レーザ装置
【課題】レーザ装置の使用時や終了時におけるフットスイッチの取り扱いを容易にすると共に装置の衛生を保つことである。
【解決手段】レーザ装置本体3の下面に設けられた基台4と、該基台4を床面まで貫通しフットスイッチ5を挿入しうる形状に形成された凹部8と、該凹部8の奥部に設けられ前記フットスイッチ5の操作面11を傾斜させかつフットスイッチ5の底面を床面に接触さない状態にてフットスイッチ5の先端部9を係止する着脱手段とを備えて成り、該着脱手段にて係止したままでスイッチ操作を可能にし、かつレーザ装置全体の移動を可能に構成すると共に、フットスイッチ5の操作面11が少なくとも前記張出部7の外側に位置し、該フットスイッチ5の前方および両側面から足を操作面に挿入して操作することができる構成にした
【解決手段】レーザ装置本体3の下面に設けられた基台4と、該基台4を床面まで貫通しフットスイッチ5を挿入しうる形状に形成された凹部8と、該凹部8の奥部に設けられ前記フットスイッチ5の操作面11を傾斜させかつフットスイッチ5の底面を床面に接触さない状態にてフットスイッチ5の先端部9を係止する着脱手段とを備えて成り、該着脱手段にて係止したままでスイッチ操作を可能にし、かつレーザ装置全体の移動を可能に構成すると共に、フットスイッチ5の操作面11が少なくとも前記張出部7の外側に位置し、該フットスイッチ5の前方および両側面から足を操作面に挿入して操作することができる構成にした
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科治療用のレーザ装置に関し、特にレーザ装置本体に対するフットスイッチの着脱手段に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から図17に示すようにレーザ装置51には足踏みでスイッチを操作するフットスイッチ52が設けられている。このフットスイッチ52は、常時はレーザ装置本体53の側面に係止されており、使用時には装置本体53から外して床面の適当な位置に置いて操作する構成になっている。その他の例としては特許文献1の発明が公知である。この発明に示されるレーザ装置は、装置本体下部の基台にフットスイッチの載置部が設けられており、この載置部に載置したままでフットスイッチを足踏み操作し、または載置面から床面に降ろして操作することもできる構成である。
【0003】
しかしながら、前記従来のレーザ装置で本体側面にフットスイッチを係止する方式では使用時や収納時にそのつど手で掛け外ししなければならない煩雑さがある。また特許文献1に示された基台にフットスイッチを載置する方式では、載置面に埃がたまって不衛生になりやすいと共に、載置した状態では操作面の位置が高いために踵を床面につけたままでの足踏み操作がしにくい。しかもフットスイッチの上面には蒲鉾状のカバーが設けられていて、操作面とカバーとの間に前方からしか足を挿入することができない。即ち側方から足を挿入することができないために操作性が制限されるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−97758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、レーザ装置の使用時や終了時におけるフットスイッチの取り扱いを容易にすると共に装置の衛生を保つことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、レーザ装置本体の下面に設けられた基台と、該基台の略中央部を床面まで貫通しフットスイッチを挿入しうる形状に形成された凹部と、この凹部の奥部にフットスイッチの底面を床面に接触させずかつフットスイッチの操作面を傾斜させた状態にてフットスイッチの先端部を係止しうる着脱手段とを備え、更にフットスイッチの操作面を少なくとも前記張出部の外側に位置させて成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のレーザ装置は、装置本体の基台に係止したフットスイッチの底面が床面に接触していないのでフットスイッチを係止したままでレーザ装置全体を移動することが可能であり、かつ操作面が傾斜しているので踵を床面につけたままで足踏みによるスイッチ操作ができる。更にフットスイッチは操作面が基台に設けられた凹部の外側に位置しているので操作面に対して前方および左右方向から足を操作面上に挿入することができるのでスイッチの操作性がよい。また特許文献1に示されるレーザ装置のフットスイッチ載置部は、本願の装置本体には設けられていないので、載置面に埃が溜まるなど衛生上の問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】はフットスイッチの着脱手段がフックによる引っ掛け方式であるレーザ装置の全体を示す斜視図である。(実施例1)
【図2】は装置本体側に設けられたフットスイッチフックを示す斜視図である。(実施例1)
【図3】は装置本体に係止されたフットスイッチの床面に対する位置関係を示す断面図である。(実施例1)
【図4】(a)(b)はフックによるフットスイッチの係止操作を示す斜視図である。(実施例1)
【図5】(a)(b)は引っ掛け方式からなる着脱手段の変形例を示す斜視図である。(実施例1)
【図6】(a)(b)は引っ掛け方式からなる着脱手段の変形例の係止操作を示す断面図である。(実施例1)
【図7】(a)(b)(c)は係止軸による引っ掛け方式の構成および係止操作を示す斜視図である。(実施例2)
【図8】はプッシュキャッチ方式からなるフットスイッチの着脱手段の構成を示す斜視図である。(実施例3)
【図9】(a)(b)はプッシュキャッチ方式からなる着脱手段の係止操作を示す断面図である。(実施例3)
【図10】はプッシュキャッチ方式からなる着脱手段の変形例を示す斜視図である。(実施例3)
【図11】(a)(b)はプッシュキャッチ方式からなる着脱手段の変形例の係止操作を示す斜視図である。(実施例3)
【図12】はマグネット方式からなる着脱手段の構成を示す斜視図である。(実施例4)
【図13】(a)(b)はマグネット方式からなる着脱手段の係止操作を示す断面図である。(実施例4)
【図14】)(a)(b)(c) はマグネット方式からなる着脱手段の係止操作手順を示す断面図である。(実施例4)
【図15】はマグネット方式からなる着脱手段の変形例を示す斜視図である。(実施例4)
【図16】(a)(b)はマグネット方式からなる形状手段の変形例の係止操作を示す断面図である。(実施例4)
【図17】はレーザ装置の従来例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
レーザ装置の使用時や終了時におけるフットスイッチの取り扱いを容易にすると共に装置の衛生を保つという目的を、レーザ装置の基台にフットスイッチを係止する凹部を形成し、この凹部にフットスイッチを、その底面を床面に接触させず、操作面を傾斜させ、かつ操作面を基台凹部の外側に位置させて係止することにより実現した。
【実施例1】
【0010】
図1に示す本実施例のレーザ装置1は、先端にレーザ光の出射口2aを有するマニピュレータ2が装置本体3の上部に搭載され、下部に基台4が設けられ、側面にはフットスイッチ5のケーブル6を係止するケーブル係止フック6aが設けられている。基台4は装置本体3の下面に対して本実施例では前後左右に拡幅された張出部7を有し、前方、即ち表示部20が設けられた側の張出部7には、略中央部に床面まで貫通しフットスイッチ5を挿入しうる形状の凹部8が形成されている。またこの凹部8の奥部にはフットスイッチ5の先端部9を係止する着脱手段であるフットスイッチフック10(図2参照)が設けられている。なお本実施例では凹部8を基台4の前方に設けたが前方に限るものではない。
【0011】
またフットスイッチ5は、足で操作をする操作面11を有し、この操作面11の上方にはフットスイッチカバー12が、操作面を操作する足の甲部を覆うように設けられている。更に先端部9には基台4側のフットスイッチフック10に係止する係止孔13が設けられている。そしてフットスイッチ5は前記基台4側に設けられたフットスイッチフック10にフットスイッチ5側の係止孔13を係止することにより、図3に示すようにフットスイッチ5の底面14が床面15に接触せずかつ操作面11が傾斜した状態になる。因みに本実施例では、フットスイッチ5の底面14から操作面11までの厚さWを約3.7cm、傾斜角度αを約8.5°、底面後端部17と床面15との間隔Hを約2cmとしている。
【0012】
またフットスイッチ5を係止した状態は、図1に示すようにフットスイッチ5の操作面11が基台4の張出部7の外側に位置しているので、フットスイッチ5の操作面11に対して前方および両側面から足18を挿入することができる。なお、基台4の張出部7裏面にはレーザ装置1全体の移動手段として4箇所にキャスタ19が設けられている。なお装置本体3は、表示部20が設けられた上部に比べて下部前面を後退させた形状3aに形成し、係止されたフットスイッチ5とマニピュレータ2相互間における水平方向の位置を近づけ、マニピュレータ2を施術側に寄せることにより操作がしやすい考慮がなされている。
【0013】
以上述べたレーザ装置1は、図4(a)に示すようにフットスイッチカバー12を足18の甲で持ち上げた状態で係止孔13を基台4側のフットスイッチフック10に係止するだけで、図3に示すように操作面11が傾斜し、フットスイッチ5の底面14が床面15に接触していない状態になる。これにより図3に示すように踵を床面15につけたままで操作面11を足踏み操作することができ、またフットスイッチ5を引きずることなくレーザ装置1全体を移動することができる。
【0014】
更にフットスイッチ5の操作面11は図1に示すように基台張出部7に設けられた凹部の外側に位置しているので前方および左右から操作面11に足18を挿入することができる。これによりスイッチ操作が容易になる。また図4(b)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げてフットスイッチ5をフットスイッチフック10から外して床面15に降ろし、適当な位置に置いて使用することもできる。
【0015】
また上記着脱手段の変形例として、図5(a)(b)に示すようにフットスイッチフック10をフットスイッチ5側に設け、係止孔13を基台4側に設けてもよい。この場合も係止作用は図6(a)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げて(b)図に示すようにフットスイッチ5側のフットスイッチフック10を基台4側の係止孔13に挿入して係止することができる。前記いずれの場合も図3に示すように係止されたフットスイッチの操作面11は傾斜し、フットスイッチ5の底面14が床面15に接触していない状態になる。これにより図3に示すように踵を床面につけたままで操作面11を足踏み操作することができ、またフットスイッチ5を引きずることなくレーザ装置1全体を移動することができる。
【実施例2】
【0016】
図7(a)(b)に示す本実施例のレーザ装置21は、前記実施例1におけるフットスイッチフック10による着脱手段に替えて係止軸22を用いた着脱手段の例である。
【0017】
本実施例は(b)図に示すようにフットスイッチ5先端部にて水平方向の両側方に伸びる係止軸22を設け、一方、(a)図に示すように基台4側に係止軸22を係止する係止鉤23を設けて、フットスイッチ5のフットスイッチカバー12を足18の甲で持ち上げて(c)図のように係止軸22を係止鉤23に係止するものである。その他の構成は前記実施例1と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。
以上に述べたレーザ装置1は、前記実施例1と同様な作用効果が得られる。
【実施例3】
【0018】
図8に示す本実施例のレーザ装置31は、前記実施例1における着脱手段に替えてワンタッチプッシュキャッチ方式の着脱手段を用いた例である。
【0019】
ワンタッチプッシュキャッチ方式は雄側を雌側に挿入するだけで自動的に係止される公知の構成である。本実施例はフットスイッチ5側にワンタッチプッシュキャッチの雄部32を設け、装置本体の基台4側に雌部33を設けた例である。図9(a)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げて基台4側に押圧するだけで(b)図に示すように雄部32を雌側33に係止させることができる。この場合、フットスイッチ5側に凸部34を形成してその先端に雄部32を固定し、凸部34の挿入をガイドする凹部35を基台4側に形成してその奥壁部に雌部33を固定した構成にて雄部32側の挿入をガイドしている。
【0020】
また図10に示す前記着脱手段の変形例として、装置本体3の基台4側に雄部32を設け、フットスイッチ5側に雌部33を設けてもよい。この場合も、図11(a)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げて雄部32側に押圧するだけで(b)図に示すように雄部32を雌部33に係止することができる。上記いずれの場合も係止するだけで操作面11が傾斜し、フットスイッチ5の底面14が床面15に接触しない状態になる。その他の構成は前記実施例1と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。
以上により本実施例のレーザ装置は、前記実施例1と同様な効果を奏することができる。
【実施例4】
【0021】
図12の実施例は、前記実施例3の着脱手段に替えて、マグネットによる着脱手段を用いた例である。
【0022】
本実施例のレーザ装置41は、マグネット42を装置本体3の基台4側に設け、フットスイッチ5側に板金43を設けた例である。この着脱手段は、図13(a)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げてマグネット42側に移動するだけで(b)図に示すようにマグネット42の引力で板金43が引き付けられて係止される。この場合、フットスイッチ5側に凸部44を形成してその先端部上面に板金43を固定し、凸部44の挿入をガイドする凹部45を基台4側に形成してその奥壁上部にマグネット42を固定した構成にて凸部44の挿入をガイドしている。
【0023】
この場合の係止作用は図14に示すように、(a)図の係止状態から係止を解除するに際して(b)図に示すようにフットスイッチ5を足で持ち上げて斜めにすることにより梃子の原理にて係止が解除される。更に(c)図に示すようにそのまま手前に引き出すことで解除される。
【0024】
また上記着脱手段の変形例として図15に示すようにフットスイッチ5側にマグネット42を固定し、基台4側に板金43を固定してもよい。この場合も、図16(a)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げ、基台4側に移動するだけで(b)図に示すようにマグネット42の引力で板金との間が自動的に係止される。また上記いずれの場合も図14に示す手順でフットスイッチ5の係脱が可能である。また係止されたフットスイッチ5の操作面11は傾斜し、底面14は床面15に接触しない状態になる。その他の構成は前記実施例1と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。
以上により本実施例のレーザ装置は、前記実施例1と同様な効果が得られる。
【符号の説明】
【0025】
1 ,21,31,41 レーザ装置
2 マニピュレータ
3 装置本体
4 基台
5 フットスイッチ
6 ケーブル
7 張出部
8 基台凹部
9 先端部
10 フットスイッチフック
11 操作面
12 フットスイッチカバー
13 係止孔
14 底面
15 床面
17 底面後端部
18 足
19 キャスタ
20 表示部
22 係止軸
23 係止鉤
32 雄部
33 雌部
34,44 凸部
35,45 凹部
42 マグネット
43 板金
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科治療用のレーザ装置に関し、特にレーザ装置本体に対するフットスイッチの着脱手段に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から図17に示すようにレーザ装置51には足踏みでスイッチを操作するフットスイッチ52が設けられている。このフットスイッチ52は、常時はレーザ装置本体53の側面に係止されており、使用時には装置本体53から外して床面の適当な位置に置いて操作する構成になっている。その他の例としては特許文献1の発明が公知である。この発明に示されるレーザ装置は、装置本体下部の基台にフットスイッチの載置部が設けられており、この載置部に載置したままでフットスイッチを足踏み操作し、または載置面から床面に降ろして操作することもできる構成である。
【0003】
しかしながら、前記従来のレーザ装置で本体側面にフットスイッチを係止する方式では使用時や収納時にそのつど手で掛け外ししなければならない煩雑さがある。また特許文献1に示された基台にフットスイッチを載置する方式では、載置面に埃がたまって不衛生になりやすいと共に、載置した状態では操作面の位置が高いために踵を床面につけたままでの足踏み操作がしにくい。しかもフットスイッチの上面には蒲鉾状のカバーが設けられていて、操作面とカバーとの間に前方からしか足を挿入することができない。即ち側方から足を挿入することができないために操作性が制限されるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−97758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、レーザ装置の使用時や終了時におけるフットスイッチの取り扱いを容易にすると共に装置の衛生を保つことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、レーザ装置本体の下面に設けられた基台と、該基台の略中央部を床面まで貫通しフットスイッチを挿入しうる形状に形成された凹部と、この凹部の奥部にフットスイッチの底面を床面に接触させずかつフットスイッチの操作面を傾斜させた状態にてフットスイッチの先端部を係止しうる着脱手段とを備え、更にフットスイッチの操作面を少なくとも前記張出部の外側に位置させて成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のレーザ装置は、装置本体の基台に係止したフットスイッチの底面が床面に接触していないのでフットスイッチを係止したままでレーザ装置全体を移動することが可能であり、かつ操作面が傾斜しているので踵を床面につけたままで足踏みによるスイッチ操作ができる。更にフットスイッチは操作面が基台に設けられた凹部の外側に位置しているので操作面に対して前方および左右方向から足を操作面上に挿入することができるのでスイッチの操作性がよい。また特許文献1に示されるレーザ装置のフットスイッチ載置部は、本願の装置本体には設けられていないので、載置面に埃が溜まるなど衛生上の問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】はフットスイッチの着脱手段がフックによる引っ掛け方式であるレーザ装置の全体を示す斜視図である。(実施例1)
【図2】は装置本体側に設けられたフットスイッチフックを示す斜視図である。(実施例1)
【図3】は装置本体に係止されたフットスイッチの床面に対する位置関係を示す断面図である。(実施例1)
【図4】(a)(b)はフックによるフットスイッチの係止操作を示す斜視図である。(実施例1)
【図5】(a)(b)は引っ掛け方式からなる着脱手段の変形例を示す斜視図である。(実施例1)
【図6】(a)(b)は引っ掛け方式からなる着脱手段の変形例の係止操作を示す断面図である。(実施例1)
【図7】(a)(b)(c)は係止軸による引っ掛け方式の構成および係止操作を示す斜視図である。(実施例2)
【図8】はプッシュキャッチ方式からなるフットスイッチの着脱手段の構成を示す斜視図である。(実施例3)
【図9】(a)(b)はプッシュキャッチ方式からなる着脱手段の係止操作を示す断面図である。(実施例3)
【図10】はプッシュキャッチ方式からなる着脱手段の変形例を示す斜視図である。(実施例3)
【図11】(a)(b)はプッシュキャッチ方式からなる着脱手段の変形例の係止操作を示す斜視図である。(実施例3)
【図12】はマグネット方式からなる着脱手段の構成を示す斜視図である。(実施例4)
【図13】(a)(b)はマグネット方式からなる着脱手段の係止操作を示す断面図である。(実施例4)
【図14】)(a)(b)(c) はマグネット方式からなる着脱手段の係止操作手順を示す断面図である。(実施例4)
【図15】はマグネット方式からなる着脱手段の変形例を示す斜視図である。(実施例4)
【図16】(a)(b)はマグネット方式からなる形状手段の変形例の係止操作を示す断面図である。(実施例4)
【図17】はレーザ装置の従来例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
レーザ装置の使用時や終了時におけるフットスイッチの取り扱いを容易にすると共に装置の衛生を保つという目的を、レーザ装置の基台にフットスイッチを係止する凹部を形成し、この凹部にフットスイッチを、その底面を床面に接触させず、操作面を傾斜させ、かつ操作面を基台凹部の外側に位置させて係止することにより実現した。
【実施例1】
【0010】
図1に示す本実施例のレーザ装置1は、先端にレーザ光の出射口2aを有するマニピュレータ2が装置本体3の上部に搭載され、下部に基台4が設けられ、側面にはフットスイッチ5のケーブル6を係止するケーブル係止フック6aが設けられている。基台4は装置本体3の下面に対して本実施例では前後左右に拡幅された張出部7を有し、前方、即ち表示部20が設けられた側の張出部7には、略中央部に床面まで貫通しフットスイッチ5を挿入しうる形状の凹部8が形成されている。またこの凹部8の奥部にはフットスイッチ5の先端部9を係止する着脱手段であるフットスイッチフック10(図2参照)が設けられている。なお本実施例では凹部8を基台4の前方に設けたが前方に限るものではない。
【0011】
またフットスイッチ5は、足で操作をする操作面11を有し、この操作面11の上方にはフットスイッチカバー12が、操作面を操作する足の甲部を覆うように設けられている。更に先端部9には基台4側のフットスイッチフック10に係止する係止孔13が設けられている。そしてフットスイッチ5は前記基台4側に設けられたフットスイッチフック10にフットスイッチ5側の係止孔13を係止することにより、図3に示すようにフットスイッチ5の底面14が床面15に接触せずかつ操作面11が傾斜した状態になる。因みに本実施例では、フットスイッチ5の底面14から操作面11までの厚さWを約3.7cm、傾斜角度αを約8.5°、底面後端部17と床面15との間隔Hを約2cmとしている。
【0012】
またフットスイッチ5を係止した状態は、図1に示すようにフットスイッチ5の操作面11が基台4の張出部7の外側に位置しているので、フットスイッチ5の操作面11に対して前方および両側面から足18を挿入することができる。なお、基台4の張出部7裏面にはレーザ装置1全体の移動手段として4箇所にキャスタ19が設けられている。なお装置本体3は、表示部20が設けられた上部に比べて下部前面を後退させた形状3aに形成し、係止されたフットスイッチ5とマニピュレータ2相互間における水平方向の位置を近づけ、マニピュレータ2を施術側に寄せることにより操作がしやすい考慮がなされている。
【0013】
以上述べたレーザ装置1は、図4(a)に示すようにフットスイッチカバー12を足18の甲で持ち上げた状態で係止孔13を基台4側のフットスイッチフック10に係止するだけで、図3に示すように操作面11が傾斜し、フットスイッチ5の底面14が床面15に接触していない状態になる。これにより図3に示すように踵を床面15につけたままで操作面11を足踏み操作することができ、またフットスイッチ5を引きずることなくレーザ装置1全体を移動することができる。
【0014】
更にフットスイッチ5の操作面11は図1に示すように基台張出部7に設けられた凹部の外側に位置しているので前方および左右から操作面11に足18を挿入することができる。これによりスイッチ操作が容易になる。また図4(b)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げてフットスイッチ5をフットスイッチフック10から外して床面15に降ろし、適当な位置に置いて使用することもできる。
【0015】
また上記着脱手段の変形例として、図5(a)(b)に示すようにフットスイッチフック10をフットスイッチ5側に設け、係止孔13を基台4側に設けてもよい。この場合も係止作用は図6(a)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げて(b)図に示すようにフットスイッチ5側のフットスイッチフック10を基台4側の係止孔13に挿入して係止することができる。前記いずれの場合も図3に示すように係止されたフットスイッチの操作面11は傾斜し、フットスイッチ5の底面14が床面15に接触していない状態になる。これにより図3に示すように踵を床面につけたままで操作面11を足踏み操作することができ、またフットスイッチ5を引きずることなくレーザ装置1全体を移動することができる。
【実施例2】
【0016】
図7(a)(b)に示す本実施例のレーザ装置21は、前記実施例1におけるフットスイッチフック10による着脱手段に替えて係止軸22を用いた着脱手段の例である。
【0017】
本実施例は(b)図に示すようにフットスイッチ5先端部にて水平方向の両側方に伸びる係止軸22を設け、一方、(a)図に示すように基台4側に係止軸22を係止する係止鉤23を設けて、フットスイッチ5のフットスイッチカバー12を足18の甲で持ち上げて(c)図のように係止軸22を係止鉤23に係止するものである。その他の構成は前記実施例1と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。
以上に述べたレーザ装置1は、前記実施例1と同様な作用効果が得られる。
【実施例3】
【0018】
図8に示す本実施例のレーザ装置31は、前記実施例1における着脱手段に替えてワンタッチプッシュキャッチ方式の着脱手段を用いた例である。
【0019】
ワンタッチプッシュキャッチ方式は雄側を雌側に挿入するだけで自動的に係止される公知の構成である。本実施例はフットスイッチ5側にワンタッチプッシュキャッチの雄部32を設け、装置本体の基台4側に雌部33を設けた例である。図9(a)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げて基台4側に押圧するだけで(b)図に示すように雄部32を雌側33に係止させることができる。この場合、フットスイッチ5側に凸部34を形成してその先端に雄部32を固定し、凸部34の挿入をガイドする凹部35を基台4側に形成してその奥壁部に雌部33を固定した構成にて雄部32側の挿入をガイドしている。
【0020】
また図10に示す前記着脱手段の変形例として、装置本体3の基台4側に雄部32を設け、フットスイッチ5側に雌部33を設けてもよい。この場合も、図11(a)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げて雄部32側に押圧するだけで(b)図に示すように雄部32を雌部33に係止することができる。上記いずれの場合も係止するだけで操作面11が傾斜し、フットスイッチ5の底面14が床面15に接触しない状態になる。その他の構成は前記実施例1と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。
以上により本実施例のレーザ装置は、前記実施例1と同様な効果を奏することができる。
【実施例4】
【0021】
図12の実施例は、前記実施例3の着脱手段に替えて、マグネットによる着脱手段を用いた例である。
【0022】
本実施例のレーザ装置41は、マグネット42を装置本体3の基台4側に設け、フットスイッチ5側に板金43を設けた例である。この着脱手段は、図13(a)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げてマグネット42側に移動するだけで(b)図に示すようにマグネット42の引力で板金43が引き付けられて係止される。この場合、フットスイッチ5側に凸部44を形成してその先端部上面に板金43を固定し、凸部44の挿入をガイドする凹部45を基台4側に形成してその奥壁上部にマグネット42を固定した構成にて凸部44の挿入をガイドしている。
【0023】
この場合の係止作用は図14に示すように、(a)図の係止状態から係止を解除するに際して(b)図に示すようにフットスイッチ5を足で持ち上げて斜めにすることにより梃子の原理にて係止が解除される。更に(c)図に示すようにそのまま手前に引き出すことで解除される。
【0024】
また上記着脱手段の変形例として図15に示すようにフットスイッチ5側にマグネット42を固定し、基台4側に板金43を固定してもよい。この場合も、図16(a)に示すように足18の甲でフットスイッチカバー12を持ち上げ、基台4側に移動するだけで(b)図に示すようにマグネット42の引力で板金との間が自動的に係止される。また上記いずれの場合も図14に示す手順でフットスイッチ5の係脱が可能である。また係止されたフットスイッチ5の操作面11は傾斜し、底面14は床面15に接触しない状態になる。その他の構成は前記実施例1と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。
以上により本実施例のレーザ装置は、前記実施例1と同様な効果が得られる。
【符号の説明】
【0025】
1 ,21,31,41 レーザ装置
2 マニピュレータ
3 装置本体
4 基台
5 フットスイッチ
6 ケーブル
7 張出部
8 基台凹部
9 先端部
10 フットスイッチフック
11 操作面
12 フットスイッチカバー
13 係止孔
14 底面
15 床面
17 底面後端部
18 足
19 キャスタ
20 表示部
22 係止軸
23 係止鉤
32 雄部
33 雌部
34,44 凸部
35,45 凹部
42 マグネット
43 板金
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ装置本体の下面に設けられた基台と、該基台の前方に床面まで貫通しフットスイッチを挿入しうる形状に形成された凹部と、該凹部の奥部に前記フットスイッチの操作面を傾斜させかつ該フットスイッチの底面を床面に接触させない状態にて該フットスイッチの先端部を係止しうる着脱手段とを備えて成り、該着脱手段にて係止した状態で操作面の操作を可能かつレーザ装置全体の移動を可能に構成したことを特徴とするレーザ装置。
【請求項2】
前記フットスイッチは、足でスイッチ操作をする操作面と、該操作面に挿入した足の甲部を覆うように設けられたフットスイッチカバーとを有し、かつ先端部に着脱手段を有することを特徴とする請求項1記載のレーザ装置。
【請求項3】
前記着脱手段にて係止されたフットスイッチは、該フットスイッチの操作面が少なくとも前記凹部の外側に位置し、該フットスイッチの前方および両側面から操作面に足を挿入して操作することができる構成にしたことを特徴とする請求項1または2記載のレーザ装置。
【請求項4】
前記基台の裏面にレーザ装置全体の移動手段が設けられていることを特徴とする請求項1、2または3記載のレーザ装置。
【請求項5】
前記移動手段がキャスタから成ることを特徴とする請求項4記載のレーザ装置。
【請求項6】
前記着脱手段が引っ掛け方式から成ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のレーザ装置。
【請求項7】
前記着脱手段がプッシュキャッチ方式から成ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のレーザ装置。
【請求項8】
前記着脱手段がマグネット方式から成ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のレーザ装置。
【請求項1】
レーザ装置本体の下面に設けられた基台と、該基台の前方に床面まで貫通しフットスイッチを挿入しうる形状に形成された凹部と、該凹部の奥部に前記フットスイッチの操作面を傾斜させかつ該フットスイッチの底面を床面に接触させない状態にて該フットスイッチの先端部を係止しうる着脱手段とを備えて成り、該着脱手段にて係止した状態で操作面の操作を可能かつレーザ装置全体の移動を可能に構成したことを特徴とするレーザ装置。
【請求項2】
前記フットスイッチは、足でスイッチ操作をする操作面と、該操作面に挿入した足の甲部を覆うように設けられたフットスイッチカバーとを有し、かつ先端部に着脱手段を有することを特徴とする請求項1記載のレーザ装置。
【請求項3】
前記着脱手段にて係止されたフットスイッチは、該フットスイッチの操作面が少なくとも前記凹部の外側に位置し、該フットスイッチの前方および両側面から操作面に足を挿入して操作することができる構成にしたことを特徴とする請求項1または2記載のレーザ装置。
【請求項4】
前記基台の裏面にレーザ装置全体の移動手段が設けられていることを特徴とする請求項1、2または3記載のレーザ装置。
【請求項5】
前記移動手段がキャスタから成ることを特徴とする請求項4記載のレーザ装置。
【請求項6】
前記着脱手段が引っ掛け方式から成ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のレーザ装置。
【請求項7】
前記着脱手段がプッシュキャッチ方式から成ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のレーザ装置。
【請求項8】
前記着脱手段がマグネット方式から成ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のレーザ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−83328(P2011−83328A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−236586(P2009−236586)
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【出願人】(000141598)株式会社吉田製作所 (117)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【出願人】(000141598)株式会社吉田製作所 (117)
【Fターム(参考)】
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