説明

レーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置及び方法

【課題】レーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置及び方法を提供する。
【解決手段】本発明は、レーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置であって、小型電子部品を供給する供給チャンバと、供給チャンバの下部に連結され、小型電子部品が下降する通路を形成する光透過チューブと、レーザービームを照射するレーザービーム照射器と、レーザービーム照射器によって照射されたレーザービームを光透過チューブ側に水平な扇状ビームで照射されるように変換させる光学器と、光透過チューブを通過する小型電子部品によって散乱された光を検出する光検出器と、を含んでなる小型電子部品カウンタ装置及びそれを用いたカウント方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置及び方法に関し、より具体的には、光透過通路を介して下降する小型電子部品にレーザービームを照射し、小型電子部品によって散乱される光を検出することにより、小型電子部品をカウントするレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、MLCC及びチップ(Chip)などの小型電子部品の製造工程において、工程間の小型電子部品の流失管理のために数量をカウントする。この場合、生産数量が多く、かつ小型であるチップ類の数量をカウントする方法としては、一部部品の場合、例えば0.6x0.3mm以上の製品の場合、サンプリングによって数量と重量を測定した後、重量法で換算して全体ロット(Lot)の数を測定する方法があり、また、例えば400μm以下の部品の場合、サンプリングによる測定が困難であるため一つの部品と全体ロットの重量を測定し、全体ロットの数を測定して管理している。
【0003】
従来のサンプリング重量法による数量カウント方式は、ロット(Lot)毎の全体数量を把握するために、サンプリングによって部品をカウントした後、サンプリングした部品の重量を測定して全体部品の重量を測定した後、換算法で数量を測定する方式である。サンプリングによる測定は、整列器を通じて出た部品が夫々測定(sensing)される。しかし、大量生産される小型電子部品の場合、サンプリングによる測定によって全ての小型電子部品をカウントすることが困難である。
【0004】
また、従来の単純重量法による数量カウント方式は、軽くて小さい部品に対しては直接カウントすることが困難であるため、一つの標準重量でロット(Lot)全体を換算して測定する方式である。
【0005】
このような従来の小型電子部品のカウント方式は、重量法で発生する誤差率(部品の重量が小さくて軽いほど、その誤差率は増加する)による数量分だけの流失に対する管理が困難であった。また、次第に電子部品が精密化かつ小型化するにつれて、サンプリング重量法を利用して電子部品をカウントすることがさらに困難になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−139203号公報
【特許文献2】特開平06−111086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
今後、精密かつ小型化する電子部品の数量カウンティングにより工程間の流失原因を分析して管理するためには、数量をより正確に、例えば個別数量を正確に測定することができるカウント器機の開発が強く求められている。
【0008】
本発明は、上述の問題を解決するために、レーザービームを利用して、透明な通路を通じて下降する電子部品によって散乱される光を検出することにより、軽くて小さい小型電子部品(例えばチップなど)を一つずつカウントすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を果たすために、本発明の実施形態によると、レーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置であって、小型電子部品を供給する供給チャンバと、供給チャンバの下部に連結され、小型電子部品が下降する通路を形成する光透過チューブと、レーザービームを照射するレーザービーム照射器と、レーザービーム照射器によって照射されたレーザービームを光透過チューブ側に水平な扇状ビームで照射されるように変換させる光学器と、光透過チューブを通過する小型電子部品によって散乱された光を検出する光検出器と、を含んでなるレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置が提案される。
【0010】
好ましくは、本発明の実施形態によると、光学器は、レーザービーム照射器によって照射されたレーザービームを拡散させるビームエキスパンダと、ビームエキスパンダによって拡散されたレーザービームを水平な扇状ビームに変換させて光透過チューブ側に伝達するシリンドリカルレンズ(cylindrical lens)と、を含んでなる。
【0011】
さらに好ましくは、光学器は、レーザービーム照射器によって照射されたレーザービームを方向転換させてビームエキスパンダに反射させるミラーをさらに含んでなる。
【0012】
好ましくは、本発明の実施形態によると、光検出器は、光学器側に配置され、小型電子部品によって散乱された光を検出する。
【0013】
また、好ましくは、本発明の実施形態によると、光透過チューブは、多数の管が水平な扇状ビームの進行方向に対して垂直または傾斜面をなし、多数の夫々の管が隣合う管への水平な扇状ビームの進行を妨害せず、また多数の夫々の管を通過する小型電子部品によって散乱されて光検出器に向かう散乱光の進行を妨害しないように配置される。
【0014】
さらに好ましくは、光透過チューブの上部には、供給チャンバから夫々の管に小型電子部品が一つずつ流入されるように開口を調節する開口調節器をさらに含んでなる。
【0015】
また、好ましくは、本発明の実施形態によると、供給チャンバは、小型電子部品の静電気を防止または除去するイオナイザを備える。
【0016】
好ましくは、本発明の実施形態によると、前記レーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置は、光透過チューブに連結され、小型電子部品が円滑に落下するように通路のエアーを吸い込むエアーサクション機構をさらに含む。
【0017】
好ましくは、本発明の実施形態によると、前記レーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置は、光透過チューブの下部に設けられ、下降する小型電子部品を収納する収納チャンバをさらに含んでなる。
【0018】
好ましくは、本発明の実施形態によると、前記レーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置は、光検出器によって検出される散乱光を通じて小型電子部品をカウントするプロセッサユニットをさらに含んでなる。
【0019】
また、上記目的を果たすために、本発明の実施形態によると、レーザービームを利用した小型電子部品カウント方法であって、(a)供給チャンバから光透過チューブに小型電子部品を下降させる段階と、(b)レーザービーム照射器によって照射されたレーザービームを光学器によって光透過チューブ側に水平な扇状ビームで照射されるように変換する段階と、(c)光透過チューブを通過する小型電子部品によって散乱された光を光検出器によって検出する段階と、を含んでなるレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法が提案される。
【0020】
好ましくは、本発明の実施形態によると、前記(b)段階は、(b−1)レーザービーム照射器によって照射されたレーザービームを拡散させるビーム拡散段階と、(b−2)拡散されたレーザービームを水平な扇状ビームに変換して光透過チューブ側に伝達する光変換段階と、を含んでなる。
【0021】
好ましくは、本発明の実施形態によると、前記(c)段階において光検出器は、光学器側に配置され、小型電子部品によって散乱された光を検出する。
【0022】
また、好ましくは、本発明の実施形態によると、前記レーザービームを利用した小型電子部品カウント方法は、(d)前記(c)段階で検出される散乱光を通じて小型電子部品をカウントする段階をさらに含んでなる。
【0023】
たとえ本発明の好ましい実施形態で明示的に言及されていなくても、上述した技術的特徴の多様な組合による本発明の実施形態が次の具体的な実施形態によって裏付けられ、当業者に自明に具現されることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の実施形態によると、レーザービームを利用して、透明な通路を通じて下降する軽くて小さい小型電子部品(例えばチップなど)によって散乱される光を検出することにより、小型部品を一つずつカウントすることができるため、小型電子部品(例えばMLCC、チップ抵抗など)の数量カウントに有用に適用することができる。
【0025】
また、レーザービームを利用して小型電子部品をカウントするため、カウント速度が非常に早く、カウント測定設備の代替効果があり、さらに、工程間に発生する流失に対する原因把握が可能であり、流失によって生ずる損失(Loss)を大きく減少させることができ、流失管理が容易になる。
【0026】
本発明の多様な実施形態によって直接的に言及されていない多様な効果が本発明の実施形態による多様な構成から当該技術分野で通常の知識を有した者によって導出されることができることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置を概略的に示す構成図である。
【図2】本発明の他の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置を概略的に示す構成図である。
【図3】本発明の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法を概略的に示すフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法を概略的に示すフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法の一部の概略的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
上述の課題を果たすための本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。本実施形態を説明するにあたり、同一符合は同一構成を意味し、重複する説明や、発明の意味を限定して解釈される可能性がある付加的な説明は省略されることがある。
【0029】
具体的な説明に先立ち、本明細書において一つの構成要素が他の構成要素と「連結」または「接続」されていると言及された場合、一つの構成要素がその他の構成要素に「直接的に」連結または接続されていることができ、さらには、「直接連結」または「直接接続」されていると言及されず、かつ、その記載された説明に鑑みて矛盾したり発明の概念に反しない限り、それらの間にさらに他の構成要素が連結または接続される形態に存在することもできることが理解されるべきである。
【0030】
本明細書でたとえ単数の表現に記載されていても、発明の概念に反することなく、解釈上矛盾したり明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書における「含む」、「有する」、「備える」、「含んでなる」などの表現は、一つまたはそれ以上の他の特徴や構成要素またはそれらの組合の存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【0031】
まず、本発明の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置を図1及び図2を参照して説明する。
【0032】
図1は本発明の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置を概略的に示す構成図であり、図2は本発明の他の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置を概略的に示す構成図である。
【0033】
図1を参照して本発明の実施形態を説明すると、本発明によるレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置は、供給チャンバ10と、光透過チューブ20と、レーザービーム照射器30と、光学器40と、光検出器50と、を含んでなる。また、図示されていないが、好ましくは、プロセッサユニットをさらに含んでなる。プロセッサユニットについては後述する。
【0034】
まず、供給チャンバ10には小型電子部品1が入れられ、カウントするための小型電子部品1を光透過チューブ20に供給する。光透過チューブ20は供給チャンバ10の下部に連結され、小型電子部品1が下降する通路を形成する。
【0035】
レーザービーム照射器30によってレーザービームが照射される。本発明におけるレーザービーム照射器30は既に公知されているレーザービーム発生器を利用するため、これについての具体的な説明は省略する。
【0036】
本発明の主な特徴の一つである光学器40は、レーザービーム照射器30によって照射されたレーザービームLが光透過チューブ20側に水平な扇状ビームLhで照射されるように変換して伝達する。光学器40によってレーザービームを水平の扇状光線Lhに変換して照射することにより、光透過チューブ20を通過する小型電子部品1によって散乱される光Lsの検出を通じて、小型電子部品1の数量をカウントすることができる。光学器40によってレーザービームを水平な扇状ビームLhに変換させることにより、下降する小型電子部品1が全て水平な扇状ビームLhの一部を散乱させるようにし、また小型電子部品1による重複散乱によって重複カウントされる問題を防止することができる。
【0037】
光検出器50は光透過チューブ20を通過する小型電子部品1によって散乱された光Lsを検出する。散乱された光Lsを検出することにより小型電子部品1の数量をカウントするようになる。
【0038】
本実施形態によると、小型電子部品1が照射されたレーザービームの散乱光Lsによってカウントされることにより、より迅速かつ正確なカウントが可能になる。これにより、工程間に発生する流失に対する原因把握が可能であり、流失によって生ずる損失(Loss)を大きく減少することができ、流失管理が容易になる。
【0039】
図2を参照して、本発明の他の実施形態をより具体的に説明する。
【0040】
図2を参照すると、本発明の他の実施形態によると、光学器40は、ビームエキスパンダ41と、シリンドリカルレンズ(cylindrical lens)43と、を含んでなる。
【0041】
ビームエキスパンダ41はレーザービーム照射器30によって照射されたレーザービームLを拡散させる。ビームエキスパンダ41は、照射されたレーザービームLをシリンドリカルレンズ43に拡散させて伝達することにより、シリンドリカルレンズ43で水平な扇状ビームLhに変わるようにする。
【0042】
シリンドリカルレンズ43は、ビームエキスパンダ41による拡散されたレーザービームLeを水平な扇状ビームLhに変換させて光透過チューブ20側に伝達する。例えば、シリンドリカルレンズ43は、入射側は平らな面からなり、出射側は円筒状の表面のような面からなることにより、一定の上下左右に亘って領域を形成する入射光を、上下方向で焦点が形成されるように平らにして出射させる。この場合、好ましくは、光透過チューブ20の位置でシリンドリカルレンズ43によって出射された光が上下方向で焦点が形成されて平らになるようにする。または、好ましくは、シリンドリカルレンズ43によって出射される光の上下方向で焦点が形成される付近に凹レンズのような光学器を加えて、光透過チューブ20の位置に関わらず水平の扇状光線に直進するようにすることができる。
【0043】
また、好ましくは、他の実施形態によると、光学器40はミラー(mirror)45をさらに含んでなる。ミラー45はレーザービーム照射器30によって照射されたレーザービームLをビームエキスパンダ41に反射させ、レーザービームの進行方向を転換させる。
【0044】
また、図2に図示されたように、本発明の他の実施形態によると、光検出器50は光学器40側に配置され、小型電子部品1によって散乱された光Lsを検出する。この際、光学器40側とは、水平な扇状ビームLhの進行方向の観点から、光透過チューブ20を中心として光学器40が配置された側を意味する。即ち、水平な扇状ビームLhの進行方向の反対側を意味する。この場合、水平な扇状ビームLhの中心線と一致する光学器40の中心線と光検出器50が必ずしも直線上に存在する必要はなく、光学器40の中心線と上下または左右に傾斜してまたは並べて配置されることができる。
【0045】
また、好ましくは、本発明の他の実施形態によると、例えば図2に図示されたように、光透過チューブ20は多数の管が水平な扇状ビームLhの進行方向に対して垂直または傾斜面をなしている。この際、多数の夫々の管が隣合う管への水平な扇状ビームLhの進行を妨害しないように配置する。多数の夫々の管が隣合う管への水平な扇状ビームLhの進行を妨害しないということは、一つの管を透過した水平な扇状ビームLhの透過部分は、他の管、例えば隣合う管を重畳して透過しないということを意味する。さらに、多数の夫々の管が、多数の夫々の管を通過する小型電子部品1によって散乱されて光検出器50に向かう散乱光Lsの進行を妨害しないように配置する。多数の夫々の管が光検出器50に向かう散乱光Lsの進行を妨害しないということは、一つの管を通過する小型電子部品1によって散乱された光Lsが光検出器50方向に進行する場合、その進行経路上に他の管、例えば隣合う管、好ましくは隣合う管を通過する小型電子部品が現れないということを意味する。
【0046】
図示されていないが、本発明の他の実施形態によると、図2に図示された光透過チューブ20の上部には、供給チャンバ10から夫々の管に小型電子部品1が一つずつ流入されるように開口を調節する開口調節器(不図示)をさらに含んでいる。光透過チューブ20が開口調節器(不図示)を備え、光透過チューブ20の上部開口を調節することにより、多様なサイズの小型電子部品の数量をカウントすることができる。
【0047】
また、図2に図示されたように、本発明の他の実施形態によると、供給チャンバ10は、小型電子部品1の静電気を防止または除去するイオナイザ11を備える。イオナイザ11は、イオンを発生させることにより小型電子部品1に発生した静電気を中和させて除去する。イオナイザ11は開口調節器(不図示)、エアーサクション機構60などと別々にまたは組合されて構成されることができる。
【0048】
図2に図示されたように、本発明の他実施形態によると、本発明のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置は、エアーサクション機構60をさらに含んでなる。エアーサクション機構60は光透過チューブ20に連結され、小型電子部品1が円滑に下降するように通路のエアーを吸い込む。詳細には図示されていないが、図2でエアーサクション機構60は光透過チューブ20とホースを介して連結され、光透過チューブ20を通過して下降する小型電子部品1はホース側に流入されず、光透過チューブ20の下部にある収納チャンバ15側に落下することに留意しなければならない。エアーサクション機構60は、イオナイザ11、開口調節器などと別々にまたは組合されて構成されることができる。
【0049】
また、図2に図示されたように、本発明の他の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置は、収納チャンバ15をさらに含んでなる。収納チャンバ15は光透過チューブ20の下部に設けられ、下降する小型電子部品1を収納する。収納チャンバ15はエアーサクション機構60とともに、またはエアーサクション機構60なしに備えられることができる。
【0050】
好ましくは、図示されていないが、本発明の他の実施形態によると、本発明のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置は、プロセッサユニットを含み、プロセッサユニット(不図示)は光検出器50によって検出される散乱光を通じて小型電子部品1をカウントする。
【0051】
以下、本発明の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法を図面を参照して具体的に説明する。本発明による小型電子部品カウント方法を具体的に説明するにあたり、図1から図5、及び上述のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置に関する実施形態をともに参照する。また、本発明の実施形態による上述のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置の説明と重複する説明は省略することができることに留意しなければならない。
【0052】
図3は本発明の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法を概略的に示すフローチャートであり、図4は本発明の他の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法を概略的に示すフローチャートであり、図5は本発明の他の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法の一部の概略的なフローチャートである。
【0053】
本発明の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法を図3を参照して説明する。レーザービームを利用した小型電子部品カウント方法は、次の(a)から(c)段階(S100〜S300)を含んでなる。より好ましくは、図4に図示されたように(d)段階(S400)をさらに含んでなる。
【0054】
まず、(a)段階(S100)では、供給チャンバ10から光透過チューブ20に小型電子部品1を下降させる。
【0055】
次に、(b)段階(S200)では、レーザービーム照射器30によって照射されたレーザービームLを光学器40によって光透過チューブ20側に水平な扇状ビームLhで照射されるように変換する。好ましくは、実施形態によると、光学器40は照射されたレーザービームを拡散させるビームエキスパンダ41と拡散されたレーザービームLeを水平な扇状ビームLhに変換させるシリンドリカルレンズ43とを含んでなる。
【0056】
そして、(c)段階(S300)では、光透過チューブ20を通過する小型電子部品1によって散乱された光Lsを、光検出器50によって検出する。
【0057】
図5を参照して、上述の図3から図4での(b)段階(S200)をより具体的に説明すると、(b)段階(S200)は、(b−1)段階(S210)と(b−2)段階(S230)とを含んでなる。
【0058】
(b−1)段階(S210)はビーム拡散段階であり、(b−1)段階(S210)ではレーザービーム照射器30によって照射されたレーザービームLを拡散させる。ビーム拡散段階は、例えばビームエキスパンダ41によって行われる。
【0059】
(b−2)段階(S230)は光変換段階であり、(b−2)段階(S230)では上述のビーム拡散段階(S210)で拡散されたレーザービームLeを水平な扇状ビームLhに変換させて光透過チューブ20側に伝達する。水平な扇状ビームLhへの光変換は、例えばシリンドリカルレンズ43によって行われる。
【0060】
好ましくは、本発明の他の実施形態によると、上述の図3から図4での(c)段階(S300)で、光検出器50は光学器40側に配置され、小型電子部品1によって散乱された光Lsを検出する。
【0061】
また、図4を参照して、本発明の他の実施形態によるレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法を説明する。前記レーザービームを利用した小型電子部品カウント方法は、次の(d)段階(S400)をさらに含んでなる。(d)段階(S400)では、図4の(c)段階(S300)で検出される散乱光Lsを通じて小型電子部品1をカウントする。図4の(d)段階(S400)は、例えば上述の小型電子部品カウンタ装置の構成要素であるプロセッサユニット(不図示)によって行われる。
【0062】
以上、本発明が添付図面を参照して好ましい実施形態を中心に説明されたが、添付図面及び上述の実施形態は、本発明に属する当技術分野で通常の知識を有する者の理解を容易にするために例示的に説明したものである。従って、本発明の多様な実施形態は本発明の本質的な特性を外れない範囲で変形された形態に具現されることができ、上述の実施形態は制限的なものでなく、例示的なものとみなされるべきである。従って、本発明の範囲は上述の実施形態でなく、添付の特許請求の範囲に記載された発明によって解釈されるべきであり、当技術分野で通常の知識を有する者による多様な変更、代案、均等物が上述の発明の範囲に含まれることは自明である。
【符号の説明】
【0063】
L レーザービーム
Le 拡散されたレーザービーム
Lh 水平な扇状ビーム
Ls 散乱光
1 小型電子部品
10 供給チャンバ
11 イオナイザ
15 収納チャンバ
20 光透過チューブ
30 レーザービーム照射器
40 光学器
41 ビームエキスパンダ
43 シリンドリカルレンズ
45 ミラー
50 光検出器
60 エアーサクション機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置であって、
小型電子部品を供給する供給チャンバと、
前記供給チャンバの下部に連結され、前記小型電子部品が下降する通路を形成する光透過チューブと、
前記レーザービームを照射するレーザービーム照射器と、
前記レーザービーム照射器によって照射されたレーザービームを光透過チューブ側に水平な扇状ビームで照射されるように変換させる光学器と、
前記光透過チューブを通過する前記小型電子部品によって散乱された光を検出する光検出器と、
を含んでなるレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置。
【請求項2】
前記光学器は、前記レーザービーム照射器によって照射されたレーザービームを拡散させるビームエキスパンダと、前記ビームエキスパンダによって拡散されたレーザービームを水平な扇状ビームに変換して前記光透過チューブ側に伝達するシリンドリカルレンズと、を含んでなることを特徴とする請求項1に記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置。
【請求項3】
前記光学器は、前記レーザービーム照射器によって照射されたレーザービームを方向転換させて前記ビームエキスパンダに反射させるミラーをさらに含んでなることを特徴とする請求項2に記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置。
【請求項4】
前記光検出器は、前記光学器側に配置され、前記小型電子部品によって散乱された光を検出することを特徴とする請求項1に記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置。
【請求項5】
前記光透過チューブは、多数の管が前記水平な扇状ビームの進行方向に対して垂直または傾斜面をなし、前記多数の夫々の管が隣合う管への水平な扇状ビームの進行を妨害せず、前記多数の夫々の管を通過する小型電子部品によって散乱されて前記光検出器に向かう散乱光の進行を妨害しないように配置されることを特徴とする請求項1に記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置。
【請求項6】
前記光透過チューブの上部には、前記供給チャンバから夫々の管に前記小型電子部品が一つずつ流入されるように開口を調節する開口調節器をさらに含んでなることを特徴とする請求項5に記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置。
【請求項7】
前記供給チャンバは、前記小型電子部品の静電気を防止または除去するイオナイザを備えることを特徴とする請求項1に記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置。
【請求項8】
前記光透過チューブに連結され、前記小型電子部品が円滑に下降するように通路のエアーを吸い込むエアーサクション機構をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置。
【請求項9】
前記光透過チューブの下部に設けられ、下降する前記小型電子部品を収納する収納チャンバをさらに含んでなることを特徴とする請求項1に記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置。
【請求項10】
前記光検出器によって検出される散乱光を通じて前記小型電子部品をカウントするプロセッサユニットをさらに含んでなることを特徴とする請求項1から9の何れか一つに記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウンタ装置。
【請求項11】
レーザービームを利用した小型電子部品カウント方法であって、
(a)供給チャンバから光透過チューブに小型電子部品を下降させる段階と、
(b)レーザービーム照射器によって照射されたレーザービームを光学器によって前記光透過チューブ側に水平な扇状ビームで照射されるように変換する段階と、
(c)前記光透過チューブを通過する小型電子部品によって散乱された光を光検出器によって検出する段階と、
を含んでなるレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法。
【請求項12】
前記(b)段階は、
(b−1)前記レーザービーム照射器によって照射されたレーザービームを拡散させるビーム拡散段階と、
(b−2)前記拡散されたレーザービームを水平な扇状ビームに変換させて前記光透過チューブ側に伝達する光変換段階と、
を含んでなることを特徴とする請求項11に記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法。
【請求項13】
前記(c)段階において前記光検出器は、前記光学器側に配置され、前記小型電子部品によって散乱された光を検出することを特徴とする請求項11に記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法。
【請求項14】
(d)前記(c)段階で検出される散乱光を通じて小型電子部品をカウントする段階をさらに含んでなることを特徴とする請求項11から13の何れか一つに記載のレーザービームを利用した小型電子部品カウント方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−155696(P2012−155696A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−104078(P2011−104078)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)