タッチセンサ回路28は、接点式の他、静電容量や抵抗等のインピーダンス変化を検知するものや、圧電素子によって圧力変化を検知するものでもよい。
【0031】
タッチセンサ回路28は、以上のような構成で、接触子25、26の電圧値を読み込んで所定の交流電圧が発生しているか否かを判定し、接触子25、26の両方に所定の交流電圧が発生しているとき、レーザダイオード20のレーザ駆動回路30にオン信号を出力する。このようなタッチセンサ回路28は、レーザ供給装置5に内蔵された例えば前記制御チップ16によって実現されている。
【0032】
メモリ29には、レーザダイオード20から所定の照射時間で間欠的に照射されるレーザ光の照射タイミングの設定値などを含む各種プログラムが記憶されている。レーザ駆動回路30は、CPU31の制御下でレーザダイオード20に所定の駆動電流電圧を供給し、レーザダイオード20よりレーザ光を放射させる。
【0033】
次に、本実施形態に係るレーザトリートメント装置1が備えるレーザ照射機構を図6に基づいて説明する。
レーザ光照射手段としてのレーザ照射機構41は、前述した光学制御系40と、レーザダイオード20と、凸レンズ24と、接触子25、26とで実現されており、レーザダイオード20から放射されたレーザ光のビーム径を拡大して育毛(トリートメント)対象の皮膚面へ所定のエネルギ量のレーザ光を照射する。
【0034】
すなわち、育毛対象(頭髪部分)の皮膚面42の一部に接触させて用いられる接触子25、26は、凸レンズ24の近傍からレーザ光の照射方向(図3中の凸レンズ24の左側方向)に突出するように設けられており、その先端部を皮膚面42の一部に接触させることにより凸レンズ24を介してその皮膚面42に照射されるレーザ光のビーム径(照射スポットサイズ)を規制する(定める)。また、光学制御系40を構成するタッチセンサ回路28及びレーザ駆動回路30などは、接触子25、26と皮膚面42との接触を検出してレーザダイオード20からのレーザ光の放射/非放射を制御している。
【0035】
つまり、凸レンズ24は、レーザ光を一旦集光し、レンズの焦点を過ぎた位置から逆にビーム径を徐々に拡大する。さらに、接触子25、26は、育毛対象の皮膚面42と凸レンズ24との間隔を所定の離間距離に設定し、この離間距離おいて凸レンズ24から皮膚面42にレーザ光を放出させるようにすることで、ビーム径が所定のサイズに拡大された照射スポット43を育毛対象の皮膚面42上に形成することができる。これにより、適切なエネルギ量のレーザ光が育毛対象の皮膚面42上の広い範囲にわたって照射され、育毛トリートメントの処理効率が向上することになる。
【0036】
ここで、レーザ光のエネルギ量を、下記数式、
エネルギ量(mW/cm2)=出力(mW)/照射スポット面積(cm2)
として定義すると、
上記育毛トリートメントを実施する場合においては、レーザダイオード20から放射されたレーザ光のビーム径を拡大し、育毛対象の皮膚面42に照射すべきレーザ光の単位面積あたりのエネルギ量は、5mW/cm2〜10W/cm2の範囲内にあることが好ましい。
【0037】
さらに、上記エネルギ量にレーザ照射時間を乗じたレーザ光のエネルギ密度を下記数式、
エネルギ密度(J/cm2)=出力(W)×照射時間(sec)/照射スポット面積(cm2)
として定義すると、
上述した育毛トリートメントを実施する場合には、育毛対象の皮膚面42に供給すべきレーザ光のエネルギ密度は、5mJ/cm2〜10J/cm2の範囲内にあることが好ましい。
ここで、レーザ光の上記エネルギ密度は、レーザダイオード20から放射されるレーザ光の出力20mW〜2W、皮膚面へのレーザ光の照射時間0.1sec〜3sec、及びレーザ光の照射面積0.1cm2〜4.0cm2を想定した値である。
【0038】
なお、本実施形態のレーザトリートメント装置1の構成として、長さの異なる複数の種類の接触子をアタッチメントとして備えるようにしてもよい。例えば、図7に示すように、接触子25、26より全長の長い接触子45、46を装着することで、皮膚面42上にビーム径がさらに拡大された照射スポット47を形成することができる。
【0039】
すなわち、長さの異なる複数の種類の接触子をアタッチメントとして備えることで、皮膚面42に拡大照射されるレーザ光のスポットサイズを調整することが可能となる。これにより、例えば、育毛用、脱毛用、美肌用、痩身用など、トリートメントの種類に応じた長さの接触子をアタッチメントとして予め用意しておくことで、皮膚面42に供給すべき適切なエネルギ量でレーザ光を照射でき、用途に応じた最適な条件でトリートメントを実施することができる。したがって、アタッチメントタイプのこのような接触子は、各種トリートメントを一台の装置で実現する多機能型のレーザトリートメント装置を構成する場合に有用である。
【0040】
また、勿論、レーザ光のビーム径を拡大させるレンズとして、図8に示すように、凹レンズ49を適用してもよい。また、図9に示すように、凹レンズ49と凸レンズ50とを組み合わせてコリメータ51を構成し、これをレーザ照射機構に適用してもよい。この場合、皮膚面42上にレーザ光が拡大照射されて形成される照射スポット43のサイズが、凸レンズ50と皮膚面42との離間距離に拘わらず、一定のサイズに固定される。これにより、上述したような接触子を用いることなく、適切なエネルギ量に設定されたレーザ光を育毛対象の皮膚面42に効率良く供給することができる。
【0041】
既述したように、本実施形態のレーザトリートメント装置1によれば、育毛の対象部位へ適切なエネルギ量のレーザ光が供給されるように、光源から放射されたレーザ光のビーム径を拡大し広い範囲にわたってレーザ光を照射するので、簡易的な装置構成で育毛トリートメントの処理効率を向上させることができる。
【0042】
以上、本発明を各実施の形態により具体的に説明したが、本発明は前記実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。上述した実施形態のレーザトリートメント装置は、育毛装置であったが、勿論、美肌を行うための装置、ツボの刺激による痩身などを行う装置、又は脱毛装置などとしても本発明のレーザトリートメント装置を適用することが可能である。
【0043】
また、上記実施形態のレーザトリートメント装置1では、光学制御系40がレーザ光を間欠(パルス)照射するように構成されていたが、レーザダイオードなどを適宜選択することで、レーザ光が連続照射されるように光学制御系を構成してもよい。
【0044】
さらに、接触子の突出長を調整する機構や、凸レンズ24、凹レンズ49などの対物レンズをレーザ光の照射方向に対し進退移動させる機構をレーザ供給装置5に搭載してもよい。この場合、皮膚面に拡大照射されるレーザ光のスポットサイズを容易に変更でき、レーザ光の照射スポットのエネルギ量を調整することができる。
【0045】
また、図10ないし図12に示すように、レーザダイオード20から放射されたレーザ光のビーム径を拡大してトリートメント対象の皮膚面へ所定のエネルギ量のレーザ光を照射するレーザ光照射手段の一部品として拡散キャップ71を適用し、これによりレーザ照射機構70を構成してもよい。ここで、図10は、この拡散キャップ71を示す斜視図、図11は、拡散キャップ71を、レーザトリートメント装置65のヘッド部64へ装着する側からみた底面図、図12は、レーザトリートメント装置65のヘッド部64へ拡散キャップ71が装着された状態を示す断面図である。
【0046】
詳細には、上記図10ないし図12に示すように、拡散キャップ71は、先端部及び基端部をそれぞれ開口させ内部を中空とした略円錐形状に形成されている。先端部の開口は、レーザ光照射口52として機能する。基端部の開口の縁部には、例えば一対の爪部56、57が基端側に突出するように形成されている。爪部56、57は、ヘッド部64の基端側に設けられた爪係合部67、68と係合するように構成されており、爪部56、57と爪係合部67、68との係合状態では、図12に示すように、ヘッド部64が覆われるように拡散キャップ71が装着された状態となる。なお、レーザトリートメント装置65の例えば動作モードを可視的に示すLEDの表示色などをユーザが容易に把握できるように、拡散キャップ71の本体部分55は、例えばアクリルなどの光透過性(透光性)を有する材料で形成されている。
【0047】
また、上記レーザトリートメント装置65は、拡散キャップ71の非装着状態においては、ヘッド部64の先端側に突出する導電性の3つの接触子59、60(うち一つは図示省略)が、皮膚面に接触すると、レーザダイオード20が駆動され、凸レンズ62を介して前方の皮膚面にレーザ光が照射されるように構成されている。ここで、拡散キャップ71の内側のレーザ光照射口52の周縁部には、この拡散キャップ71の先端部側から、基端部側に向けて突出する導電性の接触子延長部53a、53b、53cが設けられている。また、接触子延長部53a、53b、53cの各端部は、レーザ光照射口52の周縁部を包囲し且つ拡散キャップ71の最先端部に設けられた導電性の円環状接触部54と電気的に接続されている。また、ヘッド部64の先端に設けられた3つの接触子59、60は、伸縮自在に構成されているとともに、ばね力などによって自身が突出する方向に絶えず付勢されている。この付勢力によって、拡散キャップ71の装着状態においては、ヘッド部64先端の3つの接触子59、60と接触子延長部53a、53b、53cの端部との接続信頼性の向上が図られている。このような構成により、拡散キャップ71の装着状態では、円環状接触部54が皮膚面に接触すると、皮膚面61にレーザ光が照射されることになる。
【0048】
すなわち、レーザトリートメント装置65のヘッド部64に拡散キャップ71が装着された状態では、図12に示すように、接触子延長部53a、53b、53cにより接触子59、60の長さが、実質的に延長されることになり、これにより、円環状接触部54が皮膚面61に接触すると、ビーム径が拡大された(レーザ光が放散された)照射スポット52が皮膚面61上に形成されることになる。したがって、このような拡散キャップ71の装着/非装着(照射スポット52の拡大/縮小)を選択することで、レーザ光のエネルギ密度の調整や、皮膚面に施すことの可能なトリートメントの処理面積の調整を容易に行うことができる。
【0049】
また、拡散キャップ71の円環状接触部54に改良を加え、レーザ光照射口52の周縁部を周回する方向に、絶縁部分をそれぞれ介在させ、導電部分を3つに分断させた構成としてもよい。つまり、レーザトリートメント装置65側の3つの接触子59、60(一つは図示省略)に対応させる3箇所に導電部分を分断して設けることで、拡散キャップを適用した場合でも、3点式のタッチセンサを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態に係るレーザトリートメント装置を概略的に示す図である。
【図2】図1のレーザトリートメント装置が備えるレーザ供給装置を示す正面図である。
【図3】図2のレーザ供給装置を側面からみた断面図である。
【図4】図1のレーザトリートメント装置の光学制御系を示す機能ブロック図である。
【図5】図4の光学制御系のタッチセンサ回路を示す機能ブロック図である。
【図6】図2のレーザ供給装置が備えるレーザ照射機構を詳細に示す図である。
【図7】図6の機構と構造の異なるレーザ照射機構を詳細に示す図である。
【図8】図6及び図7の機構と構造の異なるレーザ照射機構を詳細に示す図である。
【図9】図6ないし図8の機構と構造の異なるレーザ照射機構を詳細に示す図である。
【図10】図6ないし図9の機構と構造の異なるレーザ照射機構を構成するための部品である拡散キャップを示す斜視図である。
【図11】図10の拡散キャップを、レーザトリートメント装置のヘッド部へ装着する側からみた底面図である。
【図12】図10の拡散キャップが、レーザトリートメント装置のヘッド部へ装着された状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1,65…レーザトリートメント装置、2…コントローラ兼器具収容ボックス(コントロールボックス)、5…レーザ供給装置、10,19…設定スイッチ、20…レーザダイオード、23,52…レーザ光照射口、24,50,62…凸レンズ、25,26,59,60…接触子、28…タッチセンサ回路、30…レーザ駆動回路、31…CPU、40…光学制御系、41,50…レーザ照射機構、42,61…皮膚面、43,47,58…照射スポット、49…凹レンズ、51…コリメータ、53a、53b、53c…接触子延長部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を放射する光源と、
前記光源から放射された前記レーザ光のビーム径を拡大してトリートメント対象の皮膚面へ所定のエネルギ量のレーザ光を照射するレーザ光照射手段と
を具備することを特徴とするレーザトリートメント装置。
【請求項2】
前記トリートメント対象の皮膚面にビーム径を拡大して照射される前記レーザ光の単位面積あたりのエネルギ量が、5mW/cm2〜50W/cm2の範囲内にあることを特徴とする請求項1記載のレーザトリートメント装置。
【請求項3】
前記レーザ光照射手段が、レーザ光の光路に配置された対物レンズを少なくとも備え、
前記対物レンズの近傍から前記レーザ光の照射方向に突出するように設けられ、前記トリートメント対象の皮膚面の一部に接触させることにより前記対物レンズを介してその皮膚面に照射されるレーザ光のビーム径を規制する接触子と、
前記接触子と前記皮膚面との接触を検出して前記光源からのレーザ光の放射/非放射を制御する手段と
を具備することを特徴とする請求項1又は2記載のレーザトリートメント装置。
【請求項4】
長さの異なる複数の種類の接触子をアタッチメントとして備えることを特徴とする請求項3記載のレーザトリートメント装置。
【請求項5】
前記接触子の突出長を調整する機構をさらに具備することを特徴とする請求項3記載のレーザトリートメント装置。
【請求項6】
前記対物レンズを前記レーザ光の照射方向に対し進退移動させる機構をさらに具備することを特徴とする請求項3ないし5のいずか1項に記載のレーザトリートメント装置。
【請求項7】
前記レーザ光照射手段が、コリメータを備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずか1項に記載のレーザトリートメント装置。
【請求項1】
レーザ光を放射する光源と、
前記光源から放射された前記レーザ光のビーム径を拡大してトリートメント対象の皮膚面へ所定のエネルギ量のレーザ光を照射するレーザ光照射手段と
を具備することを特徴とするレーザトリートメント装置。
【請求項2】
前記トリートメント対象の皮膚面にビーム径を拡大して照射される前記レーザ光の単位面積あたりのエネルギ量が、5mW/cm2〜50W/cm2の範囲内にあることを特徴とする請求項1記載のレーザトリートメント装置。
【請求項3】
前記レーザ光照射手段が、レーザ光の光路に配置された対物レンズを少なくとも備え、
前記対物レンズの近傍から前記レーザ光の照射方向に突出するように設けられ、前記トリートメント対象の皮膚面の一部に接触させることにより前記対物レンズを介してその皮膚面に照射されるレーザ光のビーム径を規制する接触子と、
前記接触子と前記皮膚面との接触を検出して前記光源からのレーザ光の放射/非放射を制御する手段と
を具備することを特徴とする請求項1又は2記載のレーザトリートメント装置。
【請求項4】
長さの異なる複数の種類の接触子をアタッチメントとして備えることを特徴とする請求項3記載のレーザトリートメント装置。
【請求項5】
前記接触子の突出長を調整する機構をさらに具備することを特徴とする請求項3記載のレーザトリートメント装置。
【請求項6】
前記対物レンズを前記レーザ光の照射方向に対し進退移動させる機構をさらに具備することを特徴とする請求項3ないし5のいずか1項に記載のレーザトリートメント装置。
【請求項7】
前記レーザ光照射手段が、コリメータを備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずか1項に記載のレーザトリートメント装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−116088(P2006−116088A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−307377(P2004−307377)
【出願日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(000114628)ヤーマン株式会社 (31)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(000114628)ヤーマン株式会社 (31)
【Fターム(参考)】
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