説明

ロキサピン類縁体およびそれらの使用方法

本発明は、新規な化合物およびそれを使用する睡眠を調整する方法に関する。本発明は、ロキサピン類縁体およ睡眠を調整するためのその用途に関する。この化合物は、以下の特徴(i)H1受容体結合に関する阻害定数(Ki)が500nM未満;(ii)M1、M2、M3、D1、D2、α1およびα2から選択されるオフターゲットに結合するオフターゲットに関するKiが、H1受容体結合に関するKiの5倍を超える;(iii)ノンレムピーク時値が、化合物を対象に投与した後、3時間までの1時間毎のノンレム睡眠の55%を超える;(iv)ノンレム睡眠における累積全増加分が、最高睡眠定着を作り出す化合物用量に関し、20分以上;(v)最長睡眠期間が、持続時間として、13分を超える;などの1以上を有する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療的に有効な量の式Iで表される化合物、またはその医薬的に有効な塩を対象に投与することによる、対象における睡眠を調整する方法であって、
式Iは、
【化1】

(式中、m、n、o、p、qは、独立して、0、1、2、3、4、5または6の整数であり;
XおよびYは、独立して、存在しない、O、S、C(O)、SOまたはSOであり;
、R、R、R、R、R、RおよびRは、独立して、H、F、Cl、Br、OH、CH、CF、C−C直鎖アルキル、C−C分岐状アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cヘテロ環式、OCH、OCF、CHOCH、CHCHOCH、CHOCHCH、C−CヒドロキシアルキルまたはC−Cアルコキシであり;
リンカーのCH基中の任意の水素は、場合によっては、H、F、Cl、OH、Br、CF、CH、C−C直鎖アルキル、C−C分岐状アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cヘテロ環式、OCH、OCF、CHOCH、CHCHOCH、CHOCHCH、C−CヒドロキシアルキルまたはC−Cアルコキシで置換されており;
、R10、R11およびR12は、独立して、H、C−C直鎖アルキルまたはC−C分岐状アルキルであり、または
とR10とこれらが結合する炭素とは存在しない、あるいは一緒に結合して、環サイズが3、4、5、6または7原子のスピロ環を形成し、またはR11およびR12は、彼らが結合する炭素と結合して、環サイズが3、4、5、6または7原子のスピロ環を形成し、または2個の異なる炭素原子上の置換基が結合して、3、4、5、6または7の環を形成し;
Zは、COH、CO13、CONR1415、CONHS(O)−アルキル、CONHS(O)−シクロアルキル、CONHS(O)−ヘテロアルキル、CONHS(O)−アリール、CONHS(O)−ヘテロアリール、S(O)NHCO−アルキル、S(O)NHCO−シクロアルキル、S(O)NHCO−ヘテロアルキル、S(O)NHCO−アリール、S(O)NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)NH−アルキル、CONHS(O)NH−シクロアルキル、CONHS(O)NH−ヘテロアルキル、CONHS(O)NH−アリール、CONHS(O)NH−ヘテロアリール、SOH、SOH、S(O)NHCO−アルキル、S(O)NHCO−アリール、S(O)NHCO−ヘテロアリール、P(O)(OH)、P(O)OH、
【化2】

から選択され、(ここで、R13はC−Cアルキルであり、R14およびR15は、独立して、水素または低級アルキルである)であり、
さらに該化合物は、以下の特徴
(i)H1受容体結合に関する阻害定数(Ki)が500nM未満;
(ii)M1、M2、M3、D1、D2、α1およびα2から選択されるオフターゲットに結合するオフターゲットに関するKiが、H1受容体結合に関するKiの5倍を超える;
(iii)ノンレムピーク時値が、化合物を対象に投与した後、3時間までの1時間毎のノンレム睡眠の55%を超える;
(iv)ノンレム睡眠における累積全増加分が、最高睡眠定着を作り出す化合物用量に関し、20分以上;
(v)最長睡眠期間が、持続時間として、13分を超える;
(vi)対象への化合物の投与の少なくとも24時間前に得た基線量を使用して調整した場合、治療後の正味最長睡眠期間が、3分またはそれ以上;
(vii)平均睡眠期間が、絶対ピークで5分を超える;
(viii)対象への化合物の投与によって、認識しうる量の反跳性不眠を造らない;
(ix)対象への化合物の投与によって、レム睡眠を認めえるほど阻害しない;および
(x)対象への化合物の投与によって睡眠の正常な効果に対して、自発運動活性を不釣合いに阻害しない、の1以上を有し、
ただし、ZがCOOHまたはCOOR13であり、かつRがHまたはハロゲンの時は、R〜RおよびR〜R12は、それぞれ、水素ではなく、さらにmが0の時は、Xは存在しない。
【請求項2】
は、メチル、メトキシメチレン、メトキシまたはヒドロキシである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
〜Rの少なくとも1個は、独立して、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
〜Rの少なくとも2個は、独立して、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
は、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項3に記載の方法。
【請求項6】
は、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項3に記載の方法。
【請求項7】
は、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項3に記載の方法。
【請求項8】
およびRは、独立して、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項5に記載の方法。
【請求項9】
およびRは、独立して、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項6に記載の方法。
【請求項10】
およびRは、独立して、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項6に記載の方法。
【請求項11】
、R10およびそれらが結合する炭素は、存在しない請求項1に記載の方法。
【請求項12】
11およびR12は、それぞれ、メチルである請求項1に記載の方法。
【請求項13】
11およびR12は、それらが結合する炭素と一緒に結合して、環サイズが3、4、5、6または7原子のスピロ環を形成する請求項1に記載の方法。
【請求項14】
Zは、COOH、テトラゾールおよび−C(O)NHSO−アルキルから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項15】
化合物が、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87および88から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項16】
化合物が、1、12、13、40、61、62、63、70、71、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83および84から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項17】
睡眠調整は、入眠までの時間を減らす、平均睡眠期間長さを延ばす、および最大睡眠期間長さを延することから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項18】
睡眠調整によって、睡眠障害を治療する請求項1に記載の方法。
【請求項19】
睡眠障害は、日周期リズムの異常、不眠、錯眠、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシーおよび睡眠過剰から選択される請求項18に記載の方法。
【請求項20】
式Iで表される化合物またはその医薬的に許容しうる塩を、医薬的に許容しうる賦形剤を含む医薬組成物として投与する請求項1に記載の方法。
【請求項21】
式Iで表される化合物またはその医薬的に許容しうる塩を、1以上の付加的治療とともに共投与する請求項1に記載の方法。
【請求項22】
対象はヒトである請求項1に記載の方法。
【請求項23】
式Iで表される化合物、またはその医薬的に有効な塩。
【化3】

(式中、m、n、o、p、qは、独立して、0、1、2、3、4、5または6の整数であり;XおよびYは、独立して、存在しない、O、S、C(O)、SOまたはSOであり;R、R、R、R、R、R、RおよびRは、独立して、H、F、Cl、Br、OH、CF、CH、C−C直鎖アルキル、C−C分岐状アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cヘテロ環式、OCH、OCF、CHOCH、CHCHOCH、CHOCHCH、C−CヒドロキシアルキルおよびC−Cアルコキシから選択され;
リンカーのCH基中の任意の水素は、場合によっては、H、F、Cl、Br、OH、CF、CH、C−C直鎖アルキル、C−C分岐状アルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cヘテロ環式、OCH、OCF、CHOCH、CHCHOCH、CHOCHCH、C−CヒドロキシアルキルまたはC−Cアルコキシで置換されており;
、R10、R11およびR12は、独立して、H、C−C直鎖アルキルまたはC−C分岐状アルキルであり、またはRとR10とこれらが結合する炭素とは存在しない、あるいは一緒に結合して、環サイズが3、4、5、6または7原子のスピロ環を形成し、またはR11およびR12は、彼らが結合する炭素と結合して、環サイズが3、4、5、6または7原子のスピロ環を形成し、または2個の異なる炭素原子上の置換基が結合して、3、4、5、6または7の環を形成し;
Zは、COH、CO13、CONR1415、CONHS(O)−アルキル、CONHS(O)−シクロアルキル、CONHS(O)−ヘテロアルキル、CONHS(O)−アリール、CONHS(O)−ヘテロアリール、S(O)NHCO−アルキル、S(O)NHCO−シクロアルキル、S(O)NHCO−ヘテロアルキル、S(O)NHCO−アリール、S(O)NHCO−ヘテロアリール、CONHS(O)NH−アルキル、CONHS(O)NH−シクロアルキル、CONHS(O)N−ヘテロアルキル、CONHS(O)N−アリール、CONHS(O)N−ヘテロアリール、SOH、SOH、S(O)NHCO−アルキル、S(O)NHCO−アリール、S(O)NHCO−ヘテロアリール、P(O)(OH)、P(O)OH、
【化4】

から選択され、(ここで、R13はC−Cアルキルであり、R14およびR15は、独立して、水素または低級アルキルである)であり、ただし、ZがCOOHまたはCOOR13であり、かつRがHまたはハロゲンの時は、R〜RおよびR〜R12は、それぞれ、水素ではなく、さらにmが0の時は、Xは存在しない。)
【請求項24】
は、メチル、メトキシメチレン、メトキシまたはヒドロキシである請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
〜Rの少なくとも1個は水素以外の置換基であり、残りのR〜Rは水素である請求項23に記載の化合物。
【請求項26】
〜Rの少なくとも2個は水素以外の置換基であり、残りのR〜Rは水素である請求項23に記載の化合物。
【請求項27】
は、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項25に記載の化合物。
【請求項28】
は、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項25に記載の化合物。
【請求項29】
は、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項25に記載の化合物。
【請求項30】
およびRは、独立して、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項27に記載の化合物。
【請求項31】
およびRは、独立して、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項28に記載の化合物。
【請求項32】
およびRは、独立して、メチル、メトキシ、メトキシメチレン、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヒドロキシである請求項28に記載の化合物。
【請求項33】
およびR10は、それらが結合する炭素とともに存在しない請求項23に記載の化合物。
【請求項34】
11およびR12は、それぞれ、メチルである請求項23に記載の化合物。
【請求項35】
11およびR12は、それらが結合する炭素と一緒に結合して、環サイズが3、4、5、6または7原子のスピロ環を形成する請求項23に記載の化合物。
【請求項36】
Zは、COOH、テトラゾールおよび−C(O)NHSO−アルキルから選択される請求項23に記載の化合物。
【請求項37】
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87および88から化合物。
【請求項38】
化合物が、1、12、13、40、61、62、63、70、71、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83および84から選択される請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
化合物1の式:
【化5】

で表される化合物、またはその塩、溶媒和物、水和物またはプロドラッグ。
【請求項40】
化合物1は、溶媒和物である請求項39に記載の化合物。
【請求項41】
化合物1は、水和物である請求項39に記載の化合物。
【請求項42】
化合物1は、医薬的に許容しうる塩である請求項39に記載の化合物。
【請求項43】
塩は、酸付加塩である請求項42に記載の化合物。
【請求項44】
塩は、塩酸塩である請求項43に記載の化合物。
【請求項45】
化合物は、
【化6】

である請求項44に記載の化合物。
【請求項46】
化合物は、
【化7】

である請求項44に記載の化合物。
【請求項47】
化合物は、プロドラッグである請求項39に記載の化合物。
【請求項48】
式:
【化8】

で表される化合物、またはその塩、溶媒和物、水和物またはプロドラッグと、医薬的に許容しうる賦形剤とを含む組成物。
【請求項49】
化合物は、溶媒和物である請求項48に記載の組成物。
【請求項50】
化合物は、水和物である請求項48に記載の組成物。
【請求項51】
化合物は、医薬的に許容しうる塩である請求項48に記載の組成物。
【請求項52】
塩は、酸付加塩である請求項51に記載の組成物。
【請求項53】
塩は、塩酸塩である請求項51に記載の化合物。
【請求項54】
組成物は
【化9】

である請求項53に記載の組成物。
【請求項55】
組成物は
【化10】

である請求項53に記載の医薬組成物。
【請求項56】
対象における睡眠を調整する方法であって、治療的に効果的な量の化合物
【化11】

、またはその医薬的に許容しうる塩、溶媒和物、水和物またはプロドラッグを、それを必要とする対象に投与することを含む方法。
【請求項57】
睡眠調整は、入眠までの時間を減らす、平均睡眠期間長さを延ばす、および最大睡眠期間長さを延することから選択される請求項56に記載の方法。
【請求項58】
睡眠調整によって、睡眠障害を治療する請求項56に記載の方法。
【請求項59】
睡眠障害は、日周期リズムの異常、不眠、錯眠、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシーおよび睡眠過剰から選択される請求項58に記載の方法。
【請求項60】
化合物、またはその医薬的に許容しうる塩、溶媒和物、水和物またはプロドラッグを、医薬的に許容しうる賦形剤を含む医薬組成物として投与する請求項56に記載の方法。
【請求項61】
化合物、またはその医薬的に許容しうる塩、溶媒和物、水和物またはプロドラッグを、1以上の付加的治療とともに共投与する請求項56に記載の方法。
【請求項62】
対象はヒトである請求項56に記載の方法。

【公表番号】特表2008−513510(P2008−513510A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−532670(P2007−532670)
【出願日】平成17年9月21日(2005.9.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/034015
【国際公開番号】WO2006/034414
【国際公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(506354342)ヒプニオン, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】