説明

ロック機構付コネクタ構造

【課題】 流体を送給する供給接続部と、該流体の供給を受ける受容接続部とよりなるコネクタ構造で、簡易な動作で確実にロック状態で接続すると共に、簡易な動作で確実に解放取り出しが行えるようにする。
【解決手段】 供給接続部3と受容接続部2との接続動作に伴って移動する作動部材44を有し、該作動部材44の移動に伴って供給接続部3と受容接続部2の接続状態を固縛したロック状態に保持し、供給接続部3の次回の押し込み操作に伴い、作動部材44がさらに移動して供給接続部3と受容接続部2とのロック状態を解放する固縛機構4と、供給接続部3を受容接続部2との分離方向に付勢する付勢機構47とを備え、固縛機構4がロック状態にある場合に、供給接続部3より受容接続部2へ加圧流体の送給が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を送給する供給接続部と、該流体の供給を受ける受容接続部とよりなるロック機構付コネクタ構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の流体を使用する受容器具と、その流体を送給する供給器具としては、例えば、燃料注入式ライターと燃料注入用ガスボンベとの組み合わせがあり、そのコネクタ構造は、ライター側の注入口およびガスボンベ側の吐出口とにそれぞれ弁を設け、両弁はガスボンベの押しつけによって開作動し、ガスボンベ内の流体がライター内に注入される構造が一般的に採用されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【特許文献1】実公昭39−14343号公報
【特許文献2】実公平3−35972号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで従来のコネクタ構造にあっては、流体を使用する受容器具としてのガスライターと、流体を収容しガスライターに補充注入する供給器具としてのガスボンベとの接続状態は、ガスライターに流体を補充注入する時間だけであり、常時接続する機構とはなっていないもので、機構は簡単である。
【0004】
一方、受容器具に対して流体を収容した供給器具を常時接続して、収容した流体を供給するように設けることが、使用用途によっては要求されるものがあり、その場合に、受容器具側にポンプを備えて供給器具内の流体を送給するように設けることが、接続部分の機構としては簡易に構成できるが、受容器具側に燃料ポンプおよびその制御機構を設置する必要があって、受容器具が複雑となると共にコンパクト化を図る際の障害となる。
【0005】
上記点より前述のガスボンベのように流体を加圧状態で収容した供給器具によって、流体を供給するようにすることが、受容器具側のポンプを不要とする点で好ましいが、この供給器具が確実に接続した状態に装着されないと、流体漏れや流体供給不良の原因となる問題がある。
【0006】
また、接続した供給器具が振動等によって簡単に外れないようにロックする機構が要求され、さらに、受容器具の内部に供給器具を挿入して装着するように構成した場合には、使用後の供給器具の取り外しが面倒となる問題を有している。
【0007】
また、使用途中で供給器具を受容器具より取り出す際に、流体が漏れ出さないように、コネクタ分離を確実にかつ簡便に行えるように構成する必要がある。
【0008】
本発明は上記点に鑑み、流体を使用する受容器具に対し、流体を収容した供給器具を簡易な動作で確実にロック状態で接続すると共に、簡易な動作で確実に解放取り出しが行えるようにした流体を送給する供給接続部と該流体の供給を受ける受容接続部とよりなるロック機構付コネクタ構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のロック機構付きコネクタ構造は、流体を送給する供給接続部と、該流体の供給を受ける受容接続部とよりなるコネクタ構造であって、前記供給接続部と前記受容接続部との接続動作に伴って移動する作動部材を有し、該作動部材の移動に伴って前記供給接続部と前記受容接続部の接続状態を固縛したロック状態に保持し、前記供給接続部の次回の押し込み操作に伴い、前記作動部材がさらに移動して前記供給接続部と前記受容接続部とのロック状態を解放する固縛機構と、前記供給接続部を前記受容接続部との分離方向に付勢する付勢機構とを備え、前記固縛機構がロック状態にある場合に、前記供給接続部より前記受容接続部へ流体の送給が可能であることを特徴とするものである。
【0010】
前記固縛機構は、前記供給接続部に設けられた係合部と、前記受容接続部に設けられ前記供給接続部の押し込み操作に伴って移動し前記係合部と係合可能な作動部材とを備えたものが好適である。
【0011】
前記作動部材は、第1リングと第3リングとの間で回転移動可能な第2リングで構成され、前記第1リングおよび第3リングはラチェットホルダーの内部で回転不能にかつ軸方向に移動可能に保持され、前記第2リングは前記ラチェットホルダーに設置されたラチェット凸部と係合するガイド突起と、前記供給接続部に設けられた係合部としての係合突起と係合するロック用突起と、第3リングとの接触により回転力を受けるスライド爪部と、を備え、前記第2リングは、前記供給接続部の接続動作に伴って第1リングを介して軸方向に移動し、その移動途中で第3リングとの接触によって回転力を受け、1回の軸方向移動で前記ラチェット凸部との係合位置の変更に伴って1コマ分回転移動し、前記ロック用突起が前記係合突起と係合するロック状態となり、次の軸方向移動で第2リングが次の1コマ分回転移動して前記ロック用突起と前記係合突起との係合が外れるように構成するのが好適である。
【0012】
前記第2リングは、前記第1リングとの接触によってさらに回転方向の力を受けるように構成してもよい。
【0013】
前記解放スプリングの付勢力は、前記供給接続部に分離方向に作用するとともに、前記作動部材にも作用し、該作動部材の遊動が阻止するのが好適である。
【0014】
前記作動部材には、常時付勢力が作用して回転動作時の係止音がするように構成してもよい。
【0015】
また、前記供給接続部と前記受容接続部との間のシールを行うシール部材をさらに備え、接続動作時には前記シール部材によるシールを行った後に、流体の供給が可能となり、前記固縛機構がロック作動し、解放時には、ロック解除および連通閉止の後に、前記シール部材が離れることが好適である。
【発明の効果】
【0016】
上記のような本発明によれば、接続動作に伴う作動部材の移動により供給接続部と受容接続部をロック状態に保持し、次回の押し込み操作に伴ってロック状態を解放する固縛機構と、分離方向に付勢する付勢機構とを備えるために、供給接続部の接続動作に応じて固縛機構が動作してロック状態と解放状態となり、振動などによって供給接続部が脱落したり、不完全な接続状態となるのを防止し、さらに、接続状態で供給接続部を再度押し込むことによって離脱動作も容易に行える。
【0017】
また、接続途中の位置で放置されることがなく、確実な接続状態および解放状態を得ることができ、圧力流体の漏れ、送給不良を招くことがない。さらに、接続動作および解放動作が、供給接続部を押し込む動作で行えることにより、その着脱のための操作用部位を受容接続部の近傍に設置する必要がなく、簡易な構成とできる。
【0018】
また、固縛機構の具体的な構成によれば、供給接続部の本体部分には回転力が作用することがなく、3つのリング構成によって確実なロック・解放作動を得ることができる。
【0019】
常時押圧力を作用させるものでは、ロックリングに常に付勢力を作用させて、ラチェットのクリック感、係止音、を発生させることができ、接続動作の確認が行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は第1の実施の形態にかかる調圧機構を備えた受容接続部と供給器具の供給接続部とによるコネクタ構造の分離状態を示す全体断面図、図2は図1のコネクタ構造の要部拡大断面図、図3は供給器具としての圧力容器の斜視図、図4は固縛機構の主要部品の分解斜視図、図5は供給接続部の接続動作における最大押し込み状態を示す断面図、図6は供給接続部と受容接続部とが接続されたロック状態を示す断面図、図7はロック解放状態における供給接続部と作動部材との関係を示す断面斜視図、図8は図7よりロック状態に移行した同断面斜視図、図9〜図13は固縛機構の作動状態をホルダーの一部を除去して示す図である。なお、下記の説明では図面の向きに準じて上下左右を表記しているが、実際の設置方向は、図1の中心線の延びる方向が上下方向(上下は反対でもよい)となる縦向き配置の他、この中心線が水平方向となる横向き配置の場合もある。
【0021】
<第1の実施形態>
図1および図2の実施形態のコネクタ構造1は、液体燃料等の流体を使用する燃料電池等の受容器具11に設置された受容接続部2と、該流体を加圧状態で供給する燃料カートリッジ等の供給器具12に設置された供給接続部3とよりなり、受容器具11に対し供給器具12より流体Fを供給する際に、固縛機構4(ラチェット機構)によって受容接続部2と供給接続部3とをロック状態に接続するものである。受容接続部2は固縛機構4の主要部を備えると共に、送給流体を一定の2次圧力に調整する調圧機構5(ガバナ機構)を備える。一方、供給接続部3はプラグ状の供給接続口部31にスプリング62によって閉弁方向に付勢されたステム弁61を有する弁機構6を備える。なお、スプリング62やステム弁61は、腐食しにくいことからステンレス鋼製であることが好ましい。
【0022】
受容接続部2が設置された受容器具11としては、例えば、燃料電池を内蔵した機器であり、一方、供給接続部3が設置された供給器具12としては、例えば、燃料電池用燃料流体を収容した圧力容器(燃料カートリッジ)であり、加圧状態で収容した流体Fを吐出供給するもので、その具体構造は後述する。
【0023】
そして、前記受容接続部2の内部に供給接続部3の先端部が挿入接続され、この供給接続部3の接続動作に応じて、供給接続部3のステム弁61が没入移動して開作動し、その圧力流体の送給に応じて受容接続部2の調圧機構5が作動して、一定の2次圧力に調圧された流体が受容器具11側に送給される構造となっている。また、上記接続動作において、供給接続部3の接続のための押し込み操作に伴い、固縛機構4における作動部材としての第2リング44が移動して、供給接続部3の一部に係合して受容接続部2をロック状態に保持し、分離時には、供給接続部3の次の押し込み操作に伴い、作動部材としての第2リング44がさらに移動してロック状態を解放状態とし、付勢機構としての解放スプリング47によって受容接続部2と供給接続部3とが強制的に分離状態となる機構に設置されている。前述の第2リング44は、耐メタノール性と摺動性が良いことからポリオキシメチレン(POM)製が好ましい。また、開放スプリング47はステンレス鋼製であることが好ましい。
【0024】
次に各部の構造を具体的に説明する。まず、受容接続部2における調圧機構5は、図2に断面図、図19に分解斜視図を示すように、カバーケース51と本体ケース53とに挟持されたダイヤフラム52と、本体ケース53に接続され1次圧力の流体(液体またはガス)が導入される導入部材54と、ダイヤフラム52に連動して1次圧力を2次圧力へ減圧調整する1次調整弁55および2次調整弁56(低圧用逆止弁)と、弾性板57(高圧用逆止弁)と、除塵用のフィルター58とを備える。カバーケース51と本体ケース53は、例えばステンレス鋼製のビス516で互いに固定される。なお、前述のカバーケース51、本体ケース53および導入部材54は、ポリオキシメチレン(POM)製が好ましい。また、ダイヤフラム52、1次調整弁55、2次調整弁56および弾性板57は、耐メタノール性(膨潤、溶出、吸収、脆化)の点でエチレン・プロピレンゴム(EPDM)であることが好ましいが、ニトリルゴム(NBR)であってもよい。
【0025】
そして、前記1次調整弁55と2次調整弁56とは、ダイヤフラム52の偏位に対応して連動し、互いに逆の開閉動作により1次圧力を2次圧力に調圧するものであって、その1次圧力変化に対する調圧特性が、1次調整弁55と2次調整弁56とでは逆特性となっている。これにより、前記ダイヤフラム52には、1次調整弁55の投影面積に1次圧力が作用した圧力損失と、2次調整弁56の投影面積に2次圧力が作用した圧力損失とが同方向に加わり、両者の調圧特性の組み合わせにより、1次圧力変動に応じた圧力損失変動による2次圧力の調圧誤差を補償して、2次圧力の一定化を得るものである。さらに、1次調整弁55および2次調整弁56は、ダイヤフラム52の偏位に対して開閉動作が逆となって、両者の取付位置誤差による調圧変動を解消し、作製精度の緩和による製造の容易化を図っている。
【0026】
上記調圧機構5の導入部材54の外周部には固縛機構4が設置され、この固縛機構4は、図2に示すように、前記本体ケース53に固着されたホルダー本体41およびラチェットホルダー42と、該ラチェットホルダー42内に配設された第1〜第3リング43,44,45と、軸方向に摺動自在なスプリングホルダー46と、解放スプリング47とを備えてなる。ホルダー本体41、ラチェットホルダー42、第1リング43、第3リング45およびスプリングホルダー46は、ポリオキシメチレン(POM)製であることが好ましい。
【0027】
そして、前記供給接続部3の接続動作に応じて第2リング44が1コマ分回転し、供給接続部3の係合ロックを行い、次の供給接続部3の押し込み動作によって、第2リング44がさらに1コマ分回転し、係合ロックを解放し、解放スプリング47の付勢力によって供給接続部3を強制的に分離するようになっている。上記1コマ送りはリング間の斜面の押圧によって回転方向に力が作用することで行う。
【0028】
供給器具12の頭部に設置された供給接続部3は、接続部本体30の中央に弁機構6を内蔵する接続口部31を備え、接続口部31の外周には軸方向に突設された接続筒部32を有する。なお、接続部本体30はポリカーボネイト(PC)製であることが好ましく、接続口部31はポリオキシメチレン(POM)製であることが好ましい。そして、図3に示すように、接続筒部32の先端外周に等間隔に突出したロック用係合部としての係合突起321を備え、第2リング44のロック用突起444と係合可能である。なお、図1,図2では接続筒部32は断面位置が左右で異なっている。
【0029】
接続筒部32の先端より所定位置には、外側に環状に突出する押圧段部322を有し、後述のように、接続移動に応じて第1リング43の内周突起433に当接して軸方向に移動させる。また、押圧段部322より上記係合突起321に向けて突出するスプライン軸状の凸部323を有し、係合突起321との間に第2リング44が回動する環状スペースを形成すると共に、受容接続部2のラチェットホルダー42の下部内周の縦溝426に係合して回り止めが行われる。
【0030】
接続口部31は、パイプ状に形成され、先端部外周にOリングによるシール部材33が装着され、接続部本体30を貫通した下端部311にナット35が締結されて取り付けられ、内周の中間段部312に弁機構6のステム弁61が摺動自在に配設されている。下端部311と、接続部本体30とは、下端部311の周囲溝に配置されたOリング315によりシールされている。なお。このOロング315は、エチレン・プロピレンゴムにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)コートを施したものであることが好ましい。中間段部312より突出するステム弁61の下端にOリングによる弁体63が装着されてなる。ステム弁61は頭部の凹部に導入部材54の連係突起544の先端が当接可能であり、頭部の背面部と中間段部312との間にスプリング62(リターンスプリング)が縮装され、閉弁方向に付勢している。
【0031】
次に、受容接続部2における固縛機構4の構造を、図2および図4に沿って説明する。図4の下端部に示すラチェットホルダー42は筒状に形成されてなり、筒部420の上端部が同図上端に示すホルダー本体41に固定される。このラチェットホルダー42の筒部420の内面に、一端より略中間位置にまで軸方向に延びる周方向で4つの第1ガイド溝421と、この第1ガイド溝421の間で上端面より内外に貫通したL字状係合溝422と、下端部側の内周に等間隔で複数(12個)配置されたラチェット凸部423(図9参照)と、この軸方向に延びるラチェット凸部423の間に内周面による等間隔で複数(12本)の第2ガイド溝424とを備え、ラチェット凸部423の上端部には傾斜面423aと係止段部423b(図9参照)を有し、係止段部423bの上端より第2ガイド溝424に向けても同様に傾斜面となっている。
【0032】
第1リング43(スライドリング)は、リング状基部431の外周に等間隔に複数12個のガイド突起432を、内周にはガイド突起432と同位置に内周突起433をそれぞれ備え、上下端面は平坦に形成されている。外周のガイド突起432は、ラチェットホルダー42の第2ガイド溝424に常時挿入され、この第1リング43は回転不能で、上下移動のみ可能である。内周突起433の下面には、供給接続部3の接続筒部32の押圧段部322の上端が上昇時に当接可能で、その押圧により第1リング43が軸方向に上動する。なお、内周突起433の間の縦溝には、前記接続筒部32の係合突起321が挿通可能である。
【0033】
第2リング44(ロックリング)は、リング状基部441の外周に等間隔に突出した複数12個のガイド突起442を、上面に等間隔で複数12個の傾斜面を有するスライド爪部443を、内周に等間隔で突出する複数12個のロック用突起444をそれぞれ備え、回転方向dに回転作動される。外周のガイド突起442と内周のロック用突起444は周方向の同位置で、両者はリング状基部441の下部で連結され、回転方向dの前方で高く後方で低い傾斜面に設けられている。また、上面に突出するスライド爪部443の上面は、同様に回転方向dの前方で高く後方で低い傾斜面に設けられている。
【0034】
外周のガイド突起442はラチェットホルダー42の第2ガイド溝424に挿入され、第2リング44を軸方向に摺動案内し、このガイド突起442は第2リング44の上動量が大きいときに第2ガイド溝424より抜け出し、第2リング44が回転可能となる。その回転により、ガイド突起442の下端傾斜面が、ラチェット凸部423の傾斜面423aまたは係止段部423bの上端傾斜面に当接可能な状態で下降すると、その傾斜面同士の接触によりさらに回転するもので、ガイド突起442の先端が係止段部423bに係止したロック状態またはガイド突起442が第2ガイド溝424に挿入された分離状態で、その回転が停止する。また、内周のロック用突起444は、接続動作に伴う回動で供給接続部3の接続筒部32のロック用の係合突起321の内側に移動して、係合ロック可能である。
【0035】
第3リング45(ガイドリング)は、リング状基部451の外周に等間隔4個のガイド突起452を、下端面にラチェット爪状の斜面を有する爪歯453を、それぞれ備える。ガイド突起452は、ラチェットホルダー42の第1ガイド溝421に挿入され、この第3リング45は軸方向に上下移動可能(回転不能)であり、その下端位置は第1ガイド溝421の下端部にガイド突起452が係止して規制され、第2リング44と分離される。下端面の爪歯453は、第2リング44の上面のスライド爪部443と当接し、斜面同士の接触により第2リング44を回動させる。
【0036】
スプリングホルダー46は、円筒状の上部筒部461とこれより外径が小さい下部筒部462よりなり、内部に解放スプリング47が縮装され、上部筒部461の下端外周段部463が、第2リング44のロック用突起444に上方より当接して付勢する。これにより、第3リング45と離れた第2リング44の分離時の遊動防止を行う。
【0037】
また、スプリングホルダー46の下部筒部462は、第1〜第3リング43〜45の内方に挿入され、下方にラチェットホルダー42の内部に延び、解放スプリング47を受ける底面の中央には開口を有し、開口内には供給接続部3の接続口部31が挿入される。さらに、下部筒部462の下端部が供給接続部3の接続部本体30の内端面324に当接可能で、供給接続部3の接続動作によってスプリングホルダー46は解放スプリング47に抗して軸方向に上方移動可能である。
【0038】
解放スプリング47は、受容接続部2の本体ケース53のフランジ部下面との間に縮装されるコイルスプリングであり、スプリングホルダー46を介して第3リング45を押し下げると共に、供給接続部3を離脱方向・分離方向に付勢する。
【0039】
ホルダー本体41は、受容接続部2のダイヤフラム52の固定と共に本体ケース53に固着される。下部のリング体411で連結された、等間隔で上方に延びる複数4個の固定部412、固定部412の間の縦溝部413を備え、固定部412の上端の外方向に突出するフランジ部414に固着用のネジ孔415が形成され、さらに、フランジ部414の下方の各固定部412の外面に外方向に突出する4個のピン状突起416を有する。このピン状突起416は、ラチェットホルダー42のL字状係合溝422と係合可能で、組み立てが行われる。
【0040】
次に、調圧機構5の構造を具体的に説明する。本体ケース53とカバーケース51とをダイヤフラム52を介して接合することにより、その内部空間が調圧室530と大気室510とに画成される。ダイヤフラム52は、調圧室530の2次圧力を受けて大気室510との圧力差に応じて弾性偏位可能であり、その中心部には、大気室510側にサポータ521が調圧室530側にシャフト522がそれぞれ固着され、ダイヤフラム52の偏位に応じて一体に軸方向に移動可能である。サポータ521およびシャフト522は、ポリオキシメチレン(POM)製であることが好ましい。
【0041】
シャフト522は、ダイヤフラム52に固着され調圧室530に位置するボス部523と、このボス部523の先端から軸方向に延長された軸部524を備え、この軸部524の先端に周溝部を有し、この周溝部にO−リングによる1次調整弁55が装着され、さらに、前記軸部524の根本部分でボス部523の先端面にO−リング(弾性体)による2次調整弁56が装着される。
【0042】
サポータ521はダイヤフラム52に密着するフランジ部の中心のボルト部がダイヤフラム52の中心を貫通し、反対側のシャフト522に締結される。また、サポータ521には、カバーケース51の筒状部511の内部に設置された圧力設定用の調圧スプリング513の一端部が当接し、調圧スプリング513の他端部は筒状部511に位置調整可能に螺合された調圧ネジ512(アジャスタ)に当接し、この調圧ネジ512の軸方向位置の調整に応じて、調圧スプリング513によるダイヤフラム52の付勢力が調整される。調圧ネジ512は、ポリオキシメチレン(POM)製が好ましく、調圧スプリング513はステンレス鋼製が好ましい。
【0043】
下端部位の導入部材54は、外周の筒部541と、中間の隔壁部542と、隔壁部542より下方に突出する連係突起544と、連係突起544の両側の隔壁部542を貫通する連通孔543を備える。
【0044】
そして、導入部材54の隔壁部542の上面には、連通孔543の開口を閉塞可能に、ゴム板、サンドイッチ板等による高圧閉止用の弾性板57が配設されている。つまり、調圧室530の2次圧力がある程度高い状態で、供給接続部3が分離された際に、その2次圧力によって弾性板57が連通孔543を閉塞して逆止弁として機能し、流体が外部に漏れ出るのを防止する。
【0045】
導入部材54は筒部541の上端部が前記本体ケース53の先端筒部の外周に、例えばエチレン・プロピレンゴム(EPDM)製のOリング532を介して着脱可能に結合され、他端部側は供給接続部3の接続口部31の前端外周のシール部材33が嵌装され、加圧流体が導入される。
【0046】
本体ケース53は先端筒部の内部にシャフト522の軸部524が摺動可能に挿通される仕切壁531を備え、この仕切壁531の外内が1次調整弁55および2次調整弁56によって開閉される。軸部524の前進移動に伴って1次調整弁55が開き、後退移動に伴って2次調整弁56が開くように逆の開閉作動をする。また、2次調整弁56は調圧室530の圧力が低い状態で、供給接続部3が分離された際に、その2次圧力によって閉じて流体の逆流を閉止する閉止弁として機能する。
【0047】
調圧室530の側部には調圧した2次圧力のガスを筒部材533を経て排出する排出口514が設置され、この排出口514には調圧された流体を受容器具11に導くパイプ515が接続される。筒部材533は、ポリオキシメチレン(POM)製であることが好ましい。また、パイプ515は、耐薬品性、柔軟性の点でシリコーンゴム製であることが好ましいが、メタノール濃度が約40%以下の場合、安価なウレタンゴムであってもよい。
【0048】
前述の導入部材54の連係突起544は、受容接続部2に供給接続部3を接続する際に、その先端がステム弁61を押して開作動させるものである。この連係突起544は導入部材54の隔壁部542に固着されて、ダイヤフラム52と連動する軸部524とは分離された構造であり、接続動作でダイヤフラム52が偏位する力を受けないようになっている。つまり、軸部524の先端でステム弁61を連係作動させることが可能であるが、その場合に、最大押し込み状態が継続されるように押し込み力が保持された場合には、それによってダイヤフラム52が偏位することで調圧機能が損なわれ、設定2次圧力より高い圧力の流体が供給される恐れがあるが、ダイヤフラム52と連係突起544とが分離していることで、調圧機能が確保でき設定2次圧力より高い圧力の流体の供給を阻止している。
【0049】
前記導入部材54の隔壁部542の下面には、送給する流体中の塵埃等の異物を除去するためのフィルター58が介装される。このフィルター58は、内孔58aを有する円板状で、外径が隔壁部542の外径より若干大きく、また、内径が連通突起544の根本部径より若干小さく形成され、導入部材54に下方より挿入装着することによって落ちないように止着される。
【0050】
このフィルター58の材質は、例えば、空隙率85%、セル平均径30μm、厚み1mmのLDPE(低密度ポリエチレン)発泡体であり、その他の材料も使用可能である。フィルター58を流体通路に介装することにより、供給流体に存在する細かなゴミの混入を防ぎ、調圧用の1次および2次調整弁55,56の調圧作動、弾性板57などの逆流防止作動に不良が発生するのを阻止すると共に、受容器具11における作動部材の動作不良の発生も防止する。
【0051】
次に、供給器具12(圧力容器)の構造を説明する。供給器具12は、供給接続部3の接続部本体30が頭部に設置された、例えばポリカーボネイト(PC)製の容器本体102と、この容器本体102の内部に形成され、流体Fを収容する貯蔵室103と、容器本体102の内部に形成され、端部において貯蔵室103と相互に連通し、流体Fを押し出すための応力を生じさせる圧縮ガスGを封入する気室104と、貯蔵室103に移動自在に配設され、流体Fと圧縮ガスGとを区画するピストン状の隔壁部材105と、隔壁部材105が下降移動した際に容器本体102の底部との間で圧縮される、例えばステンレス鋼製の弾性体108とからなる。
【0052】
容器本体102は、外容器121と、底部を密閉する蓋体122と、外容器121の内部に二重構造に配設された内容器123とで構成されてなる。内容器123の下端部には縦方向に延びる切欠き111が形成され、内容器123の内部と外容器121の内部、すなわち、貯蔵室103と気室104とが連通可能になっている。内容器123の上端部は
接続口部31の下端部311に締結されたナット35に嵌合装着され、この内容器123が保持されてなる。内容器123の上端部には中心部に透孔123aが開口され、弁機構6のステム弁61の開閉動作に応じて、貯蔵室103内の流体Fの吐出供給が行えるようになっている。なお、前述の蓋体122はポリカーボネイト製、内容器123はポリプロピレン(PP)製、ナット35はポリオキシメチレン製が好ましい。
【0053】
また、内容器123に摺動可能に嵌挿された隔壁部材105は、本体151と弾性シール部材152(Oリング)とで構成され、シール部材152の外周が、シリンダ状の内容器123の内壁に気密に接触し、その上部空間の貯蔵室103に流体Fが封入される。この隔壁部材105は、貯蔵室103に収容した流体Fと気室104に収容した圧縮ガスとを区画する移動隔壁として機能し、背面に作用する圧縮ガスの圧力によって前面の流体Fを加圧し、ステム弁61が開作動した際に、この流体Fを押し出すように作用する。なお、本体151はポリプロピレン製であることが好ましい。また、弾性シール部材152は、摺動性を増大させるためにエチレン・プロピレンゴムにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)コートを施したものであることが好ましい。
【0054】
気室104への圧縮ガスGの封入は、供給接続部3の分離状態で、貯蔵室103に流体Fを注入する以前に行う。まず押し込み作動により開作動したステム弁61を通して、圧縮ガスGを貯蔵室103に注入するのに応じて隔壁部材105が下降し、図1に示す位置よりさらに貯蔵室103に圧縮ガスが注入されることによって、隔壁部材105は、弾性体108を押圧変形させて貯蔵室103の底部にさらに移動する。最下降状態において、切欠き111の上端部が隔壁部材105のシール部材152より上方となり、切欠き111を通して貯蔵室103より気室104へ圧縮ガスが注入される。そして、気室104内が所定圧力となった際に圧縮ガスの注入を停止した後、ステム弁61を再び開作動して貯蔵室103の圧縮ガスを排出する。これに応じ、隔壁部材105は貯蔵室103のシール状態に戻り、さらなるガスの排出で内容器123の上端にまで上昇移動し、貯蔵室103のガスを全て排出することで、気室104に圧縮ガスGが封入される。その後、注入手段を供給接続部3に接続してステム弁61を通して貯蔵室103へ流体Fを、隔壁部材105を下降させつつ注入することによって、流体Fを噴出可能に収容して供給器具12を得るものである。
【0055】
なお、供給器具12には、流体として圧縮ガスを収容してもよく、その場合には、内容器は用いず、外容器に直接ガスを収容する。また、供給流体を噴出させるための内圧(1次圧力)を得るために、この流体に噴射剤を混入した、いわゆるエアゾール構造としてもよい。
【0056】
前述の受容接続部2と供給接続部3の接続動作においては、基本的に、供給接続部3の接続口部31が受容接続部2の導入部材54に挿入され、シール部材33の接触によってシール状態を確保すること、供給接続部3の弁機構6を開作動して流体の通路を連通させ供給を可能とすること、固縛機構4をロックさせることが行われる。
【0057】
その作動順は、接続時(取付時)には、まず、シール部材33が導入部材54の筒部541の内面に接触してシール性を確保した後、連係突起544の先端によって弁機構6のステム弁61が開作動して流体の送給通路が連通し、続いて、固縛機構4の第2リング44が回転してロック状態となる。一方、解放時(取外時)には、固縛機構4の第2リング44が回転してロック状態が解放されるのに続いて、ステム弁61が閉弁して連通を閉止し、最後にシール部材33が導入部材54より離れてシール解除するものである。
【0058】
次に、受容接続部2に対する供給接続部3の接続を、主に固縛機構4の動作を図5〜図8および図9〜図13を用いて説明する。なお、図9〜図13では、ラチェットホルダー42のラチェット凸部423を残して筒部420を除去し、その内周面のラチェット凸部423と第1リング43および第2リング44との関係を示している。
【0059】
接続前の分離状態は、図2および図9に示すように、固縛機構4のスプリングホルダー46の段部463が第2リング44のロック用突起444に当接して押圧し、第1リング43および第2リング44のガイド突起432,442はラチェットホルダー42の第2ガイド溝424内にあり第2リング44は回動不能であり、第3リング45は下降位置が規制された位置にある。この状態では、調圧機構5の2次調整弁56(逆止弁)は閉じ、供給接続部3のステム弁61も閉止状態にある。
【0060】
供給接続部3の押し込み動作に応じて、第1段階は図10に示すように、接続筒部32のロック用の係合突起321が第1および第2リング43,44の縦溝を図7に示すように通って移動し、スプリングホルダー46の下端部が供給接続部3の内端面324に当接して押し上げられるのに続いて、押圧段部322が第1リング43の下面に当接してこれを押し上げる。これに伴い、第2リング44も上昇し、第1ガイド溝421の下端で停止している第3リング45の下面と当接し、この第3リング45も押し上げる。その途中で、図10に示すように、第2リング44のガイド突起442はラチェットホルダー42の第2ガイド溝424の上端より出て回動可能となり、第3リング45の下面の爪歯453の傾斜面との当接によって第2リング44は回転方向dへの力を受ける。
【0061】
図5は供給接続部3を最大押し込んだ状態を示し、この状態では第3リング45の上動は規制され、第2リング44は第3リング45との斜面接触により、第1リング43上を回転方向dへ回転させ、図8に示すように、この第2リング44の回動で、そのロック用突起444が供給接続部3の接続筒部32のロック用の係合突起321の内側に移動して係合し、抜け移動不能にロックする。図5の状態では、連係突起544がステム弁61を開作動させて流体の送給を開始する。
【0062】
次に、最大押し込み状態より、押し込み動作を解放すると、解放スプリング47の付勢力によって供給接続部3は後退付勢されるが、供給接続部3の接続筒部32のロック用の係合突起321が第2リング44のロック用突起444に係合して下方移動し、第3リング45および第1リング43も一体に下方移動する。そして、図11に示すように、第3リング45が第1ガイド溝421の下端で下降停止になると、これより離れて第2リング44がさらに下降することで、両者の傾斜接触が離れ、第2リング44は上記回転により下端のガイド突起442の先端が第2ガイド溝424の位置よりラチェット凸部423の傾斜面423a上に移動し、この傾斜面423a上に接触し、第2リング44のさらなる下降で、その傾斜に沿ってさらに回動する。
【0063】
そして、図12に示すように、第2リング44のガイド突起442が係止段部423bに当接して回動停止するとともに、それ以上の下降が停止されて、この第2リング44のロック用突起444に係合している供給接続部3はロックされ、分離不能に接続されたロック状態となる。
【0064】
図6はこのロック状態の断面図であり、調圧機構5が作用して所定圧力に調整された流体が排出口514より受容器具11側に供給される。
【0065】
次に、上記ロック状態からの解放動作は、再度供給接続部3を押し込み動作すると、図13に示すように、第1リング43および第2リング44が上動し、第2リング44の下端部が係止段部423bより離れて回動可能となり、第3リング45の爪歯453の斜面によって第2リング44が回動し、その後の供給接続部3の後退移動に伴って、第2リング44のガイド突起442の斜面がラチェット凸部423の係止段部423bより第2ガイド溝424に至る斜面に接触し、この斜面接触により第2リング44はさらに回転方向dに回転し、ガイド突起442が第2ガイド溝424内に挿入される位置に回転する。この第2リング44の回転位置では、図7に示すように、係合突起321はロック用突起444とは外れて縦溝と位置が合い、ロック係合が解放されて、供給接続部3の接続筒部32が分離移動可能となって、解放スプリング47の付勢力によってスプリングホルダー46を介して分離作動され、突き出される。
【0066】
前記調圧機構5は、1次調整弁55および2次調整弁56の調圧により、ダイヤフラム52の動きに応じて、1次圧力をその圧力に関係なく所定の2次圧力に減圧調整するものであり、その作用を説明する。
【0067】
図6は調圧状態を示すものであって、1次調整弁55および2次調整弁56で調圧された流体は調圧室530へ流入し、精度よく2次圧力に減圧されて排出口514より排出される。
【0068】
ダイヤフラム52は2次圧力と大気圧との差圧による付勢力と調圧スプリング513による付勢力とが平衡した位置に保たれる。そして、排出口514からの流体排出量の変動、1次圧力の変動等に応じて2次圧力が変化した場合、これに応動してダイヤフラム52の偏位量が変化し、シャフト522の位置が変化するのに連動して1次調整弁55および2次調整弁56が動き、互いに異なる方向より開閉作動して2次圧力を一定に保つ。調圧ネジ512を動かすことで調圧スプリング513の付勢力を変化させ、任意の2次圧力が設定可能である。
【0069】
さらに、1次圧力変化に対する1次調整弁55による調圧特性と、2次調整弁56による調圧特性とは互いに逆特性であって、1次圧力の低下に対する2次圧力は、1次調整弁55の調圧では上昇し、2次調整弁56の調圧では低下する。そして、シャフト522には軸部524の先端部に1次圧力の作用により1次調整弁55の投影面積が受ける圧力損失と、ボス部523に2次圧力の作用により2次調整弁56の投影面積が受ける圧力損失とが、共にシャフト522を後退させる同方向作用するもので、両者の調圧特性の組み合わせにより1次圧力の変動に対する2次圧力の変動を一定化する構造となっている。
【0070】
つまり、2次圧力流体が調圧室530より排出されて2次圧力が低下変動すると、ダイヤフラム52はシャフト522が前進移動(図で下方への移動)し、1次調整弁55が開方向に2次調整弁56が閉方向に作動し、1次圧力流体が1次調整弁55により減圧されて調圧室530に流入して2次圧力が上昇し、この2次圧力が1次圧力の低下変動に伴って設定値より上昇するのが2次調整弁56の開度(圧力損失)により調整され、2次圧力が設定値となると、ダイヤフラム52の偏位によりシャフト522が後退移動(図で上方への移動)し、1次調整弁55が閉作動して流体の導入量を低減することで一定の2次圧力を得るように調圧するものである。
【0071】
そして、1次圧力の変動に伴う調圧特性、つまり供給器具12より流体を供給した際に、この供給器具12内の1次圧力が徐々に低下することに対する1次調整弁55の受圧誤差を考慮したものである。2次調整弁56を1次調整弁55とは異なる逆方向の開閉作動を行い、2次調整弁56の圧力損失が、1次調整弁55の圧力損失と同方向でかつほぼ逆特性である。この1次調整弁55による調圧特性は、1次圧力の上昇に対して2次圧力が低下する特性である。これに対して、2次調整弁56による調力特性は、1次圧力が低いとき2次圧力を抑制し、特に、1次圧力が0のときに閉弁して逆止弁となって流体の逆流を阻止し、1次圧力の上昇で開放となり、1次圧力の上昇に対して2次圧力が上昇する特性で、上記1次調整弁55による調圧特性とは逆特性である。
【0072】
両調圧特性はシャフト522に対して同方向に作用することで、調圧特性が逆特性の2つの調整弁55,56の組み合わせによる調圧特性は、1次圧力の変動に対して、一定の2次圧力が得られる。つまり、供給器具12からの流体の供給に伴って1次圧力が低下変動する際に、1次調整弁55に作用する圧力損失によって、2次圧力が上昇する調圧特性となるのを、2次調整弁56に作用する圧力損失が2次圧力を低下させる特性となることで、両者の合成特性は平坦化し、一定の2次圧力を維持することが、簡単な構造により確保できる。
【0073】
また、分離状態および不使用状態では、2次調整弁56および弾性板57が逆止弁として作用することで、流体漏れの防止が図れる。
【0074】
<第2の実施形態>
図14は第2の実施形態にかかる固縛機構(ラチェット機構)の主要部品の分解斜視図、図15は図14の固縛機構の作動状態をホルダーの一部を除去して示す図である。
【0075】
本実施形態と第1の実施形態と異なる点は、第1リング43の第2リング44との接触面に凹凸434を備えたものである。その他は第1の実施形態と同様に構成され、同一の符号を付して説明を省略する。
【0076】
この実施形態においては、供給接続部3の上昇移動に伴い、第2リング44のガイド突起442が第2ガイド溝424より外れた際に、図15に示すように、第2リング44が第3リング45の下面の斜面との接触により回転力を得ると共に、第1リング43の凹凸434との接触によっても回転方向dへの回転力を得るようにしたものであり、第2リング44のより確実なコマ送りが行えるようにしている。
【0077】
ロック状態にある供給接続部3を分離させるために、この供給接続部3を押し込み作動させた際にも、第2リング44のガイド突起442がラチェット凸部423の係止段部423bより外れたときの回転力を、上下の第3リング45および第1リング43との接触によって得ることができる。
【0078】
なお、この第2リング44の回転力を第1リング43の接触面の凹凸434によってのみ得るようにしてもよい。
【0079】
<第3の実施形態>
図16は第3の実施形態にかかる固縛機構(ラチェット機構)の主要部品の分解斜視図、図17および図18は図16の固縛機構の作動状態を要部部品のみ示す断面図である。
【0080】
この実施形態では、第2リング44に常に解放スプリング47の付勢力を作用させて、ラチェットのクリック感、係止音、を発生させるようにしたものである。
【0081】
具体的には、解放スプリング47の付勢力が直接供給接続部3に作用するのではなく、第2リング44を介して分離方向に作用させるために、異なる形状のスプリングホルダー48が設置され、その他の部品は第1の実施形態と同様であり、同一符号を付して説明を省略する。
【0082】
本実施形態のスプリングホルダー48は、円筒状の上部筒部481とこれより外径が小さい下部筒部482と、上部筒部481の下端部より軸方向に延設された押圧部483と、上部筒部482の上端の外周に等間隔で複数4個の位置決め用のガイド部485とを備える。
【0083】
ガイド部485はホルダー本体41の固定部412の間の縦溝部413に挿入され軸方向に移動可能で、その先端の外周凸部486がラチェットホルダー42の第1ガイド溝421に挿入されて回転不能とされている。
【0084】
上部筒部481の下端に延設された押圧部483は、供給接続部3の接続筒部32の係合突起321が挿通する縦溝484を備え、この接続筒部32の上下位置に関係なく、該接続筒部32の外側で、押圧部483の下端が第2リング44のロック用突起444に上方より当接して常時付勢する。
【0085】
また、スプリングホルダー48の下部筒部482の長さは短く形成され、供給接続部3の接続動作において、図18に示すように、供給接続部3はスプリングホルダー48の下部筒部482の先端に当接しない構造となっている。つまり、供給接続部3の押圧段部322が第1リング43の内周突起433に接触することで、解放スプリング47の分離方向の付勢力を受けるようになっている。
【0086】
これにより、第2リング44はその回転動作時においても付勢されて、ラチェット凸部423の係止段部423bに係止する際の、および、第2リング44が係止段部423bの上部より第2ガイド溝424内に挿入係止する際の、作動音を得ることで、接続動作および分離動作が行われたことの確認が得られる。
【0087】
上記実施形態では、供給器具12には流体を加圧状態で収容し、受容器具11に供給するようにしているが、非加圧流体を供給する場合にも本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる調圧機構を備えた受容接続部と供給器具の供給接続部とによるコネクタ構造の分離状態を示す全体断面図
【図2】図1のコネクタ構造の要部拡大断面図
【図3】供給器具としての圧力容器の斜視図
【図4】固縛機構の主要部品の分解斜視図
【図5】供給接続部の接続動作における最大押し込み状態を示す断面図
【図6】供給接続部と受容接続部とが接続されたロック状態を示す断面図
【図7】ロック解放状態における供給接続部と作動部材との関係を示す断面斜視図
【図8】図7よりロック状態に移行した同断面斜視図
【図9】接続前の固縛機構の状態をホルダーの一部を除去して示す図
【図10】供給接続部を受容接続部に押し込んだ初期状態を示す図9と同様の図
【図11】供給接続部の押し込みを解除した初期状態を示す図9と同様の図
【図12】供給接続部が受容接続部に係合したロック状態を示す図9と同様の図
【図13】ロック状態より供給接続部を押し込んだロック解除の初期状態を示す図9と同様の図
【図14】第2の実施形態にかかる固縛機構の主要部品の分解斜視図
【図15】図14の固縛機構の作動状態をホルダーの一部を除去して示す図
【図16】第3の実施形態にかかる固縛機構の主要部品の分解斜視図
【図17】図16の固縛機構の接続前の状態を要部部品のみ示す断面図
【図18】図16の固縛機構の接続作動の途中状態を要部部品のみ示す断面図
【図19】調圧機構の分解斜視図
【符号の説明】
【0089】
1 コネクタ構造
2 受容接続部
3 供給接続部
4 固縛機構
5 調圧機構
6 弁機構
11 受容器具
12 供給器具
31 接続口部
32 接続筒部
41 ホルダー本体
42 ラチェットホルダー
43 第1リング
44 第2リング(作動部材)
45 第3リング
46,48 スプリングホルダー
47 解放スプリング(付勢機構)
52 ダイヤフラム
61 ステム弁
321 係合突起(係合部)
F 流体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を送給する供給接続部と、該流体の供給を受ける受容接続部とよりなるコネクタ構造であって、
前記供給接続部と前記受容接続部との接続動作に伴って移動する作動部材を有し、該作動部材の移動に伴って前記供給接続部と前記受容接続部の接続状態を固縛したロック状態に保持し、前記供給接続部の次回の押し込み操作に伴い、前記作動部材がさらに移動して前記供給接続部と前記受容接続部とのロック状態を解放する固縛機構と、前記供給接続部を前記受容接続部との分離方向に付勢する付勢機構とを備え、
前記固縛機構がロック状態にある場合に、前記供給接続部より前記受容接続部へ流体の送給が可能であることを特徴とするロック機構付コネクタ構造。
【請求項2】
前記固縛機構は、前記供給接続部に設けられた係合部と、前記受容接続部に設けられ前記供給接続部の押し込み操作に伴って移動し前記係合部と係合可能な作動部材とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ構造。
【請求項3】
前記作動部材は、第1リングと第3リングとの間で回転移動可能な第2リングで構成され、前記第1リングおよび第3リングはラチェットホルダーの内部で回転不能にかつ軸方向に移動可能に保持され、前記第2リングは前記ラチェットホルダーに設置されたラチェット凸部と係合するガイド突起と、前記供給接続部に設けられた係合部としての係合突起と係合するロック用突起と、第3リングとの接触により回転力を受けるスライド爪部と、を備え、前記第2リングは、前記供給接続部の接続動作に伴って第1リングを介して軸方向に移動し、その移動途中で第3リングとの接触によって回転力を受け、1回の軸方向移動で前記ラチェット凸部との係合位置の変更に伴って1コマ分回転移動し、前記ロック用突起が前記係合突起と係合するロック状態となり、次の軸方向移動で第2リングが次の1コマ分回転移動して前記ロック用突起と前記係合突起との係合が外れることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ構造。
【請求項4】
前記第2リングは、前記第1リングとの接触によってさらに回転方向の力を受けることを特徴とする請求項3に記載のコネクタ構造。
【請求項5】
前記解放スプリングの付勢力は、前記供給接続部に分離方向に作用するとともに、前記作動部材にも作用し、該作動部材の遊動が阻止されてなることを特徴とする請求項1または3に記載のコネクタ構造。
【請求項6】
前記作動部材には、常時付勢力が作用して回転動作時の係止音がすることを特徴とする請求項2または3に記載のコネクタ構造。
【請求項7】
前記供給接続部と前記受容接続部との間のシールを行うシール部材をさらに備え、接続動作時には前記シール部材によるシールを行った後に、流体の供給が可能となり、前記固縛機構がロック作動し、解放時には、ロック解除および連通閉止の後に、前記シール部材が離れることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−112635(P2006−112635A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−281318(P2004−281318)
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【出願人】(000151265)株式会社東海 (45)
【Fターム(参考)】