説明

レーザー溶接装置及び円筒体の製造方法

【課題】レーザー溶接のレーザー光の照射時に溶接する部材相互を確実に当接することができるレーザー溶接装置を提供する。
【解決手段】円筒材50の開口端の端部51と端板60の端部61とを重ね合わせた状態で円筒材50と端板60とを保持し、円筒材50の軸周りに円筒材50と端板60とを回転させる保持具10と、円筒材50の接線方向に延びる長穴221が形成され、長穴221の周辺領域で円筒材50と端板60の重合部を局所的に押圧する押圧体20と、長穴221から前記重合部の押圧箇所にレーザー光を照射する溶接トーチ40とを備えるレーザー溶接装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車に装備される消音器等の円筒体を溶接するレーザー溶接装置及び円筒体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車に装備される円筒状の消音器の溶接に於いて、レーザー溶接を用いることが提案されている。例えば特許文献1には、円筒材(外筒部材)と、前後の端板と、多孔性板と、隔壁版を備えた消音器に於いて、円筒材(外筒部材)と多孔性板と隔壁板の三者、外筒部材と端板と多孔性板の三者等をそれぞれ重合し、前記重合部をレーザー溶接で一括して同時に接合することが開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平10−24381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、レーザー溶接には、非常に深い溶け込み深さが得られる、溶接時の熱影響が非常に少ない、高速な溶接が可能である、溶接による変形が少ない等の有利性があるものの、溶接する部材相互に高度な合わせ精度が要求され、溶接する部材相互間に0.1〜0.2mm程度の僅かな隙間があると適切な溶接ができなくなる。そのため、レーザー光の照射時に溶接する部材相互を確実に当接する技術が求められている。
【0005】
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、レーザー溶接のレーザー光の照射時に溶接する部材相互を確実に当接することができるレーザー溶接装置、及び円筒体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のレーザー溶接装置は、円筒材と所定部材の一部を重ね合わせた状態で前記円筒材と前記所定部材とを保持し、前記円筒材の軸周りに前記円筒材と前記所定部材とを回転させる保持具と、前記円筒材の接線方向に延びる長穴が形成され、前記長穴の周辺領域で前記円筒材と前記所定部材の重合部を局所的に押圧する押圧体と、前記長穴から前記重合部の押圧箇所にレーザー光を照射する溶接トーチとを備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明のレーザー溶接装置は、前記保持具が、前記円筒材の開口端の端部と前記所定部材である端板の端部とを重ね合わせた状態で前記円筒材と前記端板とを保持し、前記円筒材の軸周りに前記円筒材と前記端板を回転させることを特徴とする。尚、本発明の所定部材は端板に限定されず、例えば特許文献1の隔壁、多孔性板等とすることも可能である。
【0008】
また、本発明のレーザー溶接装置は、前記押圧体の前記重合部側に、前記長穴の長手方向両端から前記長手方向に延びる溶接ビードより幅広の溝を形成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明のレーザー溶接装置は、前記長穴の下側開口の上方にシールドガスを貯溜する貯留部を設けることを特徴とする。
【0010】
また、本発明のレーザー溶接装置は、前記長穴の上側に前記長孔よりも周縁が外側に位置する穴を設け、前記穴の周壁で囲まれる領域を前記貯留部とすることを特徴とする。
【0011】
また、本発明のレーザー溶接装置は、前記長穴の下側開口の上方に、上に向かって拡がる略楕円錐形の前記貯留部を設けることを特徴とする。
【0012】
また、本発明のレーザー溶接装置は、前記長穴の下側開口の周縁を曲面状とすることを特徴とする。
【0013】
また、本発明のレーザー溶接装置は、前記保持具が前記円筒材の軸方向両側から、前記端部が重ね合った状態の前記円筒材と前記端板とを保持することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の円筒体の製造方法は、円筒材と前記円筒材にレーザー溶接で溶接される所定部材とで構成される円筒体の製造方法であって、円筒材と所定部材の一部を重ね合わせた状態で前記円筒材と前記所定部材とを保持し、前記円筒材の軸周りに前記円筒材と前記所定部材とを回転させ、前記円筒材の接線方向に延びる長穴が形成されている押圧体により、前記長穴の周辺領域で前記円筒材と前記所定部材の重合部を局所的に押圧し、前記長穴から前記重合部の押圧箇所にレーザー光を照射する工程を備えることを特徴とする。本発明の円筒体の製造方法には、本発明のレーザー溶接装置の構成を適宜採用することが可能である。
【0015】
また、本発明の消音器は、本発明の円筒体の製造方法で製造される円筒体で構成されることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の自動車は、本発明の消音器をエンジンの排気系等に備えることを特徴とする。本発明の自動車には、自動四輪車、自動二輪車など適宜の自動車が含まれる。
【0017】
尚、本明細書開示の発明には、各発明や各実施形態の構成の他に、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものも含まれる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のレーザー溶接装置或いは円筒体の製造方法等は、押圧体の長穴の周辺領域で円筒材と端板など所定部材との重合部を局所的に押圧しながらレーザー溶接を行うことにより、レーザー照射時に溶接する部材相互を確実に当接することができ、部材相互を確実に溶接することができる。また、レーザー光を照射する穴を長穴とすることにより、溶接ビードが押圧体に干渉することを防止することができる。また、重合部は局所的に押圧してほぼ点接触になるので、円筒材や所定部材に過大な荷重がかかることを防止することができる。
【0019】
また、押圧体の重合部側に、長穴の長手方向両端から長手方向に延びる溝を形成することにより、長穴の長手方向の両外側に於いても、溶接ビードが押圧体に干渉することを防止することができる。また、前記溝がシールドガスの流路として機能し、溶接領域に沿うようにシールドガスを行き渡らせてシールドすることができ、溶接スラグの発生防止や、レーザー用レンズの延命等を図ることができる。
【0020】
また、前記長穴の下側開口の上方にシールドガスを貯溜する貯留部を設けることにより、シールドガスが拡散するのを防止して長穴から確実に流出させ、溶接箇所に所要量のシールドガスを行き渡らせることができる。従って、係る点からも、溶接スラグの発生防止や、レーザー用レンズの延命等を図ることができる。更に、長穴の上側に前記長孔よりも周縁が外側に位置する穴を設け、前記穴の周壁で囲まれる領域を貯留部とすることにより、低コストで貯留部を設けることができる。また、長穴の下側開口の上方に、上に向かって拡がる略楕円錐形の貯留部を設けることにより、シールドガスが略楕円錐形に沿って流れるので、シールドガスの乱流化を抑制することができ、より適切なシールド状態を得ることができる。
【0021】
また、長穴の下側開口の周縁を曲面状とすることにより、シールドガスを前記曲面に沿って流し、シールドガスの乱流化を抑制することができ、より適切なシールド状態を得ることができる。
【0022】
また、保持具が円筒材の軸方向両側から、端部が重ね合った状態の円筒材と端板とを保持することにより、レーザー溶接の前に、円筒材と端板とをスポット溶接などで仮留め溶接する工程が不要になり、製造工程の効率化、製造コストの低減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明についてレーザー溶接装置の実施形態に基づき説明する。
【0024】
本実施形態のレーザー溶接装置は、図1〜図3に示すように、円筒材50の開口端の端部51と端板60の端部61とを重ね合わせた状態で構成されるワーク100を円筒材50の軸方向に押圧して保持し、前記保持状態の円筒材50の軸周りにワーク100を回転させる保持具10と、水平方向に移動して円筒材端部51と端板端部61の重合部の上側に上下動可能に配設され、その下降によりワーク100を下向きに押圧する押圧体20と、押圧体20と対応する位置でワーク100の下側に配設され、押圧されるワーク100に当接して下側から支持する支持ローラ30と、押圧体20に対応して配設されるレーザー溶接の溶接トーチ40とを備える。尚、本実施形態におけるワーク100は、自動車の消音器に用いられるものである。
【0025】
保持具10は、同軸で配置される保持ローラ11と押圧ローラ12とで構成され、保持ローラ11と押圧ローラ12はそれぞれ軸周りに回転可能である。保持ローラ11は、ワーク100の一方の端板60側に配置され、前記一方の端板60側でワーク100を保持する。押圧ローラ12は、ワーク100の他方の端板60側に配置され、前記他方の端板60側でワーク100を保持する。更に、押圧ロール12は、その軸方向に進退可能であり、ワーク100側に進んでワーク100を保持ロール11に押し付けるようになっている。押圧ロール12と保持ロール11とによるワーク100への押圧は、5〜10Mpa程度とすることが好ましい。
【0026】
押圧体20は、図4〜図6に示すように、本実施形態では2層構造であり、支持柱212で支持されている上側の板状の押圧治具21と、銅製等でワーク100を直接押さえる下側の押圧板22とを重ね合わせて密着し、押圧板22は、ボルト締めで押圧治具21に固定されている保持具213により保持され、或いはボルト締め等により押圧治具21に対して固定されている。押圧治具21の中央には円形の穴211が形成され、押圧板22の中央には前記保持状態の円筒材50の接線方向に延びるようにして長穴221が形成されている。押圧治具21の穴211の直径は30mm〜40mm程度とすることが好ましく、又、押圧板22の長穴221の長さは20mm〜35mm程度、長穴221の幅は5mm〜7mm程度とすることが好ましい。押圧板22は、長穴221が穴211内に配置されるようにして押圧治具21の中央下側に設けられ、穴211の周縁は長穴221の周縁よりも外側に位置するように構成される。長穴221の周辺の押圧板22の上面と、穴211の周壁で囲まれる領域は、レーザー溶接のシールドガスを貯留して散逸を防止し、適度に散漫させる貯留部23として機能する。
【0027】
押圧板22のワーク100側である下面には、長穴221の長手方向両端から、長穴221の長手方向に延びる溝222が形成されている。溝222は、レーザー溶接時にワーク100に形成される溶接ビードの逃がし溝となり、溶接ビードが押圧板22に干渉することを防止する機能を有すると共に、溶接領域に沿うようにしてシールドガスを行き渡らせるシールドガスの流路として機能する。溝222の長さ、幅は前記溶接ビードの逃がし機能とシールドガスの流路機能が果たせるものであれば適宜であり、例えば溝222の長さは50mm〜60mm、又、溝222の幅は長穴221の幅と同幅、長穴221よりも幅広若しくは長穴221よりも幅狭で形成し、例えば5mm〜7mmとすることが好ましい。
【0028】
溶接トーチ40は、レーザー光を照射すると共にシールドガスを放出する構成であり、長穴211から円筒材50の端部51と端板50の端部61の重合部に、シールドガスを放出しつつレーザー光を照射する。溶接トーチ40は、図3に示すように、先端に向かって先細となる筒状のノズル41を有し、ノズル41の先端はレーザー光の照射口411となっている。ノズル41内にはレンズ42が設けられ、図示省略する光源からレーザー光がレンズ42に向かって照射され、レンズ42を通過したレーザー光が照射口411から外部に照射される。また、ノズル42の側部にはシールドガスのガス取込口412が設けられ、ガス取込口412からノズル41内に供給されたシールドガスは、レーザー光と同様に、照射口411から外部に放出される。
【0029】
本実施形態のレーザー溶接装置により、円筒材50と端板60で構成される円筒体を製造する際には、端板60の端部61を内側にして円筒材50の端部51と端板60の端部61を重ね合わせてワーク100を構成し、ワーク100を保持ローラ11と押圧ローラ12との間に配置し、押圧ローラ12をワーク100側に移動し、ワーク100を軸方向両側から保持ローラ11と押圧ローラ12とで保持する。その後、円筒材50の一方の端部51と端板60の一方の端部61との重合部の上側に押圧体20を水平方向に移動して配置し、押圧体20を下降することにより、長穴221の周辺領域で、一方の端部51、61の重合部を局所的に押圧し、上側の押圧体20と下側に支持ローラ30とにより上下方向でワーク100を保持する。そして、保持ローラ11と押圧ローラ12を回転してワーク100を回転させると共に、溶接トーチ40の照射口411を長穴221の上側に配置してシールドガスを放出すると共にレーザー光を照射し、一方の端部51、61の重合部を周方向の全周に亘ってレーザー溶接する。この際、一方の端部51、61の溶接される箇所は溶接時に押圧体20の押圧で密接することから、確実にレーザー溶接で固着される。一方の端部51、61の溶接が完了したら、押圧体20を水平移動して他方の端部51、61の重合部の上側に配置し、或いはワーク100を反転して押圧体20の下側に他方の端部51、61の重合部を配置し、同様の処理で他方の端部51、61も溶接することにより、ワーク100の溶接を完了して円筒体が完成する。
【0030】
本実施形態のレーザー溶接装置は、押圧体22の長穴221の周辺領域で円筒材50と端板60との重合部を局所的に押圧しながらレーザー溶接することにより、レーザー照射時に溶接する部材相互を確実に当接し、部材相互を確実に溶接できる。また、レーザー光を照射する穴をワーク100の接線方向に延びる長穴221とすることにより、溶接ビードが押圧体20に干渉することを防止できる。また、重合部は局所的に押圧してほぼ点接触になるので、円筒材50や端板60に過大な荷重がかかることを防止できる。また、押圧体20の重合部側に、長穴221の長手方向両端から長手方向に延びる溝222を形成することにより、長穴221の長手方向の両外側に於いても、溶接ビードが押圧体20に干渉することを防止できる。また、溝222が溶接領域に沿うようにシールドガスを行き渡らせる流路として機能し、溶接スラグの発生防止や、レーザー用レンズの延命等を図ることができる。
【0031】
また、長穴221の周辺の押圧板22の上面と穴211の周壁で囲まれる領域で貯留部23を設けることにより、低コストでシールドガスが拡散するのを防止し、シールドガスを長穴221から確実に流出させ、溶接箇所に所要量のシールドガスを行き渡らせることができる。従って、係る構成からも、溶接スラグの発生防止や、レーザー用レンズの延命等を図ることができる。また、保持ローラ11、押圧ローラ12、押圧体20、支持ローラ30でワーク100の軸方向と上下方向とから保持することにより、ワーク100の落下を防止できると共に、レーザー溶接の前に、ワーク100とをスポット溶接などで仮留め溶接する工程が不要になり、製造工程の効率化、製造コストの低減を図ることができる。
【0032】
尚、上記実施形態では、押圧板22の長穴221の下側開口の周縁を略直角形状としたが、図7に示すように、長穴221の周縁を曲面状のアール部223とする押圧体20とすると好適である。前記構成により、シールドガスを曲面状のアール部223に沿って流し、シールドガスの乱流化を抑制することが可能となり、より適切なシールド状態を得ることができる。
【0033】
また、上記実施形態の押圧体20は、上側の押圧治具21と下側の押圧体22とで構成する2層構造としたが、単層構造の板状部材から押圧体を構成してもよい。図8の押圧体24は単層構造の板状部材から構成する例であり、その長穴241は長穴221に対応し、その溝242は溝222に対応し、穴243は穴23に対応する構成である。長穴241の下側開口、上側開口の周縁には曲面状のアール部244、245がそれぞれ形成され、穴243の周壁の下端、上端の周縁にも曲面状のアール部246、247が形成されている。前記構成により、シールドガスの乱流化を一層抑制し、より一層適切なシールド状態を得ることができる。
【0034】
また、図9の押圧体25も単層構造の板状部材で構成する例であるが、上記長穴241と穴243の構成に代え、長穴状の下側開口を有し、前記下側開口から上に向かって拡がる略楕円錐形の穴251を設け、前記下側開口より上方の領域を貯留部252とする構成である。253は溝242に対応する溝であり、254、255は周壁の下端、上端の周縁に設けられるアール部である。前記構成により、シールドガスが略楕円錐形に沿って流れるので、シールドガスの乱流化を抑制することができ、より適切なシールド状態を得ることができる。尚、本発明に於ける貯留部は、長穴の下側開口の上方でシールドガスを貯留する構成であれば、上記実施形態や図10の構成以外にも適宜である。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、例えば自動車の消音器の製造等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】実施形態のレーザー溶接装置の平面図。
【図2】図1のレーザー溶接装置のA―A線断面図。
【図3】図1のレーザー溶接装置のB−B線断面図。
【図4】押圧体の平面図。
【図5】押圧体の底面図。
【図6】押圧体の要部縦断面図。
【図7】押圧体の第1変形例の要部縦断面図。
【図8】押圧体の第2変形例の要部縦断面図。
【図9】押圧体の第3変形例の要部縦断面図。
【符号の説明】
【0037】
10…保持具 11…保持ローラ 12…押圧ローラ 20…押圧体 21…押圧治具 211…穴 212…支持柱 213…保持具 22…押圧板 221…長穴 222…溝 223…アール部 23…貯留部 24…押圧体 241…長穴 242…溝 243…穴 244〜247…アール部 25…押圧体 251…穴 252…貯留部 253…溝 254、255…アール部 30…支持ローラ 40…溶接トーチ 41…ノズル 411…照射口 412…ガス取込口 42…レンズ 50…円筒材 51…端部 60…端板 61…端部 100…ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒材と所定部材の一部を重ね合わせた状態で前記円筒材と前記所定部材とを保持し、前記円筒材の軸周りに前記円筒材と前記所定部材とを回転させる保持具と、
前記円筒材の接線方向に延びる長穴が形成され、前記長穴の周辺領域で前記円筒材と前記所定部材の重合部を局所的に押圧する押圧体と、
前記長穴から前記重合部の押圧箇所にレーザー光を照射する溶接トーチとを備えることを特徴とするレーザー溶接装置。
【請求項2】
前記保持具が、前記円筒材の開口端の端部と前記所定部材である端板の端部とを重ね合わせた状態で前記円筒材と前記端板とを保持し、前記円筒材の軸周りに前記円筒材と前記端板を回転させることを特徴とする請求項1記載のレーザー溶接装置。
【請求項3】
前記押圧体の前記重合部側に、前記長穴の長手方向両端から前記長手方向に延びる溶接ビードより幅広の溝を形成することを特徴とする請求項1又は2記載のレーザー溶接装置。
【請求項4】
前記長穴の下側開口の上方にシールドガスを貯溜する貯留部を設けることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のレーザー溶接装置。
【請求項5】
前記長穴の上側に前記長孔よりも周縁が外側に位置する穴を設け、
前記穴の周壁で囲まれる領域を前記貯留部とすることを特徴とする請求項4記載のレーザー溶接装置。
【請求項6】
前記長穴の下側開口の上方に、上に向かって拡がる略楕円錐形の前記貯留部を設けることを特徴とする請求項4記載のレーザー溶接装置。
【請求項7】
前記長穴の下側開口の周縁を曲面状とすることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のレーザー溶接装置。
【請求項8】
前記保持具が前記円筒材の軸方向両側から、前記端部が重ね合った状態の前記円筒材と前記端板とを保持することを特徴とする請求項2〜7の何れかに記載のレーザー溶接装置。
【請求項9】
円筒材と前記円筒材にレーザー溶接で溶接される所定部材とで構成される円筒体の製造方法であって、
円筒材と所定部材の一部を重ね合わせた状態で前記円筒材と前記所定部材とを保持し、
前記円筒材の軸周りに前記円筒材と前記所定部材とを回転させ、
前記円筒材の接線方向に延びる長穴が形成されている押圧体により、前記長穴の周辺領域で前記円筒材と前記所定部材の重合部を局所的に押圧し、
前記長穴から前記重合部の押圧箇所にレーザー光を照射する工程を備えることを特徴とする円筒体の製造方法。
【請求項10】
請求項9記載の円筒体の製造方法で製造される円筒体で構成されることを特徴とする消音器。
【請求項11】
請求項10記載の消音器を備えることを特徴とする自動車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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