説明

レーザ溶接装置及びレーザ溶接方法

【課題】溶接中の保護ガラスの状態を常時監視し、スパッタが付着した場合に直ちに発見でき、スパッタが付着することによる不具合を解消するレーザ溶接装置及びレーザ溶接方法を提供する。
【解決手段】レーザ光線12を溶接部8に照射するレーザ照射ヘッド2と、該レーザ照射ヘッドの先端部に設けた保護ガラス6と、溶接時に該保護ガラスを監視するカメラ13とを具備した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ照射部に保護ガラスを備えたレーザ溶接装置、及び該レーザ溶接装置を用いたレーザ溶接方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レーザ溶接装置は、レーザ光線を被溶接物に集束させる集光レンズ及び該集光レンズを保護する為の保護ガラスを有し、被溶接物を溶接する際に飛散るスパッタが前記集光レンズに付着することを防止する構造を有している。
【0003】
前記スパッタが前記保護ガラスに付着することを防ぐものとして、エアノズルから噴出するエアカーテンによって、飛散る前記スパッタを吹飛ばす機構があるが、前記エアカーテンを使用しても、前記スパッタの付着を完全に防ぐことはできない。
【0004】
スパッタが前記保護ガラスに付着すると、スパッタがレーザ光線を吸収し、レーザ光線の出力低下を招く。この為スパッタが前記保護ガラスに付着した場合、前記被溶接物の溶接部の溶込みが小さくなり、溶接不良を引起こすことになる。従って、スパッタが前記保護ガラスに付着した場合には、該保護ガラスを交換する必要がある。
【0005】
従来、前記スパッタの付着は、溶接が完了した後、直接保護ガラスを目視して確認しており、前記スパッタが付着し、溶接不良が発生した場合にも溶接中には発見できない為、溶接が完了した後に再度溶接をやり直さなければならない等、効率や品質面での問題があった。
【0006】
【特許文献1】特開2005−177760号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は斯かる実情に鑑み、溶接中の保護ガラスの状態を常時監視し、スパッタが付着した場合に直ちに発見でき、スパッタが付着することによる不具合を解消するレーザ溶接装置及びレーザ溶接方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、レーザ光線を溶接部に照射するレーザ照射ヘッドと、該レーザ照射ヘッドの先端部に設けた保護ガラスと、溶接時に該保護ガラスを監視するカメラとを具備するレーザ溶接装置に係るものである。
【0009】
又本発明は、前記カメラからの画像データが入力される監視装置と監視モニタとを具備し、前記カメラで撮像した前記画像データは、前記監視装置で画像処理をされて前記監視モニタへと出力されるレーザ溶接装置に係り、又前記カメラで撮像した前記保護ガラスの正常な状態の画像データを基準画像データとして保存し、該基準画像データと所定時間間隔で取得した前記保護ガラスの画像データとの比較に基づき、前記保護ガラスへのスパッタの付着を監視する監視装置を有するレーザ溶接装置に係り、又前記保護ガラスに赤外光を照射する照明光源を有し、前記カメラは赤外線カメラであるレーザ溶接装置に係るものである。
【0010】
又本発明は、レーザ光線を溶接部に照射するレーザ照射ヘッドと、該レーザ照射ヘッドの先端部に設けた保護ガラスと、該保護ガラスに検査用レーザ光線を照射し、前記保護ガラスの全面を走査する検査用レーザ光線照射部と、前記保護ガラスからの反射検査用レーザ光線を受光する検査用レーザ光線受光部とを具備するレーザ溶接装置に係るものである。
【0011】
又本発明は、前記検査用レーザ光線が前記保護ガラスに付着したスパッタにより遮られ、前記検査用レーザ光線受光部は前記反射検査用レーザ光線を受光しない様設けられたレーザ溶接装置に係り、又前記検査用レーザ光線が前記保護ガラスに付着したスパッタにより散乱反射され、前記検査用レーザ光線受光部は散乱反射された前記反射検査用レーザ光線を受光するレーザ溶接装置に係り、又前記検査用レーザ光線受光部からの受光信号に基づき、前記保護ガラスへの前記スパッタの付着を監視する監視装置を有するレーザ溶接装置に係り、又前記検査用レーザ光線は赤外光であるレーザ溶接装置に係り、又溶接状態を制御する溶接制御装置を具備し、前記監視装置は前記スパッタを検出した場合に前記溶接制御装置にスパッタ検出信号を送出し、前記溶接制御装置は前記スパッタ検出信号に基づき溶接を中断する様構成したレーザ溶接装置に係るものである。
【0012】
更に又本発明は、レーザ光線を保護ガラスを透して照射して被溶接物を溶接する工程と、前記保護ガラスの画像を撮像する工程と、撮像画像に基づきスパッタの付着を判断し、レーザ溶接装置の中断を行う工程とを具備するレーザ溶接方法に係るものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、レーザ光線を溶接部に照射するレーザ照射ヘッドと、該レーザ照射ヘッドの先端部に設けた保護ガラスと、溶接時に該保護ガラスを監視するカメラとを具備するので、溶接を中断せずに前記保護ガラスの状態を確認できる。
【0014】
又本発明によれば、前記カメラからの画像データが入力される監視装置と監視モニタとを具備し、前記カメラで撮像した前記画像データは、前記監視装置で画像処理をされて前記監視モニタへと出力されるので、目視するよりも高い精度で前記保護ガラスの状態を確認できる。
【0015】
又本発明によれば、前記カメラで撮像した前記保護ガラスの正常な状態の画像データを基準画像データとして保存し、該基準画像データと所定時間間隔で取得した前記保護ガラスの画像データとの比較に基づき、前記保護ガラスへのスパッタの付着を監視する監視装置を有するので、人の目では見落としがちな微小な前記スパッタをも検出できる。
【0016】
又本発明によれば、前記保護ガラスに赤外光を照射する照明光源を有し、前記カメラは赤外線カメラであるので、前記溶接部からの光が前記監視カメラに入射せず、前記スパッタの検出精度を向上させることができる。
【0017】
又本発明によれば、レーザ光線を溶接部に照射するレーザ照射ヘッドと、該レーザ照射ヘッドの先端部に設けた保護ガラスと、該保護ガラスに検査用レーザ光線を照射し、前記保護ガラスの全面を走査する検査用レーザ光線照射部と、前記保護ガラスからの反射検査用レーザ光線を受光する検査用レーザ光線受光部とを具備するので、溶接中であっても、溶接を中断せずに前記保護ガラスを走査できる。
【0018】
又本発明によれば、前記検査用レーザ光線が前記保護ガラスに付着したスパッタにより遮られ、前記検査用レーザ光線受光部は前記反射検査用レーザ光線を受光しない様設けられたので、該反射検査用レーザ光線の受光の有無によって前記スパッタの検出が可能となる。
【0019】
又本発明によれば、前記検査用レーザ光線受光部からの受光信号に基づき、前記保護ガラスへの前記スパッタの付着を監視する監視装置を有するので、人の目を通さずに前記スパッタの検出が可能となる。
【0020】
又本発明によれば、前記検査用レーザ光線は赤外光であるので、前記溶接部からの光が前記検査用レーザ光線受光部に入射せず、前記スパッタの検出精度を向上させることができる。
【0021】
又本発明によれば、溶接状態を制御する溶接制御装置を具備し、前記監視装置は前記スパッタを検出した場合に前記溶接制御装置にスパッタ検出信号を送出し、前記溶接制御装置は前記スパッタ検出信号に基づき溶接を中断する様構成したので、溶接不良による不具合を軽減でき、又省エネルギ化に寄与する。
【0022】
更に又本発明によれば、レーザ光線を保護ガラスを透して照射して被溶接物を溶接する工程と、前記保護ガラスの画像を撮像する工程と、撮像画像に基づきスパッタの付着を判断し、レーザ溶接装置の中断を行う工程とを具備するので、前記保護ガラスの状態の確認に前記レーザ溶接装置を停止させる必要がなく、又溶接不良を最小限に抑え、安定した溶込みを確保できるという優れた効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照しつつ本発明を実施する為の最良の形態を説明する。
【0024】
図1に於いて、本発明に於ける第1の実施の形態について説明する。
【0025】
図1中、1は溶接装置、2はレーザ光線を照射するレーザ照射ヘッドを示し、該レーザ照射ヘッド2の本体となるハウジング3内には、図示しないレーザ発振器、集光レンズ4が収納され、前記ハウジング3の先端部にはハウジングフランジ5が設けられ、該ハウジングフランジ5には保護ガラス6が設けられている。
【0026】
溶接を行う被溶接物7の溶接部8近傍にはエアノズル9が前記被溶接物7と平行に配設されており、前記エアノズル9はエアを前記被溶接物7と平行に噴出してエアカーテン11を形成する。又前記レーザ発振器から発振され、射出されたレーザ光線12は、前記集光レンズ4によって前記溶接部8に集束され、前記エアカーテン11は前記レーザ光線12と直交する。
【0027】
前記保護ガラス6の近傍には監視カメラ13、例えばビデオカメラやCCDカメラが、前記保護ガラス6全面の画像を取得できる様配設されており、前記監視カメラ13は監視装置14に接続され、該監視装置14は監視モニタ15に接続されている。尚、設置する前記監視カメラ13は、静止画像のみを所定時間間隔で取得可能なカメラであってもよい。又、前記溶接部8からの光が前記保護ガラス6によって反射され、直接前記監視カメラ13に入射しない様に、該監視カメラ13と前記保護ガラス6が成す角度を設定する。更に、赤外光の照明光を前記保護ガラス6に照射し、前記監視カメラ13が赤外線フィルタを有する赤外線カメラであり、赤外光による静止画像を取得する様にしてもよい。
【0028】
以下、前記被溶接物7の溶接を行う場合について説明する。
【0029】
図示しない前記レーザ発振器より発振された前記レーザ光線12が、前記集光レンズ4によって集束され、前記レーザ光線12が前記被溶接物7へと照射され、前記溶接部8を溶接する。
【0030】
前記レーザ光線12が照射されている前記溶接部8では、溶接により溶けた金属からスパッタ16が飛散る。前記レーザ光線12の照射と併行して、前記エアノズル9から前記レーザ光線12と直行する方向にエアを噴出させ、前記エアカーテン11を形成する。これにより大部分のスパッタ16を、前記エアカーテン11で遮断して前記保護ガラス6に付着させることなく吹散らすことができる。然し乍ら、前記エアカーテン11だけでは、前記保護ガラス6に付着する前記スパッタ16を全て防ぐことはできない為、前記保護ガラス6へのスパッタ16の付着状態を監視する前記監視装置14を作動させ、前記保護ガラス6の画像を前記監視カメラ13に表示し、前記保護ガラス6へのスパッタ16の付着状態を監視する。
【0031】
次に、図2に於いて、前記監視装置14について説明する。
【0032】
前記監視カメラ13では前記保護ガラス6の状態を常時連続的に撮像、或は所定時間間隔、例えば30秒毎で間欠的に撮像しており、CPUの画像取込みが実行され、撮像した画像は前記監視装置14に送られる。該監視装置14では画像処理により前記保護ガラス6へのスパッタ16の付着を監視し、該スパッタ16の付着を検出した場合に、警告信号を警告部17に発し、又前記監視モニタ15及び前記溶接装置1に出力する。
【0033】
前記監視装置14は、前記監視カメラ13に接続された画像処理部18、該画像処理部18に接続された制御演算部21、該制御演算部21に接続された記憶部19、出力制御部22から構成されており、該出力制御部22は、前記監視モニタ15と前記警告部17と前記溶接装置1に接続されている。
【0034】
前記監視カメラ13から送られた画像は、前記画像処理部18にてデジタル画像データに変換され、前記制御演算部21へと送られる。該制御演算部21は所定時間間隔、例えば30秒毎の画像データを前記記憶部19に記録する。又該記憶部19では、予め正常な状態の前記保護ガラス6の画像データが基準画像データとして記録されており、前記制御演算部21にて、前記画像処理部18で変換されたデジタル画像データと、前記記憶部19に記録された基準画像データとの比較を行う。
【0035】
変換された画像データに前記スパッタ16が付着していなければ、予め記録されていた画像データとの差異が出ない為、前記出力制御部22から前記警告部17及び前記溶接装置1へは信号が送られず、前記監視モニタ15にのみ前記画像処理部18で変換されたデジタル画像が出力される。
【0036】
一方で、変換された画像データにスパッタ16が付着していた場合は、予め記録されていた画像データとの差異が生じる為、前記出力制御部22から前記監視モニタ15に変換されたデジタル画像データが出力されると共に、前記警告部17へと信号が送られ、該警告部17は警告ブザーを鳴らす、或は警告灯を点滅させる。又、前記出力制御部22から前記溶接装置1の溶接制御装置(図示せず)に停止信号が送られ、該溶接制御装置により溶接が中断される。
【0037】
溶接が中断された際には、前記保護ガラス6の交換を行い、溶接を再開することで、前記溶接部8の溶接不良の発生を防止して安定した溶込みを確保でき、又溶接をやり直す必要がなくなり、エネルギの節約も可能となる。
【0038】
次に、図3に於いて、第2の実施の形態について説明する。尚、図3中、図1と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0039】
第2の実施の形態に於いては、第1の実施の形態と同様のレーザ照射ヘッド2とエアノズル9を具備し、前記レーザ照射ヘッド2の近傍に、レーザ光線発光器23とレーザ光線偏光器24から成るレーザ光線発振器25が設けられている。前記レーザ光線発光器23から発せられる検査用レーザ光線26には、前記溶接部8からの光とは異なる波長、例えば赤外光が用いられ、前記検査用レーザ光線26は前記レーザ光線偏光器24により保護ガラス6全面に亘って走査可能とする。又、前記レーザ光線発振器25から発せられ、前記保護ガラス6で反射された前記検査用レーザ光線26を垂直に受けられる位置に受光部27を配置し、該受光部27に受光される前記検査用レーザ光線26が通過する位置に赤外線フィルタ29を配置する。
【0040】
該受光部27は監視装置14′に接続され、該監視装置14′は監視モニタ15に接続されている。
【0041】
被溶接物7を溶接する工程に於いては、前記レーザ光線発光器23より前記検査用レーザ光線26を発振し、前記レーザ光線偏光器24によって前記検査用レーザ光線26の射出方向を変え、前記保護ガラス6全面を走査する。
【0042】
又、発振された前記検査用レーザ光線26は、前記保護ガラス6で反射され、反射した前記検査用レーザ光線26は前記赤外線フィルタ29を通して前記受光部27に受光される。前記保護ガラス6にスパッタ16が付着していた場合には、前記検査用レーザ光線26は前記スパッタ16に遮られる、或は乱反射されてしまう為、前記スパッタ16付着箇所では前記検査用レーザ光線26の反射光を、前記受光部27で受光することができない。従って、該受光部27での前記検査用レーザ光線26の受光の有無をスパッタ検出の信号として前記監視装置14′に取込むことができる。尚、前記保護ガラス6の走査に使用する前記検査用レーザ光線26は、微小な前記スパッタ16の検出を可能とする為、極めて細いレーザ光線を用いる。
【0043】
次に、図4に於いて、前記監視装置14′について説明する。
【0044】
前記監視装置14′は、A/D変換部28、記憶部19、制御演算部21、出力制御部22から構成されており、前記受光部27より取込まれた信号は、前記A/D変換部28でデジタル信号に変換され、前記制御演算部21へと送られる。該制御演算部21へ送られたデジタル信号は、前記記憶部19に予め記録されていた正常な前記保護ガラス6の信号と比較され、取込まれた信号との差異がなければ前記出力制御部22より前記監視モニタ15にのみ出力され、取込まれた信号との差異が生じた場合には、前記監視モニタ15だけでなく、警告部17へも出力され、該警告部17は前記出力制御部22の信号に基づき警報ブザーを鳴らす、或は警告灯を点滅させる。同時に、溶接装置1の溶接制御装置に停止信号が発せられ、該溶接制御装置により溶接が中断される。
【0045】
中断した前記溶接装置1の前記保護ガラス6の交換を行い、溶接を再開することで、前記被溶接物7に対する溶接不良を防止し、安定した溶込みを確保することができる。
【0046】
尚、第2の実施の形態に於いて前記保護ガラス6で反射された前記検査用レーザ光線26を検出する代りに、前記保護ガラス6に付着したスパッタ16によって散乱反射される散乱反射光26′を前記受光部27によって検出する様にしてもよい。この場合、走査する検査用レーザ光線26の光束径は太くてもよい。又、前記受光部27の受光光軸は前記レーザ光線発光器23の射出光軸に対して交差する様にし、前記検査用レーザ光線26の反射光が直接前記受光部27に入射しない様にする。更に、前記検査用レーザ光線26を赤外光とし、前記受光部27が赤外線フィルタ29を通して受光することで、前記溶接部8からの光が前記受光部27に入射せず、検出精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に於ける監視方法を示す説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に於ける監視方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0048】
1 溶接装置
2 レーザ照射ヘッド
6 保護ガラス
9 エアノズル
11 エアカーテン
13 監視カメラ
14,14′ 監視装置
15 監視モニタ
16 スパッタ
25 レーザ光線発振器
26 検査用レーザ光線
27 受光部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光線を溶接部に照射するレーザ照射ヘッドと、該レーザ照射ヘッドの先端部に設けた保護ガラスと、溶接時に該保護ガラスを監視するカメラとを具備することを特徴とするレーザ溶接装置。
【請求項2】
前記カメラからの画像データが入力される監視装置と監視モニタとを具備し、前記カメラで撮像した前記画像データは、前記監視装置で画像処理をされて前記監視モニタへと出力される請求項1のレーザ溶接装置。
【請求項3】
前記カメラで撮像した前記保護ガラスの正常な状態の画像データを基準画像データとして保存し、該基準画像データと所定時間間隔で取得した前記保護ガラスの画像データとの比較に基づき、前記保護ガラスへのスパッタの付着を監視する監視装置を有する請求項1のレーザ溶接装置。
【請求項4】
前記保護ガラスに赤外光を照射する照明光源を有し、前記カメラは赤外線カメラである請求項3のレーザ溶接装置。
【請求項5】
レーザ光線を溶接部に照射するレーザ照射ヘッドと、該レーザ照射ヘッドの先端部に設けた保護ガラスと、該保護ガラスに検査用レーザ光線を照射し、前記保護ガラスの全面を走査する検査用レーザ光線照射部と、前記保護ガラスからの反射検査用レーザ光線を受光する検査用レーザ光線受光部とを具備することを特徴としたレーザ溶接装置。
【請求項6】
前記検査用レーザ光線が前記保護ガラスに付着したスパッタにより遮られ、前記検査用レーザ光線受光部は前記反射検査用レーザ光線を受光しない様設けられた請求項5のレーザ溶接装置。
【請求項7】
前記検査用レーザ光線受光部からの受光信号に基づき、前記保護ガラスへの前記スパッタの付着を監視する監視装置を有する請求項6のレーザ溶接装置。
【請求項8】
前記検査用レーザ光線は赤外光である請求項5〜請求項7の何れか1つのレーザ溶接装置。
【請求項9】
溶接状態を制御する溶接制御装置を具備し、前記監視装置は前記スパッタを検出した場合に前記溶接制御装置にスパッタ検出信号を送出し、前記溶接制御装置は前記スパッタ検出信号に基づき溶接を中断する様構成した請求項3又は請求項7のレーザ溶接装置。
【請求項10】
レーザ光線を保護ガラスを透して照射して被溶接物を溶接する工程と、前記保護ガラスの画像を撮像する工程と、撮像画像に基づきスパッタの付着を判断し、レーザ溶接装置の中断を行う工程とを具備することを特徴とするレーザ溶接方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2010−240674(P2010−240674A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−90216(P2009−90216)
【出願日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】