レーザー周辺認識システム
潜在的脅威を検知するために目標位置の周辺区域をレーザー走査する方法は、周辺区域を横切ってパルス化レーザービームを走査し、パルス化レーザービームからのエコーを受信しそしてシーン画像を形成するために複数の周辺区域走査を形成することよりなる。加えて、目標位置の周辺区域において検知された潜在的脅威を認証する方法は、潜在的脅威を検知し、無線で潜在的脅威に質問し、所定の時間間隔内で応答が送信されない場合、又は受信された応答が適正なアクセスコードを備えていない場合は、潜在的脅威は認証されないと宣言する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に周辺の安全確保、及び探査及び救出システムに関し、特に目標位置の潜在的な脅威を警告するために目標位置を囲む周辺区域をレーザー走査するためのシステム及び方法、並びに水に浮いている対象物を検出するために探査船の周囲の周辺水域をレーザー走査するためのシステム及び方法に関する。
【0002】
2002年3月28日、特許文献1、「分布式レーザー障害物認識システム」;
2002年9月20日、特許文献2、「レーザー鉄道障害物検知システム」;
2003年1月21日、特許文献3、「クロストラックレーザー高度計を使用した航空機前方及び後方の領域における対象物のプロフィール分析システム」;
上述の特許出願のすべては本願と同じ譲受人に譲渡される。
【背景技術】
【0003】
世界的なテロリストの活動の急激な増加のため、目標への潜在的な脅威の小距離及び大距離における接近の識別が最高の関心事である。今日は、かかる脅威は、例えば、自爆、自動車爆弾、バズーカ砲、ロケット発射筒、及び破壊活動者のような多くの形で入り込むことがある。人口密集地及び政府機関、軍事基地、飛行場、海洋船舶及び商社のようなテロリストの目標は全世界的に拡大し続けている。同様に、これらの脅威は、現在は化学、生物及び核の攻撃の実際のシナリオを含むところまで激しく拡大している。そこで、かかる目標に対する攻撃を防ぐには、思考力、監視、調査、及び封止活動の役割が重要であり続けるであろう。
【0004】
これら新しい脅威に応じて、脅威に対して脆弱な目標の周囲の土地及び水辺を、先を見通して監視することが最高に重要なことである。特に、港湾、空港の広大な土地、及び核関連地区、軍用設備、視界の高いスポーツイベント、海洋船舶、航空機及びその他のような有力な目標位置は、対象物の運動及び存在の検知を必要とする最前線となってきている。潜在的脅威を評価し、そして適切な反テロリズム/軍事処置を取るには、目標周辺内の対象物の早期識別及び警戒が重要である。我々の歴史的に解放された社会のため、テロリストは、これまではあったとしても防犯カメラで消極的に監視するだけであった脆弱な目標において我々の社会に打撃を与える多くの機会を持つ。
【特許文献1】米国特願第10/109,372号 明細書
【特許文献2】米国特願第10/251,422号 明細書
【特許文献3】米国特願第10/347,908号 明細書
【特許文献4】米国特許第6,542,227号 明細書
【特許文献5】米国特願第10/056,199号 明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在の周辺安全確保のシステム及びプロセスは、これら新しい脅威に対しては不十分であることが示されている。例えば、ビデオカメラ、暗視システム、レーダー、及び通常の安全確保パトロールは、現今のテロリストの攻撃を防止するには効果的でないことが確かめられている。イエーメンにおけるUSS Cole、フランスのオイルタンカーの爆破
、空港の安全確保の侵害、自動車爆弾及び自爆、及びロケット式擲弾のような最近の出来事は、地上又は水面における対象物の運動を検知しかつ追跡できる早期警戒システムにより避けることができたかもしれない。いずれの場合も、攻撃者は、攻撃開始に対する人間による監視、ビデオカメラによる伝統的な安全確保の層、又は全くの無防備を突破した。地上又は水上の潜在的な脅威の早期識別及び位置決めは、計画を挫折させて全世界的な経済的、商業的及び軍事上の作戦の確保と維持の点で重要である。
【0006】
加えて、脅威の監視のための通常のレーダーシステムの使用は水面上の多光路の戻りによる混乱をもたらし、領域内で閉じたレーダー「クラッター」を経験するであろう(ブラインドレーダーゾーン)。これらのブラインドゾーンは、レーダー出力に応じて、例えば数100メートルから数キロメートル台となり得る。更に、海況の変化がレーダーシステムの検出性能を更に劣化させる可能性がある。うねりと短周期の表面波の動きとの相互作用による多数の散乱した光路により生じたノイズを抑制する意図でアルゴリズムが開発されたが、一般に、船舶のような大きい対象物を数キロメートルにわたって検知することを目標とする。更に、レーダーシステムは、1−10゜台の広い主ビームローブにされる。このレベルの指向性を作るために、多光路伝搬を作るサイドローブが作られる。
【0007】
また、例えば海に落ちた操縦士のような海における生存者の探査と救出の場合におけるように、水に浮いている人体は、体温と水温との間の温度差に頼る通常の受動型赤外線システムにより検知することができる。身温が水温とは異なるため、受動型赤外線センサーによりテロリストの身体を検知することができる。しかし、テロリストの身体の温度は、これを隠蔽することができる。テロリストの身体の温度がそのまわりの海水の温度に接近した場合は、赤外線の身体表示に必要な熱傾斜が失われ、受動型赤外線センサーによる身体の検出性能は急速に低下する。従って、このような状況下では、通常の受動型赤外線画像化システムは水中のテロリストの身体の検出に失敗することがある。
【0008】
同様に、探査及び救助の任務の場合におけるような人間の探査の際は、生存中は、その人間の熱的な検知が可能な十分な熱勾配が存在する。しかし、死亡すると、体温が水温に近づく。この場合は、熱的な画像化は回収のためには役立たない。
【0009】
本発明は、現在の周辺の安全確保及び探査及び救出のシステムの上述の欠点を克服し、そして価値ある目標に対する潜在的な脅威を示すために、その目標を囲む周辺を監視するための、或いは水に浮いている対象物を検知するために探査船を囲む周辺を監視するためのレーザー障害物認識システムを利用するレーザー周辺認識システム(LPAS)を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様により、潜在的脅威を検知するために目標位置の周辺区域をレーザー走査する方法は、周辺区域を横切ってパルス化レーザービームで走査し、周辺区域の走査中にパルス化レーザービームからのエコーを受信し、受信したエコーに相当する距離データを誘導し、受信されたエコーの距離及び位置のデータに基づき周辺区域の走査のシーン画像を形成し、複数の各走査のシーン画像を形成するために複数の周辺区域に対して走査、受信、誘導、決定及び形成の諸段階を繰り返し、そして周辺区域における潜在的脅威を検知するために複数のシーン画像を比較する諸段階よりなる。
【0011】
本発明の別の態様により、潜在的脅威を検知するために目標位置の周辺区域をレーザー走査するシステムは、パルス化レーザービームを作るためのレーザー源、周辺区域を横切ってパルス化レーザービームで走査しかつ周辺区域の走査中にパルス化レーザービームからのエコーを受信するための走査ユニット、周辺走査中に受信されたエコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する走査ユニット、受信されたエコーをこれを表す
電気的エコー信号に変換するための光検知器、電気的エコー信号及び相当する位置信号を受け入れそして電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づく複数の周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成する信号処理装置、周辺区域における潜在的脅威を検知するために、複数の周辺区域走査のシーン画像データを比較するように作動する信号処理装置を備える。
【0012】
本発明の別の態様により、目標位置の周辺区域内で検知された潜在的脅威を認証する方法は、目標位置の周辺区域内の潜在的脅威を検知し、検知したら、無線送信により潜在的脅威に応答のための質問をし、質問から所定の時間間隔内に応答が無線送信されない場合は認可されない潜在的脅威を宣言し、送信された場合は応答を受信しそして応答に適正なアクセスコードが含まれるか否かを決定し、そして受信された応答が適正なアクセスコードを含むことが決定されない場合は認可されない潜在的脅威を宣言する諸段階を含む。
【0013】
本発明のなお別の態様により、目標位置の周辺区域内で検知された潜在的脅威を認証するためのシステムは、周辺区域にアクセスした各個人用の個人用通信機であって、各通信機が無線送信された質問信号の受信に応答して認可されたアクセスコードを無線送信するように作動する前記個人用通信機、目標位置の周辺区域内の潜在的脅威を検知しかつこの検知を示す脅威検知信号を作るレーザー走査対象物警戒システム(LOAS)、無線送受信機ユニット、LOAS及び無線送受信機ユニットに結合されかつ検知信号に応じて無線送受信機ユニットを制御して潜在的脅威に質問信号を送信させる認証装置ユニット、所定区域内の個人用通信機から検知された潜在的脅威が送信されならば応答を受信するように作動する無線送受信機ユニット、質問から所定の時間間隔内に応答を受信しない場合は認可なしの潜在的脅威を宣言するように作動する認証装置ユニット、更に受信された応答に認可されたアクセスコードが含まれないならば認可なしの潜在的脅威を宣言するように作動する認証装置ユニットを備える。
【0014】
本発明の更なる実施例により、水中の対象物を検知するために探索用の乗り物から周辺水域をレーザー走査する方法は、周辺水域の表面を横切ってパルス化レーザービームで走査し、周辺区域の走査中にパルス化レーザービームからのエコーを受信し、受信したエコーに相当する距離データを誘導し、周辺区域内の受信エコーの位置データを決定し、受信エコーの距離及び位置のデータに基づいて周辺区域の走査のシーン画像データを形成し、そしてシーン画像データから周辺水域内の対象物を決定する諸段階を含む。
【0015】
本発明の更に別の実施例により、水中の対象物を検知するために探査用の乗り物から周辺水域をレーザー走査するためのシステムは、パルス化レーザービームを作るためのレーザー源、周辺水域を横切ってパルス化レーザービームを走査するため及び周辺区域の走査中のパルス化レーザービームからのエコーを受信するための走査ユニット、周辺走査における受信エコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する走査ユニット、受信したエコーをそれを表す電気的エコー信号に変換するための光検知器、電気的エコー信号及び相当する位置信号を受信するため及び電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づき周辺区域走査の相当したシーン画像データを形成するための信号処理装置、及び周辺水域内の対象物を検知するためにシーン画像データを処理するように作動する信号処理装置を備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
電力線及びその他の地上障害物との衝突を避けるためにヘリコプター用に最初に開発されたのは広視野レーザー走査障害物警告システムであり、これは、例えば、2003年4月1日付けの特許文献4において開示されたようなシステムであって、脅威を認識するために脆弱な目標を囲む周辺内の対象物を監視するため並びに探査及び救出作戦のために応用し得ることが見いだされ、これらは、以下、ここに見られる説明から、より明らかにな
るであろう。本願と同一譲受人に譲渡された前述の特許文献4は、例示のレーザー走査障害物認識システム(LOAS)の構造及び運転をより詳細に提供するために、ここに参考文献として組み入れられる。水上におけるLOASの開発と試験において、幾つかの重要な現象が発見された。前述の特許文献に述べられているように、例示LOASは、可変視野、分散型光ファイバー構成(distributed fiber optics architecture)、及び大距離における非常に小さい対象物を検知する能力を有する1550nmの近赤外線波長レーザーを使用する。
【0017】
更に、斜めの入射角度で水上を走査したとき、水面からの鏡面反射及び吸収が注目された。例えば、LOASから送られた入射レーザーのエネルギーが水面を打ったとき、これは、LOASのレーザー受信機に戻る方向とは別の方向で反射される。しかし、水中又は水面に浮いている対象物は、このレーザーエネルギーを散乱させてレーザー受信機の方向に戻す。そこで、浮いている対象物のみが、LOASをこの方式で使用したときに戻りのレーザー対象物プロフィルを記録するであろう。従って、水面上に浮いているいかなる対象物もレーザーの戻りを散乱により影響させる可能性がある。レーザーの戻りの大きさは、対象物の大きさ、レーザー出力、放射ビームの発散、及びレーザー受信機の視野の関数である。試験により、LOASの数百メートル以下の距離における泳者、水鳥、及びその他の小型船を検知する能力が示された。
【0018】
この発見により、飛行中に電力線を検知するために最初に開発されたLOASは、今日では、目標物を囲む周辺又はその区域を潜在的脅威に対して監視するため、或いは海で行方不明になった人の探査及び救出の支援として水面を走査するために基づく応用することができる。体温と水温との間の温度差に関連する通常の受動型の赤外線システムとは異なり、本方式におけるLOASの使用、及び水上における散乱及び吸収特性の利用は、上述のような受動型赤外線画像化システムによる浮いている身体の検知に要求される熱勾配とは無関係であるため、検知性能を増加させることができる。水上の探査パターンを自動化するためのレーザー走査及び戻り検知技術の使用は、レーザーエコー無し(水面)とレーザーエコー(テロリスト、落ちた飛行士又は破片)のジオロケイテッド(geo-located)マップを作るであろう。
【0019】
この方式におけるLOASの使用は、例えば、発散が2mrad台の非常に狭く放射されたレーザービーム直径を利用する。LOASは数百メートルにおいて5mmの電線を検知できることが示されている(特許文献4を参照)ため、かなりの大距離で小さい直径の対象物を検知する能力を有することが明らかである。地上又は水上でこの同じ性能を利用することにより、地上及び/又は水上の小さい対象物を検知するための感度と能力とが得られるであろう。
【0020】
別の注目すべき点は、LOASは、レーダー検知システムの前述の欠点を持たないこと及びサイドローブ又は多光路放射のない非常に指向性の高いレーダーシステムと同じ目標を検知するために使用し得ることである。周辺の安全確保用にLOASを使用することの別の非常に大きな利点は、152.4mm(6インチ)台の非常に小さい解像度を得る能力である。これは、現在は、通常のレーダーシステムの使用では達成することができない。最後に、走査装置間におけるシステム相互のクロストークが小さいか又は無い状態で、目標を完全に囲む周辺を監視するように、LOASにおけるレーザー走査装置又はヘッドのアレイを配列できることである。より特別には、各レーザースキャナーを、非常に狭い光周波数帯域を放射しかつ検知するように設計することができる。各スキャナーに対して特有の周波数又はチャンネルを選ぶことにより、スキャナーのアレイを接近して置くことができる。スキャナー間のクロストークは、標準の光学用帯域通過フィルターの使用により減らされ又は無くされる。これらフィルターの光学的帯域幅は、例えば105の帯域外除去で1万分の1とすることができる。このレベルの濾過性能が与えられると、多くの固
体レーザーのゲインプロフィル内の多数のチャンネルに分解することができる(例えばErファイバーレーザーのCバンド)。
【0021】
この技術から更に派生したものは、水面又は地面或いはこれらの組み合わせの上方で同じLOAS実施例を使用するための能力である。いずれの応用においても、レーザーエコーの戻りは、変化するシーンを判定するために、これを先に計測した戻りと比較することができる。この検知性能のレベルにより、装置を、広い区域にわたる軍事設備の安全確保のため、及び野を横切っている侵入者のような動きにより識別できる脅威に関して個人的な情報を防護するために使用することができる。
【0022】
LOASが海洋環境に設置されたときは、同じ装置が、船舶の周囲の、例えば3km以内の範囲の小型船又は泳者を走査し監視することができる。船舶用レーダーは地面近くのクラッターの戻りのため1km以上で良好に実行することが多いので、前述の範囲は決定的である。地上又は水面の対象物が検知されると、以下に見られる説明からよく理解されるであろうように、確認のため別のビデオ及び光学システムで調べることができる。同様に、この対象物情報は、気づいた脅威を抑圧するために他の自動射撃管制システムと結合させることができる。
【0023】
図1は、本発明の広範な原理を具体化するに適したレーダー周辺認識システムの平面図である。図1を参照すれば、複数のレーザー走査装置10、12、14及び16を、例えば海洋船舶、建築物、飛行機、港湾の桟橋及び同等物となし得る目標物20に配置することができる。各走査装置10、12、14及び16は、走査用レーザービームにより対応したそれぞれの周辺区域22、24、26及び28を方位角に従ってカバーする。各区域は方位線により境界が定められる。例えば、区域22は方位線30及び32を境界とし、区域24は方位線34及び36を境界とし、区域26は方位線38及び40を境界とし、更に区域28は方位線42及び44を境界とする。方位パターンにおいて区域を重ね得ることに注意されたい。各区域は、区域26について示された鎖線46のような方位角の中心線を含むこともできる。
【0024】
図1の実施例のレーザー周辺走査装置の一つの断面図である図2に示されるように、各走査装置10、12、14及び16は、立面図において、48で示された地面又は水面を横切ってレーザービームを走査させ、上下方向角度θをカバーしてそのレーザービーム又は光路50を前後に振動させることができる。レーザービームで方位角内を走査しかつ立面図において振動させると、これは、例えば約2ヘルツの方位走査周波数を持ち得る正弦波状のパターンでそのそれぞれの周辺区域をカバーする。0.5秒台でなされる各方位走査の間、レーザーエネルギーは、例えば、毎秒約70,000パルス(pps)となし得る所定の速度で走査ビーム又は光路に沿ってパルス化される。対象物及び周辺区域内の対象物の対応した位置を識別するために、レーザーシステムにより、レーザーエコーの飛行時間技術を使用することができる。
【0025】
図1の実施例の走査装置10、12、14及び16の周辺区域又は走査される視野は固定されて示されるが、これらは新たな脅威に応じて変更し得ることが理解される。例えば、米国の港湾及び桟橋は埋設されたパイルの構造システムにより支持されていることがよく知られている。これらパイル間の水路が、サボタージの潜在的な脅威を与える泳者又はカヌー乗りの接近を許す。そこで、図1の実施例の走査装置の走査区域を方位内の狭い回廊に変えることにより、侵入者に対して桟橋の下の区域をより詳細に監視することができる。これら区域内の侵入者は、水上で散乱するレーザーの戻り、及び状況を認識するために設けられた脅威警報を使用して検知することができる。
【0026】
図1及び図2の実施例における使用に適したレーザービーム走査装置が図3に示され、
その光学構成要素の実施例が図4に示される。図3を参照すれば、走査ヘッド300が少なくも方位軸302及び上下方向角度軸304に沿った振動レーザービームの走査パターンの運動を制御する。上下方向角度θ内のレーザービームの振動の大きさは鎖線306により示される。走査ヘッド300の底部308を、例えば、図2のスケッチに示されたような建築物の頂上のような目標サイトの表面に取り付けることができる。走査ビームが通過し放射される走査ヘッド300の窓区域310は、対応した周辺走査区域の方向に向けられるであろう。以下、より詳細に説明されるであろうレーザー源からパルス化されたレーザーエネルギーを輸送する光ファイバーケーブル311が、走査ヘッド300の底部308の開口312又は下に説明される側面320の開口を通ってヘッド内に通過させられる。
【0027】
以下図4に関連してより詳細に説明されるであろう走査ヘッド300内の光学素子が、ケーブル311により通過させられたビームを、走査角度θにわたる上下方向角度で振動させる。軸線302まわりの方位走査角度が対応した周辺区域をカバーするに十分であるように、走査ヘッド300内の通常のモータ組立体(図示せず)がヘッドの上方部分314の運動を制御する。この運動は、頂部部分314と底部部分308との間の継ぎ目316に沿って生じ、そして振動するレーザービーム306を上方部分314と共に効果的に動かし、この上方部分が、図2の例に関連して説明されたと同じような正弦波状のパターンでビーム走査パターンを投影する。
【0028】
窓区域310を含みかつ部分314内を降りる走査ヘッド300の別の部分318が、部分314とともに方位的に動く。走査ヘッド300内に配置された別の通常のモーター(図示せず)が軸線304まわりの部分318の運動を制御し、例えば、上下方向角度で振動するレーザービーム306が、目標位置から外向きに又はこの位置に内向きに周辺区域にわたって制御する。この実施例においては、部分318の窓区域310は、不使用時にはこれを環境から保護するために、部分314を上向きかつ内側に動かすように制御することができる。底部部分308の区域320内の波形の表皮又は表面がヒートシンクとして作用し、運転中における走査ヘッド300からの熱の放散を改良する。或いは、走査ヘッド300の駆動システムが熱放散を必要としない場合は、側部の区域320を滑らかにすることができる。
【0029】
走査ヘッド300内の諸光学素子を例示したスケッチが図4に示される。図4を参照すれば、光ファイバーケーブル311は、レーザービームがビームエキスパンダー322の入力開口を通るように案内するために前記入力開口の軸線と整列させられる。光路324上でエキスパンダー322から出る拡大されたビームは、中心軸線330まわりに光路326と光路328との間の走査光路にわたり振動ミラー325から反射される。振動されたレーザービームは、窓310を通って走査ヘッド300から出る。この実施例においては、振動ミラー325は、これを、機械的に結合された共振スキャナーユニット322により、例えば、ほぼ100ヘルツの振動周波数で駆動することができる。本願と同一譲受人に譲渡された2002年1月24日付け特許文献5、「シリコンウエハーベースの回転可能なミラー」を参照する。この特許文献は、適切な共振スキャナー及び振動ミラー組立体を詳細に提供するために参考文献として組み入れられる。本実施例はレーザービームを振動させるために共振スキャナー組立体を使用するが、レーザービームを振動させるために、本発明の広範な原理から逸脱することなく、例えば、透明液晶スキャナー又はマイクロレンズアレイスキャナーのような別の要素を使用することができる。
【0030】
戻りレーザーエネルギーは、上述されたように光ファイバーケーブル311に戻るように、その放射ビームと同じ光学的走査光路を追随することができる。光ファイバーケーブル311において双極レーザービーム戻り光路を具体化することができる。窓区域310は、出て行くレーザービームの走査パターンに実質的に影響を与えないように、例えば、
ガラスのような清浄で平坦かつ度の付いていない光学素子を備えることができる。本実施例においては、共振スキャナー組立体325、332と窓310とは構造的に結合され、方位光路334及び上下方向角度光路336に沿って一緒に動き、振動レーザービーム326−328をこれら光路に沿って動かす。この方法で、振動レーザービームは、走査ヘッド300の運動により方位内で動き338で示された正弦波状の走査パターンを形成する。また、この実施例においては、レーザービームの方位、上下方向角度及び振動を制御するための走査ヘッド内の種々の走査用モーターは、関連技術の熟練者に良く知られるような周辺走査の制御された走査におけるレーザービームの特定の位置のアナロク信号を作る位置感知用の素子を備えることできる。その重要性は、以下、より完全に説明されるであろう。
【0031】
この実施例の走査ヘッド300はビームエキスパンダー332を使用するとして説明されたが、ある用途において、光ファイバーケーブル311から出るパルス化レーザービームが光路324上で振動ミラー325に直接案内される場合は、ビームエキスパンダー332を使用しないでよいことが理解される。レーザービームが光ファイバーケーブル311から出るときの自然のビーム拡大により、十分なビーム幅を提供することができる。ある事例においては、ビームの拡大を停止させそして振動より前にビームを視準させるために、光路324内に視準用レンズを備えることができる。また、上述のように、本発明は、図1に示されるように目標地区の異なった位置に取り付けられた1個以上の走査ヘッド300を備えるように具体化することもできる。用途に応じて、走査ヘッドの幾つかが、図1及び2の実施例について説明されたより少ない光学素子数及びより小さい走査角度を使用することができる。また、共振スキャナー332の振動角度θを、異なった視野に対してより狭く又はより広くなるように統制して変更することができる。
【0032】
図1の実施例における使用に適したレーザー周辺認識システム(LPAS)のブロック図が図5に示される。図5を参照すれば、例えば、IPG Photonics 製造のエルビウムガラスファイバーレーザーとなし得る共通のレーザー源60は、約70,000ppsのパルス繰り返し速度で、例えば1550nmの近赤外線波長においてピーク出力15kW台のレーザーエネルギーを作ることができる。レーザーエネルギーのパルスは、例えば、通常の光結合器を経て分布ファイバー光路構造62上で、共通源60から複数の走査ヘッド10、12、14及び16に導かれる。走査ヘッド10、12、14及び16は、図1−4の実施例に関連して説明されたようなそれぞれの方位区域上のレーザービーム又は光路内のレーザーエネルギーを走査させる。それぞれの周辺区域から各レーザーヘッドが受け入れたレーザーエネルギーのエコーが分離した又は双極のファイバー光路上で光検知器に光学的に導かれる。例えば、ヘッド10からのレーザーエコーをファイバー光路64上で光検知器66に導き、ヘッド16からのレーザーエコーをファイバー光路68上で光検知器70に導くことができる。その他のヘッド12及び14は、同様な配列を有するであろう。光検知器は、受け取った光のエコーをそれぞれの電気的アナログ信号に変化する。
【0033】
複数の走査装置間でシステム相互のクロストークが発生すると考えられた場合は、共通レーザー源60は、各スキャナーに対して帯域が狭くかつこれに特有の光周波数を出すことができる。そこで、各スキャナーに対して特有のレーザー周波数帯域を選ぶことによりスキャナー10、12、14及び16のアレイを接近して置くことができる。スキャナーの光学系内に標準の光学的帯域通過フィルターを使用することにより、複数のスキャナー間のクロストークを減らし又は無くすことができる。即ち、光学的帯域通過フィルターを各スキャナー内に配置し、そして走査及び後方散乱受け入れのため、その特有の狭い帯域幅の光周波数だけを通過させるように設計することができる。これらのフィルターの光学的帯域幅は、例えば105の帯域外除去で1万分の1とすることができる。別の実施例においては、特有の狭い帯域幅の光周波数を出すために、各スキャナーに個々のレーザー源を割り当てることができる。個々の各レーザー源は、スキャナーの内部又は外部のいずれ
かで具体化することができる。以上説明されたレベルの光濾波性能が与えられると、多数の個別スキャナーの固体レーザー(例えば、Erファイバーレーザー)のゲインプロフィル内における多数のチャンネルを解析することができる。
【0034】
別の実施例においては、共通レーザー源60の出力光路内に光スイッチを配置することができる。光スイッチは、レーザー源60の出力レーザービームを、対応した複数の走査ヘッド10、12、14及び16に至る複数のファイバー光路に時間多重化するように制御することができる。それぞれの走査ヘッドからの戻りレーザービームエネルギーを受け入れそしてこれを向けられた源のレーザービームとは異なる別の光路上で案内するために、各対応するファイバー光路内に戻り光ファイバーがある。この目的のための適切な高速光スイッチは、フリップミラーとすることができ、このミラーは、垂直ヒンジまわりの水平方向回転が制御されように垂直ヒンジにより取り付けられ、更に水平ヒンジまわりの回転が制御されるように水平ヒンジにより取り付けられる。光スイッチは、マイクロ電気機械システム(MEMS)技術を使用し、任意のときに、出力レーザービームを走査ヘッド10、12、14及び16の一つに向けるように、ミニチュアモーターがミラー素子の運動を制御するためにヒンジ付き取付具と結合されて、基板上で組み立てられる。
【0035】
この方法において、レーザー源60からの出力レーザービームは、スイッチのモーターを位置決めする制御信号により、前述の走査ヘッドの中で時間的に多重化される。レーザーエネルギーのエコーは、これを、対応する走査ヘッドから双極戻り光路上で戻すことができる。フリップミラー素子は光スイッチの単なる例示具体例であること、及び他の具体例もうまく使用できることが理解される。例えば、走査ヘッドの一つに沿って出力レーザービームを通過させるための実質的に透明な部分、及びビームを別の走査ヘッドに反射させるために反射塗装を有する部分を有し、その通過又は反射により出力レーザービームを示された走査ヘッドに向けるように制御されたモーターにより、かかる光路を位置決めし得る円板である。
【0036】
また、図5の実施例においては、各スキャナー10、12、14及び16は、その周辺区域の走査におけるビームの位置を表す方位(AZ)信号及び上下方向角度(EL)信号を作る。例えば、スキャナー10は、信号線72及び74上でそれぞれAZ信号及びEL信号を作り、またスキャナー16は、信号線76及び78上でそれぞれAZ信号及びEL信号を作る。各光検知器は、その電気的エコー信号を、プログラムされたデジタル信号処理装置80のデジタル入力に導く。例えば、検知器66及び70からのエコー信号はそれぞれ信号線82及び84上で処理装置80の指定されたデジタル入力に提供する。更に、各スキャナーからのAZ及びELを表すアナログ信号が、アナログ−デジタル変換器によりデジタル化され、このデジタル化されたAZ及びEL信号が処理装置80に提供される。これは、A/Dにより或いは処理装置80のプログラム制御下で自動的に行われる。本実施例においては、各スキャナーは、それ自体の個々のA/Dを持つことができる。例えば、スキャナー10及び16からのAZ及びEL信号はA/D変換器86及び90によりデジタル化され、そして得られたデジタルAZ及びELワードが、それぞれデーター線88及び92上で処理装置80に提供される。複数のその他のセンサーは同様な配列を有するであろう。共通A/D変換器は、複数のスキャナーからのAZ及びEL信号をデジタル化するために時間多重化できることが理解される。更に、エコー信号の強さが、エコー信号を処理するために本実施例におけるように1ビットより大きい解像度を希望される場合は、光検知器の出力を、例えば、AZ及びEL信号について記述されたと同様な方法でA/D変換器によりデジタル化することができる。前述の変更は、本発明の広範な原理から逸脱しないであろう。
【0037】
以下の説明より更に明らかになるであろうように、処理装置80は、スキャナーからエコー信号を受ける度に、走査における対応したそれのAZ及びELの位置を記憶し、制御
、アドレス及びデータ線96上で、これと組み合ったメモリ94の指定された位置における走査の画像を形成する。各エコーの距離は、よく知られた飛行時間技術を使用して本実施例の処理装置80により決定される。従って、スキャナーからのエコー信号は相関付けられ、そして各スキャナーの各周辺区域又はそれらの部分についてのシーン画像を形成するために使用される。各シーン画像を作っているエコーは、以下の説明より更に明らかになるであろう画像処理用の絵の要素又は画素と考えることができる。
【0038】
本実施例においては、処理装置80は、周辺区域の一つにおいて識別された高度に優先的な脅威を視覚的に追跡するための、位置制御ループ98を使用したスポットライトの位置決め、及びディスプレイ上で脅威の周囲の熱的シーン又はビデオシーンを決定者に表示するための別の位置制御ループ100を使用した前方監視赤外線(FLIR)カメラ又はビデオカメラの位置決めも制御する。より特別には、希望のスポットライト位置を表すデジタル信号表現を、信号線102上で処理装置80から加算器104の+入力に出力することができる。この加算器は、スポットライト位置制御器108に誤差信号106を提供する。誤差信号106に関連して、制御器108は、信号109により、スポットライト組立体110を、その光が識別された脅威を指向する位置を取るように駆動する。スポットライト110の実際の光の位置が感知され、そして信号線112上で加算器104の−入力にフィードバックとして提供される。制御器108は、誤差信号104が実質的にゼロに接近するまでスポットライトを信号102により表されたその希望位置に駆動し、その後は識別された脅威を追跡するために、変動している希望位置に応答してスポットライトの位置を変えるであろう。
【0039】
同様に、希望のカメラ位置を表すデジタル信号は、処理装置80から信号線114上で加算器116の+入力に出力することができる。この加算器は、カメラ位置制御器120に誤差信号118を提供する。制御器120は、誤差信号118に応答して、信号124によりFLIR又はビデオ或いはこの両者であるカメラ組立体122を、その視野内に識別された脅威を観察する位置に駆動する。組立体122の実際のカメラ位置が感知され、そして信号線126上で加算器116の−入力にフィードバックとして提供される。制御器120は、組立体122のカメラを、誤差信号118が実質的にゼロに接近するまで信号114により示されたその希望位置に駆動し、そしてその後、識別された脅威をその視野内に維持するように、変動している希望位置に応答してカメラ位置を変えるであろう。カメラのシーンのビデオ画像は信号線130上で画像/テキスト重畳回路134を経てディスプレイ132に提供される。更に、処理装置80により、識別された脅威の位置と重要度を表すデータを、例えばデジタル信号線136上でディスプレイ制御器138に提供することができる。
【0040】
脅威の重要度のデータは、以下の説明から明らかになるであろうように、形状、大きさ及び優先度のパラメーターを含むことができる。ディスプレイ制御器138は、脅威の重要度のデータから、脅威の画像及びビデオ画像内のそれの位置と共にその脅威を特徴付ける対応したテキスト文字を表すビデオ信号を作ることができる。作られた脅威のビデオ信号は、信号線140上で重畳回路134に提供することができる。作られた脅威のビデオ信号は、重畳回路140において、ディスプレイモニター132上のマップ状画像に分離して表示され、又はディスプレイモニター132で表示するためのカメラ122からのビデオ信号の上に重ねることができる。従って、責任者はディスプレイモ123のビデオ画像から及び/又はスポットライト区域の視覚点検から脅威を観察し、防護的対抗策をとるか否かを決定することができる。
【0041】
図5の実施例においては、処理装置80の外部にある位置制御ループ98及び100が説明されたが、別の実施例においては、制御ループ98及び100について説明された機能は、これを処理装置80内でプログラムすることができる。かかる別の実施例において
は、処理装置80は、恐らくは対応したデジタル−アナログ(D/A)変換器により駆動信号109及び124を直接作り、かつ恐らくはアナログ−デジタル(A/D)回路により、対応するフィードバック信号112及び126を直接受け入れるであろう。また、位置制御ループ98及び100がアナログ形式のものである場合は、例えば、D/A変換器を各加算器104及び116内に備え、デジタル位置信号をアナログに変換することができる。これらの目的に対するD/A及びA/D回路の使用は、関連技術の通常の技術者によく知られている。
【0042】
図6A及び6Bは、本発明の広範な原理によるレーザー周辺認識システムの機能を実行するために図5の実施例の処理装置80のプログラミングにおける使用に適した例示のプログラミングの流れ図である。図6A及び6Bを参照すれば、ブロック152、154及び156のプログラムの流れは、スキャナーの周辺区域のシーンに遅れずに追随し、受信エコー信号から、例えば振幅、到着時刻(TOA)、上下方向角度(EL)及び方位(AZ)のようなパラメーターを含んだエコーデータを集め、そし完全な走査の各について画像シーンを形成することを背景として逐次実行される。複数のスキャナーの走査は、必須ではないが、互いに同期して同時に又は周辺を時計まわり又は反時計まわりで逐次実行されることが好ましい。いずれの場合も、ブロック156により決定されて完全の走査画像が形成されると、画像完成のフラグが設定され、走査画像を表す集められたデータは、その対応した周辺区域と相関付けられ、例えばメモリ94の指定部分に記憶される。スキャナー及び対応した周辺区域と同じ多数の走査画像シーンがあるであろうことに注意されたい。メモリにシーン画像データが記憶されると、プログラムはブロック158において画像完了フラグをリセットし、次のシーン画像を形成するためにブロック152、154及び156の実行を継続する。
【0043】
各画像シーンが完成すると、決定ブロック160が、周辺区域の対応した基準画像シーンが記憶されているか否かを決定する。記憶されていない場合は、そのときの画像シーンがブロック162において対応区域に対する基準シーン画像として分類される。記憶されている場合は、そのときの画像シーンが記憶され、そして動いている対象物を識別するために、ブロック164において同じ区域の先に分類された基準画像シーンと比較される。基準画像シーンは、1個以上の画像シーンの合成とすることすることができる。画像シーンの比較は、そのときのシーン内の対象物の画素の位置を、基準シーンにおける対象物の画素の位置と比較する公知の画素解析アルゴリズムにより実行することができる。こうして、ある1シーンから別のシーンに至る同じ対象物の位置の変化がその動きを示す。決定ブロック166において、画像シーン内で識別された移動対象物の有無が決定される。無い場合は、処理はブロック162に移り、ここでそのときの画像シーンデータは、その区域の新しい基準画像を形成するために分類され又は古い基準画像と比較される。このとき、プログラムは、ブロック156により決定される次の完全な画像シーンのためのデータが集められるまで待機する。
【0044】
ブロック166が、現在の画像シーンから区域内に動いている対象物のあることを判定した場合は、ブロック168において識別されたものから動いている対象物を選び、その距離、方向及び高さが決定される。次にブロック170において、その選択された対象物が既に識別されたものであるか否かが判定される。そうで無かった場合は、ブロック172においてその対象物は分類され又はタグが設定され、そしてブロック174においてタグ付き対象物に対して追跡フラグが設定される。この対象物は前に識別されたことがないため、その区域からの続く画像シーンにおいて発生するであろうその脅威を査定するためのこれまでの累積データがない。このため、脅威解析処理は迂回され、ブロック176において、現在の画像シーンから、その他の動いている対象物の有無の判定の処理が継続される。
【0045】
選定された対象物が、ブロック170において判定されたとき、前に識別されたものである場合は、次のブロック178において、その対象物に追跡フラグが設定されているか否かが判定される。そうでない場合はブロック174において追跡フラグが設定される。また、追跡フラグが設定されていた場合は、このことは、プログラムがその対象物の動きを追跡すること、及びブロック180において行われる脅威の優先度を決定する累積データを有することを示す。本実施例においては、脅威優先度は、公知の方向一定、距離減少(CBDR)アルゴリズムに基づき計算される。説明図7は、小さい円で表された2個の追跡フラグ設定対象物の、複数のシーン画像にわたり記憶された累積データの合成図である。図7においては、目標位置はXで示される。図7において各対象物Oは、2個の下付き番号XYで指示される。ここに、下付きXは、追跡フラグの設定された対象物を表し、下付きYはこれが判定された位置のシーン画像を表す。例えば、O11は、シーン画像1から得られた対象物1を表し、O12はシーン画像2から得られた対象物1を表し、以下同様である。同様にO21はシーン画像1から得られた対象物2を表し、以下同様である。
【0046】
対象物1及び2の両者は、各シーン画像に対する走査区域(図1参照)の中心線(C/L)からのそれらの距離と方向に基づいて図上で目標位置に関して位置決めされる。例えば、対象物O11は、距離R11及び方向角度−θ1に位置決めされ、対象物O12は同じ方位角−θ1でかつ距離R12に位置決めされる。以下同様である。同様に、対象物O12は距離R12及び方位角度θ21に位置決めされ、対象物O22は距離R22位置及び方位角度θ22に位置決めされる。以下同様である。いずれも追跡フラグの設定された対象物1及び2をそれぞれ結んでいる破線は、相当する運動対象物の軌跡を表す。従って、対象物1は、複数のシーン画像の間で目標位置に対して実質的に一定の方向角度で距離が減少する状態の軌跡を描いており、これは、実質的に通り過ぎ又は目標から離れて行く軌跡の対象物2よりも高い脅威優先度を有するであろう。
【0047】
ブロック182において脅威優先度が設定された後、これは、ブロック184においてメモリ94の指定部分に記憶されたテーブルの行列に加えられる。かかる行列テーブルの例が図8に示される。対象物は脅威優先度の最高のものから最低のものの順でテーブルに表示されることに注意されたい。例えば、図8のテーブルにおいては、対象物1は7で示された最高脅威優先度を有し、対象物3は5で示された次の最高優先度を有し従ってリスト下方にある。本実施例においては、例えば、脅威優先度10が最高のものを表し、0が最低を表す。行列テーブルのリストは、プログラムが実行されたとき実時間で更新される。例えば、対象物1が続くシーン画像において目標Xから離れるように方向が逸れ始めたならば、その脅威優先度は減少し、従って行列テーブルのその列のリスト表示は下がるであろう。次に、ブロック186において、行列テーブルのリストの移動対象物についてのデータが、例えばデータ線136上で処理装置80からディスプレイ制御器138に出力され、ディスプレイモニター132のスクリーン上にこれを表示させることができる。対象物は、その脅威優先度レベルを特徴付けるテキストに対応した記号又はアイコンの形で表示することができる。
【0048】
その後、ブロック188において、動いている対象物の形状が、好ましくは関連技術においてよく知られているようにコントラストのある縁又は線により、現在のシーン画像の画素についての画素解析を使用して決定される。次に、ブロック190において、対象物の形状が、例えばよく知られている画素パターン認識技術を使用して、例えば海洋船舶、鳥、及び同等の幾つかの形式のような友好的な対象物と考えることのできる知られた対象物についての予め記憶されていた形状又は固有の特徴と比較される。この比較は、適合した数又は適合した百分率にされ、これを、決定ブロック192において対象物が友好的であるか否か判定するための基準として使用することができる。友好的でないと判定された場合は、決定ブロック194において、対象物の脅威優先度の水準が、例えば7のような
所定値X以上であるか否かが判定される。そうであれば、前述のような視覚的追跡のため、位置信号を信号線102上及び114上で出力し、それぞれ、脅威を照射すためにスポットライト110を、及び脅威を観察するためにカメラ122を位置決めする。これら位置信号は、その脅威優先度の水準が所定のXレベル以下に下がるまで脅威を追跡するようにスポットライト及びカメラを制御し続けるであろう。この方法で、可能な防御対抗策を決定するために、例えばディスプレイ132を介して脅威に対する警報を発令し得る責任者は、脅威を視覚的に調査しかつ確かめることができる。責任者は、脅威が攻撃的でなくむしろ友好的であることを視覚的検査から判定し誤警報を避けることもできる。全システムが、目標位置を囲む周辺の音響状況認識を提供する。
【0049】
対象物がブロック192により友好的であると判定された場合は、ブロック194及び196を迂回できることは勿論である。いかなる場合も、ブロック176においてプログラムの実行が続けられ、ここでそのときのシーン画像内で他に何か動いている対象物があるか否かが判定される。現行シーン内に別の動いている対象物がある場合は、ブロック168におけるプログラムの実行は継続し、現行シーン内の対象物が処理されるまで、次の対象物に対するステップ168−196が繰り返される。現行シーン画像内に処理すべきその他の対象物がない場合は、プログラムの実行は、ブロック156により次の対象物が完了したことが決定されそして上述のように次のシーン画像に対する処理が繰り返されるまで待機する。
【0050】
従って、LPASは、目標の周辺の種々の管理区域に、数メートルから数百メートル入ってくる対象物を識別し、追跡し、更に輪郭を描く。本発明の別の態様により、LPAS内に自動認証システムを含むことができ、潜在的脅威がLPASにより検知されると、例えば、無線周波数(RF)又は赤外線(IR)のコード化されたアクセス信号、エントリーコード、又は双方向無線呼出しのような信号装置を使用してそれ自体で認証できるようにすることができる。識別された対象物の入場を許可し返信する際に使用するために、例えば、航空機、船舶、車両、建築物又は同等となし得る対象物内に、認証されたアクセスコードの既知のリストを予め記憶することができる。否定された入域は、続く脅威の分類及び交戦の規定による警報を発生させる。この認証システムは、地上及び水中の高度の脅威環境内で作戦しているエアフォースワン、空母、及び特殊軍用飛行機のような価値の高い資産の安全確保のために特に有用である。このシステムは、民間航空機産業にも応用することができる。
【0051】
例えば、民間航空機産業においては、航空機に、例えば図1の実施例に関連して説明されたようなレーザー走査用のレーザーヘッドを複数装備することができる。手荷物ハンドラー、燃料補給車、食料配達車、及びその他を監視し追跡するために航空機を囲んで4個の管理区域を作ることができる。これらの車両が管理区域に入ると、LPASにより識別され、航空機上の搭載された自動認証システムにアクセスコードを通信することが要求される。これは、自動化された放送周波数のタグIDにより識別される個人による個人用送信機から実行される。アクセス認証は、システム費用の低減のため、例えば個人用双方向無線呼出し装置により達成することができる。信号交換が不成功の場合、又は航空機のLPASにより疑わしい挙動が検知された場合は、空港の警備組織に通知を送ることができる。この認証システムは、各入場者、時刻、位置及びその他のパターン情報を記憶する容量を持つことができる。次いで、このデータの組は、承認の保証のために飛行機の出発前に空港警備事務所に通信することができる。データの組は、飛行機及び空港ターミタルにおいて貯蔵され、例えば48時間のような所定の時間、アクティブな状態に残すことができる。
【0052】
図9は、本発明のこの態様の具体化に適した自動認証システムの図を示す。図9の実施例においては、対象物20は、LPASの複数のレーザー走査ヘッドの一つを示している
例えば飛行機とすることができる。走査ヘッド10、12、14又は16は、上述のように飛行機の周辺区域にわたってそのレーザービーム50を走査する。この区域内で、認可されたービス提供者又は侵入者となし得る対象物200を検知することができる。LPASは、検知された対象物の位置データを、対象物200の認証のために認証システム202に送る。
【0053】
図10は図9の実施例における使用に適した認証システムの実施例のブロック図である。図10を参照すれば、認証ユニット204は、例えばハードな電線、光ファイバー、放送周波数無線、赤外線無線、及びその他となし得る通信リンク208上でLPAS206に結合される。認証ユニット204は、データ線212上でメモリ210に、データ線216上で暗号ユニット214に、更にデータ線222上でアンテナ220の位置制御ユニット218に結合される。メモリ210は、種々のサービス提供者の認証コードを予め記憶するために使用することができる。一方、暗号ユニット214は、信号線226上で、アンテナ220用の送受信ユニット224に結合される。図9及び10の実施例の運転例は以下の通りである。
【0054】
LPASは、周辺区域内の対象物200を識別すると、この対象物200についてのデータを通信リンク208上で認証ユニット204に送る。このデータは対象物200の位置を含んでいる。認証ユニット204は、応答して、対象物200の方向にアンテナ220を位置決めするために、線222上で位置信号を位置制御器22に送る。同時に、認証ユニット204は、コード化された質問信号を、線216上で暗号ユニット214に送り、このユニットが質問信号を暗号化し、これを、アンテナ220を経て対象物200に送信するために、信号線226上でユニット224の送信機部分に送る。電光形の線230が、システム202のアンテナ220からの質問の送信を表す。
【0055】
対象物200が認可されたサービス提供者であるならば、これは、例えば、特有の暗号化されたコードを送信し得る手持ち式双方向無線呼出し装置となし得るその個人用通信機により、質問送信230を受信しそしてこれに応答するであろう。図9の電光形の線232は対象物200の個人用通信機からの暗号化された認可コードの送信を表す。暗号化された送信232はアンテナ220を介してユニット224の受信機部分で受信され、そして線226上で暗号化ユニット214に送られ、ここで解読され、そして線216上で認証ユニット204に送られる。認証ユニット204が認証コードを受信すると、これが適正な認証コードであるか否かを確立するために、メモリ210の予め記憶された認証コードと比較することができる。設定された時間内に対象物か認証コードが送られない場合又は認証コードが適正でない場合は、認証ユニットは、好ましくはアンテナ220上で送信される暗号化信号により空港警備に警告する。
【0056】
更に、受信された認可コードが適正であると判定された場合は、認証ユニット204は、その認可コードと組み合わせられたサービス提供者が与えられた時刻にその位置にいるべきであるであるか否かを確かめるように作動させることができる。認証ユニット204は、例えば、アンテナ220から送信され暗号信号を介して空港警備の前述の情報を要求することができ、この情報は、例えば問題のサービス提供者に特有の認可コードを含むことができる。この情報は要求に応じてアンテナ220を介して空港警備から自動システム202に送ることができ、かつユニット224の受信部分と暗号化ユニット214とを介して認証ユニット204に送ることができる。次いで、認証ユニット204が、空港警備から受け取った情報と、航空機へのサービス提供者のアクセスを認可するために定められたものとを比較することができる。認証ユニット204がサービス提供者の場所の不一致を決定したならば、暗号化送信により空港警備に警告するであろう。
【0057】
要約すれば、本発明のLPASは多くの可能な用途を持つ。水面の警備に対しては、L
PASは、海洋船舶を囲む所与の周辺をカバーするように走査用レーザービーム及びパルス化飛行時間の方法を使用する。各レーザービームは、例えば約2ヘルツで前後に振動する共鳴スキャナーを使用して対応周辺区域を横切る正弦波状パターンで方位方向に走査する。レーザーエネルギーは、まず、スキャナーから離れた水面から反射され、部分的に水により吸収される。対象物と当たって波立つ水面は、スキャナーの受光用光学系の方向にレーザーエネルギーを散乱させる。そこで、水は散乱のためレーザーエネルギーを見えなくし、これにより浮遊している対象物をよく見えるようにする。この潜在的なクラッター減少の計画は、水上のレーザー光の鏡面反射の物理的現象の利用である。水面におけるレーザーエネルギーの反射により、浮いている対象物は、LPASの種々のセンサーにより容易に検知することができる。
【0058】
同様に、LPASのスキャナーの可変走査視野の使用により、例えば、桟橋下の水面の侵入者に対して監視するために非常に狭い回廊部を走査することが可能である。従って、LPASは、脅威を検知するためにこれら狭い回廊部を走査し、その警告を提供することができる。LPASの種々のレーザースキャナーの表面散乱機構の別な便利な側面は、潜望鏡の航跡を走査し追跡することにより潜水艦戦を支援する能力である。潜望鏡及び推進器によるキャビテーションは、小さい泡を作ることが多い。これらの泡、白い泡の集合は、レーザー受信機に向かうレーザー光の後方散乱(エコー)を生ずる。このエコー)ヲは泡が存在する限り留まり、しばしば数分間に達する。同様に、これは、それまでの航跡を検知するために船舶から見ることもできる。
【0059】
別の効用は、海で行方不明になった個人を、発散が例えば2mrad台の非常に狭いレーザービームで水面上を斜めの入射角度で走査するようにLPASを使用して検知する探査及び救助である。LPASから送信された入射レーザーエネルギーが水面を叩いたとき、これはLPASのレーザー受信機に戻る方向でない方向で反射する。しかし、水中又は水上に浮いている対象物はこのレーザーエネルギーを散乱させてレーザー受信機の方向に戻す。従って、水面に浮いている如何なる対象物も、散乱により支配されレーザーの戻りを生ずることができる。そこで、この方法でLPASが使用されたときは、浮いている対象物のみが通常検知し得る画像シーン内でレーザー対象物輪郭を記録するであろう。レーザーの戻りのレベルは、対象物の大きさ、レーザー出力、放射ビームの発散度、及びレーザー受信機の視野の関数である。
【0060】
従って、海における行方不明者の探査及び救助の際の支援のために、LPASを、探査車用の乗り物又はそのまわりの区域の周辺を監視するために水面を走査するために使用することができる。身体と水との間の温度差に関連する通常の受動型の赤外線システムとは異なり、LPASは、上述のような受動型赤外線システムによる浮遊身体の検知のために必要である温度勾配とは無関係であるため、この方法におけるLPASの使用又は水上におけるその散乱及び吸収特性の活用により検知能力を増すことができる。ここに上述されたレーザー走査及び戻り検知の実施例を使用すると、例えば、行方不明者、落ちた操縦士又は破片のような浮いている対象物を検知するためにレーザーエコーなし(水面)とレーザーエコーのとのジオロケイテッドマップ又は画像シーンを作るための水上の探査パターンの使用により探査を自動化することができる。
【0061】
図11は、例えば周辺区域352の海面を対象物について監視するために少なくも1個の走査ヘッド10を有する搭載形LPASを有する、例えば、ヘリコプター350のような飛行機探査用の乗り物350の図である。走査ヘッド10は、図3及び4に関連して説明された走査ヘッド300と同様とすることができる。しかし、走査ヘッドのある用途は、方位角を利用するのではなく、周辺区域の水面上で正弦波状の走査パターンを作るような飛行機又は探査用の乗り物の運動に関連する。ヘリコプター350上に配置されたときは、走査ヘッド10からの放射レーザービームの経路は、水面356に対して例えば45
゜のような斜めの入射角度で傾けることができる。行方不明者354のような浮いている対象物だけが、レーザーエネルギーを走査ヘッド10の方向に戻し、LPASにより後処理され、前述のような画像シーンを作るであろう。ある用途においては、探査用の乗り物350は、図12の図に示されるように行方不明者を探査している乗り物350の下方でこれを囲む周辺水域358を360゜走査するために、複数の走査ヘッド10、12、14及び16を備えることができる。
【0062】
この探査及び救助のための応用は、海洋探査船においても同様に生ずる。図13に示されるよう、海洋船360は、海の行方不明者364のために、周辺区域362の水域を監視するために少なくも1個の走査ヘッド10を有するLPASを搭載する。走査ヘッド10は、図3及び4に関連して説明された走査ヘッド300と同様とすることができる。海洋船360に搭載されたとき、走査ヘッド10からの放射レーザービームの経路は、水面356に対して、例えば45゜のような斜めの入射角度に傾けられる。行方不明者364のような浮いている対象物のみが、レーザーエネルギーを走査ヘッド10の方向に戻し、LPASにより後処理され、画像シーンを作り、これから対象物を検知することができるであろう。ある用途においては、海洋探査船360は、図12に関して説明されたと同じ方法で行方不明者を探している船舶を囲む水域を走査するために、複数の走査ヘッド10、12、14及び16を備えることもできる。いずれの実施例においても、LPASの制御パネルは、レーザー走査の機能を自動化するために探査及び救助(SAR)ボタンを備えることができる。
【0063】
潜水艦に、更に別の応用がある。ある事例においては、海洋船舶は船腹に反射ペンキを用いた船名と母港名とがあることが知られて居る。別の事例においては、会社名が船腹にペンキ書きされる。典型的な海洋商船は、遠距離での船の書き込みの可視性を上げるために船体に黒又はIR吸収ペンキも使用する。高度の反射性及び吸収性のペンキのこの組合せは、走査用レーザービームに関連して使用されるとき、船舶の書込みを読み取ることを可能とする。同様に船舶の大きさ及び形状の側面輪郭を、上述のように船舶の更なる分類に使用することができる。この情報は、その他の地上システムに供給するため及び注目されない方法で海上交通を確認する方法として使用することができる。
【0064】
地上周辺警備の分野に更なる用途がある。目標の土地を囲む周辺をLPASでレーザー走査することにより、上述されたように、受信されたレーザーエネルギーの戻りの散乱から方位、上下方向角度、及び距離を3次元画像シーンに組み立てことができる。例えば、各回が5−10秒の繰り返し走査をしてクラッターマップを作ることができ、このため、繰り返し通過からデータが蓄積され組み合わせられる。次いで、データの蓄積が、背景クラッターマップとして知られる基準画像に記憶される。実時間データを、方位、上下方向角度及び距離のデータの組の各画像シーンに切り替えて、基準クラッターマップと比較される。実時間データが可変の空間解像度の距離内のクラッターマップと一致した場合は、処理データなしが報告される。同様に、表示のデータ点がクラッターマップ内にない場合は、差が注目され、ジオロケイテッドマップ又は航空写真上に表示される。対象物が動いておりかつある期間にわたるデータが蓄積され表示された場合は、動いている地上対象物の軌跡を表示することができる。
【0065】
この方法でのLPASの使用は、限られた空間内での詳細な検知、高度の距離解像度、及び運動の検知が可能な明らかな利点を持つ。この限られた空間では、通常レーダーは地面のクラッターが甚だしくかつ地上員に危険である。更に、この検知技術は、不安全な区域における地上の動きを見るためにフェンス越えに見る能力を持つ。
【0066】
小距離交通管制におけるLPASの更なる応用がある。この場合は、LPASは、地上交通管制レーダと同様に使用されるが、小距離であり、より細かい検知能力を有し、更に
照射源としてレーザーを使用する。走査レーザービームを使用すると、例えば、フライトデッキの周囲の区域を実時間で走査することができる。上述の動いている地上対象物の能力を使用すると、個人、小型車両、及び飛行機の運転に対する障害となり得る野生動物又は有り得るテロリストの意図を表すその他の対象物を検知し追跡することができる。LPASは、分散した走査ヘッド、光ファイバー装置を使用して飛行機上に設置することができ、或いは飛行機の周囲を監視するために地上に設置することができる。いずれの場合も、地上位置が知られ、更に戻りレーザーエネルギーから地上の動きを対象区域に関する方位、上下方向角度、及び距離を点で決定することができる。そこで、警戒区域が確立され監視される。地上の動きが検知されたときは、警報が出されそして警備担当者により行動される。警戒システムにおいて実施されたとき、脅威の時刻と位置とが確定される。
【0067】
加えて、コード化された送信機を使用する自動認証システムにより保安接近を自動化することができる。動いている対象物が警戒区域に侵入すると、認可された使用者の個人用通信機の送信機は、自動的に又はシステムからのコード化された質問に応答してアクセス用のコード化されたキーを出すことができる。コード化されたキー又は認可コードの送信は受信され、認可されたアクセスID、時刻、空間位置、及び動きと比較される。アクセスが承認されると、警報装置のトリガーの作動が止められる。反対に、承認されないときは、警報が出され、空港は警戒態勢を取らせられる。警報は、通常の音響警報を発し、或いは侵入者に更に質問するために監視カメラ又はセンサーにより使用される。動きを追跡し、識別を記録し、更に認可されたアクセスと比較することにより、警備記録を記録し解析することができる。これらのアクションは、飛行機又は誘導路の近く、距離1km以内及び通常の作業範囲100m内で行われる。同様に、空港から更に遠い距離にわたる侵入にも関係する。LPASの走査レーザー方式の使用により、動いている地上車両及び通常の空港地上交通レーダーにより検知できない小さい対象物を検知することができる、本発明は、多くの実施例に関して説明されたが、これら実施例は単なる事例として与えられたこと、及び方法、形状、又は形式は意図された実施例のいずれも本発明を限定しないことが理解される。本発明は、特許請求範囲の記述に従った広範な範囲内で構成されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の広範な原理を具体化するに適した例示のレーザー周辺認識システムの平面図である。
【図2】図1の実施例のレーザー周辺区域走査の一つの断面図である。
【図3】図1及び2の実施例における使用に適した走査ヘッドの図である。
【図4】図3の走査ヘッド実施例における使用に適したスケッチ例示用光学素子である。
【図5】図1及び2の実施例における使用に適したレーザー周辺認識システムびブロック図である。
【図6A−6B】図5の実施例のデジタル信号処理装置のプログラミングにおける使用に適したプログラムの流れ図を示す。
【図7】複数の走査画像にわたり動いている対象物の記憶されたヒストリカルデータの複合図である。
【図8】検出された潜在的な脅威の優先順位を決定するため例示クーリエテーブルである。
【図9】本発明の別の態様を具体化するために自動認証システムの図である。
【図10】図9の実施例における使用に適した例示の認証システムのブロック図である。
【図11】本発明の別の態様による水上の航空機探査用の乗り物からのレーザー周辺認識システムの探査及び救出のアプリケーションを示す。
【図12】探査車両のまわりの360゜周辺を探査する航空機探査用の乗り物において具体化された救出用認識警告システムの図である。
【図13】本発明の別の態様による船舶探査用の乗り物おける救出用周辺認識システムの探査及び救出アプリケーションの図を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に周辺の安全確保、及び探査及び救出システムに関し、特に目標位置の潜在的な脅威を警告するために目標位置を囲む周辺区域をレーザー走査するためのシステム及び方法、並びに水に浮いている対象物を検出するために探査船の周囲の周辺水域をレーザー走査するためのシステム及び方法に関する。
【0002】
2002年3月28日、特許文献1、「分布式レーザー障害物認識システム」;
2002年9月20日、特許文献2、「レーザー鉄道障害物検知システム」;
2003年1月21日、特許文献3、「クロストラックレーザー高度計を使用した航空機前方及び後方の領域における対象物のプロフィール分析システム」;
上述の特許出願のすべては本願と同じ譲受人に譲渡される。
【背景技術】
【0003】
世界的なテロリストの活動の急激な増加のため、目標への潜在的な脅威の小距離及び大距離における接近の識別が最高の関心事である。今日は、かかる脅威は、例えば、自爆、自動車爆弾、バズーカ砲、ロケット発射筒、及び破壊活動者のような多くの形で入り込むことがある。人口密集地及び政府機関、軍事基地、飛行場、海洋船舶及び商社のようなテロリストの目標は全世界的に拡大し続けている。同様に、これらの脅威は、現在は化学、生物及び核の攻撃の実際のシナリオを含むところまで激しく拡大している。そこで、かかる目標に対する攻撃を防ぐには、思考力、監視、調査、及び封止活動の役割が重要であり続けるであろう。
【0004】
これら新しい脅威に応じて、脅威に対して脆弱な目標の周囲の土地及び水辺を、先を見通して監視することが最高に重要なことである。特に、港湾、空港の広大な土地、及び核関連地区、軍用設備、視界の高いスポーツイベント、海洋船舶、航空機及びその他のような有力な目標位置は、対象物の運動及び存在の検知を必要とする最前線となってきている。潜在的脅威を評価し、そして適切な反テロリズム/軍事処置を取るには、目標周辺内の対象物の早期識別及び警戒が重要である。我々の歴史的に解放された社会のため、テロリストは、これまではあったとしても防犯カメラで消極的に監視するだけであった脆弱な目標において我々の社会に打撃を与える多くの機会を持つ。
【特許文献1】米国特願第10/109,372号 明細書
【特許文献2】米国特願第10/251,422号 明細書
【特許文献3】米国特願第10/347,908号 明細書
【特許文献4】米国特許第6,542,227号 明細書
【特許文献5】米国特願第10/056,199号 明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在の周辺安全確保のシステム及びプロセスは、これら新しい脅威に対しては不十分であることが示されている。例えば、ビデオカメラ、暗視システム、レーダー、及び通常の安全確保パトロールは、現今のテロリストの攻撃を防止するには効果的でないことが確かめられている。イエーメンにおけるUSS Cole、フランスのオイルタンカーの爆破
、空港の安全確保の侵害、自動車爆弾及び自爆、及びロケット式擲弾のような最近の出来事は、地上又は水面における対象物の運動を検知しかつ追跡できる早期警戒システムにより避けることができたかもしれない。いずれの場合も、攻撃者は、攻撃開始に対する人間による監視、ビデオカメラによる伝統的な安全確保の層、又は全くの無防備を突破した。地上又は水上の潜在的な脅威の早期識別及び位置決めは、計画を挫折させて全世界的な経済的、商業的及び軍事上の作戦の確保と維持の点で重要である。
【0006】
加えて、脅威の監視のための通常のレーダーシステムの使用は水面上の多光路の戻りによる混乱をもたらし、領域内で閉じたレーダー「クラッター」を経験するであろう(ブラインドレーダーゾーン)。これらのブラインドゾーンは、レーダー出力に応じて、例えば数100メートルから数キロメートル台となり得る。更に、海況の変化がレーダーシステムの検出性能を更に劣化させる可能性がある。うねりと短周期の表面波の動きとの相互作用による多数の散乱した光路により生じたノイズを抑制する意図でアルゴリズムが開発されたが、一般に、船舶のような大きい対象物を数キロメートルにわたって検知することを目標とする。更に、レーダーシステムは、1−10゜台の広い主ビームローブにされる。このレベルの指向性を作るために、多光路伝搬を作るサイドローブが作られる。
【0007】
また、例えば海に落ちた操縦士のような海における生存者の探査と救出の場合におけるように、水に浮いている人体は、体温と水温との間の温度差に頼る通常の受動型赤外線システムにより検知することができる。身温が水温とは異なるため、受動型赤外線センサーによりテロリストの身体を検知することができる。しかし、テロリストの身体の温度は、これを隠蔽することができる。テロリストの身体の温度がそのまわりの海水の温度に接近した場合は、赤外線の身体表示に必要な熱傾斜が失われ、受動型赤外線センサーによる身体の検出性能は急速に低下する。従って、このような状況下では、通常の受動型赤外線画像化システムは水中のテロリストの身体の検出に失敗することがある。
【0008】
同様に、探査及び救助の任務の場合におけるような人間の探査の際は、生存中は、その人間の熱的な検知が可能な十分な熱勾配が存在する。しかし、死亡すると、体温が水温に近づく。この場合は、熱的な画像化は回収のためには役立たない。
【0009】
本発明は、現在の周辺の安全確保及び探査及び救出のシステムの上述の欠点を克服し、そして価値ある目標に対する潜在的な脅威を示すために、その目標を囲む周辺を監視するための、或いは水に浮いている対象物を検知するために探査船を囲む周辺を監視するためのレーザー障害物認識システムを利用するレーザー周辺認識システム(LPAS)を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様により、潜在的脅威を検知するために目標位置の周辺区域をレーザー走査する方法は、周辺区域を横切ってパルス化レーザービームで走査し、周辺区域の走査中にパルス化レーザービームからのエコーを受信し、受信したエコーに相当する距離データを誘導し、受信されたエコーの距離及び位置のデータに基づき周辺区域の走査のシーン画像を形成し、複数の各走査のシーン画像を形成するために複数の周辺区域に対して走査、受信、誘導、決定及び形成の諸段階を繰り返し、そして周辺区域における潜在的脅威を検知するために複数のシーン画像を比較する諸段階よりなる。
【0011】
本発明の別の態様により、潜在的脅威を検知するために目標位置の周辺区域をレーザー走査するシステムは、パルス化レーザービームを作るためのレーザー源、周辺区域を横切ってパルス化レーザービームで走査しかつ周辺区域の走査中にパルス化レーザービームからのエコーを受信するための走査ユニット、周辺走査中に受信されたエコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する走査ユニット、受信されたエコーをこれを表す
電気的エコー信号に変換するための光検知器、電気的エコー信号及び相当する位置信号を受け入れそして電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づく複数の周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成する信号処理装置、周辺区域における潜在的脅威を検知するために、複数の周辺区域走査のシーン画像データを比較するように作動する信号処理装置を備える。
【0012】
本発明の別の態様により、目標位置の周辺区域内で検知された潜在的脅威を認証する方法は、目標位置の周辺区域内の潜在的脅威を検知し、検知したら、無線送信により潜在的脅威に応答のための質問をし、質問から所定の時間間隔内に応答が無線送信されない場合は認可されない潜在的脅威を宣言し、送信された場合は応答を受信しそして応答に適正なアクセスコードが含まれるか否かを決定し、そして受信された応答が適正なアクセスコードを含むことが決定されない場合は認可されない潜在的脅威を宣言する諸段階を含む。
【0013】
本発明のなお別の態様により、目標位置の周辺区域内で検知された潜在的脅威を認証するためのシステムは、周辺区域にアクセスした各個人用の個人用通信機であって、各通信機が無線送信された質問信号の受信に応答して認可されたアクセスコードを無線送信するように作動する前記個人用通信機、目標位置の周辺区域内の潜在的脅威を検知しかつこの検知を示す脅威検知信号を作るレーザー走査対象物警戒システム(LOAS)、無線送受信機ユニット、LOAS及び無線送受信機ユニットに結合されかつ検知信号に応じて無線送受信機ユニットを制御して潜在的脅威に質問信号を送信させる認証装置ユニット、所定区域内の個人用通信機から検知された潜在的脅威が送信されならば応答を受信するように作動する無線送受信機ユニット、質問から所定の時間間隔内に応答を受信しない場合は認可なしの潜在的脅威を宣言するように作動する認証装置ユニット、更に受信された応答に認可されたアクセスコードが含まれないならば認可なしの潜在的脅威を宣言するように作動する認証装置ユニットを備える。
【0014】
本発明の更なる実施例により、水中の対象物を検知するために探索用の乗り物から周辺水域をレーザー走査する方法は、周辺水域の表面を横切ってパルス化レーザービームで走査し、周辺区域の走査中にパルス化レーザービームからのエコーを受信し、受信したエコーに相当する距離データを誘導し、周辺区域内の受信エコーの位置データを決定し、受信エコーの距離及び位置のデータに基づいて周辺区域の走査のシーン画像データを形成し、そしてシーン画像データから周辺水域内の対象物を決定する諸段階を含む。
【0015】
本発明の更に別の実施例により、水中の対象物を検知するために探査用の乗り物から周辺水域をレーザー走査するためのシステムは、パルス化レーザービームを作るためのレーザー源、周辺水域を横切ってパルス化レーザービームを走査するため及び周辺区域の走査中のパルス化レーザービームからのエコーを受信するための走査ユニット、周辺走査における受信エコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する走査ユニット、受信したエコーをそれを表す電気的エコー信号に変換するための光検知器、電気的エコー信号及び相当する位置信号を受信するため及び電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づき周辺区域走査の相当したシーン画像データを形成するための信号処理装置、及び周辺水域内の対象物を検知するためにシーン画像データを処理するように作動する信号処理装置を備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
電力線及びその他の地上障害物との衝突を避けるためにヘリコプター用に最初に開発されたのは広視野レーザー走査障害物警告システムであり、これは、例えば、2003年4月1日付けの特許文献4において開示されたようなシステムであって、脅威を認識するために脆弱な目標を囲む周辺内の対象物を監視するため並びに探査及び救出作戦のために応用し得ることが見いだされ、これらは、以下、ここに見られる説明から、より明らかにな
るであろう。本願と同一譲受人に譲渡された前述の特許文献4は、例示のレーザー走査障害物認識システム(LOAS)の構造及び運転をより詳細に提供するために、ここに参考文献として組み入れられる。水上におけるLOASの開発と試験において、幾つかの重要な現象が発見された。前述の特許文献に述べられているように、例示LOASは、可変視野、分散型光ファイバー構成(distributed fiber optics architecture)、及び大距離における非常に小さい対象物を検知する能力を有する1550nmの近赤外線波長レーザーを使用する。
【0017】
更に、斜めの入射角度で水上を走査したとき、水面からの鏡面反射及び吸収が注目された。例えば、LOASから送られた入射レーザーのエネルギーが水面を打ったとき、これは、LOASのレーザー受信機に戻る方向とは別の方向で反射される。しかし、水中又は水面に浮いている対象物は、このレーザーエネルギーを散乱させてレーザー受信機の方向に戻す。そこで、浮いている対象物のみが、LOASをこの方式で使用したときに戻りのレーザー対象物プロフィルを記録するであろう。従って、水面上に浮いているいかなる対象物もレーザーの戻りを散乱により影響させる可能性がある。レーザーの戻りの大きさは、対象物の大きさ、レーザー出力、放射ビームの発散、及びレーザー受信機の視野の関数である。試験により、LOASの数百メートル以下の距離における泳者、水鳥、及びその他の小型船を検知する能力が示された。
【0018】
この発見により、飛行中に電力線を検知するために最初に開発されたLOASは、今日では、目標物を囲む周辺又はその区域を潜在的脅威に対して監視するため、或いは海で行方不明になった人の探査及び救出の支援として水面を走査するために基づく応用することができる。体温と水温との間の温度差に関連する通常の受動型の赤外線システムとは異なり、本方式におけるLOASの使用、及び水上における散乱及び吸収特性の利用は、上述のような受動型赤外線画像化システムによる浮いている身体の検知に要求される熱勾配とは無関係であるため、検知性能を増加させることができる。水上の探査パターンを自動化するためのレーザー走査及び戻り検知技術の使用は、レーザーエコー無し(水面)とレーザーエコー(テロリスト、落ちた飛行士又は破片)のジオロケイテッド(geo-located)マップを作るであろう。
【0019】
この方式におけるLOASの使用は、例えば、発散が2mrad台の非常に狭く放射されたレーザービーム直径を利用する。LOASは数百メートルにおいて5mmの電線を検知できることが示されている(特許文献4を参照)ため、かなりの大距離で小さい直径の対象物を検知する能力を有することが明らかである。地上又は水上でこの同じ性能を利用することにより、地上及び/又は水上の小さい対象物を検知するための感度と能力とが得られるであろう。
【0020】
別の注目すべき点は、LOASは、レーダー検知システムの前述の欠点を持たないこと及びサイドローブ又は多光路放射のない非常に指向性の高いレーダーシステムと同じ目標を検知するために使用し得ることである。周辺の安全確保用にLOASを使用することの別の非常に大きな利点は、152.4mm(6インチ)台の非常に小さい解像度を得る能力である。これは、現在は、通常のレーダーシステムの使用では達成することができない。最後に、走査装置間におけるシステム相互のクロストークが小さいか又は無い状態で、目標を完全に囲む周辺を監視するように、LOASにおけるレーザー走査装置又はヘッドのアレイを配列できることである。より特別には、各レーザースキャナーを、非常に狭い光周波数帯域を放射しかつ検知するように設計することができる。各スキャナーに対して特有の周波数又はチャンネルを選ぶことにより、スキャナーのアレイを接近して置くことができる。スキャナー間のクロストークは、標準の光学用帯域通過フィルターの使用により減らされ又は無くされる。これらフィルターの光学的帯域幅は、例えば105の帯域外除去で1万分の1とすることができる。このレベルの濾過性能が与えられると、多くの固
体レーザーのゲインプロフィル内の多数のチャンネルに分解することができる(例えばErファイバーレーザーのCバンド)。
【0021】
この技術から更に派生したものは、水面又は地面或いはこれらの組み合わせの上方で同じLOAS実施例を使用するための能力である。いずれの応用においても、レーザーエコーの戻りは、変化するシーンを判定するために、これを先に計測した戻りと比較することができる。この検知性能のレベルにより、装置を、広い区域にわたる軍事設備の安全確保のため、及び野を横切っている侵入者のような動きにより識別できる脅威に関して個人的な情報を防護するために使用することができる。
【0022】
LOASが海洋環境に設置されたときは、同じ装置が、船舶の周囲の、例えば3km以内の範囲の小型船又は泳者を走査し監視することができる。船舶用レーダーは地面近くのクラッターの戻りのため1km以上で良好に実行することが多いので、前述の範囲は決定的である。地上又は水面の対象物が検知されると、以下に見られる説明からよく理解されるであろうように、確認のため別のビデオ及び光学システムで調べることができる。同様に、この対象物情報は、気づいた脅威を抑圧するために他の自動射撃管制システムと結合させることができる。
【0023】
図1は、本発明の広範な原理を具体化するに適したレーダー周辺認識システムの平面図である。図1を参照すれば、複数のレーザー走査装置10、12、14及び16を、例えば海洋船舶、建築物、飛行機、港湾の桟橋及び同等物となし得る目標物20に配置することができる。各走査装置10、12、14及び16は、走査用レーザービームにより対応したそれぞれの周辺区域22、24、26及び28を方位角に従ってカバーする。各区域は方位線により境界が定められる。例えば、区域22は方位線30及び32を境界とし、区域24は方位線34及び36を境界とし、区域26は方位線38及び40を境界とし、更に区域28は方位線42及び44を境界とする。方位パターンにおいて区域を重ね得ることに注意されたい。各区域は、区域26について示された鎖線46のような方位角の中心線を含むこともできる。
【0024】
図1の実施例のレーザー周辺走査装置の一つの断面図である図2に示されるように、各走査装置10、12、14及び16は、立面図において、48で示された地面又は水面を横切ってレーザービームを走査させ、上下方向角度θをカバーしてそのレーザービーム又は光路50を前後に振動させることができる。レーザービームで方位角内を走査しかつ立面図において振動させると、これは、例えば約2ヘルツの方位走査周波数を持ち得る正弦波状のパターンでそのそれぞれの周辺区域をカバーする。0.5秒台でなされる各方位走査の間、レーザーエネルギーは、例えば、毎秒約70,000パルス(pps)となし得る所定の速度で走査ビーム又は光路に沿ってパルス化される。対象物及び周辺区域内の対象物の対応した位置を識別するために、レーザーシステムにより、レーザーエコーの飛行時間技術を使用することができる。
【0025】
図1の実施例の走査装置10、12、14及び16の周辺区域又は走査される視野は固定されて示されるが、これらは新たな脅威に応じて変更し得ることが理解される。例えば、米国の港湾及び桟橋は埋設されたパイルの構造システムにより支持されていることがよく知られている。これらパイル間の水路が、サボタージの潜在的な脅威を与える泳者又はカヌー乗りの接近を許す。そこで、図1の実施例の走査装置の走査区域を方位内の狭い回廊に変えることにより、侵入者に対して桟橋の下の区域をより詳細に監視することができる。これら区域内の侵入者は、水上で散乱するレーザーの戻り、及び状況を認識するために設けられた脅威警報を使用して検知することができる。
【0026】
図1及び図2の実施例における使用に適したレーザービーム走査装置が図3に示され、
その光学構成要素の実施例が図4に示される。図3を参照すれば、走査ヘッド300が少なくも方位軸302及び上下方向角度軸304に沿った振動レーザービームの走査パターンの運動を制御する。上下方向角度θ内のレーザービームの振動の大きさは鎖線306により示される。走査ヘッド300の底部308を、例えば、図2のスケッチに示されたような建築物の頂上のような目標サイトの表面に取り付けることができる。走査ビームが通過し放射される走査ヘッド300の窓区域310は、対応した周辺走査区域の方向に向けられるであろう。以下、より詳細に説明されるであろうレーザー源からパルス化されたレーザーエネルギーを輸送する光ファイバーケーブル311が、走査ヘッド300の底部308の開口312又は下に説明される側面320の開口を通ってヘッド内に通過させられる。
【0027】
以下図4に関連してより詳細に説明されるであろう走査ヘッド300内の光学素子が、ケーブル311により通過させられたビームを、走査角度θにわたる上下方向角度で振動させる。軸線302まわりの方位走査角度が対応した周辺区域をカバーするに十分であるように、走査ヘッド300内の通常のモータ組立体(図示せず)がヘッドの上方部分314の運動を制御する。この運動は、頂部部分314と底部部分308との間の継ぎ目316に沿って生じ、そして振動するレーザービーム306を上方部分314と共に効果的に動かし、この上方部分が、図2の例に関連して説明されたと同じような正弦波状のパターンでビーム走査パターンを投影する。
【0028】
窓区域310を含みかつ部分314内を降りる走査ヘッド300の別の部分318が、部分314とともに方位的に動く。走査ヘッド300内に配置された別の通常のモーター(図示せず)が軸線304まわりの部分318の運動を制御し、例えば、上下方向角度で振動するレーザービーム306が、目標位置から外向きに又はこの位置に内向きに周辺区域にわたって制御する。この実施例においては、部分318の窓区域310は、不使用時にはこれを環境から保護するために、部分314を上向きかつ内側に動かすように制御することができる。底部部分308の区域320内の波形の表皮又は表面がヒートシンクとして作用し、運転中における走査ヘッド300からの熱の放散を改良する。或いは、走査ヘッド300の駆動システムが熱放散を必要としない場合は、側部の区域320を滑らかにすることができる。
【0029】
走査ヘッド300内の諸光学素子を例示したスケッチが図4に示される。図4を参照すれば、光ファイバーケーブル311は、レーザービームがビームエキスパンダー322の入力開口を通るように案内するために前記入力開口の軸線と整列させられる。光路324上でエキスパンダー322から出る拡大されたビームは、中心軸線330まわりに光路326と光路328との間の走査光路にわたり振動ミラー325から反射される。振動されたレーザービームは、窓310を通って走査ヘッド300から出る。この実施例においては、振動ミラー325は、これを、機械的に結合された共振スキャナーユニット322により、例えば、ほぼ100ヘルツの振動周波数で駆動することができる。本願と同一譲受人に譲渡された2002年1月24日付け特許文献5、「シリコンウエハーベースの回転可能なミラー」を参照する。この特許文献は、適切な共振スキャナー及び振動ミラー組立体を詳細に提供するために参考文献として組み入れられる。本実施例はレーザービームを振動させるために共振スキャナー組立体を使用するが、レーザービームを振動させるために、本発明の広範な原理から逸脱することなく、例えば、透明液晶スキャナー又はマイクロレンズアレイスキャナーのような別の要素を使用することができる。
【0030】
戻りレーザーエネルギーは、上述されたように光ファイバーケーブル311に戻るように、その放射ビームと同じ光学的走査光路を追随することができる。光ファイバーケーブル311において双極レーザービーム戻り光路を具体化することができる。窓区域310は、出て行くレーザービームの走査パターンに実質的に影響を与えないように、例えば、
ガラスのような清浄で平坦かつ度の付いていない光学素子を備えることができる。本実施例においては、共振スキャナー組立体325、332と窓310とは構造的に結合され、方位光路334及び上下方向角度光路336に沿って一緒に動き、振動レーザービーム326−328をこれら光路に沿って動かす。この方法で、振動レーザービームは、走査ヘッド300の運動により方位内で動き338で示された正弦波状の走査パターンを形成する。また、この実施例においては、レーザービームの方位、上下方向角度及び振動を制御するための走査ヘッド内の種々の走査用モーターは、関連技術の熟練者に良く知られるような周辺走査の制御された走査におけるレーザービームの特定の位置のアナロク信号を作る位置感知用の素子を備えることできる。その重要性は、以下、より完全に説明されるであろう。
【0031】
この実施例の走査ヘッド300はビームエキスパンダー332を使用するとして説明されたが、ある用途において、光ファイバーケーブル311から出るパルス化レーザービームが光路324上で振動ミラー325に直接案内される場合は、ビームエキスパンダー332を使用しないでよいことが理解される。レーザービームが光ファイバーケーブル311から出るときの自然のビーム拡大により、十分なビーム幅を提供することができる。ある事例においては、ビームの拡大を停止させそして振動より前にビームを視準させるために、光路324内に視準用レンズを備えることができる。また、上述のように、本発明は、図1に示されるように目標地区の異なった位置に取り付けられた1個以上の走査ヘッド300を備えるように具体化することもできる。用途に応じて、走査ヘッドの幾つかが、図1及び2の実施例について説明されたより少ない光学素子数及びより小さい走査角度を使用することができる。また、共振スキャナー332の振動角度θを、異なった視野に対してより狭く又はより広くなるように統制して変更することができる。
【0032】
図1の実施例における使用に適したレーザー周辺認識システム(LPAS)のブロック図が図5に示される。図5を参照すれば、例えば、IPG Photonics 製造のエルビウムガラスファイバーレーザーとなし得る共通のレーザー源60は、約70,000ppsのパルス繰り返し速度で、例えば1550nmの近赤外線波長においてピーク出力15kW台のレーザーエネルギーを作ることができる。レーザーエネルギーのパルスは、例えば、通常の光結合器を経て分布ファイバー光路構造62上で、共通源60から複数の走査ヘッド10、12、14及び16に導かれる。走査ヘッド10、12、14及び16は、図1−4の実施例に関連して説明されたようなそれぞれの方位区域上のレーザービーム又は光路内のレーザーエネルギーを走査させる。それぞれの周辺区域から各レーザーヘッドが受け入れたレーザーエネルギーのエコーが分離した又は双極のファイバー光路上で光検知器に光学的に導かれる。例えば、ヘッド10からのレーザーエコーをファイバー光路64上で光検知器66に導き、ヘッド16からのレーザーエコーをファイバー光路68上で光検知器70に導くことができる。その他のヘッド12及び14は、同様な配列を有するであろう。光検知器は、受け取った光のエコーをそれぞれの電気的アナログ信号に変化する。
【0033】
複数の走査装置間でシステム相互のクロストークが発生すると考えられた場合は、共通レーザー源60は、各スキャナーに対して帯域が狭くかつこれに特有の光周波数を出すことができる。そこで、各スキャナーに対して特有のレーザー周波数帯域を選ぶことによりスキャナー10、12、14及び16のアレイを接近して置くことができる。スキャナーの光学系内に標準の光学的帯域通過フィルターを使用することにより、複数のスキャナー間のクロストークを減らし又は無くすことができる。即ち、光学的帯域通過フィルターを各スキャナー内に配置し、そして走査及び後方散乱受け入れのため、その特有の狭い帯域幅の光周波数だけを通過させるように設計することができる。これらのフィルターの光学的帯域幅は、例えば105の帯域外除去で1万分の1とすることができる。別の実施例においては、特有の狭い帯域幅の光周波数を出すために、各スキャナーに個々のレーザー源を割り当てることができる。個々の各レーザー源は、スキャナーの内部又は外部のいずれ
かで具体化することができる。以上説明されたレベルの光濾波性能が与えられると、多数の個別スキャナーの固体レーザー(例えば、Erファイバーレーザー)のゲインプロフィル内における多数のチャンネルを解析することができる。
【0034】
別の実施例においては、共通レーザー源60の出力光路内に光スイッチを配置することができる。光スイッチは、レーザー源60の出力レーザービームを、対応した複数の走査ヘッド10、12、14及び16に至る複数のファイバー光路に時間多重化するように制御することができる。それぞれの走査ヘッドからの戻りレーザービームエネルギーを受け入れそしてこれを向けられた源のレーザービームとは異なる別の光路上で案内するために、各対応するファイバー光路内に戻り光ファイバーがある。この目的のための適切な高速光スイッチは、フリップミラーとすることができ、このミラーは、垂直ヒンジまわりの水平方向回転が制御されように垂直ヒンジにより取り付けられ、更に水平ヒンジまわりの回転が制御されるように水平ヒンジにより取り付けられる。光スイッチは、マイクロ電気機械システム(MEMS)技術を使用し、任意のときに、出力レーザービームを走査ヘッド10、12、14及び16の一つに向けるように、ミニチュアモーターがミラー素子の運動を制御するためにヒンジ付き取付具と結合されて、基板上で組み立てられる。
【0035】
この方法において、レーザー源60からの出力レーザービームは、スイッチのモーターを位置決めする制御信号により、前述の走査ヘッドの中で時間的に多重化される。レーザーエネルギーのエコーは、これを、対応する走査ヘッドから双極戻り光路上で戻すことができる。フリップミラー素子は光スイッチの単なる例示具体例であること、及び他の具体例もうまく使用できることが理解される。例えば、走査ヘッドの一つに沿って出力レーザービームを通過させるための実質的に透明な部分、及びビームを別の走査ヘッドに反射させるために反射塗装を有する部分を有し、その通過又は反射により出力レーザービームを示された走査ヘッドに向けるように制御されたモーターにより、かかる光路を位置決めし得る円板である。
【0036】
また、図5の実施例においては、各スキャナー10、12、14及び16は、その周辺区域の走査におけるビームの位置を表す方位(AZ)信号及び上下方向角度(EL)信号を作る。例えば、スキャナー10は、信号線72及び74上でそれぞれAZ信号及びEL信号を作り、またスキャナー16は、信号線76及び78上でそれぞれAZ信号及びEL信号を作る。各光検知器は、その電気的エコー信号を、プログラムされたデジタル信号処理装置80のデジタル入力に導く。例えば、検知器66及び70からのエコー信号はそれぞれ信号線82及び84上で処理装置80の指定されたデジタル入力に提供する。更に、各スキャナーからのAZ及びELを表すアナログ信号が、アナログ−デジタル変換器によりデジタル化され、このデジタル化されたAZ及びEL信号が処理装置80に提供される。これは、A/Dにより或いは処理装置80のプログラム制御下で自動的に行われる。本実施例においては、各スキャナーは、それ自体の個々のA/Dを持つことができる。例えば、スキャナー10及び16からのAZ及びEL信号はA/D変換器86及び90によりデジタル化され、そして得られたデジタルAZ及びELワードが、それぞれデーター線88及び92上で処理装置80に提供される。複数のその他のセンサーは同様な配列を有するであろう。共通A/D変換器は、複数のスキャナーからのAZ及びEL信号をデジタル化するために時間多重化できることが理解される。更に、エコー信号の強さが、エコー信号を処理するために本実施例におけるように1ビットより大きい解像度を希望される場合は、光検知器の出力を、例えば、AZ及びEL信号について記述されたと同様な方法でA/D変換器によりデジタル化することができる。前述の変更は、本発明の広範な原理から逸脱しないであろう。
【0037】
以下の説明より更に明らかになるであろうように、処理装置80は、スキャナーからエコー信号を受ける度に、走査における対応したそれのAZ及びELの位置を記憶し、制御
、アドレス及びデータ線96上で、これと組み合ったメモリ94の指定された位置における走査の画像を形成する。各エコーの距離は、よく知られた飛行時間技術を使用して本実施例の処理装置80により決定される。従って、スキャナーからのエコー信号は相関付けられ、そして各スキャナーの各周辺区域又はそれらの部分についてのシーン画像を形成するために使用される。各シーン画像を作っているエコーは、以下の説明より更に明らかになるであろう画像処理用の絵の要素又は画素と考えることができる。
【0038】
本実施例においては、処理装置80は、周辺区域の一つにおいて識別された高度に優先的な脅威を視覚的に追跡するための、位置制御ループ98を使用したスポットライトの位置決め、及びディスプレイ上で脅威の周囲の熱的シーン又はビデオシーンを決定者に表示するための別の位置制御ループ100を使用した前方監視赤外線(FLIR)カメラ又はビデオカメラの位置決めも制御する。より特別には、希望のスポットライト位置を表すデジタル信号表現を、信号線102上で処理装置80から加算器104の+入力に出力することができる。この加算器は、スポットライト位置制御器108に誤差信号106を提供する。誤差信号106に関連して、制御器108は、信号109により、スポットライト組立体110を、その光が識別された脅威を指向する位置を取るように駆動する。スポットライト110の実際の光の位置が感知され、そして信号線112上で加算器104の−入力にフィードバックとして提供される。制御器108は、誤差信号104が実質的にゼロに接近するまでスポットライトを信号102により表されたその希望位置に駆動し、その後は識別された脅威を追跡するために、変動している希望位置に応答してスポットライトの位置を変えるであろう。
【0039】
同様に、希望のカメラ位置を表すデジタル信号は、処理装置80から信号線114上で加算器116の+入力に出力することができる。この加算器は、カメラ位置制御器120に誤差信号118を提供する。制御器120は、誤差信号118に応答して、信号124によりFLIR又はビデオ或いはこの両者であるカメラ組立体122を、その視野内に識別された脅威を観察する位置に駆動する。組立体122の実際のカメラ位置が感知され、そして信号線126上で加算器116の−入力にフィードバックとして提供される。制御器120は、組立体122のカメラを、誤差信号118が実質的にゼロに接近するまで信号114により示されたその希望位置に駆動し、そしてその後、識別された脅威をその視野内に維持するように、変動している希望位置に応答してカメラ位置を変えるであろう。カメラのシーンのビデオ画像は信号線130上で画像/テキスト重畳回路134を経てディスプレイ132に提供される。更に、処理装置80により、識別された脅威の位置と重要度を表すデータを、例えばデジタル信号線136上でディスプレイ制御器138に提供することができる。
【0040】
脅威の重要度のデータは、以下の説明から明らかになるであろうように、形状、大きさ及び優先度のパラメーターを含むことができる。ディスプレイ制御器138は、脅威の重要度のデータから、脅威の画像及びビデオ画像内のそれの位置と共にその脅威を特徴付ける対応したテキスト文字を表すビデオ信号を作ることができる。作られた脅威のビデオ信号は、信号線140上で重畳回路134に提供することができる。作られた脅威のビデオ信号は、重畳回路140において、ディスプレイモニター132上のマップ状画像に分離して表示され、又はディスプレイモニター132で表示するためのカメラ122からのビデオ信号の上に重ねることができる。従って、責任者はディスプレイモ123のビデオ画像から及び/又はスポットライト区域の視覚点検から脅威を観察し、防護的対抗策をとるか否かを決定することができる。
【0041】
図5の実施例においては、処理装置80の外部にある位置制御ループ98及び100が説明されたが、別の実施例においては、制御ループ98及び100について説明された機能は、これを処理装置80内でプログラムすることができる。かかる別の実施例において
は、処理装置80は、恐らくは対応したデジタル−アナログ(D/A)変換器により駆動信号109及び124を直接作り、かつ恐らくはアナログ−デジタル(A/D)回路により、対応するフィードバック信号112及び126を直接受け入れるであろう。また、位置制御ループ98及び100がアナログ形式のものである場合は、例えば、D/A変換器を各加算器104及び116内に備え、デジタル位置信号をアナログに変換することができる。これらの目的に対するD/A及びA/D回路の使用は、関連技術の通常の技術者によく知られている。
【0042】
図6A及び6Bは、本発明の広範な原理によるレーザー周辺認識システムの機能を実行するために図5の実施例の処理装置80のプログラミングにおける使用に適した例示のプログラミングの流れ図である。図6A及び6Bを参照すれば、ブロック152、154及び156のプログラムの流れは、スキャナーの周辺区域のシーンに遅れずに追随し、受信エコー信号から、例えば振幅、到着時刻(TOA)、上下方向角度(EL)及び方位(AZ)のようなパラメーターを含んだエコーデータを集め、そし完全な走査の各について画像シーンを形成することを背景として逐次実行される。複数のスキャナーの走査は、必須ではないが、互いに同期して同時に又は周辺を時計まわり又は反時計まわりで逐次実行されることが好ましい。いずれの場合も、ブロック156により決定されて完全の走査画像が形成されると、画像完成のフラグが設定され、走査画像を表す集められたデータは、その対応した周辺区域と相関付けられ、例えばメモリ94の指定部分に記憶される。スキャナー及び対応した周辺区域と同じ多数の走査画像シーンがあるであろうことに注意されたい。メモリにシーン画像データが記憶されると、プログラムはブロック158において画像完了フラグをリセットし、次のシーン画像を形成するためにブロック152、154及び156の実行を継続する。
【0043】
各画像シーンが完成すると、決定ブロック160が、周辺区域の対応した基準画像シーンが記憶されているか否かを決定する。記憶されていない場合は、そのときの画像シーンがブロック162において対応区域に対する基準シーン画像として分類される。記憶されている場合は、そのときの画像シーンが記憶され、そして動いている対象物を識別するために、ブロック164において同じ区域の先に分類された基準画像シーンと比較される。基準画像シーンは、1個以上の画像シーンの合成とすることすることができる。画像シーンの比較は、そのときのシーン内の対象物の画素の位置を、基準シーンにおける対象物の画素の位置と比較する公知の画素解析アルゴリズムにより実行することができる。こうして、ある1シーンから別のシーンに至る同じ対象物の位置の変化がその動きを示す。決定ブロック166において、画像シーン内で識別された移動対象物の有無が決定される。無い場合は、処理はブロック162に移り、ここでそのときの画像シーンデータは、その区域の新しい基準画像を形成するために分類され又は古い基準画像と比較される。このとき、プログラムは、ブロック156により決定される次の完全な画像シーンのためのデータが集められるまで待機する。
【0044】
ブロック166が、現在の画像シーンから区域内に動いている対象物のあることを判定した場合は、ブロック168において識別されたものから動いている対象物を選び、その距離、方向及び高さが決定される。次にブロック170において、その選択された対象物が既に識別されたものであるか否かが判定される。そうで無かった場合は、ブロック172においてその対象物は分類され又はタグが設定され、そしてブロック174においてタグ付き対象物に対して追跡フラグが設定される。この対象物は前に識別されたことがないため、その区域からの続く画像シーンにおいて発生するであろうその脅威を査定するためのこれまでの累積データがない。このため、脅威解析処理は迂回され、ブロック176において、現在の画像シーンから、その他の動いている対象物の有無の判定の処理が継続される。
【0045】
選定された対象物が、ブロック170において判定されたとき、前に識別されたものである場合は、次のブロック178において、その対象物に追跡フラグが設定されているか否かが判定される。そうでない場合はブロック174において追跡フラグが設定される。また、追跡フラグが設定されていた場合は、このことは、プログラムがその対象物の動きを追跡すること、及びブロック180において行われる脅威の優先度を決定する累積データを有することを示す。本実施例においては、脅威優先度は、公知の方向一定、距離減少(CBDR)アルゴリズムに基づき計算される。説明図7は、小さい円で表された2個の追跡フラグ設定対象物の、複数のシーン画像にわたり記憶された累積データの合成図である。図7においては、目標位置はXで示される。図7において各対象物Oは、2個の下付き番号XYで指示される。ここに、下付きXは、追跡フラグの設定された対象物を表し、下付きYはこれが判定された位置のシーン画像を表す。例えば、O11は、シーン画像1から得られた対象物1を表し、O12はシーン画像2から得られた対象物1を表し、以下同様である。同様にO21はシーン画像1から得られた対象物2を表し、以下同様である。
【0046】
対象物1及び2の両者は、各シーン画像に対する走査区域(図1参照)の中心線(C/L)からのそれらの距離と方向に基づいて図上で目標位置に関して位置決めされる。例えば、対象物O11は、距離R11及び方向角度−θ1に位置決めされ、対象物O12は同じ方位角−θ1でかつ距離R12に位置決めされる。以下同様である。同様に、対象物O12は距離R12及び方位角度θ21に位置決めされ、対象物O22は距離R22位置及び方位角度θ22に位置決めされる。以下同様である。いずれも追跡フラグの設定された対象物1及び2をそれぞれ結んでいる破線は、相当する運動対象物の軌跡を表す。従って、対象物1は、複数のシーン画像の間で目標位置に対して実質的に一定の方向角度で距離が減少する状態の軌跡を描いており、これは、実質的に通り過ぎ又は目標から離れて行く軌跡の対象物2よりも高い脅威優先度を有するであろう。
【0047】
ブロック182において脅威優先度が設定された後、これは、ブロック184においてメモリ94の指定部分に記憶されたテーブルの行列に加えられる。かかる行列テーブルの例が図8に示される。対象物は脅威優先度の最高のものから最低のものの順でテーブルに表示されることに注意されたい。例えば、図8のテーブルにおいては、対象物1は7で示された最高脅威優先度を有し、対象物3は5で示された次の最高優先度を有し従ってリスト下方にある。本実施例においては、例えば、脅威優先度10が最高のものを表し、0が最低を表す。行列テーブルのリストは、プログラムが実行されたとき実時間で更新される。例えば、対象物1が続くシーン画像において目標Xから離れるように方向が逸れ始めたならば、その脅威優先度は減少し、従って行列テーブルのその列のリスト表示は下がるであろう。次に、ブロック186において、行列テーブルのリストの移動対象物についてのデータが、例えばデータ線136上で処理装置80からディスプレイ制御器138に出力され、ディスプレイモニター132のスクリーン上にこれを表示させることができる。対象物は、その脅威優先度レベルを特徴付けるテキストに対応した記号又はアイコンの形で表示することができる。
【0048】
その後、ブロック188において、動いている対象物の形状が、好ましくは関連技術においてよく知られているようにコントラストのある縁又は線により、現在のシーン画像の画素についての画素解析を使用して決定される。次に、ブロック190において、対象物の形状が、例えばよく知られている画素パターン認識技術を使用して、例えば海洋船舶、鳥、及び同等の幾つかの形式のような友好的な対象物と考えることのできる知られた対象物についての予め記憶されていた形状又は固有の特徴と比較される。この比較は、適合した数又は適合した百分率にされ、これを、決定ブロック192において対象物が友好的であるか否か判定するための基準として使用することができる。友好的でないと判定された場合は、決定ブロック194において、対象物の脅威優先度の水準が、例えば7のような
所定値X以上であるか否かが判定される。そうであれば、前述のような視覚的追跡のため、位置信号を信号線102上及び114上で出力し、それぞれ、脅威を照射すためにスポットライト110を、及び脅威を観察するためにカメラ122を位置決めする。これら位置信号は、その脅威優先度の水準が所定のXレベル以下に下がるまで脅威を追跡するようにスポットライト及びカメラを制御し続けるであろう。この方法で、可能な防御対抗策を決定するために、例えばディスプレイ132を介して脅威に対する警報を発令し得る責任者は、脅威を視覚的に調査しかつ確かめることができる。責任者は、脅威が攻撃的でなくむしろ友好的であることを視覚的検査から判定し誤警報を避けることもできる。全システムが、目標位置を囲む周辺の音響状況認識を提供する。
【0049】
対象物がブロック192により友好的であると判定された場合は、ブロック194及び196を迂回できることは勿論である。いかなる場合も、ブロック176においてプログラムの実行が続けられ、ここでそのときのシーン画像内で他に何か動いている対象物があるか否かが判定される。現行シーン内に別の動いている対象物がある場合は、ブロック168におけるプログラムの実行は継続し、現行シーン内の対象物が処理されるまで、次の対象物に対するステップ168−196が繰り返される。現行シーン画像内に処理すべきその他の対象物がない場合は、プログラムの実行は、ブロック156により次の対象物が完了したことが決定されそして上述のように次のシーン画像に対する処理が繰り返されるまで待機する。
【0050】
従って、LPASは、目標の周辺の種々の管理区域に、数メートルから数百メートル入ってくる対象物を識別し、追跡し、更に輪郭を描く。本発明の別の態様により、LPAS内に自動認証システムを含むことができ、潜在的脅威がLPASにより検知されると、例えば、無線周波数(RF)又は赤外線(IR)のコード化されたアクセス信号、エントリーコード、又は双方向無線呼出しのような信号装置を使用してそれ自体で認証できるようにすることができる。識別された対象物の入場を許可し返信する際に使用するために、例えば、航空機、船舶、車両、建築物又は同等となし得る対象物内に、認証されたアクセスコードの既知のリストを予め記憶することができる。否定された入域は、続く脅威の分類及び交戦の規定による警報を発生させる。この認証システムは、地上及び水中の高度の脅威環境内で作戦しているエアフォースワン、空母、及び特殊軍用飛行機のような価値の高い資産の安全確保のために特に有用である。このシステムは、民間航空機産業にも応用することができる。
【0051】
例えば、民間航空機産業においては、航空機に、例えば図1の実施例に関連して説明されたようなレーザー走査用のレーザーヘッドを複数装備することができる。手荷物ハンドラー、燃料補給車、食料配達車、及びその他を監視し追跡するために航空機を囲んで4個の管理区域を作ることができる。これらの車両が管理区域に入ると、LPASにより識別され、航空機上の搭載された自動認証システムにアクセスコードを通信することが要求される。これは、自動化された放送周波数のタグIDにより識別される個人による個人用送信機から実行される。アクセス認証は、システム費用の低減のため、例えば個人用双方向無線呼出し装置により達成することができる。信号交換が不成功の場合、又は航空機のLPASにより疑わしい挙動が検知された場合は、空港の警備組織に通知を送ることができる。この認証システムは、各入場者、時刻、位置及びその他のパターン情報を記憶する容量を持つことができる。次いで、このデータの組は、承認の保証のために飛行機の出発前に空港警備事務所に通信することができる。データの組は、飛行機及び空港ターミタルにおいて貯蔵され、例えば48時間のような所定の時間、アクティブな状態に残すことができる。
【0052】
図9は、本発明のこの態様の具体化に適した自動認証システムの図を示す。図9の実施例においては、対象物20は、LPASの複数のレーザー走査ヘッドの一つを示している
例えば飛行機とすることができる。走査ヘッド10、12、14又は16は、上述のように飛行機の周辺区域にわたってそのレーザービーム50を走査する。この区域内で、認可されたービス提供者又は侵入者となし得る対象物200を検知することができる。LPASは、検知された対象物の位置データを、対象物200の認証のために認証システム202に送る。
【0053】
図10は図9の実施例における使用に適した認証システムの実施例のブロック図である。図10を参照すれば、認証ユニット204は、例えばハードな電線、光ファイバー、放送周波数無線、赤外線無線、及びその他となし得る通信リンク208上でLPAS206に結合される。認証ユニット204は、データ線212上でメモリ210に、データ線216上で暗号ユニット214に、更にデータ線222上でアンテナ220の位置制御ユニット218に結合される。メモリ210は、種々のサービス提供者の認証コードを予め記憶するために使用することができる。一方、暗号ユニット214は、信号線226上で、アンテナ220用の送受信ユニット224に結合される。図9及び10の実施例の運転例は以下の通りである。
【0054】
LPASは、周辺区域内の対象物200を識別すると、この対象物200についてのデータを通信リンク208上で認証ユニット204に送る。このデータは対象物200の位置を含んでいる。認証ユニット204は、応答して、対象物200の方向にアンテナ220を位置決めするために、線222上で位置信号を位置制御器22に送る。同時に、認証ユニット204は、コード化された質問信号を、線216上で暗号ユニット214に送り、このユニットが質問信号を暗号化し、これを、アンテナ220を経て対象物200に送信するために、信号線226上でユニット224の送信機部分に送る。電光形の線230が、システム202のアンテナ220からの質問の送信を表す。
【0055】
対象物200が認可されたサービス提供者であるならば、これは、例えば、特有の暗号化されたコードを送信し得る手持ち式双方向無線呼出し装置となし得るその個人用通信機により、質問送信230を受信しそしてこれに応答するであろう。図9の電光形の線232は対象物200の個人用通信機からの暗号化された認可コードの送信を表す。暗号化された送信232はアンテナ220を介してユニット224の受信機部分で受信され、そして線226上で暗号化ユニット214に送られ、ここで解読され、そして線216上で認証ユニット204に送られる。認証ユニット204が認証コードを受信すると、これが適正な認証コードであるか否かを確立するために、メモリ210の予め記憶された認証コードと比較することができる。設定された時間内に対象物か認証コードが送られない場合又は認証コードが適正でない場合は、認証ユニットは、好ましくはアンテナ220上で送信される暗号化信号により空港警備に警告する。
【0056】
更に、受信された認可コードが適正であると判定された場合は、認証ユニット204は、その認可コードと組み合わせられたサービス提供者が与えられた時刻にその位置にいるべきであるであるか否かを確かめるように作動させることができる。認証ユニット204は、例えば、アンテナ220から送信され暗号信号を介して空港警備の前述の情報を要求することができ、この情報は、例えば問題のサービス提供者に特有の認可コードを含むことができる。この情報は要求に応じてアンテナ220を介して空港警備から自動システム202に送ることができ、かつユニット224の受信部分と暗号化ユニット214とを介して認証ユニット204に送ることができる。次いで、認証ユニット204が、空港警備から受け取った情報と、航空機へのサービス提供者のアクセスを認可するために定められたものとを比較することができる。認証ユニット204がサービス提供者の場所の不一致を決定したならば、暗号化送信により空港警備に警告するであろう。
【0057】
要約すれば、本発明のLPASは多くの可能な用途を持つ。水面の警備に対しては、L
PASは、海洋船舶を囲む所与の周辺をカバーするように走査用レーザービーム及びパルス化飛行時間の方法を使用する。各レーザービームは、例えば約2ヘルツで前後に振動する共鳴スキャナーを使用して対応周辺区域を横切る正弦波状パターンで方位方向に走査する。レーザーエネルギーは、まず、スキャナーから離れた水面から反射され、部分的に水により吸収される。対象物と当たって波立つ水面は、スキャナーの受光用光学系の方向にレーザーエネルギーを散乱させる。そこで、水は散乱のためレーザーエネルギーを見えなくし、これにより浮遊している対象物をよく見えるようにする。この潜在的なクラッター減少の計画は、水上のレーザー光の鏡面反射の物理的現象の利用である。水面におけるレーザーエネルギーの反射により、浮いている対象物は、LPASの種々のセンサーにより容易に検知することができる。
【0058】
同様に、LPASのスキャナーの可変走査視野の使用により、例えば、桟橋下の水面の侵入者に対して監視するために非常に狭い回廊部を走査することが可能である。従って、LPASは、脅威を検知するためにこれら狭い回廊部を走査し、その警告を提供することができる。LPASの種々のレーザースキャナーの表面散乱機構の別な便利な側面は、潜望鏡の航跡を走査し追跡することにより潜水艦戦を支援する能力である。潜望鏡及び推進器によるキャビテーションは、小さい泡を作ることが多い。これらの泡、白い泡の集合は、レーザー受信機に向かうレーザー光の後方散乱(エコー)を生ずる。このエコー)ヲは泡が存在する限り留まり、しばしば数分間に達する。同様に、これは、それまでの航跡を検知するために船舶から見ることもできる。
【0059】
別の効用は、海で行方不明になった個人を、発散が例えば2mrad台の非常に狭いレーザービームで水面上を斜めの入射角度で走査するようにLPASを使用して検知する探査及び救助である。LPASから送信された入射レーザーエネルギーが水面を叩いたとき、これはLPASのレーザー受信機に戻る方向でない方向で反射する。しかし、水中又は水上に浮いている対象物はこのレーザーエネルギーを散乱させてレーザー受信機の方向に戻す。従って、水面に浮いている如何なる対象物も、散乱により支配されレーザーの戻りを生ずることができる。そこで、この方法でLPASが使用されたときは、浮いている対象物のみが通常検知し得る画像シーン内でレーザー対象物輪郭を記録するであろう。レーザーの戻りのレベルは、対象物の大きさ、レーザー出力、放射ビームの発散度、及びレーザー受信機の視野の関数である。
【0060】
従って、海における行方不明者の探査及び救助の際の支援のために、LPASを、探査車用の乗り物又はそのまわりの区域の周辺を監視するために水面を走査するために使用することができる。身体と水との間の温度差に関連する通常の受動型の赤外線システムとは異なり、LPASは、上述のような受動型赤外線システムによる浮遊身体の検知のために必要である温度勾配とは無関係であるため、この方法におけるLPASの使用又は水上におけるその散乱及び吸収特性の活用により検知能力を増すことができる。ここに上述されたレーザー走査及び戻り検知の実施例を使用すると、例えば、行方不明者、落ちた操縦士又は破片のような浮いている対象物を検知するためにレーザーエコーなし(水面)とレーザーエコーのとのジオロケイテッドマップ又は画像シーンを作るための水上の探査パターンの使用により探査を自動化することができる。
【0061】
図11は、例えば周辺区域352の海面を対象物について監視するために少なくも1個の走査ヘッド10を有する搭載形LPASを有する、例えば、ヘリコプター350のような飛行機探査用の乗り物350の図である。走査ヘッド10は、図3及び4に関連して説明された走査ヘッド300と同様とすることができる。しかし、走査ヘッドのある用途は、方位角を利用するのではなく、周辺区域の水面上で正弦波状の走査パターンを作るような飛行機又は探査用の乗り物の運動に関連する。ヘリコプター350上に配置されたときは、走査ヘッド10からの放射レーザービームの経路は、水面356に対して例えば45
゜のような斜めの入射角度で傾けることができる。行方不明者354のような浮いている対象物だけが、レーザーエネルギーを走査ヘッド10の方向に戻し、LPASにより後処理され、前述のような画像シーンを作るであろう。ある用途においては、探査用の乗り物350は、図12の図に示されるように行方不明者を探査している乗り物350の下方でこれを囲む周辺水域358を360゜走査するために、複数の走査ヘッド10、12、14及び16を備えることができる。
【0062】
この探査及び救助のための応用は、海洋探査船においても同様に生ずる。図13に示されるよう、海洋船360は、海の行方不明者364のために、周辺区域362の水域を監視するために少なくも1個の走査ヘッド10を有するLPASを搭載する。走査ヘッド10は、図3及び4に関連して説明された走査ヘッド300と同様とすることができる。海洋船360に搭載されたとき、走査ヘッド10からの放射レーザービームの経路は、水面356に対して、例えば45゜のような斜めの入射角度に傾けられる。行方不明者364のような浮いている対象物のみが、レーザーエネルギーを走査ヘッド10の方向に戻し、LPASにより後処理され、画像シーンを作り、これから対象物を検知することができるであろう。ある用途においては、海洋探査船360は、図12に関して説明されたと同じ方法で行方不明者を探している船舶を囲む水域を走査するために、複数の走査ヘッド10、12、14及び16を備えることもできる。いずれの実施例においても、LPASの制御パネルは、レーザー走査の機能を自動化するために探査及び救助(SAR)ボタンを備えることができる。
【0063】
潜水艦に、更に別の応用がある。ある事例においては、海洋船舶は船腹に反射ペンキを用いた船名と母港名とがあることが知られて居る。別の事例においては、会社名が船腹にペンキ書きされる。典型的な海洋商船は、遠距離での船の書き込みの可視性を上げるために船体に黒又はIR吸収ペンキも使用する。高度の反射性及び吸収性のペンキのこの組合せは、走査用レーザービームに関連して使用されるとき、船舶の書込みを読み取ることを可能とする。同様に船舶の大きさ及び形状の側面輪郭を、上述のように船舶の更なる分類に使用することができる。この情報は、その他の地上システムに供給するため及び注目されない方法で海上交通を確認する方法として使用することができる。
【0064】
地上周辺警備の分野に更なる用途がある。目標の土地を囲む周辺をLPASでレーザー走査することにより、上述されたように、受信されたレーザーエネルギーの戻りの散乱から方位、上下方向角度、及び距離を3次元画像シーンに組み立てことができる。例えば、各回が5−10秒の繰り返し走査をしてクラッターマップを作ることができ、このため、繰り返し通過からデータが蓄積され組み合わせられる。次いで、データの蓄積が、背景クラッターマップとして知られる基準画像に記憶される。実時間データを、方位、上下方向角度及び距離のデータの組の各画像シーンに切り替えて、基準クラッターマップと比較される。実時間データが可変の空間解像度の距離内のクラッターマップと一致した場合は、処理データなしが報告される。同様に、表示のデータ点がクラッターマップ内にない場合は、差が注目され、ジオロケイテッドマップ又は航空写真上に表示される。対象物が動いておりかつある期間にわたるデータが蓄積され表示された場合は、動いている地上対象物の軌跡を表示することができる。
【0065】
この方法でのLPASの使用は、限られた空間内での詳細な検知、高度の距離解像度、及び運動の検知が可能な明らかな利点を持つ。この限られた空間では、通常レーダーは地面のクラッターが甚だしくかつ地上員に危険である。更に、この検知技術は、不安全な区域における地上の動きを見るためにフェンス越えに見る能力を持つ。
【0066】
小距離交通管制におけるLPASの更なる応用がある。この場合は、LPASは、地上交通管制レーダと同様に使用されるが、小距離であり、より細かい検知能力を有し、更に
照射源としてレーザーを使用する。走査レーザービームを使用すると、例えば、フライトデッキの周囲の区域を実時間で走査することができる。上述の動いている地上対象物の能力を使用すると、個人、小型車両、及び飛行機の運転に対する障害となり得る野生動物又は有り得るテロリストの意図を表すその他の対象物を検知し追跡することができる。LPASは、分散した走査ヘッド、光ファイバー装置を使用して飛行機上に設置することができ、或いは飛行機の周囲を監視するために地上に設置することができる。いずれの場合も、地上位置が知られ、更に戻りレーザーエネルギーから地上の動きを対象区域に関する方位、上下方向角度、及び距離を点で決定することができる。そこで、警戒区域が確立され監視される。地上の動きが検知されたときは、警報が出されそして警備担当者により行動される。警戒システムにおいて実施されたとき、脅威の時刻と位置とが確定される。
【0067】
加えて、コード化された送信機を使用する自動認証システムにより保安接近を自動化することができる。動いている対象物が警戒区域に侵入すると、認可された使用者の個人用通信機の送信機は、自動的に又はシステムからのコード化された質問に応答してアクセス用のコード化されたキーを出すことができる。コード化されたキー又は認可コードの送信は受信され、認可されたアクセスID、時刻、空間位置、及び動きと比較される。アクセスが承認されると、警報装置のトリガーの作動が止められる。反対に、承認されないときは、警報が出され、空港は警戒態勢を取らせられる。警報は、通常の音響警報を発し、或いは侵入者に更に質問するために監視カメラ又はセンサーにより使用される。動きを追跡し、識別を記録し、更に認可されたアクセスと比較することにより、警備記録を記録し解析することができる。これらのアクションは、飛行機又は誘導路の近く、距離1km以内及び通常の作業範囲100m内で行われる。同様に、空港から更に遠い距離にわたる侵入にも関係する。LPASの走査レーザー方式の使用により、動いている地上車両及び通常の空港地上交通レーダーにより検知できない小さい対象物を検知することができる、本発明は、多くの実施例に関して説明されたが、これら実施例は単なる事例として与えられたこと、及び方法、形状、又は形式は意図された実施例のいずれも本発明を限定しないことが理解される。本発明は、特許請求範囲の記述に従った広範な範囲内で構成されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の広範な原理を具体化するに適した例示のレーザー周辺認識システムの平面図である。
【図2】図1の実施例のレーザー周辺区域走査の一つの断面図である。
【図3】図1及び2の実施例における使用に適した走査ヘッドの図である。
【図4】図3の走査ヘッド実施例における使用に適したスケッチ例示用光学素子である。
【図5】図1及び2の実施例における使用に適したレーザー周辺認識システムびブロック図である。
【図6A−6B】図5の実施例のデジタル信号処理装置のプログラミングにおける使用に適したプログラムの流れ図を示す。
【図7】複数の走査画像にわたり動いている対象物の記憶されたヒストリカルデータの複合図である。
【図8】検出された潜在的な脅威の優先順位を決定するため例示クーリエテーブルである。
【図9】本発明の別の態様を具体化するために自動認証システムの図である。
【図10】図9の実施例における使用に適した例示の認証システムのブロック図である。
【図11】本発明の別の態様による水上の航空機探査用の乗り物からのレーザー周辺認識システムの探査及び救出のアプリケーションを示す。
【図12】探査車両のまわりの360゜周辺を探査する航空機探査用の乗り物において具体化された救出用認識警告システムの図である。
【図13】本発明の別の態様による船舶探査用の乗り物おける救出用周辺認識システムの探査及び救出アプリケーションの図を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の検知のために目標位置の周辺区域をレーザー走査する方法であって、
前記周辺区域を横切ってパルス化されたレーザービームを走査し、
前記周辺区域走査中に前記パルス化されたレーザービームからのエコーを受信し、
前記受信したエコーに相当する距離データを誘導し、
前記周辺区域内の前記受信エコーの位置データを決定し、
前記受信エコーの前記距離及び位置のデータに基づき前記周辺区域の走査のシーン画像を形成し、
複数の各走査のシーン画像を形成するために複数の周辺区域に対する走査、受信、誘導、決定及び形成の諸段階を繰り返し、更に
前記辺区域内の対象物を検知するために前記複数のシーン画像を比較する
諸段階よりなる前記方法。
【請求項2】
走査の段階が、
レーザービームを、所定の上下方向角度を通り前後の振動させ、そして
周辺区域を横切る正弦波状走査パターンを形成するように方位角度を横切って前記振動しているレーザービームを走査させる
諸段階を含む請求項1の方法。
【請求項3】
誘導の段階が、レーザーパルス−エコーの飛行時間の誘導に基づいて受信エコーに相当する距離データを誘導する段階よりなる請求項1の方法。
【請求項4】
比較の段階が、
基準シーンとして前記複数のシーン画像の少なくも1個を割り当て、
前記基準シーン画像に対する前記複数のその他のシーン画像の比較により周辺区域における少なく1個の動いている対象物を検知し、更に
各検知された動いている対象物に脅威優先度レベルを割り当てる
諸段階を含む請求項1の方法。
【請求項5】
検知の段階が、前記基準シーン画像に対する前記複数のその他のシーン画像の比較によりその距離及び位置の少なくも一方における変化を検知することにより、周辺区域内の少なくも1個の動いている対象物を検知する段階を含む請求項4の方法。
【請求項6】
割り当ての段階が、
少なくも1個の動いている対象物を、複数のシーン画像の中で目標位置に関する距離及び位置について追跡し、更に
各検知された動いている対象物に、その前記追跡に基づいて脅威優先レベルを割り当てる
諸段階を含む請求項4の方法。
【請求項7】
割り当ての段階が、
少なくも1個の動いている対象物を、複数のシーン画像の中で目標位置に関する距離及び位置について追跡し、
各検知された動いている対象物に、一定方角、距離減少(CBDR)アルゴリズムに基づいて脅威優先レベルを割り当て、更に
各検知された動いている対象物を、前記割り当てられたその脅威優先度レベルに基づいて待ち行列内で待ち合わせをさせる
諸段階を含む請求項4の方法。
【請求項8】
少なくも1個の動いている対象物の画像描写をディスプレースクリーン上で表示する段階を含む請求項4の方法。
【請求項9】
少なくも1個の動いている対象物の1個上に、その脅威優先度レベルに基づいてスポットライトを位置決めする段階を含む請求項4の方法。
【請求項10】
少なくも1個の動いている対象物の1個を、その脅威優先度レベルに基づいて見るためにカメラを位置決めする段階を含む請求項4の方法。
【請求項11】
カメラの見た画像をディスプレースリーン上で表示する段階、及びカメラの見た最初のものに少なくも1個の動いている対象物の画像表示をディスプレースリーンにおいて重ねる段階を含む請求項10の方法。
【請求項12】
検知された少なくも1個の動いている対象物の形状を決定し、
少なくも1個の動いている対象物の前記形状を既知の形状と比較し、更に
前記形状比較段階の結果に基づいて前記少なくも1個の動いている対象物が友好的であるか否かを決定する
諸段階を含む請求項4の方法。
【請求項13】
対象物の検知のために目標位置の周辺区域をレーザー走査するためのシステムであって、
パルス化レーザービームを作るためのレーザー源、
前記周辺区域を横切って前記パルス化レーザービームを走査させるため及び前記周辺区域の走査中、前記パルス化レーザービームからのエコーを受信するための走査ユニットであって、周辺走査における前記受信エコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する前記走査ユニット、
前記受信エコーを、これを表す電気的エコー信号に変換するための光検知器、
電気的エコー信号及び相当する位置信号を受信しそして前記電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づいて複数の周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成するための信号処理装置
を備え、
前記信号処理装置が、前記周辺区域内の対象物を検知するために前記複数の周辺区域走査のシーン画像データを比較するように作動する
前記システム。
【請求項14】
形成されたシーン画像データを記憶するためのメモリを有する請求項13のシステム。
【請求項15】
レーザー源から走査ユニットにパルス化レーザービームを結合するための光ファイバーケーブルを有する請求項13のシステム。
【請求項16】
走査ユニットから光検知器に受信したエコーを結合するための光ファイバーケーブルを有する請求項13のシステム。
【請求項17】
走査ユニットが、パルス化レーザービームを所定の上下方向角度を通って前後に振動させるように駆動される光学要素を有し、前記光学要素が、振動しているパルス化レーザービームを、周辺区域をカバーするように所定の方位角度を通って回転させるようにも駆動される請求項13のシステム。
【請求項18】
信号処理装置が、前記基準シーン画像に対する他の複数のシーン画像の比較により周辺区域内における少なくも1個の動いている対象物を検知するため、及び各検知された動い
ている対象物に脅威優先度レベルを割り当てるために、基準シーンとして複数の少なくも1個のシーン画像を割り当てるように作動するプログラム化されたデジタル信号処理装置を備える請求項13のシステム。
【請求項19】
プログラム化されたデジタル信号処理装置が、前記スポットライトを、その脅威優先度レベルに基づいて少なくも1個の動いている対象物の一つに位置決めするように作動する請求項18のシステム。
【請求項20】
カメラを有し、そしてプログラム化されたデジタル処理装置が、少なくも1個の対象物の脅威優先度レベルに基づいて少なくも1個の対象物を見るように前記カメラを位置決めするように作動する請求項18のシステム。
【請求項21】
ディスプレイユニットのスクリーン上にカメラの見た画像を表示するためにカメラに結合されたディスプレイユニット、及びカメラの見た画像の表示上に画像及びテキストを重ねるために処理装置とディスプレイユニットとの間に結合されたオーバーレイ制御装置を有し、そして処理装置が、カメラの見た画像のディスプレイ上に重ねるためのオーバーレイ制御装置の、少なくも1個の動いている対象物の画像表現を提供するように作動する請求項20のシステム。
【請求項22】
ディスプレイユニットを有し、そして処理装置が、ディスプレイユニットのスクリーン上で少なくも1個の動いている対象物の画像表示を表示するように作動する請求項18のシステム。
【請求項23】
複数の走査ユニットであって、前記複数の走査ユニットの各が、目標位置を囲んでいる異なった周辺区域を横切ってパルス化レーザービームを走査し、かつ前記対応する周辺区域の走査中にパルス化レーザービームからのエコーを受信し、各走査ユニットが対応した周辺走査中における前記受信したエコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する前記複数の走査ユニット、
複数の走査ユニットからの前記受信エコーをこれを表す電気的エコー信号に変換するための少なくも1個の光検知器、
電気的エコー信号及び相当する位置信号を受信しそして前記電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づいて複数の各異なった周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成するための信号処理装置
を備え、
前記信号処理装置が、異なった周辺区域の少なくも一つにおける対象物を検知するために、各異なった周辺区域の前記複数の走査のシーン画像データを比較する用に作動する
請求項13のシステム。
【請求項24】
目標位置の周辺区域において検知された潜在的脅威を認証する方法であって、
目標位置の周辺区域における潜在的脅威を検知し、
検知時に、無線通信により、応答のために前記潜在的脅威に質問し、
前記質問から所定時間内に応答が無線送信されない場合は認証されない潜在的脅威であると宣言し、
前記応答が送信された場合はこれを受信し、そして、その応答が適正なアクセスコードを備えるか否かを決定し、そして
受信した応答が適正なアクセスコードを含まないと決定された場合は認証されない潜在的脅威であると宣言する
方法。
【請求項25】
検知する段階が、走査しているレーザー対象物警戒システムにより目標位置の周辺区域
内の潜在的脅威を検知することを含む請求項24の方法。
【請求項26】
質問する段階が、コード化された質問信号を暗号化し、そしてその潜在的脅威に暗号化された質問信号を送信することを含む請求項24の方法。
【請求項27】
受信する段階が、送信されたコード化応答信号を解読し、そして解読されたコード化信号が適正なアクセスコードコードを含むか否かを決定することを含む請求項26の方法。
【請求項28】
質問が、無線周波数の搬送波を使用して無線で送信される請求項24の方法。
【請求項29】
質問が、所定の波長範囲のコード化された光を使用して無線で送信される請求項24の方法。
【請求項30】
応答が適正なアクセスコードを含むか否かを決定す段階が、
受信された応答からアクセスコードを抽出し、
この抽出されたアクセスコードを既知の適正アクセスコードと比較し、更に
前記比較段階の結果に基づいて応答が適正なアクセスコードを含むか否かを決定する
諸段階を含む請求項24の方法。
【請求項31】
応答が適正なアクセスコードを備えることを決定し、
潜在的脅威の検知時刻を決定し、更に
前記検知時刻に基づいて潜在的脅威へのアクセを認証する
諸段階を含む請求項24の方法。
【請求項32】
認証する段階が、
潜在的脅威の検知の時刻と潜在的脅威のための適正なアクセス時刻とを比較し、更に前記検知時刻比較段階の結果に基づいて潜在的脅威にアクセスを認証する
ことを含む請求項31の方法。
【請求項33】
検知された潜在的脅威の適正なアクセスコード及びそれのその付近の所定のタイムスケジュールに基づいて適正なアクセス時刻を確認する段階を含む請求項32の方法。
【請求項34】
応答が適正なアクセスコードを備えることを決定し、
周辺区域における検知された潜在的脅威の位置を決定し、更に
前記位置に基づいて潜在的脅威のアクセスを認証する
諸段階を含む請求項24の方法。
【請求項35】
認証する段階が、
潜在的脅威の検知された位置と潜在的脅威の適正なアクセス位置とを比較し、更に前記検知された位置を比較する段階の結果に基づいて潜在的脅威のアクセスを認証する
ことを含む請求項34の方法。
【請求項36】
検知された潜在的脅威の適正なアクセスコード及びそれのその付近における所定の位置スケジュールに基づいて適正なアクセス位置を確認する段階を含む請求項35の方法。
【請求項37】
目標位置の周辺区域内で検知された潜在的脅威を認証するためのシステムであって、
周辺区域に接近する各員のための個人用通信機であって、各前記通信機が無線送信された質問信号の受信に応答して認可されたアクセスコードを無線送信するように作動する前記個人用通信機、
目標位置の周辺区域内の潜在的脅威を検知しそして前記検知を示す脅威検知信号を作る
ためのレーザー走査対象物警戒システム(LOAS),
無線送受信機ユニット、
前記走査しているLOAS及び前記無線送受信機に結合され、そして前記潜在的脅威に質問信号を送るように前記無線送受信機ユニットを制御するために前記脅威検知信号に応答する前記認証ユニット
を備え、
前記無線送受信機ユニットは、検知された潜在的脅威の周辺区域内の個人用通信機から送信されたならば、応答を受信するように作動し、
前記認証ユニットは、前記質問から所定の時間間隔内に応答を受けなかったならば、認証されない潜在的脅威を宣言するように作動し、
前記認証ユニットは、更に、受信した応答が認可されたアクセスコードを備えると決定されない場合は、認証されない潜在的脅威を宣言するように作動する
システム。
【請求項38】
コード化された質問信号を送信前に暗号化するため及び受信されたコード化応答信号を解読するために、送受信機ユニットと認証装置との間に配置された暗号装置ユニットを有する請求項37のシステム。
【請求項39】
送受信機ユニットが、無線周波数の搬送波を使用して質問信号を無線で送信するように作動する請求項37のシステム。
【請求項40】
送受信機ユニットが、所定の波長範囲のコード化された光を使用して質問信号を無線で送信するように作動する請求項37のシステム。
【請求項41】
個人用通信機の認可されたアクセスコードを記憶するために認証装置ユニットに結合されたメモリを備え、認証装置ユニットは、抽出されたアクセスコードを記憶された認可アクセスコードと比較するため、受信した応答からアクセスコードを抽出し、そして前記比較の結果に基づき応答が認可されたアクセスコードを備えるか否かを決定するように作動する請求項37のシステム。
【請求項42】
認証装置ユニットは、潜在的脅威の検知時刻を決定するため、及び前記検知時刻に基づいて潜在的脅威にアクセスを認可するために、応答が認可されたアクセスコードを備えることの決定に応じて作動する請求項37のシステム。
【請求項43】
認証装置ユニットは、潜在的脅威の検知時刻と受信された認可されたアクセスコードに割り当てられた個人用の適正なアクセス時刻とを比較し、そして前記検知時刻の比較の結果に基づいて潜在的脅威にアクセスを認証するように作動する請求項42のシステム。
【請求項44】
認証装置ユニットが、検知された潜在的脅威から受信した認証アクセスに基づく適正なアクセス時間及び前記認証されたアクセスコードに割り当てられた個人の所在の所定のタイムスケジュールを確認するように作動する請求項43のシステム。
【請求項45】
認証装置が、受信された応答信号の認可されたアクセスコードを割り当てられた個人の所在の所定の時間スケジュールのために中央警備サイトの待ち行列に加えるように作動する請求項43のシステム。
【請求項46】
認証装置ユニットは、検知された潜在的脅威の位置を決定するため、及び前記位置に基づいて潜在的脅威にアクセスを認証するために、応答が認可されたアクセスコードを備えることの決定に応答して作動する請求項37のシステム。
【請求項47】
認証装置ユニットが、検知された潜在的脅威の位置を受信された認可アクセスコードを割り当てられた個人用の認可アクセスコードと比較し、そして前記検知時刻の比較の結果に基づき潜在的脅威にアクセスを認証するように作動する請求項46のシステム。
【請求項48】
認証装置ユニットが、検知された潜在的脅威から受信した認可されたアクセスコード及び前記認可されアクセスコードを割り当てられた個人の在所の所定のスケージュールに基づき認可されたアクセス区域を識別するように作動する請求項47のシステム。
【請求項49】
認証装置が、受信された応答信号の認可されたアクセスコードを割り当てられた個人の在所の所定のスケージュールのために中央警備サイトを順番待ち行列に加えるように作動する請求項48のシステム。
【請求項50】
個人用通信機が双方向ポケットベルを備える請求項37のシステム。
【請求項51】
水中の対象物検知用の探査用乗り物から周辺水域をレーザー走査する方法であって、
前記周辺水域の表面を横切ってパルス化レーザービームで走査し、
前記周辺区域の走査中、前記パルス化レーザービームからのエコーを受信し、
前記受信されたエコーに相当する距離データを誘導し、
前記周辺区域における前記受信されたエコーの位置データを決定し、
前記受信されたエコーの前記距離及び位置のデータに基づき前記周辺区域の走査のシーン画像データを形成し、更に
前記シーン画像データから前記周辺水域における対象物を検知する
諸段階よりなる方法。
【請求項52】
パルス化レーザービームが、航空機探査用の乗り物から水面を横切って下向きに走査される請求項51の方法。
【請求項53】
パルス化レーザービームが海難探査用の乗り物から水面を横切って下向きに走査される請求項51の方法。
【請求項54】
検知された対象物を示す画像をディスプレイスクリーン上に表示する段階を含む請求項51の方法。
【請求項55】
シーン画像データから周辺水域内の個人を検知する段階を含む請求項51の方法。
【請求項56】
複数の周辺区域のシーンについて、前記複数の各走査のシーン画像データを形成するために、走査、受信、誘導、決定及び形成の諸段階を繰り返し、更に前記周辺水域内の対象物を検知するために前記複数のシーンのシーン画像データを比較する請求項51の方法。
【請求項57】
水中の対象物の検知のために探査用の乗り物から周辺水域をレーザー走査するためのシステムであって、
パルス化レーザービームを作るためのレーザー源、
前記周辺水域の表面を横切って前記パルス化レーザービームを走査させ、そして前記周辺区域の走査中、前記パルス化レーザービームからのエコーを受信するための走査ユニットであって、周辺の走査中に前記受信されたエコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する前記走査ユニット、
前記受信されたエコーを、これを表す電気的エコー信号に変換するための光検知器、
電気的エコー信号及び相当する位置信号を受け、そして前記電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づき周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成するための信号処理装置、及び
周辺水域における対象物を検知するためにシーン画像データを処理するように作動する前記信号処理装置
を備えた前記システム。
【請求項58】
探査用の乗り物上に配置されたスポットライトを有し、そして信号処理装置が水中の検知された対象物を照射するためにスポットライトを位置決めするように作動する請求項57のシステム。
【請求項59】
探査用の乗り物上に配置されたカメラを有し、そして信号処理装置が水中の検知された対象物を観察するようにカメラを位置決めするように作動する請求項57のシステム。
【請求項60】
ディスプレイユニットを有し、そして処理装置がディスプレイユニットのスクリーン上で検知された対象物の画像表示を表示するように作動する請求項57のシステム。
【請求項61】
各走査ユニットが探査用の乗り物を囲む異なった周辺水域を横切ってパルス化レーザービームを走査させかつ前記相当する周辺区域の走査中にパルス化レーザービームからのエコーを受信する複数の走査ユニットであって、各走査ユニットが、相当する周辺走査中に前記受信されたエコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する前記複数の走査ユニット、
複数の走査ユニットからの前記受信されたエコーをこれを表す電気的エコー信号に変換するための少なくも1個の光検知器、
電気的エコー信号及び相当する位置信号を受信し、そして前記電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づき異なった各周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成するための信号処理装置、
異なった周辺区域の少なくも一つにおける対象物を検知するために異なった各周辺区域のシーン画像データを処理するように作動する前記信号処理装置
を有する請求項57のシステム。
【請求項62】
前記探査用の乗り物が飛行機であり、走査ユニットは、パルス化レーザービームを、飛行機探査用の乗り物から下向きで海面を横切り走査するように飛行機上に配置される請求項57のシステム。
【請求項63】
前記探査用の乗り物が海洋船舶であり、走査ユニットは、パルス化レーザービームを、海洋船舶から下向きで海面を横切り走査するように海洋船舶上に配置される請求項57のシステム。
【請求項64】
信号処理装置が、周辺海域内の個人を検知するためにシーン画像データを処理するように作動する請求項57のシステム。
【請求項65】
処理装置が、前記電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づき複数の周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成し、そして周辺海域内の対象物を検知するために前記複数の周辺海域走査のシーン画像データを比較するように作動する請求項57のシステム。
【請求項1】
対象物の検知のために目標位置の周辺区域をレーザー走査する方法であって、
前記周辺区域を横切ってパルス化されたレーザービームを走査し、
前記周辺区域走査中に前記パルス化されたレーザービームからのエコーを受信し、
前記受信したエコーに相当する距離データを誘導し、
前記周辺区域内の前記受信エコーの位置データを決定し、
前記受信エコーの前記距離及び位置のデータに基づき前記周辺区域の走査のシーン画像を形成し、
複数の各走査のシーン画像を形成するために複数の周辺区域に対する走査、受信、誘導、決定及び形成の諸段階を繰り返し、更に
前記辺区域内の対象物を検知するために前記複数のシーン画像を比較する
諸段階よりなる前記方法。
【請求項2】
走査の段階が、
レーザービームを、所定の上下方向角度を通り前後の振動させ、そして
周辺区域を横切る正弦波状走査パターンを形成するように方位角度を横切って前記振動しているレーザービームを走査させる
諸段階を含む請求項1の方法。
【請求項3】
誘導の段階が、レーザーパルス−エコーの飛行時間の誘導に基づいて受信エコーに相当する距離データを誘導する段階よりなる請求項1の方法。
【請求項4】
比較の段階が、
基準シーンとして前記複数のシーン画像の少なくも1個を割り当て、
前記基準シーン画像に対する前記複数のその他のシーン画像の比較により周辺区域における少なく1個の動いている対象物を検知し、更に
各検知された動いている対象物に脅威優先度レベルを割り当てる
諸段階を含む請求項1の方法。
【請求項5】
検知の段階が、前記基準シーン画像に対する前記複数のその他のシーン画像の比較によりその距離及び位置の少なくも一方における変化を検知することにより、周辺区域内の少なくも1個の動いている対象物を検知する段階を含む請求項4の方法。
【請求項6】
割り当ての段階が、
少なくも1個の動いている対象物を、複数のシーン画像の中で目標位置に関する距離及び位置について追跡し、更に
各検知された動いている対象物に、その前記追跡に基づいて脅威優先レベルを割り当てる
諸段階を含む請求項4の方法。
【請求項7】
割り当ての段階が、
少なくも1個の動いている対象物を、複数のシーン画像の中で目標位置に関する距離及び位置について追跡し、
各検知された動いている対象物に、一定方角、距離減少(CBDR)アルゴリズムに基づいて脅威優先レベルを割り当て、更に
各検知された動いている対象物を、前記割り当てられたその脅威優先度レベルに基づいて待ち行列内で待ち合わせをさせる
諸段階を含む請求項4の方法。
【請求項8】
少なくも1個の動いている対象物の画像描写をディスプレースクリーン上で表示する段階を含む請求項4の方法。
【請求項9】
少なくも1個の動いている対象物の1個上に、その脅威優先度レベルに基づいてスポットライトを位置決めする段階を含む請求項4の方法。
【請求項10】
少なくも1個の動いている対象物の1個を、その脅威優先度レベルに基づいて見るためにカメラを位置決めする段階を含む請求項4の方法。
【請求項11】
カメラの見た画像をディスプレースリーン上で表示する段階、及びカメラの見た最初のものに少なくも1個の動いている対象物の画像表示をディスプレースリーンにおいて重ねる段階を含む請求項10の方法。
【請求項12】
検知された少なくも1個の動いている対象物の形状を決定し、
少なくも1個の動いている対象物の前記形状を既知の形状と比較し、更に
前記形状比較段階の結果に基づいて前記少なくも1個の動いている対象物が友好的であるか否かを決定する
諸段階を含む請求項4の方法。
【請求項13】
対象物の検知のために目標位置の周辺区域をレーザー走査するためのシステムであって、
パルス化レーザービームを作るためのレーザー源、
前記周辺区域を横切って前記パルス化レーザービームを走査させるため及び前記周辺区域の走査中、前記パルス化レーザービームからのエコーを受信するための走査ユニットであって、周辺走査における前記受信エコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する前記走査ユニット、
前記受信エコーを、これを表す電気的エコー信号に変換するための光検知器、
電気的エコー信号及び相当する位置信号を受信しそして前記電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づいて複数の周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成するための信号処理装置
を備え、
前記信号処理装置が、前記周辺区域内の対象物を検知するために前記複数の周辺区域走査のシーン画像データを比較するように作動する
前記システム。
【請求項14】
形成されたシーン画像データを記憶するためのメモリを有する請求項13のシステム。
【請求項15】
レーザー源から走査ユニットにパルス化レーザービームを結合するための光ファイバーケーブルを有する請求項13のシステム。
【請求項16】
走査ユニットから光検知器に受信したエコーを結合するための光ファイバーケーブルを有する請求項13のシステム。
【請求項17】
走査ユニットが、パルス化レーザービームを所定の上下方向角度を通って前後に振動させるように駆動される光学要素を有し、前記光学要素が、振動しているパルス化レーザービームを、周辺区域をカバーするように所定の方位角度を通って回転させるようにも駆動される請求項13のシステム。
【請求項18】
信号処理装置が、前記基準シーン画像に対する他の複数のシーン画像の比較により周辺区域内における少なくも1個の動いている対象物を検知するため、及び各検知された動い
ている対象物に脅威優先度レベルを割り当てるために、基準シーンとして複数の少なくも1個のシーン画像を割り当てるように作動するプログラム化されたデジタル信号処理装置を備える請求項13のシステム。
【請求項19】
プログラム化されたデジタル信号処理装置が、前記スポットライトを、その脅威優先度レベルに基づいて少なくも1個の動いている対象物の一つに位置決めするように作動する請求項18のシステム。
【請求項20】
カメラを有し、そしてプログラム化されたデジタル処理装置が、少なくも1個の対象物の脅威優先度レベルに基づいて少なくも1個の対象物を見るように前記カメラを位置決めするように作動する請求項18のシステム。
【請求項21】
ディスプレイユニットのスクリーン上にカメラの見た画像を表示するためにカメラに結合されたディスプレイユニット、及びカメラの見た画像の表示上に画像及びテキストを重ねるために処理装置とディスプレイユニットとの間に結合されたオーバーレイ制御装置を有し、そして処理装置が、カメラの見た画像のディスプレイ上に重ねるためのオーバーレイ制御装置の、少なくも1個の動いている対象物の画像表現を提供するように作動する請求項20のシステム。
【請求項22】
ディスプレイユニットを有し、そして処理装置が、ディスプレイユニットのスクリーン上で少なくも1個の動いている対象物の画像表示を表示するように作動する請求項18のシステム。
【請求項23】
複数の走査ユニットであって、前記複数の走査ユニットの各が、目標位置を囲んでいる異なった周辺区域を横切ってパルス化レーザービームを走査し、かつ前記対応する周辺区域の走査中にパルス化レーザービームからのエコーを受信し、各走査ユニットが対応した周辺走査中における前記受信したエコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する前記複数の走査ユニット、
複数の走査ユニットからの前記受信エコーをこれを表す電気的エコー信号に変換するための少なくも1個の光検知器、
電気的エコー信号及び相当する位置信号を受信しそして前記電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づいて複数の各異なった周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成するための信号処理装置
を備え、
前記信号処理装置が、異なった周辺区域の少なくも一つにおける対象物を検知するために、各異なった周辺区域の前記複数の走査のシーン画像データを比較する用に作動する
請求項13のシステム。
【請求項24】
目標位置の周辺区域において検知された潜在的脅威を認証する方法であって、
目標位置の周辺区域における潜在的脅威を検知し、
検知時に、無線通信により、応答のために前記潜在的脅威に質問し、
前記質問から所定時間内に応答が無線送信されない場合は認証されない潜在的脅威であると宣言し、
前記応答が送信された場合はこれを受信し、そして、その応答が適正なアクセスコードを備えるか否かを決定し、そして
受信した応答が適正なアクセスコードを含まないと決定された場合は認証されない潜在的脅威であると宣言する
方法。
【請求項25】
検知する段階が、走査しているレーザー対象物警戒システムにより目標位置の周辺区域
内の潜在的脅威を検知することを含む請求項24の方法。
【請求項26】
質問する段階が、コード化された質問信号を暗号化し、そしてその潜在的脅威に暗号化された質問信号を送信することを含む請求項24の方法。
【請求項27】
受信する段階が、送信されたコード化応答信号を解読し、そして解読されたコード化信号が適正なアクセスコードコードを含むか否かを決定することを含む請求項26の方法。
【請求項28】
質問が、無線周波数の搬送波を使用して無線で送信される請求項24の方法。
【請求項29】
質問が、所定の波長範囲のコード化された光を使用して無線で送信される請求項24の方法。
【請求項30】
応答が適正なアクセスコードを含むか否かを決定す段階が、
受信された応答からアクセスコードを抽出し、
この抽出されたアクセスコードを既知の適正アクセスコードと比較し、更に
前記比較段階の結果に基づいて応答が適正なアクセスコードを含むか否かを決定する
諸段階を含む請求項24の方法。
【請求項31】
応答が適正なアクセスコードを備えることを決定し、
潜在的脅威の検知時刻を決定し、更に
前記検知時刻に基づいて潜在的脅威へのアクセを認証する
諸段階を含む請求項24の方法。
【請求項32】
認証する段階が、
潜在的脅威の検知の時刻と潜在的脅威のための適正なアクセス時刻とを比較し、更に前記検知時刻比較段階の結果に基づいて潜在的脅威にアクセスを認証する
ことを含む請求項31の方法。
【請求項33】
検知された潜在的脅威の適正なアクセスコード及びそれのその付近の所定のタイムスケジュールに基づいて適正なアクセス時刻を確認する段階を含む請求項32の方法。
【請求項34】
応答が適正なアクセスコードを備えることを決定し、
周辺区域における検知された潜在的脅威の位置を決定し、更に
前記位置に基づいて潜在的脅威のアクセスを認証する
諸段階を含む請求項24の方法。
【請求項35】
認証する段階が、
潜在的脅威の検知された位置と潜在的脅威の適正なアクセス位置とを比較し、更に前記検知された位置を比較する段階の結果に基づいて潜在的脅威のアクセスを認証する
ことを含む請求項34の方法。
【請求項36】
検知された潜在的脅威の適正なアクセスコード及びそれのその付近における所定の位置スケジュールに基づいて適正なアクセス位置を確認する段階を含む請求項35の方法。
【請求項37】
目標位置の周辺区域内で検知された潜在的脅威を認証するためのシステムであって、
周辺区域に接近する各員のための個人用通信機であって、各前記通信機が無線送信された質問信号の受信に応答して認可されたアクセスコードを無線送信するように作動する前記個人用通信機、
目標位置の周辺区域内の潜在的脅威を検知しそして前記検知を示す脅威検知信号を作る
ためのレーザー走査対象物警戒システム(LOAS),
無線送受信機ユニット、
前記走査しているLOAS及び前記無線送受信機に結合され、そして前記潜在的脅威に質問信号を送るように前記無線送受信機ユニットを制御するために前記脅威検知信号に応答する前記認証ユニット
を備え、
前記無線送受信機ユニットは、検知された潜在的脅威の周辺区域内の個人用通信機から送信されたならば、応答を受信するように作動し、
前記認証ユニットは、前記質問から所定の時間間隔内に応答を受けなかったならば、認証されない潜在的脅威を宣言するように作動し、
前記認証ユニットは、更に、受信した応答が認可されたアクセスコードを備えると決定されない場合は、認証されない潜在的脅威を宣言するように作動する
システム。
【請求項38】
コード化された質問信号を送信前に暗号化するため及び受信されたコード化応答信号を解読するために、送受信機ユニットと認証装置との間に配置された暗号装置ユニットを有する請求項37のシステム。
【請求項39】
送受信機ユニットが、無線周波数の搬送波を使用して質問信号を無線で送信するように作動する請求項37のシステム。
【請求項40】
送受信機ユニットが、所定の波長範囲のコード化された光を使用して質問信号を無線で送信するように作動する請求項37のシステム。
【請求項41】
個人用通信機の認可されたアクセスコードを記憶するために認証装置ユニットに結合されたメモリを備え、認証装置ユニットは、抽出されたアクセスコードを記憶された認可アクセスコードと比較するため、受信した応答からアクセスコードを抽出し、そして前記比較の結果に基づき応答が認可されたアクセスコードを備えるか否かを決定するように作動する請求項37のシステム。
【請求項42】
認証装置ユニットは、潜在的脅威の検知時刻を決定するため、及び前記検知時刻に基づいて潜在的脅威にアクセスを認可するために、応答が認可されたアクセスコードを備えることの決定に応じて作動する請求項37のシステム。
【請求項43】
認証装置ユニットは、潜在的脅威の検知時刻と受信された認可されたアクセスコードに割り当てられた個人用の適正なアクセス時刻とを比較し、そして前記検知時刻の比較の結果に基づいて潜在的脅威にアクセスを認証するように作動する請求項42のシステム。
【請求項44】
認証装置ユニットが、検知された潜在的脅威から受信した認証アクセスに基づく適正なアクセス時間及び前記認証されたアクセスコードに割り当てられた個人の所在の所定のタイムスケジュールを確認するように作動する請求項43のシステム。
【請求項45】
認証装置が、受信された応答信号の認可されたアクセスコードを割り当てられた個人の所在の所定の時間スケジュールのために中央警備サイトの待ち行列に加えるように作動する請求項43のシステム。
【請求項46】
認証装置ユニットは、検知された潜在的脅威の位置を決定するため、及び前記位置に基づいて潜在的脅威にアクセスを認証するために、応答が認可されたアクセスコードを備えることの決定に応答して作動する請求項37のシステム。
【請求項47】
認証装置ユニットが、検知された潜在的脅威の位置を受信された認可アクセスコードを割り当てられた個人用の認可アクセスコードと比較し、そして前記検知時刻の比較の結果に基づき潜在的脅威にアクセスを認証するように作動する請求項46のシステム。
【請求項48】
認証装置ユニットが、検知された潜在的脅威から受信した認可されたアクセスコード及び前記認可されアクセスコードを割り当てられた個人の在所の所定のスケージュールに基づき認可されたアクセス区域を識別するように作動する請求項47のシステム。
【請求項49】
認証装置が、受信された応答信号の認可されたアクセスコードを割り当てられた個人の在所の所定のスケージュールのために中央警備サイトを順番待ち行列に加えるように作動する請求項48のシステム。
【請求項50】
個人用通信機が双方向ポケットベルを備える請求項37のシステム。
【請求項51】
水中の対象物検知用の探査用乗り物から周辺水域をレーザー走査する方法であって、
前記周辺水域の表面を横切ってパルス化レーザービームで走査し、
前記周辺区域の走査中、前記パルス化レーザービームからのエコーを受信し、
前記受信されたエコーに相当する距離データを誘導し、
前記周辺区域における前記受信されたエコーの位置データを決定し、
前記受信されたエコーの前記距離及び位置のデータに基づき前記周辺区域の走査のシーン画像データを形成し、更に
前記シーン画像データから前記周辺水域における対象物を検知する
諸段階よりなる方法。
【請求項52】
パルス化レーザービームが、航空機探査用の乗り物から水面を横切って下向きに走査される請求項51の方法。
【請求項53】
パルス化レーザービームが海難探査用の乗り物から水面を横切って下向きに走査される請求項51の方法。
【請求項54】
検知された対象物を示す画像をディスプレイスクリーン上に表示する段階を含む請求項51の方法。
【請求項55】
シーン画像データから周辺水域内の個人を検知する段階を含む請求項51の方法。
【請求項56】
複数の周辺区域のシーンについて、前記複数の各走査のシーン画像データを形成するために、走査、受信、誘導、決定及び形成の諸段階を繰り返し、更に前記周辺水域内の対象物を検知するために前記複数のシーンのシーン画像データを比較する請求項51の方法。
【請求項57】
水中の対象物の検知のために探査用の乗り物から周辺水域をレーザー走査するためのシステムであって、
パルス化レーザービームを作るためのレーザー源、
前記周辺水域の表面を横切って前記パルス化レーザービームを走査させ、そして前記周辺区域の走査中、前記パルス化レーザービームからのエコーを受信するための走査ユニットであって、周辺の走査中に前記受信されたエコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する前記走査ユニット、
前記受信されたエコーを、これを表す電気的エコー信号に変換するための光検知器、
電気的エコー信号及び相当する位置信号を受け、そして前記電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づき周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成するための信号処理装置、及び
周辺水域における対象物を検知するためにシーン画像データを処理するように作動する前記信号処理装置
を備えた前記システム。
【請求項58】
探査用の乗り物上に配置されたスポットライトを有し、そして信号処理装置が水中の検知された対象物を照射するためにスポットライトを位置決めするように作動する請求項57のシステム。
【請求項59】
探査用の乗り物上に配置されたカメラを有し、そして信号処理装置が水中の検知された対象物を観察するようにカメラを位置決めするように作動する請求項57のシステム。
【請求項60】
ディスプレイユニットを有し、そして処理装置がディスプレイユニットのスクリーン上で検知された対象物の画像表示を表示するように作動する請求項57のシステム。
【請求項61】
各走査ユニットが探査用の乗り物を囲む異なった周辺水域を横切ってパルス化レーザービームを走査させかつ前記相当する周辺区域の走査中にパルス化レーザービームからのエコーを受信する複数の走査ユニットであって、各走査ユニットが、相当する周辺走査中に前記受信されたエコーの位置に相当する電気的位置信号を作るように作動する前記複数の走査ユニット、
複数の走査ユニットからの前記受信されたエコーをこれを表す電気的エコー信号に変換するための少なくも1個の光検知器、
電気的エコー信号及び相当する位置信号を受信し、そして前記電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づき異なった各周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成するための信号処理装置、
異なった周辺区域の少なくも一つにおける対象物を検知するために異なった各周辺区域のシーン画像データを処理するように作動する前記信号処理装置
を有する請求項57のシステム。
【請求項62】
前記探査用の乗り物が飛行機であり、走査ユニットは、パルス化レーザービームを、飛行機探査用の乗り物から下向きで海面を横切り走査するように飛行機上に配置される請求項57のシステム。
【請求項63】
前記探査用の乗り物が海洋船舶であり、走査ユニットは、パルス化レーザービームを、海洋船舶から下向きで海面を横切り走査するように海洋船舶上に配置される請求項57のシステム。
【請求項64】
信号処理装置が、周辺海域内の個人を検知するためにシーン画像データを処理するように作動する請求項57のシステム。
【請求項65】
処理装置が、前記電気的エコー信号及び相当する位置信号に基づき複数の周辺区域の走査に相当するシーン画像データを形成し、そして周辺海域内の対象物を検知するために前記複数の周辺海域走査のシーン画像データを比較するように作動する請求項57のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2007−503004(P2007−503004A)
【公表日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532838(P2006−532838)
【出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/014223
【国際公開番号】WO2004/104633
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(505002277)ローズマウント・エアロスペース・インコーポレーテツド (5)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/014223
【国際公開番号】WO2004/104633
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(505002277)ローズマウント・エアロスペース・インコーポレーテツド (5)
【Fターム(参考)】
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